【財務諸表分析】どれが事例企業? & 口述試験対策セミナーお礼(オマケあり) by せーでんき

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せーでんき
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会計士×診断士『せーでんき』です。
プロ野球の球場照明の消費電力は、約9時間のフル稼働で1世帯の1年間の電力(約4,300kWh)を消費することはご存知でしょうか。

球場の照明は投光器が使われており、100器の投光器がついた照明塔が6本、投光器一台800Wと仮定すると・・・

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せーでんき
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また、すでにチェックされている方も多いとは思いますが、口述対策は以下のかますやMakiの記事などをご参照ください!

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では、本編いきます!

このブログで伝えたいこと

せーでんき
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財務諸表を見て何の会社か何となく当てられますでしょうか?

慣れてくると財務諸表を見ただけで何の会社か分ったりします!そして、逆もしかりです!

一発合格道場15代目 せーでんき

はじめに

財務諸表を見て何の会社か当てれるで~

バナナなくてもいけるん?

以前、私は経営分析の視覚化の記事を書きました。

その続きのようなイメージで、会社の概要から、どの財務諸表がその会社のものか当ててもらうゲームをしていただいたらどうかと思い、視覚化した財務諸表を元にした問題をいくつか出題させていただきたいと思います。

基本的なところもお伝えした方がいいのかもと思いましたが、あえて急に問題を始めて、習うより慣れよというスタンスでいきたいと思います!
(おそらく全体的に超難しいです、、、これが全て分かった方はかなりセンスあるのではないでしょうか?)

なお、今回使用する財務諸表は全て過去問の財務諸表です。平成19年~令和6年の事例Ⅳの財務諸表を用いました。

では問題!

第1問(令和3年)

第1問

【問題】

以下の与件文及び①~③の財務諸表から、令和3年の出題企業の財務諸表を当ててください(間違い選択肢は「住宅販売」と「喫茶店」です。)。

(参考)与件文抜粋

D社は地方都市に本社を置き、食品スーパーマーケット事業を中核として展開する企業である。D社の資本金は4,500万円、従業員数1,200名(パート、アルバイト含む)で、本社のある地方都市を中心に15店舗のチェーン展開を行っている。

答えは↓

【答え】

【選択肢の企業】
①R2(住宅販売)
(与件文)D社は、約40年前に個人事業として創業され、現在は資本金3,000万円、従業員数106名の企業である。連結対象となる子会社はない。同社の主な事業は戸建住宅事業であり、注文住宅の企画、設計、販売を手掛けている。
②R3(食品スーパー)
③H26(老舗喫茶店)
(与件文)D社は、地方主要都市の郊外に本社および工場を有する1950年創業の金属加工業を営む企業現在の資本金は億円、従業員60名 である。

【解説】
まずは流動資産をみてみましょう。
①を見ると流動資産がかなり多く、食品スーパーでこんなに流動資産が多くなることはほぼあり得ません。商品の在庫よりも店舗の未償却残高の方が多いことが通常であるためです。

まずは①が選択肢から消えました。

次に原価を見てみますと、②と比べて③の方が原価がかなり少なくなっています。
食品スーパーでここまで原価が低くなることもあまり考えられませんよね・・・
よっぽど高級志向のスーパーであればあり得るのかもしれませんが、、、

ということで、ここで①と③が選択肢から消え、②がR3だと分かります。

第2問(令和4年)

第2問

【問題】

以下の与件文及び①~③の財務諸表から、令和4年の出題企業の財務諸表を当ててください(間違い選択肢は「レストラン」と「金属加工」です。)。

(参考)与件文抜粋

D社は、1990年代半ばに中古タイヤ・アルミホイールの販売によって創業した会社であり、現在は廃車・事故車の引取り・買取りのほか中古自動車パーツの販売や再生資源の回収など総合自動車リサイクル業者として幅広く事業活動を行っている。

答えは↓

【答え】

【選択肢の企業】
①H28(レストラン)
(与件文)D社は、創業20年ほどの資本金5,000万円、正規従業員81名の、県内産の高級食材を活かして県内外に店舗を展開するレストランである。
②H27(金属加工)
(与件文)D社は、地方主要都市の郊外に本社および工場を有する1950年創業の金属加工業を営む企業現在の資本金は億円、従業員60名 である。
③R4(総合自動車リサイクル)

