【合格体験記】独学のお手本のような勉強姿勢・勉強法で見事合格!!カワサンさん

おはようございます!たっつーです!

本日も、2件の合格体験記をご紹介します。
本記事のカワサンさんと、怒拳(オコ)さんです!

カワサンさんは、約1年半の学習期間(1次試験2回・2次試験1回)で見事効率的に合格!
この一発合格道場をはじめインターネットで情報収集しながら、過去問中心で勉強しており、まさに独学のお手本のような勉強法です。

それでは、どうぞ!

=====ここから寄稿=====

(0)受験者情報

名前(HN):カワサン
年齢:32歳
家族:妻(共働き)、子供2人(娘4歳、息子2歳)

(1)受験スタイル

二度寝生活で深夜に勉強時間を確保した独学スタイル

(2)挑戦理由・きっかけ

①30歳を過ぎての不安
会社内の価値ではなく、社会的に価値のある知見・資格が欲しいと思い受験しました。

②仕事で活かせそう
私は製造業で外注管理の仕事をしており、外注費のコスト管理、協力会社(取引先)との契約管理・与信管理をしています。また、協力会社の投資判断検討、人材確保や労務問題の相談等、支援に近い仕事もしており、仕事に活かせる資格と思ったからです。

③前の上司の影響
前の上司が中小企業診断士(企業内診断士)であり、その知見から社内外の関係者を説き伏せる姿を何度も目の当たりにしたのも、大きな決め手です。

(3)知識・保有資格、得意科目・不得意科目

・知識:企業経営理論、経済学・経済政策、財務・会計は大学の授業で聞いた覚えがある程度。仕事の関係で下請法は強いです。

・保有資格:自動車普通運転免許

・得意科目:ありません

・不得意科目:経営法務(独特の言い回し、専門用語が頭に入らず苦戦)

(4)学習スタイル

■独学
時間、経済的なコストを勘案し、参考書で独学と最初から決めていました。

診断士を目指すことは(合格後も含めて)時間やお金のかかることなので、どんな選択肢があるかを情報収集し、自分の立場や性格を踏まえて、コスト(人脈、時間、お金、情報資源等)を勘案し、最もリーズナブルな選択をすることが大切と思います。

■メリット

 
①時間の制約がない

誰しも、社会との付き合いの中で様々な予定が入ります。家庭や仕事の急な対応にも柔軟に応えたい。勉強を理由になんでも断れる訳ではありませんので、時間を捻出する工夫も必要です。その結果、スケジュール管理力がUPした気がします。

②ほかの受験生に気持ちが左右されない

昔から人の評判が気になる性格でして…予備校やコミュニティの中で勉強すると、他人の出来/不出来が見えてしまいます。一次試験後も、試験会場での雑談や、自己採点結果のツイート等は「みんな自分より出来てるなあ」と負い目を感じそうだったので、見聞きしないよう心がけました。自分の気持ちが乱れると思った情報をシャットアウトすることで、自分の学習法に集中させる事が出来ました。

■デメリット

①フィードバックがない

取り組んでいることが正しいのか、成果になっているのかを客観的に見てくれる存在が居なかったのは最大の欠点です。そこで、独学の方は模試の受験、時間をかけた参考書選びを行ってほしいです。模試の結果は、時間を割くべき苦手科目・分野がハッキリしますので、直前対策にとても役立ちます。そして、独学者は参考書が唯一の「相棒」ですから、十分に時間をかけて選んで欲しいです。

②3日坊主との戦い

これは一番危惧しました。ゴールデンウイークや年末年始等の長期休暇等、ダラダラとサボり続ける罠が待っています。

ここは誘惑を断ちつつ、気持ちで対処するしかありません。道場ブログやTwitter、診断士の先輩方のブログを読み、自分より勉強時間の確保が困難な状況で合格をつかみ取った方の記録を読み返すことで「負けられない、今の自分で苦しいと思ったら甘い!」と勉強へのモチベーションを注入しました。

