今すぐ2次対策に取りかかろう! byサトシ

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みなさん、こんにちは。今日は久々のレジェンド投稿シリーズとしてリットさんの投稿もありましたが、私も記事を作ってみました。

ということで、レジェンド投稿シリーズも含めて最近登板しすぎな気もするサトシです(笑)

今回は1次上級生の方、つまりまだ1次試験(の科目)が残っている方をターゲットに、番外編として来年度の2次試験に向けてこれからやるべきことをご提案していきたいと思います。
合わせて、昨年度の沖縄再試験や今年度の1次試験の際も私が感想を述べたように、私が先日の2次試験を解いてみた感想を述べさせていただきたいと思います。

もちろん、先日の2次試験を受験された方の参考にもなる内容ですが、他の人の意見や見解を見たくないという方もいらっしゃると思います。そういう方はここでブラウザバックしてください

ばん
ばん

サトシは合格しても1次試験7科目や2次試験の問題が公開されたら喜びながら全部解いているへんた・・です(笑)

それでは、よろしくお願いします。

ちなみに、今回のキャッチアップ画像(サムネ画像)は、令和5年度事例ⅡのB社のモデルとなった企業(超野球専門店CV)で買ってきたグローブやシューズの袋です。心に刺さるメッセージが書いてありましたので、買ってみました。

やらない自分の心の弱さには絶対負けずに挑戦していきましょう!

まだ2次試験は関係ない?

1次上級生のみなさん、もしかしてこう思っていませんか?

まだ1次試験に受かっていないから2次試験はオレには関係ないですよ

2次のことは1次試験に受かってからにするよ

新キャラ
新キャラ

え~。まだ勉強する気になれないですよ。それよりも飲み会やりましょ!

え?まだ1年もあるし早すぎるでしょ

いやいや、そんな悠長なことは言ってられませんよ。

1年後に2次試験を受けるんですからね!来年の今頃には先日の2次試験を受験された方みたいに再現答案を作成し、終わったらのんびりと過ごしているんですからね!

は、はい。2次対策もやってみます!

1次上級生の方の1次試験への対策はこちらの記事で述べておりますので、参考にしてみてください。

この記事の内容を実践すれば必ず1次試験に合格します。誇大広告のような大げさな表現ではなく、本当にそうですよ。だからもう2次試験のことを想定に入れておきましょう

普通に考えても、2次対策に取り組み始める時期が早いほど有利になりますよね。

2次対策は怖くない

もしかしたら、「2次対策はハードルが高そうだな」とか「できないのはわかっているし、なんか嫌だな」という思いもあるかもしれません。「できないと落ち込むから(プライドが傷つくから)、それならまだやらなくてもいいかな」と判断している方もいるかもしれません。そういう思いが足枷となってなかなか2次対策に取り組めない方もいらっしゃるかもしれません

しかし、大丈夫です

2次対策は怖くありませんむしろ慣れてくると楽しくなります。

え?楽しい??

サトシのように喜んで解いているへんた・・・は例外かもしれないけど、2次対策は楽しいってのは多くの合格者が挙げている感想だよ

AZUKI
AZUKI

確かに、最初のうちは設問文や与件文のどこをどう見たらわからないかもしれません。どういう解答を作ればいいかもわからないかもしれません

しかし、こちらの記事を見ていただければわかると思うのですが、2次試験の解答内容になる与件文の内容にはパターンがありますし、理論も王道的なものです。1次対策のようにあれもこれもやらないといけないわけではありません

設問文については、2次対策として要求解釈トレーニングをどのみちやっていかないといけないので、今からスタートすればいいだけです実践している期間が長ければそれだけ設問文の分析がうまくなります

ぴらりん
ぴらりん

先にやれば有利になる。先発優位だね

また、事例Ⅳについても計算問題集の基本問題レベルができれば十分です。これは1次の財務の計算問題集にある問題とほぼ変わらないレベルです

財務と言えばせーでんき
財務と言えばせーでんき

1次の計算問題集には解答の選択肢があるけど、それがなくなっただけですよ


なので、2次対策について難しく考える必要はありませんし、警戒して恐れる必要もありません

この後に提示していく内容をちょっと取り組んでしまえば、意外とポンポンと進んでいきます。そうすると「楽しい」という感覚が出てきます。しまいにはランナーズハイみたいになってどんどん2次対策をやっていきたくなります

