2次試験につながる運営管理の知識③ 現場改善編 by tomi

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概要

想定読者

1次試験の運営管理をしっかり学んだ上、2次試験の事例Ⅲに取り組みたい方 です。

運営管理の試験範囲は広いですが、2次試験の事例Ⅲにでてくる範囲はごく一部です。

1次試験の勉強中に、2次試験にでる内容を知っていれば、効率よく必要な知識を得ることができます。

狙って高得点(70点)をとるのは非常に難しい事例ですが、確実に60点とれることを目標とします。

運営管理、事例Ⅲに腰を据えて勉強する前に読んでください。

 全5回のシリーズで、「事例Ⅲの基本的な考え方」「事例Ⅲの流れ」は、毎回同じですので、頭に入っている方は「現場改善の全体像」まで飛んで下さい。

❚書き手の情報

化学系工場のエンジニア歴22年。

専攻は化学、機械のハイブリッド。

現在、製造現場で品質改善、生産性向上のため、日々現場を走り回る人。

工場勤務の中でも、ゴリゴリの製造現場担当です。

事例Ⅲを制する者が、診断士試験を制す!!

1次試験 運営管理 1回目72点 2回目78点

2次試験 事例Ⅲ 1回目63 2回目62 3回目61 4回目62

自慢できる得点ではありませんが・・・安定感ありということで。

❚注意事項

2次事例Ⅲの事例の内容が少し含まれます。

事例を解く前に情報を一切入れたくない人は、その部分は読み飛ばしてください。

あと、気になった点や、間違っている点があれば、遠慮せずにコメント残して下さい。

事例Ⅲの基本的な考え方

QCD(Quality:品質、Cost:価格、Delivery:納期)は全て大切ですが、事例Ⅲでは納期を問われることが多いです。

ここ最近は価格についても問われるようになってきたのが新たな傾向です。

実は品質改善を問われることは少ないです。

重要な論点ですが、80分という限られた時間で品質改善案を出すのが難しいためと考えています。

基本的にはQCDを改善し、企業価値(売上拡大、利益向上、技術伝承等)を高めていきます。

事例Ⅲの流れ

まずは、事例Ⅲの代表的な設問の流れです。

今回のブログは「現場改善」についてです。

製造現場未経験者にとっては、一番取組みにくい内容かもしれません。

■製造現場を理解するおすすめ本(超入門編)

①ザ・ゴール(コミック版)

この本は、製造業を舞台に工場の生産性向上をテーマとしたビジネス小説のコミック版です。

制約理論という考え方を、ストーリー仕立てでわかりやすく現場の状況(特にボトルネック)を学べるのが特徴。

製造現場未経験の方でも、楽しく読めます。

1時間もかからないので、製造現場のイメージがつかない人はぜひ。

 

②生産管理の基本が面白いほどわかる本

この本は、生産管理と書いていますが、IE等の現場改善の内容も含まれています。

基本知識をやさしく解説した入門書です。

多くの本を読みましたが、一番理解しやすいです。

著者が中小企業診断士なので、欲しい論点が簡潔に述べられており、初心者でもスラスラ読めます。

 

 第1回「生産形態」

 第2回「生産管理の改善」

 第3回「現場改善」・・・今回

 第4回「デジタル化、開発、見積り」

 第5回「強み+設備投資、新規事業」

の合計5回のシリーズを予定しています。

2次試験につながる運営管理の知識① 生産形態編 by tomi

16代目tomiです。 「2次試験につながる運営管理の知識」のシリーズ第1段です。 事例Ⅲ、運営管理の勉強する前に読んで頂きたいです。

2次試験につながる運営管理の知識② 生産管理編 by tomi

16代目多年度代表のtomiです。 2次試験につながる運営管理の知識②、生産管理編です。 生産管理は論点が多いので、長めです。 多年度生=ブログ長いが定番化しそうです・・・ 事例Ⅲ、運営管理の勉強する前に読んで頂きたいです。

5回シリーズで1次運営管理の必要知識を習得して頂いた後、

事例Ⅲいただきマニュアル(仮称)

を1次試験終了後に、1~2回程度でブログ記事にする予定です。

現場改善の全体像

 現場改善とは、工場や製造現場における「ムダの削減」や「作業の効率化」を通じて、コスト(生産性)・品質・納期を改善していく活動です。

 本記事では、現場改善の全体像と試験対策への応用を解説していきます。

今回のブログでは、令和の2次試験(事例Ⅲ)に記載がある、

 ・標準化、マニュアル化

 ・教育、技術伝承

 ・段取り改善

 ・設計に3次元CAD

 ・ボトルネック解消(IEがメイン)

