来年の夏に向けて
涙の数だけ強くなれる
こんばんは。こばです。
2日間の一次試験お疲れ様でした。
本日、答えが発表されましたね。
合格点を突破できた受験生の方々おめでとうございます。
これで終わりではありません。二次試験対策の始まりです。
一次試験を突破した勢いをそのままに二次ロケットスタートを決めてください。
これからが夏本番です。
残念ながら合格点に届かなかった受験生の方々も、終わりではありません。
ただ、来年の夏に向けた戦いの合図なだけです。
では、これから1年間何をするかを考えて行きましょう。
□来年の夏に向けて□
まずは、自分が歩んできた道のりを振り返りましょう。
・各科目の勉強時間
・過去問や問題集の回転数
・答案練習や模試の点数
・学習ツール
・出題予想
私が合格体験記などを読ませて頂き、個人的にベストな一次対策を掲載させて頂きます。
□理想的な一次対策□
きょんさん、TAC生、2010年受験。
1次科目、答練&本試験の結果
※編者注:2010年において「1次公開模試」535点は、成績優秀者名簿掲載者中、全国1位。
■1次科目でやったこと■
長い長い前置きはこのぐらいにして、ここからが本番です。
まずは1次科目に関して書きます。先のデータのように、420点取れば良い試験で90点もムダに積み重ねた(※経済の得点修正を加味したら98点も)人の勉強法なので、おそらくは、いや確実に余計なモノが大量に含まれています。
なお、正確な学習時間は不明です。
400時間くらいまでは記録してましたが、結局空けられる時間は全部勉強してるので記録する時間もばかばかしいと思い、途中でカウントを辞めました。多分、1次で1,000時間以上
■7科目共通でやったこと■
<予習&講義受講>
・補助レジュメの重要度ABCを、全てテキストの該当箇所に転記。
・WEBフォローは配信日or翌日に見て、テキストに「分からん/簡単/なんじゃそれ?」などを赤文字で記入。
・講義中は書き込み済みテキストに、更に別の色(青や緑)でメモ。
・理解できないところは講義後に必ず講師に聞きに行き、疑問を解消。
※特に重要度A部分の消化不良は致命的なので、絶対に疑問を解消。
<Output学習>
・スピード問題集の講義該当箇所は講義後2~3日中に全部やる。
・過去問は、スピード問題集の該当箇所をやった後で、論点別にやる。
・過去問の表紙裏に、論点別の年度と問題番号を書き出した表を印刷したものを貼り付け、問題の横のマス目に正答は○、誤答は×を記入。×が○に変わるまで何度も繰り返す。全部の×が○になったら「1周目クリア」
→2周目からは正答以外の問題で、何が違うか説明できなかったら、マス目に×を表記。
→これを約5回転。
→「過去問は答をアイウエオまで憶えてからが勝負。」
・間違った問題は、間違った原因と今後の対策を「具体的なアクションとして」まとめ、エクセルで管理。
例:自分の書いた0と6を読み間違えて大失敗
→今後は、ゼロは下から時計回りに書くことにしよう
<理解と他人への説明>
・講義で出てきた知らない言葉や曖昧な表記は、全てgoogle、wikipedia等で検索し、「分かる」「分からなくていい」「無理、一生理解できない」などを見極め。
・直前期は答練・模試の問題を90~100点取るまでやる。
※間違えても良い問題や解かなくてもよい問題は放置。
・所属クラスのMLに、ちょくちょくまとめネタを長文配信。
■Ⅰ. 企業経営理論■
・暗記カード
コレクト 5×3(125×75mm)を使用。
テキストと講義ノートを見ながら、表に問題⇒裏に解答を記入。単語帳よりは大きいので、ある程度の構造まで記入できる。いわゆるサブノート代わり。200枚くらい作り、主に電車の中でぺらぺらめくって何度も見る。後に過去問ぐるぐるやり初めてからは、憶えちゃってるのでほとんど使わなかった。
・外人顔面リスト
