タグ「 » 10 二次試験」の記事



☆☆☆☆☆☆☆
一発合格道場ブログを是非、あなたのPC・スマホの
「お気に入り」「ブックマーク」にご登録ください!
☆☆☆☆☆☆☆

 

<注意>
今回の記事を真剣に読むとおそらく1時間以上の時間が必要になります。

 

みなさん、おはこんばんにちは、だいまつです!

 

3回シリーズでお届けした「【永久保存版】平成29年度2次試験超高得点答案にみる2次試験合格のポイント!」の記事を読んだ読者の方から、「平成28年度もしくは平成27年度試験の事例Ⅲの解答・解説記事を読みたい」とのリクエストをいただきました。

 

そこで、今回は平成28年度試験の事例Ⅲを題材に、私なりの事例Ⅲに対するアプローチの仕方を解説していきたいと思います。

 

まず、初めに事例Ⅲを解く上で必要になる切り口イメージしておくべきことを整理しておきます。

 

①私の考える事例Ⅲの基本的なパターン/切り口
~きゃっしいが「実況解説@事例Ⅲ」で示したレイヤーに「現状把握」が乗っかったイメージです。

凄くシンプルですが、事例Ⅲはこの表(4つの切り口)に基づいて考えることが極めて大切です。後で解説を読んでもらえれば分かると思いますが、平成28年度試験では、この表の上から順番に第1問、第2問、第3問、第4問と出題されています。

 

②事例Ⅲを解く上での基本的な認識

 

C社は当たり前のことができていない。だから、当たり前を目指すための解答を書く

 

③事例Ⅲにおける目指すべき当たり前

 

✔全社的な生産計画を作成され、なおかつ適切な頻度で計画が見直さ
れた上で、計画に基づいた進捗、余力、現品管理が行われている

✔作業は標準化、マニュアル化され、教育が徹底されており、効率的
である

✔作業員は多能工化が図られ、多台持ちできるなど、業務の閑散に
応じてた柔軟な対応が出来る体制が構築されている

✔情報は、DB等を用いて一元的に管理され、そして共有化され、
すぐに引き出せるようになっている

 

 

④事例Ⅲ全体に対する認識(ポポさんの言葉)

 

事例Ⅲは難しく考えないで、できていないこと、やらなきゃいけないことを、ただやってくださいと言うだけなのです。覚えることはかなり少ないし、解答の切り口も結構一緒のことが多いから、繰り返し練習していれば、解けるようになってきます。

 

事例Ⅲを解く上で必要になる切り口やイメージしておくべきことはこれくらいで十分です。

 

【永久保存版】シリーズのなかで何度も書きましたが、事例Ⅲで「難しく考えること」は、「絶対に禁止」です。「できていないこと、やらなきゃいけないことを、ただやってください」と書くだけでOKです。

 

この①~④はめちゃくちゃ大切なことなので、今年の事例Ⅲで60点以上を狙いたいと思うのなら、①~④の内容をご自身のノートに転記して、事例Ⅲの過去問を解く前に「必ず見返す」ようにしてくださいね(解いた後も)。

 

事例を解くたびに思い出す、そして実感する、ということを繰り返すと、「知っている・理解している」という段階から、「使いこなして事例問題が解ける」という段階(自分のものにする)へと、ステップアップすることができます。

 

それでは、平成28年度試験問題(事例Ⅲ)を使って解説をしていきますが、ここから先は平成28年度事例Ⅲの過去問を解いて、自分の解答や与件文を見ながら読むようにしてくださいね。でないと、効果はいつも通り10分の1以下ですからね!

 

過去問はLECのサイトからダウンロードできます(コチラ)。

 


 

第1問(配点20点)
カット野菜業界におけるC 社の(a) 強みと(b)弱みを、それぞれ40 字以内で述べよ。

【出題の趣旨】
X農業法人時代の事業経過、およびC社の現在の事業内容を把握し、カット野菜業界におけるC社の強みと弱みを分析する能力を問う問題です。

 

(a)
解答例①だいまつ
X農業法人との関係を有し、新鮮な規格外野菜の仕入れができること、である。

解答例②後輩A
X農業法人から市場に出荷できない規格外野菜を安定的に仕入れることができること。

解答例③後輩B
規格外の野菜を有効活用できる加工技術力及びカット野菜の一貫生産体制の保有である。

 

与件文にヒントが少なくて、強みを非常に読み取りにくい問題です。

 

しかしながら、冒頭で示した「4つの切り口」のうち、現状把握系の問題は、必ずヒントが与件文に埋め込まれています

 

なぜなら、C社の「現状」は与件文に記載がなければ、「答案の作りよう」がないからです。

 

事例Ⅰなら、与件文から「類推」を求められるような現状把握(分析)系の問題が出される可能性もありますが、超シンプルな「事例Ⅲ」は、与件文の言葉を拾ってきて、整理し、答案を作るだけでOKです。

 

では、だいまつの解答例から見て行きましょう。

 

X農業法人との関係を有し、新鮮な規格外野菜の仕入れができること、である。

 

着目した与件文の記述は以下の通りです。

 

第4段落の「規格外野菜の有活用を目的として」、第7段落の「C社とX農業法人との関係に注目した新たな取引要望がある」、「新鮮さを売りものにしている中小地場スーパーマーケットなどから要望がある一般消費者向けのサラダや調理用のカット野菜パック事業であり・・・」

 

多くの説明は不要だと思います。なので、細かな解説は割愛しますが、「新鮮な」という言葉を入れた思考の流れだけ説明しておきます。C社とX農業法人との関係に注目した新たな取引要望があり、そして提案をしてきたのが、「新鮮さを売りものにしている中小地場スーパーマーケット」ということであれば、X農業法人の野菜は「新鮮はなず」と類推し、盛込みました

 

ただし、「新鮮な」というワードは、書けても書けなくてもどちらでもいいと思います。

 

一方で、「X農業法人との関係に基づく、規格外野菜の仕入れ」という解答要素は、C社の唯一と言っても過言ではない長所なので、絶対に盛込みたいところですね。

 

次に、後輩Aの解答例です。

 

X農業法人から市場に出荷できない規格外野菜を安定的に仕入れることができること。

 

前半部分は ‘〇’ ですが、後半部分の記述が全てを台無しにしています。

 

与件文の着目すべき箇所はある程度分かっているにも関わらず、与件文から考えて明らかにおかしな後半部分の記述によって、0点にされかねない危険な答案を作ってしまっています。

 

これは、絶対に避けるべき過ちです。

 

与件文を確認すると、第5段落に「工場操業状況は、規格外野菜を主に原材料として利用してきた時には収穫時期から約半年間の季節創業となっていたが、市場規格品の使用や他山地からの仕入れによって向上総合期間は長くなったものの、C社に受け継がれた後でもまだ約3ヶ月の休業期間が例年生じている。販売先からは通年取引の要望がある」との記述があります。

 

X農業法人からの規格外野菜の仕入れだけでは、半年間しか操業できないのに、「安定的に仕入れることができること」というのは、与件文をちゃんと読めていないトンチンカンな解答です。

 

本試験で‘もしも’や‘仮に’はありませんが、後輩Aの答案から余計な4文字(安定的な)を取ればどうなるでしょうか。

 

X農業法人から市場に出荷できない規格外野菜を仕入れることができること。

 

見違えるような「イケてる」解答に変わりましたね。

 

【永久保存版】シリーズの中でも書きましたが、解答要素の抜出はできているのに、安易な修飾や余計な言葉を盛込んでしまい、開示得点がやたら低くなる「解答要素OK、開示得点低い」答案を作ってしまわないように注意しましょう

 

ちなみにですが、後輩Aに「安定的な」と書いた理由を問い詰めたところ、「通年創業できないことは把握していましたが、強みを聞かれていたので、なんとなく安定的というワードがあった方が、‘強みっぽい’記載内容になると思って入れました」との返答が帰ってきました。

 

・・・結構やってしまいがち、ですよね!

 

「ひらめき」「なんとなく」は、100%排除です。

 

これも、普段の練習から意識しておきたいところですね。

 

続いて、後輩Bの解答例です。

 

①規格外の野菜を有効活用できる加工技術力②カット野菜の一貫生産体制の保有である。

 

こちらもなかなかパンチの効いたダメ答案ですね・・・(私の教え方が悪いことが原因ですが)。

 

まずは、①の「規格外の野菜を有効活用できる加工技術力」という記述に関してです。規格外野菜を「有効活用」できているのは‘確か’ですが、「加工技術力」は言い過ぎです。特性要因図に目をやると「原材料(形状ふぞろい)」が、「加工不良が多い原因のひとつ」であると書かれています。「加工技術力」があるのなら、規格外野菜を上手く処理できるはずですから、「図1」のような特性要因図が示されるはずがありませんね。

 

平成28年度試験のC社は、事例Ⅲで登場する企業では本当に珍しい、「Q」の弱い会社でした。

 

 

続いて、②の「カット野菜の一貫生産体制の保有する」という記述に関してです。確かに事例Ⅲではたまに「一貫生産体制」が強みの企業が登場します。

 

ただし、今回は与件文を読む限り、C社が「一貫生産体制を有する」とは、書かれていません「なんとなく」ではだめなのです。

 

事例Ⅰは「行間を読ませる」ようなところもありますが(こうした掴みどころのなさが魅力なんですけどね)、事例Ⅲは素直なので、与件文に明確に「一貫生産体制を有する」と書いていない限りは、「強み」と認識しなくてもOKです。

 

今回の後輩Bの答案も、強みを見つけられず「苦し紛れに過去問の知識を引っ張り出して無理やり書いた」という対応の産物です。

 

読者の皆さんは、初めて本問を解いたときに、「X農業法人との関係を強み」とした答案がつくれましたか?

 

‘何度も解いて答えを憶えている’ 今は「X農業法人との関係」を強みとして書けるでしょう。でも、大切なのは「初見」で書けるか、どうかです。きゃっしいが、先日の記事(コチラ)でやや厳しめに「振り返りの仕方に対する問題提起」をしてくれています。自分自身の過ちはもちろんのこと、今回の後輩Aや後輩Bが犯してしまった過ちもちゃんと他山の石として、初見問題への対応力向上に役立ててくださいね。

 

続いて(b)の解答例を見て行きましょう。

 

(b)
解答例①だいまつ
①通年取引不可の野菜の調達力の低さと、②組織的に生産管理できず収益性が低いこと。

解答例②後輩A
①野菜の調達力、②生産管理力、③収益力、④衛生管理力、⑤営業力。

解答例③後輩B
①生産管理が組織的にできていない②調達力が低く通年取引要望に応えられていない。

 

本問についても、あまり多くを説明する必要はないと思いますので、さらっといきます。

 

の解答例からです。

 

①の「通年取引ができない野菜の調達力の低さ」は、第3段落の「カット野菜は、販売先から要望される通年納品に応えるため、常に一定量の野菜を確保する必要がある。そのため同業者の多くが野菜の調達能力が高い卸売業者や仲卸業者である」と、第5段落の「C社に受け継がれた後でもまだ約1カ月の休業期間が例年生じている。販売先からは通年取引の要望がある」を、根拠としています。

 

②の「生産管理が組織的にできず収益性が低い」は、第4段落の「効果的な生産管理が組織的に行われていない」や、表1、第2問の設問文「現在C社が抱えている最大の経営課題は、収益改善を早急に図ることである。生産管理面での対応策を述べよ」を踏まえたものです。

 

出題の趣旨に目を向けると、「X農業法人時代の事業経過、およびC社の現在の事業内容を把握し、カット野菜業界におけるC社の強みと弱みを分析する能力を問う問題」との記載がありますから、野菜の調達力の低さ生産管理力の低さはまず正解と考えて間違いなさそうです。

 

続いて、後輩Aの解答例です。

 

①野菜の調達力、②生産管理力、③収益力、④衛生管理力、⑤営業力。

 

究極の詰込み答案ですね。正直、私にはここまでの「詰込み型の答案」を作る能力はありません。もちろん、間違っていないため、「点数」は得られるでしょう。

 

ただし、「望ましい対応」ではないと考えます。

 

なぜなら、設問要求は40 字以内で「述べよ」だからです。

 

「述べよ」を国語的に考えれば、「記述せよ」というニュアンスに近いでしょう。

 

仮に設問要求が「挙げよ」「列挙せよ」なら後輩Aの解答例のような答え方がぴったりだと思いますが、「述べよ」だとやや物足りない感じがしますね。

 

