【令和2年度事例III】復習した?ともに振り返ろう!
Ma.satoです。
二次筆記試験の対策、お疲れ様です。
今回は、令和2年度事例IIIです。
前回に引き続き、令和2年度の事例IIIを一緒に復習しましょう!
ここまで走り抜けてきた受験生で、復習をしていない人はほとんどいないでしょう。
そこで、本記事は「自分はどういう風に復習したっけな?」と、今一度振り返るきっかけにしてみてください。
事例IIに引き続き、のきの以下の記事を参考にします。
必ず、自分で解いた後にこの記事をみてください!
ちなみに、自分の令和2年度の事例IIIの本番の点数は66点です。(ふ、普通!)
事例IIIを復習する前に
事例IIIの知識については、以下のアヤカの記事がまとまっています。
事例IIIにおいて過去出題された問題の傾向と分析もあります。まだ確認したことがない受験生は必ず確認しましょう。
受験生の中には、製造などの生産管理とは無縁なために、どこか苦手意識を持っている人もいるのではないでしょうか。
そんな時は、なゆたの以下の記事を参考にゴロで覚えましょう。
事例IIIで求められる知識は、他の事例よりも比較的少なく、解答の切り口もシンプルです。かける労力は少しでも少なくしましょう。
最後に、事例IIIの思考のプロセスについては、TAKUROが記事を書いています。
72点の高得点者のプロセスをここまで細かく知る機会は多くありません。
60点以上の合格点を安定して取れず、伸び悩んでいる受験生は必見です!
事例IIIについて一言どうぞ!!
事例IIIで悩んだら、私の記事を読むべし!
事例IIIの女王とは私のこと!!
事例IIIの暗記で悩んでいたら、私の記事を読むべし!
ゴロの女王とは私のこと!!
事例IIIのプロセスで悩んでいたら、meの記事を読むべし!
事例IIIの王子とはmeのこと!!
第1問
第1問
C 社の⒜強みと⒝弱みを、それぞれ 40 字以内で述べよ。
設問解釈の比較
第1問は定番のSWOT分析のうち、「強み」と「弱み」の内部分析の問題です。
SWOT分析は基本の「キ」です。落とせない設問であると同時に、診断士試験では基本となる問題で合格者と不合格者に大きな差が生じます。
徹底的に復習しましょう!
さて、Ma.satoの解釈は、
本番でのMa.satoの解釈
【制約条件】
- 時制などの制約は特になし。
- 内部分析で、40字以内で記載するため、形容詞とか副詞とか余計なことは書かない。
【想起したこと】
- 定番のSWOT分析!
- 40文字だから、それぞれ3つずつ要因を記載したいところ。
次に、のきが記載してくれた設問解釈と見比べてみましょう。
のきの設問解釈
事例Ⅲでは事例Ⅰと同様に、問題のタイプやレイヤー等を意識しながら解答の方向性を考えていきます。
加えて、制約条件と想起したことを設問解釈として付しておきます。
設問のタイプ:情報整理
SWOTは必ず与件文に根拠があります。逆にいえば、与件文以外から引っ張ってくることはほぼないと考えて大丈夫です。極力与件文の言葉を残しつつ、自分が書きたい文字数に意味が変わらない範囲で編集するのはOKです。
設問のレイヤー:経営戦略
SWOTを考えるときには生産設備や技術力と様々な候補があるので、ここでは大上段から与件文を俯瞰して考えていくことが肝要です。
【制約条件】
- 特になし。とにかく強みと弱みを短文で抜き出していく。
【想起したこと】
- SWOT分析ということで、与件文の情報をうまく解答に記載しよう
- 40字の字数制限なので、2つか3つくらいの要素を詰め込むことになるだろう
設問のタイプとレイヤー分析を自分は行なっていなかったので、この点は大きな違いとして、他は変わりありません。
SWOT分析では、設問解釈にかける時間は少なく済むため、要因を絞り出すことに時間をかけましょう。
