試験本番の想定外とOPTION Bを考える

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おはようございます。さとまるです。ちょうど季節も涼しくなり、秋めいてきた今日この頃。この週末は4連休、まとまった勉強時間を確保できる方も多いのではないでしょうか。お仕事などで連休が取れなかった方も、これから1ヶ月、どこかで時間を確保できると良いですね。

さて今日は、試験本番を意識したOPTION B、つまり「次善の選択肢」の考え方と具体例をお届けしたいと思います。あと1ヶ月後の試験本番。練習通りに与件文をサクサク読めて、設問文の意図もバッチリわかる、解答の作成もスラスラ終わって余裕で合格!という方は少なく、想定外の出来事が起こって焦る方が多いもの。実際私も、こんなに一日で気持ちがアップダウンした経験は久しぶり!と振り返って思いました。

ただ、どんな想定外が起こりそうか事前に用意しておけば、多少の出来事には動揺しないはずです。全ての想定外を準備するのは不可能ですが、こんなこともありえるよ、というわけで、実際試験本番で体験した想定外の出来事と、考えられる次善の選択肢について書いてみたいと思います。

想定外①自分の時計と実際の試験時間がズレる

忘れもしない、事例Ⅰの試験時間のことです。試験当日は、設問文を読んで解答の型を書くのに10分、与件文で10分と、自分としては、なかなかいいペースで試験を進めていました。ただ、骨子作りのフェーズでどうしても問4の解答がわからず、迷っているまま残り40分を切ってしまいました。問4は残っているものの、他の問題を道連れにして解答できない事態は避けたかったため、40分を切ったところで解答に着手することに。

しかし、問題用紙に解答を書き始めると、抜けている視点や盛り込むべきキーワードなどに気づき始め、気づけば終了10分前に。この時点で考えた割に問4が真っ白でしたが、残り10分あると考えて急いで書き始めたものの、6割書いたところで無情にも試験が終了しました。

試験の開始時刻は自分の時計とぴったり合っていたはずなのに、終わりは試験官の時計の方が早く終わるの??と思っても、時すでに遅しです。試験当日はあまり配点まで意識していませんでしたが、事例Ⅰは5問あったので、20点落としたかなと絶望的な気持ちになりました。なお結果は50点で、やっぱり一番得点は低かったです。試験後、試験官同士で時計を指差しながら何事か話していたので、厳しい視線を送っておきました。意味のないことだと思いつつも。

ただ、この時思ったのは、80分まるまる時間があると思わない方が良いということ。どんなに素晴らしい解答が頭にあっても、解答用紙にかけなければ考えていないのと同じです。事例Ⅱ以降は、70〜75分で一旦解答を仕上げるようにし、残りの5分はおまけや見直しの時間と捉えて時間を調整するように切り替えました。

想定外②みんなが解ける問題=最初に解く問題ではないことに気づく

これは事例Ⅱの問1、SWOT分析の問題で感じたことです。SWOT分析は、ふぞろいな合格答案などを見ると、例年みんなが解ける問題、差がつきにくい問題に分類されていることが多く、本番当日も、解答用紙が配られ、SWOT分析の解答欄がうっすら見えた時点で「最初にサクッと」解答するつもりでいました。

ところが実際は、サクッとどころか、どうしてもWが見つからず、かなりの時間をロスしてしまいました。Wが見つからなかった原因としては、与件文中に散らばっている解答候補のキーワードの選択で迷い、さらに、B社との連携先が自分の中ですぐに決まらず、問1のSWOT分析の結果と問2・問3との繋がりが見えなかったことが挙げられます。

それまで解いた過去問では、SWOT分析の部分をサクッと解いてしまっても、後の設問との整合性がついてしまっていたので、設問を解く順番を深く考えていなかったのだと思います。本番では、連携先の特性が極端に異なる点が気になり(地元密着orブランド店など)、指摘しておくべきSWOT分析のポイントが連携先によって結構変わるかも?と思い、悩んでしまったんですね。

そして、みんなが解ける問題だから、最初に解けるだろう、いや解いてしまうべきだと思い込みも時間のロスにつながりました。これは完全な思い込みで、他の合格者と話した際、特に事例ⅡのようにSWOTに書けそうな内容がたくさんある場合は、他の設問の解答との整合性を考えて、あえてSWOT分析を最後に解答するという方も多数いました。逆に、そんなにSWOT分析で点数の差はつかないのだから、深く考えずに解答してしまうべきという考えの方もいましたが。

そんなわけで、一般に言われる、現在や過去の事実をまとめるだけの解答でも、上記の理由で解答に悩む場合もありえるので、設問を解く順番は柔軟に考えて。悩んだ設問について、迷いが生じた部分を簡単にメモしたら、解きやすい設問が他にないかさっさと次に移りましょう。思考のメモを残すことで、また悩んだ設問に戻ってきたときに、ゼロから考えたり、前に考えていたことを思い出す時間を節約することができます。

