【ゆるわだ】とある診断士の企業紹介~さわやか編~

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こんにちは、しんです。
何よりもまずは…2次試験を受験されたみなさん、お疲れ様でした!!
他のメンバーのブログでも頻繁に登場する再現答案だけは作成することをお勧めしたいところですが、今はご自身、ご家族、ご友人との時間を満喫してください。
我々15代目としても節目のタイミングではありますが、今年受験されたみなさんや、これから受験勉強を開始される方へ、引き続き有意義な内容をお届けできるよう努めますので、よろしくお願いいたします!
お知らせ
まずはお知らせです!
一発合格道場慰労会 事例Ⅴ・Ⅵ・Ⅶ申込受付開始!
10/27 20時よりオンライン(zoom)、オフライン(東京、大阪)のお疲れ様会の申込受付を開始しました。
参加者同士で努力を称え合ったり、試験の感想を語り合ったりと自由な場にしますので、ぜひご参加ください!
オフラインの会は申し込み人数が少な目となっていますのでお早めに!
本日の要約
本日の要約
- 概要:今年中小企業診断士を受験された方を主なターゲットに、学べる息抜きとしてローカル企業を紹介します。
- お伝えしたいこと:地方にはユニークなローカル企業がたくさんあります。
- キーワード:アンゾフの成長マトリクス、市場浸透戦略、模倣困難、ジョブローテーション、ロイヤリティ、HACCP等
上記の内容で気になる部分やフレーズがありましたら、引き続き本編もご覧ください!
はじめに
冒頭でもお話した通り、2次筆記試験が終わり、(2次筆記試験合格発表後からの対策でも間に合う)口述試験までしばらく間があります。
書籍紹介や他の資格の紹介等を書こうと思ったものの、他のメンバーの二番煎じになりそうなのでやめて、自分しか書けない内容はないかと少し悩みました。
その結果、
・15代目の中で数少ない地方在住枠
・中小企業のこだわりの製品/サービスが好き
・飲食全般が好き
という特徴を活かすことができ、また読者のみなさんの知識の維持と息抜きに貢献できそうな、
「地元のローカル企業を診断士目線で紹介」
することを思い立ちました。
地元といっても、静岡在住歴は10年ちょっとですが、その分客観的な目線も併せての紹介ができるかと思います。
いつまで続けるかは考え中ですが、第一弾として静岡ローカル飲食店の中でトップクラスの知名度を誇る?「炭焼きレストランさわやか」を運営するさわやか株式会社について紹介します!
紹介に先立って、取り上げる企業とその内容について前置きです。
前置き
・紹介する企業は、私が食べた/体験したことがある製品/サービスの製造/提供元
・内容は、紹介先企業HPから得られる情報と自身の体験から
・財務は、非公開なため割愛
それではさわやか株式会社(以降、”さわやか”と表記します)の紹介に入ります。
お肉が苦手という方がいたら今回はそっと閉じていただければと思いますが、大丈夫でしたらぜひ息抜きがてらお読みください!
企業概要
さわやかは、資本金3,000万円、従業員2000名、売上高91.2億円のハンバーグレストランです。
定義的には中小企業に属しますが、34店舗を有している大きな会社です。
「げんこつハンバーグ」という看板商品を武器に、静岡県民から絶大なロイヤリティを獲得しており、顧客の大部分がリピート客と言われています。
(静岡県内で「ハンバーグレストランと言えば?」と聞くと、おそらく100人中99人位の人から「さわやか」と返答がある…はず。)
理由等は後ほど書きますが、出店を静岡県内に絞っており、どの店舗も平日、休日問わず待たずに入れることはほぼないくらいの盛況ぶりです。
若干例外枠ですが、県外から多くの客が訪れる御殿場アウトレット内の店舗は、5時間以上待つこともざらで開店前に整理券配布を終了することもあるようです。
行ったことないですが恐ろしい…。
そんなさわやかがどのような成長戦略をとってきたかを次のパートで解説します。
成長戦略
1976年にグリーン観光㈱として設立し、1977年にコーヒーショップさわやか菊川本店(静岡県の西部寄り)をオープンしています。
当時はコーヒーショップという形態だったようですが、主力商品は「牛肉100%・炭焼きハンバーグ」であり今と変わりません。
その後、1989年にさわやか㈱に社名変更し、店名も「炭焼きレストラン」さわやかに変更され、静岡県西部を中心に店舗を順次拡大していきます。
