中小企業診断士2次試験 2018年度 事例Ⅱ 設問解釈

🥋🥋🥋 2次筆記試験対策 勉強会開催のお知らせ 🥋🥋🥋

受験生のみなさま、お待たせいたしました!!
当一発合格道場主催の勉強会を開催することが決まりました。

今回対象とするのは、これまで勉強会に参加したことがない方をメインとしています。

2次試験の勉強会は、道場でも紹介しているココスタをはじめ、タキプロなど様々なところで開催されていますが、そういった勉強会に参加したことがなく、参加してみたいけど、初めて参加するのが不安だな~と思っている方向けを考えています。

勉強会』って何?と思った方へ、はかせ、解説をお願いします。

はかせ
はかせ

説明しよう。 勉強会とは、過去問の事例を事前に解いておき、その解答を持ち寄って数人で解答に対する意見を言い合う。
自分では気づかない視点の解答や、自分のクセなどを客観的に知る良い機会となる。
勉強会があったから合格できた!という道場メンバーも多い。
合格者の意見も聞くが、基本は受験生同士のやりとりがメインになるので、積極的に発言、質問をしよう。

ということで、以下の日程で開催いたします。ぜひ奮ってご参加ください!!

お願い事項(=制約条件)がいろいろありますので、よく読んで注意してお申込みください

日程|2021年10月2日(土)
時間|14:00~17:35 勉強会(令和2年度事例Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ)

   17:40~18:30 質問会&懇親会(自由参加)
場所|zoomにて

応募開始|9月20日(月)12:00
応募締切|9月24日(金)18:00
申し込み|応募期間内に以下の申し込みフォームからお申込みください。
      お名前(ハンドルネーム可)、メールアドレスが必須となります。

参加要件|①一般参加→1次試験に合格(予定)で勉強会に参加したことがない方
     ②リスナー参加→ 1次試験に合格(予定)の方 全員
募集人数|①一般参加 16名(事例を解いた解答を提出し、自分の解答について

      意見をもらう、他人の解答に意見を言う)
     ②リスナー 32名(顔出しは必須です。聞くだけの参加)

事前準備|一般参加の方は、9月28日(水)18時00分までに
     令和2年度の事例Ⅰ、Ⅱ、Ⅲを80分で解き
     添付のアンケートフォームに自分の解答を記入して提出してください。

≪ 注意点 ≫
①参加人数が限られているため申し込み後のキャンセルはお控えください。
②一般参加の方は期限までに解答の提出が無い場合はキャンセルとさせていただきます。
③基本的に途中参加、途中退出はお控えください。
解答は80分で作成したものを提出してください。

🥋🥋🥋🥋🥋🥋🥋🥋🥋


めっきり涼しくなってきましたね。
本番もさることながら、本番までの期間も体調管理に気を付けましょう。
ここから先は一日一日がとても貴重です。

先日の2次試験対策セミナーにご参加いただいた方、貴重な勉強時間を割いていただき、ありがとうございました。

腑に落ちたところがあった一方で、少しもやもやしたところもあろうかと思います。

また、新たな疑問が生まれることもあるでしょう。

そんな時は、当ブログのコメント欄をご活用ください。

この言葉の意味が解らない、この事例のここがわからない、私のブログに書いてあったことがよくわからない等大歓迎です。

使えるものは何でも使って、最後まで駆け抜けましょう!

設問解釈の見える化 

設問文のチェック方法

  1. 与件文の第1段落だけを読み、事例企業の業種などの概略を把握する。  
  2. 問題ごとに蛍光ペンの色を決める。(毎回同じにすることまではしませんでした。)
  3. 設問文を熟読し、気になるワードや表現に線を引く。
    ※与件文を読むときは、設問文と同じ色でマークし、一目で設問文と与件文がどこでつながっているかを見えるようにする。
  4. 時制(過去、現在、未来、〇〇の時、等)を赤まるで囲む。
  5. 登場人物や会社、部門名、工程名など、解答の主語やキーワードになる可能性が高い単語を四角で囲む。
  6. 設問文の表現を自分の言葉にいいかえたこと、探すべき与件文中のヒント、キーワードなどを予想して鉛筆でメモする。
  7. 与件文を読む前に、解答の型を考える。
    解答内容の主語と述語がずれないように注意し、特に指定(「最大の」要因、など)がなければ、①、②、③と番号を付ける。
    余裕があれば切り口(〇〇面で~)を書く。

※一部上記チェック方法を外れています。

第1問

第1問(配点25点)

