【渾身】経済
年によって難易度高低に差が出る経済。
科目合格率約2%のH25は、平均点も41.9点
(※TACリサーチより。合格基準弾力化のため、一律 4 点加点措置あり)。
仮に、全体的に難易度が高い問題になったとしても、
当然、40点以上(足切り回避)は死守、必須。
40点以上をクリアし足切りにならないためには、↓を回避
・最初の設問で難易度「高」の問題が続き、心を折られる。
・長文問題でパニック。
・焦りから、解けるはずの問題も中途半端にしか解けない。
・解くべき問題、捨てるべき問題を見誤る。
そのためには、
「得点できる問題」を見極め、いかにピックアップするか?
「基本知識(+αの平均的応用力)」に立ち返ってどれだけ考えるか?
「考えなくても解ける問題」を、どう効率的にこなすか?
(他設問の解答に使える時間余裕を確保。)
以下、
「基本知識(+αの平均的応用力)」に立ち返ってどれだけ考えるか?」
「考えなくても解ける問題」を、どう効率的にこなすか?
について。
■「基本知識(+αの平均的応用力)」に立ち返って
どれだけ考えるか?
例)見かけ複雑でも実は「易」問題。
”見かけカンタンでも実は「難」”タイプは、
「もう少しで、解けそうだから!!」と意地で時間ロスをしないよう、
自身の時間配分と実力を踏まえて、本試験対応を決めておく。
一方、”見かけ複雑でも実は「易」”タイプは、
基本知識(+αの平均的応用力)で解ける⇒狙って得点可能。
とすると、
過去問でどういうポイントを確認すべきか?見えてきますね
例えば、長文問題や、「見たことない式」が登場する問題。
一見「うぅ・・・」と唸ってしまいそうな長文も、
「短文の組み合わせ」と思えばシンプル
すなわち、
・基本知識で解く、
・式は素直に代入する、
・言葉の意味(貯蓄、均衡予算編成・・etc)を解釈していく。
(経済学 平成22年 第6問 一部改)
下記の正誤を判定せよ。
a.均衡GDPは500兆円である。
b.均衡時における消費は330兆円、貯蓄は170兆円である。
c.均衡予算を編成した上で政府支出を5兆円増加させた場合、均衡GDPは5兆円増加する。
a 定番の式展開。
Y=C+I+Gより、Y=C+120+50・・・①
C=C0+cY-cTより、C=60+0.6(Y-50)
これを解くと、C=30+0.6Y・・・②
②を①に代入すると、Y=30+0.6Y+170
これをYについて解くと、Y=500
よって、均衡GDPは500兆円。(aは正)
b「均衡時における消費」と「均衡時における貯蓄」に分け、判断。
《均衡時における消費》
「均衡時における消費」は、「C=60+0.6(Y-50)」に
Y=500を代入すれば算出できる。
C=60+0.6(500-50)
=330
よって「均衡時における消費は330兆円」となり、正しい。
《均衡時における貯蓄》
「貯蓄」とは?を判断するのが第一段階。
「貯蓄」と出た時点で、
「貯蓄=可処分所得(Y-T)-消費(C)」と読み解く。
「均衡時における貯蓄」=Y-T-C
=120
よって「均衡時における貯蓄は120兆円」となる為、これは誤り。
c「均衡予算を編成」という前提を確認する。
《均衡予算を編成」すると?》
⇒均衡予算乗数は1。
つまり「5兆円×均衡財政乗数1」と同じだけ、GDPも増加。
よってcは正しい。
※ちなみに、均衡予算を編成した場合、政府支出の増加(△G)と、増税(△T)を同時に行うので、GもTも動く。
■「考えなくても解ける問題」を、
どう効率的にこなすか?
