2012年夏、それぞれのリスタート

みなさん、こんにちはうちあーのです。

花火大会、お盆の帰省ラッシュ、高校野球、、、まさに夏真っ盛りですね。

ちょうど一週間前の月曜日、道場2次スタートダッシュセミナーを開催致しました。
1次試験翌日にもかかわらずたくさんの読者の方々がお集まり頂きました。この場を借りて改めて御礼を申し上げます。
参加して頂いた方々にはスタートダッシュの重要性を認識して頂き、「翌日開催」の意義をご理解頂けたと思います。
また懇親会も非常に高い参加率で大いに盛り上がりました。道場メンバーやセミナーで知り合った受験生同士で、1次試験勉強の労をねぎらったり、2次試験の情報交換したり、合格後のプランを語り合ったり。結果はともあれ、診断士試験合格という目標に向かって、1年間必死に走り続け、それをやり遂げたみなさんの表情がとても晴れやかだったのが印象的でした。

試験とは非情なもので、その結果は「合格」と「不合格」のどちらかに分かれます。
私はH22年1次試験「不合格」、H23年1次・2次試験「合格」でした。
なので今回は、その両方の経験を踏まえて、1次試験から1週間が経過した今何をすべきかについてエントリさせて頂きます。


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◆1次試験「不合格見込み」の方へ◆
根本的なことですが、本当に不合格ですか?
この試験において、過去に「不合格」と思っていたら実は「合格」だった!というケースが少なからずあります。そんな逆転合格のケースを挙げておきます。

①合格基準の読み違い
合格基準は下記の通りです。

(1) 第1次試験の合格基準は、総点数の60%以上であって、かつ 1科目でも満点の40%未満のないことを基準とし、試験委員会が相当と認めた得点比率とします。
(2) 科目合格基準は、満点の60%を基準として、試験委員会が相当と認めた得点比率とします。

稀に「、、、かつ1科目でも満点の60%未満のないこと、、、」と読み違えている方がいらっしゃいます。
例えば5科目受験で総点数300点以上であって、かつ1科目でも40点未満がなければ、60点未満の科目があっても合格です。

②自己採点の間違い
1次試験は7科目で225問前後にも上る問題に解答していきます。全ての問題に対して100%正確な自己採点が出来ていますか?
合格基準を満たしているにもかかわらず自己採点の不備(採点ミス、マークミス、転記ミス、配点の計算違い等)で「不合格」と判断している方がいないとも限りません。特に合格基準まであとわずかの方、二重三重に慎重なチェックを
その意味では、TACデータリサーチが役に立ちます。
こちらは正確な自己採点もそうですが、今年の試験の難易度がどうだったのか等、得られるメリットは非常に大きいのでご活用をお勧めします。

上記①②に該当し、もしも9月4日以降にいきなり合格通知が届いたら、、、嬉しい!!ことに違いありませんが、それからの2次試験対策では致命的に遅いです。心当たりのある方は、今一度ご確認ください。

③診断協会からの「正解の訂正」、「没問」
診断士1次試験ではほぼ毎年「正解の訂正」や「没問」が発生しています。今年も中小で怪しい問題があるようです。
ハカセがこちらの記事で詳しく纏めていますのでご覧ください。
訂正があるとすれば、例年だと試験終了から3週間以内にこちらに発表されます。因みに点数が増えることはあっても減ることは決してありませんので既に合格点に達している方はご安心ください。
「あと1マークあれば、、、」というような方はまだまだ諦めるのは早いですので、「合格見込み」として2次対策を進めてください

上記①②③を検証した上で「不合格見込み」の方は今、精神的に非常に辛い立場かと思います。心中を察して余りあります。
でも、診断士になることを諦めず、来年の診断士試験合格を目指すのであれば、今やるべきことは合格者と同じです。
それは「2次試験に特化した学習」です。

私の場合、上記②による逆転合格に一縷の望みを託しつつ、この時期に2次試験対策を始めていました。
その時の想いは、
「万が一繰り上げ合格になった場合、今のうちから始めておかないと中途半端に2次試験を受けることになり2回しかないチャンスの1回分損する」
であり、また、
「繰り上げ合格にならなかった場合でも、来年の1次・2次合格を目指すなら、今年の1次合格者と一緒に、今2次対策をやっておくのがベター」
でした。
「既にTACに払い終えている1次・2次本科生コース受講料をサンクコストにしたくない」
という現実的な部分も大きかったのですが。

ただ、やはりモチベーションを保つのは難しかった。気が乗らない日もありました。
そんな状況を打破するために、ある目標を掲げました。それは「公開模試上位20%以内」です。
きちんとした2次対策を始めたばかりの自分にとっては非常に高い目標設定でしたが、その目標達成のために、

・2次試験とはどのようなものか
・どんなことを書けば点数になるのか(ならないのか)
・80分の時間制限内にどう行動すればよいのか
・最終的に、どうすれば20%以内に入れるか

を強く意識しながら、毎週土曜日の講義にコツコツと出席し、その予習・復習に力を入れました
そして、その結果上位7%以内に入り、成績上位者ランキングにも掲載されました。成績表が送られてきたときには既に繰り上げ合格の望みも潰えて1次敗退が確定していましたが、「来年はSランク突破」も夢ではないことを証明した気持ちになりました。
この成果が、続く2年目の2次対策で終始、心の支えとなり、折れずにそのまま2次突破に繋がったと今でも信じています。