昨年、SWOT分析は記載している内容が受験生や予備校で割れました。
それもそのはず、克服しなければならない「弱み」が多すぎるからです。
ここで大切なことは、
- 簡潔に、できるだけ多く記載する
- 自分の解答で使用する要因を優先的に記載する
ことです。
R2事例IIと同様に、他の設問で使う「強み」と「弱み」とリンクさせて優先度の高い要因を記載しましょう。
再現答案の反省
Ma.satoの再現答案
(a)強み
①高い溶接技術や研磨技術②設計技術者を確保し、設計から制作、据付工事の受注体制。(39字)
(b)弱み
①営業部の不十分な製作期間②製造部の技術力差や長い不稼働時間③連携不足で納期遅延。(41字)
では、上記記事で掲載されている再現答案の分析と自分の答案を比較します。
今回は、比較するために以下のSWOT項目の一覧表を参照しましょう。
Sの反省点
①高い溶接技術や研磨技術②設計技術者を確保し、設計から制作、据付工事の受注体制。
事例IIIでの「強み」と問われたら、解答すべきことは、
事例IIIの強みのポイント
- ハード面(設備などの固有資産)の強み
- ソフト面(人材など)の強み
が主なポイントです。
Ma.satoの答案の
- ①高い溶接技術や研磨技術は、ハードとソフトの両面
- ②設計技術は、ソフト面
- まとめとして、「設計から制作、据付工事の受注体制」はハードとソフトの両面
にあてはまり、3点は問題ないでしょう。
他の合格者と比較しても、解答のポイントは特に変わりなく強みでは差が出なかったことが想定されます。
「一貫対応」という言葉は、あえてMa.satoは使用しませんでした。
理由は、
- 据付工事は受注していても工事自体は外部に委託していること
- 与件文に「一貫」という言葉は登場していないこと
と、「一貫」と記載するには根拠が不十分なことです。
減点はされないと思いますが、加点もなかったのではないでしょうか。
次に、弱み(W)です!
Wの反省点
①営業部の不十分な製作期間②製造部の技術力差や長い不稼働時間③連携不足で納期遅延。(41字)
R2年度のC社における弱みは、ありすぎて何を記載するか迷う受験生は多かったのではないでしょうか。
Ma.satoは
- 営業部の不十分な製作期間
- 製造部の技術力差や長い不稼働時間
- 連携不足で納期遅延
を挙げました。
この3点を挙げた理由は、設問2で問われている内容です。
設問2では、納期遅延の原因として、
- 営業部門の問題点
- 製造部門の問題点
が問われています。
このように、Ma.satoは次の設問以降で問われている内容と関連させて「弱み」を記載することを意識しました。
一方で、MECEの観点から、設問1と重ならない解答を行う方針で記載することもできます。
どちらが試験として好ましかったのか断定はできませんが、他の合格者の受験生の解答も確認すると、次以降の設問と関連させている答案が高得点を獲得しています。
やはり、解答全体で強みや弱みを関連させることも大切なポイントであることが推測されます。
「弱み」で見たように、全部の設問を通して、自分が記載した答案との関連性が重要かと思われます。
設問1で記載した「強み」と「弱み」は、他の設問で必ず関連させてキーワードとして盛り込めていることを確認しましょう。
SWOT分析は基本の「キ」です!
合格者と不合格者で差がつくポイントなため、試験当日まで徹底的に分析力を磨きましょう!
第2問(設問1)
第2問(設問1)
C 社の大きな悩みとなっている納期遅延について、以下の設問に答えよ。
(設問 1 )
C 社の営業部門で生じている⒜問題点と⒝その対応策について、それぞれ 60 字以内で述べよ。
設問解釈の比較
それでは、営業部門の納期遅延の課題を確認していきましょう!
本番でのMa.satoの解釈
【制約条件】
- QCDの大項目である「納期遅延」!
