『学習の成果』とは?〜設備総合効率の復習を添えて〜

どうも、のきです。

梅雨明けしてからめっきり暑くなってきましたね。
暑くなってくると食欲が無くなってくる(いわゆる夏バテの)人もいるかと思いますが、試験は体が資本です。
必要な食事をとって、栄養補給しましょう!(私は鰻を食べます。平賀源内のマーケティングにそのまま乗っかります笑)
ちなみに夏バテは寒暖差が激しい場所を移動していると起こりやすいそうですので、涼しい室内にいる時も冷たい飲み物ばかり飲まずに、適度に常温や温かい飲み物も時たま飲んでみてくださいね!

さて、今回は試験の内容から離れて、少し思考実験として『学習の成果』はどのような要素で決まってくるのかを考えてみたいと思います。
(私は忙しくなって現実逃避するときに、いろんな仮説立てや思考実験をします。)

なぜ、こんな話をするのかというとですね、先日のにのみの記事に書いてあった

(試験結果)=(試験の勉強量:Input)×(当日のパフォーマンス:Output)

中小企業診断士一発合格道場 - 1次試験まであと約1カ月!今すべきことは???

をみて、自分だったらどう分解するかなと考えていたことから思考実験が始まりました。
その思考実験中に、昨年1次試験と2次筆記試験の勉強をしているときに『学習の成果の因数分解』(と私は呼んでいます)を考えてメモしていたことを思い出したわけです。
(さらには、中学受験塾で講師をしていたときにも同じようなことを考えていたことをさらに思い出しました笑)
そのときにメモしていたことをほじくり返しまして、1次試験、2次試験で共通して同じ考え方を適用できると思ったので、今回この場を借りて紹介させていただければと思った次第です。
この『学習の成果の因数分解』をもとに、勉強している自分自身を振り返ることで、漠然とした不安の解消や脇道に逸れるのを防止する効果があったような気がしています。
その中で1次試験の運営管理で出題される設備総合効率の復習も絡めて話をしていきます。(知識の確認程度にご活用を〜)

思考実験の順を追って話をしていきますが、設備総合効率の復習だけしたい方は下記の目次から該当の箇所に飛んでもらえればと思います。

では、本日のお品書きです。どぞ〜。

Step1:成果を構成する要素を考える

まずはどんな要素が成果に結びつくかを考えていきます。

色々な要素が考えられますが、今回は下記の5項目が要素になると考えました。

成果を構成する5要素

  • 素質
  • 教材
  • 回数
  • 学習効率
  • 努力の方向性
  • もっと細分化できるようなメモがありましたが、それを書き出すと複雑になりすぎて尋常じゃない長さのブログになってしまうので、今回はこの辺で。
    各要素について一つ一つ説明していきます。

    ・素質

    一般的には「才能」と説明されるものです。
    ちょっとやっただけでうまくできる人というのは世の中には存在します。この素質というステータスが人並み外れて高い人たちをを私たちは、「天才」と呼んでいます。
    (ちなみに天才と呼ばれる人たちは人口の2%程度のようです。まぁまぁいますね笑)
    ただし、その全員が診断士試験に突撃してくるとは考えづらいので、あまり気にしなくてもいい(はず)です。
    (そもそも私を含む凡人はそんな人類と正面から殴り合っちゃいけません。差別化しましょう。)

    ・教材

    読んで字のごとく「どの教材をつかうか」です。
    ただ、この点はそれなりに研究が進んで教材の内容自体はコモディティ化しつつある診断士試験界隈、特に1次試験では極端に内容が不足している参考書というのはあまりないと思います。
    また、インターネットが普及したこの現在。合格者が使っていた教材等はすぐに検索することができますし、診断士試験は弁護士や公認会計士といった他の難関国家資格と違って独学で合格している人も多いので、教材という点で有利不利が出るとはあまり考えにくいと思います。

    昨今の参考書市場はどちらかといえば、参考書を使って以下に効率的に学習ができるかというメソッドのところで差別化をしているので、内容という点においては圧倒的な差はつきにくい状況になっていると思います。