 ・5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)

 ・3S(単純化・標準化・専門化)

 ・機械化、自動化

の1次運営管理知識(一部運営管理にでない項目もあり)を説明していきます。

標準化、マニュアル化

■過去問の内容

R1: 新工場では作業者のスキルに頼った加工品質の維持ではなく、作業標準化を進める。

R5 :各製品の食材、使用量、作業手順などの製品仕様は、工場管理者が必要によってメモ程度のレシピを作成し活用していたが、整理されずにいる。

説明ロボット Mr T君
説明ロボット Mr T君

標準化・マニュアル化は 「効率」だけでなく「品質」「安全」「人材育成」「改善の継続性」 に直結するので、マスト項目です。
できていない現場では、属人化・非効率・トラブル頻発といった“負のスパイラルに陥ります。
ただ、実際はベテラン社員のカンでやっている会社が多いです。
ベテランの退社とともに、技術力が低下し、業績も悪化していきます。

■標準化とは

 作業の最も効率的で再現性の高い方法を「標準」として決め、誰でも同じようにできるようにすることです。

作業のバラツキを減らし、生産性と品質を安定させ、教育を効率化します。

■標準化メリット

生産性の向上:最短・最適の作業手順を全員で実施できる

品質の安定:誰がやっても同じ品質を確保

教育の簡素化:OJTの内容が明確になり、習熟が早まる

改善活動のベース:標準があるから「ズレ」や「ムダ」が見える

■マニュアル化とは

標準化された作業や対応を文書・図・動画などで整理したもの。

「手順書」「作業指示書」「チェックリスト」なども含まれる。

■マニュアル化作成のポイント

現場改善の結果をマニュアルに反映させ、効果を定着させる

「見える化」ツールとして、改善前・後の比較にも活用可能

改善活動の中で、現場主導でマニュアルを作ることで当事者意識が向上

■標準化とマニュアル化の違い

教育、技術伝承

■過去問の内容

R1:熱処理は金属熱処理技能検定試験に合格し技能資格をもつベテラン作業者により品質保持されている。機械加工は汎用機械加工機の扱いに慣れた作業者の個人技能によって加工品質が保たれている。

R2:各作業チームの技術力に差があり、高度な技術が必要な製作物を任せられない作業チームがある。

R3:縫製、仕上げ両工程では、熟練職人の高齢化が進み、今後退職が予定されているため、若手職人の養成を行っている。バッグを1人で製品化するために必要な製造全体の技術習熟が進んでいない。

R4:金型組立、金型仕上はプレス加工技術にも習熟するベテラン技能者が担当しているが、高齢化している。金型の修理や改善作業も兼務し、製品の品質や製造コストに影響を及ぼ重要なスキルが必要なことから、若手の養成を検討している。

説明ロボット Mr T君
説明ロボット Mr T君

教育や技術伝承は非常に重要です。
全ての業界でいえるかもしれませんが、製造現場は非常に人手不足です。
正社員を募集しても人が全く集まらず、派遣に頼ることになります。
派遣は定着率が低く、年中同じことを教育し続けています。
そのため、教育や技術伝承でもデジタル化による効率化が必要となっています。

教育の目的

製造現場の教育は、作業者の技能向上、安全意識の徹底、品質基準の理解を促し、効率的で安定した生産体制を築くことを目的としています。

教育方法の種類

〇旧来の方法

〇新たな方法

技術伝承について

製造現場での技術伝承は、熟練技能の継承により品質と生産性を維持し、次世代の人材育成と競争力強化を図るために必要です。

現在は、ベテランの退職によるノウハウ喪失のリスク、若手や外国人技能実習生への伝達がうまくいかない等の問題も多く発生しています。

■技術伝承手法の種類

〇旧来の方法

〇新たな方法

段取り改善

■過去問の内容

R4:プレス加工では作業員が金型交換作業と材料準備作業など長時間の段取り作業を1人で行っている。

説明ロボット Mr T君
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技術がなくても、知恵と工夫でできるのが段取り改善です。
大がかりな設備投資が難しい中小企業こそ、段取り改善が“最も費用対効果の高い現場改善策の1つ”になります。

段取りとは

本作業(加工・組立・検査など)に入る前の準備作業全般となります。

例:工具や治具の交換、材料の準備、機械の調整、試運転など

段取り時間が長いと生産リードタイムが長くなり、機械の稼働率が下がり、生産性が悪化します。

なぜ段取り改善が重要か?

