【合格「前」体験記】 5,000分の1の真実 ~.NAP.さん~
おはようございます、ふうじんです。世の期待を上回り、周囲が気づかぬことを何かやらかすのが身上の当ブログ。
今年の新たな挑戦は、合格「前」体験記。
「この人は合格者」「この人は不合格者」との先入観のない体験記を、フラットな視点で読み取る機会は貴重。筆者の無理とわがままに応えてくれたのは.NAP.さん。では合格「前」体験記をどうぞ。
寄稿ここから
◆自己紹介◆
.NAP.と申します。
1976年6月20日生まれ(O型)38歳。妻1、子供2。メーカー系SEで、会計を中心とした基幹システムの企画・提案や開発PJマネジメントを担当。
<取得資格>
情報系:プロジェクトマネージャ試験、アプリケーションエンジニア試験等
その他:日商簿記2級、話力検定?など
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◆受験歴◆
受験年度 回数 勉強時間 点数など
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【一次試験】
2009年 (一回目)200時間 404点 <科目合格>運営、法務
2010年 未受験
2011年 未受験
2012年 未受験
2013年 (二回目)100時間 390点 <科目合格>財務、情報
2014年 (三回目)700時間 526点 経済 84 財務 72 経営 66 運営 71 法務 78 情報 80 中小 75
【二次試験】
2014年 (一回目)200時間 合否:? ←合格祈願合格祈願合格祈願合格祈願合格祈願
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◆受験動機と歩み◆
お客様の業務を理解しより良い提案を行う事でお客様の力にもっとなりたい、という想いで幅広く体系的に学べる中小企業診断士の取得を決意。
2009年に、TACの直前パック(5月開講の直前講義)から学習を開始し、答練では40点未満を連発。学習友達もおらず、遅れすぎた学習に気づくこともなく、ただただ難易度の高いものだと驚嘆。
何とかなるだろうという超☆楽天家発想
により、モチベーションを維持。
初の一次試験は自信があった「情報」であえなく44点。夢に見た一発合格はあえなく消沈。
反省点は、ザ☆無計画。
点数が伸びないのは基本知識の暗記が足りないと思いこみ、テキストの熟読に力を注ぎ過去問をほとんどやっていなかった。今思えば、これは大失敗の思考。その後、業務多忙を理由に、数年間の学習回避を経験。
2013年5月にふと再受験を思い立ち、「経済」を中心に学習するも、「経済」で見事に足切り、沈没。1次試験不合格後に妙にモチベーションが最高潮に。来年こそはと決意し、2013年10月からのTACスト生講座を受講。
仲間がいないと寂しいので、会社の後輩を無理やり誘い込み、臨戦態勢を整える。スト生講座は担当講師基準で選択。2009年に一度だけ受けた講師の授業に涙した感動が5年経っても色褪せず。
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◆勉強スタイル◆
平均すると、20時間/週程度の学習時間を確保。
平日:①昼休み、②通勤時間、③深夜勉
①12:00に一発道場を見ながら昼食を10分で流し込み、残り50分を学習時間に充当(途中での寝落ちも多々経験)
②通勤時間は、Web講義を倍速で聞き、講義予習にあてる
③日付変わりの帰宅が多かったが、終電やタクシー帰りとなっても1~2時間はなんとか学習
※早く帰宅の際は、貯金時間と思いどっぷり学習。(とはいえ、多くは飲み会に充当)
休日:土曜の講義の前後でたっぷり学習。
日曜日:家族サービス or 仕事。(ワイフの機嫌に依存し柔軟に計画変更)
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◆エピソードやアクシデントなど◆
① 前年度(科目合格)財務・情報、でも全科目受験
2013年に「財務」を科目合格していたが、仲間と同じ想いで戦うために全科目受験。1日目の「財務」の出来なさ感に消沈、パスすれば良かったとショックを引きずり2日目へ。「情報」免除も考慮せず。2日目、「情報」の出来ばえの悪さにやや凹み気味で戦いを終える。
