残り1週間でやったこと+診断士になる皆様へのエール
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2次筆記試験終了後、毎年恒例の打ち上げやります!
事例Ⅴ(@全国オンライン)
10月30日(金)21:00~
Zoomにて開催予定
参加申し込み方法、および詳細は筆記試験終了後こちらでご案内します。
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岩塩です。本日も道場ブログをご覧いただきありがとうございます。
ついに、2次試験まで1週間を切りましたね。これまでとてもがんばりました。あと少しです。ここからは、何よりもまず体調をしっかり整えてください。最高のコンディションで試験日を迎えられたら一歩リードです。ほどほどの負荷計画で、最後の確認を行いましょう。
本日は、私が最後の1週間でやったことと、最後の応援メッセージをお送りします。
【残り1週間でやったこと】
(1)抽象化の訓練
これまで過去問学習(具体)を通して、たくさんのパターン(抽象)を学習してきました。
(出所:組織のカタチ)
しかしながら初見問題では、過去問の「具体例」に引っ張られてミスするのでは・・という不安を依然として持っていました。
例えばH20事例Ⅱの老舗旅館の「毛筆のお礼状」なんかはインパクトが強く、H30事例Ⅱの老舗旅館でも思わず「従業員による手書きの手紙」などと書きそうになってしまいます。
過去問の具体例から短絡的思考で解答を考える「具体⇒具体」をやってしまうと失敗に繋がります。初見問題で活用するのはパターン(抽象)の方です。必ずパターンを経由して解答する「具体⇒抽象⇒具体」のプロセスを体に染み込ませる必要があると思いました。
そこで最終週は、これまで解いた問題と解答を眺めて、パターン認識100本ノックを行っていました。
<例>
具体例:毛筆のお礼状
↓
(抽象化)
↓
パターン:顧客関係性強化、ワントゥワンマーケティング など
(※パターンに変換できないものは、あまり深入りしない)
この訓練を通して「必ず抽象を経由する」と潜在意識まで(?)刷り込みました。「似たような過去問があったな」と思ったら、ちょっと立ち止まって「具体⇒抽象⇒具体」を意識してみてください。
(2)「全知識」をざっと通読する
2か月前に購入した「全知識」。一度読んだだけで本棚にしまっていましたが、「取りこぼし論点はないだろうか?」と心配になり、再度確認してみることにしました。とはいえ熟読ではなく、見出し+αのレベルでざっくり目を通す程度です。
結果、いくつか気になる部分がありましたが、重要な論点はほぼ押さえられていることを確認。2か月の学習の成果を実感して自信を持つことができました。また、全知識はいわば「パターンの羅列」なので、(1)の抽象化の訓練にも役立ちました。
(3)ファイナルペーパー&試験当日の自分へメッセージを書く
(1)(2)でやった中から当日見返したい内容をファイナルペーパーに落とし込みました。ファイナルペーパーは必須のものではありませんが、私は自分の弱点に特化したまとめが欲しかったので自分で作りました。作る過程で、パターンが整理されたように思います。
ファイナルペーパーのもう一つ役割が、本番の自分にメッセージを送ることです。
突然ですが、サッカーの本田圭佑さんは、ACミランに移籍を決めた際、その理由をこう答えています。
『心の中のリトル・ホンダに聞きました。そうしたら「ミランでプレーしたい」と答えた。これが決断した理由です。』
このリトル・ホンダが、「もう一人の自分」(=本質的な自分)です。
もう一人の自分は、自分ががんばってきたことを誰よりもよく知っています。試験当日は少なからず緊張しますが、もう一人の自分が応援してくれるイメージを持つことで、気持ちを落ち着け、冷静な思考を取り戻せます。ファイナルペーパーの片隅に、応援メッセージや好きな言葉を書いておくとよいでしょう。
緊張しやすいと自覚している方に特におすすめです。
(おまけ)SNS、掲示板を見ない
3chの記事にもありましたが、他の受験生の状況やネガティブな言葉を見ることで、心が乱れる可能性が懸念されたため、直前はSNSや掲示板を見るのを止めました。もし無理して情報収集をしている方がいたら、試験前は一旦やめてみてもよいと思います。
※逆に、見ないと落ち着かないという方は無理にやめずに見てくださいね。ここはご自身が心地よい方を選ぶことがポイントになると思います。
【診断士になる皆様へ】
本日が私の試験前最後の投稿日ですので、診断士になる(断言!)皆さんへエールを送ります。
下記の文章は、経営学者の入山章栄先生の書籍からの引用です。
———-
そもそも現代のビジネスに「答え」など出せるのだろうか。
皆さんが日々悩んでいるビジネスに「正解」はあるのだろうか。
現代は極めて複雑で、変化も激しい。
経営環境は日々刻々と変わる。
各社、あるいは個々人ごとに、直面する問題は異なる。
その中で、「これが正解です」と出せるものではないはずだ。
(中略)
皆さんはこの「複雑で変化が激しく、答えがないかもしれない世界」で、