【解説】
まずは固定資産をみてみましょう。
①は固定資産がかなり多くなっています。
これは、車などの比較的高額な商品の卸売や小売ではあまり見られない傾向です
(第1問の食品スーパーとの違いも考えると難しいですね・・・)。
資金繰りのために現預金を多く持っている場合も多いです。
この時点で①を除外してください。

次に売上原価をみてください。
②だけ原価率が高くなっています。
②と③の固定資産はほぼ同じくらいですが、原価率が異なっています。
上記の理由として(一概には言い切れませんが)、比較的高額な在庫や潤沢な現預金を持ちつつ、高額な商品のため粗利率も高めに設定されているという状況が考えられます。

この時点で②が違うことが分かり、③がR4だといえます。

第3問(令和5年)

第3問

【問題】

以下の与件文及び①~③の財務諸表から、令和5年の出題企業の財務諸表を当ててください(間違い選択肢は「電気部品メーカー」と「塗装業」です。)。

(参考)与件文抜粋

D社は、資本金1億円、総資産約30億円、売上高約45億円、従業員31名の、化粧品を製造する創業20年の企業である。D社は独自開発の原料を配合した基礎化粧品、サプリメントなどの企画・開発・販売を行っており、製品の生産はOEM生産によっている。

答えは↓

【答え】

【選択肢の企業】
①R5(化粧品製造・販売)
②H22(電子部品メーカー)
(与件文)D社は地方都市に本社をおく、資本金2.5億円、総資産約37億円、売上高約48億円、従業員79人の電子部品のメーカーである。
③H20(工業製品塗装)
(与件文)D社は資本金1,500万円、従業員35人の企業で、工業製品全般の塗装を行っており、高い技術力により多くの取引先から工業製品の塗装を受注してきた。

【解説】
これは結構簡単でしょうか。
とにかく①の固定資産が少ないのが特徴ですね。
与件文にある通り、OEM生産のため、自社工場を持たないことによるものです。

同様に原価率も少なくなっているのが見て取れます。

最終問題(令和6年)

最終問題

【問題】

以下の与件文及び①~③の財務諸表から、令和6年の出題企業の財務諸表を当ててください(間違い選択肢は「建材卸売」と「スポーツ用品製造・販売」です。)。

(参考)与件文抜粋

D 社は、地方都市であるZ市を本拠地として、複数の事業を展開する企業である。約20年前に加工食品の卸売を手がける企業として創業したが、のちに飲食事業などにも進出し、資本金1,300万円、総資産約30億円、売上高約54億円、従業員約100名の企業に成長を遂げた。現在は飲食事業部、惣菜事業部および加工事業部の3事業部を設けて、事業を遂行している。
(ヒント)飲食事業部は居酒屋、総菜事業部はテナント出店。

答えは↓

【答え】

【選択肢の企業】
①R1(建材卸売)
(与件文)D社は、1940年代半ばに木材および建材の販売を開始し、現在は、資本金2億円、従業員70名の建材卸売業を主に営む企業である。同社は、連結子会社(D社が100%出資している)を有しているため、連結財務諸表を作成している。
②R6(卸売・飲食)
③H21(スポーツ用品製造・販売)
(与件文)D社は、資本金1億円、総資産約50億円、売上高約56億円、従業員80人の企業で、ファッション性の高いスポーツウェアの製造及び販売を行っている。

【解説】
いかがでしょうか。
この問題で注目すべきは売上原価です。
R6年のD社は、主に卸売と飲食を行っており、卸売業は原価が高くなる可能性はあるものの、飲食は店の形態によりますが、今回のような居酒屋形態であれば、比較的粗利をとっている場合もあります。

また総菜事業部がテナント出店していることから、固定資産は少なめになります。
以上から、②を選んでください。

といいつつ、この問題は激ムズだと思いますので、正解できなくても大丈夫です。

最後に

せーでんき
せーでんき

お疲れ様でした!

では毎度お約束の名言コーナーです。

天国は私たちの頭上だけではなく、足下にもある。
(Heaven is under our feet as well as over our heads.)

