この時期に是非伝えたいこと。(+令和元年事例Ⅰの反省点)
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こんにちは。CKです。
いよいよ、2次試験まで残り1ヶ月となりました。
仕上がりはいかがでしょうか。中々思いように進まず、焦りだけが募ってソワソワされている方もいらしゃるかもしれません。
私も昨年残り1ヶ月の時期に、手応えが掴みにくい焦りと疲れから、なかなか勉強のエンジンが掛かりにくいことが多々ありました。
少しやったら集中が切れて何度も休憩を挟み、結局半分くらいの時間しか集中して勉強できない。もともと休憩は大好きな人間なのですが、あまりに多すぎます…
そこで、1次学習時とは作戦を変え、音楽を聴いて気分の切替えにするようにしました。1次は暗記が中心なので、音楽があると頭の中での暗唱などの邪魔になったのですが、2次試験は暗記というよりも、試験を解く際の感覚やプロセスを訓練するといった学習だと感じたので、気分が乗る曲を聴いたりして気持ちを維持しました。音楽が邪魔になるくらい集中出来てきたら、止めればOKです。ぽーっとしてエンジンが掛かりにくい時や、掛かってもすぐエンストする時だけ聞いとく感じです。
この方法で何とかモチベーションを維持しながら学習を続けられたのですが、嬉しい副次効果もありました。事例1〜4までそれぞれで聞く曲を決めてたのですが、これが本試験当日の事例ごとの気分の切替えに役立ちました。本試験当日は1つの事例が終わったあとは、すばやく頭を切り替えて次の事例のことだけを考えてなくてはなりません。また事例ごとに気にするポイントも少し異なります。頭の中から直前の事例のことをリセットして、次の事例の雰囲気をインストールする、この一連のことを事例ごとの曲を聴くことで行うことができました。特に事例3と事例4の間は、解き方も全く異なり完全に頭を切り替える必要があるため、大変役立ちました。(しかもトイレ行列に並んでいる間でも聴けるため、休憩時間も有効活用できます!)
もしモチベーション維持で困っている方がおられたら参考にしてみてください。(曲は歌詞がないインスト系がオススメです)
さて、本題です。
本日は「残り1ヶ月のこの時期にお伝えしたいこと」です。
前回まで、事例2,事例3の80分のリアル実況をお伝えしてきました。事例1についても基本的なプロセスや流れは前回と同じ様なものなので、実況までは割愛しますが、事例1は大きく2点の反省点があります。プロセス云々よりスタンスの面で失敗を犯してしまい、結果56点と及第点に届いていません。その反省も踏まえて書かせていただきます。
まず、「残り1ヶ月のこの時期にお伝えしたいこと」です。セミナーや、先日の合宿でもお話させていただいた事なので、既に聞かれた方もいらっしゃると思いますが、大事なことだと思うので、改めて書かせてください。
2次試験に臨む上でのスタンス
1.解答に必要な要素は5つのみ。
①設問文、②与件文、③(答案の)書き方、④フレーム、パターン、⑤1次知識
ここに含まれない、自分自身の経験や業務上の専門知識などを含めてはNGです。(大外しする可能性があります)
過去問を解いた時の記憶に引っ張られていないか、与件文に無いことを自分の勝手な思い込みでつくりあげていないか、など注意が必要です。
2.「素直に」回答する。
2次試験は紙面上のコンサルです。目の前に社長が座っているイメージです。この社長に対して経営相談を行っている風景をイメージすると、
設問で聞かれたこと: 社長に聞かれたこと
与件に書いてある内容に沿って: 社長の想い、その会社の状況をもとに
わかりやすい書き方で解答する: 相手に伝わるように答える。
が大事になります。
よって、先程の5つの要素のうち、
設問文、与件文、書き方の優先順位が高いです。
パターンやフレーム、一次知識も解答を組み立てる上では大いに役に立ちますが、あくまで優先順位は上記①設問文、②与件文、③書き方であることを意識しましょう。
3.個性は殺す。
上記、1と2の結果として出来上がる答案は、誰でも書ける当たり前の内容になってしまいます。でもそれでいいんです。
この2次試験はコンサルとしての「個性を競う試験ではない」と思います。
公的な経営相談の窓口でも一定の水準と方向性での対応ができる、基本的能力を問う試験であると思います。
実際にコンサルとして活躍していくためには、個人の強み、個性が大事になってくるかもしれませんが、あくまでそれは合格後の話。そもそも、そのような個性をこの統一的な筆記試験、しかも国家試験で評価することは難しいんじゃないかと思います。
よって、自分の経験や専門知識、ひらめいたアイデアを使った個性的回答はNGです。
「誰でも書ける内容を、完成度高く書くことが大事」だと思います。
つまり「個性を殺して対応する」。(中小企業の基本戦略は、「強みや個性を活かして」ですが、この試験で受験生の対応において求められるのは、その逆です。)