しん
しん

2次対策の楽しさに目覚めて合格後も喜びながら2次の勉強をしている鉄道大好きな某15代目メンバーもいます(でもこの後の2次試験の感想を述べてくれるのはありがたいかも)

ん?それって私のこと・・・?いやいや、そんなひかないでよ(笑)

でもそんなへんた・・・にならなくても、2次対策は(最初は怖くても)やってみたら楽しい感覚に変わる人が多いですよ

年内に2次対策に取り組む

先ほども述べましたが、2次対策は取り組むタイミングが早いほど有利になります特に年内に2次対策に取り組んでいると圧倒的に有利です

今回の2次試験を受けて落ちてしまった方は来年の2月から2次対策を再開させます。1次からやり直しになった方は2次対策の開始がさらに遅くなります。初学者は来年の1次試験終了後まで2次対策はほぼできません。
そのため、今のうちから2次対策に取り組めるのは1次上級生のみですし、1次上級生が今のうちから2次対策をしていればかなり有利になります。

1次対策の記事でも「まだ時間があるからいいやと思ってはダメ」、「惰性でやってはダメ」と述べましたよね。ぜひ2次対策も自分からどんどん動いていきましょう!

具体的には、以下のことをやってみましょう。これだけでOKです。

事例Ⅰ〜Ⅳの5年分(令和元年度〜5年度)の問題を見る

まずは2次試験の感覚を慣らしていきます。プールに入るときも、まずは水に慣れるところから始めますよね。これと同じです。

具体的には、5年分の過去問の与件文と設問文を読書感覚で読んでみましょう。解かなくてもいいです。令和7年度に向けての対策なら、令和元年度〜5年度の問題を読んでみましょう。

平成の頃の問題は傾向が今とはかなり違いますので、読まなくてOKです

Maki
Maki

「2次対策に取り組むのが怖い」という人でも、これならできるね

ちなみに、過去問はこちらのサイトからダウンロードできます。

最新の過去問(令和6年度の問題)を解く

2次試験の問題に目が慣れてきたところで、1次上級生の方はぜひ今回の2次試験を解いてみてください。令和7年度に向けての対策なら、令和6年度の問題ですね。

1日1事例ずつでもいいです。実力も80分のプロセスも全くない中で解いてもいいです。「2次対策に取り組むのが怖い」という方は、テキストや予備校の模範解答・解説を見ながらでも、80分以上かけて解いても構いません

事例Ⅰ~Ⅲについては、解答用紙に解答文を埋められないなら予備校の模範解答を写すだけでも構いません。

とにかく、「やってみること、初見の本試験の問題を解く経験を積むこと、自分なりにこの先の課題を見つけること」が大切です

たいしん
たいしん

0点でもいい。とにかく「やった」という事実を作ることが大事!


試しに解いてみると、「あぁ、オレは事例Ⅳの計算問題が解けないな。計算問題集を解いてみよう」とか「各事例のお作法からわかっていないな。まずはお作法を道場の記事から勉強しよう」など、ご自身なりの課題(問題点)と対策が見つかってきます。課題を見つけ、来年度に向けての学習計画を立てることが重要です

もし課題がたくさん出てきて大変だと思ったら、いつでも道場のコメント欄で相談してください

事例Ⅳの計算問題集の基本問題を1周させる

もちろん、事例Ⅳ対策も重要になります。イメージとしては、事例Ⅳ対策で2次対策全体のうちの4~5割を費やす形になります。

事例Ⅳ対策を早く始めることについては、おーちゃんもこの記事で熱く語っております。

と言っても、あれもこれもやるのではなく、計算問題集1冊でOKです

おーちゃん
おーちゃん

私のオススメは、上の記事にもあるように30日完成!

TACの回し者?
TACの回し者?

