なおさんの2次試験 解答&解説:令和元年度事例Ⅰ

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口述セミナー@東京のお知らせ
12月7日(土)午後を予定
場所、時間の詳細は後日告知いたします。

※大阪、名古屋は口述セミナーの予定はございません。
あらかじめご了承ください。

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事例Ⅵ(@大阪)
11月16日(土)18:00~ 大阪駅周辺にて。
※お申し込み受付は修了しました。

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みなさん、おはようございます。なおさんです。

本日は予定では記事は「お休み」の日曜日ですが、「なおさんの2次試験 解答&解説:令和元年度事例Ⅰ」をお送りしたいと思います。

2次筆記試験が終わってモヤモヤが続いている方、予備校の2次筆記試験解説会に行ったけど、何となく腑に落ちない方。そんな皆さんのために、新たな視点となる解答案と解説をお届けしたいと思います。

ただ、注意していただきたいのは【あくまで現時点での私の見立て】です。

口述試験の受験資格者の発表時には「出題の趣旨」が発表されて、協会がどの部分を答えて欲しかったかがわかるのですが、現時点ではそれもまだですので、はっきり言って「合ってるかどうかわかりません。」(きっぱり)
あくまで「なおさんはこう考えた」ということで参考にしていただければ幸いです。

それでは前置きが長くなりましたが、「なおさんの2次筆記試験 解答&解説:令和元年度事例Ⅰ」行ってみましょう。(^^)/


 

第1問(配点20点)

A社長がトップに就任する以前のA社は、苦境を打破するために、自社製品のメンテナンスの事業化に取り組んできた。それが結果的にビジネスとして成功しなかった最大の理由は何か。100字以内で答えよ。

【設問要求の確認】

・A社が取り組んだ「自社製品のメンテナンスの事業化」が、結果的にビジネスとして成功しなかった理由を問われています。
・「最大の理由」を問われていますので、いくつかの理由のなかで最も重要なものをひとつ解答します。

【戦術レベルの視点】

・理由を問われていますので、「理由は~」で書き出します。
・「最大の理由」を問われていますので、「理由は、①~、②~」という詰込み型の解答手法は封印します。
・レイヤーは、「経営戦略レイヤー」です。

【解答要素の確認】

※カッコ内の数字は段落番号です。
・健康志向が強まり喫煙者に対して厳しい目が向けられるようになって、徐々にたばこ市場の縮小傾向が進んだ。(③)
・受動喫煙問題が社会問題化すると、市場の縮小はますます顕著になった。(③)
・しかも時を同じくして、葉たばこ生産者の後継者不足や高齢化が急速に進み、葉たばこの耕作面積も減少するようになった。(③)
・こうした中で、A社の主力事業である葉たばこ乾燥機の売上も落ち込んで(③)
・2000年を越えるころになって、小さな火種が瞬く間に大きくなり、2000年代半ばには、大きな問題となった。(④)

【解答例】

理由は、健康志向や受動喫煙の社会問題化、生産者の後継者不足や高齢化で葉たばこの耕作面積が減少して葉たばこ乾燥機の売上も減少する中で、新市場を目指すことなく衰退する既存市場の中での新規事業であったため。(100文字)

【解説】

経営戦略レイヤーでの新規事業への取り組みですので、以下の図にある4つの成長戦略のマトリックスを意識して解答を作成します。

自社製品である「葉たばこ乾燥機」のメンテナンスサービスですので、当然のことながら既存市場、既存顧客がターゲットになります。一方で、葉タバコ乾燥機の市場自体は、健康志向や受動喫煙の社会問題化、生産者の後継者不足や高齢化で耕作面積が減少していますので、葉タバコ乾燥機は売れない、メンテナンスサービスも売れない、となるのは自明です。このあたりを「経営戦略の失敗」という視点で書けると良いと思います。

 

第2問(配点20点)

A社長を中心とした新経営陣が改革に取り組むことになった高コスト体質の要因は、古い営業体質にあった。その背景にあるA社の企業風土とは、どのようなものであるか。100字以内で答えよ。

