経営企画部ってどんなことをするの??
こんばんは!アックルです。
本日は中小企業診断士の資格が活かせそうな職種である経営企画部についてのお話です。
会社勤めの方で診断士に合格したら経営企画部に異動にしたい!と考えている人は意外と多いと思います。
また、合格したら経営企画部に異動になった!という話もたまに聞きます。
ちなみに私は4年前に今の勤務先に転職して以来、経営企画部に所属しています
ところで経営企画部って何をやっている部署なのか知らない人が結構多いです。
私も営業や研究部署の方によく「経企って何しているのかさっぱり分からない」と言われますし、同じフロアで働いている総務や人事の人でさえも経営企画部の業務内容が分かってない人が多いです。
理由は(私の勤務先の場合は)経営層や部課長以上と接する仕事が多く、一般社員とはそれほど接点がないからだと思います。またたまに極秘の業務を行っていることがあるのも一因だと思います。
今日はあまり参考にならないかもしれませんが経営企画部ってこういうことをやっているんだってな話を簡単に説明します。
なお、あくまで私の勤務先のが基準となっているので他の会社の経営企画部で行っている業務内容とは若干異なるかもしれませんが、その場合はご了承下さい。
私の会社の経営企画部が行っている主な業務は以下の通りです。
1.経営戦略策定
関連する診断士科目:企業経営理論、財務・会計
文字通り会社の経営戦略を構築する仕事です。多くの会社では単年度ではなく中期的な経営戦略、いわゆる中期経営計画(中経)を策定すると思います。(私の会社もそうです。)
単純に説明すると会社の成長戦略ストーリーを描いて、それらを文書化・数値化する業務です。
私は2年前に策定する機会を与えられました。
本社の経営層や子会社の幹部とディスカッションを繰り返し戦略ストーリーを策定し、それを目標数字に落とします。
一方で各部署・子会社から数値を出してもらうのですが、これらの子会社の積み上げ数値と本社の目標数値に乖離が出てしまうのですが、それをうまく折り合いをつけて調整するのが大変です。
実際には数値目標よりも定性的な戦略ストーリーが重要だと思います。
なお、企業経営理論で学んだ事業環境分析(SWOT分析)なども駆使しますよ。
2.年度予算策定
関連する診断士科目:企業経営理論、財務・会計
私の勤務先の場合は、中期経営計画とセットで策定します。
ただし、中計よりも部署ごと勘定科目ごとに細かく策定します。具体的には勘定科目や設備投資など詳細に策定します。
3.月次決算分析と予実管理
関連する診断士科目:財務・会計
私の会社では経理財務が作成した連結決算を経営企画が管理会計的に分析して、月次報告資料として毎月取締役会に報告します。
分析内容は固変分解し損益分岐点分析を行ったり、予実の乖離の要因を探ります。
4.IR(インベスターリレーションズ)
関連する診断士科目:財務・会計
機関投資家やアナリストに対して当社の概要や経営戦略、業績について説明します。
また第2四半期と期末には機関投資家やアナリストを集めた決算説明会を行うので、その会議の運営や
パワーポイントのプレゼン資料や想定問答集を作成します。
アナリストの方が我々の業界について幅広い知識を持っているので、ときには鋭い質問をしてきて冷や汗ものです。
またたまに外国人の投資家と通訳を介して面談を行うことがあります。
ちなみに昨年の12月は香港でIRをやってきました。
物凄いキレ者でトコトン突っ込まれヘトヘトになりました。
5.子会社設立・再編関連業務
関連する診断士科目:経営法務、財務・会計
子会社の設立業務も経営企画部が行います。具体的には子会社を作ってもきちんと回収できるかどうかのシミュレーション⇒フィージビリティスタディの作成を中心に定款の作成なども行います。
また組織再編業務も行います。例えば分社や子会社統廃合の検討なども行います。
6.決算関連業務
関連する診断士科目:財務・会計、経営法務
これはIRに関連しますが私の勤務先の場合、決算短信や有価証券報告書の数値は経理財務部、定性的情報は経営企画部が作成します。
7.会議体運営
本社と子会社の経営層を集めた執行役員会や経営計画発表会の運営などを行います。
具体的には会議のテーマやシナリオを検討したり、会議資料の作成を行います。
8.その他経営層の意思決定サポートや非定形業務
他にも色んな非定形業務があります。基本的にルーチンワークが少ないです。資本政策や為替リスク対策検討、さらには
役員から頼まれる色々な案件。また案件があればですがM&Aも経営企画部の仕事です。
と、まあ簡単に業務内容を説明しました。
基本的には診断士科目の財務・会計が関連する仕事が多いです。ただし勤務先の場合は連結決算の知識が必要ですし、子会社の多くは海外にあるので国際税務の知識なども求められるので診断士で学ぶ知識だけでは足りません。
ルーチンが少なく、自分で考えて構築する仕事が多いところが魅力かもしれません。
とにかく奥が深くて面白い仕事ですよ。企業内診断士の方にはお勧めの職種です。
間違いなく診断士で学んだことが活かせます
それでは。
BY アックル
はまっちさん
返信コメントが遅くなりましてすみませんでした。
私の会社の規模では3人で十分です(^▽^;)
経営企画部は本当に診断士資格が活かせますね。
先日立ち読みした「資格・スキルランキング2011」というムック本にも診断士は経営企画で活かせると書いてました。
3人体制だと、相当に大変そうですね。僕は、業績評価、業績分析、マネジメントアプローチとか、が中心です。やはり、診断士の勉強が活かせるのは間違いないと思います。
ボギさん、コメントありがとうございます。
法務や総会対応は大変ですね!!
たしかに診断士で学ぶ幅広い知識が企画の仕事に役立つし、企画の仕事をしながら実は診断士の勉強も行えるという素晴らしい相乗効果がありますね!
そういう意味では本当に診断士は経営企画部にうってつけですね。
私も経営企画室にいます。
アックルさんの業務に加えて、法務と株主総会対応も所管しているので、決算期には大変なことになります。(12月決算なので、今はお祭り状態)
診断士の勉強を始めてすぐに、「アレ?この科目の知識は仕事で使ってるゾ」というものばかりで、勉強と仕事が相互に良い影響をもたらしました。
試験だけ見ると一発合格なのですが、実は仕事に必要な知識を10年ぐらいかかってコツコツ詰め込んでいたので、10年目の合格、ともいえるかもしれません。
経営企画は、ウチの会社の場合一言でいうと「社長のスタッフ」だと思いますが、ゼネラリストであることが要求される職種ですので、診断士はうってつけですね^^
ziggyさん、コメントありがとうございます。
ziggyさんの会社は私の会社と業務内容が近いかもしれませんね。
たしかにプレゼン資料、分析表が多いです。あと役員から指示を受けて調査したり、資料を作成することが多いです。
Nonameさん、コメントありがとうございます。
ご指摘いただいた件ですが、私の会社の経営企画部は3人体制ですので大体の業務は把握しているつもりです。やはり会社によって業務が違うのではないでしょうか?
こんにちは。私も企画室に勤めていますが、どちらかというとアックルさんと同様、定型業務は少ないです。いつもプレゼンや分析表を作っている感じです。もちろんそれらもデータが揃っていればこそなのですが(=定型的にデータ収集がされている)。そういう定型業務を企画部がやる会社とそうじゃない会社があるかもしれませんね。アックルさんも「うちの会社では」と断っていらっしゃいますしね。
企画部門はルーチンワークが多いものです。貴殿がご存知ないだけかもしれません。ルーチンがあってこその業務です。