    ・回数

    「どれだけその教材を使ったか」です。
    学生時代の英単語帳で最初の数ページの単語だけはなぜかはっきりと頭に残っていた経験に身に覚えはないでしょうか?(私はあります)
    何度も単語帳をやろうと心に決めるたびに冒頭の数ページは必ず目に入るのでそれだけ記憶の定着ができるということですね。
    特に1次試験においてはこの回数という要因がある程度の効果を発揮してくると考えています。
    ただし、2次試験においては学習時間と本試験での得点の相関は極めて低いと聞くので、この要素の影響は少ないと考えます。

    ・学習効率

    数値化が難しいですが、「どれだけ効果的に学習内容が定着できたか」です。
    数値の範囲としてはおそらく0%〜120%までになると想定します。
    この要素はこれまでの学習習慣や、学習経験、自分に合った学習方法を認識している等の要因で個人差が出てくると考えられます。
    私であれば、診断士の勉強を始める直前に日商簿記2級の学習をしていたこともあり、学習習慣自体はあったので、スタート時の学習効率は低くはなかったと思います。
    ですが、経営法務や中小企業政策は全く馴染みがなかったこともあり、学習効率は低いなと感じていました。
    なので、診断士試験における各科目や各事例においても学習効率の差が生じうると考えます。
    加えて、勉強に身が入らなかったり、なんかやる気が出ないな〜というのも学習効率を左右する要因になりますね汗

    ・努力の方向性

    この要素が最も言語化が難しいですが、学習において「正しい努力」をどれだけできるのかは学習の成果を出すのに欠かせないと思います。正しい努力をしないことで、学習の成果が落ちるということを想定すると最大値は100%としましょう。

    なぜこんな要素を考慮するかというと、東進ハイスクールの現代文の講師で、今やメディアにも露出が増えている林 修先生の言葉に私が影響を受けているからです。

    努力は裏切らないっていう言葉は不正確だ。「正しい場所で」「正しい方向で」「十分な量なされた」努力は裏切らない

    – 林 修 (東進ハイスクール 講師)

    何かのテレビ番組で話していたのを聞いた記憶があるのですが、忘れてしまいました。
    ですが、この言葉を聞いたときにすごく腹落ちした記憶が鮮明に残っています。

    診断士の試験で例を挙げると、経済学のマクロ経済学でIS-LM分析でただひたすら過去問の答えを暗記する勉強をしている場合、努力の方向性が間違っていると言わざるを得ません。理解系の科目と言われる経済学では、IS曲線やLM曲線がなぜシフトするのか等、理論の背景を理解して、自在に使用できるように学習をするべきです。
    つまるところ、診断士試験においては幅広い知識が求められるが求められるため、各科目や各事例の特色を理解して、それぞれにあった学習の取り組み方をすることをすることが必要だと考えます。(普遍的なものを除きますが)

    なお、上記の要素の中で自分自身でコントロールして大きく増減できるのは「回数」と「効率」、「努力の方向性」だけだと仮定します。

    のきのつぶやき

    私の失敗談(学生時代の)

    私は中高生の時、数学が大好きでした。(今でも好きですが)
    数学の、ある事象を数学的に考察して、ときには一般化し、証明するというプロセスが自分の性に合っていたのもあるのかもしれません。
    一方で、物理と化学がどうしても好きになれず、勉強してもなぜかできない科目でした。

    ですが、今思い返すと、物理と化学を理解する能力が私になかったわけではなく、私の勉強の仕方が悪かっただけだと反省しています。
    ただ問題集を解いて、その解法を覚えて試験に臨むという学習をしていた齢16〜18の私。
    科学という性質上、理論を理解した上で、それを実際の現象に適用するという勉強をしなくてはいけないのにそれができていませんでした。(本質的には数学の勉強と同じなんですけどね笑)
    また、最低限暗記しなければいけない知識の学習もサボっていた記憶があります。
    自分の好きなことに打ち込むのも学生時代は重要だと思いますが、嫌なことには嫌なことなりの付き合い方があるなと今では思います。

    今更タイムスリップして昔の自分の性根を叩き直すことはできないので、押し付けがましくない程度に自分の子供に伝えてあげたいなと思っています。

    Step2::要素ごとの関係性を考える(設備総合効率の考えを参考に)

    要素の選定が終わったので、あとはそれぞれの要素がどのように関連し合うかを考えます。

    診断士試験で出力(アウトプット)といえば設備総合効率なので(?)その考え方を参考にしてみたいと思います。
    当ブログは診断士試験に関するブログなので、申し訳程度ではありますが設備総合効率について復習しておきましょう。
    1次試験1ヶ月前の方に活用いただけるように説明しますので、どうぞご参考に!