B社の現状について、3C(Customer:顧客、Competitor:競合、Company:自社分析の観点から150字以内で述べよ。

◆想起したこと◆

  • B社の現状 
    ⇒ 「現状」だから、時制は現在。
    与件文は、創業時(過去)のこと、現在のこと、将来(あるべき姿)のことがランダムに記述されている。
    設問文で問われているのは、どの時制かを必ず確認すること。
  • 3C分析
    ⇒ 4C(顧客価値:Customer Value、経費:Cost、顧客利便性:Convenience、コミュニケーション:Communication)じゃないのか?
    初めて見るな~。でも、3つのCの注釈が入っているから意味は分かるな。
  • 顧客
    ⇒ 第1段落に、B社は老舗日本(和風)旅館だと書いてある。
    年配の女性客や和風好きなインバウンド客かな。
  • 競合
    ⇒ 旅館ということは、温泉地のイメージがある。
    だとすれば、旅館やホテルが建ち並んでいるだろうから競合多数かな?
  • 自社
    ⇒ 自社の現状って、何を書けばいいんだろう。
    儲かってる(顧客が多い)、儲かっていない(顧客が少ない)ってこと?
    例年第1問はSWOT問題だけど、今回はちょっと変わった設問だな。
    でも、顧客と競合を「外部要因」、自社を「内部要因」と考えると、「自社」は強みと弱みを答えればいいんだな。
    つまり、この問題はSWOT問題なんだ!
  • 150字以内で述べよ。
    ⇒ 文字数制限は多いけど、「自社」は強みと弱みを解答するなら、解答項目が4つだな。
    1項目あたり40字弱だから、逆に150字で収められるかな。
    与件文で端的なキーワードを探そう。
                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                   

設問文を読んだ後に与件文を読みます。
与件文は社長へのインタビューをまとめたものです。
インタビュー(対話)ですから、時制が前後しながら話題が進んでいるんです。
与件文中のヒントを見つけやすくするために、設問文を先に読んで、問われているは「いつの」、「何の話か」を頭に入れてから与件文を読みましょう。
なお、私は初見(本試験)の時、上記の「自社」についての解釈などできるはずもなく、強みだけ書きました。(笑)

◆解答の型◆

顧客は〇〇な〇〇層や〇〇な人たち、競合は〇〇な旅館、〇〇なホテル、自社は〇〇が強みで、〇〇といった弱みがある。

第2問

第2問(配点25点)

B社は今後、新規宿泊客を増加させたいと考えている。そこで、B社のホームページ旅行サイトにB社の建物の外観旅館設備に関する情報を掲載したが、反応がいまひとつであった。B社はどのような自社情報を新たに掲載することによって、閲覧者の好意的な反応を獲得できるか。今後のメインターゲット層を明確にして、100字以内で述べよ。

◆想起したこと◆

  • 今後
    ⇒ 時制を確認する。
  • 新規宿泊客を増加させたい
    ⇒ 増やしたいのは、固定客のリピート利用ではなく新規客だな。
    ターゲットはどの層だ?
  • B社のホームページ旅行サイト
    ⇒ B社の情報発信のツール。
    近年、WEB販促系の問題が出題される傾向にある。
    WEB系のワードを見たら、「何のためにWEBを使うのか」を想起する。
     ①情報発信 ⇒ 写真や動画で〇〇情報を発信し、認知度向上・ブランド認知・…などを図る
     ②情報収集 ⇒ 消費者ニーズ(生の声)を収集し、新製品開発への活用に活用する。
     ③双方向コミュニケーション ⇒ 双方向掲示板・問い合わせ窓口などの設置により、顧客との接点を設ける、WEB販売の実施など。
  • 建物の外観旅館設備に関する情報
    ⇒ 掲載しても反応が悪かったということは、潜在顧客(ターゲット層)が求めている情報ではないということだな。
    潜在顧客は、外観や設備の良しあしでは宿泊するかどうかを決めない、または、B社は外観や設備では他社と差別化できていない、ということだな。
  • どのような自社情報を新たに掲載することによって
    ⇒ 建物の外観や旅館設備以外の情報を与件文から探そう。
    ここも、第1問の自社の強み・弱みと関連しているな。
  • 閲覧者の好意的な反応を獲得できるか。
    ⇒ 閲覧者の好意的な反応って、具体的にどんな反応かな。
    宿泊客を増やす目的でやっていることへの好意的な反応だから、宿泊の予約や、空き状況の確認、宿泊相談のメールや電話だな。
  • 今後のメインターゲット層を明確にして、100字以内で述べよ。
    ⇒ 時制に注意する。
    B社は今後、どんなお客さんに泊まってもらいたいと考えているのだろうか。

