【ゲスト寄稿】『巨人の肩にのる』2次必勝法〜マックスさん〜(後編)

こんにちは、noriです。先週に引き続きマックスさんのゲスト寄稿『巨人の肩にのる』2次必勝法(後編)です。

マックスさんの記事の要点は以下の3点。

『巨人の肩に乗る』とは?←先週はここまで。

②事例Ⅱを中心に事例Ⅰ~ⅢをMECEに捉える←今週はここから。

③事例Ⅳが苦手な人向けの対策法

では早速どうぞ!

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②事例Ⅱを中心に事例Ⅰ~ⅢをMECEに捉える

ここは人によるところだと思いますが、僕の場合は和田・恩蔵他(2012)で事例Ⅱに関して脳内に「イナズマ」が走ったおかげで、事例Ⅱが最初の得意科目になりました。その状況で前述の伊丹(2014)と併せて読むと、事例Ⅱと事例Ⅰの切り分けが頭にすっとはいってきました。すなわち、事例Ⅱが外部適合(市場適合・競争適合)であるのに対して、事例Ⅰは内部適合(資源適合・組織適合)を扱っているんですね。この点を踏まえると、例えば事例Ⅰで外部適合的な競争戦略に触れたら一発アウト、となるわけです。また、事例ⅠとⅡでは言葉遣いも丁寧に使い分ける必要がありますが、内部適合・外部適合の切り分けを押さえておけば大外しは避けられます。例えば、同じ企業の強みを伸ばすことを事例Ⅰでは「付加価値の向上」と表現し事例Ⅱでは「差別化の強化」と表現する、などです。

 

また、事例Ⅱと事例Ⅲを比較すると、事例Ⅱが需要の創造にフォーカスしているのに対し、事例Ⅲは供給の改善にフォーカスしていますので、ここも極めて切り分けは明確ですね。こまかい言葉遣いも、この切り分けを押えておけばそれぞれ+10点は期待できます。

 

③事例Ⅳが苦手な人向けの対策法

さてさて、最後の課題は事例Ⅳです。事例Ⅳを分解すると、事例Ⅰ~Ⅲ的な定性的な内容と、1次試験的な財務・会計の知識や計算力の大きく2つに分かれますが、前者は既に提示した書籍が有用ですし、後者は1次知識や過去問模範解答の写経・演習をおいて、他に近道がないように思います。僕は理系出身なので事例Ⅳは嫌いじゃないのですが、とにかく演習の時間が不足してましたので点数はなかなか伸びませんでした。

 

対策は、べたではありますが2次試験直前1ヶ月間の本番時間割に合わせた事例Ⅰ~Ⅳ演習です。僕の場合この時期は、知の巨人達の肩に乗った知識の補充と過去問写経・分析で事例Ⅰ~Ⅲは比較的順調に受験校で点が伸びていましたが、やはり演習不足は不安です。加えて、苦手の事例Ⅳ対策です。本番では、事例Ⅰ~Ⅲを解いてヘトヘトに疲れきったところで事例Ⅳに取り組まなければいけません。そもそも事例Ⅳは演習不足で苦手意識がありましたが、そこでスタミナ切れが発生すると脳が機能停止して普段できる問題も取りこぼし極端に点を落とす事態が容易に想定できました。そのため、事例Ⅳで疲れきった状態で確実に60点前後を確保する訓練として、本番時間割に合わせた全事例演習を合計7回(7日)実施しました。効果はてきめんで、事例Ⅰ~Ⅲを最小限の労力で高得点につなげ、十分にスタミナを残し余裕のある状態で事例Ⅳに取り組めるようになったように思います。

 

最後に

実は、小心者ゆえ得点開示をずっとしないできたのですが、診断士登録の際におもいきって得点開示請求しました。結果は、A(76)、A(63)、 A(65)、B(50)でした。事例Ⅳは、取れるところに注力し設問3未着手でしたのでそこまで点数が伸びるはずも無く納得ですが、事例Ⅰの得点の高さは自分でも意外でした。おそらく、「見えざる資産」の粘着性・固定性に言及したことが出題者の意を得たのではと振り返る次第です。最終的には、恩蔵先生だけでなく、伊丹先生にも感謝・感謝の結果となりました。

 

さていかがでしょうか。皆様も是非、がむしゃらに2次試験の過去問模範解答写経や演習に取り掛かる前に、1週間で良いので知の巨人達の知識を再確認し、『巨人の肩』によじ登って4事例全体を俯瞰する習慣を身につけられることを心よりお勧めします。2次全体で+20点は請け負います。

 

マックスでした。

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いかがでしたでしょうか。

合格をゴールに例えるならば、2次試験のテキストや過去問はそこへ向かうための地図。ゴールにたどり着くにあと必要なものは羅針盤です。「運が良かった」「なぜ合格したかわからない」と仰る合格者もいますが、そんな方もよくよくお話を聞くと、どこへ向かえば良いのか自分なりの羅針盤をお持ちです。

マックスさんの羅針盤は「知の巨人達の知識」巨人の肩』に乗って4事例全体を俯瞰する習慣だったのではないでしょうか。

2次試験は正解が発表されないから、どこへ向かえばわからないと悩まれている方も多いかもしれません。マックスさんの2次対策を直接伺った際に、今年受験される皆様の参考になるのではないかと思い、是非にと寄稿をお願いしました。

マックスさん、ありがとうございました!

 

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【ゲスト寄稿】『巨人の肩にのる』2次必勝法〜マックスさん〜(後編)”へ2件のコメント

  1. マックス より:

    noriさん、寄稿させて頂き有難うございました。「ゴールに(最短で)たどり着くには『羅針盤』が必要」というnoriさんの総括は素晴らしいの一言です。一人でも多くの方のお役にたてると嬉しいです。

    1. nori より:

      マックスさん、嬉しいコメントをありがとうございます。記事を読みながら、マックスさんが「診断士試験合格までの道のりは診断のプロセスに似ている」と仰っていたのを思い出しました。読んでいただいた方は自分の「課題」を見つけるための、「自己分析」「他者(試験)分析」のヒントを持ってかえって頂いたものと思います。本当にありがとうございました!

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