一貫性の法則を活用して有言実行

こんにちは。ZonEです。

日々刻々と本試験が迫っていますが、過去問など順調に消化できていますでしょうか?

「一日○問解こう」とか「毎週○年分回そう」…などと目標は立てているものの、仕事の波や断れない飲み会などで、なかなか予定通り進んでいない…という方も多いのではないでしょうか?

今回は目標を達成するために、一貫性の法則という心理原理を活用する方法について、考えてみたいと思います。

 
目標/計画を立てていないと大きく後れる

一貫性の法則とは、「ひとたび決定を下したり、ある立場を取ると、そのコミットメントと一貫した行動を取るように、個人的にも対人的にも圧力がかかる」ことです。

要は「これから○○するよ」と言っておきながら、実際に○○しないのは、一貫性が無くて気持ち悪い…ということです。自分が××擁護派という立場を明言しているのに、××を激しく非難したり全否定するのは、違和感があって嫌ですよね。他人についても、言っていることとやっていることが全く違う人は、信頼がおけない…と感じてしまうのではないでしょうか。

社会の中で集団生活を送っている人間にとって、「一貫性」は論理性や合理性、安定性、そして誠実さの核心をなすものと考えられています。

裏返して見ると、ある問題に対して自分の立場をはっきりさせてしまえば、一貫してそれに固執することで大きな満足感が得られることになります。多大な精神的労力を必要とする複雑な日常生活を営んでいく上で、一貫性を保つことは、便利で、比較的楽で、効果的な方法となるわけです。

この原理はかなり強力で、マーケティング心理学ではお馴染み(古典的過ぎ!?)のフット・イン・ザ・ドアやローボール・テクニックといった手法も、根本的にはこの法則から派生しています。

ですので、目標や計画を立てる際に「××までに○○する」のような宣言/予告形式でコミットメントを行うだけで、(現実的なものであれば)一貫性の法則が働いて達成する可能性が高まる…といった効果が期待できます。

 
一貫性の法則を強化する4つの条件

コミットメントすれば、一貫性の法則が働くので物事が大きく進むのは前述した通りですが、冒頭の目標を立てているのになかなか達成できない…という問題解決には至っていません。

そこで、コミットメントを行っていても達成できない目標をクリアする工夫について考えていきましょう。

一貫性の法則を少し掘り下げた研究では、下記4つの条件を満たす時、コミットメントがより効果的に影響を及ぼすと言われています。

  1. 行動を含むこと
  2. 公衆の目にさらすこと
  3. 努力を要すること
  4. 自分の意志で選ぶこと

1つ目は、コミットメントに行動を伴わせる、例えば「目標を直筆で紙に書く」とより効果的だということです。頭の中で考えるだけよりも、声に出したり、文字に書いた方が効果が大きいのは、そりゃそうだ…って感じですよね。

2つ目は、コミットメントを公衆の目にさらす、例えば「同僚や勉強仲間に公言する」とより効果的だということです。公言することで周囲の協力を得やすくなるという副次的な効果も期待できそうですね。

3つ目は、コミットメントするためのハードルが高いほど、そのコミットメントに対して真摯に取り組むようになることでう。…が、ちょっと勉強への適応は難しいかもしれませんね。

4つ目は、他人から押し付けられた目標より、自分で立てた目標の方が効果的ということです。診断士の勉強自体が、多くの受験生にとって、自発的に始めたことだと思いますので、この点も考慮しなくてよさそうですね。

ということで、なかなか目標を達成できずに苦しんでいる…という方で「目標を頭の中で考えているだけ」の方や「目標を公表していない」方は、ぜひ1や2の要素を盛り込んでみてはいかがでしょうか

なお、2のパブリックコミットメント(公衆の目にさらす)方略は、プライドが高い人、あるいは公的自意識が高い人に特に有効です。自分はプライド/公的自意識が高いとお感じの方は、ぜひともお試しいただければ幸いです。

 
目標の達成可能性は適切なレベルに

「自分はきちんと目標を達成しているから問題ない」とお考えの方も、低過ぎる目標を設定して機会損失していないか?…はチェックしてくださいね。

目標70を達成した人と目標90に対して80までしか達成できなかった人では、後者の方が実績は上です。

かといって、達成可能性がゼロに近い高レベルの目標を設定してしまうと、モチベーションが上がらずにかえって逆効果です。自分が全く信じられないコミットメントですから、一貫性も何もあったもんじゃありませんよね。

ということで、目標は「頑張れば何とか達成できそう」程度のチャレンジングな達成可能性が望ましいようです。

 
最後に

「そういうお前は、一貫性の原理を使っているのか?」とツッコミが入りそうなので、年初に私が立てた2011年の(会社以外のプライベートな)目標を公言しちゃいます。

1.[勉強]PMP試験(PMI)に合格
 → ◎:クリア
2.[勉強]PM試験(IPA)に合格
 → △:6/26(日)に受験予定。年に1回しか受験できないので不安
3.[勉強]個人開発したiPhoneアプリを2本リリース
 → ○:毎週水曜夜アプリ開発研修に参加中
4.[経験]鹿児島の知覧(特攻平和会館)に行く
 → ◎’:実は今鹿児島にいます(本日の投稿は鹿児島からUP)
5.[健康]ハーフマラソン大会に2回出場
 → ○:1回出場済。2回目も申込完了

年初に道場執筆メンバに公言させていただいたので、それなりに順調に進んでおりますが、2や3は自分にとってチャレンジングな目標なので、この場をお借りして読者の皆さんの前でも公言させていただくことで、自分をさらに追い込みたいと考えております。

皆さまも、目標や計画を公言する上でぜひぜひ「道場のコメント欄」や「道場執筆陣へのメール」などをご活用いただければ幸いです。

それでは、今日はここまで。

 
by ZonE

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一貫性の法則を活用して有言実行”へ2件のコメント

  1. ZonE より:

    いまむー さん
     
    コメントおよび目標の公言、どうもありがとうございます。
     
    法務と中小の答練での目標達成のご報告がこの投稿のコメント欄に後日投稿されることを楽しみにお待ちしております。
     
    それでは、目標達成に向けてお互い頑張りましょう!!
     

  2. いまむー より:

    こんばんは、いまむーです。
    今回の記事、大変勉強になりました。

    といいますのも、私が知らずの内に(意識はしてましたが)実践していたことに、理論的な裏付けがあったのだと驚いたからです。
    「紙に書いた目標をリビングに書き、家族の前にさらす!」
    この必殺技は診断士試験を通して学んだものです(笑)

    これを機に、目標を書かせて頂きます(^_^;)
    1.答練「法務」で60点を取る。
    2.答練「中小」で55点を取る。
    2教科とも、暗記科目なのをいいことに、ほとんど触れてもない教科です。

    頑張ります!

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