ゼロから挑む!2次試験 その①
✿:❀:✿:❀ 道場夏セミナーのお知らせ ✿:❀:✿:❀
一発合格道場 夏セミナー2018
☆道場メンバーやOBが診断士2次試験突破のために実施したことをお伝えします!
☆受験生のみなさんの悩みや疑問に個別にお答えします!
■夏セミナー2018 in東京
8月11日に実施しました。たくさんのご来場ありがとうございました!!
ヒロちゃんによる渾身のセミナーレポートはこちらから
■夏セミナー2018 in大阪
□ 開催日時:2018年8月18 日(土) 13:30〜16:30※懇親会は17:00〜19:30予定
□ 会場:マイドームおおさか8階第6階会議室(〒540-0029 大阪市中央区本町橋2番5号)
□ 定員:30名→42名(先着順。セミナーは定員に達したため、懇親会のみ受付中です。)
□ 参加費:1000円+懇親会参加の方は4000円予定
□ 申し込みサイトはこちらから
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こんにちは、たかじんです。
一発合格道場の夏セミナーにご参加いただいた皆さん、猛暑の中、わざわざ足をお運びいただきまして、ありがとうございました!
道場メンバーのお伝えしたコンテンツが、少しでも皆さんの勉強の参考になれば幸いです。
ちなみに8月18日(土)の大阪セミナーには私もおじゃまする予定です。ご参加される皆さまとお会い出来るのを楽しみにしています!
さて東京の夏セミナーでは私も「2次試験ゼロから合格するTips」というお題でプレゼンをさせていただきました。その時の模様はコチラ。
しかしなにせ持ち時間は10分しかありませんでしたので、いろいろとお伝えしきれない内容も多くありました。そこで2回くらいに分けてもうちょっと詳しく「ゼロから合格した」勉強方法をご紹介したいと思います。
予備校に通われている方は、カリキュラム通りに勉強をこなしているでしょうから、おそらく2次試験の勉強もある程度は進んでいるのではないかと思いますが、2次試験初挑戦、かつ独学の方は、「2次試験の勉強は1次試験に合格してからやろう!」という方も多いのではないでしょうか。
かくいう私もその一人でした。そもそも1次試験も準備不足で、知識に穴が結構ありましたし、大きな不安を抱えたまま受験しました。
何とか運よく合格することが出来たところまでは良かったのですが、はっきり言って1次試験の勉強で手一杯で、2次は白紙!😰という状況でした。
もちろん「企業について書かれた文章を読んで、論述をする試験」、「事例は全部で4つ」、「ひとつの事例は80分で解答する」とか、基礎的なことは知っていましたが、与件文を読んだことすらありません(実は最初は、ビジネススクールで似たような課題をたくさんこなしてきたからイケるんじゃね?とか思っていたのですが、それは大きな勘違いでした。何がどう勘違いだったかはページの最後に参考として記載しましたので、もしご興味があれば読んでみてください)。
今考えると、よくそんなんで合格したよな~😅と思いますねえ。で、そのゼロの状態から何をどのように勉強したのかをご紹介するつもりなので、予備校に通っている方にはほとんど役に立たない記事になるのではないかと思います。
ですから今回と次回、私の記事のターゲット顧客は、「独学」で「2次試験の勉強をまだほとんどしたことがない」アナタです!・・・ってそんな読者はひょっとしたらあまり多くないのかもしれませんが、そのようなニッチ(でもないのかな)な皆さんに少しでも参考になればと思います。
使ったテキストについて
さて自己採点をして、どうやら1次試験に合格したようだと分かった私は、まず書店の「中小企業診断士」のコーナーに向かい、いくつかの参考書を見比べました。
よく「ふぞろいの合格答案」が分かりやすいという高評価を得ているようですが、私は買いませんでした、というか買えませんでした😥。もう在庫が無かったんですね。この本は結構早めに売り切れてしまうようですね。Amazonでは、ずいぶんと高額で売り出されているようですから、転売目的の人も多いのかもしれません。できるだけお早めに入手したおいた方がいいでしょう。