(5)合格までの受験回数、学習時間とその作り方

○学習時間の作り方:ルールを決めた

勉強のために、家族・仕事・趣味を過度に犠牲にするのは嫌でした。そこで、自分の中で「勉強を理由に妻にワンオペさせない」「家族との時間を大切にする」「勉強を言い訳にせず、仕事もしっかりやる」「中2日以上勉強をサボらない」というルールを決めました。結果的には、そんなストイックに守れた感もなく…妻や妻の両親から支援頂き勉強時間を確保し、合格したと思っています。

○誰にも迷惑かけない時間帯だから、深夜に勉強

先のルールに照らすと、確保できそうな勉強時間は①家族が寝静まった夜、②子供を保育所に預けられる土曜日午前、③子供が昼寝する土日の午後1~2時間、④たまの出張中の隙間時間でした。

1回目の受験時は子供が寝た後に勉強していましたが、眠気との闘いで成果が上がりませんでした。かつて、大学の先輩(医学部)が仮眠してから深夜に勉強している話を思いだし、自分でも試したところ、これが身体に合いました。睡眠時間は最低6時間確保したかったので、夜の基本サイクルを「3時間仮眠(22時過ぎ、子供寝かしつけ兼ねる)→3時間勉強(ファーストフード店)→3時間二度寝」としました。一度寝てから勉強すると、頭がすっきりして、問題の正答率も上がってきました。

他は、土曜日午前は喫茶店、土日の午後は自宅、出張中は移動時間・ホテルを勉強時間に充てました。

ただ、会社の飲み会 (3~4回/月)の日は午前様で勉強不可、仕事のピーク時は子供寝かしつけたまま朝を迎えるという日が何度もあり、上手くいかない時もありました。でも、そんなときは「身体が疲れていたかな。そんな状態で勉強しても意味がない。しっかり寝たから、その分は今日頑張ろう」と前向きに捉えました。

 

①学習開始時期と受験回数

2018年4月始動。2018年合格は勉強時間と情報収集が絶対的に足りないと思い、本命は2019年合格と定めました。2018年は試験会場の雰囲気を掴みつつの「あわよくば…」的な受験です。

 ■1次試験(1回目)

結果:経済68/財務40/企業61/運営55/法務32/情報60/中小56 *法務は加点無しの点数

結果的に3科目(経済/企業/情報)合格し、翌年の負荷は軽減されました。しかし、財務・会計は経済学部卒と言えない程の結果。あまりに悔しかったので、簿記2級受験で基本から叩き直しました (11月に受験するも、試験中に腹痛が発生し自滅)。でも、簿記2級受験は、(腹痛の教訓も含めて)2次試験の事例Ⅳまで役立ちましたので大正解でした。

■1次試験(2回目)

2018年の試験後~年末は簿記2級受験勉強に充てたため、2019年1月2日始動。
6月にTAC模試受験。中小で30点をたたき出し、一気に詰め込み。。。

結果:財務72/運営81/法務56/中小56(+前年の経済68/企業61/情報60)

■2次筆記試験
2019年8月 (お盆明け)開始。参考書は2018年時点で買っていましたが、テスト勉強や夏休みの宿題をギリギリまで手を付けない性格だったので、案の定1次試験までは手を付ける気にならず…


②一次学習時間

2018年:約300時間
2019年:約630時間(内数で、簿記2級受験勉強が約250時間)

勉強頻度は週4~5日、1日あたり2~3時間です。


③ニ次学習時間

2018年:0時間
2019年:約180時間

勉強頻度は週5~6日、1日あたり2~3時間です。

 

(6)合格までの学習法

■独学は、参考書選びが重要

大切にしたのは「インターネットで情報収集」です。Google先生、YouTube、twitter、Amazonレビューで皆さんがどんな参考書や問題集を使っているか確認し、本屋で立ち読みして中身を確認。そこで自分にとって読みやすいと思ったものを購入しました。このプロセスは半月ほどかけました。独学者は、参考書が試験終了後までの「相棒」なので、相棒が選べるなら時間をかけるべきです。

 