    復習:設備総合効率とは

    まず最初は設備総合効率の復習からいきましょう。
    最初に数式を示した方が説明しやすいと思いますので、まず数式をチェック!

    1行目の時間稼働率 × 性能稼働率 × 良品率が最優先で覚えるべき式です。
    続いてそれぞれの要素の内容を説明していきますね。

    時間稼働率

    負荷時間における稼働時間の割合です。=稼働時間/負荷時間)

    少しだけ噛み砕くと、機械を動かすことができる時間(負荷時間)から製造ができていなかった時間(停止ロス)を引いた実際に機械が動いていた時間(稼働時間)の割合です。

    停止ロスには7大ロスのうち、故障ロス治具(じぐ)交換ロス切替調整ロス立上りロスが含まれます。

    性能稼働率

    稼働時間における正味稼働時間の割合です。
    正味稼働時間は稼働時間から空転やチョコ停、速度低下を含む性能ロスを引くことで求められます。

    また、正味稼働時間の別の求め方として、基準サイクルタイム×加工数量があります。(こちらの導出方が抜けることが多いので、要チェックです。)
    理論上の製造時間である基準サイクルタイムに加工した数量をかけることで実際の稼働時間(=正味稼働時間)を導出する方法ですね。

    良品率

    正味稼働時間における価値稼働時間の割合です。
    ですが、基本的には作った製品のうち、良品ができた割合を算出して使用します。=良品数量/加工数量

    不良ロスの中には単純な製品不良だけでなく、不良のため手直しが発生した製品も含まれています。

    上で説明したことを下記の図でまとめたので、こちらを1次試験までは頭に入れておいてくださいね!(2次試験ではボンヤリくらいで大丈夫!)

    ざっと復習したところで、実際の過去問を解いてみましょう。
    今回説明した内容で必ず解けるようにできています!

    先述の式を見て、ばっちり頭に入っていますね!

    答えはブログの最後に書いておきますので、ご確認ください。

    設備総合効率の式の意味を考える

    診断士の1次試験の学習としては設備総合効率をどのように導出するかということを覚えておけばいいです。
    一方で、なぜいろんな要素の掛け算に分解しているのでしょうか?

    それは、「真の要因を正しく特定するため」です。
    要素を測定できるレベルまで分解することで、設備の運用の中でどこに問題があるのかを特定することが出来ます。

    このように要素分解をすることで、先日のアヤカの記事で書かれていた「なぜなぜ分析」による原因特定の助けになります。

    設備総合効率であれば、上の数式の要素を一つずつ検討していくことで、

    • 設備稼働率:負荷をかけられる時間いっぱい機械が使えているか? 使えていない要因は何か?
    • 性能稼働率:機械が持つ性能を十分に発揮できているか? 性能を発揮できていない要因は?
    • 良品率:作った製品が全て良品か? 不良品が出る原因は?

    といった確認・疑問の提起を行い、問題の特定をしていきます。(このときに以前こんちゃんが説明していたQC7つ道具を使ったりして分析を行います)

    それが製造業における「カイゼン」の基本だと言えます。

    『学習の成果』の算出式を考える

    設備総合効率が出たところで何となく勘づいているかと思いますが先述した要素は全てかけ算になると考えられます。

    足し算にしてもいいのですが、それぞれの要素が有機的に関連しあっていると考えるのが自然な気がします。

    そのため、学習の成果は、

    と当記事では設定したいと思います。

    のきのつぶやき

    素因数分解を覚えていますか?