私が結局購入したのは、
「中小企業診断士2次試験 事例問題攻略マスター」(handys97著、同友館)、
「中小企業診断士第2次試験過去問題集」(TAC出版)、
の3冊でした。
今から考えれば、私の場合、この「中小企業診断士2次試験 事例問題攻略マスター」を購入したのが合格の最大のポイントだったかもしれません。
まずこの本は、事例Ⅰ~Ⅳのそれぞれについて、与件文の読み方や問題の分析方法等が大変分かりやすく整理されております(ちょっと誤字が多いような気もしますが)。従って私のようにゼロから2次試験に取り組む人間でも、2次試験への正しい取り組み方が比較的短時間で理解できます。
そして何といっても最大のポイントは「80分間で書ける、手が届きそうなレベルの合格答案」を目指している本だということ、これに尽きると思います。この「手が届きそうなレベルの答案を目指す」というのは、2次試験に挑むにあたり大変重要な点です。
私が一緒に購入したTACの「中小企業診断士第2次試験過去問題集」に記載されている模範解答は確かに素晴らしく良く出来ています。
その後についてくる解説も「なるほどねえ、さすがだねえ」と唸らせる内容になっています。
与件文中の「根拠」について、ひとつひとつ様々な観点から分析を加え、選択すべき「根拠」と捨てるべき「根拠」に分類するという非常にきめ細やかな仕事がされており、さすがに大手予備校の出版物だけあると思います。
しかし最大の問題は「そんな答案書けないよ~!」という点です(正確には、事例Ⅰ~Ⅲの模範解答についての話です。事例Ⅳの模範解答はそこまで手が届かないレベルではないと思います)。
解説も詳細で良いのですが「こんな様々な分析をしていたら、絶対80分じゃ終わりませんよ!」というのが正直な感想です。
本書の模範解答は、自分で同レベルの答案を書けるようになることを目指すものではなく、あくまでも参考資料として、必要な論点や因果関係が、自分の答案から抜けてないかどうかということをチェックするものだ、と割り切りました。さすがにあと2か月くらいの間にここまでのレベルの答案を書くのは無理ですから。
ところで「中小企業診断士2次試験 事例問題攻略マスター」では、「オススメのWEBサイトについて」というページの中で、この「中小企業診断士一発合格道場」が紹介されています。「1次試験・2次試験ともにノウハウ満載でほぼ毎日更新。ぜひ毎日見たい秀逸なブログです」と書かれておりますが、実は私が道場ブログを読み始めたのは、この本がきっかけでした。
初めて道場のサイトを見に来て、「あ~こんな役立つサイトがあったのか~、何で今まで調べなかったんだろ?」と後悔しましたが、それからは当ブログの愛読者となりました。まさか自分が1年後に、道場でブログを書いているとはその時は予想すらしておりませんでしたが・・・。
そして「中小企業診断士2次試験合格者の頭の中にあった全知識」ですが、これもオススメです。2次試験に挑むにあたって必要な知識が整理されて書かれています。書かれている内容を頭に詰め込むための参考書というよりは、すでに頭の中にある自分の知識の整理に使うのがよろしいのではないかと思います。ちなみに道場でも8代目のゆっこさんや、9代目のへんりーさん、Chikaちゃんが執筆しています(ちょっと宣伝)。
さてこの3冊を買ってきて、まずは「中小企業診断士2次試験 事例問題攻略マスター」の最初のパートに書いてある、問題の解き方や与件文の読み方を一通り読みました。読んだだけなので、まだ全然自分の血肉にはなっていません。それから「中小企業診断士2次試験合格者の頭の中にあった全知識」を斜め読みして、忘れかけた1次試験の記憶を少し取り戻し、ようやく2次試験の過去問に取り組みました。
しかし!昨年の8月中は、仕事が猛烈に忙しくなってしまい、勉強時間がほとんど確保出来ず、解いた過去問は4事例のみ・・・。😓
そんな状態で9月を迎え、TACの模試を受けることとなりました。
模試を受けた時は、結構出来たような気がしたのですが、結果は、な、なんと合計139点!!