以上の3点です。個人的な解釈も含まれますが、2次試験でのスタンス、特に本番での対応として本当に大事だと思っています。
令和元年事例1の反省点
これらも踏まえた上で、私の令和元年事例1の反省点です。
まず、再現答案を見てください。
第1問
A 社長がトップに就任する以前の A 社は、苦境を打破するために、自社製品のメ ンテナンスの事業化に取り組んできた。それが結果的にビジネスとして成功しなかっ た最大の理由は何か。100 字以内で答えよ。
規制や補助金に守られていた葉たばこ生産業者が公企業の民営化、健康志向・受動喫煙問題の高まりによる市場縮小と、後継者不足や高齢化により葉たばこの耕作面積を縮小させ、製品のメンテナンス需要が低下したから。
この回答を見て、論点が少ないなと感じませんか?設問文中の「最大の理由」に気を取られ過ぎて、「結果としてビジネスとして成功しなかった」という点の扱いが疎かになっています。
与件文4段落にも「それはビジネスとして成り立たず、売上減少と費用増大とい う二重苦を生み出すことになってしまった」という点をもっと大事に扱うと、売上減少・費用増大の2つの面から書いていくという当たり前な対応につなげることが出来たものの、売上減につながる需要減の要素しか書けていません。
ここでは、先程書いたスタンスの(2)の「聞かれたことに対して丁寧に対応出来ていない」事によって失点してしまったケースになります。
これが1つ目の反省点です。
次に2つ目です。
第2問
A 社長を中心とした新経営陣が改革に取り組むことになった高コスト体質の要因 は、古い営業体質にあった。その背景にある A 社の企業風土とは、どのようなもの であるか。100 字以内で答えよ。
規制産業の安定需要に安住し、事業状況に合わせた経営管理が出来ていない風土。具体的には①保有期限を過ぎた部品も保有し在庫過多②手書き帳簿等で全社的な計数管理されず③事業悪化しても正社員を増やした。
第4問
新経営陣が事業領域を明確にした結果、古い営業体質を引きずっていた A 社の営業社員が、新規事業の拡大に積極的に取り組むようになった。その要因として、どの ようなことが考えられるか。100 字以内で答えよ。
要因は自社のコアテクノロジーを乾燥技術と明確にした事で、従業員の新規事業開拓の方向性を共通認識化した事。成果に応じた賞与で新規事業拡大への取組みに対しモチベーションを向上させたこと。
この2問については、厚みが足らず薄っぺらな答案になっています。
それ原因は、「古参社員のリストラ」について触れていないことです。
実は、この事例を解いている時に、この点すごく気にかかりました。
古参社員=悪(極論してます)
リストラ=正
としていいのか??
そのように気にした背景としては、下記のようなことが想い浮かんだからです。
a. 高齢化の中でシニア人材の活用は大事なこと。
b. リストラって肯定して良かったんだっけ?
c. そもそも企業は誰のためにある?顧客のため?社員のため?株主のため?
その結果、古参社員やリストラに触れることが出来ず、第2問では企業風土まで踏み込んだ解答が作れず営業体質がメインになってしまい、第4問ではその古い営業体制の脱却に関する根拠が手薄になってしまっています。
先程あげたa〜cについては、
a: 一般知識。また1次知識の白書にあった方向性。
b: H28年の事例1で「社員は宝」という方針の過去問の記憶。また、そこに引っ張られていて、パターンかと思いこんでいた。
c: これは自分の仕事の中で会社の理念や存在意義を考える際に気になっていたこと。(※そもそもこのような理念に関わる部分は事例社長の方針に寄り添う、尊重すべきで、自分で理念レベルの考えを押し付けて方向決めてはいけない。)
といったもので、冒頭のスタンス1の「そもそも解答の方向性に使ってはいけないもの」であったり、2の「設問文や与件文に対しては優先度が低いもの」でした。
与件文内には、
「定年を目前 にした高齢者を対象とした人員削減ではあったが、地元で長年にわたって苦楽を共にしてきた従業員に退職勧告することは、若手経営者にとっても、A 社にとっても、 初めての経験であり辛い試練であった。その後の波及効果を考えると、苦渋の決断で はあったが、これを乗り越えたことで…」と記載があり、事例企業では苦しみながらも決断して改革を行っていることが明確に書かれています。
勝手な思い込みでで、このような与件文の大事な記載に対して扱いが薄くなってしまい、解答の方向性に制限を掛けてしまった結果、大きく失点する失敗を犯してしまいました。
朝イチの事例で鼻息が荒かったのか、本番の緊張感か、大事なスタンスを忘れてしまった結果です。
大事なことは、目の前の社長(設問文と与件文)に対して素直に答えること。
迷ったときはこの事を思い出して、シンプルな対応を取ると私のような失敗を防ぐことが出来るかと思いますので、これからの仕上げ時期、また本番当日の対応に際して、参考にいただけたらと幸いです。
では、残り1ヶ月、くれぐれも体調管理には気をつけて頑張ってください!
