今をさかのぼること1年と1ヶ月前。診断士講座としては少人数で受講できる○袋校平日夜クラスでの事例直前講義第④回。そこで講師が紹介したH18年事例IV第2問の解答解説は秀逸。そうか、キャッシュフロー計算書の出題意図とはこれだったのか・・。
(以下、キャッシュフロー=CFと略す)

こんばんは、ふうじんです。
出題論点ローテーション上、H22年事例IVでの「CF計算書」出題を予想する声は多い。しかしCF計算書は重要論点。予備校講義でもしっかり対策しているし、得意感を持っている人も少なくない。

だが診断士になってみると使いこなせない方が意外と多いのがやや残念。それはちょいともったいないので、「CF計算書」って面白い!と捉えてもらえないかなと思って、今日は記事を一ひねり。

■CF計算書はなぜ重要?■
「CF計算書」を、事例IV個別計算問題の1つの論点、と思っている方は多い。事実、当記事の括りも「個別計算問題」対策。だがしかし。診断士受験界で良問と言われる、H18年事例IV第2問をもう一度じっくりご覧あれ!

第2問 (キャッシュフロー計算書)
D社のキャッシュフローについて、以下の設問に答えよ。
(設問1)
 平成16年度および平成17年度の貸借対照表および損益計算書を用いて、平成17年度の(a)営業活動によるキャッシュフロー、(b)投資活動によるキャッシュフロー、(c)財務活動によるキャッシュフローを計算せよ。
 
(設問2)
 (設問1)の計算結果に基づいて、D社のキャッシュフローの状況を60字以内で説明せよ。
 

さて、この出題内容から私たちは何を学ぶべきか。

□2期BSと当期PLがあれば、CF計算書は自力で作成可能
□1組の財務諸表から、「経営分析」と「CF計算書作成」が同時に可能
□「CF計算書」から過去1年間の経営活動を分析することが可能

・・こんな所かな。そう、今後に向けた「意思決定系」の問題が居並ぶ事例IV個別計算問題の中、毛並みがやや異なるのが「CF計算書」。「CF計算書」は原則として過去のことを扱う(※例外(=予想CF計算書)を除く)。
つまり「経営分析」の一種であり、実際の企業診断の手順において、財務諸表を入手したら必ず「経営分析」と「CF計算書作成」をやりなさいね、という試験委員からの心優しいメッセージ、と考えたい。

他に言いたいことは山ほどあるけど、手短に1メッセージ。

CF計算書を読み取る力は、手段ではなく達成目標(=ありたい姿)の一つ。
なぜなら、CF計算書を読めば、その企業の姿を丸裸にできるから。
そして、CF計算書の読解力をつけるには診断士受験は格好の機会(手段)。

別に目的⇔手段は人それぞれだし、どちらが先でも全く構いませんが、

A: 診断士合格のために勉強する
B: 自分の達成目標のために診断士の学習をする

のどちらが診断士試験にストレート合格しやすいと思います?

■CF計算書の難しさ?■
さて、話がついヨコにそれたので元に戻し、「なぜCF計算書が難しいか」を考えましょう。結論から言います。

CF計算書は難。
それはBS・PLの構造理解が必要だし、
プラスマイナスこんがらがって、ワケわかんなくなるから。

しかし診断士対策のCF計算書は易
それは必ず答えが導けるレベルで出題されるから。

<難しさ1>BS・PLの構造理解が前提
<難しさ2>プラスマイナスがこんがらがる
 
<簡単さ1>計算さえ合えば、正解がビシッと求まる
<簡単さ2>絶対解けない問題・論点は出題されない

では難しさ、簡単さ、それぞれ<2>についてのみささっとコメント!

<難しさ2>
CF計算書の何が難しいって、プラスマイナスの取扱い。人間の頭はプラスマイナスが2回以上積み重なると理解不能になる(私の経験上・・)。やや舞台裏ネタに走ると、会計士と一緒に四半期決算CF計算書を作る際、毎回必ず2~3度は「ええと、これってプラスマイナスどっちでしたっけ?」ということが起きるsweat01

<簡単さ2>
事例IVの設定都合上、CF計算書は必ず正答可能。なぜならCF計算書の答えが合わないとその先の話(問題点指摘)が続かないから。それとみんな0点じゃ試験に出す意味がないでしょ?従って、一見複雑に見えるCF計算問題の各論点は必ず自分が知っている出題パターンの中に集約されるbook

■CF計算書問題への対策■
これは簡単。どれが基本論点で、なにが応用論点であるかを見極める。

1.  H18年事例IV第2問をやってみる。
2. 他のCF計算書問題を解き、 H18年第2問と
     共通する出題論点を探す(←これが基本論点)。
     共通しない     〃                (←これが応用論点)。
3. 基本論点を確実にマスターし、応用論点をネタ帳にストック。
4. BS・PL・CFのどこがどうつながるか、自作で整理する。

以下はH18年第2問からいま自作した「論点つながり表」。あ、この表作るとき正解は全く見ていないので、もし間違いがあったらご指摘くださいね!


エクセル版

ちなみにいちいち書かないけど、結論逆引きで考えるとこの第2問がいかにラクラク解けるか、に気づくでしょ?

実際どうなるかは別として、CF計算書が今年出題される可能性は高い。そしてCF計算書問題は、平均的な受験生に対し10点以上の点差が確実に稼げる。この競争試験における「10点差」がどの程度の重要さを持つか、もう想像つきますよね?それでは、「CF計算書で得点を稼ぐ戦略を採用するか、しないか。」 あなたならどう判断しますか?

byふうじん


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ふうじんさんへ
大変解りやすい解説ありがとうございます。このようにすると、面倒(計算ミス)な営業CFを計算しなくてもOKなので、この手順をマスターしたいと思います。ただ、今回の例題の投資CFは算出できるのですが、今年の1次試験の第6問のような減価償却累計額が提示されている時の、売却簿価の求め方が今一理解できませんので、ご指導願いないでしょうか?よろしくお願いします。

yamadaさんコメントありがとうございます。
おっしゃる通り、この問題では営業CFを計算せずとも正解を導けます。かなりの裏技感ですが、こんな感じでCF計算書が怖くないと知ると、かなりの安心感がありそうですね。

またお考えの通り、「有形固定資産の売却収入」はCF計算書において必ずコンボで出題される論点ですね。でも知ってさえいれば難しくありません。

まず、「有形固定資産の売却収入」は、表の中で例示したようにBOX計算が確実と言われています。

次いで、
■BOXを1つだけ書く(減価償却後の簿価)
■BOXを2つ書く(取得価額+減価償却累計額)
の2つの方法があります。

H18事例IVの場合、直接法表示なので、BOXは1つのみしか書けません。ご指摘のH22第6問の場合、間接法表示なので、BOXを1つ書く⇔2つ書くを選択できます。

本試験の解説は見ていませんが、2つ書く方法で説明されていると思います。しかしこれがわかりにくくなる原因。1次と異なり電卓が使える2次試験では、初めからネットして1つのBOXで書くほうが、単純な理屈で解けます。

H22第6問を1つのBOXで解くと、売却簿価=期首36,700-減価償却2,040-期末33,800=860。これに売却益+150を足せば、売却収入1,010。

2つの解法があり、それぞれメリット・デメリットがあるとわかっておけば、自分にとってどちらが使いやすいか予め決めておけば良いですね。
どちらで解いても結論は必ず同じになります。

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