私はTAC出身なので、TACの市販の計算問題集がオススメです

もちろん、最初は解けない問題ばかりでも構いません。解説をいきなり見てもOKです。それから、現時点では応用問題や本試験の問題は解かなくていいです。

「2次対策に取り組むのが怖い」という方は、先ほども述べましたが計算問題集の基本問題は1次の財務の計算問題集とほぼ同じレベルです。1次の財務の勉強だと思って取り組んでみてください

どうしでも苦手な方向けに・・・TACの講座はいかが?

財務や事例Ⅳの話になると、数値を見ただけでアレルギーが出てしまうような方や、「どうしても計算問題ができません」という相談をする方が必ずいらっしゃいます

そういうときは、「あえてゼロからスタートする作戦」を取っていきましょう。これは私が大学受験のときに通っていた東進ハイスクールでは王道の戦略です。苦手科目は一番低いレベルの講座から受講させられました(2ヶ月くらいで次のレベルの講座を受けることができ、最終的には志望校のレベルの講座を受けられます)。

診断士の財務や事例Ⅳもそれと同じ戦略が取れます。苦手中の苦手なら、中途半端に計算問題集をやっても効果は薄いです。それならお金はかかるかもしれませんが確実性を取りましょう!

私は別にTACの回し者ではありませんが、8年もTACの診断士講座を取っていたために、そこらへんのTACのスタッフや講師よりも講座の内容に詳しくなってしまいました。これは実際のTACのスタッフや講師、他の受験生からもよく言われています(笑)

TACの講師
TACの講師

あれ?サトシ君、TACの営業に転職したの?(笑)

そんな私が、TACの講座を使って確実に財務・事例Ⅳの実力を高めるプランを紹介します。なお、すべてオプション講座なので単科で申し込みが可能です。

①1次「財務・会計」特訓ゼミ

1次の財務・会計を扱ったアウトプット講座で、例年だと11月頃から案内が出てきます。難易度は一番低く、簡単な問題をドリル形式でたくさん解いていきます。全部で8つの分野があり、例えばCVP分析なら固変分解のみの問題、損益分岐点売上高のみの問題など、分野ごとに扱うテーマが細分化されています。

イメージは公文式ですね。ちょっとした計算問題を大量に扱っていきます。おそらく、財務や事例Ⅳができない方はこの計算問題のレベルからつまずいています

②事例Ⅳ特訓

2次の事例Ⅳを扱ったアウトプット講座で、通年で案内が出ています。各回で扱う分野が異なり、難易度が低い問題から徐々に高い問題にステップアップするようになっています

しかし、①の「財務・会計」特訓ゼミを解ける実力がないと、難易度の低い問題でもつまずいてしまう可能性があります。

ちなみに、他の予備校にもオプション講座はありますが、クセがすごすぎる計算問題や、「こんなものせーでんきしか解けないだろ!」と言いたくなるような難しい問題ばかり出していて、今回の趣旨には合わないので不要です。

それから、Makiのこの記事で事例Ⅳ対策の大まかな流れが書かれていますので、よろしければ参考にしてみてください。

この記事にある流れでいけば事例Ⅳは大丈夫です。後の事例Ⅳの感想のところでも述べますが、実は令和6年度もこれでいけました。つまり、経営分析とセグメント別損益計算は計算問題集の基本問題レベルで、これを取って最後の記述問題でそれなりのことが書けていれば、それだけで60点を超えます

プロセスの大枠を構築する

道場やタキプロの記事でも、黄金手順でも、予備校の市販の本でも講座でも何でも構いません。80分のプロセスの大枠を構築しましょう

基本的には「設問文の分析→与件文読解+対応づけ→各設問の解答内容決め→各設問の解答文記述」の順に進んでいきます。そして、それぞれの項目ごとに標準時間を定めておきましょう

年内にプロセスの大枠が構築できていれば、来年は演習の繰り返しによる経験の蓄積とプロセスの調整だけで済みます

毎年のあるあるですが、この時期に「年内にプロセスを構築します」と宣言した割に全くやらず、そのまま来年の試験を迎えてしまう人が結構います

「2次対策に取り組むのが怖い」という方は、プロセスの構築を楽しむ意識で取り組んでみてください。自分で組み立てる作業は楽しいですよ。これで2次対策についてポジティブな印象に変わると思います。

