中小企業診断士の試験と資格を取り巻く環境の激変っぷり【ビジネスパーソン必見】
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中小企業診断士一発合格道場11代目一同
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【道場からの告知①】
受験スタートアップセミナー@オンライン
のお知らせ
2020年11月29日(日)
20時開始予定(2時間程度)
診断士を受験してみたいが、
どのように勉強したらいいの?
合格後はどんな資格の活用方法があるの?
そんな疑問を持つ初学者のみなさまに、
合格者や現役診断士がお答えする、
受験スタートアップセミナーを開催します。
参加は無料です。詳細はこくちーずでどうぞ!
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【道場からの告知②】
口述セミナー@オンラインのお知らせ
セミナー日:2020年12月12日(土)午後予定
募集開始日:2020年12月11日(金)昼12時~
当日の時間などの詳細は後日告知いたします。
※今年は新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、
直接対面による口述セミナーは行いません。
あらかじめご了承ください。
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2021年に大暴れする準備の季節
✅ R2年の2次を受けなかった方は来年勝ち切りましょう
✅ 2次を受けた方は「合格の先」の情報収集でモチベUP
おはようございます。べりーです。
(私の過去投稿記事はこちらです)
先日、私が極めて小さくペラペラなカバンをたすき掛けしているのを見た10歳の息子が「その小さいの何?」と聞くので「サコッシュだよ」と答えると、息子が「スコッシか・・・」とつぶやいていました。確かに沢山は入らないけれど。もちろん家族で大爆笑の刑です(笑。こんなスコッシな息子ですが、彼の未来は、控えめに言って「無限大」です。
今後彼が何かに挑戦できたなら何にだってなれる可能性があるし、一度得た地位に満足したらそれ以上何も挑戦しないかもしれない。どういう人生を描くかは今後の選択次第であり無限。大人げないことですが純粋に羨ましいなと思います。
そしていま中小企業診断士試験に興味を持ち始めた方、何度か受けたが色々あって来年に1次試験か2次試験を受けようと決めている方、そしてもちろん令和2年度の2次試験を受験して現在結果待ちの皆様の挑戦の価値は、控えめに言って「最高」です。
近年、人気がうなぎ上りな中小企業診断士
中小企業診断士資格は、人気資格と言われています。大手受験校であるTACが昨年2019年12月に発表した「2020年人気資格ランキングTOP10」において簿記、宅建に次ぐ第3位。繰り返しますがコロナ禍になる前の発表でした。2019年といえば働き方改革元年。長時間労働に慣れたビジネスパーソン達が定時になると照明を落とすなどで職場を追い出され、しばらくは毎晩のように同僚たちと居酒屋へ繰り出してジョッキをガチンガチンと鳴らしながら時間をやり過ごしていたものの、カネは続かないしさすがに話す中身も変わり映えしなくなってきた。ならばと久しぶりに学生時代の仲間と集まってみても、どうやらそんなに様子は変わらないらしい。妻や家族からも増えた酒量やオンライン動画の視聴時間を言われるし確かにこのままでは自分自信の不安が晴れない。だったらその時間を勉強に回してみるか。・・・そんな想像を働かせる方もいらっしゃることでしょう。
ですが「中小企業診断士」という資格が特別に脚光を浴びたのはもっと以前に遡ります。2016年1月12日に日経新聞社が発表した「新たに取得したい資格(語学検定含む)調査」のランキングで中小企業診断士が1位に輝きました。前年6位からの大躍進です。この時は世間でも結構話題になりました。私自身は当時より10年ぐらい前から資格の存在は知っていましたが、その名称から「中小企業向けの経営コンサルに特化した資格でしょ」と思い込んで自分から受けたいと思っていなかったので、このときは心底びっくりしたし久しぶりに興味を惹かれてしまいました。個人的には当時たまたま数年間携わっていたプロジェクトが終了したタイミングでもあったため、一念発起して勉強を始めたのが2016年2月です。日経新聞の発表の翌月ですから、とことん単純ですね。
また、2017年9月には同じく日経新聞で「士業の中でAIによる代替可能性が低い資格(0.2%)」として中小企業診断士が紹介されたこともちょっとだけ話題になりました。日経新聞の記者に診断士の方がいるんでしょうか笑。