私と後輩Aの答案を並べておきます。設問要求の「述べよ」にしっくり来るのはどちらでしょうか。皆さん、評価してみてください。

 

解答例①だいまつ
①通年取引不可の野菜の調達力の低さと、②組織的に生産管理できず収益性が低いこと。

解答例②後輩A
①野菜の調達力、②生産管理力、③収益力、④衛生管理力、⑤営業力。
(せめて、最後に「低さ」という言葉があれば、一応述べていることにはなりますね)

 

続いて、後輩Bです。

 

①生産管理が組織的にできていない②調達力が低く通年取引要望に応えられていない。

 

解答要素はほぼOKです。

 

本番でここまで書ければ十分でしょう。

 

細かい話をすれば、①に関しては「生産管理が組織的にできなかった」でどうなったかの記述(収益性が低い)が欲しいですね。また、字数が少なくて苦しいのは分かりますが、②に関しては、文頭に「野菜の」という言葉が欲しかったですね。

 


 

第2問(30 点)
現在C社が抱えている最大の経営課題は、収益改善を早急に図ることである。生産管理面での対応策を160 字以内で述べよ。

【出題の趣旨】
C社が収益改善を図るために必要な生産管理面での対応策を提案する能力を問う問題である。

 

解答例①だいまつ
対応策は、各製造グループをまたぐ全体生産計画を作成した上で、①管理項目に限界利益を追加し作業員のコスト意識を高め加工ロスを減らすとともに、同種の原材料は低単価品を共通して使うことで原材料費を削減する、②業務の閑散に応じて作業員を移動させ労務費を削減する、③出荷を共通化して輸送費ロスを減らす。以上で収益改善を実現する。

解答例②後輩A
対応策は、各製造グループがばらばらに行っている調達から出荷までの工程について、①原材料の仕入れを一元化することで単価差異を解消する、②共同出荷による出荷作業の共通化を行う、③作業の標準化・マニュアル化し、作業員に対する教育も行うことで生産効率を高める。以上により原材料費・輸送費を削減し、収益性を改善する。

解答例③後輩B
対応策は、全社的な生産計画を策定し、統制活動を実施し、コストを削減し、収益性を改善することである。具体的には、①原材料の一括調達によって単価差異を解消することで、原材料費を削減する、②チーム間の業務の繁忙に応じて作業員を移動させ、稼働アンバランスを解消し、労務費を削減すると同時に加工ロスを減らし、原材料費も削減する。

 

さて、解説です。

 

本問の設問要求は、「生産管理面での対応策」「収益改善を図るための(C)」です。

 

【永久保存版】シリーズを読んでいただいた読者の皆さんは、このド真ん中の直球ストレートの‘絶好球’を見逃すことなく、フルスイングして答案を球場の外にまで運んで、いただけたでしょう。

 

第1問目が「現状把握」系の問題で、第2問目は「生産管理」系の問題ですね。冒頭に申し上げた通り、4つの切り口の‘順番’で出題されていますね。

 

 

生産管理が問われ、収益改善と設問文にある訳ですから、この時点で与件文に何が書いてあるかを大体予想することができます。

 

恐らく、C社は「全体生産計画を作っていないか」、もしくは「計画の見直しタイミングがおかしく」、そして「統制がグダグダ」で、「コスト高になってしまっている」、そんなところでしょう。

 

ちなみに、事例Ⅲの現場系の問題(生産管理、生産性向上・生産効率化)で「収益改善」を問われた場合には、「コスト削減」の視点で解答を組み立てて行かなければなりません。

 

なぜなら、製造現場の改善と「売上UP」は直接関係ないからです。

 

一方で、事例Ⅱならコスト削減ではなく「売上UP」ですね。

 

さて、今回はせっかくですから関連する与件文の記述を丁寧に確認していきましょう。

 

第4段落
C社の設立当時作成された社内コスト管理資料では、予想されていた以上の原材料費と労務費の上昇によって限界利益がマイナスとなっていることが判明し、この傾向は今でも改善されていない。これは、X農業法人から独立し改善に向けて努力しているものの、いまだに効果的な生産管理が組織的に行われていないことによる

 

最終行で「生産管理が組織的に行われていない」との記述があります。そして、それによって、「原材料費と労務費が上昇し限界利益がマイナス」になっていることが分かります。

 

そしてさらに、表1「C社作成の社内コスト管理資料」を見ると、変動費の中で「原材料費(66.8%)労務費(28.1%)」ぶっちぎって構成比が高くなっています。一方で、荷造運賃は9.0%と両項目に比べると、構成比がかなり控えめですね。


このため、出題者は間違いなく「原材料費と労務費」の削減に資する対応策(収益改善策)を書いてほしい、そう考えていたでしょう。【永久保存版シリーズ】にも書きましたが、診断士の2次試験で難解な表の読み取りは求められません誰が見てもちゃんと「図表が意味するところを読み取れる」ように工夫がしてあります。

 

第6段落
C社の組織は、X農業法人時代の加工部門責任者が社長となり、製造3グループと総務グループで構成されている。社長は、全体の経営管理のほかに営業活動も担っている。各製造グループには責任者として正社員の製造リーダー1名が配置され、合計25名のパート社員が3つの製造グループに配置されている。X農業法人時代から同じ製造グループに勤めているパート社員が多く、他の製造グループへの移動はない。

 

「X農業法人時代から同じ製造グループに勤めているパート社員が多く、他の製造グループへの移動はない。」という表現がなくても文章として成り立つのに、なぜこのような文章を、形式段落の「最後」に入れたのでしょうか

 

皆さんならお分かりですよね。

 

そうです。使って‘ほしい’ のです。

 

使って ‘ほしい’ のなら使って ‘あげましょう’

 

「移動がない」のなら、「移動させる」と、答案に書いて‘あげましょう’
(事例Ⅲではひねる必要は、全くありませんからね!)

 

第8段落
C社社長は、まず現状の生産管理を見直し、早急に収益改善を図ることを第1の目標としているが、それが達成された後には新事業に着手してさらなる収益拡大を目指すことを考えている。

 

これは、設問文の記述と符合する内容ですね。

 

第9段落
C社のカット野菜製造工程は、顧客別に編成・グループ化され、現在3つの製造グループで製造を行っている。各製造グループでは主に素材選別、皮むき、カット、洗浄、軽量・パック・検査、出荷の各工程を持っている。各製造グループは、生産高を日常の管理項目として管理してきた。

 

各製造グループは、生産高を日常の管理項目として管理してきた」どう考えてもおかしな記述ですよね。

 

でも、違和感を感じつつも、この与件文の記述が意味しているところを「理解しきれていない」受験生もいらっしゃるのではないでしょうか。
(私も勉強を始めた当初は全く理解できませんでした)

 

事例Ⅲは、「言葉通り読む」ことが大切です。あれこれ考えてはいけません

 

「言葉通り」読んでください。C社は「生産高を日常の管理項目として管理」してきたのです

 

原材料費と労務費がかかり過ぎて限界利益がマイナスで、作れば作るほど赤字が出る、そんな状態‘なのに’「生産高しか日常の管理項目として管理してこなかった」のです。

 

普通の企業ならあり得ないですよね。

 

でも、診断士試験では与件文の記述が全てなのです。

 

事例Ⅲでは、‘特に’なのですが、「そんなバカな」という言葉を飲み込んでください。

 

なにせ、冒頭で申し上げた通り、C社は「当たり前のことができていない」のです。

 

こんな、「生産高しか日常の管理項目として管理してこなかった」C社への助言は、「赤字を垂れ流さないように限界利益も日常の管理項目として管理してください」です。

 

「できていないこと、やらなきゃいけないことを、ただやってくださいと言うだけ」、それが事例Ⅲなのです。

 

第10段落
C社の顧客からの注文は、各製造グループに直接入り、各製造グループで各々生産計画を立て、原材料調達から出荷まで行っている。製造グループごとの生産管理によって、同種類の原材料調達における単価の差異加工ロスによる歩留まりの低下出荷のための輸送費のロス製造グループ間での作業員の移動の制限などが見られる。

 

設問要求で想定した通り、「全体生産計画を作っていない(製造グループごとにバラバラに生産計画を立てている状況)」が、‘もろ’に書かれていますね。

 

そして、「製造グループごとの生産管理によって」単価差異、加工ロス、輸送費ロス、移動制限(2度目の登場)が発生している状況が記述されていますね。

 

ここまで、設問文と与件文をひも付けできれば、後は如何に答案として上手くまとめて行くかにかかっていますね。

 

それでは、解答例をみていきましょう。

 

解答例①だいまつ
対応策は、各製造グループをまたぐ全体生産計画を作成した上で、①管理項目に限界利益を追加し作業員のコスト意識を高め加工ロスを減らすとともに、同種の原材料は低単価品を共通して使うことで原材料費を削減する、②業務の閑散に応じて作業員を移動させ労務費を削減する、③出荷を共通化して輸送費ロスを減らす。以上で収益改善を実現する。

 

みなさんは、どのように評価されるでしょうか。

 

パッと見は、完璧ですね!

 

全体生産計画を作る、という計画の話を起点に、①管理項目への限界利益の追加と、低単価品の共通使用、②業務の閑散に応じた作業員の異動、③出荷の共通化、という統制内容が書けています。

 

本番でこの答案が書ければ御の字、本当に自分をほめてあげましょう。

 

しかしながら、以下の問題点もあります。
(注意:ここからの解説は、答案内容を突き詰めて考えた場合における問題点なので、こだわり過ぎないでください。参考程度でOKです)

 

①与件文上、明らかに出題者は「原材料費と労務費」の削減に資する対応策を書いてほしいのに、輸送費ロスを解答要素として盛り込んでいる

 

間違いではないため、「輸送費ロス」を解答要素として答案に盛込んでも点数はもらえると思います。ただし、「収益改善を早急に図ることが、最大の経営課題」であるC社にとっては、社内コスト資料で示されている構成比が高い項目(原材料費と労務費)を優先的に解消していくことが求められますね

 

「輸送費削減」は不適切とまでは言わないまでも、解答要素としての優先順位は低いと言えるでしょう。

 

②「製造グループごとの生産管理によって加工ロスが発生している」という問題点に対して、「管理項目に限界利益を追加し作業員のコスト意識を高め加工ロスを減らす」という書き振りでは、言葉足らずで対応策に関する記述として不十分

 

ここは、ちょっと分かりにくいところなので、理解しきれないようなら飛ばしてください

 

→「製造グループごとに生産管理をしているから加工ロスが起きている」、さらに噛み砕いて言うと、「製造グループごとに‘バラバラに’生産管理をしているから加工ロスが起きている」のに、「管理項目に限界利益を追加する」という言葉(解答)だけでは、「ごとに(各チームバラバラ)」という与件分の記述への配慮が足りていません

 

例えばですが、「限界利益を各チーム共通の管理項目とし」という書き方にすれば、「製造グループごとの生産管理」という問題点への対応策として、(国語的に)ばっちりだと思うのですが、皆さんいかがでしょうか。

 

[ before ]
製造グループごとの生産管理によって加工ロスが発生しているため、
管理項目に限界利益を追加し作業員のコスト意識を高め加工ロスを減らす

[ after ]
製造グループごとの生産管理によって加工ロスが発生しているため、
限界利益を各チーム共通の管理項目とし作業員のコスト意識を高め加工ロスを減らす

 

なお、「加工ロスの削減」については、後輩Bが別の観点から素晴らしい答案を作っているので後ほど解説します。

 

何度も言いますが、「深追いは禁物」です。あくまでも参考です。

 

解答例②後輩A
対応策は、各製造グループがばらばらに行っている調達から出荷までの工程について、①原材料の仕入れを一元化することで単価差異を解消する、②共同出荷による出荷作業の共通化を行う、③作業の標準化・マニュアル化し、作業員に対する教育も行うことで生産効率を高める。以上により原材料費・輸送費を削減し、収益性を改善する。

 

【永久保存版】シリーズを読んでいただいた皆さんならお分かりだと思いますが、後輩Aは、「生産管理」が「何者なのか」を理解していませんでした。

 

そのため、本問で2つもの事故が発生しています。本番でやってしまったなら、少なく見積もっても15点は吹き飛ばしてしまっているでしょう。240点付近には受験生が団子状態になっているのに、「生産管理系」のサービス問題で15点もライバルと差がついてしまう・・・、考えたくもありませんね。

 

【事故の内容】
①全体生産計画について触れられていない(生産管理は計画→統制なのに)
②生産効率化(標準化→マニュアル化→教育)のことを書いてしまっている

 

