【情報】苦手な方限定~理屈は後からついてくる
こんにちは。こぐまです。
再度の確認です。
1次試験の申込受付は6月4日(月)までです。
どうかお忘れなく!
さて「経営情報システム」、最も苦戦し、足切りを恐れていた科目です。
講義自体は、業務上の経験からも「そういうことだったのか!」という発見も多く、実は興味深く面白かったのですが・・・。
が、試験は別物。ITリテラシーが低く、専門用語の羅列、仕組みの捉えどころのなさから学習意欲がなかなか湧かない、引っ掛け問題には必ず引っ掛かる、などなど、ずっと低空飛行。
私にとってこの科目は、100億光年の彼方にありました。
今は「完成答練70点!」とか偉そうなことを言っていますが、この科目は答練、模試を通じて60点を超えたのはたったの1回だけ(まぐれ当たりを除いたらそれも60点未満)。
全科目60点以上を目指してはいましたが、この科目に限ってはとにかく「守り」に徹して足切り回避を真の目標とし、できそうな問題を探しまくって自信を持てる10マークをまず確保することに努めた結果、易化に助けられまさかの7割超え。
平成21年度並みに超絶難化しても最低10マークを確保できるよう最後の1ヶ月で猛烈に追い込みをかけ、受験校の先生にアドバイスをもらいつつ、次のような対策(とも言えない弥縫策)をしていました。
ひめのデータに基づくと、私の成績はAB論点+C論点半分をゲットしたということになり、これを平成21年度にあてはめると40点強に相当。
ダメダメのやり方ですが、最低40点を取るための一時しのぎの参考、または反面教師としてください。
◆典型的な計算問題◆
受験校の講師からは、「情報の計算問題はパターンが決まっていて簡単なので必ず取ること」と言われていたため、以下の5つはきっちり押さえるようにしました。
統計問題は当然のように「捨て」ました。
1.RAS
情報システムの信頼性(Reliability)、保守性(Serviceability)、可用性(Availability)を表す指標ですね。
下記のMTBFとMTTRも含め、ちょっと覚えにくいので、それぞれの英語を記憶しておきたいところ。
R : MTBF = 稼働時間合計÷故障回数 (↑が良)
S : MTTR = 修理時間合計÷故障回数 (↓が良)
Aの評価指標としては稼働率が使われます。
当然のことながら「稼働率+故障率=1」が前提です。
・直列系システム
どちらか1つでも故障するとシステムダウンするため、すべてのシステムが同時に稼働していないとシステムとして機能しないので、個々を掛け算。
システム稼働率=A1 × A2
・並列系システム
どちらか1つが稼働していればシステムとして機能するので、すべてのシステムが同時に故障する確率を1から引く。
システム稼働率=1-(1-A1) × (1-A2)
ハードディスクなどの記憶媒体の信頼性を高める方法にRAIDがありますが、その信頼性を計る場合も考え方は同じです。
この場合は「故障率」のほうが問われやすいと思いますので、計算にはご注意を。
RAID0(ストライピング)
複数ディスクに複数データを分散記憶させる方法。
処理は高速化しますが、1つのディスクが壊れるとデータの復旧はできないため、信頼性は向上しません。
従い、確率の考え方は上記の直列系システムと同じ。
RAID1(ミラーリング)
複数ディスクに同一データを記憶させる方法。
従い、1つのディスクが壊れても他のディスクにデータが存在するので、信頼性が向上します。
よって、上記の並列系システムと同じ考え方。
3.平均読み出し(アクセス)時間
データを読み出すための平均時間を求めるもの。
ヒット率が与えられますが、これはキャッシュメモリに当該データが存在する確率に相当します。
キャッシュへのアクセス時間×ヒット率+主記憶へのアクセス時間×(1-ヒット率)
※キャッシュとメインを逆にしないよう気をつけてくださいね。
4.データの伝送時間
あるまとまったデータ(ファイル等)を、Webサーバからインターネット、インターネットから利用者等へ伝送するのに要する時間の計算です。
bps(bit per second)は1秒あたりの情報伝送量。
注意すべき点は、分母の単位がビットなので、分子のデータ容量(伝送量)の単位もビットに換算する必要があること。
通常、伝送するデータは「バイト」で示されていることが多いため、「1バイト=8ビット」で換算して、データ容量・伝送速度の補助単位(メガやギガ等)とともに分母と分子の単位を合わせることを忘れずに。