製造現場における段取り作業は、製品の切り替えや準備に必要な不可欠なプロセスです。

しかし、段取り時間が長いと生産のリードタイムが延び、設備稼働率も低下します。

段取りを改善することは、生産性向上だけでなく、多品種少量生産への対応力向上、納期短縮、コスト削減に直結する重要な取り組みです。
また、段取り作業の標準化・短縮化を進めることで、熟練者依存の脱却や若手教育の加速にもつながります。

現場改善において、段取り時間の短縮は必ず取り組むべきテーマです。

■段取り改善の5ステップ

段取り替え作業の実態把握

現場の段取り作業を観察し、作業手順や時間、使用工具、動線を記録して現状を把握します。

STEP
1

内段取り、外段取り、ムダ作業を区分する

作業を「内段取り」「外段取り」「ムダ作業」に分類し、改善対象を明確にします。

STEP
2

内段取りの作業を外段取りに移動する

機械停止中の作業をできるだけ機械稼働中に実施できるよう工夫し、段取り時間を短縮します。

STEP
3

内段取り時間を集中的に短縮する

動線改善や治工具の工夫により、内段取り作業をさらに効率化し、生産停止時間を減らします。

STEP
4

外段取り時間を改善する

部品・工具の定位置管理や作業標準化を進め、段取り前後の作業をスムーズにします。

最終的にはシングル段取り(一般的に10分未満)を目指します。

STEP
5

設計に3次元CAD

R2:特にモニュメント製品では、造形物のイメージの摺合わせに時間を要する場合が多く、図面承認後の製作段階でも打ち合わせが必要な場合がある。設計には 2 次元CAD を早くから使用している。

R4:「金型設計」は、設計課が 2 次元 CAD を活用し担当している。

■設計に3DCADを使用することの特徴

3次元での立体的な設計が可能 実物に近い形状を視覚的に表現できるため、設計意図が伝わりやすい。

パーツ間の干渉や組み立ての検証が可能 仮想空間で組立を行い、干渉チェックや可動検証ができる。

製造工程や生産シミュレーションとの連携 CAMやCAEなどの他ツールと連携し、工程設計やシミュレーションに活用できる。

■設計に3DCADを使用するメリット、デメリット

  .

ボトルネック解消(IEがメイン)

■過去問の内容

R3 縫製工程は製造工程中最も負荷が大きく時間を要する工程。

R6 生産工程では、製缶工程の残業や休日出勤が多く、納期対応のため週次日程計画の変更が常態化している。前工程の機械加工工程や後工程の組立工程では、不適合発生などの特別な場合を除き残業や休日出勤は生じていない。

説明ロボット Mr T君
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ボトルネックとは、全体の流れや成果を最も制限している一番の弱点です。
ボトルネックの特定と改善には、「なんとなくの現場感」ではなく、IEによるデータに基づいた分析と設計が不可欠です。
IEはボトルネック解消のためのツールであり、中小企業でも現場改善の要として活用されています。

ボトルネックの例

例えば、材料 → 工程A → 工程B → 工程C → 製品完成の工程があったとします。

工程A 5個/h、工程B  10個/h、工程C   8個/hとすると、この工程では、工程Aが1時間に5個しか処理できないため、他がどれだけ速くても、全体としては5個/hが限界になります。

工程BとCが速くても、工程Aが遅ければ意味がありません。

工程Aがボトルネックであり、改善の最優先対象です。

■IE(インダストリアルエンジニアリング)とは

IEとは、作業や工程のムダを科学的に分析し、効率的な作業・仕組みを設計する技術です。

例えば以下のような手法が含まれます。

これらの手法を組み合わせることで、現場にある“見えにくいムダ”を数値と図で明らかにし、再設計することが可能になります。

■ ECRSとは?〜現場改善の思考の順番〜

ECRS」とは、業務や作業を効率化するための4つの改善視点を表すフレームワークです。

これはIE(インダストリアル・エンジニアリング)の基本中の基本とも言える手法で、ムダ取りや工程改善の“順番”を示す考え方です。

説明ロボット Mr T君
説明ロボット Mr T君

ECRSを直接問う設問は少ないですが、合格者の多くが無意識にECRSを使って答案を組み立てていることが多いです。
ちなみに、ECRSは「イクルス」とも呼ばれますが、個人的にはしっくりきません。
どや顔感が・・・