② 家庭崩壊を乗り越える
一次試験が迫る6月に業務多忙で家にほとんど帰らぬ生活にワイフの怒りはMAXピーク。故に家族崩壊状態。ワイフからの誕生日プレゼント、離婚届を100歳まで待てと突き返す(内情は穏便に和解)。波乱万丈を乗り越え、一次試験に何とかたどり着き、念願の突破を果たす。
③ 2次試験当日 女子高生見つめる中年男性
跡見女子大での受験。事例Ⅱの出来ないもやもや感で、昼休憩は沈黙を増す。隣のテニスコートでクラブ活動をする女子高生を見つめる中年男性がずらり。皆、放心状態で立っていただけなのだが、周りからみると明らかに怪しい男性群
。そこに紛れていた自分も心ここにあらず。
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◆一次試験の学習◆
選択肢の文言の正誤を深く考え、「経営」「法務」で得点UP。
2013年10月からは、道場基本理論をもとに実行。養成答練80点以上、完成答練70点以上を目標にモチベーションを保つ。過去問を特に重視し、年度ごとではなく、論点タテ解き。A~Cランクを優先的に実施、DEランクは後回し。
特に選択肢レベルで文言の正誤を深く考える鶏ガラ学習を重視、どの知識を使ってどう判断したかの思考を意識(特にこの考えが、企業経営理論、経営法務で大きく活きたと実感)。
6月は仕事・家庭都合で学習を一旦停止したが、それまでに橋げたを構築できたことで、7月の超直前期にリカバリできたと感じる。
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◆二次試験の学習◆
過去問を使い、成功体験より失敗撲滅を重視。
過去問は、以下の年度を一通り実施し、直近5年分については複数回実施。意識したポイントは、80分間の解答プロセスを意識し実行した後、気づいた課題を解決していくこと。
事例Ⅰ:H13~H25(13年分)
事例Ⅱ:H16~H25(10年分)
事例Ⅲ:H21~H25(5年分)
事例Ⅳ:H13~H25(13年分)
他は、受験機関の講義答練・模試と意思決定会計講義ノート一通り。学習仲間とのグループ学習、セルフ模試も実施。
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◆その他(やって良かったこと)◆
①自己学習:過去問は講師のモノマネしながら解く
過去問を解く際は、講師だったらどう説明するかを想像し、時に声に出しながら解く。声に出すことで自分の理解度も把握でき、ぼんやりしている論点が明確になる。
②グループ学習:経済や財務は仲間で教えあい
学習仲間で説明しあうことで、その難しさと自分の理解度の低さを実感。説明できれば自信になるし、説明できなくても不明点が発見できる。不思議なことに説明している間に気づく発見も多々。
説明している本人が、「えっ!、そういうことだったのか~?!」と。人が躓きやすい論点も把握でき、問題対応能力が向上。これらは、「経済」「財務」で特に有効と実感。
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◆最後に◆
合格「前」体験記ということで、合格の自信がないと書けないなと思い、かなり気持ちは引き気味でした。
ですが、いつもお世話になっている一発道場の執筆陣の素敵な皆様への感謝をこめて、閲覧する同志の皆様や学習仲間への愛をこめて、書いてみたいなと思いました。あとほんの少し、頑張った努力を残してみたいなと。
二次試験は、自信がありません。
再現解答を作ることで傷心、模範解答を見て深傷。
というのが本音です。けれども、最後まであきらめず、与件と設問に素直に解答しようと、やろうと思ったことは出来た。と思えます。(結果はどうあれ)一瞬で過ぎ去った時間ですが、苦しいかった時間ですが、楽しかったと思えます。
合格可能性は0%じゃないとは思いますが、
もはや、願望・妄想・神様お願い状態です。
今は自分にできることを、当たり前に、ばか正直に、ちゃんとやるだけです。尚、現在の家庭事情は、平和すぎて逆に不安。
by .NAP.