【設問要求の確認】

・高コスト体質の要因となった古い営業体質の背景にあるA社の企業風土を問われています。

【戦術レベルの視点】

・古い営業体質の具体的な記述が与件文にありますので、それを生んだ背景を盛り込みます。
・レイヤーは、「人的資源管理レイヤー(組織風土)」です。

【解答要素の確認】

・縁戚関係にある8名の役員を擁する同社の本社は、A社長の祖父が創業した当初から地方の農村部にある。(①)
・二代目の長男が現代表取締役のA社長で、副社長には数歳年下の弟が、そして専務にはほぼ同世代のいとこが就いており、この3人で経営を担っている。(①)
・総勢約80名の社員のほとんどは正規社員である。(②)
・かつて、たばこ産業は厳しい規制に守られた参入障壁の高い業界であった。その上、関連する産業振興団体から多額の補助金が葉たばこ生産者に支給されていたこともあって、彼らを主要顧客としていたA社の売上は右肩上がりで、最盛期には現在の数倍を超える売り上げを上げるまでになった。(③)
・とはいえ、売上も現在の倍以上あった上、一新入社員に過ぎなかったA社長に際立った切迫感があったわけではなく、存続危機に陥るなどとは考えていなかった。(③)
・新しい事業に取り組むことを、古き良き時代を知っている古参社員たちがそう簡単に受け入れるはずもなかった。(④)
・長年にわたって問題視されてきた高コスト体質の見直しであった。(⑤)
・減価償却も済み、補修用性能部品の保有期間を過ぎている機械の部品であっても客から依頼されれば個別に対応していたために、膨大な数の部品が在庫となって収益を圧迫していたのである。(⑤)
・営業所の業務が基本的に手書きの帳簿で処理され、全社的な計数管理が行われないなど、前近代的な経理体制であることが明らかとなった。(⑤)

【解答例】

厳しい規制に守られたたばこ業界の生産者等を顧客として売上を外部環境に依存し、顧客要請に個別対応するだけで業績が拡大した成功体験を持つため、公社民営化後の市場縮小時にも切迫感の無い従属的な風土であった。(100文字)

【解説】

高コスト体質の要因となった古い営業体質の背景にあるA社の企業風土を問われていますので、③段落のかつての葉たばこ産業の状況や、⑤段落の高コスト体質に関する記述から、どの様な企業風土であったかを考えて記述します。③段落からは、「規制に守られ補助金も潤沢→公社の民営化(JT)、健康志向、後継者不足で売上減少」から、特に企業努力をせずに売上が拡大していた様子がうかがえます。入社間もないA社長ですら「際立った切迫感があったわけではなく、存在危機に陥るなどとは考えていなかった」という呑気ぶりですので、一般社員においてはなおさらでしょう。
また、⑤段落の高コスト体質の記述には、「減価償却も済み、補修用性能部品の保有期間を過ぎている機械の部品であっても客から依頼されれば個別に対応していた」とありますし、「全社的な計数管理が行われない(=営業所ごとの個別対応)」からは、積極的な営業姿勢や効率的な運用に対する意識が感じられません。(普通は、減価償却が済んだら新製品を売り込むし、保有期限が過ぎた部品は廃棄します)このあたりの要素を散りばめながら解答が構成できれば良いと思います。

 

第3問(配点20点)

A社は、新規事業のアイデアを収集する目的でHPを立ち上げ、試験乾燥のサービスを展開することによって市場開拓に成功した。自社製品やサービスの宣伝効果などHPに期待する目的・機能とは異なる点に焦点を当てたと考えられる。その成功の背景にどのような要因があったか。100字以内で答えよ。