なお、後輩Aには、私が徹底的に「生産管理系の問題」に対する対応策を指導しておきましたので、今後は大丈夫でしょう。

 

解答例③後輩B
対応策は、全社的な生産計画を策定し、統制活動を実施し、コストを削減し、収益性を改善することである。具体的には、①原材料の一括調達によって単価差異を解消することで、原材料費を削減する、②チーム間の業務の繁忙に応じて作業員を移動させ、稼働アンバランスを解消し、労務費を削減すると同時に加工ロスを減らし、原材料費も削減する。

 

なんだか、「し」がやたら多いですね。日本語としてどうなんだ、と思われる方もいらっしゃると思うのですが、道場9代目のリーダー、受験生支援業界で、「ゴッド(神)」のふたつ名を持つ きゃっしい様も、「し」を多用した答案を作っておられることから、全く問題ないでしょう。

 

しかし、後輩Bの答案は本当に素晴らしいですね。

 

詳しく解説します。

 

まず、最初の文章ですが、本当に「生産管理」という題意を捉えつつ、QCDの「C(コスト)」出口とした解答が書けていますね

 

ここで注目すべきは、冒頭の「対応策は、全社的な生産計画を策定し、統制活動を実施し、コストを削減し、収益性を改善することである」という文章の流れです。

 

「生産管理」の問題であること及び「助言」の問題であることを意識して、「計画→統制→効果」という流れで文章が作られています

 

分かりやすいように文中に‘( )’を追加してみました。

 

対応策は、(計画→)全社的な生産計画を策定し、(統制→)統制活動を実施し、(効果→)コストを削減し、収益性を改善することである。

 

素晴らしいですね。

 

加えて、「具体的に」以下の①~③の記述も本当に素晴らしいと思います。

 

何が素晴らしいかを解説します。

 

第4段落の「原材料費と労務費が上昇し限界利益がマイナス」という記述と、表1を踏まえて、ぶっちぎりでコストがかかっている上位2項目にターゲットを絞った答案になっています。

 

それと、さらに素晴らしいのが、②の「チーム間の業務の繁忙に応じて作業員を移動させ、稼働アンバランスを解消し、労務費を削減すると同時に加工ロスを減らし、原材料費も削減する」という記述です。

 

皆さんは、彼がなぜ「チーム間の業務の繁忙に応じて作業員を移動させ、稼働アンバランスを解消し、労務費を削減すると同時に加工ロスを減らし、原材料費も削減する」と、書いたと思いますか?分かりますか。

 

私も最初は彼がなぜそのような解答を書いたのかが分かりませんでした

 

しかし、「図1 C社作成の加工不良に関する特性要因図」を見て、ハッとしました。特性要因図の赤字で囲った部分を見てください。


「製造チームごとの加工」と「製造チーム間の作業員移動がない」ことにより発生する、「製造チーム間稼働アンバランス」が、「加工不良が多い(つまり加工ロスが多い)」の原因のひとつだ、と書かれているではありませんか。

 

特性要因図に基づけば、全体生産計画を立て、「製造チーム間で作業員を移動させ」、「製造チームごとの加工を辞め」、「製造チーム間の稼働アンバランスを解消」すれば、「加工不良が減る」のです

 

まさか第2問で特性要因図を使うとは夢にも思いませんでした。

 

しかし、診断士の2次試験、恐るべし、ですね。

 

本当に奥が深い。

 

ただし、私を含めてフツーの人は、気付かないので深入りはやめましょう

 

生産管理ときたら「計画→統制」という着眼点を持って与件文を読みに行く、それで十分です。60点は十分に取れます

 

ここまで細かく解説しておいて言うのもなんですが、診断士の2次試験は100点を狙いに行く試験ではありません80分で現実的な対応をして60点を取に行く試験です。

 


 

第3問(配点20 点)
C社では、クレームを削減する改善活動を計画している。このクレーム改善活動を最も効果的に実施するために、着目するクレーム内容、それを解決するための具体的対応策を120 字以内で述べよ。

【出題の趣旨】
C社の生産現場の課題を把握し、クレームを削減する改善活動を最も効果的に実施する方法として、着目するクレーム内容とその解決策を提案する能力を問う問題である。

 

解答例①だいまつ
全体の50%を占めるカット形状不均一というクレームに着目する。対応策は、標準作業不備や教育不足による加工スキル不足が原因のため、①作業を標準化し手順書化する、②優秀な作業員を他チームへ派遣し、手順書に基づくOJTで、クレームを解消する。

解答例②後輩A
着目するクレームは、構成比の合計が80%を超える①カット形状不均一、②鮮度劣化、③異物混入である。対応策は、①カット作業の標準化で形状不均一を解消、②仕掛品削減による長時間放置の解消、③衛生管理ルール作成と教育による異物混入解消である。

解答例③後輩B
着目するクレームは、構成比の半分以上を占めるカット形状不均一である。対応策は、①標準作業の不備により人によって作業方法が違うため、作業を標準化・マニュアル化し、加工スキル不足を補うためのOJTも実施することで、最も効果的にクレームを削減する。

 

解答例を見て行きましょう。

 

まずは、の解答例からです。

 

「最も効果的に実施する」という設問要求と、「表2 C社の年間クレーム件数」でぶっちぎりで構成比の高い「カット形状不均一」を着目すべきクレームとしています。

 

私の記事では何度も書いていますが、診断士の2次試験の図表の読み取りでは、「難しい読み取り」は求められません誰が見てもすぐに分かるようにできています(じゃないと受験生を想定する答案へ受験生を誘導できないし、診断協会が試したいのは高度な図表の読み取り能力ではないから、です)。

そして、特性要因図に目を向けると「カット形状不均一」という「同じ言葉」が載っています。さらにカット形状不均一の原因に目をやると、「標準作業の不備」と書いてあるではないですか。

設問要求の段階では分かりませんでしたが、この時点で本問は冒頭にお示しした4つの切り口の「生産性向上・生産効率化」の問題であることが分かります

 

そして、特性要因図でさらにヒントを探すと「製造チームによる加工スキルの差がある」、「教育不足」との記載があります。

 

ここまで与件分上のヒントが見つかれば(図表も与件)、もう大丈夫ですね。

 

本問は100%「生産性向上・生産効率化」の問題です

 

そして、「生産性向上・生産効率化」とくれば、「標準化→マニュアル化→教育(OJT)」ですから、後はいつものパターンで解答を書いて「いっちょあり」です。

 


 

平成28年度試験第2問生産管理で「全体生産計画作れ」第3問生産性改善「標準化→マニュアル化→OJT」です。

 

平成29年度試験第1問生産管理「全体生産計画作れ」第2問生産性改善「標準化→マニュアル化→OJT」でした。

 

ここまで来ると、(言葉は少し悪いですが)「解けない方がどうかしている・・・」そう言われても仕方ありませんね。

 

もし、私の記事に出会って、事例Ⅲに対する苦手意識を克服できた受験生の方がいらっしゃれば、本当に嬉しいですね。

 

事例Ⅲは、最初はマニアックで取っ付きにくいのですが、実は凄く素直で何度も同じことを聞いてくれる、受験生にとてもやさしい事例さん(Ⅲ)なのです。

 

ははは。

 

続いて、後輩Aの解答例です。

 

解答例②後輩A
着目するクレームは、構成比の合計が80%を超える①カット形状不均一、②鮮度劣化、③異物混入である。対応策は、①カット作業の標準化で形状不均一を解消、②仕掛品削減による長時間放置の解消、③衛生管理ルール作成と教育による異物混入解消である。

 

完全に「やってはいけないパターン」ですね。

 

設問要求が「最も効果的に」であり、「表2 C社の年間クレーム件数」を見るとぶっちぎりで「カット形状不均一」の構成比が高いにも関わらず、上位3つのクレームを挙げています。

 

平成29年度の事例Ⅰの第1問における「最大の要因」は、やや解答要素を絞りにくかったこともあり、リスク分散を図るスタンスで臨むことは致し方ないと思います。ですが、本問は違います。ここまで明示的に根拠が示されているのに題意(最も効果的に)に反するような答案を作ってはいけません

 

何度も言いますが、診断士試験では高度な図表の読み取りは求められません

 

下手なリスク分散はしない。後輩A君の失敗から学び得ましょう。

続いて、後輩Bの解答例です。

 

解答例③後輩B
着目するクレームは、構成比の半分以上を占めるカット形状不均一である。対応策は、①標準作業の不備により人によって作業方法が違うため、作業を標準化・マニュアル化し、加工スキル不足を補うためのOJTも実施することで、最も効果的にクレームを削減する。

 

注目しているところは私と同じですね。

 

後輩Bの答案を見て素晴らしいと思うのは、下線を引いた部分、つまり「原因」に関する記述です。

 

特性要因図の言葉をそのまま抜き出して解答に埋め込んでいます。素晴らしい。


 

第4問(配点30 点)
C社社長は、経営体質の強化を目指し、今後カット野菜の新事業による収益拡大を狙っている。またその内容は、顧客からの新たな取引の要望、およびC社の生産管理レベルや経営資源などを勘案して計画しようとしている。この計画について、中小企業診断士としてどのような新事業を提案するか、その理由、その事業を成功に導くために必要な社内対応策とともに160 字以内で述べよ。

【出題の趣旨】
C社の顧客動向など外部環境を把握し、今後野菜の加工事業を強化して収益拡大を図るために必要な戦略について、助言する能力を問う問題である。

 

解答例①だいまつ
提案は、ソース等の高付加価値製品事業を提案する。理由は、①保存がきくため野菜の通年仕入れができなくても対応でき、②高付加価値製品で高い収益性が期待できる、ためである。対応策は、取引先からの改善要望に応えるため、温度管理設備を併せて導入しつつ、衛生管理ルールを策定し、従業員教育を徹底することで安全管理レベルを引上げること。

解答例②後輩A
提案は、一般消費者向けカット野菜パック事業である。理由は、①カット野菜需要の割合が年々増えている、②X農業法人の新鮮な野菜が活用できる、③現在の製造工程を利用できるから。対応策は、①仕掛品を減らし鮮度が下がる製品の長時間放置を無くす、②温度管理設備導入で鮮度低下を防ぐ、③X農業法人からの仕入強化による通年取引対応である。

解答例③後輩B
短期的には、一般消費者向けのカット野菜パック事業を提案する。理由は現在の製造工程を利用でき、新たな設備投資が不要なため。対応策は、衛生管理の徹底で鮮度を保つことである。長期的には、ソース等の高付加価値事業を提案する。理由は高い収益性が見込めるため。対応策は新設備を扱える作業員の育成を行うことである。

 

設問要求は、「新事業の提案」、「その理由」、「社内対応策」3つです。制約条件として、顧客からの新たな取引の要望、C社の生産管理レベル、経営資源を勘案して答えなければなりません。

 

そして、第7段落を見ると、「現在取引関係にある顧客や関連する業界から、C社とX農業法人との関係に注目した新たな取引の要望」に関する記述があります。

 

具体的には、

①カット野菜を原料としたソースや乾燥野菜などの高付加価値製品の事業であり、設備投資を必要とする事業
新鮮さを売りものにしている中小地場スーパーマーケットなどから要望がある一般消費者向けのサラダ用や調理用のカット野菜パックの事業であり、現在の製造工程を利用できる事業

 

悩まれた方も多いと思うのですが、皆さんは、どちらの事業を選んだでしょうか?