社名変更以降、O-157や狂牛病、コロナ等の危機に直面しつつも、それらを乗り越え静岡県全域に店舗を有する現在に至ります。
ちなみに、主力商品について補足すると、げんこつハンバーグとおにぎりハンバーグというグラム数違いの2つのメニューがありますが、これらは創業者の「お父さんのげんこつとお母さんのおにぎり」という両親への感謝の想いがこめられているとのことです。

思い出したくないかもしれませんが、この歴史をアンゾフの成長マトリクスにあてはめると、
既存製品(炭焼きハンバーグ)を既存市場(静岡県)に絞り提供してシェアを拡大する、市場浸透戦略
をとって、成長してきたと捉えることができます。
意外かもしれませんが、通販も行っておらず、本当に静岡県内でしか食べることができません。
私自身、ここまで突き抜けた市場浸透戦略を取っているローカル企業でパッと思いつくのは、北海道のセイコーマートや柳月くらいです。
(セイコーマートは、茨城と埼玉にも出店したりウェルシアで商品が取り扱われていたりで、市場浸透戦略のみではない印象です。もう一方の柳月は、通販で買えるものの、地元産原材料へのこだわり等、さわやかを上回るものがあり、個人的に尊敬する企業です。もっと書きたくなってきましたが、脱線してしまうのでこのくらいで…。)
読者のみなさんの中で、もし全国的に知られていないユニークなローカル企業をご存知の方がいたら、ぜひぜひ教えてください!
観光などで訪れたいと思います。
さて、話を戻しまして、市場浸透戦略を極めたさわやかが、人事、マーケティング、運営の面でどのような施策を行っているかを調べましたので、この後のパートで触れようと思います。
人事
まずは人事施策についてです。
いろいろ書きたいことがあるものの、人事のフレームワークといえばの「さちのひもけぶかいねこ」でまとめています。
いくつか不明な項目があること、ご容赦ください。
人事施策
採用
新卒から中途、パート、アルバイトまで幅広い形態で採用しています。採用ページに「さわやかイズム」等の働き方の指針が掲載されており、モチベーション面でのギャップが生じないような工夫がなされているように感じます。
賃金、報酬
生々しいので、数字は書きませんが、飲食チェーン店としては高い水準ではないかと思います。また、店長等の各役職でどの程度の給与となるかも明記されています。
能力開発
社内独自の認定制度や店長までのキャリアプランが明確に示されており、ステップアップに必要な教育が用意されているようです。
評価
不明
モチベーション
社員がプライベートを充実できるよう、木曜日を全店休業日としています。また、顧客目線に立つとつらいところですが、従業員に還元するため、強気な値上げを直近も行っています。
権限委譲
店長に大きな権限があるようです。
部門
定期的な人事異動(ジョブローテーション)があるようです。
階層
不明
ネットワーク
不明
コミュニケーション
本社やトレーニングセンターに集まっての研修が定期的にあるとのことで、ネットワークを構築する機会もあるものと推測します。
人事施策をフレームワークをまとめてみたところ、このようになりました。
2次試験でよく見かける内容も含まれていますね。
個人的には、木曜日を全店休業日としたことが、特に印象的でした。
飲食店としては少しでも多く営業して坪単価を上げたいところだと思いますが、効率を下げてでも人材育成を優先する姿勢はすごいなと思います。
同時に値上げもしており、強者ならではの戦略ともとれますが、顧客第一で圧倒的なロイヤリティを築いた歴史あってのことで、模倣困難な施策だと思います。
マーケティング
続いて、マーケティングについてです。
顧客の大部分が県内のリピート客であり、ロイヤリティがとても高い秘密は何かと調べたものの、プロモーションとして広告宣伝にお金をかけている雰囲気はありませんでした。
実際、県内でもそこまでCMやチラシを見ないです。
ではどのように顧客を獲得し続けているかというと、商品、立地、SNSにあると感じています。
まず、商品については、冒頭で紹介しました「げんこつハンバーグ」と「おにぎりハンバーグ」がいろんな意味で強いです。
この後の運営パートで触れますが、加工中の処理によりレアでも食べられるハンバーグは希少性が高く、模倣困難だと思います。
また、店員さんが顧客の目の前で、ハンバーグを2つにカットし、断面をアツアツの鉄板で焼き上げるというパフォーマンスは、近年流行りの顧客体験の先駆け的な取り組みで、何回見ても楽しめます。