しかも判定D!😫
「結構出来たような気がした」のはもちろん錯覚でした。単に、そもそも2次試験がどのようなものか分かっていなかったんですね。TACの模範解答を見て「ふ~ん、そういう観点もあるよねえ、でも自分の答案も悪くないんじゃないの」とか思っていたのですが、今から思えば、自分の答案は「思い込み」で答えていたり、「設問に正面から答えていない」解答ばかりでした。
要するにどういう答案が点の取れる答案なのかがさっぱり分かっていなかったので「出来たような気がした」と勘違いしたんですね。
ではどういう答案が点の取れる答案なのかというと、「与件文中の記述のみを根拠に、聞かれたことに正面から正直に答えている答案」です。それに早目に気づかないと間違った方向に努力をしてしまうことになりますので、気を付けましょう!
ちなみに、もし9月の模試で判定Dが出ても、ここから巻き返しは充分可能ですから、諦めてはいけませんよ!
何度かブログでも書きましたが、模試の結果に一喜一憂してはいけません!
模試が良かったからと言って合格が決まった訳でもないし、模試が悪かったからと言って不合格が決まった訳ではありません。きちんと復習をして、自分の弱点を見つけ、そしてそれを克服するための努力をすれば、それでいいんです!
まあ、という訳で8月を無為に過ごしてしまった私は、残り1か月半でどうしたら合格できるかを考えました。考えましたが、残り時間が無い中では「過去問に特化して勉強する」という選択肢しか残っていませんでした。そこで「ひたすら過去問を解く」ことに集中し、他のことは一切手を出さない(そもそも出す時間も無い)と決めました。
そして皆さんご存知の通り、2次試験は正解が発表されている訳ではありません。そのため、独学だと下手すると間違った方向に努力をして突っ走ってしまうかもしれません。間違った方向に行かないようにするにはどうしたらいいのでしょうか?
それは、自分の答案を客観的に分析するしかありません。
独学ですから誰もヒントを教えてくれません。勉強会等に行けばもう少し効率的に出来たかもしれませんが、おそらくこの時期に勉強会に行っても、自分の答案レベルが低すぎて、周りに迷惑をかけていたような気がします。
では自分の答案を客観的に分析するには具体的にどうするのか?
まず大事なことは、TACなどの模範解答と比べて「あ~ここ、分かってたのにもったいない。まあいいや分かってたから」とは、絶対思ってはいけませんよ!
つい自分で見ると「出来てたのにな、ここ。まあ分かってたから本番では出来るだろう」と思いたくなるのですが、それでは残念ながら点数が伸びません(多分)。
答えられなかった事実は事実です。それよりなぜ答えられなかったのかを突き詰めて考えることが必要です。ですから最初は復習に時間がかかります。しかしその作業が、結果的には効率的に2次試験の答案を書く「型」を作るための近道だったと思います。
私が上記のテキスト類を使いながら、具体的にどのように勉強を進めたのかにつきましては、次回、改めて解説したいと思います!