製造現場の改善には、作業を排除・結合・交換・簡素化するECRS(イクルス)の原則を徹底し、ムダを取り除いたうえで、必要なものを必要な時に供給するJIT(ジット)の仕組みを導入することが、生産性と効率の最大化に直結しますよ。

どや顔コンサルタント
どや顔コンサルタント

 *個人的な感想ではあるので気になさらず。私もSWOTはスウォットと呼んでいます

✴ ポイント:上から順に効果が大きい。Eliminateができれば最も効果的。

5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)

■過去問の内容

R2:加工物の大型化によって狭わいな状態が進み、溶接・組立工程と研磨工程の作業スペースの確保が難しく、作業中の加工物移動を強いられる。

説明ロボット Mr T君
説明ロボット Mr T君

5Sは単なる整理整頓ではなく、「改善活動の文化を作るための入り口」です。
中小企業でも取り組みやすく、効果も大きいため、まずは5Sから始めることが改善の第一歩と言えるでしょう。
5Sができていない現場は、他も全く駄目な場合がほとんどです。

2次試験では5Sについて詳細に問われることはありません。

ただし、与件文に「現場が乱雑でものを探すのに時間がかかる」といった記述があれば、「5Sの徹底」と記載すればOKと思います。

もう少し踏み込んで書く場合は、「赤札作戦(不要品を洗い出して整理する活動)」や、「見える化による整理整頓の推進」など、具体的な取り組みを挙げて下さい。

5Sの構成要素と意味

■ なぜ5Sが生産性向上につながるのか?

時間のムダを削減

➔探す、迷う、取りに行くといった“ムダ動作”を減らす

作業ミスや事故の防止

➔整理整頓された環境は注意力を高め、ヒューマンエラーも低減

問題の“見える化”

➔ 汚れや異常、不要物が明確になり、改善ポイントが把握しやすい

従業員の意識改革

➔ルール遵守や改善マインドが自然に身につく

3S(単純化・標準化・専門化)

■過去問の内容

過去の事例問題には、直接「3S」に関する記載は見られません。

ただし、「3S」は業務や作業を効率化するための基本的な考え方であり、設計や改善を行ううえで重要な概念として、しっかりと理解しておく必要があります。

3Sの意味、目的と効果

機械化、自動化

■過去問の内容

R1: マシニングセンタなどの工作機械導入

R2 切断加工工程、曲げ加工工程はNC加工機

R3 裁断工程はC社の製造工程で一番機械化されている

R5 受注量が最も多い総菜の製造工程は汎用調理器具を使って手作業で進められている。

R6 NC加工機などの生産設備を導入

説明ロボット Mr T君
説明ロボット Mr T君

ロボットの私が言うのもなんですが、すべてを機械に任せる必要はありません。
人にしかできない作業」と「機械で置き換えられる作業」を見極め、最適な分担を実現することが、現場改善の本質です。
ただし、人手不足が深刻なため、機械化や自動化は積極的に進める必要があります。

■機械化と自動化の違い

■最近の注目技術(中小企業でも導入しやすそう)

■機械化・自動化導入のステップ

現場の現状把握

ムリ・ムダ・ムラがどこにあるか分析(IE手法、タイムスタディなど)

STEP
1

ボトルネックの特定

どの工程・作業に手間がかかっているか?人依存度が高いか?

STEP
2

「省人化しやすい作業」から着手

単純繰り返し作業 → 搬送・仕分け → 加工 → 組立 の順が現実的

STEP
3

費用対効果の試算

導入コスト、保守、教育、置き換えできる人員数などを評価

STEP
4

小さく始めて、横展開(スモールスタート)

いきなり全自動ラインではなく、一部工程の半自動化から導入(リスク回避)

STEP
5

☆☆☆☆☆

tomi
tomi

シリーズもようやく第3弾まで到達。
明日は、移動王ことだいだいです。
今回はなにやら新たなイベントの告知があるようです。
楽しみ!!