 

いや、どちらの事業を「選ぶべき」だったでしょうか。



 

答えは、「どっちでもいい」です。

 

もう少し言えば、「与件分を根拠(因)にちゃんとした理屈付け、論理展開ができているのであれば‘どっちでもいい’」です。

 

【永久保存版】シリーズの中で述べましたが、診断士の2次試験における‘正解(得点が得られる項目)’は1つではありません。間違いなく複数あります。

 

診断士試験は「当てもの」ではありませんし、実際の診断現場においても「どちらの事業を選択することが正解か」は、‘投資判断の段階’では分かりません(両方やらない限りは投資後でも分かりませんね)。

 

しかしながら、どちらの事業を選ぶべきか、その理由や、事業を成功させるための対応策について助言することはできるでしょう。そして、診断士として助言をする場合には、ちゃんとした裏付けに基づいて、社長が納得できる論理展開でもって、説明をする必要があります

 

この「ちゃんとした裏付け」が、「与件分を根拠にする」ということにほかなりません

 

これから、私と後輩Aの解答例を用いて説明していきます。解説を読んでどちらを選んでも解答が作れるようにヒントが与件文に埋め込まれていることを、しっかりと理解(腹に落とす)してくださいね。

 

それと、第1問で「現状把握系」の問題が出た場合には、4つの切り口の表に従えば、「経営戦略」と「セットで考える(第1問をヒントにする)」ことが大切、でしたね。

 

ここも、重要ポイントなので忘れないようにしましょう。

 

それでは、私の解答例から見ていきましょう。

 

解答例①だいまつ

第1問
(a)
X農業法人との関係を有し、新鮮な規格外野菜の仕入れができること、である。
(b)
通年取引不可の野菜の調達力の低さと、②組織的に生産管理できず収益性が低いこと。

第4問
提案は、ソース等の高付加価値製品事業を提案する。理由は、①保存がきくため野菜の通年仕入れができなくても対応でき、②高付加価値製品で高い収益性が期待できる、ためである。対応策は、取引先からの改善要望に応えるため、温度管理設備を併せて導入しつつ、衛生管理ルールを策定し、従業員教育を徹底することで安全管理レベルを引上げること。

 

私は、「ソース等の高付加価値製品事業」提案しました。

 

カット野菜パック事業は、「C社とX農業法人との関係に注目した、新鮮さを売りものにしている現在取引関係にある中小地場スーパーマーケットなどから要望」によるものですから、中小地場スーパーとしては、当然「X農業法人から仕入れている野菜」を使った「新鮮さを売りにしたカット野菜パックを提供したい」と考えているでしょう。

 

しかし、現状は「販売先から通年取引の要望があるにも関わらず、他産地からの仕入れによって工場操業期間は長くなったとはいえ、C社に受け継がれた後でもまだ約3カ月の休業期間が例年生じている」という大変残念な状況です。

 

また、今回の新事業は「現在取引関係にある顧客」からの提案である訳ですから、もちろん新鮮さを売りものにしている中小地場スーパーは現在のC社の販売先であり、通年取引を希望しているはずです。

 

足もとの野菜調達すらもままならないC社が、中小地場スーパーに期待されている通りに、ましてや他産地仕入れという選択肢なしで、X農業法人オンリーで通年取引ができるだけの野菜を確保することはできない、私はそう考えて(これを理由として)ソース等の高付加価値製品事業を提案しました。

 

また、当然に「高付加価値製品事業」なわけですから、「高い収益性が期待できる」というのも理由になるでしょう。第2問の生産管理面で対策により、投資時点においては収益性が改善されているでしょうが、収益性を上げることはC社の課題ですから、当然社長に刺さる「理由」です。ちなみに私は第1問(b)で、収益性の低さを弱みとして解答しています。

 

続いて、「対応策」について解説します。

 

第12段落には「また食品工場としての施設・設備面などの衛生管理作業方法などの衛生管理どちらの管理レベルにも課題があり、販売先からの改善要求もある」との記述があります。

 

販売先からの要望ですから、①施設・設備面などの衛生管理、②作業方法などの衛生管理の両方に対応せざるを得ない状況が見て取れます

 

そして、特性要因図を見ると、食品を扱っているにも関わらず、①温度管理設備がなくて加工場の温度管理ができていない(施設・設備面)②衛星管理ルールがない(作業方法)③作業員の衛生管理意識が低い(人)という、‘とてもよくない状況’が読み取れます。第12段落の記述から考えれば、①と②は絶対に盛り込まないといけませんし、③についても可能なら盛り込みたいところです。

 

そうした判断から私は、「対応策は、取引先からの改善要望に応えるため、温度管理設備を併せて導入しつつ、衛生管理ルールを策定し、従業員教育を徹底することで安全管理レベルを引上げること」と書きました。

 

与件分の記述に基づき、ちゃんとした論理展開ができている解答内容だと思っているのですが、皆さんの評価は如何でしょうか。

 

続いて、後輩Aの解答例です。

 

解答例②後輩A

第1問
(a)
X農業法人から市場に出荷できない規格外野菜を安定的に仕入れることができること。
(b)
①野菜の調達力、②生産管理力、③収益力、④衛生管理力、⑤営業力の低さ。

第4問
提案は、一般消費者向けカット野菜パック事業である。理由は、①カット野菜需要の割合が年々増えている、②X農業法人の新鮮な野菜が活用できる、③現在の製造工程を利用できるから。対応策は、①仕掛品を減らし鮮度が下がる製品の長時間放置を無くす、②温度管理設備導入で鮮度低下を防ぐ、③X農業法人からの仕入強化による通年取引対応である。

 

後輩Aは「一般消費者向けカット野菜パック事業」を提案していますね。

 

理由の「①カット野菜需要の割合が年々増えている」は、第2段落の記述に基づいています

 

「②X農業法人の新鮮な野菜が活用できる」は、「X農業法人との関係に注目した」という第7段落と、第1問(a)で答えた「X農業法人から市場に出荷できない規格外野菜を安定的に仕入れることができる」という強みを根拠としています。

 

「③現在の製造工程を利用できるから」は、「現在の製造工程を利用できる事業である」という第7段落の記述そのままですね。

 

ちゃんと与件文に基づいて書いていますから、いい感じですね。

 

続いて対応策です。こちらも素晴らしいですね。

 

①の「仕掛品を減らし鮮度が下がる製品の長時間放置を無くす」というのは、特性要因図の赤で囲った箇所の記述そのままですね。

 

カット野菜パック事業は、「C社とX農業法人との関係に注目した、新鮮さを売りものにしている現在取引関係にある中小地場スーパーマーケットなどから要望によるものである」わけですから、「仕掛品を減らし鮮度が下がる製品の長時間放置を無くす」ことは、当然に実施すべき対応策でしょう。

 

しかもこれは、第12段落に記述のある「作業方法の衛生管理」です。

 

②の「温度管理設備導入で鮮度低下を防ぐ」というのも、特性要因図の赤で囲った箇所の記述そのままですね。

 

しかもこれは、第12段落に記述のある「施設・設備面の衛生管理」です。

ここで、「ちょっとまて、設備投資するの?」と思った方もいらっしゃるでしょうが、第7段落には、「現在の製造工程を利用できる事業である」しか書かれていません。どこにも「設備投資不要」とは書いていないのです。

 

そして、「C社とX農業法人との関係に注目した、新鮮さを売りものにしている現在取引関係にある中小地場スーパーマーケットなどから要望によるものである」わけですから、「温度管理設備がない」ために起きる鮮度劣化を許してくれるとは思えません。第12段落の「食品工場としての施設・設備面などの衛生管理、作業方法などの衛生管理、どちらの管理レベルにも課題があり、販売先からの改善要求もある」という記述から考えても、対応策として設備投資することを助言すべきでしょう。

 

③の「X農業法人からの仕入強化による通年取引対応である」に関しては、実際は無理そうな気がします。

 

ですが、カット野菜パック事業は「C社とX農業法人との関係に注目した、新鮮さを売りものにしている現在取引関係にある中小地場スーパーマーケットなどからの要望」によるものです。

 

さらに、「取引先からの通年取引要望がある(繰り返しになりますが、今回オファーした中小地場スーパーマーケットも要望していると考えるべきでしょう)」ことを考慮すれば、後輩Aが書いたように、「X農業法人からの仕入強化による通年取引対応」を対応策として‘書かない’という選択肢はありません

 

感覚的にできなさそうだから」と二の足を踏む方もいらっしゃるでしょうが、ポポさんの言葉を思い出してください。

 

「事例Ⅲは難しく考えないで、できていないこと、やらなきゃいけないことを、ただやってくださいと言うだけ」なのです。与件文に基づいてできていないこと、やらなきゃいけないこと、があれば、ひっくり返して「ただ、やってください」と書けばいいのです。

 

どうしても、「X農業法人からの仕入強化」を書きたくない、という方は、「新鮮な野菜を年間を通じて仕入れることができる仕入先の開拓」と書けばよいでしょう。そうすると「X農業法人との関係に着目した」という与件文の記述を無視することになりますが・・・。

 

さて、どうでしょうか。
(まあ、どちらも「通年取引を何とかする」という話なので、点数をもらえると思います。好きな方を選んでください。)

 

「一般消費者向けカット野菜パック事業」も与件文の記述に基づいて、ちゃんと答案が作れましたね。

 

今年度の試験でもし仮に選択を求められたら、「与件文の記述に基づいて書けばOK」そう ‘楽に’考えて 解答を作っていきましょう。

 

ちなみに、「いやいや限界利益がマイナスで、作れば作るだけ、赤字を垂れ流して、恐らく体力のないC社に設備投資しろなんて、そんな助言できるか。設問文にも‘経営資源などを勘案して’と書いてあるではないか。設備投資するなどありえない」と、お考えの方がいらっしゃるかもしれません。

 

ですが、現在の限界利益がマイナスの状況を考慮する必要はありません

 

第8段落の記述を見てみましょう。「C社社長は、まず現状の生産管理を見直し早急に収益改善を図ることを第1の目標としているが、それが達成されたには新事業に着手してさらなる収益拡大を目指すことを考えている」と、書いています。

 

C社社長は、最優先課題の現状の生産管理を見直し、早急に収益改善を図ることができた後に、つまり、第2問の対応が完了し、収益が改善した後に新事業に着手してさらなる収益拡大を目指そうと考えているのです。

 

そうすると、足もとの収益ダメダメ具合は関係なくなります。

 

「どちらでもいい」これが、私の第4問における結論です。

 

最後に、後輩Bの解答例を見ておきましょう。

 

解答例③後輩B
第1問
(a)
規格外の野菜を有効活用できる加工技術力及びカット野菜の一貫生産体制の保有である。
(b)
①生産管理が組織的にできていない②調達力が低く通年取引要望に応えられていない。

第2問
短期的には、一般消費者向けのカット野菜パック事業を提案する。理由は現在の製造工程を利用でき、新たな設備投資が不要なため。対応策は、衛生管理の徹底で鮮度を保つことである。長期的には、ソース等の高付加価値事業を提案する。理由は高い収益性が見込めるため。対応策は新設備を扱える作業員の育成を行うことである。

 

どちらにすればよいか、判断が付かなかったのでしょう。短期的と長期的という切り口から、両方の事業を提案しています。

 

恐らく本試験会場で28年度試験を受けられた方の中には、後輩Aと同じように悩んだ末に、両方の事業を提案した方もおられるでしょう。

 

しかし、先ほどから申し上げている通り、診断士試験の「正解」は1つではありませんどちらを選んでも与件文に基づいて答えられていれば点数をもらえます

 

後輩Bの答案を見ていただくと分かる通り、無理やり2つの事業に関する提案を書いたばかりに、「提案する事業名」や「理由は」、「対応策は」、「短期的には・長期的には」といった言葉が重複し、肝心の理由や対応策をまともに書くことができていません

 

リスク分散する必要などないのに、リスク分散を試みた結果、書きたいことが書けなくなってしまうなんて、本当に悲しいですね。とにかく「どっちつかず」の解答を作るのはやめましょう
(設問の切り分けが出来ずに両方に要素を盛り込む、という対応とは別の話です)

 

それと私が気になったのが、「理由は現在の製造工程を利用でき、新たな設備投資が不要なため」という記述です。「新たな設備投資が不要」とは、与件文のどこにも書いていません思い込みで答案を作ってはいけませんね

 

もう一度与件文の記述を確認しておきましょう。

<ソースなどの高付加価値製品事業>
カット野菜を原料としたソースや乾燥野菜などの高付加価値製品の事業であり、設備投資を必要とする事業

 

<カット野菜パック事業>
新鮮さを売りものにしている中小地場スーパーマーケットなどから要望がある一般消費者向けのサラダ用や調理用のカット野菜パックの事業であり、現在の製造工程を利用できる事業

 

対比すると分かりやすいですね。「片方は設備投資を必要とする」と書いておきながら、「もう片方は設備投資不要ではなく、「現在の製造工程を利用できる」という表現に止めています。受験生に「カットパック野菜事業は設備投資不要」と書いてほしいのなら、素直な事例Ⅲなら「そう書いてある」はずですが、わざわざ書いていないのです。

 

思い込みは禁止です。本当に気をつけましょう。

 

ここからは第4問に対する私なりの「思うところ」です。

 

設問文には「顧客からの新たな取引の要望、およびC社の生産管理レベル経営資源などを勘案して計画しようとしている」との記述があります。

 

①顧客からの新たな取引の要望
与件文に記述がある通りですね。でも、わざわざ「顧客からの」と書いているのが気になりますね。「新たな取引の要望」でもいいのに‘わざわざ’「顧客からの」と書いているのです。

 

「これまでに取引のなかった企業」や「これまでに取引のなかったスーパー」では、「作問者が想定する受験生に答えさせたいこと」に誘導できなくなる恐れがあったのでしょうね

 

②生産管理レベル
生産管理と言えば、「計画→統制→実行」ですが、第8段落の「現状の生産管理を見直した後」という記述から、ここでいう生産管理レベルとは最終段落に記載がある「衛生管理」のことを言いたかったということでしょうか

 

③経営資源
ここは、まさに「第1問の強みと弱みを考慮しろ」ということだと思います。「X農業法人との関係が強み」で、「X農業法人との関係に着目した新たな取引要望」なのですから、X農業法人からの野菜をちゃんと使って新事業をしなければなりませんね。

 

④営業面
顧客から既に要望がある訳ですから、営業面の解答優先度は低いでしょう。

 

ちなみに、特性要因図は4M(man、machine、method、material)で作られています。皆さん、気付かれましたか?
解説は以上です。

 

平成28年度試験は、冒頭にお示しした、4つの切り口の順番通りに出題されていますね。ちなみに平成29年度試験は、現状把握系の問題がなく、第1問が生産管理系、第2問が生産性改善、そして経営戦略の問題が2問(第3問、第4問)出題されました。

事例Ⅲは、本当にパターンが決まっているので、今年は絶対に60点以上を目指してくださいね

 

長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。

 

以上、だいまつでした。

 

 

いいね!と思っていただけたら
にほんブログ村 士業ブログ 中小企業診断士へ
↑ぜひ、クリック(投票)お願いします!
皆様からの応援が我々のモチベーション!!

