【”未”合格体験記】「それで?」を意識してみる ~あさりさんの場合~

こんにちは。3215です。

年が明けて、新年のドタバタもようやく落ち着いてきたころでしょうか?

僕の周りでは風邪などで体調を崩している人も多いです。

どうぞ皆さま、ご自愛くださいね。

さて、今日はあさりさんからの「未合格体験記」です。

一度ブランクを経たあとの再チャレンジ。

年齢は僕より一回り以上(!)お若い。

そして僕と同じ4回目での満願成就を目指してらっしゃる。

今回はちょっと先輩ヅラして「上から目線」でモノを言ってみましょうかね。

寄稿 ここから

<自己紹介>
あさりと申します。
昭和58年生まれ(31歳)、妻と子1人(男4歳)の三人家族。地方金融機関で勤務。

保有資格は、宅建、FP2級、簿記2級等です。

<受験の動機>
同僚に勧められたのがきっかけです。

当時宅建に合格し、何か次のステップとなる資格はないものかと模索していたこともあり、軽い気持ちで受験を決意しました。

下記の受験歴の通り、2度の二次試験不合格後、資格取得を諦めていました。

1年目受験でAだった事例2が、2年目でDだったことに失望し、自信を無くしたからです。

しかし再び先輩からのお誘いを頂き、非自発的ながら受験を再開しました。

<受験歴>

2009年 一次試験 4科目合格(不合格は経済学、情報システム、経営法務)
2010年 一次試験合格 二次試験不合格(CADBの総合C)
2011年 二次試験不合格(BDABの総合B)
2012年 未受験
2013年 未受験
2014年 一次試験合格(計452点) 二次試験不合格(ABBCの総合B)
ちなみにLECのフィードバックではCCBCでした

<学習スタイル>

地方在住につき、予備校への通学は不可能と考え、独学での合格を、目指すことにしました。よって、市販のテキスト中心に勉強しました。

(一次試験対策)

TACのスピードテキストと問題集、過去問をひたすら回しました。

試験範囲はこれらのテキストで十分に網羅されているという認識です。

3回目の一次試験のときは、問題集と過去問を1回ずつしかできませんでしたが、何とか突破できました。

(二次試験対策)
一次試験対策に比べ、試行錯誤の学習をしてきました。

2010年

「二次試験 事例攻略のセオリー」をベースに、過去問3年分を勉強。

勉強時間は100時間程度。

当時の私の考えは、「そうか、与件文にある文章を使って解答すれば良いのか!」←×

2011年

LECの通信講座を受講。

8回程度の模試や過去問6年分を勉強。

通勤時間等で講義を聞き、帰宅後は与えられたテキストに没頭。

長男が生まれた年でもあり、家事や育児をしない私に対し、愛想を尽かす妻。

妻の勉強アレルギーがこの頃に形成され、険悪な生活となる。

勉強時間は500時間程度。

当時の私の考えは、「これだけ勉強したことだし受かるだろう」←×

2014年

「ふぞろいな合格答案」を中心に、過去問7年分を2周勉強。

一発合格道場と出会ったのもこの頃。

今まで与えられるだけのテキストを勉強するだけに留まり、自分の頭を使ってこなかったという愚かさを思い知る。

平日の夜のみを勉強時間とし、土日は家族との時間に充てる。

勉強時間は120時間程度。

当時の私の考えは、「勉強不足。厳しい結果になっても仕方がないか」←その通りの結果

<私が考える主な不合格理由>

①財務の強化不足

例えば計算問題は、過程の途中を暗算したり、見切り発車で計算を始めてしまったりして、途中の計算ミスに気付くのが遅れがちでした。

また、ミスに気がついたときの対処法も十分に鍛えられませんでした。

②手段が目的化していたこと

一発合格道場の方々が再三仰っている通り、診断士試験を受験する上で大切な点は、資格取得で自分は何をしていくかという将来的なビジョンであり、試験合格が最終的な目的ではありません。