①1次

■2018年:テキスト輪読→問題集解く

○使用参考書:TACスピードテキスト、スピード問題集

勝手がわからなかったので、スピテキを読む→スピ問を解く、という流れで一巡したら、一次試験の日が来ました。

試験後の自己採点で、ケアレスミスや小さな読み落としで失点している箇所が散見されました。分かっていたのに「問題の型」をつかみきれず、60点に届きませんでした。テキストを暗記するよりも、問題に体当たりし「解き方」を身に着けたほうがいいと気付きました

 

■2019年:簿記2級で修行→過去問+問題集を試験本番まで解き回す

○使用参考書ト:TACスピードテキスト、スピード問題集(中小政策以外、前年の使いまわし)、同友館過去問マスター、TAC財務・会計問題集(+TAC簿記2級テキスト・問題集)

2年目は問題を解きまくるだけでした。「過去問マスター→スピ問(→財務・会計問題集)」の順番で3回転はしました。中小政策は試験前年の白書から出題とお決まりなので、この科目だけテキストと問題集を最新版に買い替えました。

間違えた答案、気付かなかった論点は解説ページにマーカーを引きました。そうすると、2回目で解説を見たときに、同じ間違いや見落としを見える化できます。そして2回目も同じ間違いした時は、赤ペンで「絶対覚えろ!!」と書きました。

苦手克服に重点を置いたのと、暗記科目は得意だったので、財務・会計>経営法務>運営管理>中小政策の順に時間を割きました。が、6月のTAC模試で中小30点をたたき出し、直前の約半月は中小政策の問題を毎日解きました。

 

②2次筆記:過去問を解きまわす

○使用参考書:同友館 2次試験過去問題集、ふぞろいな合格答案(12、11、10年データブック)、’18全知識、’18全ノウハウ、30日完成! 事例IV合格点突破計算問題集

過去問を1日1事例、直前半月は2~3事例取り組み、5年分を2回転させました。事例Ⅳ問題集は2回転。短期決戦なので、手広くやらないで、型にはめて解くことに注力しました。

試験3日前まで過去問を解いていたので、ファイナルペーパーは作れず。道場ブログで自分に合うものを探し、なおさん様のファイナルペーパーを勝手に拝借・印刷し、試験本番のお守りにしました。

 

■与件も問題も「分解」して「図表」にしてみる

高校生の時、一番苦手科目だったのが現代文。過去問を最初見た時「現代文のテストみたい…もうイヤ」と気持ちを落としました。80分で何とか答案作成してみるも、どの参考書の模範解答とも、自分の回答とが全然かすっていない。試験本番まで間に合う気がしませんでした。

毎日手探りで問題を解きながらたどり着いたのは、図解して要旨を読み取ることでした。例えば「成功に至った最大の要因は?」ならば「『最大の要因』⇒(があったから)⇒『成功』」みたいに、文章を図解して、要旨を捉える練習を繰り返しました。

 

■「お決まりのパターン」を知る

「与件文の接続詞に注意」「試験開始後は受験番号を記入する」「本番では問題用紙をバラし、余白ページをメモ用紙にする」「答案は1行20文字」「数字やアルファベットは1マスに2文字OK」等のお決まりのパターンは、ネット上の情報や参考書で初めて知りました。これは独学生では気付きにくいです。情報収集の大切さを感じます。

 

■模範解答・解説を見ながら、答案作成のプロセスを型にはめる

1回目の過去問解きまわしは、先の通りズタボロでした。なので、解答・解説はじっくり読みました。答案作成時の思考のプロセスが型にはまってないと捉え、「見落としたキーワード」「理解できなかった用語」「スマートな表現」「気づかなかった考え方」にはマーカーを引きました。用語が説明できないと思ったら「全知識」をめくりました。そして、2回目の解きまわしで、同じ見落とし・ミスを繰り返していないかをチェック。2回目も同じミスをした時は、赤ペンで自分でも書けそうな模範解答を「ふぞろい」から写経しました。

 