5.VRAMの容量
画像データを蓄積するメモリで、この大きさでディスプレイに表示できる解像度と色数が決まります。
解像度=画面の横ドット数×縦ドット数
色数=1ドット当たりビット数(例:8ビット→2の8乗=256色)
∴VRAM必要容量=解像度×色数
ビットはデータ量の単位としては小さすぎるため、容量をメガバイト(MB)等の補助単位に換算する場合は、上記の必要容量を、換算補助単位に相当するビット数で割ればいいわけです。
2の20乗(または10の6乗)に8ビットを掛けた数値で割れば、容量単位はMBとなります。
◆混同しやすい用語◆
まあ呆れるほど、知らない言葉、似たような言葉が次から次に出てきます。
テキストや答練、スピ問などで出てきた用語を片っ端からメモして、対比させながら整理しましたが、いまだに区別がつかないものもありますね。
(例)敢えて羅列してしまいます(試験用ファイナルメモから抜き出し)。
キャッシュメモリとディスクキャッシュ
ホットプラグとプラグアンドプレイ
デフラグメンテーションとガーベジコレクション
シークとサーチ
パラレルATAとシリアルATA
スワッピングとスラッシング
インタプリタとコンパイラ
テキストファイルとバイナリファイル
概念スキーマ、外部スキーマ、内部スキーマ
差分バックアップと増分バックアップ
DHCPとDNS
NATとIPマスカレード
SMTPとPOP3
ホスティングとハウジング
IPアドレスとMACアドレス
ホットスタンバイとコールドスタンバイ
デュプレックスシステムとデュアルシステム
フェールセーフとフェールソフト
スタブとドライバ
HIDSとNIDS
PMBOKとBABOK
CMMIとCOBIT
ISO10006、ISO/IEC20000、ISO/IEC12207、ISO27001
ITIL、ISMS、ITSS、UISS
つ、疲れる・・・。
◆プログラム言語◆
汎用、スクリプト、マークアップでの分類と、汎用言語は手続き型と非手続き型に分けて、何度も表に書いて覚えるようにしていました。
◆プロトコル◆
これはとにかく、テキスト、答練、模試などに登場するすべての横文字を、最初は片っ端から書き出しておいて、可能な限りでその役割をメモして直前まで見直していました。
選択肢としてずらずら並べられた場合、正しいものを当てるより、誤りと判断するほうが簡単と思ったため、数撃ちゃ当たる型の学習です。
◆LAN接続装置◆
リピータ、ブリッジ、ルータ、ゲートウェイの特徴、役割などを比較できるような図表を作り、適宜、過去問等で出てきた論点を追加しイメージを定着させるようにしていました。
◆その他◆
頻出のSQL、DFDやERDの図、UMLのダイアグラムについては、それほど難しくないため、確実にカバー。
正規化は練習してある程度までは理解しておき、難しくなければ解けるかも、という程度です。
◆6~7月の詰め込み◆
直前期は、受験校の答練、模試を繰り返し解くことで、重要範囲を押さえ、あとは過去問5年分を2回転、隙間時間や出張の新幹線の中でスピ問を解き続けることで、消えゆく記憶を修復する作業に集中。
テキストや答練、模試等に出ている用語は誤選択肢も含め書き留めて調べるようにし、意味や内容をあまり理解できていなくても、出題された場合に何かしら引っ掛かる程度までにはしておこうと考えていました。
要は、試験の際、見たこともない用語ができるだけ少なくなるようにしようと思ったわけです。
用語が頭の片隅にあるだけでも、何とか正誤を判断できる問題もたまにあります。
問題を繰り返し解いているうちに似たようなものや同じカテゴリーに属するものをまとめて覚えることができるようになると思います。
どの科目にも言えることですが、特に苦手科目は「受験校の各答練や模試を最後まで何度もやり込むこと 」が非常に有効です。
◆最後に◆
診断士試験を受けなければ、一生、ITは勉強することなく避け続けていたでしょう。
私程度の付け焼き刃的学習でも、社内の情報システム部門の人たちと業務の話をするときに格段に理解が進むようになり、まともな質問ができるようになったのは事実です。
今は、1万光年くらいの距離になりました。
私にとってITの勉強はこれからの大きな課題のひとつ!
勉強することで新しいフレームワークを知ることができるのは、本当に楽しいことですね。
お互い、頑張りましょう。
by こぐま