寄稿ここまで
.NAP.さん、体験談作成ありがとうございました。合格「前」体験記なんて書きたくないけど、講師・仲間・自分のためを想い、今の気持ちを文章化。
そしてこの体験記は、
2次受験者5,000人中わずか1人の感想に過ぎない。
.NAP.さんが書く通り、やるだけのことはやったが合否は半々。だが文中リンクで示した「合格プラス行動」や、526点という1次高得点が示す通り、.NAP.さんが合格実力到達者であることは明確。
合格実力者の多数が不合格に終わる、「2次筆記」の本質とは何か。
その本質をつかむ第一歩とは、自分はあくまでたまたま合格と割り切る、素直さ・正直さなのかも知れない。
byふうじん
>イラサムさん
先日もありがとうございました。私も楽しかったです。いつもイラサムさんの愛嬌のある笑顔に癒されています。またぜひとも飲みに行きたいです♪学習仲間の存在は大きいですね。クラス仲間だけでなく、一発道場に集まるみなさんの存在が(お会いしてなくとも)とても大きいです。診断士という素敵な共通項をみなさんと共有できることが幸せに思えます。ありがとうございます☆☆
>匿名さん
境遇が似てますね(笑)
勝手な想像で失礼を覚悟しますが、匿名さんのあきらめずに戦うその姿がとても美しく思えます。
アクシデントの時は、なんでこのタイミングで!?と、思ってしまいますよね… でもそんな時に「私の敵は私です」と素直に認めることで、格好つけることなく、地べた這いつくばっても、泥水すすってでも合格したいと私は強く思えました。是非とも一緒に、合格をむんずと掴み取りたいですね♪
>たなちさん
いつもコメント拝見してました。たなちさんの独特で気持ちのこもった内容に、元気と勇気を頂いてました。
同じ目標に向かって努力した同志という言葉に心から共感します。そう思えることで互いに強く成長できるんだと思います。場所は離れてても一緒に祝杯をあげたいですね☆☆きっと空は繋がってます♪
愛しの皆さま、心温まるコメントありがとうございます。
お返事させていただきます。
>MKNさん
お昼も夜もお付き合いありがとうございます。
偶然にも1次試験は席が前後、2次試験も同じ教室ということで、私も気分的にかなり助けられたと感じてます。口述試験への出場通知の吉報をただただ祈るだけですね。
NAPさん、この前はオフ会に参加いただきありがとうございました。
NAPさんの社交性の高さに驚愕しつつ(笑)、おかげで楽しい飲み会でした。もっと話せればと思いつつ3次会には参加せず帰ってしまったので、ぜひまた飲みに行きましょう。
あらためて、【合格「前」体験記】どうもありがとうございました。勉強の質の高さもさることながら、制約も多く時間も限られている中で、合格に向けて懸命に取り組まれていた点に状況は違えど、私も刺激をもらえました。どうもありがとうございます。
学習仲間の存在って大切ですよね。実は、今日は学習仲間の診断士試験合格祈願もかねて、飲みに行く予定です♪
NAPさんの合格も心より願っています。
はじめまして。
あまりにも境遇が似ているので書き込みたくなりました。こちらも38歳既婚SEです。
【受験歴】
1次 2次
2010年 ○ ×
2011年 - ×
2012年 × -(業務多忙で勉強できなかった)
2013年 ○ -(直前に身内の不幸があり2次欠席)
2014年 - ?
お互い合格しているとよいですね!
.NAP.さんの体験記、大変興味深く読ませていただきました。
この時期に体験記を書くのは勇気がいる事だと思います。今の落ち着かない気持ちの中、共感する箇所がたくさんあり、少し気が楽なりました。ありがとうございます。
一次試験の驚異的な得点から二次も相当完成度の高い準備をして臨まれた事とお見受けします。
地方で一人でやってきたので、こんなにレベルの高い人達と競い合っていたのかあ、と今更ながらに思い知りました。
しかし、良きライバルとは思えても、敵とは感じられません。同じ目標に向かって努力した同志だなあというのが実感です。
私も道場コメント執筆陣の一人(いわゆるただの熱心な読者)との自覚があり、お礼を兼ねて今年度の報告はしなければ、と思っておりますが、まだ受験生気分を切ってはいけないと考え、振り返ってはおりません。
簿記二級をやりつつ控え目な心持ちで発表を待ってます。
.NAP.さんの合格「前」体験記、楽しくも感心して読ませてもらいました。幾つものアクシデントを乗り越えながら受験に邁進する姿勢にいつも励まされました。
それにしても、一次試験高得点者でもてごずる二次試験、やはり曲者です。
同じく口述試験参加の吉報を待つ身なので、毎日祈りながら過ごしたいと思います。。。