- 営業部門に絞った制約か。
- 問われていることは、課題ではなく問題点かぁ。
【想起したこと】
- 60字だと、問題点と対応策をそれぞれ簡潔に書くとなるといらない形容詞や副詞は書かないように注意しないと。
次に、のきが記載してくれた設問解釈と見比べてみましょう。
のきの設問解釈
設問のタイプ:助言
問題点の解答だけであれば、情報整理や期待効果でいいですが、今回の設問では対応策まで回答する必要があるので、情報整理をした上で助言まで結びつける助言系の問題だと判断しました。
設問のレイヤー:経営戦略or生産管理
営業ということで経営戦略的な側面があると思いつつ、営業の行動が製造部門へ影響が与えている可能性と考えて、生産管理のレイヤーでも考える必要があると判断しました。
【制約条件】
- 納期遅延について問われているので、納期遅延を引き起こしている問題点と問題点を解消する対応策を考える。
- 必ず営業部門で起きていることを書く
【想起したこと】
- 営業部門から後流の工程に設計や製造に行くときの問題があるのかもしれない。
- 問題点と解決策をセットで書く必要があるので、問題点で挙げたことに解決策が対応するように書かないといけない。
解釈はほとんど同じです。
違いが出ることはほぼないので、反省に早速移りましょう!
例年なら100字で、
- 問題または課題
- 対応策
- 効果
が問われます。
今回は、
- 最初の60字で問題点
- 次の60字で対応策(+効果)
とあらかじめ切り分けてくれている設問でした。
再現答案の反省
再現答案
(a)問題点
①顧客承認時のやりとり②承認後も打ち合わせが発生し製作期間が不十分で生産計画をオーバー③最終検査後に修整が生じること。(59字)
(b)対応策
①顧客承認時から製造部の技術者も立会い、やりとりや打ち合わせの発生防止で制作期間の確保②据え付け工事の外注先と連携し修整発生防止。(61字)
では、のきの記事で取り上げられている再現答案の分析と自分の答案を比較し、反省していきます。
問題点の反省
①顧客承認時のやりとり②承認後も打ち合わせが発生し製作期間が不十分で生産計画をオーバー③最終検査後に修整が生じること。
今回は最初から反省点から行きます。
①顧客承認時のやりとり
え?何これ??
って感じです。自分で書いておきながら恥ずかしい。
文章として、顧客承認時のやりとりとして「何が」問題点か指摘できておらずボツです。(①と②を並列にしなければよかったかもしれないですね。)
しかし、他の合格者の答案も見て、営業部門の問題点の流れとしては、
営業部門の問題点の構成
- 製作期間が不十分(工程が多い)
- 生産計画をオーバー
- (最終検査後の修整の発生)
- 納期遅延
という大枠は満たせているため、解答の構成としては大きな間違いはなさそうです。
流れについては、合格者で類似しているためほとんどの受験生が正解できたのではないでしょうか。
昨年の二次筆記試験終了後に、受験生の中で、最後に納期遅延と書くか否かについてちょっとした議論になりました。
結論としては、書いた方が好ましいという推測に至りました。
理由は、全ての原因の結果として、「何が」起こっているかというと「納期遅延」が生じているということです。
設問文に記載はあっても、最後の結果は記載した方が得点が得られる可能性は高いかもしれません。
次に、対応策の反省をします。
対応策の反省
①顧客承認時から製造部の技術者も立会い、やりとりや打ち合わせの発生防止で制作期間の確保②据え付け工事の外注先と連携し修整発生防止。
冒頭から確認すると、
- ①顧客承認時から製造部の技術者も立会い
という記載は、他の合格者の答案にはないフレーズで得点には至っていない可能性があります。
もちろん、時間削減として製造部の技術者を立ち合わせるメリットはあるものの、大切な資源である「人」を重複して利用する資源のムダ使いであるというデメリットもあるこの提言は、試験的に正解か不正解か定かではありません。
それ以降の、
- 「やりとりや打ち合わせの発生防止で制作期間の確保」
- ②すえつけ工事の外注先と連携し修整発生防止
2つの要素については、他の合格者と同様であることや、(a)問題点で挙げたことの”裏返し戦法”なため、無難かと思われます。
対応策では、改善案と効果を簡潔に記載することが求められているため、セットで記載している点についてもクリアできたようです。
設問解釈でも記載したように、例年なら問題も対応策も全て含めて100字で記載するところを、それぞれ60字ずつで切り分けられています。
設問者の優しさを感じる一方で、「自分が挙げた問題をクリアするための対応策を問題点と一致させて記載できますか?」という問いもしていたのだろうかと、出題の意図を振り返ることもできます。
そのため、自分が記載した問題点は、責任をもって対応策を述べることが賢明かもしれません。
実はここだけの話、本番で自分は「問題点と対応策を合わせて60字で解答せよ。」と誤って解釈してしまいました。
これだけ問題点あるのにどれを優先すればいいんだぁ〜!
