【渾身:財務】財務3表の仕組みを理解する

本試験の申し込みが明日までとなっています。
お忘れなきよう、お気をつけて下さいね

さて、昨日から6月に入りましたね
今日は渾身シリーズの財務編です。
JC曰く、この科目は魔物が住んでいるとかいないとか。。。

まずは、近年の合格率の推移。

※試験合格者を除く

H24の合格率の低さを除いても、全体的に他科目に比べて合格率は低い科目と言えます。

じゃあ足切りだけでも回避しよう!
というのも戦略の一つですが、財務に関しては、2次試験においても事例Ⅳがあります。できるなら得意になっておきたい科目です。

特に近年の事例Ⅳにおける出題傾向は、ファイナンスよりブックキーピング(簿記)寄りの出題が目立ちます。
そこで今回は、会計とは実学であることの表れとして、会社設立から一年間の事業活動財務諸表でどのような表現されているかについて見ていきたいと思います。

便宜上、ところどころ簡便的な方法で記載しています。ご了承ください。

◆さぁ新たなスタートです◆

希望に燃えた新社長が、最初に行うこと。
まずは会社の設立ですね

では、ここで質問です。

純粋な発起人設立の場合(現物出資を除く)、最初に関係する財務諸表FS(以下「FS」)は①貸借対照表(以下「BS」)②損益計算書(以下「PL)のどちらでしょうか?

正解は、、、①BSですね。

会社設立時に行うことは、資本金を出資することからはじまります。
例えば、資本金300万円でスタートした場合の仕訳は、次のようになります。

現金 300万円 / 資本金 300万円 

つまり、事業のスタートはBSから始まるのです。
この視点忘れがちですが、覚えておきたいところです。

◆事業開始後の動き◆

さて、いよいよ事業開始になるわけですが、飲食店を例にして進めたいと思います。

仮に飲食店を始めるための準備として、①店を借りるための敷金50万円②改装工事300万円③食材などを仕入100万円、が必要とします。
しかし、自分で準備した金額300万円だけでは150万円足らないことがわかりました
そこで、④創業融資で300万円調達することにしました。

これを仕訳してみると。
①店を借りるための敷金

敷金 50万円 / 現金 50万円

②改装工事(融資後に支払う。便宜上仕訳はここで表示)

建物附属設備 300万円 / 未払金 300万円
未払金 300万円 / 現金 300万円

③食材などを仕入

仕入 100万円 / 現金 100万円

④創業融資

現金 300万円 / 借入金 300万円

そしてお店がオープンし、⑤仕入た材料のうち60万円を使い、200万円売上ました。
⑤売上計上

現金 200万円   / 売上 200万円
売上原価 60万円 / 仕入 60万円
在庫  40万円   / 仕入 40万円

いかがでしたでしょうか?

仕訳をきりながら、実際の会社の取引を理解しつつ進めて参りましょう

◆財務3表から見えてくるもの◆


ここで1年間が終わったとした場合のBS、PL、キャッシュフロー計算書(以下「CF」)は次の通りです。

この財務3表から見えてくるものは、3つです。

①どのようにして資金調達してきたか(図の黄色部分)
②その調達してきた資金で何に活用したか(図の緑色部分)
③活用したもので、どれだけ利益を稼げたか(図の赤色部分)

このように、色分けすると、実はとてもシンプルな作りになっていることにお気づきでしょうか。
なによりこれまで行ってきた事業活動が、たった3つのFSにまとめられることは、本当によくできている仕組みだと思います。

大事な視点なので、再度繰り返します。
この財務3表を見るときのポイントは、下記の通り。

BSは、右から左へ。
PLは、上から下へ。
CFは、下から上へ。

BS右側で資金調達(他人からか、自分でか)した後、何に投資したかが左側に反映されます。
その投資をした結果、事業が始まり、売上と費用の発生をPLで上から下へと、利益ごとに区分して表示されます。
その利益から、実際どのような現金の流れかを把握するために、CFにて資金調達投資した内容、その結果本業でどの程度現金を獲得できたかを下から上へと表現しています。
CFは別の視点として、上から下へ見ることも大切です。これは本業で儲けた分(営業CF)で、投資が行えているか(投資CF)を判断し、足らない部分を財務CFで補っているか、という見方です。
ちなみに、CF1番下の残高が、BSの現金残と一致します。

このように、財務3表はお互いにそれぞれの役割を持っており、こつ、相互に関連性を持つことで、複式簿記に誤りがないようチェックする機能も持ち合わせているのです。

財務は心が折れる自分との戦いでもあります。まだ時間はあります。理解できそうな論点はなるべく後回しにせず、一つでも自分の身にしていきましょう。そして、何度でも挑戦し、鍛練することで必ずや克服できるものと信じます

今日の四字熟語:百錬成鋼(ひゃくれんせいこう)
意味:いくたびも心身を鍛錬することによって、はじめて立派な人物になるのだということ。また、意志などが強固なことのたとえ。▽「百錬」は何度も鍛える、鍛えに鍛えること。「成鋼」は鋼はがねになる意。鋼は錬成に錬成してやっとできるものだという意から。

今日も元気で
U2でした。

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