以上、たかじんでした。
それでは、また。
参考(気が向いたら読んで下さい)
ビジネススクールのケーススタディと2次試験の違いについて
ちなみにですが、2次試験の勉強を始める前、漠然と「要するにケーススタディでしょ?ケーススタディだったら(10年以上前だけど)、ビジネススクールで死ぬほどやったし、何とかなるんじゃないか?👍」とナメておりました。
「ケーススタディ」というのは国内外のビジネススクールの授業で取り入れられている方法で、20~30ページの「ケース(実在する企業の沿革や課題等がストーリー仕立てになっている文章)」を読み、それについてのクラスディスカッションを行うというものです。
「自分が経営者であれば、この課題についてはこう対応する」という意見をぶつけ合って、様々な視点から課題に切り込んでいき、経営者としての意思決定能力を磨いていくという狙いがあります。
このケーススタディの目的は実際にどのような意思決定をしたかを「当てる」ことではありません。
あくまでも自分だったらどう考えるか、どう決断するかを考えて議論することが目的ですので、「正解」も「不正解」も存在しません。
ビジネススクールのケーススタディと2次試験とは、一見似ているようですが、この「正解」が存在しないという点が、最も異なるところです。
2次試験は国家試験ですので、「正解」が存在します(正解かどうか採点しないといけないですしね)。その「正解」は、与件文の中に書かれている内容を根拠として、誰もが「そりゃそうだよな」と思える内容でなければいけないのです。
ボストンコンサルティングとかマッキンゼーとか大手外資系コンサルティングファームのコンサルタントのように、鮮やかな切り口で、目からウロコの課題解決策を提示する・・・なんてことは全く求められていません。
誰もが気づかないような解決策は、当たり前ですが、作問者も気づかない訳ですから、作問者が気づかない内容を答案として書いても、模範解答とかけ離れてしまい、容赦なくバツが付きます。
要するに「ケーススタディを結構こなしてきた経験があるから、2次試験もなんとかなるだろう」という考えは大きな勘違いでした。正解、不正解を気にせずにいろいろアイディアを出し合いながら議論するのと、与件文の中に隠されている正解をきちんと当てにいくのとは、全然違う訳です。その勘違いがTACの模試で「出来たような気がした😓」原因でした。
これはまったく違うアプローチで勉強しなければいけないんだ!ということを勉強の初期段階(と言っても残り1か月半しかないですけど・・・)で認識できたのも、短時間で合格できた要因の一つかもしれません。
質問なのですが二次試験対策にはイケカコと事例Ⅳ合格点突破対策問題集のどちらがよいですか?
タンクさん
タンクさん
返信が遅くなってすみません。
私はどちらもやってなかったので、道場メンバーにヒアリングしたところ、イケコカは、じっくりと理論的な基礎固めするには一定の効果があるけれども、残り時間が少ない中では、あまりオススメ出来ないとのことでした。
30日完成! 事例IV合格点突破計算問題集は良いみたいですね。過去問では無いので、学習にバリエーションが出るみたいです。その他、全知全ノウ事例Ⅳもオススメ
だそうですよ。
頑張って下さい!
具体的なアドバイスありがとうございます。だいまつさんの記事も拝見し、「因果、、、因果、、、」と唱えながら解いています。
現状、入ってない論点ばかりなので、「なぜ」を分析してみます。
“意地でも”がガツンと響きました。頑張ります!
かもよさん
頑張ってくださいね!道場メンバー全員で応援しています!
独学(通信)で、ようやく29年事例を解き、道場の皆さんの解答違いに焦り出したところです……。与文から引き出す量と質が自分の解答と全く違う……。
復習方法も現在悩ましいところですので、次回記事も参考にさせていただきます。
かもよさん
こんにちは。コメントいただきまして有難うございます!
最初は模範解答とギャップがあって当たり前だと思います。この差を詰めていくのが2次試験の勉強です。
まだ充分間に合いますので、意地でも間に合わせましょう!
復習方法は次回のブログで詳しく書きたいと思いますが、まずは模範解答と比べてみて、①模範解答には入っているのに自分の答案には入っていない論点や因果関係と、②模範解答には入っていないのに自分の答案には入っている論点や因果関係を見つけてみて下さい。
①であれば、なぜ自分は書けなかったのか(または書かなかったのか)、②であれば、なぜ自分は書いたのか、その思考を振り返ってみて下さい。
その作業の繰り返しによって、自分の解答のクセが見えてくると思います。
頑張って下さい!
大変参考になりました。私も「独学」で「2次試験の勉強をまだほとんどしたことがない」、加えて50歳台後半で「後がない」、でも仕事が忙しくて「時間が無い」、お先真っ暗な者です。
でも何とかしたいと考えております。
今回の「解説」を拝見して、「自分の的外れな回答を正面から見ての復習しかないな」と思いました。ありがとうございます。
次回の「解説」を心待ちにしております。
神戸のおっさんさん
コメントありがとうございます!
私も白紙からの2次挑戦でしたが、何とか間に合いました。
間に合ったというよりも、何とか間に合わせようとする気迫や勢いも大事です。
今からなら充分間に合わせることができますので、最後まで諦めずに粘って下さい!
具体的な事例の復習方法は次回の記事に書きますので、少々お待ち下さい!