【合格体験記】ストイックになりきれない、ゼロコミュニケーションの孤独学習 byいがさん

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受験生情報

ハンドルネーム・年代

  • HN:いが
  • 年代:30代

勉強スタイル

ストイックになりきれない、ゼロコミュニケーションの孤独学習

受験回数

  • 1次:2回
  • 2次:2回

勉強時間

  • 1次 450時間(2年間合計)
  • 2次 300時間(2年間合計)

学習開始時期

2020年10月

得意科目・不得意科目

  • 得意科目:国語 
  • 不得意科目:英語、理系科目

職務経験・保有資格

総合建設業の営業職に新卒から6年間従事

広報・マーケティングや営業支援などを目的に営業企画室の発足にあたり、異動し2年従事

保有資格:普通自動車運転免許、日商簿記検定2級、建設業経理士2級、ビジネス実務法務検定2級、

メンタルヘルスマネジメント検定(ラインケアコース)

診断士に挑戦した理由・きっかけ

診断士に挑戦した理由は、

①経営学部出身で、法務、経理関係の資格を取得したため、1次試験の7科目中、3科目は触れたことのある分野、というこれまでの自分の勉強の集大成感があった事。

②当時営業職であり、営業のスペシャリストよりもゼネラリストになりたいという思いがあった事。

③そしてそれを社内で発信する為に、公的な承認と知識が欲しかった事。

④高難易度でとれるか分からない資格に挑戦して自分がどこまでやれるか試してみたいと思った事。

合格までの学習法

7科目を1度にとる事は自分では難しいと判断し、2~3ヶ年計画を立てる。

1年目:4科目以上の合格(経済学、中小企業政策、企業法務などの2次に使わない暗記科目中心に)

2年目:残り科目の取得と2次試験

3年目:2年目がダメだった時の保険

1.通信(スタディングのみ)

基本的には朝の通勤時間や、移動時間を活用し、ひたすらスマホでインプットと問題演習の繰り返し

試験日の8月から逆算して、全課程を最低2周+1か月間の過去問演習ができる計画を立てる。

その計画達成に必要な、週次の勉強時間を設定。

スタディングの学習レポート機能で、目標勉強時間を達成できているかを毎日確認して進めた。

継続して机に向かうことが苦手な自分にとって、寝転びながらでもできるのが素晴らしかった

2.独学

教材:ふぞろい5年分、全知識、事例Ⅳの全知全ノウ、事例Ⅳ30日完成、解き方の黄金手順(※2年目に購入)

1年目

一次試験合格後に初めて2次試験の勉強に取り組む。

試しに各事例を一度解いてみて、現状から合格までの差を把握することから始める。

手も足も出ない。

解いた年度の事例をふぞろいで採点して、採点の仕方や、着眼点、点数が取れる人の文章の書き方を把握していき、2次試験ってこんな感じなのかと肌で実感する。

事例Ⅳとそれ以外は、活かせるノウハウが別モノと考え、勉強の計画を分割する。

【事例Ⅰ~Ⅲ】

基本的には、通勤時間などの隙間時間は全知を読んでインプットに専念。

試験直前一か月までひたすらインプットを行い、直前1か月になってようやく事例を解き始める。

(もっと早く始めればよかったが、事例を解いてしまって事例内容を覚えてしまうのが嫌だった。正直事例Ⅳの勉強で手一杯だった。)

【事例Ⅳ】

電卓が叩ける環境で勉強ができる時は、30日完成。

(事例Ⅳの全知全ノウはレベルが高く感じたため、とっつきやすそうな30日完成からスタート)

30日完成1周後、事例Ⅳの全知全ノウを進め、各論の詳細を理解していく。

試験直前一か月までに事例Ⅳの全知全ノウを1周し過去問に入る。

今思えば、事例Ⅳだけやたら計画的なのは、

・計算が苦手であり、やればやるだけ点数が上がりやすいという認識

・事例Ⅳは答えがあるから勉強しやすい

・事例Ⅰ~Ⅲは答えが分からないから、インプット以外の勉強方法がイマイチわからない。

(過去問の事例を解き始めてから、こうすればいいのかと理解。時すでに遅し。)

