【2次対策】分ける・当てる・つなぐ!事例Ⅰ〜Ⅲを共通で攻略する「分解」思考のすゝめ

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- 1. そもそも「分解」って何?
- 2. 分解の本当のごほうびは「因果が書ける」こと
- 2.1.1. 分解していない答案
- 2.1.2. 分解した答案
- 3. 分解は、3ステップで回す
- 3.1. ① 分ける
- 3.2. ② 当てる
- 3.3. ③ つなぐ
- 4. 事例Ⅰは「2段」で分解する
- 4.1. 1段目:組織が成り立つ3要件で“診断”する
- 4.2. 2段目:「幸の日も毛深い猫」で“打ち手”を探す
- 5. 事例Ⅱ、掛け算で分解する
- 5.1. そのあとは「ダナドコ」で文にする
- 6. 私がいちばん「分解」の威力を感じる事例Ⅲ
- 6.1.1. 分解していない答案
- 6.1.2. 分解した答案
- 7. ただし「分解しすぎ」にはご注意を
- 8. 明日からできる「分解の筋トレ」3つ
- 8.1. ① 設問文だけ30秒ドリル
- 8.2. ② 模範解答の“逆分解”
- 8.3. ③ 自分専用の「分解シート」を1枚つくる
- 9. 最後に。「分解」は3事例の共通スキル
ほいさ~!
こんにちは!「てせ」です。
2次試験本番まで、残り約6週間。
過去問を回す手にも熱がこもってくる時期ですね。
この時期になると、事例を解いた手ごたえが日によって乱高下して、ちょっと不安になったりしませんか。
例に漏れず、私もそうでした。
そこで今日は、私が受験生時代に「これに気づいてから答案が安定した」と実感した思考法を、ひとつだけお届けします。
その名も”分解”です。
……地味ですね(笑)。
派手さはゼロです。
でも、80分という制限時間のなかで、確実に効きます。
- 与件文は読めた。設問の要求も分かった。なのにペンが止まる
- とりあえず書いたけど、模範解答を見て「なんでその切り口が出てくるの!?」
- 知識はあるはずなのに、答案に入ってこない
- 「SNSを活用し売上を向上させる」と書いてから、なんとなく薄いなと感じる
ひとつでも当てはまった方、大丈夫です。この記事はあなたのために書きました。
そして最初にいちばん大事なことをお伝えします。
ペンが止まるのは、あなたの知識が足りないからではありません。
いま向き合っている問いが、大きすぎるだけです。

そもそも「分解」って何?
たとえば、こんな課題があったとします。
「売上を増やしたい」
……これだけだと、何をすればいいのかさっぱり分かりませんよね。
頭の中がもやっとしたまま、時間だけが過ぎていきます。
そこで、こう割ってみます。
売上 = 客数 × 客単価
この瞬間、考えるべきことが「2つ」になりました。
客数を増やすには? 客単価を上げるには? もう、頭が動き出しています。
さらにもう一段。
客数 = 新規顧客 + 既存顧客/客単価 = クロスセル + アップセル
ここまで割ると、「新規のお客さんにどう知ってもらう?」「常連さんにもう一品どう勧める?」と、具体的な打ち手のレベルまで降りてきます。

これが「分解」です。
ひと言でいえば、漠然とした問題を「答えを考えられる大きさ」まで小さくすることだといえます。
あとは、具体的な打ち手を事例企業の与件に沿って当てはめれば、それが解答です。
これから高付加価値化を目指していくなら「アップセリング施策」、新規獲得に課題があるのであれば、「新規顧客に対するマーケティング施策」といった形で、自然と論理的に繋がります。
分解の本当のごほうびは「因果が書ける」こと
先ほどもお伝えしていますが、ここがいちばんお伝えしたいところです。
分解のメリットって「アイデアが出る」ことだと思われがちなんですが、本当のごほうびは別にあります。
それは、こういうことです。
分解すると、与件文の一文が「どこに効く情報なのか」決まる。
たとえば与件文に「常連客とは顔なじみで、好みも把握している」と書いてあったとします。
売上を分解していない状態だと、この一文はただの常連客がいるなあ・・・となりSWOTの強みにかかれるかどうかの一文になってしまいます。
ですが「売上=客数×客単価」「客単価=クロスセル+アップセル」と分解したあとに読むと、この一文は好みに合わせて提案するというクロスセル施策の根拠という居場所を得ます。
居場所が決まることで、与件の事実が「根拠」として立ち上がり、施策と一本の線でつながります。
つまり、因果のある答案が書けるようになるんです。
2次試験の答案は、ほぼこの型でできています。
【原因・課題(与件の事実)】→【施策】→【効果(設問が求めるゴール)】
分解していない答案
「SNSを活用し、クロスセルを促進し、売上を向上させる。」
→ なぜSNSなのか、誰に届くのか、なぜ売上が上がるのかが薄いですね。施策だけが浮いていて、根拠がありません。
分解した答案
「好みを把握している常連客に対し、購入品の利用シーンに合う関連商品を提案し、クロスセルにより客単価を高め売上向上を図る。」
→ 与件の事実 → 施策 → 効果が、線でつながっています。
同じ「クロスセルを提案する」でも、前に置く一句があるかどうかで、答案の説得力はまるで変わります。
そしてその一句は、分解しないと置き場所が見つかりません。