資格取得が目的となっていた私と、その先を目指している他の受験生とでは、モチベーションの質の違いは明らかです。

質の違いが、勉強の質の違いとなり、また試験直前期での力の伸び方の違いとなり、合否を分ける差になるのではないかと思います。

③センスが無いこと

トータルの勉強時間を鑑みて、それでも合格できないのはセンスの無さが大きいと思います。

例えば記述問題で、書くべき論点を二つ見つけたものの、だいたい間違った方のみに着目し記述してしまいます。

二つとも書けば良かったのに、と再現答案を見てはうなだれておりました。

<来年の受験に向けて>

全体的に暗い方向になってしまいましたが、私としては、今回の受験で得られたものはとても大きいものでした。

自分の答案を何度も読み返すことで自分自身と向き合い、ビジネスにおけるクリティカルシンキングの重要性を学び、勉強というエゴを許してくれる家族の大切さを知りました。

診断士試験を通じて出会えたすべての方々に、感謝の気持ちで一杯です。

上記に述べた不合格理由をもとに、来年こそ合格できるよう、学習プランを作成して勉強します。

ただし、不合格ならばきっぱりと諦めるつもりです。ラストチャンス、悔いのないようにします。

寄稿ここまで

うーん…。独学での二次試験対応は本当に大変だと思います。

奥さまの「勉強アレルギー」形成について僕にも思い当たるフシがあり過ぎて、ちょっと心がチクチクします。

その上でちょっと気になったことを少し…。

>1年目受験でAだった事例2が、2年目でDだったことに失望し、自信を無くしたからです。

以前にも書きましたが、診断協会から届く評価は「自分の各事例別の実力」の評価ではなく、「試験日当日に残してきた成果物」に対しての評価です。

なので実力があっても(もしくはなくても)当日のコンディションや問題の相性などにより大きく上下します。

(僕もA→Dなんてことは幾度かありました

この評価を根拠に自信をなくされたというのであれば、ちょっぴり残念だったなぁと。

(おそらく、他の理由があったんだろうなぁと推察します)

<私が考える主な不合格理由>

ここはPDCAの「C」にあたる部分ですねー。

是非、以降の「A」やその次の「P」にあたる部分をお聞きしたいなぁと思いました。

診断士試験では「なぜ?」の発想と同等か、それ以上に「それで?」の発想が大事だと僕は教わりました。

世の社長さんたちも診断士に対して「なぜこうなった?」より「それでどうすればいいの?」の答えを求めているはずです。

二次試験対応にもこの考え方はとても大事で、「なぜ?」の深堀りはできても「それで?」の深堀りができていない答案が意外と多かったりします。

「なぜ」を5回考えると同じように「それで」を5回考えるクセをつけると、それだけで少し変わってくると思いますよ。

③センスが無いこと

不合格の理由にこれを挙げてしまうと、次の対策がとても立てにくくなります。

「センス」だと、どうしても先天的なニュアンスが出てくるからです。

(ま、センスも「磨く」ことは可能だと思いますが…)

その上で「例えば記述問題で、書くべき論点を二つ見つけたものの、だいたい間違った方のみに着目し記述してしまいます。」

ここは「なぜ?」の深掘りがほしいですね。

  • 「なぜ、二つの論点の間違ったほうに着目したのか?」
  • 「なぜ、正解の論点に着目しなかったのか?」
  • 「それで、正解の論点に着目するにはどうすればよかったのか?」

「二つとも書けば良い」とも限りません。
もう一つの論点が別の問題の論点(根拠)として使われてる可能性が大いにあります。

このパターンは「うっかり」とか「センス」の話ではなく解答プロセスの改善等で潰していくべきものだと思います。

このあたりの「気づき」の機会が独学の方には多くないことは否めませんが…。

つらつらと書いてしまいましたが、あさりさんが憎くて書いているわけではありませんのでどうぞ忖度してくださいね。

「それで?」の意識は試験対策のみならず、いろんなところで役に立つと思ってます。

何かわからないことがあれば、コメントでもメールでも結構ですのでご連絡くださいね。

あさりさん、どうもありがとうございましたー。

3215

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