思い込みの呪縛から逃れる
ただでさえ時間が無い受験生の皆さん、特に読書好きの方には大変申し訳ない話ですが、今日は本の紹介から。
といっても試験に役立つ本ではありませんのであしからず。
最近読んだ中でもいろいろな意味で心に残った作品が、朝井リョウ著の小説「星やどりの声」。父を病気で失った三男三女母ひとりの家族のお話です。若さあふれる清々しい文章で、それでいてなかなか感動させてくれます。
結構おススメ。
もちろん詳しい内容は読んでのお楽しみなので書きませんが、小学生である三男のエピソードには少し考えさせられるものがありました。善意で投げかけた言葉が、人を長い間苦しめるって確かにあるよなって。
こんにちは、実は結構読書好きのらいじんです。
診断士試験挑戦中の辛かったことの一つが本を読む時間がなかったことでした。
誰にでもある思い込み
まあ、そんなことはいいとして、誰しもちょっと考えれば馬鹿馬鹿しくなるというか、何でそんなこと信じていたんだろうというようなことがありますよね。特に子供の頃に何気なく聞いたことなんかで。
私も子供の頃、タンポポの綿毛が耳に入ったら耳が聞こえなくなってしまうと本気で信じていたことがあります。何でそんなことを信じるようになったのか、誰にそれを聞いたいのかなんて覚えていませんが、おそらく先生か親あたりが何らかの理由で、冗談半分で言ったことを信じてしまっていたのかなと思います。
こんな子供の頃の昔話なら笑い話にして終わりですが、この思い込みが試験の合否に関連するとなると、あまり笑ってばかりもいられないでしょ。
だいたい人間なんてものは、とっても信じやすい(騙されやすい)ものですから、その人にとって間違った情報を安易に信用してしまうことが本当に多いです。道場でも鵜呑みにするなと口が酸っぱくなるほど繰り返していますがね・・・これが意外と難しいのね。
特に情報の発信源がある程度のステータスを持っていたりするとね。だからこれも半信半疑がいいんじゃないかなって。
特に2次試験は
思い込みが致命傷になりかねない試験です。
2次試験とは与件文に書かれていることを使って、相手の聞きたいことを素直に答えてあげるだけの試験なんですけど、そこに思い込みがあると書いていないことを自分の記憶から勝手に引っ張り出してきたり、自分の中の常識を当然のこととして解答に使ったりして全く的外れな解答をしてしまう危険があるわけなんですよね。
診断士試験では、「理屈っぽいけど、素直な人」が合格し易いとは某受験校講師の弁。
これを理屈っぽい=論理的な思考、素直=思い込みを持ち込まないと解釈しつつ、問題処理時の順番を考えるなら、むしろ
「素直だけど、理屈っぽい人」
としたい。思い込みなく解釈して、論理的に解答するのが大事だから。
ここに書かれているように、自分が特定の思考パターンを持っていることは、是非認識すべきこと。
業務でもそうですが、過去の経験から培われた思考パターンで大抵の人は物事を捉える傾向があります。それは迅速な意思決定を可能にするし、失敗も少ないですからね。
でもそこから斬新な発想は生まれにくい。さらに診断士試験では、出題者が自分と同じ思考パターンを持っている可能性はかなり低い。
だからこそ、思い込みを排除=素直になることは、もう合格のための前提条件と言ってもいいくらい。
思い込みの呪縛から逃れる
そうは言うけど何とも抽象的で、だから何をしたらよいかわからないという人も多いかな。
そんな人には、ひとつの提案としてラテラルシンキング(水平思考)を意識してみることを挙げておきます。
水平思考とは、論理的に掘り下げる垂直思考とは異なって、視点を様々に変化させて新たなアイデアを生み出す思考方法です。
といっても難しいことは考える必要はありません。単に物事を全く異なった角度から考えてみるということでOK。もっと言うとパズルやなぞなぞの答えを探す感覚ですね。
Aについて聞かれていたら、Aでないものを考えたり、その聞かれていることが、本当に自分が思っているようなことなのかということを考えたり。
より深く考える前に、考える入口を沢山見つける・・・そんな感じです。
ここで紹介した方法は、水平思考とはちょっと違うけど多くの切り口を探そうという目的は同じ。
これは、試験対策になるし、頭が柔らかくなるし、仕事はできるようになるし、効果抜群・・・・もちろん鵜呑みにしちゃダメだけどね。
では、今日はこれまで。
by らいじん