シュンペーターとか知らない外人さんは憶えるのが大変なので、ネットで顔写真を探してきてエクセルに貼り付け、その横に理論名とか記入。ついでに、カテゴリー毎に外人さんの顔を見ながら語呂合わせも作る。
■Ⅱ. 財務・会計■
・暗記カード
企業経営理論同様に、サブノート代わり。200枚くらい作った。単語レベルのカードは憶えたらすぐに保管庫行きなので、最終的な持ち歩きカードとしては問題の解法メモばかり残った。
・集中特訓
電卓使用無しシバリで3回転くらい。
・計算問題集(別冊でもらえる奴。緑の本)
4~5回転くらい。飽きてからが勝負。
・ロジックで解く財務会計
最初の財務会計の講義終了後、運営管理や経済をやってる時期にちょっとづつ取り組む。1次試験終了後の方が良く使い、結果的に3回転くらい回す。
・ミス・ノート
「7の倍数表」「8%⇒0.08、絶対確認!」「ゼロ3つは千に○つけた記号に変換」など、ミスした問題を元に、二度と間違えないために自分に課した方法をエクセルにまとめた。
■Ⅲ.運営管理■
・暗記カード
150枚くらい作成。作ってるときにだいたい憶えるので、あんまり使わなかった。
・YouTube
セル生産、JIT、など工場の現場系の言葉が出てきたら、片っ端から動画検索して、イメージ定着に役立つ動画を探す。英語まで探すと相当に面白いモノが見つかる。
・メールマガジン
生産管理系や物流系のメールマガジンを探し、片っ端から読者登録し、頻度とクオリティが高いモノだけ残す。言葉に慣れることが目的。最終的に3つくらいのメールマガジンを残し、毎朝3分くらい読んでいた。
・ザ・ゴール
斜め読み。いちいち面倒くさい主人公の家庭の事情を読み飛ばして、ボトルネック工程とその解消法だけに絞れば一晩もかからずに読了可能。(それ以外は読む意味もあんまり無いし・・)
■Ⅳ.経済学・経済政策■
・らくらくマクロ経済学入門
・らくらくミクロ経済学入門
経済学は難しそうな予感があったので、運営管理をやってる頃に予習をスタート。そのときにこの2冊を、斜め読み。後に、分からない部分を辞書的に使うようして、最終的には、全部の頁を熟読した。
※分析・感想は排除してますがここだけ例外。この2冊は本当に良かった。
※とはいえ、スピード問題集が診断士試験に向けては最強の問題集なのは変わらないと思います。
・「おなかで憶えるIS-LM曲線」
IS-LMを暗記で乗り切る方法は既に講義で聴いたかと思いますが、それを自分なりにアレンジして作った憶え方。右手と左手とおなかを動かして、IS-LM曲線の動きを導き出します・・・って、何のことか分かりませんね(汗)。
・ミス・ノート
サブノート代わりの暗記カードは苦労して作った割には使わないので、経済学以降では本格的に廃止。暗記カードの代わりに全てエクセルでまとめ、間違えた問題に紐つけた。本試験直前まで、どんどん書き足して、重複部分を削って、洗練させていく。
■Ⅴ.法務■
・大エクセルシート
いくつかある「絶対に憶えなきゃいけない、大きな表」をエクセルにまとめた。ちょっとづつ書き足していって、最終的にはプリントアウトしてA4で20枚ちょっとが、8ポイントくらいの文字でびっちり埋まる。1次試験当日は、びっくりすることにこの20枚ほどのシートの中身を全部憶えていた。
この辺から講義⇒答練の日程がきつくなってくるが、習った所は次の講義までには必ずエクセルシートにまとめることにした。
・大エクセルシート・改
答練、スピ問、過去問、模試など、法務は問題をやればやるほど「エクセルシート」に記入することが増えてくる。初めてみる些末なことを憶えるというよりも、その情報がエクセルシートのどこに入るものなのか、その周辺には何があるのかを、いちいち確認した。
・伊藤真、商法入門・民法入門
近所の古本屋で購入。「なぜそんな条文があるのか」を知る読み物としては面白い。