 



 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

一発合格道場ブログをあなたのPC・スマホの
「お気に入り」「ブックマーク」にご登録ください!

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

※注意1
今回の記事を真剣に読むとおそらく1時間程度の時間が必要になります。

※注意2
ところどころまじめな記事の中に冗談のようなものが入っています。これは、私が不真面目なのではなく、「まじめ一辺倒の記事では受験生の皆さんが退屈してしまうだろう」、という私なりの要らないかもしれない配慮の産物です(お許しを)。

 

みなさん、おはこんばんにちは、だいまつです!

 

3回シリーズでお届けした「【永久保存版】平成29年度2次試験超高得点答案にみる2次試験合格のポイント!」について、多くの方から反響をいただきました。受験生の皆さまのお役に立てている、と実感できることが嬉しい今日この頃です。

 

【永久保存版】シリーズ
✓平成29年度 事例Ⅰの記事はコチラ
✓平成29年度 事例Ⅱの記事はコチラ
✓平成29年度 事例Ⅲの記事はコチラ

 

そして、私が漕ぎ出した「泥船(私生活を犠牲にしてブログを書くことで家庭が崩壊(沈没)する)」にまんまと乗せられてしまったきゃっしい様も、「きゃっしいの解法実況@事例Ⅰ~Ⅲ」と題して、3回シリーズで目からウロコの良記事を世の中に送り出してくれています。

 

【きゃっしいの解法実況】シリーズ
✓事例Ⅰの解法実況はコチラ
✓事例Ⅱの解法実況はコチラ
✓事例Ⅲの解法実況はコチラ(月曜日に公開です。こうご期待!)

 

さらに、他の9代目道場メンバーの文字数も膨れ上がるばかり!

 

皆さん仕事と家庭の両立で超絶忙しい中で、本当によくやっているな・・・、心からそう思います。

 

我々も必死!なので、皆さんも我々の記事を是非参考にしていただき、絶対に2次試験を通過して、診断士になってくださいね!
(ちょっと、恩着せがましいですかね。すいません)

 

さてさて。

 

【永久保存版】シリーズの中で「事例Ⅲと言えば生産管理と生産効率化の切口だ!」と、くどい位に書きました。なので、皆さん事例Ⅲはもう大丈夫だと思います。

 

一方、事例Ⅱに関しては、【永久保存版】シリーズのなかで、「4P」と「誰に、何を、どのように、効果」が重要だ!と書きました。しかし、タキプロ関西の勉強会で受験生の皆さんの答案を拝見していると、「自分のものにできていない方が多い」ような印象を受けました。

 

そこで今回は、平成28年度試験の事例Ⅱを題材に、如何に「4P」と「誰に、何を、どのように、効果」が重要か、さらに言えば、この2つの切口が分かっていれば、事例Ⅱでは「何が問われ、そして何を書くべきかが分かる」ということを、皆さんに理解・体感していただくべく、記事を書きたいと思います。

 

なお、今回の記事は、皆さんが受験校で教えてもらったやり方と違うところが多いかもしれません。あくまでも「私流の事例Ⅱに対するアプローチの仕方」という位置付けで読んでいただければ幸いです。

 

それと、昨日にchikaさんが事例Ⅱに関して同じようなことを記事にしてくれていますね。もちろんソチラも参考にしてくださいね!

 

まず、最初に、「4P」と「誰に、何を、どのように、効果」をおさらいしておきましょう。

 

—————————————————————————————————

 

4P

 

◎Product    製品戦略
 Place      チャネル戦略
 Price      価格戦略
◎Promotion  プロモーション戦略

※診断士の2次試験(事例Ⅱ)では、「」をつけているプロダクトと
 プロモーションがよく問われます。いや、‘ばかり’問われます

 

—————————————————————————————————-

 

誰に、何を、どのように、効果

 

誰に
→ジオ、デモ、サイコ

何を
→製品・サービス(製品戦略そのもの)
→プロモーションで提供するもの(プロモーション戦略で使えそうなネタ)

どのように
→B社ならではのプロモーション策(プロモーション戦略そのもの)

効果
→新規顧客獲得
→購買頻度UP(固定客化)、関連購買、購買単価UP

戦略名
→差別化(付加価値化)
→集中

※「+ 戦略名」としたのは、「誰に、何を、どのように、効果」
 加えて、「戦略名」書く機会が割と多いため、説明の関係で
 追加しました。

「誰に、何を、どのように、効果 + 戦略名」順番を守って書く
 と、読みやすい事例Ⅱの答案を書くことができるようになります。
 (この辺りは記事の中で説明します)

 

——————————————————————————————————

 

ここまでは、知っている方も多いのと思うのですが、大切なのは、この2つの切口を使いこなせるかどうか、です。

 

知っているだけでは、意味がありません。今回の記事を読んでいただき、是非自分のものにしてください。

 

なお、毎度のことですが、ここから先は平成28年度事例Ⅱの過去問を解いて、自分の解答や与件文を見ながら読むようにしてくださいね。でないと、効果はいつも通り10分の1以下ですからね!

 

過去問はLECのサイトからダウンロードできます(コチラ)。

 

それでは、平成28年度試験問題を使って、事例Ⅱを解く上で如何にこの2つの切口が、重要かを解説していきます。

 

=============================================================================

 

第1問(配点30点)
B 社のこれまでの製品戦略について、80 字以内で整理せよ。

【出題の趣旨】
B社のこれまで製品戦略について、マーケティング基本的視点から分析する能力を問う問題である。

 

「4P」「誰に、何を、どのように、効果 + 戦略」を当てはめれば、「何を聞かれていて、何を答えるべきか」は、設問要求を確認した時点で分かります。

 

下の表を見てください。

 

 

設問要求は、「これまでの製品戦略」です。つまり、4Pの「プロダクト」の視点からの問題です。

 

次に、「誰に、何を、どのように、効果 + 戦略」の観点で考えます。

 

これまでの「製品戦略(プロダクト)」を答えて欲しい訳ですから、「誰に、何を(どんな製品を)提供してきたか」、を書いた方がよいことが分かります。

 

さらに、これまでにB社が採用してきた「戦略名」も書けるなら書いた方がよいでしょう。

 

そうすると、本問は「誰に、何を、戦略名」が解答要素の候補になります。

 

裏返せば、「どのように(プロモーション)」と「効果」は聞かれていない訳ですから、「書いてはならない」ということになります。

 

なお、当然ですが、「製品戦略」を問われていますから、「何を」は100%使いますが、与件文に「誰に」が書かれていなければ、使いません(答案に書きません)。「誰に、戦略名」の2つの要素の使うかは、あくまでも「与件文次第」です。十分に注意してください。

 

【永久保存版】シリーズの事例Ⅲでも書きましたが、「問われていること、書くべきこと(事例Ⅲなら生産管理、生産効率化)が分かっていれば、与件文の読み取り・紐つけ精度は格段に向上する、と申し上げました。

 

事例Ⅱでは、「事例Ⅲの生産管理、生産効率化」に当たる超重要な切り口・観点が、「4P」と「誰に、何を、どのように、効果 + 差別化」なのです。

 

設問文を読んで、誰に、何を、戦略名が解答要素の候補だと当たりをつけることができれば、高い精度で与件文も読め、いい答案が書けそうな気がしませんか?

 

続いて、出題の趣旨も確認しておきましょう。

 

出題の趣旨
B社のこれまでの製品戦略について、マーケティングの基本的視点から分析する能力を問う問題である。

 

なるほど、いつもながらに深いですね。

 

なんと、本問は「マーケティングの基本的視点」からの分析能力が問われていたのです。

 

マーケティングの基本的視点と聞いて思い浮かべるのは、「4P」や、ポーター先生の「3つの基本戦略…コストリーダーシップ戦略(価格戦略)、差別化戦略(付加価値化戦略)、集中戦略」でしょうか。あと、「誰に、何を、どのように」もマーケティングの基本的視点と考えてよいでしょう。(他にも色々あると思いますが、とりあえずこれくらいで)

 

「マーケティングの基本的視点」からの分析能力が問われていた、となれば、与件文から「何を(製品)」‘だけ’をひっぱり出してきて、ただ並べた‘だけ’の解答は、出題者からすると「物足りない答案」と言わざるを得ないでしょう(マーケティングの基本的視点がないため)。

 

それでは、解答例を用いながら詳しく説明していきます。

 

皆さんも、「採点者」になったつもりで各答案を評価してみてくださいね。

 

解答例①だいまつ
戦略は、最終消費者に対して、国産丸大豆を自社蔵で醸造したこだわりの高価格しょうゆ及びしょうゆ関連製品を、同業他社の動向を踏まえ拡充する、差別化戦略である。

解答例②後輩A
戦略は、国産丸大豆にこだわり、伝統的手法で醸造することで濃厚さ・豊潤さを売りに他社との差別化を図るもの。他社を見てアイテム数を拡大し、最終消費者向けに特化した。

解答例③後輩B
戦略は、①国産丸大豆を使用し、自社蔵で杉桶を使った伝統製法で作った高価格製品を、②同業他社の動きに合せて投入し、幅広いラインアップを実現するものであった。

 

だいまつの解答例からいきます。

 

戦略は、(誰に→)最終消費者に対して、(何を→)国産丸大豆を自社蔵で醸造したこだわりの高価格しょうゆ及びしょうゆ関連製品を、同業他社の動向を踏まえ拡充する、(戦略名→)差別化戦略である。

 

「誰に→何を→戦略名」の順番になっており、読みやすいと思います(自画自賛)。B社のこれまでの製品戦略に対する説明として、申し分ないと思うのですが、皆さんの評価は如何でしょうか。

 

なお、最後が「戦略である」で〆ているため、主語は「助言は」だと日本語としてもっときれいだったかもしれませんね。

 

次に、後輩Aの解答例です。

 

戦略は、(何を→)国産丸大豆にこだわり、伝統的手法で醸造することで濃厚さ・豊潤さを売りに(戦略名→)他社との差別化を図るもの。(何を→)他社を見てアイテム数を拡大し、(誰に→)最終消費者向けに特化した。

 

解答要素としては充足していると思いますが、イケていませんね

 

なぜ、イケていないか。

 

そうです。明らかに「読み辛い」のです。

 

では、「誰に→何を→戦略名」の順番に直してみるとどうでしょうか

 

戦略は、(誰に→)最終消費者向けに特化し、(何を→)国産丸大豆にこだわり、伝統的手法で醸造することで濃厚さ・豊潤さを売りにしつつ、他社を見てアイテム数を拡大する(戦略名→)差別化戦略である。

 

かなり、読みやすくなりましたね。

 

続いて、後輩Bの解答例です。

 

戦略は、(何を→)①国産丸大豆を使用し、自社蔵で杉桶を使った伝統製法で作った高価格製品を、(何を→)②同業他社の動きに合せて投入し、幅広いラインアップを実現するものであった。