想定外③骨子を書く時間すらない場合がある

骨子を作成する時間については、型を作った上で、なるべく文字ではなく記号を使って作成する(解答で使用する与件文のキーワードに①、②のようにナンバリングし、型に①、②を当てはめて作成)ことで、できるだけ時間の短縮を図っていました。しかし、試験当日はやはり時間がない。特に私自身は試験会場の雰囲気に慣れるまで時間がかかり、事例Ⅰは時間切れという結果に終わりました。

解答は頭の中にあったのに、解答欄を埋められず、点数が入らないという事態はどうしても避けたい。そんなわけで、骨子作成もそこそこに解答を書き始めた設問もいくつかありました。

そこで意識したのは、まず結論を先に書いてしまうことです。例えば、事例Ⅲの問4はこんな感じで書きました。

戦略はx社向け自動車部品以外の量産の機械加工の販路開拓を進める。①営業体制強化し、産業機械や建設機械の顧客ニーズを把握し製品開発に繋げる。②設計から金属熱処理までの一貫生産体制を活かし、量産型の設計や金属熱処理技術を取得し差別化する。

結論を最初に書いてしまうことで、自分の中の解答の方向性が明確になり、その後に続く具体例が書きやすくなります。また、解答の方向性が明確になることで、試験官にとっては解答の趣旨が分かりやすくなるというメリットも。そして、「枝葉末節は別にして、幹の部分、大事な部分はわかってますよ」というささやかなアピールにもなるかなという期待も少しありました。

想定外【番外編】本番4日前に子供の骨折が判明

これは、試験が始まる4日前の話です。2歳になる私の子供が、右腕を動かせるものの、なんだか数日前から痛そうにしていたので、念のため病院に連れていき、また医師からも「念のため…」と言われてレントゲンを撮ったところ、骨折していることが判明しました。文字通り、頭が真っ白に。

夜中の病院の待合室で「早く気づいてあげられなかったのは勉強のせいかな」「夫に任せっきりだったのかも」「でもここまで来たら勉強したい」などといろんな思いが頭をぐるぐると回ったことを昨日のことのように思い出します。当然ながら、かなり動揺しました。最後の最後に一踏ん張りしたいところで、大ピンチ。

ただ、今だから言えることかもしれませんが、勉強時間がその分減ったことで、結果的にそこまで試験に支障はなかったです。それは、2次試験に必要な文章力や財務の知識は、すぐ身につくものでもないし、すぐに忘れるものでもないからだったのだろうと思います。そのため、試験本番の直前に急な出張や、子供の病気など、想定外の出来事が生じて勉強に時間を割けなくても、そこまで焦る必要はないと思います。

もちろん、2次試験の直前に休暇を取って勉強し、2次試験モードのまま試験に突入できるのがベストではありますが、、想定外の出来事に心を乱されるよりは、それまでやってきた自分を信じて試験に臨むことの方がずっと大事。もっと言えば、直前に勉強時間がないと焦るよりは、今のうちに焦って、勉強を進めておくべきだろうと思います。まだ1ヶ月あるのですから、挽回するには十分です。

覚悟していても伏兵のように現れる想定外の出来事。出逢ってしまったら、事実を受け止めつつも「やっぱりきた!今、試されている!」「合格後に語るネタができた!」くらいの気持ちで受け流せると良いですね。

しかし、読者の皆様も、ご家族も、くれぐれも健康第一で過ごせますように。願っております。

以上、さとまるでした。


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試験本番の想定外とOPTION Bを考える”へ6件のコメント

  1. ポップコーン より:

    さとまるさま

    ありがとうございます

  2. ポップコーン より:

     昨日、令和元年の過去問を解きました。

     その他の過去問を、何度も繰り返して、解けるようになっていたので、「できるはずだ!」と、自信を持って挑みましたが、これまでと同様に、「え~、何書くんだろう~、わからない~」 となりました。

     解答の結果は、多少は成長はしているなと感じることはできましたが、この試験は、どれだけ訓練を繰り返しても、「何書くんだろう~、わからない~」  ということになるんでしょうかね??

     それであれば、自信を持って挑む。という気持ちを持たない方が、分からないことでショックを受けるよりは、「また、分からない問題がくるぞ」と思って挑んだ方が、心の持ちようとしてはいいのかな?  と思いました。

     さとまるさんは、どういう気持ちで、試験日を迎えましたか?

    1. さとまる より:

      ポップコーンさま

      コメントありがとうございます。

      >この試験は、どれだけ訓練を繰り返しても、「何書くんだろう~、わからない~」  ということになるんでしょうかね??