分解は「アイデアを出す道具」ではなく、根拠を置く場所をつくる道具だと言えますね!
分解は、3ステップで回す
実際の頭のなかでは、こんな順番で使っています。
① 分ける
設問文を読んで、「今回はどの軸で割るか」を決めます。
売上なのか、組織なのか、QCDなのか。
ここは考え込まず、反射で出せるようにしておきたいところです。
② 当てる
割ったマス目に、与件文の記述を放り込んでいきます。
「この一文は新規顧客の話」「この段落は生産統制の話」という具合です。
ここで初めて、与件文が“使える材料”に変わります。
③ つなぐ
貼った事実を原因に置いて、施策と効果を後ろにつなげて一文にします。
ここまで来れば、書くのはもう作業です。

これが私なりの解答骨子の作り方です。
ざっくり1事例につき15分~20分程度をかけていました。
事例Ⅰは「2段」で分解する
事例Ⅰといえば、組織・人事。
私は、事例Ⅰを2段階に分けて考えていました。
1段目:組織が成り立つ3要件で“診断”する
共通目的・貢献意欲・コミュニケーションです。
この3つは、組織が組織として機能するための条件です。
与件文を読むときは、この3つを主軸に「どれが崩れているか」を見ます。
- 「社長交代後、各部門が自部門の利益を優先するようになった」→ 共通目的の共有が弱い
- 「若手社員が意見を言わなくなった」→ コミュニケーションが滞っている
- 「成果を出しても評価されず、士気が低下している」→ 貢献意欲が下がっている
2段目:「幸の日も毛深い猫」で“打ち手”を探す
診断ができたら、次は施策の引き出しです。
ここで登場するのが、おなじみの呪文サチノヒモケブカイネコ(幸の日も毛深い猫)。
採用(サ)/賃金(チ)/能力開発(ノ)/評価(ヒ)/モチベーション(モ)/権限委譲(ケ)/部門(組織構造)(ブ)/階層(カイ)/ネットワーク(ネ)/コミュニケーション(コ)。
この10個が、事例Ⅰで使える打ち手のフレームワークです。
先ほどの「各部門が自部門の利益を優先」なら、共通目的が崩れているので、部門・階層・ネットワークのレイヤーから「部門横断のプロジェクトチームを編成する」、評価の棚から「全社業績を反映した評価制度に見直す」を取り出す、といったイメージです。

「共通目的が不足している」とだけ書いても、それは診断結果の言い換えで終わってしまいます。
答案に書くのは、あくまで具体的な施策と効果。3要件は、頭の中だけで使う道具だと思ってください。
ちなみに事例Ⅰの「効果」は、士気向上・定着(離職防止)・能力向上・組織の活性化を経由して、最後は持続的な競争優位や成長に着地することが多いです。
ここは型として持っておくと強いです。
レイヤーはまかせて!!
事例Ⅱ、掛け算で分解する
事例Ⅱの定番テーマは、やっぱり「売上をどう伸ばすか」。
ここでも、いきなり施策に飛ばないことが大事です。
使うのはやはりこの式。
売上 = 客数 × 客単価 × 購買頻度
そしてそれぞれを、もう一段ずつ割ります。
客数は新規と既存。客単価はクロスセルとアップセル。購買頻度はリピート、つまり関係性の強化。
ここまで割ってしまえば、「SNSで発信します!」という思いつき答案はもう出てきません。
どのマスを動かしたいのかが先に決まるからです。
そのあとは「ダナドコ」で文にする
マスが決まったら、誰に・何を・どのように・効果の順に並べるだけです。
たとえばこんな感じです。
「子育て世帯の既存顧客に対し(誰に)、園児向けの◯◯を(何を)、購入時の店頭提案とSNSで訴求し(どのように)、クロスセルにより客単価と関係性を高め売上向上を図る(効果)」
1次試験で学習したSTPと4Pは、このダナドコを裏側で支えている考え方です。
誰を狙い、自社をどう位置づけ、何をいくらでどこでどう伝えるか。