プロセスごとの標準時間の目安

細かい時間に関しては人によって価値観や性格の違いがあるので異なりますが、おおよそは以下のようなものだと思っていいです。

・設問文の分析(要求解釈):10〜15分
・与件文読解+対応づけ:10〜15分
・解答内容決め:5〜7分/問
・解答文記述:5〜7分/問

こちらは私が解いた令和6年度事例Ⅰの与件文ですが、上の余白に実際の所要時間を書いてみました。この事例Ⅰは第1問、第2問、第4問(設問1)、第4問(設問2)、第3問の順に解きましたが、解答内容決めと解答文記述はきちんと5〜7分ずつで終わらせていますプロセスが安定していればこういう時間管理(進捗管理)も可能になりますし、いつも75~80分で安定的に終わらせられます

ごり
ごり

こういう「細かい単位」で見ていくと時間管理(進捗管理)もしやすくなるね

細かい単位で時間管理をしていれば、例えば80分で終わらず5分オーバーしたとしても、80分全体から5分縮めるのではなく、「要求解釈で20分かけてしまったから要求解釈を5分縮めよう」という課題を立てられるよね

(事例Ⅰ〜Ⅲの王道の理論を知る)

これは余裕があったらで構いません。道場やタキプロのメンバー、その他ネットに公開されているファイナルペーパー(できれば最新年度の合格者のもの)の中でご自身に合うものをダウンロードし、その内容を把握しましょう。こちらに、ばんが作成したファイナルペーパーまとめ記事のリンクを載せておきます。

「2次対策に取り組むのが怖い」という方は、ファイナルペーパーの内容を把握することで自信がついてくるため、怖さはかなり取れてきます。

一蔵
一蔵

1次の企業経営理論・財務・運営管理のテキストを見ながらやるとさらに効果が高まるね

年内に間に合わない方は、年内に他に提示したものを終わらせて、年明けは王道の知識を知る作業からスタートしましょう。

令和6年度2次筆記試験を解いてみた感想

ここからは私が令和6年度の2次試験を解いた感想を述べさせていただきます。1次上級生の方はここで「来年度に戦う敵」の特徴を把握しておきましょうこういうものを「年内に把握できている」ことはかなり有利な材料になります

繰り返しになりますが、先日の2次試験を受験された方で他の人の意見や感想を聞くのは嫌(まだ聞きたくない)という方はここでブラウザバックしてください。

事例Ⅰ

設問文・与件文の特徴

・事例Ⅰは比較的設問文が短い傾向にありますが、今回は特に短かったです。第2問以外はほぼ1行でした。設問文が短いと制約条件の量が少なくなるため、設問内容が抽象的で、解答の自由度が高くなりやすい傾向があります。つまり、わかる人とわからない人で差がつきやすいです。
・組織図が出てきました。こういう図は受験生を混乱させる狙いがあります
・3PLや事業部制組織のことが聞かれたため、パニックになった受験生がちらほらいそうです。これも受験生を混乱させる狙いがあります
→令和6年度の1次試験が経済・財務と企業経営理論の戦略論部分を難しくしてきたため、最初に難しいものを出して受験生を混乱させ戦意喪失を狙う意図があることが読めます

え!組織図が出てきたぞ。そして、サードパーティーロジスティクス?運営か何かで習った気がするけど、もう忘れたよ。あ~、やばい!!

こうやってパニックにさせて戦意喪失させることが出題者の狙いです

・Z社だけでなくX社・Y社も出てくる、長女だけでなく長男も出てくるため、情報把握で混同させようとしている印象があります
→ただでさえ馴染みのない物流業界の事例なので、与件文の内容を詳しく理解しにいくと時間を大量に使ってしまいますキーワードと解答に使えそうな部分がわかれば十分です。少なくとも合格のために詳しい理解は求められていません

馴染みのない業界だとしても慌てなくて大丈夫!公平性が求められる国家試験なので、その業界の人しか理解できないことが解答内容になるわけはないですし、合否を分けることもないです!