次回の与件文解釈で説明しますが、ホームページは重要な販促ツールです。
情報発信情報収集双方向コミュニケーションなどを必ず想起しましょう。
また、ネタばれですが与件文中には出てこない「旅行サイト」も実は重要なヒントです。
ヒントは与件文だけでなく、設問文の中にもあるということを意識しましょう。

◆解答の型◆
B社は、〇〇な〇〇層に対し、①〇〇等の〇〇情報、②〇〇等の〇〇情報、③〇〇等の〇〇情報、を掲載する。

第3問

第3問(配点25点)

B社は、宿泊客のインターネット上での好意的な口コミをより多く誘発するために、おもてなしの一環として、従業員と宿泊客との交流を促進したいと考えている。
B社は、従業員を通じてどのような交流を行うべきか。100字以内で述べよ。

◆想起したこと◆

  • 宿泊客のインターネット上での好意的な口コミをより多く誘発するため
    ⇒ 宿泊してくれた人が投稿してくれることを前提としているな。
    インターネット上の口コミの投稿先は、自社ホームページだけではなく、旅行サイトやSNSなども含んでいるよな。
    投稿してもらうなら、映えてる写真や動画も掲載してほしいな。
    「誘発するため」、ということは、好意的な口コミを「してもらう」のを単に期待しているだけでなく、「させる」ために積極的に行動を起こすということだな。
  • おもてなしの一環として
    ⇒ 「おもてなし」とは、「無料でサービスしてもらえたらうれしいこと」だな。
  • 従業員と宿泊客との交流を促進したいと考えている。
    ⇒ 「交流」ということは、「一緒に何かをする」ということか。
  • B社は、従業員を通じて
    ⇒ 家族従業員3名とパート4名でできることは何か。
    通常業務のほかに、新たに顧客との交流を促進すると、業務の負担が大きくならないかな。

設問文の意味が取りずらいときは、自分の言葉で置き換えてみましょう。

◆解答の型◆ 

B社は、従業員が宿泊客に対し、〇〇し、①SNS用の写真を撮ってあげる、②〇〇してあげる、③〇〇してあげる、などにより交流を促進する。

第4問

第4問(配点25点)

B社は、X市の夜の活気を取り込んで、B社への宿泊需要生み出したいと考えている。B社はどのような施策を行うべきか、100字以内で述べよ。

◆想起したこと◆

  • X市の夜の活気を取り込んで、
    ⇒ 夜の活気ってなんだ?
    泊まってまで見たいもの、夜遅くにやっているイベントとかかな。
  • B社への宿泊需要生み出したいと考えている。
    ⇒ なんか、変わった表現だな。
    「夜の活気を生かして宿泊客を増加させたい」と書かないのはなぜだろう。
    「B社への」宿泊需要がないということは、現段階では、夜の活気を目当てにした宿泊客を取り込めていないということか。
    競合には宿泊需要があり、完全に競合に負けているということか?
    B社に対する宿泊需要がないのは、なぜだろうか。
    宿泊需要を「生み出したい」、だから新規顧客の開拓だな。
    「だなどこ」を意識して、「誰に」「何を」「どのように」「効果」を考えよう。
  • B社はどのような施策を行うべきか、
    ⇒ 施策問題なので、必ず「効果」を書こう。

各事例の解答は、社長の思いを実現するための施策提案書だと思いましょう。
社長に施策を実行してもらうためには、あなたの提案を社長に納得していただく必要があります。
納得とは、施策を実施するとB社に効果(メリット)があるということです。

◆解答の型◆
B社は、〇〇(ターゲット層)に対し、〇〇な〇〇(商品・サービス)を、〇〇により〇〇する(販促)ことで、新規宿泊客を増加させ売上拡大を図る。

編集後記

1次試験が終わってから2次試験の勉強を始めた方は、各種の情報を読んでもしっくりこない、ということがあると思います。

実際、予備知識がある程度入っていないと、うまく呑み込めないこともあると思います。

過去問を何回か解き、じっくり復習した後に、改めてセミナー資料や当ブログを読んでみてください。

新たな発見があるかと思います。

一例をあげると、当ブログでたびたび話題に上る名作記事に、だいまつの記事があります。

私が初めてだいまつの記事を読んだときの感想は、自分にとってはレベルが高く「ちょっと何言ってるかわかんない」(富澤氏風)って感じでした。

※だいまつのせいではありません。私の理解が及んでいなかっただけです。

事例Ⅲで「できていないことを、できるようにするだけ」っていわれても、「何ができていないかの見つけ方」がよくわからなかったですし、生産性向上の話と、生産管理の区別もあやふやでした。