その後の診断士の勉強は、とてもためになりました。そして楽しかった。1次試験対策では、これまでバラバラに学んできたことがバシッと体系的に整理されていく感覚。なるほど、そことそこが繋がっていたのか!みたいな発見は、やはりテキストと問題集に向かう勉強から得られる最大のメリットかと思います。学生時代の学習でも、例えば日本史や世界史、数学などでこうした感覚は得られたかと思いますが、個人的には比較にならないくらいでした。診断士の学習は社会人として実務を経験した後に体系的な知識で裏付けていく感覚が別格だったからです。そして1次対策で得た座学の知識を事例企業に合わせて診断・助言する2次試験の「筆記試験」。社長へのヒアリングから診断・助言までを机上で行う目的で進化してきた事例問題は、たまに激しく「????」と首をかしげる問題はあるものの、正確に題意を捉えて多面的に解答するための訓練からは多くの学びが得られました。
学習を始めてまず思ったのは「もっと早く始めていればよかった」という後悔でした。この資格は勉強することだけでもメリットだらけ。これはもし合格前だとしても皆様すでに実感されていることと思います。この資格を目指すだけでも得られるメリットに気付いた皆様は、随分と控えめに言って「超ナイス」です。
・・・ここまでは、中小企業診断士という資格がずっと以前から持っていて、全ての受験生が得られる「この資格のベーシックな価値」です。中には合格までの成長を重視する方も一定数いらして、合格後は実務ポイントを15ポイント獲得して診断士登録し、官報に載ったら即・資格凍結(休止)。こんな話も聞いた時代です。それぞれ事情もあったでしょうが、極端な場合は実在する社長に診断・助言する機会が全く得られないまま診断士の現場から離れてしまうことも。こんな勿体ない話はない。これは極端すぎる例としても、診断士としての活動を行わないまま維持する費用が負担となり、数年経ってから資格を凍結する話は受験生時代によく聞きました。
令和2年以降の診断士
菅政権による中小企業政策の舵切りやWithコロナ時代にあって更に注目度を高めている中小企業診断士ですが、取り巻く環境は激変しているとよく言われます。書き方がどこか他人事っぽいのは私は令和2年登録のひよっこなので昨年までとの対比ができないからですが、そんな私でも令和2年はこれまでと求められる役割が違うと感じます。
新型コロナ感染拡大防止対策が中小企業の経済活動にもたらしたショックは大きく、そのショックを和らげるクッションとして診断士が活躍することを国や行政から期待されていると感じます。また、副業OKの流れもまだら模様ながらも進んでいるのではないでしょうか。今年になってこれまでの「働き方改革」に加わり「リモートワーク」「急速な業績悪化」などもあり、頑なな副業NGという風潮を弱めてきた企業も増えてきたように聞きます。
いろんな事情が複合的に重なり、診断士の公益性がぐんと高まっている。だとすれば「何のためにこの資格を取りたいのか?」をこの時期に考えられた方ほど、合格後のスタートダッシュが勢い良くなる筈です。
少し以前から、10月6日に官邸で開催された令和2年第14回経済諮問会議での次の発言が話題になっていることをご存じでしょうか。菅総理も議長として出席していた会議です。
サントリーホールディングス株式会社
代表取締役社長 新浪議員
(前略)そして、経営人材の育成も非常に重要。例えば、中小企業診断士について、非常に意味のある資格だと思うが、提出資料に添付している通り、1次試験では7科目全てに合格しないと試験に通過できないなど、大変難易度が高いものとなっている。中堅・中小企業の経営を担うことのできる人材の裾野を広げていくためにも、例えば、中小企業診断士の科目にデジタル入れるとともに、全ての科目を合格しなくとも、税理士のように一つ一つの科目で合格しても何らかの位置付けを付与することを考えてみてはどうか。(後略)
経済産業大臣 梶山議員
(前略)中小企業については、現在から考えると賃上げできるような事業環境を整備することがまず不可欠である。デジタル化や技術開発、経営資源の集約化など、中小企業の生産性向上に向けた投資を支援してまいりたい。
また、人材の質の向上という点で、先ほど新浪議員からあった中小企業支援法に基づく中小企業診断士の試験の活用、在り方というものも考えてみる必要があるかと思う。さらに、生み出した付加価値が着実に中小企業に残せるように取引条件のしわ寄せ防止等、大企業等との取引環境の改善にも取り組んでまいりたい。(後略)
診断士試験の難易度への言及は、1次試験に対するものか、それとも1次と2次を通してのものかは分かりませんが、今年の1次試験の結果は8月25日に「統計資料」として発表されているので、1次だけの話ではないのだと思います。下記グラフの通り、令和2年の1次試験は合格者5,005名、合格率42.5%でした。これは現行の試験制度がスタートした初年度で混乱したであろう平成13年度の51.3%を除くと、信じられないほど突出しています。長らく1次試験の合格率は20%前後と言われていました。よって令和2年度1次試験の結果と上記の発言に因果関係は見いだせず、1次と2次を通した診断士試験全体に対する言及かと思います。
