【あと1論点!】財務会計 サステナブル成長率 by Maki
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こんにちは、Makiです。
みなさん、こんにちは。
今日は、R3年、R4年の1次試験、財務・会計で出題されたサステナブル成長率についてご説明します!
サステナブル成長率とは
企業が借入金等の外部資金に頼らず内部資金だけで達成できる理論上の成長率のことです。
「サステイナブル成長率」や、「持続可能成長率」と呼ばれることもあります。
診断士試験では言い方を変えて出題されることもあるので注意してくださいね。
注目されている理由
注目されている理由は・・・。
最近投資家は、企業の持続可能性に関心を持ち、サステナブルな事業モデルを持つ企業に資金を提供する傾向があります。
サステナブル成長率は、投資家にとって重要な判断基準の一つとなってきているようです。
DCF法により企業価値評価や株式評価を行う際,定率成長モデルを適用することがある。
この場合の成長率には、サステイナブル成長率を用いることが多い。
日本の金融理論教育をリードするシグマインベストメントスクール https://www.sigmabase.co.jp/useful/corp_finance/sustinable.html
上記引用文中にある「定率成長モデル」に関する説明はこちらご参照ください。
記事の中にあるように「公式の意味を理解していないと気が済まないという方」でなけれは、以下の、
①理論株価:ゼロ成長モデルと➁理論簿価:定率成長モデル、③企業の継続価値の公式を覚えておけばOKです。
サステナブル成長率の計算式
ではいよいよサステナブル成長率の計算式です。
サステナブル成長率の算式によると、ROEが高いほど、
また配当性向が低いほど(逆に言えば、内部留保率が高いほど)
サステナブル成長率は高くなることになります。この点、留意されておくとよいと思います。
ROEの計算式と配当性向の計算式は以下とおりです。
実際の問題
まずは基本の計算問題から。
問題①
(令和4年 第17問)
答えは↓
正解:エ
解説:
サステナブル成長率の計算式である「ROE×内部留保率」に当てはめます。
自己資本利益率×(1−配当÷純利益) =(200÷1,000)×(1-80÷200)=0.2×0.6=0.12 =12%
計算式を知っていれば、計算も複雑ではないので簡単に解けますね。
逆に計算式を知らないと、試験会場で推理するのは難しいかもしれません。
次は、R5年に出題された問題です。
問題②
(令和5年 第21問)
答えは↓
正解:エ
解説:
ア 企業が毎期の純利益の全額を配当する場合、サステナブル成長率はリスクフリーレートに一致する
× サステナブル成長率とリスクフリーレートは全く関係ない概念です。
リスクフリーレートはCAPMの計算ででてきますね。
イ サステナブル成長率は、ROEに配当性向を乗じることで求められる
× ROEに乗じるのは配当性向ではなく、(1-配当性向)=内部留保率になります。
ウ サステナブル成長率は、事業環境に左右されるが、内部留保率には左右されない
× 計算式をみれば、内部留保率の影響を受けることが理解いただけると思います。
エ サステナブル成長率は、配当割引モデルにおける配当成長率として用いることができる。
このブログで上記の引用を記憶された方は正解できたと思います。
配当割引モデルは、株式評価モデルの一つで、
「株価の理論値はその株を持ち続けた場合に将来支払われる配当の現在価値の合計値」であるとする考え方です。
主に2つの考え方があります。
配当割引モデルの代表例
■定額配当割引モデル(ゼロ成長モデル)→ 毎年一定の配当額が支払われると仮定
■定率成長配当割引モデル → 毎年一定の割合で配当額が成長する仮定
定額配当割引モデル(ゼロ成長モデル)は、毎年一定の配当が支払われると仮定し、
定率成長配当割引モデルは、毎年一定の割合で配当が成長すると仮定します。
当然後者の方が株式価値は高く評価されます。
定率成長配当割引モデルの計算式は、
理論株価=1年後の配当金÷(株主資本コストー配当成長率)で、
この式の「配当成長率」には、サステナブル成長率を使用することが可能です。
最後に
お疲れ様でした!
明日は皆さんお待ちかね、
製造業一筋、しんの投稿です!
明日はR5沖縄再試験の全問解説
運営管理編だよ!
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