意思決定だけはしなくてはならない。
何が正解かはわからなくても、意思決定をして前進しなければならない。
(中略)
そのために必要なことは、考え続けることだ。
考え続けるには、何か思考の拠り所(=軸)が必要だ。
軸がない中でやみくもに考えても、
それは羅針盤のない中で航海する船のようなもので、思考はクリアにならない。
(中略)
軸は答えではない。
軸そのものを正解と思って信じ込んではいけない。
しかし軸があるからこそ、人はそれを基準に思考を飛躍させ、
自分が今まで思いつかなかったようなことさえ考えられるのだ。
(出所:世界標準の経営理論)
———-
2次試験は、採点基準や模範解答が公表されない試験です。“合格に近そうな”解答例を得ることはできますが、出題者から公式見解は示されないため、モヤモヤしながら学習を進めた方がほとんどだと思います。
その中で、最善の解答を書けるよう、色々な情報を調べたり、人に聞いたり議論したり、たくさんの努力を重ね、考えて考えて考えまくってきました。自分なりの解答を書けるようになってきました。2次試験の学習は自分の解答が良いのか悪いのかを考え続ける修行のようだったと思います。この修行を通して、皆さんは診断士としての「軸」を会得しました。そして「変化への対応力」や「考え続ける力」も身に付けました。
この経験を持つ皆さんだからこそ、環境変化の中で、答えのない問いに挑み続ける中小企業の経営者に寄り添い、思考の羅針盤、そして伴走者となれるのではないでしょうか。
ついに今週末、4人の社長との面談です。
目の前で経営判断に悩んでいる社長に対し、「軸」に沿った方向性を助言・提案してきてください。
「試験ではなく、支援」
この心持ちが、皆さんの合格を後押ししてくれると思います。
実務補習に行ってわかりましたが、道場を知らない受験生は意外に多いようです。道場読者の皆さんにはかなりのアドバンテージがあると思いますよ。あと少し、しっかり準備を整えてくださいね。
おこがましいですが、道場は皆さんにとっての羅針盤&伴走者のつもりで、最後の最後まで応援しています。
以上、岩塩でした。
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岩塩様
open day へのコメントありがとうございます。
気にかけて頂いていたことを知り、大変うれしく思ってます。
試験後の感想に関しては、open dayに書いた通りですが、事例Ⅳにやられた、、、、って感じでした。
事例Ⅳは自信があっただけに、心が折れました 笑
試験中、あまりにもちんぷんかんぷんで、途中、いったん心の中で白旗をあげました。
「なんて難しい試験なんだろう、、今年もダメだったか、、、これだけやってもダメだったか、、この試験、俺は一生やっても合格できない」とあきらめました。
とはいえ、ダメならダメなりに最後まで戦い抜いてやろうと気合を入れ直し、持っている知識を振り絞り、白紙だけは免れることができました。(中身は相当ひどい状態だと思います 笑)
でも、白旗を上げたあの瞬間、もし、ペンを置いていたら、今、抱いている少しばかりの希望すらも持てなかったろうな。 と思っています。
さて、岩塩さんにお伝えしたいのは、私の残り一週間、どう過ごしていたかです。
結局、自分の精神状態と、岩塩さんからのアドバイスを参考にして、想起訓練と、テキストの見直しを1日5時間ずつ、6日間行いました。
いま思っている事は、こういう過ごし方ができてよかったなと思っており、岩塩さんへの感謝の気持ちでいっぱいです。
想起訓練をすることで、知識の整理、不足している知識の補完、さらには、設問構造の理解といったことまで、能力向上を獲得することができました。
あのまま、逃げちゃダメだ、根性だ! やはり必要なのは過去問を解く事だ! という思いで過去問をガリガリ解きまくっていたら、これらの知識整理が間に合っていなかった状態での本番試験となっていたと思っています。
最後の一日で、ようやく、「設問構造の意味って、こういうことだったのか、、、、。」と発見した点もあったほどです。
とはいえ、残りの一週間で得た知識が、他の受験生が当たり前に気付いていた事ばかりだったとしたダメですが、、、、、 笑
岩塩さんのアドバイスに救われました。
本当にありがとうございました。
pop様
大変ご丁寧なコメントをいただき、とても嬉しく拝見しました。お疲れのところ、どうもありがとうございます!学習のプロセスに絶対の正解はないため、直前期に自分の経験からお伝えしてしまってよいものか悩みましたが、参考にしていただきつつ、ご自身の状況をしっかり認識して合う方法を選択されたものと安心しました。知識の補充と整理、構造を俯瞰した見方など、本当に最後の最後まで成長されたみたいですね!すごいです。5時間も学習時間確保されたとは・・私の場合は直前期はやや体力温存モードでした(苦笑)今年の事例Ⅳだったら、私はパニックになっていたと思います。会計を専門にしている方以外は、あまり差がつかないのではないでしょうか。結果も気になるところだと思いますが、ここからは少しリラックスしてくださいね。本当にお疲れさまでした!
