経営情報システムの略語たち(SaaS/EA/ERP)

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どーも、そーやです。

今月は道場のセミナー月です。10代目メンバーとして、皆様とお会いできることを楽しみにしております。まだ東京は若干名空きがあるようです。ぜひこの機会に診断士勉強の一つのマイルストーンとして、セミナーをご活用下さい。

また先日は新元号の発表がありましたね。古風なシステム業界では、改元対応として新たなメンテナンス画面を追加して、顧客に新元号を入れてもらうという、なんとも言えない対応をしています。まあそれでも対応はできるのでまだましな方ですが、システムから出力するワードなどの文書にベタ書きで“平成○○年”と書かれている仕組みですと、改元発表まで何も出来ないので今月がヤマだとなっている事業者も居るのではないでしょうか。そんな業界に携わっていた一人として、新元号の発表は何ともいえない気持ちで迎えました。

さて今日は経営情報システムについての話題です。

経営情報システム関係の用語、言葉が分かりにくい”問題”

先代も毎年経営情報システムの略語について記事をあげているほど、システム関係は略語がとっても多いです。去年はきゃっしぃさんが【情報システム】大量の横文字や略語に対応するにはこちらで紹介しております。そして略語ならまだしも日本語訳でさらに意味が分からなくなるものがあることがとても問題です。そのため、本日は3点ほど略語とその意味合いについて紹介していきたいと思います。

①SaaS(Software as a Service/ソフトウェア・アズ・ア・サービス)

最近の主流の言葉です。インターネット経由でソフトウェアを利用するサービスのことを指し、代表的なものとしては、「Gmail」や「Office365」などが挙げられます。なお、ワードやエクセルで有名な「Office」ですが、家電量販店でパッケージ(DVD等)を購入する形態はSaaSに該当しません。それは現物が手元にあるからです。

直近でも出題されており、平成29年第23問で真正面から問われました。

 

 

 

 

ア:PaaSの場合、インフラ部分とミドルウェア部分が合わせて提供されます。
イ:組み合わせるものではありません。SaaSではミドルウェアも含めてサービス提供者が構築しています。例えばMicrosoftは「Azure」と「Office365」を提供していますが、前者はPaaSやIaaSの提供であるため、この選択肢は間違いです。
ウ:SaaSの特徴として、従量課金制があります。だいたいが利用人数に応じて料金体系が変わるため、小規模事業者の場合にはSaaSがおすすめです。(別に月額固定制のSaaSでもいいけど、法的に義務付けられてはいません)

そのため正解は「エ」です。

上記選択肢でも出たPaaSやSaaSの概念図として分かりやすいものを引用します。緑色の部分が各サービスの提供範囲です。


参照 データのじかん「《図解》いまさら聞けないクラウド用語: SaaS、PaaS、IaaSってどういう意味?そしてその違いとは?」

SaaSインフラ+ミドルウェア+ソフトウェアのオールインワンです。これを導入すれば面倒なサーバーの設定やOSの設定なども考える必要ありません。一方、PaaSはインフラ+ミドルウェアのみの提供であり、IaaSはインフラのみの提供です。
本格的にシステム関係の仕事を本業としない場合であれば、この程度の理解で十分かなと思います。

 

②EA(Enterprise Architecture/エンタープライズ・アーキテクチャ)

情報システムを構築する上で、対象業務の最適化のみならず、企業全体に渡る業務システムの最適化を図ることが重要視されており、その手法としてエンタープライズアーキテクチャ(EA)が提唱されている。(平成30年経営情報システム第19問より)
なかなか理解するのに大変な日本語ですが、Wikipediaよりはまだマシな記述です。私自身が情報処理試験を勉強していく中でも、EAは結構意味が分かりにくい言葉だと思っていました。

ざっくり言えば、経営を良くするためにITを導入し、経営戦略とIT活用それぞれ上手くやっていく、ということです。そしてその基礎として、4つの要素(ビジネスアーキテクチャ、データアーキテクチャ、アプリケーションアーキテクチャ、テクノロジーアーキテクチャ)が存在しています。これらが平成30年第19問で問われました。

 

 

 

 

ア:データアーキテクチャの説明です。
イ:ビジネスアーキテクチャの説明です。
ウ:アプリケーションアーキテクチャの説明です。
エ:テクノロジーアーキテクチャの説明です。

そのため正答は「イ」です。

EAを覚える上に4要素を理解するのは大変かもしれません。簡単なイメージをすれば、ビジネスアーキテクチャは業務プロセスに関して、データアーキテクチャはデータの構造や関係性に関して、アプリケーションアーキテクチャは各システムの機能や関係性に関して、テクノロジーアーキテクチャは技術的要素に関して、体系的に示したものです。
私は暗記方法としてよく下らない覚え方をするのですが、EAの場合には「いえーい(EA)、た!」と頭文字をとって無理やり語呂合わせしてました。なんのビデオ当てて喜んでいるんですかね…IT系で有名な奴であればOSI参照モデルの覚え方で「アプセトネデブ」がありますが、そんな感じで自己流です。

 

③ERP(Enterprise Resources Planning/エンタープライズ・リソース・プランニング)

企業資源計画と訳され、企業の資源を活用するための考え方として、上記のEA(エンタープライズアーキテクチャ)と共に広まった考え方です。
経営情報システムでも、平成25年の第21問の選択肢の一部として登場して以来、直近5年間では出題はありません。ただし今後ERPシステム業界では今まで自社サーバーに設置して提供していた、いわゆるオンプレミスでの提供の形態から、クラウドサービス(SaaS)での提供にシフトしつつある、転換期でもあります。そのため、今後出る可能性もあることと、ERPという言葉を知っておいて損はないという個人的な気持ちから取り上げました。

ただしERPの言葉を理解するには、まずMRPの説明をした方が理解は早いです。MRP(Material Requirements Planning)とは、資源所要量計画と訳され、生産管理の現場にて、在庫管理や部品発注などの製造計画を立てるときの手法です。資材管理などの効率化から企業利益を上げていく考え方であり、それを発展させて会社の資源(ヒト・モノ・カネ)を活用する手法としてERPが生まれました。そしてそのままですが、ERPをシステム化したものがERPシステムと呼ばれます。構成としては会計システムや人事システム、生産管理システムなど、複数の業務を統合したシステムです。
なおERPの実現のためには業務プロセスの改善手法であるBPR(Business Process Re-engineering/ビジネスプロセス・リエンジニアリング)なしには語れません。が、話がだいぶ深くなるため、この程度にします。

流れとしては、MRP→BPR→ERPといった流れで考え方が出来上がりました。生産管理の効率化が実現MRP)→業務プロセスの改善BPR)→生産管理だけでなく、人材や会計、顧客管理など企業全体での業務効率化を実現する(ERP

そのため、平成25年第21問にもありましたが、ERPシステムを導入するためには、業務プロセスの改善とセットで導入を進めていかないと最大限の効果が得られません

詳しくは以下のリンクにもありますが、診断士試験だけを考えた場合には経営情報システム関係にこれ以上の深入りをする必要はありません。むしろ、どいこうが取り上げている財務の問題を解いた方が効率的です。システム関係者としては寂しい限りですが、財務会計も好きなのでそっちを重点的に勉強していただいて、事例Ⅳまで繋げてほしいとも思います。

参考サイト
ferret「【ERP・BPR・MRPどう違う?】情報を一元化する「ERP」の概要と類似語の意味を解説」
クラウドERP実践ポータル「“MRP”から“ERP”への変遷とそれぞれの特徴」

以上、そーやでした。

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