【設問要求の確認】

・市場開拓に成功した背景にあった要因について問われています。

【戦術レベルの視点】

・要因を問われていますので、「要因は、①~、②~」の形式で解答します。
・レイヤーは「経営戦略レイヤー」です。

【解答要素の確認】

・3年の時を経て、葉たばこ以外のさまざまな農作物を乾燥させる機器の製造と、それを的確に機能させるソフトウェアの開発に成功した。(⑦)
・さらに、動力源である灯油の燃費効率を大幅に改善することにも成功し、新規事業の基盤が徐々に固まってきた。(⑦)
・新規事業の拡大は機器の開発・製造だけで成就するわけではなく、新規事業を必要とする市場の開拓はもちろん、販売チャネルの構築も不可欠である。(⑧)
・A社が独自で切り開くことのできた市場は、従来からターゲットとしてきたいわば既存市場だけであり、キノコや果物などの農作物の乾燥以外に、何を何のために乾燥させるのか、ターゲット市場を絞ることはできなかった。(⑧)
・藁をもつかむ思いでA社が選択したのは、潜在市場の見えない顧客に用途を問うことであった。(⑨)
・(HPに)アクセスしてくれた潜在顧客に乾燥したいと思っている「モノ」を送ってもらって、それを乾燥させて返送する「試験乾燥」というサービスを開始した。(⑨)
・生産農家だけでなく、それを取りまとめる団体のほか、乾物を販売している食品会社や、漢方薬メーカー、乾物が特産物である地域など、それまでA社ではアプローチすることのできなかったさまざまな市場との結びつきもできたのである。(⑨)

【解答例】

要因は、①さまざまな農作物を乾燥させる機器の開発・製造②動力源である灯油の燃費効率の大幅な改善に加えて③試験乾燥サービスを通じて潜在顧客のニーズを探索し、新規市場開拓、販売チャネル構築につなげたこと。(100文字)

【解説】

A社がHPを通じて市場開拓に成功した要因は、「自社の乾燥技術や製品を市場に知らせるために自社ホームページ(HP)を立ち上げた。(⑧段落)」という一般的に「HPに期待する目的・機能(設問文)」ではなく、「試験乾燥サービス」を通じて「潜在市場の見えない顧客に用途を問うこと」だったと思われます。そして、この「試験乾燥サービス」が大きな反響を呼び、「乾物を販売している食品会社や、漢方薬メーカー、乾物が特産物である地域など、それまでA社ではアプローチすることのできなかったさまざまな市場との結びつきもできた」ことにつながっています。
また、⑧段落に「新規事業の拡大は機器の開発・製造だけで成就するわけではなく、新規事業を必要とする市場の開拓はもちろん、販売チャネルの構築も不可欠である。」という記述がありますので、この記述を満たすような内容で解答を構成できれば良いと思います。

※「HPへの反応は、1990年代後半のインターネット黎明期では考えられなかったほど多く」の時制に違和感を感じますね。A社の沿革は以下のようになっています。
2000年代中頃: A社長就任、新体制スタート
経営改革本格化、高コスト体質の見直し、人員削減
2000年代後半: さまざまな農作物を乾燥させる機器の開発・製造に成功
2000年代後半: HP立ち上げと「試験乾燥サービス」開始

 

第4問(配点20点)

新経営陣が事業領域を明確にした結果、古い営業体質を引きずっていたA社の営業社員が、新規事業の拡大に積極的に取り組むようになった。その要因として、どのようなことが考えられるか。100字以内で答えよ。

【設問要求の確認】

・古い営業体質を引きずっていたA社の営業社員が、新規事業の拡大に積極的に取り組むようになった要因を問われています。

【戦術レベルの視点】

・要因を問われていますので、「要因は、①~、②~」の形式で解答します。
・レイヤーは、「人的資源管理レイヤー」です。

【解答要素の確認】

・当然のように、業績悪化の真っただ中にあっても見直されることなく、100名以上にまで膨らんでしまっていた従業員の削減にも手を付けることになった。(⑥)
・定年を目前にした高齢者を対象にした人員削減ではあったが、地元で長年にわたって苦楽を共にしてきた従業員に退職勧告することは、若手経営者にとっても、A社にとっても、初めての経験であり辛い試練であった。(⑥)
・その後の波及効果を考えると、苦渋の決断であったが、これを乗り越えたことで従業員の年齢が10歳程度も引き下がり、コストカットした部分を成果に応じて支払う賞与に回すことが可能になった。(⑥)
・自社のコアテクノロジーを「農作物の乾燥技術」と明確に位置付け、それを社員に共有させることによって、葉たばこ乾燥機製造に代わる新規事業開発の体制強化を打ち出した。(⑦)