フレームワークは“答え”ではなく“整理ツール”です。
フレームワークは思考の整理をしやすく、極力MECEに行うための、先人たちの知恵です。
フレームワークに頼り切るのではなく、使い手となって思考の幅を広げましょう!
とはいえ、近年の事例Ⅱは、フレームに当てはめるだけでは対応しきれない設問も増えています。
分解はあくまで与件企業の状況を整理するための道具です。
最後は必ず、B社の強み(経営資源)とターゲットのニーズが噛み合っているかを与件文で確認してください。
事例Ⅱはこれも参考にしてや~
私がいちばん「分解」の威力を感じる事例Ⅲ
そして事例Ⅲ。
個人的に、分解の効き目がいちばんはっきり出るのがここです。
切り口はもちろんQCD(品質・コスト・納期)。
ただ、「QCDを改善しよう!」で止めると、まだ大きすぎます。
ここからさらに3段、掘ります。
たとえば「納期が遅れている」という問題。「納期を短縮する」と書くだけでは、何も言っていないのと同じです。
そこで、なぜ遅れているのかを割ります。
- Man:特定の作業者しかできない、スキルにばらつきがある
- Machine:設備の故障が多い、能力がボトルネックになっている
- Material:在庫・仕掛品が滞留している、欠品で手待ちが出る
- Method:段取り替えが多い、作業が標準化されていない
さらにもう一段、生産計画の問題か、生産統制の問題かで整理します。
計画そのものが実態に合っていないのか、計画はあるが進捗・現品・余力の管理ができていないのか。
ここが分かれると、打ち手が一気に具体化します。
分解していない答案
「生産計画を短サイクル化し、納期を短縮する。」
分解した答案
「月次生産計画を週次に短サイクル化し、受注情報を全工程で共有することで、仕掛品の滞留と後工程の手待ちを削減し、短納期化を図る。」

事例Ⅲについては、下記で細かく書いているので、ぜひ参考にしてくださいね!
ただし「分解しすぎ」にはご注意を
ここまで分解を推してきましたが、ひとつだけ釘を刺させてください。
分解すること自体が目的ではありません。
2次試験は、きれいなロジックツリーを描く試験ではありません。
求められているのは、あくまで与件文と設問に沿った答案です。
分解は、そこにたどり着くための通り道です。
そして、ここまで意気揚々と語ってきたくせに、元も子もないことを言います。
試験本番では、ちゃんと分解している余裕はありません・・・
え!?
なんだったんこの記事?
と思ったことでしょう。
私はこう答えます!
試験本番では、自然にできるようになるために、とにかく訓練するのです!!
もちろん試験本番のときに完璧にできません。
自信満々に語ってますが、私もしっかり不思議なことを書いています。
ですが、日ごろから意識して繰り返し訓練を行うことで、爆死することは絶対に防げます!
あくまでも、本番以外は「訓練の場」です。
意味を持った訓練を行ってください!
それが私にとっては「分解」でした!
明日からできる「分解の筋トレ」3つ
① 設問文だけ30秒ドリル
与件文を読まずに、設問文だけを見て「今回使う分解の軸」をメモする。
1日5問でも、2週間続けると反射速度が変わります。
移動時間にもできるので、直前期にはかなり効きます。
② 模範解答の“逆分解”
優秀答案や模範解答を読んで、「この答案は、どの軸で割った結果なのか」を当てにいきます。
答案を写経しながら行うことで再現性が上がります。
「なんでその切り口が出てくるの!?」の答えは、たいていここにあります。
③ 自分専用の「分解シート」を1枚つくる
事例別に、使う軸を1枚にまとめておく。
試験当日の朝に眺めるのは、分厚いテキストより、この1枚です。
分解シートをもとにファイナルぺーパーを作るのもありだと思います!
最後に。「分解」は3事例の共通スキル
事例Ⅰ・Ⅱ・Ⅲは、一見するとまったく別の試験に見えます。
組織・人事、マーケティング、生産管理と扱う世界がぜんぜん違います。
でも、やっていることは同じです。
大きな問題を分解して、与件の事実を当てて、因果でつなぐ。
2次試験には、知らない業界が突然出てきます。
「こんな商品、見たことない……」「この業界、まったく分からない……」は、全受験生が毎年通る道です。
でも、業界を知らなくても、分解はできます。
そして分解さえできれば、あとは与件文が答えを持っていてくれます。
だから私は、こう考えています。
「わけが分からない・・・焦ったときほど、分解する」。
2次試験は、ひらめきの試験ではありません。
与件文と設問から必要な情報を整理し、考え、答案に落とし込む試験です。
それを解く武器のひとつが、「分解する力」なのだと思います。
残り約1か月・・・
ただ問題を解くのではなく、自分なりの課題を持って事例と向き合ってくださいね!
明日はべし!!
明日は何を教えてくれるの?
明日は白書をもとに重要論点を整理するよ!
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