などとムダな時間を使うこと20分。営業部門と製造部門を60字ずつで記載した後に、製造部門の(a)と(b)の解答を見つけて、「ん?んん??んんんっっっ!!!」となりました。
残り20分、記載し終わっている問題は第1問だけ。そこからは、頭はフル回転・ヒートアップ!!(グオーーーンッッ、ってなかんじ!!!)
本番では、こういうこわ〜い話もあるので、皆様お気をつけを!(自分だけか笑)
第2問(設問2)
第2問(設問2)
C 社の製造部門で生じている⒜問題点と⒝その対応策について、それぞれ 60 字以内で述べよ。
設問解釈の比較
製造部門も同じように設問解釈を比較しましょう。
本番でのMa.satoの解釈
【制約条件】
- QCDの大項目である「納期遅延」!
- 製造部門に絞った制約か。
- 問われていることは、課題ではなく問題点かぁ。
【想起したこと】
- 60字だと、問題点と対応策をそれぞれ簡潔に書くとなるといらない形容詞や副詞は書かないように注意しないと。
- 営業部門とのMECEが大切!
- 製造は定番の①強みのばらつき、②生産管理=生産計画+生産統制の問題点
次に、のきが記載してくれた解釈をしっかり確認しましょう。
のきの設問解釈
設問のタイプ:助言
(設問1)と同様に情報整理をした上で助言まで結びつける助言系の問題だと判断しました。
設問のレイヤー:生産管理
納期遅延が起きている製造部門といえば、生産計画と生産統制がうまくいっていないに違いないということで、生産管理レイヤーに設定しました。
ただ、今思い返すと生産性の面での視点も入れ込むべきだったかなと思います。
【制約条件】
- 納期遅延について問われているので、納期遅延を引き起こしている問題点と問題点を解消する対応策を考える。
- 必ず製造部門で起きていることを書く
【想起したこと】
- 納期遅延を起こしている製造部門には生産計画か生産統制の問題があるはず。
- 設問文だけでは想起のしようがないので、与件文中にある問題点と思われる事象のうち製造部門のことをうまく分類する。対応策は問題点を抜き出してから考えれば大丈夫。
製造部門の解釈も大きくは変わりありません。
事例IIIの製造では、弱みとなるC社の「強みのばらつき(ソフトな経営資源)」がほぼ必ずあります。個人やチームで技術力や生産能力に差があることは超頻出事項です。(作業するのは機械ではなく、人間であることを考えればあたり前なことですね。)
製造の生産管理の2大切り口である、
- 生産計画(大中小計画があることや機能していること)
- 生産統制(生産工程の流れに問題がないこと、リードタイムが適正なこと)
について、条件反射的に考えられれば事例IIIは万全です。
再現答案の反省
再現答案
(a)問題点
①作業チームの技術力差②全工程を加味せず月次の生産計画立案③狭隘なスペースで移動作業が多く④不稼働時間が長く非効率なこと。(60字)
(b)対応策
①作業を標準化しOJTで教育し技術格差是正②納期順の全工程的生産計画を週次で立案③5Sでスペース確保と不稼働時間削減で効率化。(61字)
では、のきの記事で取り上げられている再現答案の分析と自分の答案を比較し、反省していきます。
問題点の反省
①作業チームの技術力差②全工程を加味せず月次の生産計画立案③狭隘なスペースで移動作業が多く④不稼働時間が長く非効率なこと。
問題点について、解釈の時の切り口で対応させると、
強みのばらつき
①作業チームの技術力差
生産計画=生産計画+生産統制
