【合格体験記】緻密な学習で見事ストレート合格!~さとまんさん~
こんにちは、とりです。
今回の合格体験記は、さとまんさんです。
さとまんさんは、中小企業診断士を志す時から見事ストレート合格を果たすまで、非常に緻密な計画学習を実践されています。中小企業診断士への高い志を胸に、学習計画、学習方法、時間の確保、などなど、私自身も学ばせていただきました
それでは、ご覧ください!
≪寄稿ここから≫
0.プロフィール
HN:さとまん
年齢:40代半ば
性別:男
職業:金融機関
・合格までの学習期間:1年5ヶ月
・合格年度 :2016年度
・学習開始 :2015年8月
1.診断士に挑戦した理由・きっかけ
40を過ぎた頃から、
「将来の人生設計を自由にできるようになりたい」、
「1社会人としてもっと世の中に貢献したい」、
「他者と差別化したい」
と思うようになりました。
そして、いくつかの資格の無料講座説明会に行き、講師や合格者の話を聞く中で、中小企業診断士は思いを実現できる資格と感じ挑戦することにしました。過去独学で税理士試験に挑戦し挫折したので、「今度こそ絶対最後までやり遂げるぞ!」という覚悟で勉強を開始しました。
2.学習開始時の知識・保有資格、得意科目・不得意科目
・学習開始時の知識・保有資格 :法人融資の経験を通じた財務知識・簿記2級
・得意科目 :財務・会計
・不得意科目 :企業経営理論、経営情報システム、経営法務
3.学習スタイルとそのメリット・デメリット
学習スタイル:TAC通学(渋谷校/土曜クラス)
(メリット)
・ペースメーカーになる
・ライブ講義の緊張感、講師との直接的なやりとりができる
・受講生仲間やクラスのOB・OG合格者とコミュニケーションできることで勉強法等の情報
収集やモチベーション維持に役立つ
(デメリット)
・講義時間が決まっているため講義を欠席すると追いつくのが大変になる
4.合格までの受験回数、学習時間とその作り方
1次:1回、2次:1回
1次:1100時間
基礎固め(9月~年内)300時間
成長期(年明け~GW前)400時間
応用力完成期(GW~6月)250時間
実力完成期(直前1ヶ月)150時間
2次:230時間
~1次試験前 30時間
1次試験後~ 200時間
- 学習時間の作り方
以下の作り方で週35~40時間程度を確保し、たまに入る出張や飲み会がある日でも勉強時間ゼロでその日を終えないようにしました。
・平日
朝:5時起床で1時間(直前期は4時半起床で1.5時間)
昼休み:会社近くのカフェで0.5時間
夜:帰宅途中にあるTAC自習室で2時間
通勤電車内:1時間
計4.5時間(直前期5時間)
・土曜日
TAC講義2コマ:5時間
昼休み:1時間
計6時間
・日曜日
自宅:6~10時間
5.合格までの学習法
<1次試験>
(1)基礎固め(8月~年内)
- アプローチ講義
2次筆記試験合格までに必要な「知識」「スキル」と「学習の仕方」を事前に知るための講義で、1次試験対策に入る前にまずゴールを知ったのはとても有益でした。
- 基本講義(企業経営理論、財務・会計、運営管理(生産管理))
・企業経営理論
基本テキスト・講義中の書込み確認+トレーニング+音声DLフォロー
養成答練:77点(上位10%)
→過去問が発売前だったため、トレーニングで問題の出方+基本テキスト該当 箇所の確認をしました。過去問5年分を本格的に始めたのはGW以降でした。
・財務・会計
基本テキスト+講義で学んだ効率的且つミスしにくい解法を過去問5年分とトレー
ニングで演習+暗記カード作成
養成答練:85点(上位6%)
→基本講義終了後も昼休みに過去問を数題解き勘が鈍らないようにしました。
・運営管理(生産管理)
基本テキスト・講義中の書込み確認+過去問5年分で問題の出方・基本テキスト該当箇所の確認+暗記カード作成+音声DLフォロー
(2)成長期(年明け~GW前)
- 基本講義
・運営管理(店舗・販売管理)
学習法は生産管理と同じ
養成答練:51点(上位70%)
→知識の定着不足により点数は悪かったです。
・経済学・経済政策
予習として平日夜に別講師のライブ講義受講+トレーニング
→理解に苦戦すると予想したため、再受講制度を活用しすべて2回受講しました。
復習:基本テキスト・講義中の書込み確認+過去問5年分で問題の出方・基本テキ