 

与件文から、「何を」だけを抽出しています。抜き出してくるところはパーフェクトですし、文章もきれいなので、点数はもらえると思いますが、「マーケティングの基本的視点」がありませんし、すこし物足りない印象ですね。

 

製品戦略」を問われたら、「誰に→何を→戦略」の順番で解答を構成すると、「書きやすく」、「読みやすく」、さらに「漏れのない」答案が出来上がりますね

 

なお、くどいようですが、「製品戦略」を問われた場合に、「どのように」は聞かれていませんし、あからさまに「効果」が聞かれていないなら、効果も書かなくてOKです。

 

==========================================================================

 

第2問(30 点)
11 代目予定者は、自分の代になってからもこれまでの製造スタイルを大切にしながら成長を追求していくつもりでいる。しかしながら、製品アイテムは見直すことを考えている。

(設問1)
B社の今後の成長に必要な製品戦略について、ターゲット層を明確にしたうえで、100 字以内で説明せよ。

【出題の趣旨】
しょうゆ市場全体を取り巻く環境変化から製品ラインアップに関する適切な製品戦略と顧客ターゲットを提案する能力を問う問題である。

(設問2)
(設問1)で想定したターゲット層に訴求するための、プロモーションと販売の戦略を80 字以内で説明せよ。

【出題の趣旨】
B社製品の顧客となるべき消費者層に価値を訴求するプロモーション戦略と販売戦略を提案する能力を問う問題である。

 

私の解説を読む前に、第2問(設問1)及び(設問2)を、「4P」と「誰に、何を、どのように、効果 + 戦略」のフレームを使って、それぞれの設問で、「何が問われているか、何を答えないといけないか」を、考えて見てください

 




 

如何でしょうか。

 

設問文を読んだ時に見えてくる「景色」が、「いままでと違って」いたり、いままでよりも「何が問われているか、何を答えないといけないか」が、「はっきりした」と思いませんか。

 

それでは、解説に入ります。

 

設問1は、「ターゲット層」と「製品戦略」を要求しています。

 

だとすると、第1問と同じように、基本的には「誰に、何を、戦略名」を答えないといけません。ただ、戦略名は設問2にも絡みますので、どちらで書くかは悩ましいところです。なので、「戦略名」は書けたら書こうくらいの意識でよいでしょう。この時点で悩み過ぎてはいけません

 

設問2は、「プロモーションと販売の戦略」を要求しています。

 

「4P」で言うところの「プロモーション(プロモーション・ミックス)」ですから、「どのように」ですよね。後は、「設問1で答えたターゲット + 製品に対して、プロモーションした‘結果(効果)’」も、盛込みたいところですね。

 

それでは、表形式で、整理しておきます。

 

設問1で答えるべき内容をまとめると以下の通りです。

 

 

次に、設問2で答えるべき内容をまとめると以下の通りです。

 

 

※プロモーション・ミックスのうち、人的販売は「販売戦略」として切り分けできますが、販売促進が「プロモーション」なのか、「販売戦略」なのか、判然としません。

 

如何でしょう。

 

戦略名に関しては、少し悩ましいところですが、「4P」と「誰に、何を、どのように、効果 + 戦略名」のフレームを使えば、第2問をかなりきれいに整理して、設問1と設問2で「聞かれていること、答えるべきこと」が、はっきりさせることができました(上手く切り分けができました)。

 

それから、【永久保存版】シリーズでも書きましたが、「誰に(ターゲット)」を問われた場合には、ターゲットをセグメント化するための、デモグラフィック、ジオグラフィック、サイコグラフィックを「必ず思い出す」ようにしてください。

 

これは、「絶対に」です。

 

「必ず思い出す」必要がある理由は解答例を用いて説明します。

 

それでは、解答例を見てください。

 

解答例①だいまつ
戦略は、回転率の低い製品は縮小し、①日本の伝統文化に興味のある外国人観光客と懐かしさを求める女性やシニア層には伝統製法で作った製品を、②健康志向で食に敏感な女性に減塩しょうゆ関連製品数を増やし訴求する。

解答例②後輩A
戦略は、出荷数量が減少しているしょうゆのアイテム数を減らし、出荷数量が増加傾向にあるしょうゆ加工品を訴求すること。ターゲットは、直営店併設の飲食店を訪れる、食に敏感な女性やシニア層である。

解答例③後輩B
戦略は、①健康志向で食に敏感な女性に対して、自社蔵で杉桶を使った伝統製法で製造したしょうゆ関連製品を提供する、②伝統文化に興味のある外国人観光客に国産丸大豆を使った日本製の高品質しょうゆを提供する。

 

だいまつの解答例から解説します。

 

戦略は、(与件文・設問文→)回転率の低い製品は縮小し、①(サイコ→)日本の伝統文化に興味のある(デモ→)外国人観光客と(サイコ→)懐かしさを求める(デモ→)女性やシニア層には(何を→)伝統製法で作った製品を、②(サイコ→)食に敏感な(デモ→)女性に(何を→)減塩しょうゆ関連製品数を増やし訴求する。

 

「誰に(サイコ→デモ)、何を」の順番で書けていますね。「誰に」は「デモ、ジオ、サイコで修飾する」、ということが分かっていれば、解答要素の盛り込み漏れがなくなります

 

「誰に」ときたら、「デモ、ジオ、サイコ」のことを、必ず思い出してくださいね

 

続いて、後輩Aの解答例です。

 

戦略は、(与件文・設問文・何を→)出荷数量が減少しているしょうゆのアイテム数を減らし、出荷数量が増加傾向にあるしょうゆ加工品を訴求すること。ターゲットは、直営店併設の飲食店を訪れる、(サイコ→)食に敏感な(デモ→)女性やシニア層である。

 

なんだか、いまいちですね

 

考えられる問題点は以下の3つです。

 

①相変わらず、「何を→誰に」の順番になっていて読み辛い
②与件文上、「食に敏感」なのは「女性」であって、「シニア」ではない
③「食に敏感な女性」に、しょうゆ加工品を訴求しても刺さらない

 

①の「何を→誰に」の順番になっていて読み辛い、という点に関しては言わずもがな、ですね。「誰に→何を」の順番に直すべきでしょう。

 

②に関しても、結構多くの方がやってしまうミスではないでしょうか。与件文を正しく読めていません

 

③に関しては、もう全く駄目です(後輩なので容赦なしに行きます)。設問要求「今後の成長に必要な製品戦略について、ターゲット層を明確にしたうえで説明せよ」です。与件文から考えられる、実現可能性の高そう、かつターゲットに刺さる製品戦略を提案しないといけません。

 

これが、事例Ⅱで「与件文に寄り添う」ということです。「与件文にある言葉」を使いさえすれば、「与件文に寄り添っている」ということにはなりません。注意してください。

 

では、後輩Aはどうすればよかったのでしょうか。

 

例えばですが、以下のような解答内容であればどうでしょうか。皆さん、評価してみてください。

 

「食に敏感な女性に対して、国産丸大豆を使った安心で濃厚さと芳ほう醇じゅんさを備えた減塩のしょうゆ関連製品を訴求する」

 

食に敏感な」という心理的な志向に対して、B社の強みを活かした「刺さる製品」を提案できている、と思うのですが、皆さんの評価は如何でしょうか。

 

続いて、後輩Bです。

 

戦略は、①(サイコ→)健康志向で食に敏感な(デモ→)女性に対して、(何を→)自社蔵で杉桶を使った伝統製法で製造したしょうゆ関連製品を提供する、②(サイコ→)伝統文化に興味のある(デモ→)外国人観光客に(何を→)国産丸大豆を使った日本製の高品質しょうゆを提供する。

 

製品アイテム数には言及できていませんが、しょうゆ関連市場の状況や、B社の強みを活かした「イケてる解答」のように思いますね

 

でも、「誰に(サイコ・デモ)→何を」がめちゃくちゃなので、「与件文に寄り添った答案」とは言えません

 

①に関しては、後輩Aの解説の際に述べた通りです。「健康志向で食に敏感な女性」に、もっと言えば、「歴史とか伝統に全く興味がなく、健康と食にしか興味のない女性」に、「自社蔵で杉桶を使った伝統製法で製造したしょうゆ関連製品」が刺さるでしょうか

 

「おい、だいまつ。自社蔵だから安心という発想も‘ある’ではないか、後輩をいじめてどうする。お前はひどい奴だ」との批判も聞こえて来そうですが、ちょっと待ってください。

 

診断士試験では、‘そう’  考えてはいけないのです

 

「自社蔵だから安心という発想もありではないか」と考えてしまった受験生の方は、猛省してください(ちょっと言い過ぎですかね)

 

なぜなら、与件文で与えられた状況から考えて、「健康志向で食に敏感な女性」には、「国産丸大豆を使った安心で、濃厚さと芳ほう醇じゅんさを備え、そして健康にも配慮した減塩のしょうゆ関連製品」を訴求することが、「最もしっくり来る」からです。

 

【永久保存版】シリーズで、何度も何度も書きましたが、断士の2次試験は与件文からフツーに考えられること、当たり前に誰でも考え付ける答案を書く試験なのです。

 

明らかに与件文に「話が通るネタ、しっくり来るネタ」があるのに、「こっちもカスっていそうだから、セーフやん?」、「こうやって論理展開すればこの解答も救えるよな」みたいな感じで、自己肯定や他者肯定をしていると、「試験の本質」を見失ってしまい、いつの間にか与件文から考えられるフツーの答えが書けなくなってしまいます。そして、合格からどんどんと遠ざかってしまいます。

 

もう一度言います。

 

診断士の2次試験は与件文からフツーに考えられること、当たり前の、誰でも考え付ける答案を書く試験なのです。

 

続いて、後輩Bの答案の後半部分です。

 

②の「伝統文化に興味のある外国人観光客」に、「国産丸大豆を使った日本製の高品質しょうゆ」は、‘雰囲気的にはなんとなく刺さりそう’  な気もしますが、答案としてはダメです。

 

なぜ、ダメか、それは与件文に「伝統文化に興味のある外国人観光客」にぴったりの訴求要素があるからです。

 

与件文の記述をもとに説明します。

 

第1段落
B 社は、X 市郊外にあるしょうゆ及びしょうゆ関連製品のメーカー(以下、「しょうゆメーカー」という。)である。資本金は2,000 万円、従業員(パート含む)は50 名である。創業は1770年と古く、現在の社長は10代目にあたる。2016年に社長就任21年を迎えた。

 

第2段落
B社の本社と工場は隣接しており、すぐそばにはY川が流れる江戸時代には、この川が原材料や完成品のしょうゆの大量輸送に使用されていた。現在、多くの中小しょうゆメーカーでは、自社の蔵でのしょうゆ仕込みをやめ、しょうゆの原料となる「生き揚げB火入れ、ろ過していないCしょうゆ」を大手メーカーから仕入れ、これに火入れや味付けをして自社製品として販売している。しかし、B社は創業以来一貫して国産丸大豆を原材料とし、自社の蔵で杉桶を使ったしょうゆ醸造を続けている

 

第3段落
本社から車で10分ほど離れたX市の市街地は、江戸時代から繁栄した商業地である。現在は当時の面影をしのばせる伝統的な街並みを生かして、観光地として脚光を浴びている。懐かしさを求めて女性やシニア層が連日街を訪れ、日本の伝統に興味のあるアジアからの外国人観光客も多い。B社は、この観光地化したエリアに3年前、自社製品をフルラインアップで販売する直営店を出店した。

 

外国人観光客は、なぜX市を訪れているのでしょうか。

 

理由は、「X市の市街地は、江戸時代から繁栄した商業地であり、当時の面影をしのばせる伝統的な街並みを生かして、観光地として脚光を浴びている」からです。

 

伝統的な街並みがあるから、‘日本の伝統に興味のある’アジアからの外国人観光客が大挙してX市を訪れているのです。

 

つまり、アジアからの外国人観光客の興味の対象(刺さる、つまりサイコ)は、「江戸時代から反映した商業地であるX市街地の当時の面影をしのばせる伝統的な街並み」であり、「日本の伝統」なのです。

 

そうした中、B社は1770年(江戸時代)に創業し、工場と本社は、江戸時代には原材料や完成品のしょうゆの大量輸送に使用されていた、由緒あるY川のすぐそばにあり、江戸時代の創業以来一貫して、自社の蔵で杉桶を使ったしょうゆ醸造を続けています

 

ここまで与件文に‘あからさまな記述’があれば、「今後のB社の製品戦略」として、「日本の伝統に興味のある外国人観光客」に訴求すべきは、「国産丸大豆を使った日本製の高品質しょうゆ」ではなく、「自社蔵で杉桶を使い、江戸時代から作り続けている伝統を前面に打ち出した製品(例えばお土産)」でしょう。

 

後輩A・Bの両名とも、与件文に落ちている解答要素から答案を組み立てていることから、本試験でもきっと点数はもらえると思います、より多く点数をもらおうと思えば、与件文に「素直に」、つまり、いま私が解説したような答案を書くことを目指さねばなりません

 

事例Ⅱでは「サイコ→何を」のつながりを意識することで、「与件文に寄り添った答案」を作ることができます。

 

肝に銘じてくださいね

 

なお、本試験のたった80分しかない中で、私がいま解説文で書いたようなレベルまで掘り下げて考えることは、もちろんできません(私もできません)。80分で今回私が解説したレベルまで考えようとしないでくださいね(完璧は求め過ぎないでくださいね)!

