【絶対スト合格】事例Ⅳの解き方(企業価値)

みなさんこんにちは!たけぴょんです。

2次筆記試験まで残りあと1ヶ月弱となりました。

昨年の今頃は、予備校の2次直前演習、過去問演習で解答手順(時間配分、印のつけ方、マーカーの使い方、余白の使い方、下書きをどこまでするかなどなど)や答案の編集(構成、いかに消しゴムを使わずに済むようにするかなど)を日々模索している状況で、まったく手応えが掴めずかなり気持ちが焦っていたのを思い出します。以前こちらの記事にも書きましたが、私は予備校講師の教えにならい事例Ⅰ~Ⅲはとにかく耐える(=各事例50点以上死守)、そして事例Ⅳで挽回しトータルで合格基準60%を超える、という全体戦略を立てたものの、事例Ⅰ~Ⅲの直前演習では10点台、20点台も度々ある状況だったため、意を決して某受験支援団体の勉強会に参加しはじめた時期でした。「意を決して」と書いたのは、自分の80分で解いたひどい答案を先輩合格者や他の受験生に発表してコメントをもらう(ボコボコに指摘してもらう)場に参加することは、自分にとってかなり勇気のいることだったからです。

前置きが長くなりましたが、事例Ⅳの解き方、今回は「企業価値」を取り上げます。

以前、先程のこちらの記事で事例Ⅳの出題傾向の表を掲載しましたが、「企業価値」は平成16年度、平成20年度、平成24年度と4の倍数の年に出題される傾向がありました。しかし、平成28年度は出題されずついにその傾向は途絶えました。

傾向は途絶えたものの、「企業価値」は中小企業でニーズの多い事業承継やM&Aにも絡む分野ですし、そろそろ出題されてもおかしくないのではという訳で、今回とりあげてみました。


♦企業価値とは

企業価値とは、投資の経済性計算の企業版、つまり、企業は投資事業の集合体と考えて、そのNPV(正味現在価値)を算出したもので、投資の経済性計算との違いは、投資の経済性計算は有限を前提とするのに対し、企業価値は無限(将来ずっと継続する)を前提とすることです。

算式は以下のとおりです。

企業価値=FCF(フリーキャッシュフロー)÷WACC(加重平均資本コスト)

つまり、以下3つの算式さえ覚えていれば本番で得点になる可能性があるので、事例Ⅳは苦手という方も、是非本番までに再度暗記して過去問を確認しておいてほしいと思います。

①企業価値
上記算式のとおりです。

②FCF(フリーキャッシュフロー)

税引後営業利益+減価償却費-設備投資額-運転資金の増加額

・赤字のところは本番でうっかりミスしやすいので注意です。先日のたっしーの記事でポカミス対策に触れていましたが、本番独特の雰囲気の中3事例終えた後のヘロヘロ頭で解かなくてはならない訳なので、用心に用心を重ねて対策しましょう。

・運転資金は減少だったらになるので注意しましょう。運転資金の増減が苦手という方は「仕入債務の増加は支払いを先延ばししてるんだからキャッシュフローにはプラスだよな」とだけ覚えておけばあとの3パターンは本番でも何とか思い出せるのではないかと思います。つまり、仕入債務の減少は仕入債務の増加の反対だから「-」、売上債権または棚卸資産の増加は仕入債務の増加の反対だから「-」、売上債権または棚卸資産の減少は仕入債務の減少の反対だから「+」といった具合です。

③WACC(加重平均資本コスト)

これは、「負債コスト✖負債合計の資産合計に占める割合」と「株主資本コスト✖株主資本合計の資産合計に占める割合」を足したものです。

例えば、法人税率30%、負債コスト4%、株主資本コスト5%、資産合計10、負債合計6、株主資本合計4のときのWACCは以下のようになります。負債は節税効果を認識する(「1-法人税率」を掛ける)※ことを忘れないように注意しましょう。

(1-0.3)✖4✖(6/10)+5✖(4/10)=1.68+2=3.68(%)

※「負債の節税効果を認識する」とは?
今は企業価値の話をしています。
負債コストは借入金の支払利息などP/Lの費用項目なので法人税の申告所得を計算する時には損金として控除できます。つまり、その分は税金を納めなくてもよい→お金が手元に残る(キャッシュフロー上プラス)→企業価値はその分上がる、のでそれを考慮する必要があります。

一方、株主資本コストは配当ですが、これはP/LではなくB/S(剰余金の処分)の話なので節税効果を認識する必要はないのです。

♦過去の2次試験における出題内容

「企業価値」に関する過去の出題内容は以下のとおりです。

<平成16年度第3問>
設問1:(a)営業CFの算出、(b)FCFの算出
設問2:企業価値を算出し買収金額の妥当性を50以内で記述
設問3:(a)割引キャッシュフロー(DCF)法以外の算出方法、(b)その概要

<平成20年度 第3問 設問2>
負債の節税効果の最大値の算出

<平成24年度第3問>
設問1:企業価値の算出および計算過程
設問2:事業承継検討の際想定される相手先とその際の留意点を200字以内で記述

実際に問題を確認してみて、できれば是非解いてみてください。知識があれば書ける記述問題も出題されているので、そうした問題はとにかく書いて点をもぎ取りにいかないと勿体ないですよね。

過去問の確認、私はAASのサイトを活用していました。
ここに貼ってある中小企業診断協会公表の出題趣旨も読んで、どういう意図で出題した問題なのかも参考にしていました。


本日はここまで。

それでは、今日もみなさんお~元気で!
たけぴょんでした。

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