【解答例】

要因は、①高齢者の人員削減で従業員年齢が下がり②社員が危機を認識したこと③賞与を成果連動としたこと④コア技術を「農作物の乾燥技術」と明確して社員と共有し、新規事業開発の体制強化を打ち出したことである。(100文字)

【解説】

古い営業体質を引きずっていたA社の営業社員が、新規事業の拡大に積極的に取り組むようになった要因を問われています。社員のマインドセットを変えるためには、「動機付け」、「方針の明示と徹底」などの要素が挙げられますが、それに該当する事実を与件文から探します。
「高齢者を対象にした人員削減」では、昔の成功体験を持った高齢社員がいなくなることによって、過去の成功体験の悪影響が軽減されます。また、若い従業員ほど「新しいこと」や「チャレンジ」に積極的な傾向がありますので、従業員の若返りは大きな要因となったと思われます。さらに考えもしなかったリストラは、社員にとって十分すぎるほどの危機感を植え付けたと思います。
また、「コストカットした部分を成果に応じて支払う賞与に回すことが可能になった」という記述からは、賞与が成果連動型であること、(当然のこととして)加算に該当する成果とは会社の目指す「新規事業開発の体制強化」につながるものであることから、旧来のマインドセットを変えて新規事業に取り組むインセンティブになっています。
さらに、会社が「自社のコアテクノロジーを「農作物の乾燥技術」と明確に位置付け、新規事業開発の体制強化を打ち出した。」ことは方向性の明示になっていますし、「社員に共有させること」も重要なポイントだと思います。
これらの要素をもれなく盛り込んで解答を作成していきます。

 

第5問(配点20点)

A社長は、今回、組織再編を経営コンサルタントの助言を熟慮した上で見送ることとした。その最大の理由として、どのようなことが考えられるか。100字以内で答えよ。

【設問要求の確認】

・組織再編を見送った理由を問われています。
・「最大の理由」を問われていますので、いくつかの理由のなかで最も重要なものをひとつ解答します。

【戦術レベルの視点】

・理由を問われていますので、「理由は~」で書き出します。
・「最大の理由」を問われていますので、「理由は、①~、②~」という詰込み型の解答手法は封印します。
・レイヤーは、「組織レイヤー」です。

【解答要素の確認】

・縁戚関係にある8名の役員を擁する同社の本社は、A社長の祖父が創業した当初から地方の農村部にある。(①)
・二代目の長男が現代表取締役のA社長で、副社長には数歳年下の弟が、そして専務にはほぼ同年代のいとこが就いており、この3人で経営を担っている。(①)
・A社の組織は、本社内に拠点を置く製造部、開発部、総務部と全国7地域を束ねる営業部が機能別に組織されており、(⑩)
・営業を主に統括するのが副社長、開発と製造を主に統括するのが専務、そして大所高所からすべての部門にA社長が目配りをする体制となっている。(⑩)
・A社の組織は、創業当時の機能別組織のままである。(⑪)
・現段階での組織再編には賛成できない旨を伝えられた。(⑪)
・熟考の末、今回、組織再編は見送ることとした。(⑪)

【解答例】

理由は、新市場への事業拡大に際して、製品別やチャネル別の事業部制組織への再編は経営資源の分散となり、市場ニーズを別チャネルでの営業活動や乾燥技術・装置の改善につなげるためのシナジー効果を減らすため。(100文字)