      うーん、難しい問いですが、私はわからない〜ということになると思います。
      周りの合格者を見ても、自信と実際の解答の出来が比例している人はまずいないです。また、設問文を見ても、受験生同士の差をつけるためにわざと曖昧にしているんじゃないか!?と思うような書き方、多いですよね。

      >自信を持って挑む。という気持ちを持たない方が、分からないことでショックを受けるよりは、「また、分からない問題がくるぞ」と思って挑んだ方が、心の持ちようとしてはいいのかな?  と思いました。

      ポップコーンさまへのコメントを書いて気がついたことですが、自信も2つあるのかなと思います。一つめは「自分なら問題を完璧に解けるんだ、わからない問題などない」という自信。もう一つは「自分が持てる時間でやれることはやった」という自信です。

      前者の自信は慢心につながるので危険かもと思いますが、後者の自信は、諦念というか、仕事やプライベートの事情が多々ある中で、やれることはやり切ったのだから、今の自分でぶつかるだけという自信で、こっちは持っていて良いのかなと思っています。

      というのも、先日のかーなの記事通り、私も9月末にスランプを経験し、完全にスランプを抜け出せないまま試験に突入しました。試験前は、スランプを脱するために、色々自分で考えられる工夫、試行錯誤はやったなあ、これでダメなら仕方ないかという開き直った状態でした(試験が解けるか否かは別にして)。それである意味、ガチガチに緊張することはなかったのかもしれないと思っています。

      そんなわけで、私としては、2つの自信のうち、ぜひ後者のやり切った自信を持って当日を迎えられると良いのかなと思います。まだあと半月あります。ぜひ今回満足がいく解答が書けなかったか、深掘りしてみてください。深掘りしてもがくことが、実は当日の自信につながると思いますよ。ご参考までに。

  3. サンチェ より:

     さとまるさま

     早速アドバイスをいただき、ありがとうございます。

     きゃっしいさんのこの記事は、一年前に読んでいましたが、いま読むと当時とは比べ物にならないくらい刺さりました。

     一年前は読んでも理解は、半分以下でしたが、成長したんでしょうね。  

     いまでは、だいぶ29年度の過去問もやりこみましたから、言っていることがよく理解出来ました。

     参考になりました。

     きゃっしいさんほど明確に把握できないだろうな。自分はフワッと、感覚で大雑把にこんなことを言っているんだろうなというレベルくらいまでしか達しないような気もしますが、残りの期間で精度を高めていきたいと思います

     
     ありがとうございました。 

  4. サンチェ より:

    さとまるさん

    いつも一発道場を読ませていただいております。

    たいへん為になっています。 ありがとうございます。

    この度のさとまるさんの記事を読んでびっくりしました。

    それは、「事例Ⅰでは、設問文を読んで解答の型を書くのに10分」と書いてあったからです。

    設問の構造を読み解くには、そこまで時間をかけないとやはり合格点は難しいでしょうか?

    しかも、与件文を読む前に設問文だけで、そこまでの時間をかけられるものなのでしょうか?

    私は事例1が苦手で、いまだに合格点まで一歩届いてないところにいます。

    記事を読んで、その部分が自分に足りない部分なのかなと思いました。

    私は、事例Ⅰの解き方は、まず設問構造をさらっと読みながら、設問1はSWOTか、設問2のレイヤーは経営か。 設問3と4は、戦略か組織かわかりにくいなぁ。 まぁ、とりあえず置いておこう。  設問5は人事だな。
    と、フワッと構造を自分なりにつかんだつもりで、与件文を読み始めています。 

    よって、設問文にかける時間は約2分程度です。

    私の方法では、ちょっと難しいでしょうか?

    1. さとまる より:

      サンチェさま

      コメントありがとうございます。私の場合は、以下の理由から、与件文を読まない段階でも設問文の読み込みに時間をかけていました。

      ちなみに、10分でやっていたのは、設問の意図の理解(きゃっしい記事の設問の解釈の作業https://rmc-oden.com/blog/archives/107752 事例は違いますが、イメージ的にはCK記事のstep3の作業https://rmc-oden.com/blog/archives/129535)と、解答の型の書き出し(イメージ的には岩塩記事の作業https://rmc-oden.com/blog/archives/127544)です。

      ・設問の意図の理解を十分にしておくと、与件文を一読した際、関係ある部分の当たりを付けやすくなる(もちろん与件文を読んだ後に再度設問文を読んで、与件文を再度見返して、という工程を経るものの、最初に設問の意図の理解を進めておくことで、設問文と与件文の往復が少なくて済む気がする)

      ・解答の型まで書くところまでルーチン化すると、与件文を読んだ後の骨子作りが楽(骨子の内容検討に時間をさける)

      おそらく、設問の意図の理解や解答の型を書き出す作業は、サンチェさまも80分のどこかの時間でされているのでは?と思います。私の場合は、以上の理由から、時間を節約できたり、気持ちが楽になるので、最初に10分かけてやっていたというわけです。

      事例Ⅰは、一般に設問の意図が掴みづらく苦手とする人が多いようです。解答のレイヤー(経営戦略か、組織人事の内容かなど)や、制約条件を見落とすと、そもそもの解答の方向性がわからなかったり、ずれた解答になってしまいがちです(最初の設問の解釈の重要性については、へんりー記事も参考になります https://rmc-oden.com/blog/archives/107442)。

      個人のバックグラウンドや好みがあるので、どんな方法も絶対にだめと言い切れないと思います。ただ、同じような理由で、サンチェさんご自身も事例Ⅰがあと一歩という感覚ならば、まずは設問の解釈が十分に行えているか、また解答手順のどの段階でどの程度設問の解釈をしておくか、見直してみるのも一案かもしれません。

      見直しがモヤモヤ解消につながりますように。ご参考まで。

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