生産計画:②全工程を加味せず月次の生産計画立案
生産統制:③狭隘なスペースで移動作業が多く、④不稼働時間が長く非効率なこと
と対応します。
生産統制として、「③狭隘なスペースで移動作業が多く」は違うのではないかと考える人もいそうですが、スペースの問題は最終的にリードタイムが長くなってしまう原因なため、「生産統制」に分類されます。
という大枠は満たせているため、解答の構成としては大きな間違いはなさそうです。
唯一反省点を挙げるとしたら、「納期遅延」という最後の締めを記載できていないことです。
改善策として、「作業チームの技術力差」などの「の」を省略するなどして、次回は納期遅延を記載できるようにしたいものです。
3-5分で書いた解答としては、OK!(自己満足笑)
次に、対応策の反省をします。
対応策の反省
①作業を標準化しOJTで教育し技術格差是正②納期順の全工程的生産計画を週次で立案③5Sでスペース確保と不稼働時間削減で効率化。
対応策は問題点と対応させて記載できていることが重要です。
対応させると、
- 技術力差 ↔️ 作業を標準化しOJTで教育し技術格差是正
- 全工程を加味せず月次の生産計画立案 ↔️ 納期順の全工程的生産計画を週次で立案
- 狭隘なスペースで移動作業が多く、不稼働時間が長く非効率なこと ↔️ 5Sでスペース確保と不稼働時間削減で効率化
という感じです。
対応としては問題ないとしても、やはり対応策でも最後の結論として「短納期化」を記載すべきだったことが反省点です。
ムダな文字を削って、あと4文字生み出せていればと反省します。
製造部門の解答の切り口は毎年同じです。
そのため、パターン化してその年度の与件文の記載をパズルのように当てはめるだけなため、このパターンを冒頭の道場メンバーの記事で確認しておきましょう。
切り口はいつも一緒!
- 強みのばらつき
- 生産管理=生産計画+生産統制
さてさて、悠長に「切り口はいつも一緒!」なんて言ってられない自分…
残り2問で自分に残された時間は10分だけ。いやはや、困った、困った笑(今だから笑える))
第3問
第3問
C 社社長は、納期遅延対策として社内の IT 化を考えている。C 社の IT 活用について、中小企業診断士としてどのように助言するか、120 字以内で述べよ。
設問解釈の比較
残り10分、後半戦の第3問です。
早速、解釈していきましょう!
本番でのMa.satoの解釈
【制約条件】
- 時制は、未来である「今後」のこと。
- 問われていることは、またもや「納期遅延」の対策
- 設問2と異なり、IT化とITの活用を助言する
【想起したこと】
- 納期遅延、またお前か!!
- IT化だから、条件反射的にDRINKを書き込む
- 第2問とMECEしたいところ
次に、のきが記載してくれた設問解釈と見比べてみましょう。
のきの設問解釈
この問題も結構乱暴に設問解釈をしていたと思います(反省)
設問のタイプ:助言
どのように助言するかなので、助言ですね。
設問のレイヤー:生産性向上
IT化といえば生産性向上。
これくらいのテンションでレイヤーを決めました。(多分間違っている)
【制約条件】
- 納期遅延対策になるIT活用になっていないといけない
- ”社内”のIT化になっていること
【想起したこと】
- DRINK(データベース化、リアルタイム、一元化、ネットワーク、共有)
- 助言問題なので忘れずに”効果”を書かないといけない
第3問もほぼ一緒です!