【解説】

本文の記述が著しく少ないので、「機能別組織のメリット・デメリット」、「事業部制組織のメリット・デメリット」、「マトリックス組織のメリット・デメリット」の知識をベースにして、A社長が従来の機能別組織を「どのような組織にしようとしたのか」を類推して記述することになります。
新規事業開発の体制強化を打ち出し、試験乾燥サービスで従来の生産農家以外の市場との結びつきが出来たA社が、今後の発展をにらんで組織再編を行うとしたら、新市場をさらに深耕するための事業部制組織だと思われます。従来の生産農家(+取りまとめ団体)であれば「全国7地域を束ねる営業部(⑩)」という地域別の営業組織で問題ありませんが、食品会社、漢方薬メーカーとの取引が増えてくるとアカウント別(取引先別)の営業組織で顧客に合わせた対応をしたくなるのでしょう。
さらに与件文には、「現段階での組織再編には賛成できない(経営コンサルタント)」とありますし、「熟考の末、今回、組織再編を見送ることとした(A社長)」とありますので、現時点ではデメリットやリスクが大きいが、将来的に何らかの条件がクリアできれば「組織再編を行う」のでしょうし、経営コンサルタントも同意する可能性が示唆されています。
最初は「地方の農村部で縁戚関係者による家族的経営を行うA社には、合理主義的な事業部制組織は合いませんよ。社長、副社長、専務の3人以外にも事業部を回せる役員はいるんですか」という方向性で解答を書いてみましたが、それだと「将来的にもずっと機能別組織を続けるべき」ということになってしまいますので、本文の思わせぶりな記述と矛盾します。ということで「新規事業の規模が小さい今は時期尚早」というシナリオにしました。

設問要求確認後の問題用紙と解答骨子のメモ

 

解答要素確認後の問題用紙


いかがでしたでしょうか。口述試験に向けて自分なりに読み込んでみると良いかもしれませんね。
以上、なおさんでした。(^^)/

 

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なおさんの2次試験 解答&解説:令和元年度事例Ⅰ”へ14件のコメント

  1. やまだ より:

    ありがとうございました!
    参考になりました。
    内部、外部、リソース3つの観点ですが解答は新規事業領域の分析不足として具体的な中身で書いています。それでも最大の理由についてに引っかかるものでしょうか?
    確かにリソースは古参社員の協力が得られずメンテナンスノウハウ蓄積が不可みたいな感じが良かったですね
    まだまだ勉強が足りないです。

    1. なおさん より:

      やまださん、コメントありがとうございます。

      「最大の」に関しては、匿名さんへのコメントの通りですが、正解は分かんないですからねぇ。何とも断言できるものではありません。

      一番先頭の要素は採点されて、2番目以降は採点されないという可能性もありますので、その線に期待して結果を待ちましょう。(^-^)/

      1. なおさん より:

        あ、「最大の」について複数要素を解答するのは、何れにしてもリスキーだと思いますので、お勧めしないことを念押ししておきます。(^-^)/

  2. やまだ より:

    第一問で事業領域を意識した解答はまずいでしょうか?

    社長の新規事業への分析不足として
    ①外部環境分析が不十分②コアが明確化されてなく強みの活用ができない(内部)③古参社員の協力が得られず新規事業への組織構築ができてない(リソース)
    ①外部は第三問の新規市場でクリア
    ②内部は第四問で明確化することでクリア
    ③古参社員(過去のしがらみ)も四問でクリア
    という流れが綺麗かなと思い当日は解答してしまいました。。

    1. なおさん より:

      山田さん、コメントありがとうございます。

      第3問、第4問と結びつけて解答された構成力は素晴らしいですね。基本的な着眼点は悪くないと思います。

      ただ、残念なのは「最大の理由を問われているのに複数要素を書いていること」と「自社製品のメンテナンスに限らない要素(③)が入り込んでいること」です。
      新規事業が「椎茸乾燥機」であっても、③は成立してしまいますよね。

      2次筆記試験は、診断士としての模擬診断の様なもので、理解力、分析力、助言力が問われますので、例えば①についても、社長に対して「環境分析が甘いですね」と指摘だけに終わらずに「葉たばこ市場は縮小しますので、技術を生かして別の市場を目指しましょう」と具体的にアドバイスしてあげたいわけです。