※法律の試験問題の本を古本屋で買うのは自殺行為です。絶対にオススメしません。
■Ⅵ.企業情報システム■
・平成22年度ITパスポートの「試験問題集」
1500問くらいある。過去問では最新ネタがなく、予備校では問題数が足りないと思い購入。公開模試前に一回転。
・SQLの説明してるWEBサイトで遊ぶ
中にはSQLの構文を書くとその答を返してくれる便利なとこもあるので、SQLはそこで2~3時間遊んでみて憶えた。
■Ⅶ.中小企業経営・政策■
・日本政策金融公庫訪問
窓口に行って「中小企業の支援策について教えてください」とお願いして、2時間ほど説明してもらった。そういう経験がある部分は絶対に忘れない。
・大エクセルシート
表頭には、日本政策金融公庫/信用保証協会/中小企業投資育成株式会社/基盤整備機構/商工会・商工会議所/特許/税。表側には、テキストの論点を書いた大きな表を作成し、中身を1つづつ埋めていく。法務同様に、最終的には文字びっちりのシートができあがる。その他にも、最終的に5つくらい表をエクセルで作った。
・白書データのグラフ化
無味乾燥な数表を少しでも頭に印象づける為、白書のPDFデータから数値を抽出しグラフ化した上で、暗記用の持ち歩きシートを作成。
・白書とテキストから穴埋め問題を作成
過去問の約半分が「使いモノにならない」ので(理由は省略)、白書とテキストをベースに自分で穴埋め問題を作成し、これも持ち歩き。主に電車で活用。経営で250問、政策で300問くらい。
■1次まとめ■
ここまで読んでくれた方はもうお気づきかと思いますが、
こんなことまでしなくたって、1次試験は受かります(笑)
最初の方にさらっと書いた「■7科目共通でやったこと■」を7科目共通でやるだけで、相当な負荷です。WEBフォローを講義前に「全部」見るだけでも相当な時間がかかりますね。
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・講義で出てきた知らない言葉や曖昧な表記は、
全てgoogle、wikipedia等で検索し、
「分かる」「分からなくていい」「無理、一生理解できない」
などを見極める
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ここに「全て」と書きましたが、本当に「全て」検索したのは多分僕だけじゃないでしょうか(笑)。完全にやり過ぎです。
ちょっと脱線しますが、なんでこんなことをやったのか。
もちろんやってて面白かったからというのもありますが、目標を1次試験合格に置いていなかったからというのが答えになるかと思います。診断士試験を材料に、本業に使える知識があれば吸収できるだけしてみようと思っていたので、ついついいろいろと手を出してしまったのですね。
□まとめ□
いかがでしたでしょうか。
自分が歩んだ道のりと同じだったでしょうか。
この試験対策との差異分析を行い、自分に不足していたものが何なのか考えましょう。
試験問題の傾向が変わった。
試験の難易度が変化した。
試験の問題数が減った。
不合格になった理由を試験のせいにするのはつまらなくないですか。
試験のせいにする前に、自分がどれだけ遠回りできたかを考えてみてください。
頻出論点だけを効率よく勉強する。
420点とればいいんです。
不得意科目は40点足切り回避、得意科目で稼ぐ。
情報を鵜呑みにして、過去問だけを徹底的に解くなどしていませんでしたか。
試験対策においてコストはかけ放題です。何時間勉強しても反則ではありません。
診断士試験は特別な才能がなければ合格できない試験ではない。
試験特性を分析し、戦略を立て、事前準備を確実に行えば突破できます。
昨年の合格体験記を提供したスト合格者の
過半数以上が一次試験を1000時間以上やっていますよ。
あなたはどうでしたか?
また、きょんさんのように徹底的に遠回りをしてみましたか?
