到達点はどこですか?

こんにちは。すっかりお久しぶりのwackyです。

さて気が付けば4月も終盤。TACのスケジュールだと中小の講義が終わったところですよね。
これで1次7科目の基本講義が全て終了したのですが、今までの出来栄えはいかがだったでしょうか?結果は結果ですのであまりこだわる必要はありませんが、大事なのはその結果に至る「プロセス」であることは、賢明な道場の読者はご存知のことかと思います。
「プロセス」というのはつまり「学習方法」「進捗管理」に分かれます。「学習方法」については今までも何度か記事にしていますし、他にもいろいろな記事があるのでそちらを参照してください。

本日は進捗管理を少し掘り下げて「到達点の設定」について記事にしてみたいと思います。

1.到達点をどこに設定するか?
ここでいう「到達点」とは、さしあたって診断士試験の1次試験に合格するために、自分が目指す「あるべき姿」ということになります。では1次試験に合格するためにはどうなっていればよいのでしょうか?答えは「1次試験7科目をトータルで6割以上かつ4割未満の科目がない」状態になることです。すごく大雑把に言えば「どの科目も60点前後取れればよい」ということになります。

実はこの「どの科目も6割」というのがくせものなのですがそれは後で。

では別の質問。1次試験に「確実に」合格するためにはどうなっていればよいのでしょうか?
この質問に対する答えは一つではないと思いますが、私は「どの科目も7割取れる実力を身につける」ことだと思います。

「確実に」という言葉には「ある程度リスク回避する」ことを意味すると私は考えます。資格試験ではしばしば難易度というものが話題になります。もちろん診断士試験も例外ではありません。そして厄介なことに試験の難易度は自分ではコントロールできませんし、予想もできません。(昨年簡単だったから今年は難化と予想することはできますが、その予想に意味はありませんよね
そこで冒頭のリスク回避ですが、試験の難易度が変化することを見越すなら、ある程度自分の実力を高めて多少の難易度変化でも合格点を取れる実力をつけるというのが、私が考える「確実に」を実現するための方策です。
想定される通常のレベルの試験で7割を取る実力を備えていれば、多少難易度が高くなっても少なくとも4割を切って足切りになることはないと考えられますし、6割を切っても他の科目で十分カバーできそうです。またそれだけの実力を持っていると思えば、当日多少のアクシデントがあっても心理的余裕を持つことができるのではないかと思います。

というわけで1次試験のゴールは「全科目7割」を目標として直前期思いっきり頑張ってみてください。
なんで今頃到達点の話をしたかというと、基本講義終了後のいわゆる「直前期」に何をすべきかはこの到達点の設定により変わってくると考えているからです。

じゃあ到達点にたどり着くためにはどうすればよいのか?それは次に続きます。

2.到達点にたどり着くためには
さて到達点の設定については先ほど述べたとおりですが、ではその到達点にはどうやれば到達できるか?

よく言われる話ですが、おおよそ診断士1次試験の問題の構成は以下の様になっています。
①基本的な問題(テキスト記載レベル)→約50%出題
②応用的な問題(テキスト記載レベルの応用)→約30%出題
③それ以外(テキスト記載外のレベル、初出題の領域・問題)→約20%の出題

大事なのは、
①基本的な問題を取りこぼさない
②応用問題の正答率を上げる
難問は無視する
だと思います。

こういうと、いかにも「応用問題の正答率を上げる」ことが大事かと思うのですが、むしろ大事なのは「基本的な問題を取りこぼさない」だと考えています。基本的な問題は「確実に正答する」ことが求められています。そして応用問題は基本的な問題が土台になっています。だから基本的な問題をおろそかにしてしまうと6割すらおぼつかない状態になってしまいます。

さてなんでこんな当たり前の話をしたかというと、これから直前期に入ってくると、②の「応用問題の正答率を上げる」ことが主眼となってきて、こんな当たり前のことが見えにくくなるからです。