    いきなり挑戦的な見出しから始まりましたが、いかがでしょうか?

    要素分解ということを聞くと私は真っ先に素因数分解が出てきます。
    数学の素因数分解は整数論的にはその数字の性質を理解する上では重要な処理なのですが、それを考えると、今回のようにかけ算の形で要素を分けるのも同じだなぁと思います。
    ROEの分解であったり、スルツキー分解であったりと分解をすると物事の本質が見えてくるのはどの科目・分野でも同じなのだなと改めて思う夏の夜なのでした。

    Step3:自分に当てはめてみる

    1次試験の経営法務を例に上の式を学習を始めるときにどのように使うのか示してみたいと思います。
    学習を始めるときの使い方は「自分がどの項目で努力をしないといけないのか」を明確にすることです。

    【のきの経営法務の場合】

    素質:法律に馴染みはない。おそらくダメだろう。0.8くらいかな?

    教材:内容にそんな差はないでしょ。変数は1

    効率:馴染みもないし学習効率は落ちるだろうなぁ。0.8くらいを考えておいた方がいいな。

    上記で想定した数値を式に代入してみると以下のようになります。

    学習の成果 = 0.8 x 1 x (回数) x 0.8 x (努力の方向性)

          = 0.64 x (回数) x (努力の方向性)

    上の式を踏まえると、以下のことが考えられます。

    • 人並みに成果を出そうとすると倍近く回数を重ねないといけない。
    • 努力の方向性を誤って時間を無駄にできないから、どう勉強したら良いかよく調べよう。

    この数値設定は主観的な要素を多分に含みますが、極力自分自身の現状を客観的に分析することで学習の成果を出すためにすることが明確になってきます。
    そしてこの分析を定期的に短時間行ってローリングプランで軌道修正していくことが効果的な学習につながっていくと考えています。

    最後に

    今回、学習の成果を私なりに数式化してみましたが、数式化することが目的ではなく、「自分の現状を分析する指標を持つため」に行っています。

    学習を進める過程で、どうにもやる気が出なかったり、思いがけない壁にぶつかったりすることがあると思います。そのときに、ただ絶望や諦観で臨むのではなく、自分なりに自己を分析することで、誤った方向に進まないよう、軌道修正ができるのではないかと思います。
    そして軌道修正をしながらとにかく足掻いて、目標に向かって少しずつでも進んでいく意思を持つことが学習を継続するコツなのではないかと考えます。

    まずは、1ヶ月後の1次試験。そして3.5ヶ月後の2次試験。

    勇往邁進で学習を進めていってください!

    明日はにのみで〜す!

    p.s. 過去問の答えは「エ」です。設備総合効率の式の最終行をみてみてください!

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    『学習の成果』とは?〜設備総合効率の復習を添えて〜”へ2件のコメント

    1. ロム より:

      のきさん、先日は夏セミナー、お疲れさまでした!

      本記事での努力の方向性については、いくつ年を重ねても難しい問題だと思います。
      二次試験の勉強についても、短期間で合格する人は努力の方向性ががっちり嚙み合って、そして必要な時間努力を重ねてこられたからだと(勝手に)思っておりますが、間違った方向に進んでいてもなかなか気付けないことも多かったり、もしかしたら最後まで気付けない人もいるのではないかと思います……。
      特に独学で勉強を行う人はその危険性が大きいのかもしれません。

      自分もほぼ独学の状態なので、努力の方向性を間違えないようにこれからの勉強に臨み試験に向かいたいと思います!

      1. のき より:

        ロムさん

        コメントありがとうございます。
        努力の方向性をどうすべきか。私もこれは永遠のテーマな気がします。
        個人的な意見ではありますが、努力の方向性を誤らない方法の一つは徹底的に自らを省みることだと思います。
        今自分がやっていることが正しいのか?本当に大丈夫なのか?といった懐疑的な見方を自分自身にしていくことで少しでもベクトルがずれることを防げるのではないかと思っています。

        独学で勉強する人にその危険性が大きいと考えられる時点でロムさんは大丈夫だと思いますので、引き続き勉強頑張ってください!

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