当代道場基本理論(後編)

こんにちは、うちあーのですpaper。今日も道場へご来場頂きありがとうございますhappy01

今日は前回の続き、道場基本理論の4つめ、ストイック勉強法について書きたいと思います。
私が受験生時代にハカセのこの記事を読んだ時、マイケル・サンデル教授ばりの質問攻勢とその内容に圧倒され、無茶苦茶モチベーションが上がったupwardrightという思い出があります。

前回は、近年の合格率低下を踏まえて道場基本理論の1~3を見つめ直し、平成24年度診断士試験合格を勝ち得るためには、

1.「より強固な橋げた」を築く必要がある。
2.そのためには、養成答練でのスタートダッシュに加えて、受験準備期間全体を俯瞰し、本試験対応での応用力を強化する。
3.具体的には、スピード問題集等によるアウトプット学習を直前期まで繰り返し反復学習を行う。

といった対策が必要ということを述べさせて頂きました。

つまり、試験の難化に伴いやらなきゃいけないことが増えたということであり、勉強法も「よりストイックに」ということが求められるようになったということなのです。そんな中で、今回は、勉強のに特に焦点を当てて検証したいと思います。

◆学習時間の確保◆

皆さんは、診断士試験合格までに必要な学習時間は何時間と思いますかsign02
正解はありませんが、一般的に1,000時間が目安と言われています。もちろん、1,000時間やれば必ず受かるというわけでもないし、逆に1次・2次合計500時間で突破したという猛者も世の中にはいます。でも、T●Cの合格体験記集ふぞろい等のデータから判断して、1,000時間というのは必要条件として妥当と思われます。そして、仮に今までの必要条件が1,000時間だったならば、「より強固な橋げた」を築くためには、そこから100時間でも200時間でも上積みしていきたいところです。

繰り返しますが、試験対策として時間をかければいいってものでは決してありません。ただ、

1次試験7科目と非常に多岐にわたる知識が求められ、その難易度が上がっている
☆かつ、その1次試験とは性質の異なる2次試験4事例への対応が求められる。特に平成23年は事例Ⅳで出題形式に変化があった。

という状況の中で、学習量を確保できれば、

☆1周でも多く、或いは1問でも多くスピ問過去問を解ける
☆1回でも多く、模擬試験を受けられ、その復習ができる
繰り返しアウトプットすることにより、弱点を発見し強化できる
異なった問われ方をされても正解が導けるよう応用力を広げられる
☆より多くの出題形式慣れることができる

などの期待効果があり、その結果、本試験の時に「これだけやったんだから勝てる!」優位な気持ちになれ、リラックスした心持ちで臨めることになります。実は、最後の「本試験での精神的優位」を獲得するのが、合格への物凄ーく重要な鍵になるのです。

◆可処分時間は?◆

では、学習時間1,000時間というのは実現可能な数字かsign02

人によって学習を始めた時期が異なりますが、仮にストレート合格を目指し受験期間を50週間と仮定すると、週当たりの学習時間は20時間。ビジネスパーソンの週計学習モデルとしては、

平日1時間 x 5日 + 週末7.5時間 x 2日 = 20時間/週
平日2時間 x 5日 + 週末5時間 x 2日 = 20時間/週
平日3時間 x 5日 + 週末2.5時間 x 2日 = 20時間/週
・・・等が考えられます。

「平日は仕事が忙しくて学習時間が取れない!」とか、「週末は家族サービスが優先」とか、事情やライフスタイルは千差万別だし、仕事によっては日によって、週によって、或いは月によって、繁閑が異なり一定モデルを構築しにくい場合もあります。しかしながら、原論の中でも言われている通り、

時間は「出来る」ものではなく「作る」もの

1日24時間という全ての人間に平等に与えられている資源をどこまで最大限に活用できるか?例えば、1年間継続して学習するために無理のない睡眠時間が1日5時間だとします。食事や休息といった生きていくための行動に必要な時間が1日3時間だとします。差し引き16時間あります。ビジネスパーソンの平日の場合、ここから勤務時間を控除します。残業(或いは通勤時間で学習に充てられない時間)を含めて10時間と仮定しても残り6時間あります。つまり、このケースの場合、その気になれば平日でも6時間の学習時間を創出可能ということになります。平日毎日は難しいとしても、例えば「これから試験が終わるまで、水曜日はノー残業デーにする」等のルールを設定して、学習時間を確保するのもいいかもしれません。
そう考えると20時間/週という目安はそれほど困難な数字ではないと思いませんか?更に職場環境が許すのであれば有給休暇等も上手に使うことで、25時間/週、30時間/週と伸ばすことも実現可能となるはずです。学習時間を最大化するためにどうしたらよいか、ここからストイックに考えるようにしてみては如何でしょうか?