・事例Ⅰ~Ⅲ共通のこととして、令和4年頃から与件文についてどの設問にも対応づかないダミー的な段落も出てくるようになりました(特に前半の部分)
→「与件文には無駄な記述はない」という予備校の見解の裏をかいたやり方と思われます

その他のポイント

・第1問と第3問は与件文の内容を見てみないと解答内容はわかりませんが、第2・4問は理論である程度解答内容がわかります
・第1問は、解答内容の特定は簡単ですが、それぞれ30字以内に編集するのが難しく意外に時間が取られます
・第2問は、前半の理由のところが一見すると解答内容を特定しにくいですが、設問間の関係性を意識して「第1問の弱みの解消」ということがわかるとあっさり書けます。後半の狙いはいつもの後継者系の内容。次期経営者の育成の他に「円滑な事業承継を図る」まで書けると大きい(過去問にあった)

設問間の関係性を意識できるようにしていきましょう。大丈夫です。これはパターンが限られているので、慣れればすぐ意識できるようになります

・第3問は難しいです。おそらく解答がばらけるため、妥当性があるならどれも加点されます
Z社が案件を持ちかけてきたことが書かれている段落にある内容を書くことを基本としつつ、「課題の解決、環境変化対応、前の設問に出た弱みや理論的短所の解消」という内容を想起していると書きやすいです
→また、連携系が出てきたら「相手の強みの獲得」が想起できるとかなり有利です
→「各店舗の在庫管理や機動的な商品補充」は、設問文のキーワード(Z社)と同じフレーズが書かれた段落にありますが、表現の仕方から解答には書きにくいかもしれません

・第4問(設問1)は創業経営者による配置転換が書かれている段落の内容を書いていれば問題ありません。
・第4問(設問2)は理論で適当に書くのではなく、きちんと与件文の内容(3つの課題がある段落の内容)を書く必要があります。予備校の模範解答もふわっとしたものになっているため、与件文の内容が書けていて、内容的に妥当性があれば幅広く加点されると思われます

事例Ⅱ

設問文・与件文の特徴

・第1問以外、設問文がかなり長いです。例年よりも長い印象があります。そのため、どうしても要求解釈に時間をかなり取られてしまいます
制約条件をたくさん入れることで別解の妥当性をなくす狙いがありますが、今回は切り分けが難しいため別解は幅広く出てしまうでしょう

・第2〜4問は切り分けが難しいです。こういうときは「確実に使うとわかるもの」を先に見つけ、そこを軸に内容的につながるものを芋づる式にもっていくやり方がオススメです
→第2問なら「今までなかったようなセンスのもの、斬新なデザインのもの」、第3問なら「陶磁器祭り、食器愛好家」がある段落の内容、第4問なら最後のほうの「動画、カフェスペース、ECサイト」がある段落の内容が、「確実に使うとわかるもの」です。これを先にバシッと定めます。この難易度はそんなに高くありません。あとは内容的につながるターゲットや経営資源、効果を入れればいいだけです
「確実に使うとわかるもの」を外していなければ、他の要素は妥当性があるなら幅広く加点されるため、切り分けミスをしてもそこまでダメージはありません。実際、第2〜4問は予備校の模範解答もバラバラです

はい、この「芋づる式のスキル」はめっちゃ重要ですよ
もちろん事例Ⅰ・Ⅲでも使えます

その他のポイント

第2問のブランド価値(感覚価値と観念価値)は誰も正しくは答えられません。予備校の模範解答や解説では正しい意味がドヤ顔で書いてあるでしょうが、そんなもの受験生が試験本番で器用に出せるわけがありません。なので「負けない戦い」ができていれば十分だし、「負けない戦い」狙いにスパッと切り替えられるかがカギ
→「企業経営理論で習ったな」と思えているならそれだけでマシです。「主観的なものだったな」とまで思えているならほぼ勝ちです