■表現にこだわる

模範解答は、指定字数内で伝えるべきことがキレイに盛り込まれており、「この表現いいな」と思ったものは覚えました。特に論点を列挙して解答するような問題は「全部載せ丼スタイル」で詰め込み方に注目しました。また、「最大の要因」と聞かれても、「最大の要因は、AとBが背景にあってCになるから」等、複数の視点を提示して得点力を上げられないかなと思い、日本語の組み立てにもこだわりました。

 

■順番に解く

2次試験は回答の一貫性や関連性が大事と聞きます。だからこそ、1問目から順番に解くようにしていました。出題側にも1問目に出す理由、2問目に出す理由…それぞれ意図があると思うからです。過去問に取り組んだ際、順番に解かないこともありましたが、解答全体からして突飛なことを書いていたり、直前の問題で記述したほうがふさわしい論点だったり、結局うまくいきませんでした。答案作成時「これは時間かかるな…」と解く順番を後回しにしても、全ての答案を俯瞰した時に、矛盾があっては台無しです。

 

③再現答案
試験3日後に作成しましたが再現率は8割程度でした。得点開示請求で結果を知りたい方は、試験の疲労で記憶も薄れがちなので、忘れないうち(できれば当日)にパソコンで起こしたほうがいいです。

 

(7)学習時・受験時のエピソード及びこれから合格を目指す方へのアドバイス

■試験中に頼れるのは自分だけ

仲間や同志がいても、試験が始まれば頼れる存在は自分だけです。なので、試験時間に自分のパフォーマンスを100%(に近い状態で)発揮する練習・準備が必要です。

私は簿記2級の試験中に腹痛を起こし退席した経験から、診断士試験の3日前から食事・睡眠・SNS閲覧は気を配りました。また、試験中は静かとも限らないので、飲食店等の日常生活音がする環境で敢えて勉強し、雑音があっても集中する練習をしました。「Youは深夜になぜ勉強してるの?」と外国人に話しかけられたこともありましたが。笑

…こういいつつも、2次筆記試験直前は、料理中に利き手の指を切り、熱を出し、試験当日朝に帯状疱疹を出し、身体はボロボロでした。。。

 

■2次筆記試験での不思議な体験

試験直前は、行きつけの店でパスタを食べると決めていました。2次筆記試験前日も、パスタを食べました。その帰り、お店の向かいにあるネイルサロンが目に留まりました。妻と「単価はどれくらいなの?」「どうやって収益上げるんだろう。回転率上げにくいから客単価上げないといけないね」等、業界事情について少し話しました。そして約24時間後の筆記試験、事例Ⅱでネイルサロンが登場しました。これには面食らいました…

 

■自分の経験をすべて活かし、100点を目指す気持ちで答案を作る

合格ラインは60点(60%)ですが、60点を目指しても、本番の緊張感で60点取れるとは思えませんでした。だから「誰よりも1問多く得点するぞ」「100点を取るつもりで全問と向き合うぞ」という気持ちで取り組みました。

テキストや過去問に無い分野の出題も、仕事の経験から類推して正答できるものもありました。もし「???」という問題に出会っても、日常生活や仕事の経験から「わかることは無いか?」と正答する前提で捉え、試験終了まで諦めずに考えを巡らせることが、正答率を上げるポイントと思います。

======ここまで=====

カワサンさんは、1次も2次も、過去問中心、アウトプット中心に勉強されたことで、非常に効率よく合格ラインに達することができていると思います。

もちろん、ストイックな姿勢で勉強されているところも見逃せません。
共働きの奥様と小さなお子様が2人いる中で、本当に見事だと思います。

それ以外にも、与件も問題も「分解」して「図表」にしてみるなど、自分なりの解法を確立しているところがすごいですね。
独学ですと、このように自分のあったスタイルを確立することが合格の早道になりますね。

その他、全部のせ丼スタイルにしつつも、日本語力の組み立てにこだわるなど、昨今の解答方法にも独学で辿り着いている点も素晴らしいですね。

繰り返しになりますが、独学のお手本のような勉強姿勢、勉強法だと思いますので、独学派の方はぜひ参考にしていただければと思います

カワサンさん、ありがとうございました!
あらためて、合格おめでとうございます!!


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