比べてみよう
こんにちは、を~です。
もうそろそろ2次試験本番までの日数を指で数えられる時期となります。
週末にまとめて学習している方!週末はあと2回しかありませんよう。
平日にも学習できるツールは用意してありますか?
前回は、「結論への帰結」というサジェスチョンをご紹介しました。
今回は、「比べてみよう」つまりが「何かの他との違い」をどのように解答するのかについてヒントを得てもらいたいというのがテーマです。
■ チガイが直接問われるパターン
まずは導入。
設問でズバリ「チガイ」と明示されている場合です。
過去数年の事例Ⅰだけを振り返ってみても、
17年 事例Ⅰ 第一問 webビジネスと製造業のビジネスモデルの違い 21年 事例Ⅰ 第一問 A社とF社の強みの違い 23年 事例Ⅰ 第一問 一般家庭向けと医家向け医療品の営業活動の違い |
なんという頻出論点でしょうか。
たまたまかも知れませんが、いずれも第一問で「違い」が問われていますね。
「違いは××だ」と言い切るのがカッコいい感じがしますが、これはなかなかに難しいもの。
ただ、せめて「アッチはア~だけどコッチはコ~だ」という答えを作りたいです。
ここで気をつけたいのは、「ア~」の部分と「コ~」の部分を同じレイヤーで対比させること。
この事を、ぼくは次元を揃えると呼んでいます。
たとえば、
アッチは赤いけどコッチは青い
アッチは硬いけどコッチは柔らかい
というような対比が、次元がそろった対比。
ここで、
アッチは硬いけどコッチは熱い
アッチは嬉しいけどコッチは四角い
なんていうのは、次元がそろっていません。
乱暴な意見ですが、このような解答を作ってしまうくらいなら”コッチは硬くない”、”コッチは嬉しくない” の方がましだと個人的には思います。
要はApple to apple で比べてみましょうという、至極当たり前の事なんですが、コレが試験本番の切羽詰った状況では難しいものですね。
比較に限らず箇条書きなんかでも同じようなことが言えるのですが、できるだけ次元を揃えるように意識してみると、答案がグっとソレっぽくなってきますよ!
■ チガイをヒントに
さて、今回の本題はコチラ。
競合であれ方法論であれ、何を何と比較するのか明示されていれば与件文中にいろいろ書いてあることを見つけるのは容易。
見つけようと思って与件文に臨みますからね。
一方で、一見しただけでは何かと比較しようというスタンスではなく真正面から解答したくなるような問いでも、何かと比較するというワンクッションを置いてあげることで考えを整理しやすくなる場合があります。
場合によりますが、例えば次のような設問。
○○をやる(やった)効果は?
○○をやった背景は?
上の例とは異なり、第一問で問われるようなものではありません。
このような場合、ぼくはどうも○○に関する知識(一次知識&一般論)オリエンテッドな解答を作ってしまいがちでした。
面白みのない答案だよなーと思っていたところで考えたのが、「○○をやっていなければどうなったであろうか?」ということ。
つまり、「やった場合」と「やらない場合」を比較するわけ。
ほっといたら前から抱えている問題が残る・深刻化するのであれば、それを解決できるというのが解答の軸になります。知識からスタートしても、事例企業の問題として与件に現れているものをさがすことができればOKです。
市場環境が変化しているのに仕事のやり方や体制を変えなかったらジリ貧になりかねません。
極端な場合、企業の存続を脅かす事態につながるかもしれません。
設問で問われているのとは逆の状態を想像することで、事例企業の抱えていた問題にまで踏み込んだ解答を作れるようになりました(な気がします)。
■ 最後に
事例企業の抱えていた問題というのは、こと2次試験の設問に挙がっているという時点で、とりもなおさず経営課題に直結するものです。
前回エントリで紹介した定番結論も、代表的な経営課題(を解決した姿)です。
経営課題に注目するのが大事という指導を受けることも多いかと思いますが、大上段に構えて経営課題を探してみても良く分らないものです。
ですが、2次試験では設問を通して経営課題を解決していくことになるので心配無用。答案ネタを俯瞰したときに、「あ~、コレが経営課題よね」と指摘できれば、A答案は目前です
あと2週間、答案作成におけるフェーズゲートを固めておきましょうね。
以上、を~でした。