今になって読むと、「ああ、そういうことですよね」と共感できます。

当時(3年前の初受験)は時間がないと焦っていて、肝心なところを読み落としていたんだと思います。

後から見ると、ちゃんと書いてあるんです。急がば回れですね。

過去問はたくさん解いた方が経験値が上がるのは確かですが、復習をじっくりすることの方が重要だと思います。

過去問を解いて、ふぞろいをつかって採点するだけではもったいないです。

なぜその解答にたどり着けるのか、設問文と与件文のどこがつながっている(類推を含む)といえるのか、を納得するまで過去問と向き合うことをおすすめします。

あしたは なゆた です。お楽しみに~

✨ おしらせ

雑誌『企業診断 10月号(9月27日発売)』に
当サイト「一発合格道場」 12代目メンバー一同による記事が掲載されることになりました!👏👏👏

同友館オンラインはこちら↓

https://www.doyukan.co.jp/store/search.php?c=1

発売時期にお勧めのコンテンツとして、事例Ⅰ~Ⅲでは道場メンバーが受験生時代に実際に書いた「ダメ答案から学ぶ事例ポイント」を、事例Ⅳでは直前対策としての「記述問題対策」、「部分点対策」、「チェックリスト」の3点を雑誌記事にて公開します。

本試験1カ月前という直前期に受験生のみなさんにご確認・ご理解して頂きたいポイントをまとめましたので、よろしければご活用ください!

Follow me!

中小企業診断士2次試験 2018年度 事例Ⅱ 設問解釈”へ3件のコメント

  1. ロム より:

    ひでさん、更なるアドバイスをありがとうございます!

    ちょうど本日は事例Ⅰを集中的に特訓する予定でしたので、教えていただいたことを参考に勉強に取り組んで参ります!

  2. ロム より:

    ひでさん、2018年事例Ⅱの記事、ありがとうございます。

    ちょうど本日、この問題を解いたばかりでした(3週目でした)

    初めて解いた時は、自社について強みと弱みで書くことを知らなかったので不出来な回答となりましたが、今はきちんと意識することができるようになり、その他の設問もだなどこを意識して回答ができるようになってきました。

    編集後記にもあっただいまつさんへの記事ですが、私も初めて読んだ時はよく分かりませんでしたw
    ただ不思議なもので、学習を繰り返しながら、別の記事等様々な情報を取り入れて、問題に取り組んで失敗を重ねていき、改めて同じ記事を振り返ってみると書かれている内容が一気に理解できるようになることがありました。
    そのおかげもあってか、事例ⅡとⅢは少しずつコツを掴みつつあります。
    事例Ⅰは、まだ手探りではありますがw
    ひでさんの記事も、読み始めた当初は「本番にこんなにたくさんイメージできないよ……」と思っていましたが、勉強を進めている内に設問文から何となくのイメージができるようになってきました。
    過去問をこなしながら、試験までひでさんの過去記事を振り返ってパクれるところをパクらせていただきたいと思います!

    次回の与件文分析も楽しみにしております!

    1. ひでさん より:

      ロムさん、コメントありがとうございます。

      理解が進んできているようですね。
      初学のころは、解説文の前提となっている知識がまだ備わっていないので、わからないことが多々あると思います。
      そこで諦めず、淡々と復習をこなし、少しずつでも前に進み続けることが合格への近道だと思います。
      今の調子で直前期にはきっちり仕上がると思いますので、頑張ってください。

      なお、事例Iについては、
      ⓵SWOT問題・戦略系の問題は、特に市場環境を意識すること。「組織は戦略に従う」のです。
      市場環境の変化(脅威)に対して、自社の強みを生かす戦略をたて、どのように組織や人事を調整していくかを意識しましょう。
      ⓶ヒントがないように思える問題は、(「要因としてどのようなことが考えられるか」などの問題)「さちのひもけぶかいねこ」を活用しましょう。
      この時に気を付けるのは、組織のことを問うている問題に対しては組織の項目(けぶかいねこ)を答え、
      人的資源管理のことを問うている問題に対しては人的資源管理の項目(さちのひも)を答えることです。

      応援しています!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です