事例IIIってやつは、毎年同じだから変えようがないってことでしょう。
のきの、助言問題だから、「効果」を記載するということはその通りです。
Ma.satoも問題用紙の上部には、
Ma.satoの問題用紙の上部メモ
か(:課題)→ た(:対策)→ こ(:効果)
と必ず記載していました。
どの設問も、フレーム・ワークは全て同じです。
そして、もう何度も見たであろう「DRINK」を再度記載します。
DRINK
D:データベース化
R:リアルタイム
I:一言管理
N:ネットワーク
K:共有
DRINKは試験が終了しても、非常に有用なため、覚えておいて損はありません!
再現答案の反省
再現答案
①作業や工程順序・見積もり、見積書、製作図をデータベース化し一元管理し共有し標準化②全工程的生産計画に基づき、受注情報、設計、据え付け工事の状況をリアルタイムで共有し、営業部の制作期間短縮と製造部の技術者の不稼働時間短縮で短納期化を図る。
では、引き続き比較して振り返っていきましょう。
反省点
①作業や工程順序・見積もり、見積書、製作図をデータベース化し一元管理し共有し標準化
DRINKのうち、はやくも「D」と「I」と「K」のご登場です。
①は生産統制面を記載しています。
内容は問題ないとしても、順番が間違っていることが反省点です。
順番は、
- データベース化
- 標準化
- 一元管理
- 共有
のはずが、Ma.satoの解答では「I:一元管理」が2番目にきてしまっていることがイケテナイです。
DRINKを使う時は、順番も意識するとさらに解答が美しくなります!
②全工程的生産計画に基づき、受注情報、設計、据え付け工事の状況をリアルタイムで共有し、
②では、DRINKのうち「R」と「K」のご登場です。
ここでは、生産計画面を記載しています。
こちらは構成として問題ないでしょう。
営業部の制作期間短縮と製造部の技術者の不稼働時間短縮で短納期化を図る。
最後に、「こ(効果)」の記載です。
効果は設問2とMECEできていませんが、求められいる最終効果としては「納期遅延の改善」のため、締めとして「短納期化」は及第点といったところでしょう。
しかし、「営業部の製作期間短縮と製造部の技術者の不稼働時間短縮」は設問2で記載しているため、設問3では、
Nの施策
営業部と製造部のネットワーク強化
などと、Ma.satoが唯一記載できていない「N」をからめて記載したかったところです。
DRINKを全て使いこなせておらず、まだまだ修行が足りないです。
第3問では、IT化とIT化の活用について問われました。
第2問と重複しないように記載したいところですが、最後の効果については設問2と重なりイタイ失点です。
また、第2問は浅い表面的に見える課題を指摘したことに対して、第3問では第2問で指摘したことをさらに深堀りした対策を述べることで重複していません。
単に同じことを書かないということもMECEですが、階層(いわゆる「レイヤー」ではない)をずらすことでMECEすることも一つの手法なのかなと、今振り返ると実感します。
残り10分のうち、7分を費やしてしまうMa.sato…
第4問はいかに?!(知ったこっちゃない笑)
第4問
第4問
C 社社長は、付加価値の高いモニュメント製品事業の拡大を戦略に位置付けている。モニュメント製品事業の充実、拡大をどのように行うべきか、中小企業診断士として 120 字以内で助言せよ。
設問解釈の比較
残り3分!
一瞬、空白のまま、あきらめようかと悩んだMa.satoですが「ウルトラマンは3分で怪獣をやっつけるから自分にもできる!」とわけのわからない理由で自分を鼓舞しました。(本当にテンパっていた!)
「ピコン!ピコン!」と胸のライトが鳴りそうなので、早速いっちゃいましょう!
本番でのMa.satoの解釈
【制約条件】
- 時制は「未来」
- QCDの大項目のうち「質」が主に問われている
- モニュメント製品事業の充実・拡大の戦略が問われている
【想起したこと】
- モニュメント製品事業限定で、ビル建築用金属製品と混同してはいけない
- 「充実」と「拡大」?