以上、CKでした。
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CKさま
設問構造について質問ですが、平成25年の事例Ⅰのように、第二問の設問1で強みが聞かれていることや、第5問で弱みが聞かれていることなど、これまでは、第1問で聞かれていた事が、変化した年なんだろうなと、解釈しています。
今年、こんな問題がでれば、対応ができそうもなく不安です。
これは、与件文を読む前に、これが、強み、弱みと理解できるものなのでしょうか?
それとも、これはさすがに設問構造では理解できないので、与件文を読むにつれて、わかっていくものなのでしょうか?
ぴっぴ さま
コメント有難うございます!
まず設問構造ですが、過去問とは構成が変わってくることもあると思いますし、
それによって「今までのパターンと違う」と焦ってしまっても、いい事はありませんので、「あまり気にしない」のがいいと思いますよ!
過去問で経験した構造と一緒だったらラッキーくらいで捉えておく方が取り組みやすいと思います(^^)
過去問パターンとの差異を気にするよりも、目の前の設問文に対して率直に対応することの方が大事だと思います。
また与件文を読む前に「これが強み、弱み」と理解できることは、ほとんどなかった気がします。与件読んでからです。
逆に、最初に設問読む時点で思い込みで強み、弱みを判断してしまうことで、与件文を読むときに先入観が邪魔して
外した解答をしてしまうリスクがあったように思います。
ですので、設問文を読んだ段階で強み、弱みを判断できてなくても全く焦る必要はないですし、その際に「これが強みかな」と
想定が出来た場合でも、与件文を読む中で違った記述があれば柔軟に修正するスタンスで行ったほうがいいと思います!
CK さま
なるほど。 ありがとうございます。 m(__)m
CKさん
いつも読ませていただいています。
事例1における留意点の書き方のコツを教えてください。
17年の事例1には留意点が連発していましたが、うまく対応できませんでした。
カレンちゃん (様)
コメントありがとうございます。「留意点」ですね。私はあまり国語が得意ではないのですが、留意点を聞かれた場合は下記のように対応していました。
「留意点=何かをする際に気に留めておくこと」と捉え、
(1)〇〇する上でのデメリットの回避
(2)A社の目指す方向に繋がるようにする
の2つの観点で考えていました。
例えば、設問で「成果主義を導入する上での留意点」を聞かれていれば、
(1)1次知識から成果主義のデメリットを想起させ、そこに陥らないようにすることが留意点として書けます。
最悪、具体的な内容が思い付かなければ、「△△(=デメリット)に陥らないようにする」と書いてしまうのも現場対応ではアリかと思います。
(2)のA社の方向性については与件文内に記載されていますので、そこに繋がるような点を解答します。
例えば、A社の方向性が新製品の開発であれば「共同研究も評価し研究開発を奨励する」などです。(与件文に使える表現があれば、そっちを使います。)
留意点で筆が止まったとき、ご参考になれば幸いです。
音楽のやつは僕もあります。やる気がいまいち出ないときは、「このページからこのページまではこの曲だけをリピート再生で聞きながらやろう」、「そこから先のこのページまではこの曲でやろう」みたいに決めて取り組むと、なんかやる気になりますね。
この記事を見て気がついたのですが、事例ごとにアーティストを変えるやり方もありますね。事例Ⅰはこの人、事例IIはこの人、みたいに。そうするとCKさんのおっしゃるように、事例ごとに気持ちが切り替わりますし、切り口のような意識すべき点も意識しやすくなりますね。
僕はユーロビートを聴いてますよ(長州小力が踊ってた曲がそうです)。これなら歌詞は英語だから頭に入ってきませんし、ほとんどがリズミカルな曲なので、手や足でリズムを刻みながらやると脳からセロトニンが放出されてストレスの緩和にもなります。意外とおススメです。
サトシさん
コメント有難うございます。共感いただけて嬉しいです!
ページを決めてリピート再生でやる方法もいいですね。勉強が進んでいる感が出そうです。
ユーロビート聴いているんですね。アゲアゲですね(^o^)
私は nujabes (ヒップホップ)、Special others (ロック)とかを聴いてました(^^)