事例Ⅰ:低~い点数を取らないための対策
こんにちは。ZonEです。
今週は事例ⅠWeekということで、事例Ⅰに関するポイントを各執筆陣が順番に投稿する予定です。
というわけで、私ZonEがトップバッターを務めさせていただくわけですが、私の場合は昨年(受験生時代)を振り返ってみても、事例Ⅰについては結局最後まで「できるようになった」手応えを感じないまま本試験を迎えてしまいました。
ですので、正直なところ偉そうなことは何一つ言えません。事例Ⅱや事例Ⅲではアックルさんの言うところの「開眼」のような瞬間があったのですが、事例Ⅰについてはその瞬間は訪れず、今でも「難しい」という印象を払拭できていません。
ただ、予備校の先生からは「事例Ⅰは2年目・3年目の受験生でも、なかなか高得点を取れない」ということは聞いていたので、昨年の私は以下のように考えていました。
事例Ⅰは皆が出来ないので、得点差はつきにくい
↓↓
合格するためには、事例Ⅰで高得点を取る必要はない
(もちろん取れるに越したことはないけど)
↓↓
自分の目標としては、とにかく大コケしないこと
といった感じで、「2次試験は相対評価なので、事例Ⅰでは低過ぎる点を取らなければ合格できる」という信念のもと、設問1つ分まるまる0点で大コケ…等を防ぐことを優先して、そのための対策をしていきました。
具体的に気をつけたポイントとしては、
- 組織・人事に関する解答でないと得点は望めない
問題によっては、マーケティングや生産寄りな解答を書きたくなってしまうケースが多々あります。しかし、試験に模範解答があり、その模範解答が組織・人事というテーマに沿ったものであるのなら、マーケティングや生産寄りな解答では得点は望めません。いくら書きやすかったり、書いていて気持ちが良くても、得点に繋がらないのであれば時間のムダ。どうせなら、事例の制約を上手に活用して、得点に繋がる解答を書こう…そのように考えました。
具体的な対策としては、マーケティングや生産寄りな解答になりそうな設問に「組織・人事」とマークを付け、自分への注意を促しました。
- モレなくダブりあり…を目指す
一般的には「モレなくダブりなく」のMECE(Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive)を目指すべきなのでしょうが、抽出した要素をどの設問の解答に盛り込めば良いのか分からなくなってしまった場合は、両方に盛り込むようし、部分点だけでももらおう…と考えました。多少のダブりには目をつぶってでも、モレを防ぐことを優先しました。
これは事例Ⅰに限らず、事例Ⅱなどでも有効な考え方ですが、難しい事例Ⅰだからこそローリスクメソッドで守るべきなのでは…と意識付けしていました。
具体的な対策としては、設問への対応付けの際に切り分けが難しいのであれば、「なぜその要素を盛り込まないのか?」の根拠を第三者にきちんと説明できない限りは、複数の設問に同じ要素を盛り込んでしまいました。また、制限文字数内に模範解答より多くの要素を盛り込むために、同じ事柄を短い文字数で表現するトレーニングを行っていました。
- 与件文に唐突に出てくる一般論や経営課題には要注意
これも事例Ⅰ~Ⅲまで通して使える考え方ですが、事例Ⅰは難しい(=解答がブレやすい)からこそ、それを軌道修正するための一般論などが、ヒントとして盛り込まれている可能性があります。このようなヒントを絶対に見逃さないことが、低~い得点を取らないための第1歩だと思います。
具体的な対策としては、印を付けるマーカー(蛍光ペン)の色です(←地味~っ)。私はマーカー(蛍光ペン)を2色しか使わなかったのですが、そのうち目立つ方の色を一般論や経営課題、社長の想い(企業理念など)に充てていました。地味な対策ではありますが、一般論だからこそ、意識しないと読み流しやすいというのも事実ですので、本試験の緊張感の中でも実践できるように、自分のプロセスにしっかりと盛り込んでおいた次第です。
といったところでしょうか…。
事例Ⅰは2次試験の最初の科目(事例)です。ただでさえ難しいのに、本試験の緊張感から「いつもと同じように問題を解く」ことすらままならない…そんな状況に陥る可能性も大いにあります。
ですので、事例Ⅰでは大コケしないで無難なスタートが切れれば、まずはそれで十分なハズです。
高い点を取る対策も大切ですが、事例Ⅰの場合は低い点を取らない対策の方がより重要だと思います。
「事例Ⅰで低い点数を取らないために、どんな準備ができるのか?」を色々と考えて、対策をしておいていただければ幸いです。
オマケ(連想トレーニング)
設問文のキーワードから、与件文にちりばめられているであろう「解答に盛り込むべき要素」を予想してから与件文を読み始める…といったことを実践されているかと思いますが、下記のキーワードだったら、どのような要素を連想しますか?
- (後継者に)「事業継承」を行う際の留意点
→ ・後継者の育成(精神面+能力面)
・社員や役員、取引先からの理解
・段階的な権限委譲
・バックアップ体制の構築(会長としてフォロー)
- 再雇用契約のデメリット
→ ・高齢者の割合が増加
・人材の長期的な育成は困難
・既存業務には精通しているものの、今後の技術動向等の変化への対応力に欠ける傾向にある
- 人的資源管理
→ ・評価(透明性、納得性、公平性)
・採用・配置(計画的に)
・報酬(明確に)
・能力開発(支援体制)
要素例は「→」の右側を選択反転(左クリックしながらカーソルを動かす)すると表示されます。なお、連想要素に正解があるわけではないので、上記連想要素はあくまでも例です。
by ZonE