【合格体験記】的確なPDCAで見事ストレート合格!~たすきさん~

皆さま、おはようございます。細川です。

本日も先週から始まった合格・未合格体験記の連載です。

今回は、行政書士の資格との相乗効果により、今後ますますのご活躍が期待されるたすきさんの合格体験記をお送りします。多忙な中、勉強方法などを工夫され見事ストレート合格されました。

それではどうぞ!

============ 寄稿ここから ============

昭和38年生まれ 53歳
根っからの営業気質。最終学歴は予備校。47歳で行政書士の資格をとって50歳で22年務めた会社をやめて起業しました。つまり、計画性に乏しい勢いだけのオッサンです。

(1)診断士に挑戦した理由
行政書士事務所を経営していますが、最近クライアントから経営的なアドバイスを求められることも増えてきたので、お金をもらってアドバイスをするなら「ちゃんと最初から勉強をする必要」があると切実に感じたためです。

(2)学習開始時の知識・保有資格、得意科目・不得意科目
行政書士ですから「経営法務」については多少アドバンテージがあるか、と思っていました。

保有資格はそれ以外に宅建士。
得意科目は「経済学・経営政策」「財務・会計」
不得意科目は「企業経営理論」「運営管理」

(3)学習スタイルとそのメリット・デメリット
・予備校(TACの通信講座 1年コース)

①メリット
・どんどん教材が送られてくるので、モチベーションを保てる
・初めて学ぶ科目が多い(経営法務以外はほぼ初めて)ので、DVDで先生の講義を受けられるのは助かりました。

②デメリット
・メリットと表裏一体とはなるが、教材がどんどん送られてくるので、かなり焦ります。
・自分のペースがしっかりしている人には、却って決められたペース配分が不快に感じるかもしれません。

(4)合格までの受験回数、学習時間とその作り方
①学習開始時期と受験回数
開始時期は2015年の9月で一次、二次ともに一回。

②一次学習時間
1500時間(時間をかければ年齢は関係ないス)

③ニ次学習時間
300時間

(5)合格までの学習法
①1次
9月、10月は企業経営理論。
11月、12月が財務・会計。
1月、運営管理。
2月、経済学・経済政策。
3月、経営法務。
4月、経営システム。
そして5月が中小企業経営、政策

しっかりとTACのスケジュールを守って一日5時間を目安に学習しました。
※朝5時起床で7時まで2時間。19時から地元の22時まで地元のファーストフード店で3時間、が基本のペース。

しかし、ここに落とし穴が。
財務・会計だけは「忘れるとマズい」という意識があったので、週に数度は復習していたのですが、それ以外の科目はほぼ放置状態。その結果、5月末時点で企業経営理論は全体の50%を失い、経済にいたっては70%を消失する始末。
あわてて5月末から復習を始めましたが、7月の半ばまでは不安な日々が続きました。
7月からは一日8時間の学習時間を絞り出して、毎日7科目をぐるぐる回しました。

②2次筆記
「1年目で合格することなどありえない」と、思い込んでいた上、「養成でMBAの取得も面白そう」などとも思っていたので、2次対策の本格的なスタートは9月の合格発表後になってしまいました。
TACさんには申し訳ないですが、2次対策については「独学の方が向いている」と判断したので、ひたすらに過去問と解答例を分析。
「世界一やさしい答案作成術」
「ふぞろいな再現答案」各シリーズ
これらを使用してとにかく論理的に解答することを心がけました。

問題読み込みの際の作業は以下のとおり。
①事例企業の強みを赤のラインマーカー。
②弱みを青のラインマーカー。
③とにかく「課題」を探し出して蛍光マーカー。
④さらに、課題についてはハッキリわかるように「課題!」と書く。

解答の組み立てで注意したことは以下のとおり。
①課題は「絶対に」解決する方向で解答を組む。「解答のどこか」に「必ず」課題の解決方法を入れ込む。
②できるだけ箇条書き形式をとり、ムダにマスを埋めることはしない。
③読みやすい字で丁寧に書く。

二次の模範解答はASSがいいと思いました。TACは素晴らしい解答ですが、あれだけぜい肉をそぎ落とした解答を本番で書く勇気を持つのはむずかしいでしょう。
ASSの解答例は「これなら書けるか?」と思わせてくれる「シロート感」が理解しやすさにつながっていました。

(6)学習時・受験時のエピソード
5月くらいまでは余裕を見せて、一日5時間程度の勉強時間でしたが、模試の結果で「ひょっとしたら?」という欲が出て、6月、7月は平日でも8時間の勉強時間を確保しました。
昼間は仕事で一杯一杯ですから、当然睡眠時間が犠牲になり、頑張っても4時間程度しか確保できなくなり、7月末ごろついに「受験ウツ」の初期症状が出るようになりました。慢性的な睡眠不足なのに眠りが浅い、何となくテンションが低い、やる気が段々なくなってくる、などの症状が顕著になってきます。これは「ウツの初期症状だ」と自分で気づいたのが幸いでした。
すぐにペースを2段階くらい落とし、最低6時間は寝るようにして、何とか一次当日にベストの状態を作ることができました。

(7)これから合格を目指す方へのアドバイス
50歳を過ぎてチャレンジされる皆さまへ。
一次は時間をかければ年齢は関係ない。二次は活字に強いオジサン、オバサンの方が得意なはず。若い人に負けてしまう原因は80分×4コマを戦う体力がないから。ウォーキングで足腰鍛えて二次に備えましょう。
頑張って親父、お袋の底ヂカラを見せてやってください。
私の場合は妻も褒めてくれましたが、二人の娘が目を丸くして大絶賛してくれました。
これはうれしいよ!
いくつになったって親の背中を見せてやることはできます。
ちょっと弱気になったら「怒髪天」でも聴いてがんばろうぜ!!

============ 寄稿ここまで ============

いかがだったでしょうか。

たすきさんの素晴らしい点は、惰性でなくしっかりと現状分析を行い、常に軌道修正ができたことだと思われます。特に、1次試験対策としては皿回し学習(1日7教科!)による記憶定着の促進、2次試験対策としては過去問分析を中心とした学習、そして学習ペース適正化(睡眠時間の確保でウツ回避)やウォーキングなどによる健康維持は、ストレート合格には不可欠です。

実行するのは簡単ではありませんが、受験生の皆さんも学習計画を立てる際には、是非参考にしてみてくださいね。

また、たすきさんのように診断士でない士業の方が、顧客に(専門外の分野である)経営的なアドバイスを求められる場面は、不確定要素が増え、あらゆることが有機的に繋がり、スピードが求められる今日これからはより一層増えてくると思われます。
既にその他のライセンスをお持ちの方も、知識を体系的に取得することもできますので、これを機に診断士試験に挑戦してみてはいかがでしょうか。

オッサン・オバサン受験生に栄光あれ!

以上、細川でした。

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