私の場合、直前期は過去問を中心に応用力を付ける演習をしていたのですが、それと並行してスピード問題集もやってました。常に基本論点をチェックすることが目的だったからです。

さて戻りますがそれぞれの領域をどの程度正答できればよいかということですが、参考までに私の場合は以下の様に設定していました。
基本的な問題→正答率9割
応用的な問題→正答率6割
それ以外→正答率2割

基本的な問題は「ペンキの塗り直し」で対応する。応用的な問題は「基本的な論点の応用」、つまり論点の組み合わせや別な角度からの問いかけなので、まず大事なのは基本的な論点を押さえること、そして問題の解き方のコツを体得する事。そのためには応用問題を数多く解くのが一番だと思います。最適なのは過去問。過去問はスピード問題集と違って一見何を問うているのか(どの知識を当てはめればよいのか)わからない問題があります。(特に企業経営理論)でも解説を見ると意外と簡単な知識で回答できるケースがあります。こういう言い回しを難しくした問題などに慣れること、そしてどの知識を使うかがわかる嗅覚を磨くのが「応用力」だと思います。

3.到達点に届かない場合
現時点で「本番で7割取れる」という自信がある人は少数かと思います。それはあたりまえの話で、現時点では基本講義が終わった段階だから先に挙げたところでいえば、①基本的な問題が解ける状態だと思います。

しかしながら、最初の頃の科目は離れて久しいので①の基本的な問題も怪しくなっているのではないでしょうか?
そこで、今までに蓄えた知識を復活させる時期G.Wなのです。まずは7科目改めて知識を復活させて、あとは苦手科目の補修にあてるのが一般的でしょうか。

知識の復活のさせ方は、再度テキストを読むでもよし、スピード問題集を解くでもよいと思います。基本講義の時期に基礎をみっちり(長期記憶に定着させる)やっていた場合、結構な割合で記憶がよみがえってくると思います。

基礎知識が復活したら、あとは知識の使い方を過去問を使って学ぶ。完成答練、模試とドンドン嗅覚(スキル)を高めてください。

また「正直6割もおぼつかない」という方、それでも本番で7割取ることを目指してください。まだあきらめる時期ではありません。今回の記事では、「7割を目指す」と書きましたが、「難しい問題ができるようになる」とは書いていません。どれだけ基本的な論点を押さえるかで勝負が決まります。だから今から基礎力を高めるのは戦略として間違っていません。もう一度言います。

「まだあきらめる時期ではありません」

4.まとめ
今日は1次試験に合格するイメージを意識することと、それに向けた到達点を設定することについて記事にしてみました。
目標を設定すると、その目標をクリアしようと努力する要因にはなるのですが、設定した目標以上をクリアしようとは思わないようです。また設定した目標が(一見)クリアできそうだと思った瞬間にどうしても無意識のうちに力を少し抜いてしまうようでもあります。だから達成したい目標よりもやや上の目標をあえて設定することで、確実に目標をクリアすることができるわけです。それに診断士試験を目指す方は優秀な方も多いかと思います。おそらく学校の試験では6割なんて軽々という方ばかりでしょう。でも診断士試験の6割はかなり難しいレベルです。だって6割を取って合格できるのはたった20%弱ですから。6割という響きに騙されないでください。

そしていよいよ今週末からはG.Wです。これが本当に最後のまとまった時間です。それぞれの進度状況にあわせて最も「効果的な」ことをやればよいのです。

ちなみに私は、運営管理のやり直し、企業経営の過去問、事例Ⅳの計算対策をやってました。

5.最後に
今週月曜日は道場セミナーでした。参加してくれた皆様本当にありがとうございました。
いつもそうなのですが、真剣なまなざしを向けて下さる皆さんを見ていると、こちらがたくさんのパワーをもらっているようで、明日から頑張ろう!!という気持ちになります。

本当にありがとうございました!!

 

by wacky

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