ああ、財務会計!
まいど、はじめまして。ひろいんと申します。
いろんなご縁があって、一発合格道場の4代目執筆陣に加わることになりました。
みなさん、よろしくお願いします。
初代メンバーのJCさんや、3代目のこぐまさんと同じ「おっさん世代」の50歳です。
ただし、お二人とは違って、一発合格は二次試験だけ。一次試験は3年かけての合格でした
それには厳然たる理由があるのですが、今日はその理由の一端をひも解いていくことで、
反面教師としてみなさんの参考にしてもらえればなぁ、と思っています。
◆なぜ中小企業診断士を目指したのか◆
まずは、もう頭の硬くなりかけたおっさんが、なぜ難関と言われる診断士を目指したのかについて。
私はプロフィールにある通り、大学卒業後から25年間、2度の転職を経ながらも、「代理店の営業」という、かつて「ギョーカイ」と呼ばれた職にありました。
(外からは華やかそうに見えるところもあるようですが、なかなかどうして、実は地味な仕事が多いのですけどね。)
金勘定に関しては、ナンボで買って、ナンボで売るのかがすべてで、P/L?B/S?ってナンデスカ状態でした。
そんな私も管理職と呼ばれる年頃にもなり、営業とはいえ、マネジメントの一端を担うべく、
本来ならば経営に関する知識・経験を会得している必要があったのですが、
少なくとも当時の私には経営に関する広い知識はなく、特に財務会計分野については、お恥ずかしいレベルの知識しかありませんでした。
そんな折、4年前にファイナンシャル部門(いわゆる経理局)への転属の命が下ったのです。
いわゆる経理業務ではなく、当時のCFOからは営業と経理を繋ぐ橋渡し的な役目を託されたのでしたが、
とはいえ、簿記の何たるかも分からないままではマズイと思い、何か勉強を始めようと考えたのでした。
でも、今さら経理の専門家になれるわけでも、なるつもりもない私は、経営全般に関わる知識に関して、足りないところは補充し、既にある程度経験している部分は整理したいと思っていました。
ここで話は10年前に戻ります。
私が今住んでいる街に引っ越してきたのが10年前。
フツーのマンションに住んでいますので、近所付き合いなんかあるはずもないと思っていたのですが、
同じマンションの住人ではなく、昔から近所に住む方々と、ひょんなことからお知り合いになることができたのです。
小さな町工場や、建築関連の自営業の方、はたまた製造業を営む社長さんなど、多くの中小企業の方々との交流を持つことができ、
これからもずっとお付き合いさせていただくことになるのだと思います。
ここまででピンときたアナタ、流石です(笑)
そうです、
中小企業診断士です。
経営全般に関わりたいという会社での思いと、
近所の中小企業の人達に少しでもお役に立てないだろうかという2つの思いが交錯した時、
かねてから名前だけは知っていた中小企業診断士の資格を取ろう!と決心したのでした。
◆橋げたの基礎◆
長い前振りでしたが、ここからが今日の本題
いざ試験科目を見てみると、一次試験の経済学に始まり、まあ多岐にわたること。
中でも、私は財務会計と経済が最後までクリアできず、苦労することになったのです。
ここで、その理由を簡単に考察してみると、
- 他の科目は難易度の波こそあるものの、ある程度の社会人経験があれば、何割かは見当が付く。よって、橋げた理論のいうところの強固な橋げたの、そのまた基礎のあたりはできていた(はず)。
- 財務会計に関しては、基本的な簿記の仕組みを理解することが肝要だが、まったくと言ってよいほど知識ゼロに近い状態。
- 経済に関しては、橋げた理論の橋板はあるものの、しっかりとした橋げたがないために、結局は橋を掛けることができない。
◆財務会計は難しい!?◆
財務や経理関係のお仕事をされている方や、簿記1-2級の資格を持っている方にとっては、比較的とっつき易い科目なのですが、
なにせ営業や研究職なんかだと、
「仕訳?」前政権でやっていた仕分けとは違うんですか?とか、
貸方?借方??お金の貸し借り???となってしまって、入り口のところで「ハイ、さようなら!」って感じになっちゃうんですよね。
(はい、僕がそうでした)
財務会計に関しては、一次試験や二次試験は言うに及ばず、実際の診断業務では絶対的に欠かせない知識です。
この科目をクリアしない限り、合格への道は閉ざされてしまいます。2年連続不合格だった僕が証明しています。
でも、安心してください。決して難しすぎる科目ではありません。
財務会計では、簿記の知識は必須です。もちろん、これ以外の知識も必要になってきますが、まずは簿記。
でも、「簿記」は商業高校などでも学ぶんです。つまり、中学卒業後の生徒が学んでいくレベルから始めればいいんです。
僕の肌感覚だと、日商簿記3級に合格するレベルの理解度であれば、とりあえずは十分だと思いますよ。
もちろん、1-2級レベルだと素晴らしいし、大きな得点源になる可能性大です。
今は簿記の知識がまったくなくても大丈夫。初心者向けに書かれた参考書を書店で探してみてください。
自分に合ったものを見つけて、とっととマスターしてください。中学卒業レベルですから。
そしたらもう、橋げたの基礎の部分は完成ですよ。
結論。
橋げた理論は正しい。ただし、すでに橋げたの基礎ができている科目もあれば、何もないところから作り始める科目もある。
特に、経理にまったく縁のない人生を送ってきたアナタ、今ならまだ十分に間に合います。全力でやりさえすれば、の条件付で。
経済については、次回に。
ほな、また。
ボブ様
コメントありがとうございます!