岩塩さん
ありがとうございます。
私も同じような状態で、これ以上過去問をガリガリ解く事はマイナスなんじゃないかな。と思っていました。
岩塩さんも同じような気持になっていたことが聞けて少し安心しました
残りの期間は工夫して取り組んでいきたいと思います。
先週、追い込みでガリガリやりすぎたせいなのか、試験を前にした緊張感からか、80分で過去問を解く。といった負荷の高い練習に取組む気力がでません。
それでも歯を食いしばって過去問をやるべきか、ここは無理をせず、記憶の整理や参考書の復習に取組むべきか、悩んでいます。
何かアドバイスをいただきたいです。
pop様
コメントいただきありがとうございます。過去問に取り組む気力が出ないとのこと、複雑なお気持ちだと思います。
私は昨年、10年分の過去問を2回ずつ解き、それなりにできるようになったと感じていました。そして2次試験一週間前の土日に、初見問題であるH19の過去問に取り組んでみました。ところが思ったように解答ができないのです。。。非常に焦り、また落ち込みました。私はそこでもう過去問を解くのをやめようと決めました。あと一週間しかない状態で、さらに自分の弱点を発見し直視して改善するというプロセスが、ここからは逆効果になってしまうような気がしました。最後はこれまでの学習の整理(全知識+抽象化)を行い、自信や前向きな気持ちを高め、本番に向かうことにしました。(ただし事例Ⅳだけは問題を解いていました) ということで、私としては後者の方をお勧めいたします。過去問を全くやらないと余計に不安になると思われたら、ご自身が得意な科目の過去問を解いて、解答プロセスをなぞるのもよいと思います。もししっくり来るようでしたら、ご参考にしていただければと思います。pop様のご健闘をお祈りしております!
2次試験まであと1週間ですね。今年は一次試験の開催が1か月早く、現役で2次に挑まれる方でも例年より1か月長く勉強できるという特殊な環境の中、試験に挑まれると思います。私個人としては、一次試験が例年以上に高い合格率だった今年、2次試験の難易度はどんなものなのか興味があります。1次試験からずっと努力し続けた皆様を尊敬します。日頃の成果が出るよう祈っております。
合言葉は、おばけ。様
コメントいただきありがとうございます!受験される方への温かい応援メッセージ、ご覧になられた方を元気づけると思います。東京五輪による日程変更、コロナ、昨年を凌ぐ高い合格率、、、例年にない特殊な環境の中、どのような事例企業が出てくるのか、非常に興味がわきますよね。環境変化への対応が期待される診断士ですが、今まさに現実世界が大きな変化の中にあります。おばけさんは来年の試験を目指されると思いますが、ぜひ突破され、変化に直面するたくさんの方の支援してください!
ありがとうございます。喜んでいただけるよう精一杯支援して来ます。
栗秋さん
力強いコメントをありがとうございます!(^^) 栗秋さんのそのお気持ちがあれば、きっと大丈夫です。
本日も偉そうなことを書いてしまいました。私はほとんど実力不足でしたが、最後はこの気持ちで合格できたと感じます。だから気持ちは伝わると思う所存です。栗秋さんにおかれましては、これまで道場のブログやセミナーにお越しいただき、少しでも何か得るものがあれば幸いに思います。栗秋さんのご健闘をお祈りしております!!