スト該当箇所の確認+トレーニング(理解不足の部分のみ)+暗記カード作成+音声DLフォロー
養成答練:44点(上位70%)
→都合により日曜日に別校舎で受験したのですが、この別校舎では午前講義の開始時刻が45分早いことを事前に確認しておらず、30分遅刻(残り30分)で受験するという大失態を演じました。これを機に時間にはより細心の注意を払うようになりました。。。
・経営情報システム
基本テキスト・講義中の書込み確認+トレーニングと過去問5年分で問題の出方・基本テキスト該当箇所の確認+暗記カード作成+音声DLフォロー
養成答練:59点(上位65%)
→用語の暗記に大変苦労しました。道場の【渾身】シリーズ等の勉強法をパクって何とか本試験では足切りを回避できました。
・経営法務
基本テキスト・講義中の書込み確認+トレーニングと過去問5年分で問題の出方・
基本テキスト該当箇所の確認+暗記カード作成+音声DLフォロー
養成答練:46点(欠席のため自己採点)
→結構やったつもりでしたが、ただやみくもに暗記しても得点にならない科目であることを痛感しました。
・中小企業経営・政策
基本テキスト・講義中の書込み確認+過去問5年分(中小企業政策のみ)+トレー
ニング(中小企業経営のみ)で問題の出方・基本テキスト該当箇所の確認+暗記カ
ード作成+音声DLフォロー
養成答練:67点(上位20%)
→中小企業政策をしっかり固めれば何とかなりそうな手応えは掴めました。
(3)応用力完成期(GW~6月)
・GW:自宅近くのTAC自習室で毎日10時間程度勉強しました。
苦手科目である経営情報システムの暗記カード作成、過去問対応が遅れていた企業経営理論・運営管理に大半の時間を割きました。
・完成答練:
企業経営理論 ①37点(上位65%)、②31点(上位90%)
財務・会計 ①72点(上位10%)、②78点(上位5%)
運営管理 ①50点(上位40%)、②69点(上位10%)
経済学・経済政策 ①44点(上位40%)、②56点(上位30%)
経営情報システム ①63点(上位50%)、②48点(上位80%)
経営法務 ①46点(上位40%)、②51点(上位35%)
中小企業経営・政策①52点(上位45%)、②68点(上位10%)
企業経営理論は上記の通り酷い点数でしたので、講師に相談し勉強法を一から見直しました。具体的には過去問の❌選択肢を正す際に「ぶっちゃけこういうこと」という自分の言葉で正すことを徹底して理解を深め応用力を強化しました。また、選択肢一つ一つが作問者のメッセージと考え選択肢を丸ごと覚えるようにしました。
・公開模試:
企業経営理論 51点(上位17%)
財務・会計 64点(上位7%)
運営管理 80点(上位3%)
経済学・経済政策 60点(上位19%)
経営情報システム 40点(上位86%)
経営法務 46点(上位32%)
中小企業経営・政策 64点(上位9%)
合計 405点(上位17%、評価B)
ここにきてやっと、企業経営理論の勉強法見直しの成果が出てきたため、経営情報システムの足切りさえ回避できれば何とか合格できるのではないかという期待が持てるようになりました。
(4)実力完成期(直前1ヶ月)
まず試験本番まであと何時間捻出できるか計算し科目毎に割振りました。
そして、やればやっただけ点数になると判断した運営管理、中小企業経営・政策と足切り絶対回避の経営情報システムに時間の大半を割きました。
・1次試験(自己採点):
企業経営理論 66点
財務・会計 84点
運営管理 61点
経済学・経済政策 76点
経営情報システム 48点(4点加算前)
経営法務 60点
中小企業経営・政策 63点
合計 458点
運営管理、中小企業経営・政策の得点が伸びませんでしたが、経営情報システムで足切りを回避でき、自己採点で合格を確認したので、1次試験終了翌日から2次試験対策を開始しました。
<2次筆記試験>
講師より常々「ストレート合格のカギは事例Ⅳ」と教えられたため、それに素直に従い対策しました。1次試験終了までは試験内容の把握と事例Ⅳ演習のみ行い、本格的な試験対策は1次試験終了後に着手しました。
(1)1次試験終了まで
・2次スタートアップ講義(全2回)
→年末年始にweb受講、前述アプローチ講義を凝縮した内容
・クラスのOB・OG合格者主催の勉強会(11月以降2ヶ月に1回程度)