ちなみに令和2年度に1次試験の受験者数が減ったグラフになっていますが、申込者数は20,169名と例年と横ばいでした。申込者が横ばいであるのに受験者数が減ったのは新型コロナ感染対策による受験回避によるものだと思われます。
2次試験のデータは下記の通りです。来月12月に合否が発表される令和2年度 2次試験の結果がどうなるか分かりません。ただし、今年の2次試験の受験者が仮に7,000名だとした場合、例年通り合格率が19%程度だとすると合格者は1,330名。この場合、未合格者が5,670名(=7,000-1,330)とモノ凄い人数に増えてしまい、2次試験が極端なボトルネックになってしまいます。
経済諮問会議の提言がどこまで2次試験の結果に反映されるのかもさることながら、そもそもこの構造的な問題に対して今年の2次合格者数がどうなるのか?が本当に気になります。
「組織は戦略に従う」ではないですが、このように国家試験である中小企業診断士試験は国策に従うのだろうと、上記の議事録からも想像します。また先日、東京都中小企業診断士協会支部のイベントで支部の幹部の方と話す機会があったのですが、コロナ禍による業績悪化への対応や中小企業経営者の高齢化に対する事業継承の問題解決など社会的課題が待ったなしの状況であり、現在は中小企業診断士の社会的役割に対する期待が本当に高まっていると感じているとのことでした。そして「診断士資格の活用機会は今後もっと増えるはずだ」と言われました。
ですから、いま中小企業診断士試験に興味を持ち始めた方、何度か受けたが色々あって来年に1次試験か2次試験を受けようと決めている方、そしてもちろん令和2年度の2次試験を受験して現在結果待ちの皆様の挑戦の価値は、控えめに言って「最高」だと思うのです。
最後に、先述した経済諮問会議での新浪社長の発言の続きを紹介します。
サントリーホールディングス株式会社
代表取締役社長 新浪議員
(先の発言に続けて)経営というのは決して難しいものではなく、私は社長を25年しているが、当たり前のことを当たり前のようにやることが大切であり、当たり前の要諦をしっかり勉強する機会を提供することが重要なのではないか。是非とも中小企業庁において、この仕組みそのものをもう一度考えていただきたい。また、中小企業庁の在り方ももう一度検討していただいて、中小企業の育成と活性化をぜひ梶山大臣にお願いしたい。(後略)
1度でも2次試験を受けたことがある皆様であれば「当たり前の要諦をしっかり勉強する機会を提供することが重要なのではないか」という提言の価値を既に骨身に染みて知っているはずです。2次試験の前には繰り返し「当たり前のことを当たり前に答える」とか「個性を殺して他の受験生が書くであろうことを書くべし」と言われます。新浪社長、あなた2次試験を受けたことがあるんですか?と思うとともに、プロ経営者が「当たり前の要諦」としてこられたことを私たちは学んできたということに、私は喜びというよりは感慨めいた感覚を覚えました。
内閣府で「非常に意味のある資格」と言われ、現場の最前線で活躍する診断士が「資格の活用機会がもっと増える」と述べる中小企業診断士という資格。まだ表出している変化はスコッシかもしれませんが、ブルウィップ効果的な大きなうねりを起こすかもしれません。
画像:Wikipedia
皆様は、どんな診断士になろうと思っていますか?
【2021年に大暴れする準備の季節】 ✅ R2年の2次を受けなかった方、来年勝ち切りましょう ✅ 2次を受けた方は「合格の先」の情報収集でモチベUP |
本日も最後までお読み下さりありがとうございます。
私は2016年2月3日に7科目のテキストと問題集を一気買いして診断士の勉強を始めました。先日ふと思い立ってその日の一発合格道場記事を読みに行ったところ、初代JCのコメントが紹介されていました。
「診断士試験合格はゴールではない。ましてやスタートですらない。」
合格できずにもがき苦しんでいた受験生時代の私は目の前の「合格したい」で精一杯であり、このメッセージを素直に受け取れなかったと思います。眩しすぎて。。ただし、もし同時に「診断士資格の社会的位置づけが変わろうとしている」ことを聞けたなら、少しだけ先のことにも想像を働かせることができたかもしれない。そんなことを考えて、過去の自分に届けるような気持ちで今回の記事を書きました。
そしてここ数日はこのJCのコメントに激しく共感しながら私自身が「どんな診断士になろうとしているのか?」を考え続けています。
冷え込んでまいりましたが、引き続き体調にお気を付け下さい。
べりーでした。
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