次に、のきが記載してくれた設問解釈と見比べてみましょう。
のきの設問解釈
設問のタイプ:助言
わかりやすい事例Ⅲ恒例の未来に向けた助言問題です。
難しいことを考える必要もなく助言に分類できるはずです。
設問のレイヤー:経営戦略
事業拡大のための施策を考えるということで、経営戦略レイヤーの設問でしょう。
【制約条件】
- モニュメント製品事業向けの施策を提案しないといけない。
- 事業の拡大・充実を実現する施策を考える。
【想起したこと】
- ここまで触れてきた問題点を総ざらいして施策を考える。
- 戦略系問題の定番である営業拡大の視点を入れる。
- 営業に触れるなら、設計・製造と触れることで多面的に書いていく必要があるか?
- 「拡大」と「充実」ってなんだ?
「充実」と「拡大」?となっていることは同じです。
結論から、
「充実」と「拡大」の違い
充実:顧客から求められる品質に対応すること
拡大:顧客数を増加させること
です。
この事例では、「充実」と「拡大」を一言で表すなら上記ではないでしょうか。
つまり、顧客から求められる品質に対応するために、C社の技術力を向上させることや製品のラインナップを揃えることが「充実」です。
一方で、顧客数を増加させるために、C社の営業力を向上させることや製品の生産力を増すことが「拡大」です。
そして、事例IIIの未来に向けた事業戦略の定番の方針は、
事例IIIの未来に向けた事業戦略の定番
- 強みを強化する
- 現在や将来の機会を獲得するために、強化した強みを活かす
- 設問で求められる「効果」を記載する
と、いたってシンプルです。
気づきました?
「Sを強化して、Oを捉えて、効果を得る。」だけです。
この点を意識して、反省していきましょう。
再現答案の反省
再現答案
施策は①営業部の人員と設計技術者を確保し営業力確保②溶接技術や研磨技術、設計から製作・据付工事の受注体制の強化により、デザイナーから特殊加工と仕上げ品質の要求に応じ、都市型建築の増加に伴う製作の新規受注獲得、高付加価値化で売上増大を図る。(119字)
では、最後ものきの記事の再現答案分析と自分の答案を比較していきます。
反省点
①営業部の人員と設計技術者を確保し営業力確保
中盤に記載している「設計技術者の確保」は設計力の強化のため、「充実」の要素です。
最初の「営業部の人員の確保」と最後の「営業力確保」は、「拡大」の要素です。
混同していることがイケテません。
②溶接技術や研磨技術、設計から製作・据付工事の受注体制の強化により、
この記載の前半は、「溶接技術や研磨技術」は質を高めることとして、「充実」の要素です。
後半は、「設計から製作・据付工事の受注体制の強化」は生産力の向上のため、「拡大」の要素です。
ここでも、充実と拡大を混同させていることがイケテません。(2回目)
デザイナーから特殊加工と仕上げ品質の要求に応じ、都市型建築の増加に伴う製作の新規受注獲得、
この記載はどちらも「機会」です。
ここでは「デザイナーから特殊加工と仕上げ品質の要求に応じ」は「充実」の要素です。
そして、「都市型建築の増加に伴う製作の新規受注獲得」は「拡大」の要素です。
またもや、充実と拡大を混同していてイケテません。(3回目)
・高付加価値化で売上増大を図る。
最後に、「効果」の記載です。
この記載は全くダメで0点です。
「高付加価値化」がどういったことか記載できていないことに加えて、そもそも設問で求められた効果は「事業拡大」です。
最終的には、売上拡大につながるとしても、事業拡大の先のため、本質をつけていません。
反省点であげたように、自分は「充実」と「拡大」を別々に記載することができませんでした。
この点が、大きな失点です。(3分じゃ、ウルトラマンのようにやっつけられませんでした…)
問われたことは、別々に記載することを意識して次回に活かしましょう。(次は、ウルトラマンになる!)
残り3秒、お、お、お、終わったぁ〜!!!
空白にせず、なんとか答案用紙を埋めることができた!!(手がプルプル震える…)
しかし、試験終了後に「あ、来年リベンジだわ…」と覚悟した瞬間でした。
それでも、66点とれたことは最後まで諦めなかったからこそです。ぜひ、最後までねばって、ねばって、ねばりまくってください。
2つの「高付加価値化」
高付加価値化には、2つの意味があることを知っていますか?