診断士試験には公式テキストはないです。
試験範囲が明記されているだけです。ご丁寧にその他まで。
その他なんて明記していたら、難問・奇問をいくらでも出せます。
それにどう対応するかも試されています。
遠回りしなければ深みはでない。
結果が出るまでやりきって初めて努力。
ではまとめ。
・一次試験までの歩みを定量的に振り返る。
・理想的な一次対策との差異分析を行う。
・王道は遠回り。遠回りしなければ深みはでない。
・結果が出るまでやりきって初めて努力。
byこば
いつも参考にさせていただいております。
法務、中小の大エクセルシートですが、参考にどのように作成していたかご教授していただけないでしょうか??例でメールをいただけると本当に助かります。
ゆーき様
コメントありがとうございます。
私が作成した中小政策のエクセルシートの作成方法について説明します。
①、過去6年分の問題を論点分け
②、①で作成したデータをピボットテーブルでまとめる
③、出題数の降順で並び替え
④、下記の内容をテキストから代入
・番号
・論点
・政策名
・目的または概要
・実施機関
・実施機関の設置場所と数
・対象
・要件
・政策の支援内容・効果
・その他
以上のようにまとめておりました。
ありがとうございます。
法務はどのような形で作成しましたか?今年、私も作成しましたが試験の結果から上手く作成出来ていないようでしたので、是非、参考にさせてください!!
こば様
レスコメありがとうございます。
引き続きテキスト⇔スピ問⇔過去問の往復を続けます。財務は二次出題範囲と重なるところを取り組もうと思います。
データ分析シリーズを読み直してみますね。
やはり一時合格生と同様に、二次対策にも取り組んだほうが良いでしょうか?
昨年は、申し込んでいたT_CのWEB講座がもったいなかったので視聴したり(一次が落ちているので無駄かな~と思いつつ)模試を受験したりしていました。過去の記事を改めて確認いたしますがアドバイスいただければさいわいです。
よろしくお願いいたします。
futoshi様
質問ありがとうございます。
>データ分析シリーズを読み直してみますね。
一次データ分析シリーズを読み直すよりも、
ご自身でデータをまとめられる方が力はつきます。
これから1年間ありますので、
一次試験がどのような問題構成になっているか、
頻出論点が何か、ひっかけポイントが何かを徹底的に手を動かして体得しましょう。
>やはり一時合格生と同様に、二次対策にも取り組んだほうが良いでしょうか?
こちらに関しては昨年にすでに二次試験を学習していますので、
この時期にまとめて学習する必要性はあまりないかと思います。
今後1年間は一次試験対策を中心に進めた方が良いと思います。
自分なら来年必ず決めるための準備を行います。
自分の知識の土台を大きくする、勝負強さを手に入れるなどを目的に関連資格にもチャレンジすると思います。
多年度生です。こばさんのシビアなコメントが心に染みてます。どの教科も足切り点を上回った程度。科目合格が情報から財務に代わっただけ。
中学の時の先生と同じ。”石が重たいのではありません。私の力が足りないのです。”
この一年を振り返り、計画を立て直してリベンジします。来年はどんなアクシデントがあっても試験日当日淡々と回答できる力をつけて、通過を確信しながらロケットスタートセミナーに参加できるように… 自分の性格からすると、60点以上取りたいのなら70、80の力がないとダメなのだとひしひしと感じました。
futoshi様
一次試験お疲れ様でした。
科目合格制度を上手く活用すると、勉強時間の確保等ににおいて有利に働きます。
しかし、この科目制度の罠にはまる受験生も多々見られるように思います。
財務は二次試験でも問われる主要科目でありますので、実質7科目勝負になると思います。
一次試験において差別化すべき点は
出題予想です。
基本的に一次試験の対策はほぼ確立されており、
テキスト⇔スピ問⇔過去問を往復して知識をブラッシュアップさせれば60点付近まで実力はつくはずです。
その先を狙うには出題予想を自力で行うことです。
私が行ったデータ分析シリーズをご自身でも行ってみてはいかがでしょうか。
今回問われた問題がどの知識領域に分類されるのか。
そうすると出題者の意図が見え、実力アップするはずです。