【渾身】運営~新旧QC7つ道具

こんにちは。Ozです。

本日は今週2度目の渾身シリーズ運営編です。
一回目はフォルゴーレがまちづくり3法と中々マニアックなところを攻めてきました今回のテーマはQC7つ道具。自分も結構マニアックですね…。この分野。覚えているようで、中々曖昧になりそうな分野です。主にQCの四方山話についてお伝えしたいと思います。少しでも覚えるときの助力になれば幸いです。なお、今回の記事において、通常のQC7つ道具を「旧」、新QC7つ道具を「新」と表現しております。

■新旧の違い
受験生時代、一番初めに思った疑問が何で14個もあるのかということただでさえ似たような言葉が羅列するのに、何故か新旧と2つ分類がある。まるで、受験生いじめじゃないか…。

さて、この2つのQC7つ道具。一体どんな違いがあるのでしょうか。実は、旧の方は数字を中心に扱うのに対して、新の方は言語を中心に扱う傾向があります。品質改善や新製品開発は数値データだけでは良いアイディアが中々浮かびません。そこで、様々な言語情報を要因分解をすることで、複雑な事象も整理することが可能となるのです。まぁ、実際はかなり難しいのですが…。

名称 対象データ 使用部門 用途
旧QC 数値 工場などの生産現場 不良分析、データ解析
新QC 言語 営業、企画、設計 品質改善、新製品開発

■QC7つ道具
マジックナンバーってご存知ですか?人間が何かを覚えるときは4±1、7±2で情報の塊をつくると記憶にとどめやすいという話。QC7つ道具もまさにそのマジックナンバー。でも、結構7つって覚えにくいですよね。僕は7つを更に細かくして覚えていました。問題発見、問題原因特定、問題解決チェックと3段階に分けて、それぞれの段階で必要になるツールを意識するようにしていました。注:下記の図では「層別」を7つ道具にカウントしておりますが、「層別」の代わりに「グラフ」を入れる分類も存在します。2つの分類方法が存在することは知っておくようにしましょう。

■特性要因図と連関図
特性(製品の性能や機能を云う)と、それに影響を及ぼすと思われる要因 (特性に影響を与える原因となりうること)との関連を系統的に網羅して図解したもの。特性要因図の説明です。なんだか他のQCツールとの違いが分かりにくいですよね。まずは特性要因図の作り方からおさらいしてみましょう。

目的と一本大きな矢印を引きます。

次に幹にあたる部分に特性に影響を与える要因を書き出します。

更に要因に影響あたえる細かい要因も書き出します。
こうやって小骨がつくとフィッシュボーン図になるわけです。で、この要因をツリー上に並べ替えると系統図になるというわけです。特性要因図も系統図もほとんど同じ要素を使用して作成しているので、文字だけだと本当に分かりづらくなりますね。そんなときはこのイメージを思い出してみて下さい。



■2つのマトリックス
マトリックス図とマトリックスデータ解析法。どちらも同じマトリックス。混乱しやすいですよね。でも、新QC7つ道具の中で唯一数値データを扱うのがマトリックスデータ解析法。言語を中心に扱う新QC7つ道具の中では珍しい存在です。

上:マトリックス図 下:マトリックスデータ解析法

 

というわけで、QCについての細かい知識をつらつらと書いていきました。どうしても混乱しやすい分野ですが、出題者からすれば問題が作りやすいということです。一番理解が早いのは自分が使ってみることです。ぜひご自身の身近な話題に対して、ツールを活用してみることをオススメします。

それでは本日はこの辺で失礼します

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【渾身】運営~新旧QC7つ道具”へ6件のコメント

  1. Oz より:

    野に咲くスミレ様

    詳細な解説ありがとうございます。
    私は小売業ですので、実際に製造現場において、「層別」の考え方がどのように扱われているかは存じ上げておりませんでした。大変勉強になりました。

    先のコメントでも記述しておりますが、某大手予備校の診断士テキストでは「層別」を7つ道具に入れた分類を採用しておりました。また平成22年にも選択肢に層別という記述があります。あくまで、「診断士試験を受験する」という場合には、「層別」という考え方を知っておくほうが良いかと考えています。

    「グラフ」と「層別」を入れるか入れないかで2つの分類方法が存在しますので、記事を一部修正させて頂きました。ご指摘ありがとうございました。

  2. 野に咲くスミレ より:

    >層別を入れた7つの分類の方がメジャーだと思われます。
    層別は、「分ける」ことであるので、他手法、パレート図、散布図等と併用して使います。
    従って、決して7つ道具の中でメジャーでありません。
    http://www.i-juse.co.jp/statistics/product/func/qc7/

  3. Oz より:

    野に咲くスミレ様

    コメントありがとうございます。3つの違和感を挙げられておりますので、一つずつコメントさせて頂きます。

    1.新旧表記について
    ご指摘の通り、教科書や一般的な記述では「旧QC7つ道具」という表現は存在がしません。今回はQC7つ道具と新QC7つ道具の説明が入り乱れていた為、便宜上「旧」という表現をしておりました。確かに、一見すると「旧QC7つ道具」というものがあるかの誤解を与えかねませんので、文中の表現は加筆修正させて頂きます。

    2.グラフの有無について
    日本規格協会で主催しているQC検定4級のテキストでは下記のように記述されております。
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    QC 七つ道具は、パレート図(図 6)、特性要因図(図 7)、ヒストグラム(図 8)、グラフ(図 9、図 10)、 チェックシート(図 11)、散布図(図 12)、管理図(図 13)の七つの手法、あるいはグラフと管理図を まとめて一つの手法とし、層別(図 14)を入れて七つの手法という場合もあります。(QC検定4級手引き.P17より抜粋)
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    私の手元にある診断士向けテキストでは、グラフを抜かし、層別を7つ目の手法と表記しております。診断士試験においては、層別を入れた7つの分類の方がメジャーだと思われます。今回の記事においてもそのように表現しております。

    3.要因の矢印の向きについて
    目的に対して要因の矢印の向きが逆流するような書き方になっておりました。こちらも修正版をアップ致します。ご指摘ありがとうございました。

  4. Oz より:

    たなち様

    コメントありがとうございます。QC7つ道具関連の問題は、文字で説明されると途端に分かりづらくなります。たなち様のお気持ちよく分かります。私もよく引っかかりました(泣)今回の記事をきっかけに、QC7つ道具の理解に向けて勉強が進めば幸いです。これからも宜しくお願いします。

  5. 野に咲くスミレ より:

    以前日本規格会主催の品質管理のセミナーを受講しましたが
    3点違和感を感じました。
    ・旧QC7つ道具とは表現しなく、QC7つ道具と新QC7つ道具と区分されています。
    ・QC7つ道具に「グラフ」がありませんのは何故でしょうか?
    ・要因のコスト減少の矢印の向きがおかしいのでは?

  6. たなち より:

    ozさん、はじめまして。
    火曜日のフォルゴーレさんの記事に、QC7つ道具にも馴染めないと泣き言を書き込んだところでしたので、今日の記事はありがたいです。
    やはり、皆さん苦労して身につけたのですね。
    もう本番も迫ってきたので、丸暗記でもいいやと考えていたのですが、テキストをもう一度確認するのと、図書館にQC7つ道具の本もたくさんあったので目を通してみようと思います。
    私は一次二年目の挑戦です。いよいよ近づいてきました。引き続き参考にさせていただきますので、よろしくお願いします。

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