ぜひしっかりとした橋げたを築いて、合格へ向けての得点源としてください。
応援しています。
昨年度に初めて受験しましたボブと申します。昨年度は某受験校の通信講座で学習していましたが、財務会計が苦手なまま受験し結果は40点。4科目のみの合格となりました。
今までサービス業や接客業に携わって来ましたので経理の「け」の字も分からない人間で特に簿記の分野は今でも良く分かっていませんでしたがこの記事を読んで「目から鱗」でしたし大変励みになりました。
私は橋げたを作る前の地盤が脆いのに無理矢理橋げたを作ろうとして昨年度は失敗しました。なのでこの記事を参考に早速簿記3級等から始めてまずは「地ならし」をしてしっかりとした地盤を作ってからもう一度橋げたを構築したいと思います。
長文、駄文失礼致しました。
おはよーぐると様
コメントありがとうございます。
励みになるとのお言葉は、本当に嬉しい限りです。
少しでも皆さんの力になれるよう応援し続けます。これからもよろしくお付き合いください。
ひぃろぉー様
ご指摘の点、ごもっともです。貴重なご意見をありがとうございます。
今後も、できるだけ多くの受験生に参考にしていただけるような記事を心がけていきますので、引き続きよろしくお願いします。
たろぴ様
コメントをいただき、ありがとうございます。基礎からガッツリ築きあげれば、きっと得点源になりますよ。
ぜひ、頑張ってください!
気になったので、コメントします。
診断士の方が善意で受験生にとって有用な情報を届けてくれる。それだけで受験生にとってはかなり励みになります。
読み手は情報を取捨選択して、必要とするところを吸収すればそれでいいんじゃないでしょうか?
このブログの合格された方の当時の生々しい言葉や、考え方が大変励みになります。
読み手(相手)がどのような印象を受け取るのか、ということについて考えさせられました。
「ギョーカイ」という言葉は結局は広告代理店勤務を自慢してるよね、と捉える人もいますし、「マンションに住んでいて近所の人とは付き合いはない」という表現は、ギョーカイ人はマンションに住める財力あるけど近所の町工場の人はせいぜい借家住まいで交流なんてあるわけもない、と捉える人もいます。
もちろんそのようなことを意図していないのもわかりますし、根拠のない批判ではありますが、そのように連想する人は少なからずいるということは容易に想像できます。
診断士は正論をかざすのも大事ですが、相手がどう受け止めるのか、ということを大事にしなければならないことを考えさせられました。
そういう意味では昌生様の意見は凄く貴重だったと思います。
ひろいんさま
財務会計って、とっつきにくくて苦手だと意識してましたが、記事を読んで、もう一度橋げたを立て直してみようという気持ちになり、すごく元気がでました。本当にありがとうございました。
ほな、また。
昌生様
ご意見ありがとうございます。
自分の考えを人にお伝えすることの難しさをご指摘いただき、これからもっともっと精進しなければ、と心を新たにいたしました。
少しでも皆様のお役に立てるよう、頑張って参ります。
昌生様
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「相手の誤りを諭す」ことはとても難しく、貴重なご指摘大変ありがとうございます。ただ表現の問題はあれ、当記事の主張は
と読み取ることもできます。
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①親身に相談に乗る、②事実に深く切り込む、いずれも診断士の強みであり、気兼ねなく自由闊達に意見を述べる場があって良いと思います。
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私などまだ精進の身であり、引き続きご意見いただけますと幸いです。
貴殿のメールを読み、心寂しくなりました。
論調は、「財務は中卒だってできる。俺は大卒なんだ!」と、読み取りました。
貴殿は、確かに試験に合格し、見事に資格を取得されたのでしょう。
しかし、この感覚で中小企業診断士が務まるのでしょうか。
命を懸けて働く中小企業の社長を目の前にして「俺は中小企業診断士の資格保有者だ!」と、得意げに威張る姿が目に浮かびます。
是非、相手の立場に立って相談に乗ってあげる感性を築いて頂ければと期待しています。