Ma.satoは2つの意味があることを、二次筆記試験終了後に知りました。
一つ目は、製品やサービスの品質を高めるという意味での「高付加価値化」で、製造部や顧客目線で質を高めることです。
二つ目は、製品やサービスの価格を高めるという意味での「高付加価値化」で、営業部や企業目線で価格を高めることです。
本事例の「付加価値が高い」に関しては、
5段落目に”モニュメント製品は受注量が減少したこともあったが、近年の都市型建築の増加に伴い製作依頼が増加している。受注量の変動が大きいものの、全売上高の 40 %を占め、ビル建築用金属製品と比較して付加価値が高いため、今後も受注の増加を狙っている。”という記載があり、二つ目の「価格が高い」という意味で使用されています。
正確に理解していましたか?
2つの「高付加価値化」という切り口だと、
製造部門は、品質の高い製品を作ろうと高付加価値化を図る。
営業部門は、価格の高い製品を売ろうと高付加価値化を図る。
製造部門と営業部門が相容れない理由もなんだか理解できる気がしますね。
質が高いという意味で解釈し、解答に使用した我、無念なりけり。
私のような失敗を繰り返さないために、頭の片隅にでも記憶しておいてください。
おまけ Ma.satoの解答用紙メモ
令和2年度の事例IIの自分の解答用紙メモをここに置きます。
他の事例と同じく、自分は5-6色(設問数と同じ)のボールペン+蛍光マーカー使いです。
自分のメモの工夫も以下に記載します。
解答メモの工夫
- 解答プロセスの作成に夢中になって時間を忘れてしまう自分へのリマインダーとして、左上に解答を書き始める時間を記載する。
- ”分散”戦略に基づくため、「だ(だれに)」「な(なにを)」「ど(どのように)」「こ(効果)」)とメモの一番上に記載する。
- Ma.satoの場合、多色で分けるためのペンの持ち替え時間よりも、一色でマーキングした後に該当箇所をその都度探す時間の方が長かったため、多色使いにした。
- どの色で設問分けするかはその都度ランダムで、てきとー(≠適当)に各色で○をつける。
自分なりの解答メモの工夫のルールは以上です。
試してみて、合う場合には使ってみてください。合わない時には真似しない!
模倣しないことも大切な戦略の一つです。
自分というオリジナリティを持って、色々と試行錯誤してみてください。
こういった作業を楽しめると、もう「勝ち」です。
さいごに
振り返れましたか?
事例IIIは、パターンでほぼ解けます。このパターンを冒頭で紹介した記事を参考にして絶対に身につけましょう!
そして、自分のように大事故が発生しても、最後まで諦めずに乗り越えてください。
そういえば、R2の事例IIIではQCDの大項目のうち「C」をメインで問う設問がありませんでしたね。
これは、ひょっとして…
なんてね。
試験まで、まだまだ2週間あります。
焦らず、着実に、
がんばって!
では、明日は「のき」から21周目です。お楽しみに!
せ〜の!ばいび〜
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Ma.satoさん、昨年の事例Ⅲ振り返り記事、ありがとうございます。
残り時間と共に、どう考え、どう回答したか、本番をイメージしながら読んでいて、とてつもない緊張感を覚えましたw
しかし、最後の3分でよくあそこまでの回答が書けましたねw
設問用紙にはそこまでのメモがなかったので、頭をフルに回転させて手を動かしていたのだろうと容易に想像できますw
しかし、今日はこの記事を読んでいて楽しかったですが、二週間後の本番ではこれも我が身……笑っていられる状況じゃない……。
今日の勉強、もうちょっと頑張ってきますw
ロムさん
毎日の勉強、ここまでお疲れ様です!
記事を楽しんでいただき、ありがとうございました!
まだ2週間ありますので、少しでも当日にアクシデントがないように仕上げていってください。
もうちょっとです!
応援しております。
Ma.sato