→事例Ⅳ対策中心、その後の懇親会も非常に有益でした
・事例Ⅳ特訓(全6回)
→講師推奨のオプション講座を受講
(2)1次試験終了後
・試験委員の著書や論文の通読
・過去問5年分2回転(40事例)
・2次直前演習(12事例)
→以下のとおり惨憺たる得点でしたが、ストレート生は公開模試含め「最後まで演習でボコボコになる→改善」と事前に教えられていたので、解答手順を固める練習機会と割り切り得点は気にしませんでした。
事例Ⅰ:①21点→②32点→③43点
事例Ⅱ:①24点→②28点→③36点
事例Ⅲ:①54点→②13点→③57点
事例Ⅳ:①79点→②58点→③74点
・先輩合格者主催のリアル勉強会への参加(過去問1事例☓7回)
→私は勉強会のできる受講生仲間がいませんでした。いよいよ試験1ヶ月前になり「このままでは絶対落ちる!」と危機感を覚えた私は、1次試験後参加した道場セミナーで教えていただいた勉強会へ参加しはじめました。シビアに制限時間内で事前に過去問を解くことで現場対応力が鍛えられたこと、一緒に受験する方々の答案をみることで母集団のレベルを直に知ることができたこと、解答編集や手順の課題について毎回先輩合格者の方々から貴重なアドバイスをいただけたこと等々、「これなくして合格はなかった」と言えるほど非常に有益なものでした。
・公開模試
TAC:事例Ⅰ44、事例Ⅱ54、事例Ⅲ24、事例Ⅳ67、計189(上位28%、評価C)
MMC:事例Ⅰ48、事例Ⅱ57、事例Ⅲ57、事例Ⅳ56、計218(上位70%)
→1次試験後に参加した道場セミナーでMMC模試のアドバイス返却がオススメと聞いたので受験してみました。MMC受講生でもない私に2次初受験であることも考慮して懇切丁寧に講師の方がアドバイスしてくださり、これまた非常に有益でした。
・2次筆記試験
事例Ⅰ・Ⅱを耐え事例Ⅲ・Ⅳで挽回し合格圏に滑り込む戦略でした。実際の得点はまだわかりませんが、何とか戦略どおり戦えたのではないかという感触でした。再現答案は試験後3日以内に作成しました。口述対策でもとても役立ち書いておいてよかったです。
6.道場ブログを知ったきっかけ
2016年3月に参加した予備校クラスOB・OG合格者主催の勉強会の中で教えていただきました。それ以降毎日サイトの記事を拝見し、道場の先輩合格者の勉強法をどんどん「パクッてカスタマイズ!」させていただきました。
また、1次試験後のセミナーや2次筆記試験後の懇親会で直接激励のお言葉をいただくこともでき、早期に道場ブログの存在を知ることができたのは本当にラッキーでした。
7.おわりに
「試験本番で60%以上得点し合格すること」
この1点に集中し私は失敗→改善を継続してきました。
答練や模試の多くが並ないしそれ以下の成績だった私がストレート合格できた要因があるとすれば、「合格」を信じ最後までしぶとく努力し続けたこと、幸運にも本番でうまく問題に対応できたことだと思っています。
私の合格体験記がこれから合格を目指す方に少しでもお役に立てて頂ければ幸甚です。
長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。
≪寄稿ここまで≫
いかがでしたでしょうか?
お読みいただいてお分かりいただけたと思いますが、非常に緻密な学習をしてこられており、この体験記にも細かく記されています。はじめにゴールを見定めて、そのゴールに向かって愚直に学習を重ねていく。時には毎日10時間も学習しつつも、模試や答練の結果に振り回されず、冷静にご自身の立ち位置と合格というゴールとのギャップを把握し、足りないものを補っていく。さとまんさんは通学されていますが、受験校のカリキュラムに頼りきりにならず、しっかりご自身の力で計画から実践までコントロールされてきていますね。
「合格を信じ最後までしぶとく努力し続ける」
この強い意志が、緻密な学習、学習時間の確保、ご自身のコントロール、ストレート合格、すべてにつながっているのだと感じました。
合格を目指して学習を頑張っている方は、ぜひご自身のコントロール法として参考にしてみてくださいね。
そしてあらためて、さとまんさん、合格おめでとうございます!!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
以上、とりでした。