【事例Ⅳ】「あと一歩の答案」Part2

みなさんこんにちは、コニケンです。
前回、事例Ⅲを題材に、実際に私自身の経験から「あと一歩の答案」を集めてご紹介しました。ストレート生としては、短期間でひたすら事例を解きながら前に突き進むしかない中、ちょっと自分の答案を振り返ってみれば、+2点、+4点に繋がる可能性がありますよ、ということがポイントでした。
この道場でも何度か記事になっていますが、2次経験者も含めて、(一部の超高得点者を除いて)ダンゴ状態が予想される中で、この+2点、+4点は本当に大きく、合否が分かれると言っても過言ではありません。あえて書きますが、決して甘く見ないでください
さて、今回は、第二弾ということで、事例Ⅳの第一問からご紹介したいと思います。みなさんすでにご存じの通り、事例Ⅳの第一問は配点が30~40点、まずは問題文にあった指標を2~3つ選ぶところから始まります。
正しい指標が選べているのであれば、さすがにそれを選んだ根拠もある程度は見えているはずなので、うまく盛り込めればまずは5~6割は取れるはずです。実際、私の演習の答案も、30点問題で16点とか18点というのがいくつかあります。
ここで、(さすがに満点は欲張り過ぎだとしても)安定的に20点(7割)を超えていけたら大きいですよね。そのためにも、事例Ⅲのときは少し性格が異なりますが、また10項目ご紹介します。予め言っておきますが、これをそのまま丸暗記するのではなく、これをヒントに、いま自分の答案がどういう状態か:「何が書けていて、何が書けていないか」もしくは、「自分の答案のクセ」を改めて振り返って欲しいと思っています。
一部、「当たり前じゃん!」という内容も含まれていますが、本番の緊張感に包まれると、意外と書けなかったりします。ぜひ確認してみてください。

①「原因は・・・」
「長所・短所が生じた原因を答えよ」という問題です。セオリー通り、解答の冒頭は上記の通り始めましたが、長所・短所のどちらについて書いているか、分かっているにも関わらず明記していませんでした。このような出題パターンの場合、事例によって、長所:短所が2:1もしくは1:2になりますが(3:0、0:3だったらちょっとイジメですね笑)、どちらについて書いているか、「短所の原因は・・・」としっかりと明記しましょう。これだけで+2点になれば儲けもの!

②「収益性に問題がある。」
事例Ⅳの第一問は、多くの場合、安全性・収益性・効率性の3つの視点で見ることが多いですが、よく最後の結論で上のように書きがちです。一見良さそうですが、同業他社と比べて収益性が「低い」もしくは効率性が「高い」としっかりと言い切ることです。数字の比較をしているわけだから当然ですよね。こういうところにも気を遣っていきましょう。

③「設備の維持・管理にかかる費用が・・・」
丁寧に説明しているつもりでも、字数を食う上に、逆にボヤけてしまいます。この場合、「労務費と修繕費がかかる」と言うように、具体的な費用項目を書きましょう!

④「同業他社に比べて資産が多いため・・・」
これも一見良さそうですが、明らかに多いのであれば、与件文のどこかに「何の」資産が多いのかきっと書かれているはずです。ちなみに、このときは同業他社と同等の売上高に対して、「生産拠点を2か所も保有している」がポイントでした。それをしっかりと解答に盛り込むことが大事です。

⑤「歩留りが低い・・・」
③と似た内容ですが、やはりここでも具体的にB/S・P/L上でどこに響いているのかを具体的に指摘する必要があります。このときは、「廃棄損の負担が大きい」が一つの指摘事項でした。

⑥「歩留りが低い・・・」Part2
⑤と同じ文言ですが、P/Lの指摘だけで満足せず、B/Sも見てみましょう。このときは、歩留りが低い⇒多くの原材料を保有する必要がある⇒棚卸資産の効率性を悪化させているというところまで気付ければ、間違いなく+4点に繋がりますよね。

⑦「費用を借り入れている・・・」
2次試験は、「どう(how)書くか」よりも「何を(what)書くか」の方が重要と言うことは散々強調されていますが、、やはり診断士を目指すものとしてはもう一歩上のレベルで書きたいところです。どのように借り入れているのかを具体的に明示して、「短期借入金で補填している」のように書ければ模範解答レベルですね。(もちろん、ここで重要なのは文章のカッコ良さではなく、「短期」ということを指摘することです)

⑧「労務費が多い・・・」
これも私が△だった問題です。指摘している項目は間違っていませんが、ここでは「売上高の減少に対して、“固定的な”労務費がかかっている」、つまり固定費としての労務費が強調できればベストでした。頭の中では分かっているはずなのに、書けていないパターンです。この事例Ⅳ第一問は決して難しいことは要求されていませんし、基本的には与件文+B/S+P/Lから読み取れることしか書けないはずなので、①の長所・短所のように、気づいていることは極力盛り込んで、解答を充実させましょう!

⑨「必要資金を借入金で補填している・・・」
このときも、「必要資金って何?」がポイントでした。ボヤかす必要は全くありません。⑦も踏まえて、例えば、「“労務費の”必要資金を“短期”借入金で補填している」と書けば、+6字で+4点に繋がったりもします。大きいですよね!

⑩「設備の稼働率が低下している・・・」
ラストです。稼働率が低下しているということは、生産量が減少しているのが起因しているのはある意味明白ですが、「生産量が減少して」を冒頭に書きたいですね。日頃から字数に余裕が無い場合は、解答のどこかしらにムダがあるかもしれません。そんな視点でも是非自分の答案を振り返ってみてください。私も自分の答案を見れば見るほど、ダラダラと1要素を書いているものが多いです。事例Ⅳ第一問は使える字数が比較的少ないので、書くべきことはきちんと盛り込みつつ、文章自体はキュッと引き締める必要がありますね!(もちろん、日本語にこだわりすぎて時間が無くなった、なんてことが無いように注意してくださいね)

以上、今回も10項目ご紹介しましたが、いかがだったでしょうか?冒頭にも書いたように、もう一度自分の答案を振り返ってみて、足りないところを見つけてみてください。
一次試験が終わったころ、ブログでもセミナーでもストレート生向けに「きっとどこかのタイミングでググッと伸びるはずだ」と言いましたが、それが今です!(某予備校のCMみたいですが・・・)
本番まであと三週間、いまは苦しいときかもしれませんが、是非ここで踏ん張って、最高の形で10/21を迎えましょう!
応援しています

byコニケン

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