【制約条件】で自分をラクにする

こんにちは。 3215です。

一次試験が終わってまもなく二週間。

二次試験の対策などもボチボチ進んできてますかね?

しかし、この二次試験対策っていうのが、今イチどうしたらよいかわからない…。

受験予備校などに通ってらっしゃる方は、演習や答練と言う名で本試験と同じ形式の問題を80分の制限時間で解いたりするわけです。

漠然とした設問に対して、与えられた文章から根拠のようなものを見出して定められた文字数以内で解答を書く。

ウンウンと頭を捻って、500マス前後の空白に文字を埋めていく。

やっとの思いで書いた答案が採点され返ってきたと思ったら…なんと25点!

その答案には赤字でこんなことが書かれてる…。

「作問者の意図に沿って答えましょう」

ちゃんとそうやって答えてるっちゅーねん!!(怒)

…なんてことが僕にも何度かありました。

 

では、ここで簡単なクイズでもしてみましょうか。

クイズと言っても、実際の本試験の問題を使った「事例クイズ」です。

【問題】
昨年(H25)事例Ⅱ 第1問
副社長着任以前のB社は売上の拡大は見込めないまでも、小規模企業でありながら存続することができた。その理由を80字以内で述べよ。

この問題を読んだときに(与件を読む前)、作問者の意図に沿って解答する上で最も留意すべきことを答えなさい。(レベル1)

 

カッチン、カッチン、カッチン・・・・・ ポーン!  終了です。

 

皆さん、自分なりの答えをアタマに浮かべてもらえましたでしょうか?

 

実はこのクイズ、僕がよく知る受験生の方数人に「最も」の部分を外して、ある程度自由に留意すべきことを考えてもらいました。

そうしたら、いろいろと出てくる出てくる。

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「・売上の拡大は見込めない点
  ・小規模企業である点

この上記2点から、

売上拡大は無いが売上の現状維持は出来ていたらしい(存続出来てたため)
つまり客数の増加は無い可能性が高いが(小規模企業の為)客数の維持が出来ていたのではないか
→既存顧客=固定客を囲って置くこと出来ていた可能性が高いのでは?
つまり企業の存続=客数の維持 が出来た何かしらの強みがB社にあったから小規模企業でも存続出来たのでは無いか?」

 

「・固定客の存在
・独占市場で、競争原理が働いていない
→いずれも、他の設問で環境変化として新規参入の脅威があるかもしれない。

・模倣困難性の高い独自資源を強みとして持っている。
→この場合、代替品の脅威があるかも。

・大手との安定した取引など、強力な外部との提携関係がある。
→これも、参入か代替品がありうる。

・収益構造に特徴がある。
(低コスト、高い付加価値)
価格競争など競争激化があるかも。

 

「(1)「小規模企業でありながら存続することができた」なので、何か外部環境の変化(脅威)があったにも関わらずB社は潰れずに残れたんだろうなぁ。
(2)もしかすると、(1)はB社の強みに関係する?
(3)副社長着任以前なので、過去のハナシ。
(4)「売上の拡大は見込めないまでも」ってわざわざ書いているのは制約条件???売上は拡大しなかったけど、利益は確保できたって事?
(5)事例Ⅱなのでマーケティングに関する解答を求められていないか注意する。で、(4)と関係するかも確認。例えば、市場を絞ったとか?差別化戦略/コスト戦略?
(6)副社長着任以後に変化しているのはなんだろう。その変化が別の設問解答につながっていないかなぁ。」

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二次試験というのは、このように設問を読んだ時に、その問題(作問者)の意図するところを多面的に解釈してから、与件文を読みにいき、解答の根拠を見つけやすくするというのが、多くの人が採用するセオリーだったりします。

これはとても大事なことで、皆さんよく考えられているととても感心しました。

 

そして今回、僕が用意した「最も留意すべきこと」として考えた答えは

「副社長着任以前のB社のことで解答を構成する」  でした。

 

二次試験の問題を解く上で「作問者の意図に沿った」解答を書くためには、設問から解答の方向性を示す「条件」を読みとることが必要です。

その条件のことを「制約条件」とか言ったりします。

その「制約条件」の中でも、比較的わかりやすく、どの事例のどの問題でも通用するアイデアは「時制」です。

今回の問題はそこがアカラサマで、わかりやすいのでレベル1ってことで。

今回くらいアカラサマな制約条件であれば、「副社長着任以後のB社のことは書かない」くらい考えてもいいかなと個人的には思っています。

※この考え方には個人差があります。

 

「制約条件」というと、自分が自由に解答が書けなくなる…と不安になるかもしれませんが、二次試験において「自由に解答を書いてしまう」ことほど怖いことはありません。

設問から「解答の可能性」を推測して、そこにどんな知識を補完して・・・と考えて与件文を読むことはとても大事なのですが、いろんな可能性をアタマにチラチラさせながら読むので、意外と疲れます。

その前に「制約条件」をうまく見つけて、いい意味で自分の解答の方向性に縛りをかけて与件文を読みにいくほうが読むポイントも絞れますし、何せ自分がラクになります。

この問題だけでなく、問題の時制を確認するクセ(段取り)を入れておくと、それだけで検討することが1/3に減る(明らかに過去とか)こともあるので、この方法は全受験生におススメなのです。

当たり前すぎてバカみたいかもですが、強烈にクセづけしておかないと、試験の緊張感の中では平気で抜けたりします。

どうぞ、試してみてくださいなー。

 

3215

 

 

 

 

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【制約条件】で自分をラクにする”へ2件のコメント

  1. 3215 より:

    >まるさん さん

    コメント、ありがとうございますー(´▽`)ノ
    事例問題の構成的にも、過去→現在→未来で第1問から作られてることが多いです。(例外もあります)
    で、過去のことの場合、解答の根拠は与件文内に「ほぼ」あります。
    逆に未来なことの場合、「根拠が与件文の中にないかもしれないなー」なんて推測が立てられたりします。
    「設問分析」で思いついた可能性をすべて「答え合わせ」しながら与件を読むことになると、相当疲弊してしまう上に、「木を見て森を見ず」的な目先の根拠に「飛びついて」しまうような危険性もあります。
    そのバランスが難しいわけですが、できるだけ楽に読んで解答したいですもんね。
    どうぞ「時制チェック」を手順の中に取り込んで、少しでもラクになってくださいな。

  2. まるさん より:

    こんにちは
    因果関係を意識するだけでも読みやすくなる所に、時制を加えると確かにもっと読みやすくなりました!
    ありがとうございます。

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