次に、立地については静岡県内限定というところが、待ってでも食べたいという需要の獲得に繋がっていると思います。
県内限定であることは、こちらも後ほど触れる運営面の理由が大きいようですが、プレミア感やご当地感といった副次的な効果も生み出しているようです。
最後に、SNSについてですが、中小企業でマーケと言えばのSNS投稿(口コミ)がとにかく多いです。
私自身、初めて知ったのは口コミ(ネットの記事)でしたが、目の前でハンバーグをカットして焼き上げる顧客体験や静岡限定というご当地感等、SNSに投稿したくなる要素が満載です。
こうして書き出してみると、いろんな要素が繋がり、好循環を生み出しているように感じます。
結果として、一部の店舗では県外の顧客を獲得していますが、高いロイヤリティを持つ静岡県民が大部分の顧客となっています。
余談ですが、静岡生まれの食べ物にあまり興味のない知人に
「好きな食べ物は?」
と聞くと、
「さわやか」
と返答がありました。
「ハンバーグ」ではなく、「さわやか」です。ちょっとおかしいものすごく高いロイヤリティを獲得していることを実感した瞬間です。
ちなみにその知人は現在県外におり、自身が満足できるハンバーグを探し求めているようですが、未だに見つからないようです。。
運営
最後に、運営面について、製造と店舗の切り口で紹介します。
まず、製造面ですが、とにかく品質管理を徹底しています。
メインの原材料である牛肉は契約農場から仕入れており、トレーサビリティも万全です。
工場はHACCPの内容を基にした国際規格であるISO22000を取得しており、衛生管理を徹底しています。
マーケのパートでも少し触れましたが、競合との差別化要素となっているレアでも食べられる秘訣も製造工程にあります。
一般的に菌は生肉の表面に発生しますが、製造過程で表面を加熱して殺菌しているとのことです。
(レアで食べることに抵抗がある場合は、鉄板を温めて火を通してもらうことができます。)
その後、ハンバーグへと加工した後は、味を落とさないためにチルドで各店舗へと配送されます。
冷凍しないため、移動時間が長くなればなるほど鮮度が低下することから、店舗が静岡県内限定となっています。
これらの品質管理を訴求するためか、公式HPでバーチャル工場見学もできます。
※食肉加工に抵抗のある方は閲覧非推奨です。
続いて店舗面ですが、こちらは効率化を徹底しています。
ホール(顧客が食べるスペース)は4つのポジション、キッチンは6つのポジションで専業化しており、それぞれのプロのスタッフさんが効率的なオペレーションをおこなっているようです。
個人的には、ホールのポジションにお迎え・お見送り係という役割があることに驚きました。
また、今ではいろんな飲食店で見かけるようになった受付発券機(番号券が出てきて、QRコードを読み取るとあと何分くらいかわかるARE)もいち早く導入しています。車の渋滞対策等、外部的な要因もあったかもしれませんが、様々な施策から顧客を大事にする視線が伝わってきますね。
商品の品質の高さはもちろんですが、こういった顧客を大切にする姿勢によって、根強いファンを獲得しているのかと思いました。
終わりに
今回紹介したさわやかに限らず、地方にはユニークなローカル企業がたくさんあると思います。
ゆくゆくはそういったローカル企業のさらなる発展に、道場の先輩方や読者のみなさんと共に貢献するという夢を現実にすべく、勉強する日々です。
今日は試験とあまり関係ない内容となりましたが、明日はサトシが、2次試験が終わったら真っ先にやりたい「ARE」について紹介してくれるようです。
お楽しみに!
「ARE」は早ければ早いほどいいです!
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こんばんは!
にっくです。
さわやかのげんこつハンバーグ、美味しそうですね!
機会があればぜひ食べてみたいです!
復習にもなりました!
ありがとうございます!
にっく
P.S.事例Ⅴ、申込させていただいたのですが、同日のほぼ同じ時間にふぞろいの慰労会があり、途中参加になるかもしれません。申し訳ございません…
にっくさん、コメントありがとうございます。
さわやか機会あればぜひ!
また、事例Ⅴは途中参加でも全く問題ありませんので、ふぞろいの慰労会楽しんできてください!