2年目

1年目で何が足りなかったのか反省

・事例Ⅰ~Ⅲの解き方が場当たり的で、与件情報の整理方法や時間配分など、明確な手順が確立されていない。

・変に事例を解くのを惜しんだせいで、事例の演習量が全然足りない。

上記を解決するために、「解き方の黄金手順」と「ふぞろい」を1年目で使用した2年分に加えて、3年分を買い足す。

【2次試験対策初期8月末~9月中旬】

ブランクがあったため、まずは記憶を呼び戻すところからのスタート。

一年目同様、通勤時間などの隙間時間は全知でインプットに専念。

机に向かって勉強ができる時は、30日完成に加えて、黄金手順の理解。

【2次試験対策中期9月中旬~10月初旬】

隙間時間の全知のインプットは継続。

30日完成を1周した後、事例Ⅳの全知全ノウへ

1週間で7事例を目標に、黄金手順を無意識でもできるよう、事例を解いてふぞろいで採点を繰り返す。

【2次試験対策工期10月初旬~試験】

隙間時間の全知のインプットは継続。

全知全ノウの2周目へ。苦手なNPVは程々に、企業分析とCVP、記述問題に焦点を絞り、計算精度と数字の仕組みの理解に注力する。

平日1日1事例。土日で4事例を目安にひたすら過去問演習

試験日の1週間前の土曜日は、これまで1度も解いたことのない年度の事例でセルフ模試。翌日採点と復習。

以降は、これまでと同様。

試験日前日は、フレームワークの確認と事例Ⅳの解けそうで解けない問題の確認。軽く済ます。

【各事例の採点と復習方法】

ふぞろいで採点する際、問題ごとに、足りなかった着眼点や手法、言い回しや漢字、感心したテクニックなどをPCのパワポにアウトプットしていく。

特に初めて受験する場合には、模試を早い段階で受けておくべきだと思いました。

なぜその学習方法を選んだのか?

始めは、あまりお金をかけたくなかった。

(1年目にふぞろいを2年分しか揃えないケチっぷり。結局2回受験してるので、結果的にお金がかかる)

通信(スタディング)を選んだ理由は、他の通信や予備校に比べてかなり安価だったこと。

さらに別の資格でお世話になったことがあり、

継続して机に向かうのが苦手な自分にとって、

スマホで出来ることや勉強時間を表示してくれることがモチベーションの継続にかなり有効だったため。

2次を書籍に絞った理由は、

  • スタディングのロジックが正直しっくり来なかったこと。
  • 記述試験で電卓なども必要になる為、どちらにせよ机に向かう必要があり、タブレットを持っていない自分には小さい画面がネックだった。
  • 色々なブログを調べた結果、基本独学で行くなら、ふぞろい+全知全能+30日完成がオーソドックスであったこと。
  • 試験日までの時間が少なく、一度やると決めたもの以外は見ず、買ったものだけに集中するため。