      ご参考になれば幸いです。(^-^)/

  3. 匿名 より:

    なおさんのお考えでいいのでお教え下さい。「最大の理由」に対して箇条書きで答えるのは
    ①問答無用の0点
    ②事故として大きく減点
    ③多少の減点、もしくは許容範囲
    のいずれでしょうか。
    ①か②かで議論が分かれるトコだと思いますが。

    1. なおさん より:

      匿名さん、コメントありがとうございます。

      聞かれたことに答えていないですからねぇ、、①の可能性が高いと思います。例えるなら、社長さんの質問に正面から向き合わずに、自分の言いたいことを言ってるわけですからねぇ。診断士適正に欠けると判断されても仕方ないでしょう。

      一般の資格試験と異なり、診断士試験の特に2次試験(筆記、口述とも)は、診断士適正のある人を選抜する試験の意味合いが強い感じがします。(基礎知識は1次で十分)

      ひょっとすると1番目に書いたものだけ採点されるかも知れませんが、並記している時点で大きく要素が欠落していますので、max5点くらいのイメージですね。

      ご参考になれば幸いです。(^-^)/

      1. 匿名 より:

        ありがとうございます!やはり、「聞かれた事に正面から答える」誠実さが求められますよね。

        当たり前のことを当たり前に答える大切さと難しさを感じます。

        ありがとうございます!

  4. オコ より:

    読み応えありました!
    予備校の模範解答とも照らし合わせながら
    「やっぱり第3問は事故ったな」と確信しました 笑

    解説もわかりやすくてとても参考になります。
    ありがとうございます!

    1. なおさん より:

      オコさん、コメントありがとうございます。

      ちなみに私の解答例ですが「80分以上」かけてます。(^^;
      ですので、初見で80分以内に解答例通りに書けなくても問題ありませんし、むしろ普通だと思います。
      得点開示も出来ませんし真相は永遠に謎ですが、感触としては「70点を少し越えた辺り」の解答例になっていると思われます。

      あくまで考え方、視点、切り口、回答要素の参考にしていただければと思います。

      次回は7日の当番の日に「事例Ⅱ」を公開しますので、そちらもご参考になれば幸いです。(^-^)/

      1. オコ より:

        手応えで70点を感じ取れるあたり、すごいです!

        励まし(?)のお言葉もありがとうございます

        冷静に振り返ってショボーーンとしてました…笑

        7日の事例Ⅱも楽しみにしてます!

  5. なおさん より:

    誤解のないように少し表現を変えてみました。(^^)/

  6. なおさん より:

    通りすがりさん、コメントありがとうございます。

    インターネット黎明期が90年代後半なのは知っています。当時、コンピューターミュージック製品のプロダクトMgr.をしていましたので、Windws95、Windows98の発売時はお祭りのような騒ぎでした。

    A社の時勢だと、
    ・1990年代中 A社長A社に就職(25歳?)
    ・2000年代中 大問題化、新体制発足
    ・2000年代後 機器の製造開発に成功、HP開設

    となっていますので、「背水の陣で立ち上げたHPへの反応は、1990年代後半のインターネット黎明期では考えられなかったほど多く、依頼件数は初年度だけで100件以上にも上った」という表現に違和感を感じるんですよね。
    「背水の陣で立ち上げたHPへの反応はA社の予想を上回る反響があり、依頼件数は初年度だけで100件以上にも上った」なら自然。

    受験生の時勢を混乱させるためのトラップとして「1990年代後半のインターネット黎明期のHPへの反応の低さ」を比較対象に持ってきたのだとしても、そもそも10年前と比較して何か意味あるの?と感じるんですよね。

    まぁ、2次筆記試験の与件文は相当練り上げられているので、トラップとみるのが自然なんでしょうけど、直球ど真ん中で勝負してほしいなぁというのが個人的な感想です。

  7. 通りすがり より:

    インターネット黎明期が90年代後半で、HP立ち上げの時期の話ではないです。他の解答例が素晴らしいだけに、このぐらいは読み取ってほしいところで残念でした。

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