「考えないポイント」を決める。
先述の「長文問題」の例でいうと、
「貯蓄」「均衡予算編成」等のワードは割り切って覚える
⇒知識は即召喚。
その他、「基本の式」も、最終的には公式的に覚えることで、
「すぐ使える⇒解答時間短縮」。
それら「割り切る部分」を見極めて『事前準備』しておくことで、
本試験での思考・解答プロセスを効率化する。
例)基本式、グラフ
例)乗数式
政府支出乗数⇒1/1-c
投資乗数⇒1/1-c
租税乗数⇒▲c/1-c
※cは限界消費性向
例)その他過去問論点
DEランク論点は避けつつ、難しい思考いらず&覚えてれば何かに使える、
「覚えるべき論点は何か?」アンテナを張って過去問を見る。
■供給の価格弾力性
①設備がフル稼働のとき
→供給量を増やすには、新たな設備投資が必要
→つまり、お金がかかってしまうので、
価格が上昇しても供給量の増加は少ない
⇒供給の価格弾力性は小さい。
②遊休状態の設備がたくさんあるとき
→新たな設備投資の必要はなく、供給量が増やしやすい
⇒供給の価格弾力性は大きい。
■2国しかない状態での輸入・輸出
①自国の政府支出が増加したとき
⇒自国のGDP増加
⇒自国の輸入増加
⇒外国の輸出増加
⇒外国のGDP増加
②自国の政府支出が増加したとき
⇒外国のGDPは必ず増加
⇒外国の経常収支は必ず改善
⇒自国の経常収支は悪化
※逆に考えれば、外国の政府支出が増加すると自国の経常収支は改善する
※投資の増加も政府支出の増加と同じ効果をもたらす。
つまり均衡GDPは増加するが、経常収支は悪化。
※輸出の増加は、均衡GDPの増加と経常収支の改善をもたらす。
繰り返しですが、
「得点できる問題」を見極め、ピックアップ
「基本知識(+αの平均的応用力)」に立ち返って考える
「考えなくても解ける問題」を、効率的にこなして時間余裕確保
そのヒントは過去問から得る
直前期、スパートかけていきましょう
まるでした。
ZAVAS様
コメントありがとうございます。
この図は、「IS曲線とLM曲線の『傾き』算出式を、
暗記用に(視覚的に覚えられるよう)貼った図」です。
ご参考までに、
IS-LM分析の「基本事項」について記載のある記事リンクも貼っておきますので、
宜しければ併せてご確認ください。
超超直前期スペシャルウィーク:経済学・経済政策
【経済】「石川の経済」を斜め読み(マクロ(下))
【経済】一筆書き復習法(マクロ経済学)
お手数ですが、IS-LMのグラフ(利子率とGDP)の説明をお願いします。
やまんちゅさん
コメントありがとうございます。
上記の通り、基本的には「5年間」を徹底的に、が良いと思います。
5年以前の過去問も参考に見てみたことはありますが、
「どの角度から問われるか」に差はあるものの、
「基本の考え方」を理解していれば対処できると感じました。
また、5年以上前の過去問を含めたとしても、「出題論点の幅」に然程差はありません。
まずは、近年5年分の過去問で出題傾向、「本試験での問われ方」をつかんでくださいね!
なごさん
回答していただきありがとうございます!
5年分の過去問に取り組んでいるのですが引き続き解きながら傾向をつかんでいこうと思います。
やまんちゅさん
なごです。私はちょうど参考書の掲載単位である5年がベストだと思っています。
理由は二つ。一つは私が一次試験は5年分の勉強のみしか学習していませんが、十分理解できたと実感していること。
二つ目、私は二次試験を2年間勉強したので、その際に二次の5年前の過去問をネットで買い、十年分の過去問の勉強を実践しましたが、5年以上前だと、やっぱり傾向が変わってきているな、と肌で感じたことが挙げられます。
とくに経済は考え方を理解することが大切であり、同じ問題を複数回解き、問題の傾向を知ることで学びが深まると思っています。そのためには5年で問題無いかと。
またやはり時とともに傾向の変化があり、二次なので参考になるかわかりませんが、なるべく近い年度をきちんと複数回解いて理解するほうが、特に一次はよいかと思います。
今年は問題作成の先生方が結構、入れ替わったとの情報もあり、来年以降の傾向は読みにくい状況でありますが、まずは王道の学びを深めていただければと思います。
横から失礼しました。
まるさん
経済のお話大変参考になりました。過去問は重要ということですが、経済の場合は何年分くらいやった方が良いのでしょうか⁈