ARE
ARE

僕ら令和5年度合格者は「サブスク世代」と呼ばれているけど、令和6年度合格者は「感覚・観念価値世代」と呼ばれるのかな?お~ん

診断士の先生
診断士の先生

昨年度のサブスクの問題のようなサプライズ問題がこれですね。昨年度のサブスクより正しい内容を出せる人は少ないと予想しています

・第3問は解答内容がばらけそうです。レンタルサービス、下取りサービス、サブスクなど、妥当なものならどれも加点されると思われます。
→「今あるものも捨てられない」の解釈が人によってばらけます。「追加はいいが減らすのは一切ダメ」と解釈する場合もあれば、「追加されるものは今あるものではないから、後に捨てていい」と解釈する場合もあれば、「捨てることは除却と同じで、下取りなら捨てることにはならない」と解釈する場合もあります。こういう「人によって解釈が分かれるもの」はどちらで書いても点差がつかないようにしています。これは私の長年の受験生活の経験でわかったことです

・第4問は自社店舗とECサイトの両方に触れている必要があります。
→こういう、題意ではないけど触れるべき内容が複数出てくる問題は、近年の事例Ⅱの最終問題の定番です(令和5年度ならアプリ、SNS、ホームページ)

事例Ⅲ

設問文・与件文の特徴

・設問文の量は普通でした。具体的には、今回の事例ⅠとⅡの中間くらいの量でした
・第2〜4問の切り分けが大変でした。工程改善と工程管理の区別がカギと思われます
→「生産現場と生産管理」の理論(切り口のネタ)を知らないと切り分けがギャンブルになってしまいます
→第2〜4問は、まずは解答内容がビシッと決まる第4問の内容を対応づけて、残った問題点の内容(生産の内容)を生産現場と生産管理に切り分けるとうまく切り分けができます
生産現場レイアウトや段取り、標準化、ECRSなどのこと。生産管理生産計画と生産統制のこと。プラスアルファで資材発注計画や製販会議も小ロット短サイクルにするなどの論点もあります

切り分けが難しい問題が3問ある場合、どれか1問は解答根拠の場所が比較的わかりやすくなっています。そして、残りの解答根拠の場所を残り2問で切り分けていきます(キーワードか理論がカギです)。消去法のイメージですね

その他のポイント

・第1問の強みの内容が、要求文字数の割にそれほど見つかりません

・第4問は、根拠となる与件文の段落の対応づけは簡単にできますが、解答内容をどう作ったらいいかがわかりにくい
→こういうときは与件文の内容を改善策の形に言い換えて逃げるのがベターです

事例Ⅲの改善策のネタが少ない(知っていても使えない)人は解答内容が出てこないため苦しいですが、改善策のネタをそれなりにもっていて、かつ使える人ならそこまで難しくなく解答内容は出せます。少なくとも製造業勤務の人しかわからないような解答内容はありません
事例Ⅲは製造業勤務の人を有利にしないよう、製造業勤務の人しかわからない(実感できない)内容は解答根拠になったとしても点差はつけません(これも長年の経験でわかったことです)

事例Ⅳ

ポイント

経営分析と最後の記述を取り、第2問のCVP(セグメント別損益計算)と第3問のNPVはそれぞれ(設問1)が取れれば問題ありません。これだけで65〜70点くらいになります
→第3問(設問1)を落としても第2問(設問2)が取れればOKです。このように、事例Ⅳは「これかこれのどちらかが取れればOK」とか「これの代わりにこっちが取れてもOK」という問題が存在します。必ずしもすべての論点が自在にできないといけないわけではありません

・経営分析の収益性は売上高総利益率と営業利益率で割れそうですが、どちらも加点されそうです。経営分析の指標はこのように「この2つのどちらかならOK」というものが1つくらいは存在します
・最後の記述問題は過去問でも出た論点なので、過去問をやっていたら取れます
・第2問のCVP(セグメント別損益計算)は、(設問1)は取りたいです。(設問2)は取れなくてもOKです。計算過程欄が少し書けていればお釣りが来ると思います
→線形計画法は過去問に出ていますし、計算問題集にもあります。運営の生産管理部分でも習っています