手前味噌で大変恐縮ですが、決して自慢話をしたいわけではありません。お伝えしたかったのは、
「ロケットスタートは合格者だけのものではない」
ということです。
合格者は今から10週間後の2次試験に標準を合わせた短距離ロケットを飛ばしていますが、来年の1次・2次試験合格を目指すならば、気持ちを切り替えて長距離ロケットを打ち上げ欲しいのです。
1次試験については、来年に残した科目について本試験でなぜ60点取れなかったかを振り返り、反省を終えたら、しばらく放置して構いません。
学習モードは2次試験に特化してください。そして残りの時間は、1次試験まで負担をかけてきた家族や同僚等周りの方々への罪滅ぼしに充ててくださいね。


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◆1次試験「合格見込み」の方へ◆
1次試験突破、本当におめでとうございます!
1次合格の歓喜から早1週間経過、残り11週間から残り10週間となりましたが、順調にロケットスタートは切れましたか?

診断士試験って、マラソンを走り終えた後に1万メートル走を走るようなものなんですよね。何ヶ月もかけて1次試験対策を行い、やっと乗り切ったと思ったら「いやいや、ゴールはまだ先だから。あと11週間全力で」みたいな。どんだけサディスティックでも苦しいのはみんな一緒。だったらこの過酷さを楽しんじゃいましょう

2次試験初学者の方は、
マス目ノートは買いましたか?
過去問最低1年分(4事例)を80分ずつ時間を計って解きましたか?
受験校や師事する講師は決まりましたか?

まだの方は急ぎましょう。厳しい言い方をするようですが、本質的に短期決戦である2次試験対策においては1次試験突破の喜びに浸っている暇も、燃え尽きている暇もありません。
意識するポイントは上記したのとなんら変わりません。

・2次試験とはどのようなものか
・どんなことを書けば点数になるのか(ならないのか)
・80分の時間制限内にどう行動すればよいのか
・最終的に、どうすれば20%以内に入れるか

ただし「不合格見込み」の受験生との最大の違いは、10週間後に2次試験本番が待っていることです。
10月21日にピークを合わせて確実に、そして急速に上昇カーブを描きながら上位20%に食い込む実力を身に付けることがミッションとなります。
どうすればそんなことができるのか?最も手っ取り早く、かつ効果的なのは事例Ⅳ経営分析の強化です。
2次試験全体を通して、唯一事例Ⅳ経営分析だけは毎年出題されており、今年も確実に出題されます。配点も例年35~40点あります。
経営分析をがっちりと固めた上で、個別問題で少しずつでも点数を拾っていけば、事例ⅣはA判定の可能性がぐっと高まります。

事例Ⅰ・Ⅱ・Ⅲが団子レースで点差がつかず事例Ⅳ勝負となった場合、経営分析が安定していれば相当有利になります。
逆に事例ⅣでA判定を獲れる自信がつけば、事例Ⅰ・Ⅱ・Ⅲで精神的にある程度余裕を持って臨むことができます。

多年度・科目受験で1次突破の方は、1次対策のため数ヶ月は2次試験対策から離れていた方が大半だと思います。
このブランクの影響はかなり大きく、恐らく先週の演習等で頭や体が思うように動かず愕然としたのではないでしょうか。
でも安心してください。多年度・科目受験組は多かれ少なかれ、ほとんどみんな同じ状態なのです。

ここでやってはいけないこと。それは大幅なプロセス変更です。ブランク前の状態に戻るまでに数週間はかかるでしょうが、ここはぐっと我慢の時期です。
ブランク前に築き上げたプロセスを呼び起こすように事例に対峙してください。
恐らくは設問要求や与件の解釈が甘かったり、対応付けに手間取ったり、うまく編集に落とし込めなかったりと、色々なプロセスエラーが生じて、時間も足りなくなるでしょう。
でも時間が足りないからと言ってそれまでと異なるやり方をしてしまうと余計な混乱を引き起こします。解答に至っても無理矢理字数を埋めにかかるよりは、白紙を作った方がまだまし。
大事なのは「プロセスの再起動」です。
もちろん、ブランク前のプロセスに不備または改善の余地がある場合もあり得ます。その場合でも一度元の場所に立ち返り、そこから明確な意図をもって修正していくのがよいでしょう。

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1次試験が終わり、その結果に従って受験生それぞれが新たな道へと走り出しています。ある受験生にとっては望んでいた道へ。ある受験生にとっては望まざる道へ。
望んでいた道に足を踏み入れることができた方はそのまま次なる岐路へと突き進み、再び栄冠を勝ち取って欲しいです。
望まざる道へと押しやられた方の中には、「不合格」を「未合格」に変えて新たな挑戦をリスタートする方もいるでしょうし、周りの環境が許してくれず再挑戦を断念せざるを得ない方もいることでしょう。
「これからどうすればいいんだろう。。。」 判断に迷った時には一度立ち止まり、診断士試験受験を決意した日を思い出してみてください。もしかしたら、そこに答えがあるかもしれません。
ちょっと大袈裟な言い方かも知れないけど、みなさんそれぞれの人生にとって最良の選択をされるよう願っております。

 

Ciao!
By うちあーの

 

 

 

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