そこまでいかなくとも、最低限1,000時間は何としてでも捻出したい。そのためにはどうしたらよいか?この記事を読まれている方の多くは、診断士試験勉強を始めてから一定期間を経ていると思いますので、今一度、日常の生活を振り返り、無駄な時間はないか、もう少し時間の使い方を改善できないか、レビューしてみてください診断士試験勉強を中心とした生活モデルを、平日バージョン週末バージョンに分けてある程度パターン化してしまうと結構うまく行くかもしれません。

◆学習時間管理◆

「ストイック」という言葉の意味は、「克己禁欲主義、厳粛主義」と辞書に書かれていますが、本来診断士になりたくて、あるいは勉強したくて試験勉強を始めた人にとっては、勉強自体は「欲していること」であり「楽しむべきこと」だと思います。私自身も、楽しんでnotes勉強していました。その意味で「ストイックに」取り組む必要があるのは学習自体ではなく、学習時間の確保であり、学習計画であり、またその進捗管理であると思います。

学習計画に関しては、Wackyこの記事とか、くれよんこの記事とかが参考になると思います。

ここでは進捗管理、特に学習時間管理に関して記しておきます。
私の場合は、学習時間学習内容を毎日就寝前にエクセルに記録していきました。
あまり複雑にすると長続きしないので、ルールは下記2点に絞りました。

☆学習時間を15分(0.25時間)単位で記録する。
学習のを自己評価し、質・集中度合いが低ければ割引する。

こちらが実際の記録。私の2年間の学習の足跡すべてです。
(※公開用に個人情報等は削除・修正してあります。)

平成22年度学習の記録(H22record
平成23年度学習の記録(H23record

このエクセルの記録を続けることで、

☆学習開始当初、学習ペース現状把握ができた。
受験準備期間全体を俯瞰し、自分が今どの時点にいるのか見える化できた。
過去の学習記録をベースに未来の学習計画を立てる、というPDCAを効果的に構築できた。
☆継続的に学習をする習慣がついた。(どんなに忙しい日でも学習時間0を作らないようにした)
定量評価により、サボっているとすぐに分かった。
1分、1秒を無駄にしない意識を持つようになった。
☆学習時間が少ない日(週)があれば、それを翌日(翌週)に補填するよう調整できた。
科目ごとに学習間隔をあけすぎないよう調整できた。

といった点で効果絶大でした。

留意点dangerとしては、時間をこなすことが目的化してしまう恐れがあるので、上記の通り、学習の質も厳しく自己評価して数字に反映させるようにしました。例えば、車を運転しながら録音した講義を音声で聴講した場合、実際聴いていた時間は60分だったとしても、集中度合いに応じて0.5時間と評価して記録する、等です。

このように、「学習は楽しく!管理はストイックに!」と、正にたのスト!で走り続け、だんだんとこのエクセルファイルにリードされるような形となり、結果として、診断士試験合格までに1次対策・2次対策合わせて、3,100時間を捻出することができました。

(学習時間データ)
1年目 約1,560時間(14ヶ月間、約111時間/月 or 約26時間/週)
2年目 約1,540時間(10ヶ月間、約154時間/月 or 約36時間/週)

試験勉強に対する姿勢は、 「できるか、できないか」ではなく「やるか、やらないか」 。さらに言えば、

「やり切るか、否か」。

やり切れば、学力が備わると同時に、本番での大きな自信に必ず繋がります。間違いなく。

やり切るための方法や仕掛けはいろいろあると思いますが、一つの参考として頂ければと思います。
そして、自分に一番合ったやり方を見出し、自分にとって最も効果が上がるようカスタマイズしてみてください。

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以上、2回にわたって道場基本理論について、私が受験生時代に活用させてもらったこと、そして合格してから改めて見つめ直すことで得た気付き、について書かせて頂きました。本試験では必ず嵐typhoonが吹き荒れます。毎年形を変えてやってきます。それを今から想定して、より強固な橋げたを一本一本ストイックに築き上げれば、どんな嵐が来ようと皆さんを合格へ導く架け橋が完成するはずです。

では、今日はここまで。

Ciao!
by うちあーの

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当代道場基本理論(後編)”へ2件のコメント

  1. Yokoyama より:

    勉強時間確保。診断士に関わらず、勉強する際には必須ですよね。私も受験生時代は毎朝4時に起きてファミレスで勉強してました。
    うちあーのさんの学習時間は猛者が集う勉強会でもトップクラスでしたから、非常に説得力がありますね!

    1. うちあーの より:

      Yokoyama様

      コメントありがとうございます!また実務補習お疲れ様でした。
      Yokoyamaさんのようにファミレスやカフェ等お気に入りの場所を決めて、勉強時間と勉強場所の確保をしていた人も意外と多かったりしますよね。そこに通うことを日課とすることで、日々の学習のリズムを作っていく感じでしょうか。確かにこうすれば朝型生活をきっちりキープできそうですね。
      参考になるコメント、ありがとうございます。これからも体験談コメントよろしくお願いします!

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