ヘンリー・デイヴィッド・ソロー

今回はソローです。
アメリカの哲学者として有名な方ですね。
20歳でハーバード大学を卒業するなど、超賢い方です。

一度アメリカの税金(人頭税という住民税の均等割みたいなやつ)を払わずに刑務所に入れられたりしていますが、その理由が「奴隷制度、メキシコ戦争に反対だから」という立場によるものでした。結果的に誰かが代わりに払った人頭税によりソロー本人はすぐに釈放されるのですが、この経験から不当な法に対しては平和的に服従しない態度を取ることができるし、また必要であると言っています。

この考え方が、マーティン・ルーサー・キング・ジュニアやガンディーなど後世にも影響したと言われています。

この方の有名な作品としては、やはり『ウォールデン 森の生活』ですね!
究極のミニマリストとして、3年くらい森に住んで生活してみましたというやつです。

かなり有名な著書で、様々な出版社から翻訳版が出版されたり青空文庫で読めたりするのですが、大著であり読むのは結構大変です。

ですが、「本当に大切なものなどほとんどない」と再確認できるいい本ですので、ぜひ機会があれば読んでいただきたい本です。

個人的にオススメなのは漫画版です。下にリンクを付けている本は読みやすく、また絵が下手すぎて逆になんともいえないゆるさがある、とても味のある本です!
(例えば、①常に首はなく、胴体から直接頭が生えている人しかいない、②横を向いている人の両腕が描かれることはほとんどない③野球のバットの持ち方で斧を構える、などなど)

ただ、なぜかこの絵がクセになり、なんともいえない気持ちになるのは私だけでしょうか・・・

気になった方はぜひ!

今回の名言に戻りますと、「天国は足下にもある」と言ってくれており、別にこの世界も悪くないということを示しているのだと思います。(ちょっとキリスト教っぽい感じもしますね。)
当時の人々は何かにあくせくし、忙しくし、そして常に何かを悩んでいた(少なくともソローからはそう見えた)のですが、その中には本当に大切なものなどほとんどないということを森で生活する中でソローは再発見しました。

そんなに悩む必要はなく、この世界も悪くないということを指してくれているのが今回の名言です。

このブログを読んでいただいている方の背景はさまざまだと思いますが、改めて何が大事なのか考えてみてもいいのではないでしょうか。
(特に常に忙しくしている方にぜひ!)

以上です。
ありがとうございました!

せーでんき
せーでんき

明日はAREです!

誰がエラーしようが、僕の四球と同じ扱い

ARE
ARE

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【財務諸表分析】どれが事例企業? & 口述試験対策セミナーお礼(オマケあり) by せーでんき”へ4件のコメント

  1. わがし より:

    めちゃ有用な記事ですね!
    私は二次を受ける1か月前に、とある予備校講師の解説を聞く機会があり
    事例Ⅳ 第一問の取り組み方で大切な考え方を教わったのですが
    せーでんきさんの記事内容そのものでした!
    非常に参考になった内容だったので、二次受験者は絶対に熟読してほしいです!

    1. せーでんき より:

      わがしさん

      畏れ多いコメントをありがとうございます!
      セミナーでもお世話になりました!

      何となくこんな感じの記事なら楽しんでもらえるかなーという軽い気持ちで書いてしまったのですが、予備校講師の方も推してる考え方だったんですね…笑
      将来の二次受験生の役に立てば嬉しいです…!

  2. しまんと1号 より:

    大変参考になる記事ありがとうございました。STEGE2はR4年2次試験不合格時(確か事例Ⅳ48点でした。。)の企業で当時を思い出しながら涙がちょちょ切れました汗 テレビで話題企業番組を見ながらIR情報を確認し「売り上げは上がっているけど勝負に出ているな~」などど言いながら財務諸表を身近にする癖をつけています! 

    1. せーでんき より:

      しまんと1号さん

      コメントありがとうございます!
      STAGE2では意図せず思い出させてしまい失礼しました…
      そこから立ち上がっておられる姿がまぶしいです!

      実際の企業でいろいろコメントするの楽しそうですね!笑
      そういったクセ付けもとても有用だと思いますので、ぜひ楽しみながら続けてください!

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