・第3問のNPVは(設問1)を取り、(設問2)は減価償却費や税引後営業利益を計算過程欄に書いておけば十分です
→「NPV=捨て」という意識をもっている人は8割くらいいて、全く取り組んでいない人もいました。これは難易度のことを考えず論点ごとにやる・やらないを決めてしまっていることが要因。NPVでも簡単なものならやりましょう。難易度を判別し、難しい問題なら捨てる、簡単な問題から順番に取り組むマネジメント力が必要です

17時になっても必死に残りの難しい問題を解きにいくくらいなら、取れる問題の検算に時間を費やしたほうが確実に60点をキープできます(それをやっている人は2割くらい)

今日の・・・Do as infinity

はい、前回の番外編と同様、今回も私が大学受験の浪人の際に聞いていたDo as infinityの曲を紹介します。

(Do as infinity For the future より)

この曲は私が大学受験の浪人だったときよりも後に出てきた曲ですが、発売当時よりも診断士受験生のときにむしろ多く聞いていました。具体的には、2次の演習をTAC名古屋校で受けた帰りの電車の中で、振り返りのシートを書きながらよく聞いていました。

演習で課題が多く出たとしても、「今日から君の限界目指せ」とか「あと少しでまた強くなれるさ」などの歌詞を聞いてやる気を出していました。

おわりに

今回は番外編として、1次上級生に向けて2次試験に関するご提案をしていきました。

みなさん、やる気になりましたでしょうか?

かます
かます

なんだか私もやる気になってきたよ!

上級生になると、来年度の1次試験はもちろん、2次試験もあっという間にやってきます。そのときに慌てないためにも、今のうちから2次対策を始めていきましょう。

今回もありがとうございました。

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今すぐ2次対策に取りかかろう! byサトシ”へ4件のコメント

  1. 整井覚憂無 より:

    サトシさま

     いつも、ありがとうございます。
     ストレート生です。先生からは「上級に来なくてよい。(1)基礎が出来ていない。(2)2次は情報処理試験の高度(午後Ⅰ: 事例、午後Ⅱ: 小論文)でいくらかの経験があるので、自分で出来る」とのこと。
     既に「おかねのけいさん」(財務会計のこと)が始まりましたが、同じ先生に何度も受けたくないので教室を変えたところ、先生からは、「2次がゴールであり、これを意識したことをお伝えする」ということで、視点が高いのです。例えば、経営分析では、「どのような設定が前文に与えられた場合に、どの分析を用いるか」という説明があったり。テキストにもメモっていますが、これを、Wordに打ち込んでいます。
     また、先生からは、「早めに準備」ということで、昨年ストレートの2次直前演習や公開模試を、テーマに沿って活用する(試験単位でタテに使わない)ように伝えられています。過去問題と比較し、TACの先生方の意図した解答に沿って問題が作られているとのことです。
     以上のアドバイスと、この記事を基に、今月は「おかねのけいさん」に励みます。
    (日商簿記は10年前に4度目でクリアしました。)

     p.s. 「社長のキモチ、マーケッターのキモチ」(企業経営理論のこと)の養成答練は、人身事故で遅刻し38分の走り読みで解いて、4割でトホホです。
     これは、運営管理免除のスキマも使って、読み方を変える練習をと考えています。

     それではまた

    1. サトシ より:

      整井覚憂無さん、コメントありがとうございます。
      そうですね。今のうちから今年度の教材を使って2次の勉強をしておけば、スタートが早い分だけ有利になります。
      また、財務のゴールは1次ではなく2次の事例Ⅳだと思いますので、今のうちから事例Ⅳまでを見据えた勉強をしていきましょう!
      これだけご自身を客観視できているなら、計画的に勉強ができると思います。

  2. にっく より:

    こんにちは!
    にっくです。
    サトシさんのノウハウ満載の記事、ありがとうございました!
    「このパワー、どう使ってやろう?」本当に2次対策が楽しくなってきそうですね!
    改めて、ありがとうございました!
    にっく

    1. サトシ より:

      にっくさん、ありがとうございます。
      今後もノウハウ満載の記事をどんどん出していきますので、ぜひご覧いただければと思います。
      次回は私の趣味全開の記事になりますよ(笑)

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