学習時・受験時のエピソード

1次試験

【学習時のエピソード】

1次試験の勉強を開始してスタディングの講座を1周した頃くらいから、

インプットした知識が少しずつ私生活や仕事に活きてくるようになり、

スキルアップにつながっている事を実感

それもあってか、かねてより希望していた営業職から別職種への配置転換も叶った

【アドバイス】

インプットした内容を実生活とリンクさせることで、理解力と自身の士気の向上に繋げられる。

診断士の勉強は、範囲が広く、専門的な深さを追求するものではないため、実務に活かせるケースが多い。

【学習時のエピソード】

1次試験突破後すぐ、コロナに罹り40℃の高熱。

回復に半月ほどかかり、スタートダッシュに失敗。

それを理由にして士気も上がらず、崖っぷちの9月から勉強開始。

当然、結果は不合格だったが、2年目に繋がる課題や反省点が明確になったことが収穫だった。

【アドバイス】

これから合格を目指す方には、勉強期間中、勉強を行うことができない様々なイベントが起きると思うが、

やるべきことができなかったり、想定通りにいかなくても、やりきることで得られるものは必ずあるので、

試験を受けることだけは絶対に諦めないでほしい。

2次試験

【受験時のエピソード】

初めての2次試験で感じた手ごたえと結果のギャップ

事例Ⅳで海外を視野に入れた事業展開の問題が出題され、これまでにない傾向から大焦り。

なんとか点数が取れそうな問題を探してページをめくるも、どれも回答の糸口が見えずに頭が真っ白に。

「事例Ⅲまでは良い感じに来てたのに…」、

「こんなの過去問になかったじゃないですか…」

などなど自然と湧いてくる諦めや言い訳の文句を振り切り、

命乞いをするかのように途中式や書けるだけの文字で回答用紙を埋める。

終了と同時に放心し、事例Ⅰ~Ⅲで何とかカバーしててくれと願い、

SNSの「事例Ⅳは超難化」という情報にすがりながら、ハロウィンで盛り上がる渋谷を横目に帰路につく。

もちろん不合格であったが、点数はまさかの事例Ⅳだけ合格点。

実はちょっとだけ自信のあった事例Ⅰが最低点。

人生でここまで手応えと結果が真逆になった経験がなく、「次どう対策すればいいんよ・・・」と途方にくれる。

【アドバイス】

2次試験は結果が出るまで本当にどうなるか分からない試験だと思う。

80分という長いようで実はかなり短い試験時間の中で、心が折れそうになる時は必ず来るはず。

そんな時は、「どうせ正解がないのだから、自分が思う正解を書いてみよう。」くらい開き直って良いのではないか。

突拍子が無く見えたり、

一見するとポエムに見えてしまっても、

採点者にとっては「その考え方もアリだな」となることもあるかもしれない。

手応えとか、自信よりも、どれだけクライアントの為に力を振り絞ったかが、自分の中での判断基準になると思う。

【学習時のエピソード】

10月末をもって、2年目(1次2回目、二次1回目)の受験が終了。

「もう来年の受験は始まっている。ここからが勝負だ。」と熱い気持ちを持ってみるも、

「でも今からやっても気が持たないから少し息抜きをしよう。」と、ぬるま湯に全力ダイブ。

ぬるま湯の心地良さは尋常でなく、ゲームやらゴルフやら飲み会やら旅行やら、やりたかった事をやる。

家も買っちゃう。

気が付いたら8月になってる。何もしてない。これがゆでガエル状態ってやつか。

いや、ほんとは気が付いていた。ちゃんとやらなきゃいけないのはもう2月くらいから気付いていた。

「2月の旅行が終わったら」、「GW空けたら」、「引っ越しが落ち着いたら」などなど、

忙しい(?)事や、

「まだ初年度の受験生に比べたら時間的なアドバンテージは全然あるから。。。」

などと訳の分からない楽観的な理由をつくり、自分の首を真綿で絞めつけていく。

「あれ、なんかちょっと苦しい」と首元の真綿に気づいたとき、昨年同様、しかも同日にコロナに罹る。

非は全て自分にあれど、心身ともにダメージを負い、今年もだめかなぁ。

そりゃだめだよなこんなやつ。と半分自暴自棄になる。

しかし、勉強を始めたときの気持ち。ずっと応援してくれた妻。などなど、これまでの事を考えると、

勉強は一人でしていても、勉強ができる環境は一人で得られたものでない。ちゃんとやらないといけない。」

去年とスタートは一緒。むしろ去年と違って勉強方法も試験も知っている。だったら、これからの時間で去年足りなかった24点を埋めればいいだけ

と、ポジティブな気持ちを持てるように。

そこからは、これまでの人生で一番勉強することができた。

【アドバイス】

モチベーション、士気、モラール、これは本当に大事。ここは試験にも出る。

維持・向上の仕方は、今思えば一緒に試験勉強をしている仲間を作る事が必要だったと感じる。

ぼっちでやっていると、モチベーションも安定しないし、落ちてしまった時、

自力で立ち上がるしかないため、時間がかかる。

リアルの仲間がいなくとも、SNSやブログで、誰かの頑張りを見て励まされたりすることも有効だったと思う

口述試験

【受験時のエピソード】

口述試験にて、2事例×2問が終了し、終わったかなと思ったタイミングで、

試験官の一人がもう一人の試験官に対して、「もう1問良いですか?」との事。

心の中で「ダメです。」と訴えるも、届くはずもなく3事例目の第5問目に突入。

なかなか聞かないケースなので、落ちる人ってこういう感じなのかもしれないと、戦々恐々としています。

おわりに

みっきー
みっきー

貴重な体験記を送って下さり、ありがとうございます。

困難を乗り越えながら、工夫を重ねながら無事に合格までたどり着いたいがさん。
ご自身では「ストイックになりきれない」と評価されていますが、
分割して計画を立てることで、
試験の学びを仕事で活かして配置転換する、家を購入されるなど、
資格勉強・仕事・プライベートを両立されている姿勢は本当にさすがです。

ドキドキする体験記の終わり方になっていますが、
口述試験も無事に合格されたはず。

これからのいがさんの診断士としての活躍を楽しみにしています!

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