【事例Ⅳ】普通のことができれば勝ち

みなさん、こんにちはうちあーのです。

2次本試験まであと17日セルフ模試やっていますか?
本試験スケジュール通りにガチで80分x4本勝負を実行することは極めて効果的な準備と言えます。
週末はあと2回のみで、実施できるチャンスは限られていますが、何とか時間と環境を工面して挑戦してみてくださいね。

このセルフ模試の大きなメリットの一つが、1日4事例の過酷さを体感できるということ。
これについては、ほとんどの読者の方が模擬試験等で既に経験済みのはずですが、主な受験校の模試が全て終了しているこの超直前期だからこそ一層貴重な練習となります。

どんな事例でもまさにマシンのように処理できる境地に達した一部の上級生を除くと、ほとんどの受験生は事例Ⅰ・Ⅱ・Ⅲの激戦をくぐり抜けた後、事例Ⅳを迎えた時点で疲労がピークに達しています。
昨日のアンドロメダも書いている通り、脳ミソがクチャクチャ、ウニだかカニ味噌だか分からない状態。
そのような状態になるのは極めて当たり前、それだけ集中して3事例に立ち向かった訳だからある意味「あるべき姿」とも言えます。
大事なのは、そのような朦朧状態がどのような状態かを知り、そしてそのコンディションの中でいかに「普通のこと」ができるか。これを疑似体験し本番で最大限の力を発揮する、これこそがセルフ模試の最大の狙いなのです。

ここでは、事例Ⅳと対峙する際に「普通のこと」ができるためのヒントをいくつか挙げておきます。

 

◆経営分析の論述パターン化◆
H22まで第1問・経営分析は「問題点」あるいは「長所・短所」の内容もしくは原因を3つの経営指標を使って説明する出題形式でした。
私うちあーのがパターンとしていたのは下記の通り。

a)3つの指標は、収益性・安全性・効率性から1つずつ選ぶ。
b)論述の締めは「~で収益性(安全性、効率性)が低い(高い)。」など結論を挙げることで固定化。
c)指標の公式の分母・分子に必ず触れる。
d)事例Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ同様、与件の言葉を使い切る。

c)について、例えば有形固定資産回転率の論述の場合、分母の有形固定資産だけでなく分子の売上高にも必ず触れる。
論述例を挙げると「短所は○○を機会と捉え設備拡充したものの○○で売上が伸びず資産過大で効率が悪い点である。」みたいな書き方を基本パターンにしていました。
分母・分子に触れた上で「~ものの」とか「~一方」で繋ぐと展開しやすいですよ。

H23のような変化球が来た場合には、練習したパターンが使えないので朦朧状態に鞭打って現場対応しなければならないのですが、d)はどんな事例でも変わらぬ鉄板ルール。
逆に変化球だからこそ、与件から離れないようにいつも以上に注意を払いました。そうすることで相対的に負けない解答に近づくはずだからです。

 

◆サービス問題を見抜く◆
経営分析で点数をある程度固めたら、A判定まであと一息。
過去問から判断して、事例Ⅳでは第2問以降の問題のうち少なくとも1問はサービス問題が含まれると考えてよいでしょう。
H22では第4問設問1が良い例。「金利が上昇した場合の影響」が問われていますが、設問2を見ると「設問1の影響を軽減するための方策」を聞いているわけだから理論的に「良い影響」にはならないですよね。よって「市場価値は下がる」みたいなことを書けばもれなく点が入ってくるはず。
H23では、第1問が変化球だったことから第2問、第3問、第4問設問1が1次試験レベルの出題。
ここで最もやってはいけないことは折角の獲りどころなのに「いやいや、こんな簡単なはずはない」と変に勘繰って、余計な時間をかけ過ぎたり、挙句の果てには無理矢理こねくり回した解答を書いてみたり。
そうすると「みんなが正解する問題を大外しする」という悲惨なパターンでB判定以下が確定してしまいます。
事例Ⅳはどこかにサービス問題が潜んでいることを心にしっかりと留めておくと、判断力が鈍った状態でも誤った方向に行かないよう歯止めがかかります。

 

◆検算、検算、検算◆
残り時間10分を切っていて、ある設問がまるまる白紙だったら、あなたならどうしますか?
この場合は迷わずその設問を捨て、既に解答済みの計算問題の検算をしてください。
検算は最低3回。できれば異なる計算方法での検算が望ましいです。疲労度が極限レベルですから結構計算ミスはやっているものです。
未解答の問題に慌てて取り組んで外した挙句、計算ミスを見過ごしてしまったら目も当てられないですよね。
約310分闘い抜いた自分を労い、残り時間は得点アップを目指すのではなく、失点を減らすことに注力するのが合格確率アップに直結します。

 

◆まとめ◆
事例Ⅳは、実力の差がつきやすい事例であることは事実ですが、実力を額面通り発揮するのが難しい事例でもあります。
得意な人でも思わぬミスをしがちだし、逆に苦手な人でもサービス問題をきちっと獲ればかなりいい線に行ける。
今から本試験でのご自身の状態を想定しながら、安定的に点数を重ねるための準備ができれば有終の美を飾れるはずです。

残りわずか、体調にはくれぐれも注意して最高のコンディション作りをされることを祈っています。
がんばってください!

 

 

Ciao!
By うちあーの

 

 

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【事例Ⅳ】普通のことができれば勝ち”へ2件のコメント

  1. ざあらし より:

    うちあーのさん、こんばんわ。

    アドバイスにしたがって、10分前にNVP計算をやめて、予想P/Lを見直したら、計算間違い発見。青くなって修正しました。少なくとも半分は救済できました(もう半分は修正でさらにミスりました)。NVPなんか手を付けずに、15分前からとっとと見直しをすべきでした。

    予想財務諸表は、こぐまさんの予想で過去問含めて、見直ししておいたので、パニックにはならずに、済みました。

    なんとか、950位以内に入れればよいのですけど。。。

    道場の記事は、2010年からずっと読んでいるので、思い入れが深いです。大変、ありがとうございました。

    1. うちあーの より:

      ざあらし様、

      こんばんは。本日の2次試験受験、本当にお疲れ様でした!

      今年は特に事例Ⅳの難易度が高かったようですね。その中で10分前には検算を行い、そして計算ミス発見できたのは素晴らしい対応ですね。
      こぐまの予想財務諸表とともに、少しでもお力になれたのであればすごく嬉しいです。

      最終事例の過酷な状況でもパニックにならずにやり遂げられたのは、それだけざあらしさんがしっかりとした準備をしてきたからこそだと思います。
      あとは大船に乗った気持ちで12月7日を待ちましょう。

      道場初代からご愛読いただき、こちらこそありがとうございました。

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