悩みごと相談イベント開催決定!
詳細は明日のブログで。

だいだい
だいだい

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2次試験につながる運営管理の知識③ 現場改善編 by tomi”へ7件のコメント

  1. しまんと1号 より:

    tomiさん、こういったサマリは大変有難いです。ありがとうございます。
    私なりに再度記事をまとめinputに活用させて頂いています。
    一点質問です、教育方法や技術伝承について新旧対比で書かれていますが、いづれも事例Ⅲ対策として必要な知識と言うことで良いでしょうか。

    1. tomi より:

      しまんと1号さん

       コメントありがとうございます。

       先に言っておきますが、これは解答に書く必要はありません。

       事例Ⅰ・Ⅱは具体性が求められますが、事例Ⅲでは多くの人が「作業標準化・マニュアル化によるOJT教育」「生産計画の短サイクル化」「段取り改善」など、具体性に欠ける解答に終始しています。このため、得点差がつきにくく、50〜70点に集中します。

       具体性を高めれば高得点も狙えますが、専門家に誤りを指摘され減点されるリスクもあります。私は高得点を狙うより、安定して60点を取る方が合格に近いと考えています。

      1. しまんと1号 より:

        ありがとうございます!教育方法や技術伝承についての目的の記載なども大変参考になりました。

  2. きの助 より:

    こんにちは、いつも楽しみに読ませて頂いています。
    私は昨年が初受験でしたが事例Ⅲで49点と大敗し、それが原因で2次敗退でした。でも実は、製造業の工場の改善を行う専門部署で仕事をしています。
    ある意味、毎日が事例Ⅲのような仕事ですが、試験としての事例Ⅲは当初から得意ではないですね。リアルな現場と事例Ⅲはやっぱり違うので、逆にやりにくくて。

    そういった中、こちらの連載記事では試験向けに必要な知識を丁寧に体系的に説明して下さっており、改めて試験の知識を整理させてもらってます。読み応えもあり執筆もかなり大変だと思いますが、今後もよろしくお願いします。

    以上、「いつもありがとうございます!とても重厚な記事ですが、楽しみにしてる人(私とか)は、ちゃんといますよー!そして、続きも楽しみにしてます!」っという感謝の報告でした。

    1. tomi より:

      きの助さん

      嬉しいコメントをありがとうございます。

      工場に詳しい人ほど事例Ⅲが伸びにくい、という説がどんどん実証されつつありますね。解答に書くべき内容って、実際の現場改善とは少し違うものが多くて、「具体的にはどうするの?」と突っ込みたくなることも少なくありません。

      高得点を取る人にコツを聞くと、「心を無にして、フレームワークを多面的に書ききる」という方が多い印象です。製造現場で働く者としては、少し寂しい気もします。

      今回のシリーズは全部で6〜7本を予定しています。二次試験前には、受験生の皆さんに少しでも役立てていただけるよう、コツコツ書き溜めていきます。
       
      きの助さんの事例Ⅲ得点が伸び、合格につながることを期待してます。今後とも、よろしくお願いします。

      1. きの助 より:

        tomiさん、コメントありがとうございます。
        「具体的にはどうするの?」という突っ込み、まさに「そうそう!」と共感してしまったので、返信書かずにいられなくなってしまいました。
        さらにリアルでは、「そんな当たり前のことは言われなくてもわかってる。でも、理由があってできないんだよ。」とか、「で、それは誰がやるの?君がやってくれるの?」と、逆に怒られてしまいそうなことを、事例Ⅲでは書かないといけないモヤモヤ感もありますね。w

        「事例Ⅲいただきマニュアル(仮称)」は、名前からしても楽しみです。ハードル上げてしまったらすみませんけど、今後もよろしくお願いします!
        私も今年は合格できるよう頑張ります!ありがとうございました。

        1. tomi より:

          きの助さん、コメントありがとうございます。

          せっかくいただいたコメントへの返信が遅くなってしまい、申し訳ありません。告知システムが作動しないので、コメントに気づくのが遅れてしまいました。

          事例Ⅲの解答に関してですが、現場感のない一般的な回答だと、新入社員が教科書を読んで答えているようなレベルに感じられますよね。きの助さんがおっしゃるように、「で、具体的にはどうするの?」とツッコミたくなる気持ち、よく分かります。ただ、具体的に書こうとしても、与件文だけでは情報が限られていて難しい面もあります。

          ちなみに、昨年話題になった“いただき女子りりちゃん”の「いただきマニュアル」を見たのですが、「これは確かにミドルエイジの自分なら騙されるかも」と思うくらいの完成度でした。それぐらいの説得力や実践性のある“事例Ⅲマニュアル”を作りたいと考えています。ただ、現時点ではまだまだ構想段階なので、あまり期待しすぎず、出来上がったものに対し、どんどん突っ込んでいただき、共に作り上げて頂けると嬉しいです。

          きの助さんが合格を目指すうえで、少しでもお力になれるよう、今後も頑張ります。

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