 

受験生の皆さんがやるべきは、設問文を読んだ瞬間「製品戦略(プロダクト)」系の問題では「誰に(デモ、ジオ、サイコ)→何を、戦略名」が聞かれている!という思考が働くようにトレーニングすることですからね!

 

続いて、設問2です。

 

(設問2)
(設問1)で想定したターゲット層に訴求するための、プロモーションと販売の戦略を80 字以内で説明せよ。

【出題の趣旨】
B社製品の顧客となるべき消費者層に価値を訴求するプロモーション戦略と販売戦略を提案する能力を問う問題である。

 

※プロモーション・ミックスのうち、人的販売は「販売戦略」として切り分けできるが、販売促進が「プロモーション」なのか、「販売戦略」なのかは判然としない。

 

第2問の解説の冒頭で、本問では「4P」で言うところの「プロモーション(プロモーション・ミックス)/どのように」が問われており、併せて「効果」も書きたい、と申し上げました。

 

・・・プロモーションは、超頻出の切口です。

 

そして、プロモーション戦略を聞かれれば、「プロモーション・ミックス」必ず思い浮かべなければなりません

 

プロモーション・ミックス
①広告宣伝  (プル)
②パブリシティ(プル)
③人的販売  (プッシュ)
④販売促進  (プッシュ)→POP、クーポン、ノベルティ、実演、DM

 

本問では出題者が、プロモーション・ミックスをどのように分解してほしかったかは分かりません。ただ少なくとも設問では「プロモーション」「販売戦略」2つの切り口からの解答を要求されていますので、「プロモーションは周知するための施策(プル?)」「販売戦略は顧客に買ってもらうための売込み(プッシュ)」期待されていたと考えるべきでしょう。

 

そして、この2つの施策は、当然に設問1で想定した「ターゲット層 と 製品」に最適なものでなければなりません。

 

それでは、解答例です。

 

解答例①だいまつ
戦略は、自社蔵見学と直営飲食店での食事をセットにしたツアーを企画し、食事後に直営店舗に誘導し、人気レシピと一緒に提案販売することで、お土産としての購買を増やす。

解答例②後輩A
食事を提供する際に、料理に使われているしょうゆ加工品のストーリーを説明し、直営店来店へと誘導する。直営店ではB社製品を用いたレシピを配布し、購買を促す。

解答例③後輩B
戦略は、観光情報誌やグルメサイトを活用し飲食店の来客を増やし、自社製品を使用した料理を提供し、味を確認してもらい、併設の直営店で商品を販売する。

 

本問では設問間の関連も重要ですから、並べてみます。

 

解答例①だいまつ
(設問1)
戦略は、回転率の低い製品は縮小し、①日本の伝統文化に興味のある外国人観光客と懐かしさを求める女性やシニア層には伝統製法で作った製品を、②健康志向で食に敏感な女性に減塩しょうゆ関連製品数を増やし訴求する。

(設問2)
戦略は、(プロモーション→)自社蔵見学と直営飲食店での食事をセットにしたツアーを企画し、食事後に直営店舗に誘導し、(販売戦略→)人気レシピと一緒に提案販売することで、(効果→)お土産としての購買を増やす。

 

「プロモーション(プロモーション/販売戦略)→効果」と、当初に想定した答案が作れています。

 

厳密に言えば、「健康志向で食に敏感な女性」は、「自社蔵見学」には全く興味がないでしょうが、ただ80字の中で表現をするとなれば、この辺りが限界でしょうか。

 

それと、たったの80字で「日本の伝統文化に興味のある外国人観光客」、「懐かしさを求める女性やシニア層」、「健康志向で食に敏感な女性」の3つのターゲットに訴求するための「プロモーション(プロモーション/販売戦略)」に関する施策を書く、なんてことは普通に考えてできません(しかも80分間でなんて絶対に無理です)。

 

受験生時代の私がそうであったように、ふぞろいを読んで、3つのターゲットすべてを設問1に盛込むべく努力しておられる方もいらっしゃると思いますが、最近私が思うのは、「無理をして全部を詰め込む必要はない」ということです。
(一応、私の解答例では解説の都合上3つのターゲットを盛込みましたが)

 

【永久保存版】シリーズでも書きましたが、断士の2次試験の解答要素(正解/得点がもらえる要素)は、1つではありません。間違いなく複数あります。

 

今回の事例においては、3つのターゲット層のいずれを選んでも、訴求すべき商品やプロモーション策が書けるように与件文にヒントが埋め込まれていました

 

加えてですが、平成28年度の事例Ⅲの第4問(設備投資するか/しないかの問題)でも、「する/しない」のどちらを選んでも、ちゃんと論理展開ができるよう与件文にはヒントが埋め込まれていました。

 

それで、何が言いたいかと申しますと、

 

だいまつは答案に「3つのターゲット層を盛込んでいた」、ふぞろい流採点で高得点を狙うなら「3つのターゲット層を盛込まないといけない」、という思考から、「荒くれモリ子(変に解答要素を盛込み過ぎてしまい答案が荒れてしまう人)」になってはいけません

 

限られた80分という時間の中で、設問文で聞かれたことに、与件文の記述から、理屈が通る答案を「作れている」のであれば、ターゲット層が1つしか盛込めていなくても私はいいと思います

 

事例Ⅱで言えば、題意に沿って「誰に→何を→どのように→効果」の順番で、分かりやすく意味の通る論理展開ができればOKと、気楽に考えましょう

 

続いて後輩Aの解答例です。

 

(設問1)
戦略は、出荷数量が減少しているしょうゆのアイテム数を減らし、出荷数量が増加傾向にあるしょうゆ加工品を訴求すること。ターゲットは、直営店併設の飲食店を訪れる、食に敏感な女性やシニア層である。

(設問2)
(プロモーション→)食事を提供する際に、料理に使われているしょうゆ加工品のストーリーを説明し、直営店来店へと誘導する。(販売戦略→)直営店ではB社製品を用いたレシピを配賦し、(効果?→)購買を促す。

 

「直営店併設の飲食店を訪れた食に敏感な女性に対して(シニアは置いておくとして)」、「食事後に直営店へ誘導し、レシピに使われているB社製品の購買を促す」という論理構成は、いいと思います

 

ただ、気になるのは、「しょうゆ加工品のストーリーを説明し」という部分ですね。国産丸大豆のことなのか、伝統的な作り方のことなのか、はたまたその両方なのか、よく分かりません

 

与件文は「しょうゆ加工品」へのシフトを示唆していますが、与件文の言葉は変に加工しない方がいいですね!(さむっ・・・)

 

後輩Bの解答例です。

 

(設問1)
戦略は、①健康志向で食に敏感な女性に対して、自社蔵で杉桶を使った伝統製法で製造したしょうゆ関連製品を提供する、②伝統文化に興味のある外国人観光客に国産丸大豆を使った日本製の高品質しょうゆを提供する。

(設問2)
戦略は、(プロモーション→)観光情報誌やグルメサイトを活用し飲食店の来客を増やし、(販売戦略→)自社製品を使用した料理を提供し、味を確認してもらい、併設の直営店で商品を販売する。

 

なんだか、のっぺりした答案で、少し押しが弱い気もしますが、間違いではないと思うので、本番でこれが書ければ及第点の答案でしょう。「効果」はなんとか盛込みたいところですね。

 

==========================================================================

 

第3問(配点20 点)
3年前に開業した直営店併設の飲食店は、売り上げが好調である。B社が飲食店を直接経営することによって、どのようなメリットと効果を得られるか。売り上げが向上すること以外のメリットと効果について、100 字以内で説明せよ。

【出題の趣旨】
メーカーであるB社が川下(飲食店経営)に参入することにより、製品開発や営業施策の点でどのような可能性があるかについて、分析力・課題解決力を問う問題である。

 

本問は、「4P」と「誰に、何を、どのように、効果 + 戦略」の観点で考えると以下の通りになります。

 

 

「誰に、何を、どのように、戦略」は、関係ありません。「効果(メリット)の部分だけ」が問われています。

 

それと、「4P」の観点から考えると、強いて言えば「チャネル」でしょうか(うーん、分かりません)。

 

本問は素直に、「メリットと効果を書く設問」、そう意識して与件文から無理なく考えられる答案を作りたいですね。

 

ちなみに、メリットはB社が川下(飲食店経営)に参入することによって得られる「直接的にいいこと」、効果はB社が川下(飲食店経営)に参入することによって「もたらされるいいこと」です。

 

出題の趣旨(製品開発や営業施策を答えて欲しい)も踏まえて考えると、求められていた解答要素は以下の通りだと思います。ただし、メリットと効果の違いに関して深追いしないでください。この2つを切り分けできるようにトレーニングする時間があるのなら、事例Ⅱ全体を「4P」と「誰に、何を、どのように、効果 + 戦略名」で考えられるように訓練する時間に充ててください

 

メリット(直接的にいいこと)
①最終顧客との接点ができて声を製品開発に活かせる、②最終消費者に直接情報を発信できる

効果(参入によってもたらされるいいこと)
②観光誌やグルメサイトに取り上げてもらい知名度があがること

 

==========================================================================

 

第4問(配点30 点)
昨今の多くの中小しょうゆメーカーでは、インターネット販売を展開している。B社もまた、新規事業として直接、最終消費者に対するインターネット販売に乗り出したいと考えている。

(設問1)
インターネット販売を軌道に乗せるためにB社が採るべきブランド戦略を50 字以内で提案せよ。

【出題の趣旨】
B社が、直接、最終消費者に対するインターネット販売に乗り出すために必要な施策について、ブランド戦略の観点から問題解決力を問う問題である。

 

 

いつも通り、「4P」と「誰に、何を、どのように、効果 + 戦略名」の観点から考えると、本問は、「プロモーション」の問題ですね。

 

そして、「誰に」は設問文に書かれている「最終消費者」ですから、答える必要はありません(回答欄に「誰に」を書く必要はない)。ブランド戦略の観点からインターネット販売を軌道に乗せるためにB社が採るべき戦略を答えればOKというイメージですね。

 

なお、「ブランド戦略」につながる内容であれば、「どのように(プロモーション)」だけでなく、「何を(製品戦略)」を絡めてよいと思われます。

 

ここは、あまり深く考えないようにして、与件文に寄り添った答案作りを心がけるべきです。

 

ちなみに、よく本問の「正解がなんだったのか」を受験生に聞かれるので、秀逸な答案を作った、後輩Aの解答例を示しておきます。

 

解答例①後輩A
助言は有名な鶏料理店と共同で、Z社には卸していないインターネット限定の新ブランドを開発する戦略である。

 

なんだこりゃ?と思われた方も多いと思いますが、「わざわざ表現」を活用した見事な答案です。

 

ちょっと、解説しておきます。

 

<設問文>
昨今の多くの中小しょうゆメーカーでは、インターネット販売を展開している。

後発のB社が先発メーカーを押し退けてインターネット販売を軌道に乗せるためには、「相当」インパクトのある施策が必要だ、ということが読み取れます。

 

<与件文>

第8段落
取引関係が50年にも及ぶ食品卸Z社がB社製品の販売を一手に引き受けており、そのZ社がインターネット販売に難色を示す

→Z社は、国内外の優良メーカーが生産する高付加価値・こだわりの自然食品・健康食品全般を取り扱うなかで、B社製品も一手に引き受けて来た訳ですから、B社の高付加価値な既存製品群について、インターネットチャネルとの競合は避けたいのでしょう。また、インターネット経由で直接販売されるとなれば、販売価格もZ社のコントロール下を離れますし、もしかすると現在のB社商品群のブランドイメージが毀損してしまうことをZ社は懸念しているのかもしれません。

第4段落
B社はかつて業務用製品も製造していたが、大手メーカーの激しい低価格攻勢を受け、現在ではほとんど最終消費者向け製品に特化している。ただし例外もいくつかある。たとえば親子丼で有名なある鶏料理専門店は、B社のしょうゆの濃厚さと芳ほう醇じゅんさに惚れ込み、もう30 年来、取引が続いている

 

「ただし例外
有名なある鶏料理専門」
「B社のしょうゆの濃厚さと芳ほう醇じゅんさに惚れ込み、もう30 年来、取引が続いている」

 

絶対に使ってくれ」と言わんばかりの「わざわざ表現」ですよね。

 

後発のB社が最終消費者に響くインパクトあるブランド戦略で先発メーカーを押し退け、そしてインターネット販売を軌道に乗せるためには、B社の大ファンの「超有名鶏料理専門店」の協力が不可欠でしょう。

 

超有名鶏料理専門店」と、共同で専用ブランドを立上げすれば、きっと最終消費者は振り向いてくれるでしょうし、Z社も直接競合しないので許してくれるでしょう。

 

後輩Aの答案(解答例)は、題意と与件文に沿った、本当に素晴らしい内容ですね。

 

もう一度見ておきましょう。

 

助言は有名な鶏料理店と共同で、Z社には卸していないインターネット限定の新ブランドを開発する戦略である。

 

うーん、素晴らしい。

 

(設問2)
B社のインターネット販売を利用する顧客にリピートしてもらうために、インターネット上でどのようなマーケティング・コミュニケーションを展開するべきか。80 字以内で提案せよ。

【出題の趣旨】
顧客のリピーター化促進のためには、インターネット上でどのようなマーケティング・コミュニケーション施策が必要かについて、提案力を問う問題である。

 

マーケティング・コミュニケーションですから、「4P」で考えれば、「プロモーション」でしょう。

 

そして、「誰に、何を、どのように、効果 + 戦略」という観点からすれば、「誰に」は設問1と同じく「最終消費者」ですから、答える必要がありません。また、「戦略名」必要ないでしょう。

 

すると、「何を(この場合製品ではなく「使えそうなネタ」という意味です)」、「どのように」、「効果」解答候補になります。

 


 

また、表の上にも書いていますが、マーケティング・コミュニケーションですから、「双方向性少し意識したいところです。なぜなら、「マーケティング手法」でも十分に事例Ⅱらしいのに、出題者は「答えさせたいこと」があって、わざわざ「コミュニケーション」を付けてきたからです。つまり、受験生に解答させる方向を絞っているのです。

 

では、解答例です。

 

解答例①だいまつ
助言は、①国内向けに自社飲食店の人気レシピを、②海外向けに外国語で伝統製法で作った製品情報を、SNSで発信し双方向の対話によって愛顧を高め、リピート率を向上させる。

解答例②後輩A
掲示板を設け顧客が作った料理の写真を掲載したものに対し、B社及び鶏料理店が料理のアドバイスや別料理のレシピを返信することで、関係性を強化し購買頻度を向上させる。

解答例③後輩B
B社HPに掲示板を設置し、利用者同士のコミュニケーションを誘発することで、関係性を強化し固定客化を図り、リピート購入を促し、売上の増加を図るべきである。

 

まず、私の解答例からです。

 

助言は、①(誰に/ジオ→)国内向けに(何を→)自社飲食店の人気レシピを、②(誰に/ジオ→)海外向けに(何を→)外国語で伝統製法で作った製品情報を、(どのように→)SNSで発信し双方向の対話によって(効果→)愛顧を高め、リピート率を向上させる。

 

・・・これはダメですね。そもそも、「誰に」は必要ないと言っておきながら、無理やり最終消費者」を「国内向け」と「海外向け」に振り分けています

 

「誰に」を書いてしまった理由は、与件文の「外国人観光客」の存在や、「Z社が海外に販路を持ち、既にB社製品が海外で受け入れられている」ことを念頭に、「国内と海外」の両方を狙いに行ってしまった(欲張った)結果です。それと、この対応を「ダメだ」とまで言ったのは、80分で「国内と海外」にターゲットを振り分けて書くことなど、普通はやらないから、です。

 

それでも、「レシピやSNS(双方向性)→愛顧UP→リピート率向上」という流れは、悪くないと思います。

 

「誰に」を入れてしまったのは余計ですが、「何を(使えそうなネタ)」→「どのように」→「効果」順につなげていけば、読みやすくて、漏れのない答案が作れることが分かりますね。

 

次に後輩Aの解答例です。

 

(何を/どのように→)掲示板を設け顧客が作った料理の写真を掲載したものに対し、B社及び鶏料理店が料理のアドバイスや別料理のレシピを返信することで、(効果→)関係性を強化し購買頻度を向上させる。

 

後輩Aは、設問1で有名鶏料理店を登場させていますので、設問間の関連、一貫性と言う点で申し分ない答案でしょう。効果もしっかりと書けています。

 

ただ、「何を、どのように」が混在していて少し読み辛い印象があります。

 

例えば、以下の様に「何を→どのように→効果」の順番で組み替えてみるとどうでしょうか。

 

(何を→)B社の人気レシピや有名鶏料理店の料理ノウハウを活かし、(どのように→)HPの掲示板に投稿された顧客の作った料理写真に対してアドバイスすることで、(効果→)関係性を強化し購買頻度を向上させる。

 

どうでしょうか。読みやすくなったと思うのですが、如何でしょうか。

 

最後に後輩Bの解答例です。

 

(どのように→)B社HPに掲示板を設置し、利用者同士のコミュニケーションを誘発することで、(効果→)関係性を強化し固定客化を図り、リピート購入を促し、売上の増加を図るべきである。

 

「どのように」→「効果」の順で答案を作ることができているのですが、80字の制限字数の中で、「効果」に関する記述が半分を占めていますこれはいただけません

 

「効果」は、「おまけ」的な位置付けであるため、少なくとも施策(何を、どのように)に60文字(3行)を割くべきでしょう。

 

そうすれば、「何を(使えそうなネタ)」に関する記述も書くスペースが確保できます。

 

それと、これはだいまつの持論なのですが、事例Ⅱの「効果」で「売上UP」という言葉は使う必要は「ありません」

 

なぜなら、下記の効果(施策を実施した結果)はいずれも「売上UP」を分解した要素であり、効果として「新規顧客を獲得する」と書けば、すなわちそれは「売上UP」のことを書いていることになるからです。

 

新規顧客の獲得

購買頻度UP(固定客化)
関連購買
単価UP

 

解説は以上です。

 

皆さん、如何だったでしょうか。

 

事例Ⅱにおいて、「4P」と「誰に、何を、どのように、効果 + 戦略名」如何に大切であるか、このフレームで常に考えれば、漏れなく、ダブリなく、分かりやすい答案が作れる、ことを実感いただけたでしょうか。

 

なお、コメントで平成28年度もしくは平成27年度の事例Ⅲの解説記事をリクエストいただいています。最近、なかなかブログを書く時間が取り辛いのですが、皆さんが記事の一番下にある「ブログ村ボタン」を押して応援いただければ、動機づけられて、頑張ってしまうかもしれません!

 

長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。

 

以上、だいまつでした。

 

いいね!と思っていただけたら
にほんブログ村 士業ブログ 中小企業診断士へ
↑ぜひ、クリック(投票)お願いします!
皆様からの応援が我々のモチベーション!!

 



☆☆☆☆☆☆☆
一発合格道場ブログを是非、あなたのPC・スマホの
「お気に入り」「ブックマーク」にご登録ください!

☆☆☆☆☆☆☆

 

※注意:この記事は真剣に読むとおそらく1時間以上の時間を使うことになります。

 

みなさん、おはこんばんにちは、だいまつです!

 

さてさて、前々回から「平成29年度2次試験超高得点答案にみる2次試験合格のポイント!」と題して、3回シリーズで平成29年度試験の超高得点答案(80点クラスの再現答案)の分析を通じて、2次試験の本質に迫るべく記事を書いています。

 

✓29年事例Ⅰの記事はコチラ
✓29年事例Ⅱの記事はコチラ

 

いよいよ、本シリーズも最後の第3弾を迎えました。

 

今回の事例Ⅲの記事でも80点クラスの答案2つに加えて、60点を少し超える答案60点を下回る答案も比較対象として分析を行います。

 

<平成29年度事例Ⅲの再現答案提供者>
●だいまつ・・・<開示得点83点>
私です。事例Ⅰ、事例Ⅱと我が子ともいうべき自らの答案に辛辣な言葉を浴びせ続けてきましたが、今回は優しい言葉で褒めてあげることができそうです。

 

●すえ ・・・<開示得点81点>
タキプロ関西のお仲間です。物静かな雰囲気と話しやすさが魅力のIT系診断士です。以下、「すえさん」とお呼びします。IT系なのにITに強くなさそうなところが、私はすえさんのチャームポイントだと思っています。

 

▲もろもろもろ・・・<開示得点65点>
タキプロ関西でご一緒させていただているのですが、いまだになぜこのニックネームにされたのかが謎です。以下、「もろさん」(もろ×3)とお呼びします。名前だけ見るとぶっ飛んだ方の様に思われるかもしれませんが、「タキプロ関西の良識」の二つ名をもつ人格者です。一次試験のテキストに登場する、診断士なら誰もが知っている‘お勤め先’で働いておられます。

 

■たくじ・・・<開示得点54点>
ふぞろい11において、私がリーダーを務めていた事例Ⅰ(大阪)チームで一緒に作業をしていた仲間です。20代中盤という若さながら、安定感のある逸材です。セミナーでは不慣れなパワポ作成やプレゼンテーションに対する私の容赦ないパワハラ(冗談ですよ!)に見事耐え、もともと優秀なのに、さらに一皮むけました。ちなみに私の商売敵でもあります。

 

ところで、勉強会やセミナーで受験生の方々と接していると、事例Ⅲに苦手意識をお持ちの方が多いという印象です。そこで、詳しく話を聞いてみると皆さん口を揃えて、「製造現場のことが小難しく書かれていて、与件文の記述を整理するのも大変だし、対応策も全然思い浮かばない。どうしたらいいでしょうか・・・」と、おっしゃいます。

 

分かります。すごく分かります。その気持ち。

 

私もかつては同じような気持でした。

 

どうすれば、「受験校の模範解答」や、「ふぞろいの上位答案のような解答が書けるのか」、を真剣に悩んでいました。

 

そんな「事例Ⅲ苦手病」に悩んでいた私に、攻略への道をひらいてくれたのが、当時タキプロ関西の勉強会で受験生指導をされていた「ポポさん」という方の言葉でした。

 

私を救ってくれたポポさんの言葉を皆さんにもお伝えしておきます。

 

「事例Ⅲは難しく考えないで、できていないこと、やらなきゃいけないことを、ただやってくださいと言うだけなのです。覚えることはかなり少ないし、解答の切り口も結構一緒のことが多いから、繰り返し練習していれば、解けるようになってきます」

 

皆さん、どうでしょう?

 

「なるほど、そうだ」と思われる方もいらっしゃれば、いまの段階では、「ピンと来ない方」もいらっしゃるでしょう

 

大丈夫です。

 

ピンと来なくても、いまは構いません

 

今日の記事を読んで、そして事例Ⅲに対するトレーニングを積み重ねて行く中で、ポポさんの言葉の意味を実感できるようになれば、OKです。

 

このポポさんの言葉を「なるほどそうだ、その通りだ。事例Ⅲは難しく考えなくていいよね。」と思えたなら、きっとあなたは事例Ⅲで60点を取るレベルに達しています

 

それと、昨日chikaさんが事例Ⅲのキーワード解答法をまとめてくれています(コチラ)。こちらも必ず確認してください。私がchikaさんの記事に基づき皆さんにアドバイスするとすれば、以下の通りです。

 

頭に入れておく知識はchikaさんのキーワードがまとめられた一覧くらいでOK。事例Ⅲは覚えることは本当に少ないです。

「A:与件文のヒント」⇒「B:解答のキーワード」をちゃんと紐付けして覚える。与件文にヒントの記述がないのに、解答キーワードだけ覚えていて、答案にキーワードだけをねじ込むことは「絶対に」してはいけません(失敗者は語る)。この辺りも、今回の記事を読んでいただければ感覚的に分かっていただけると思います。

 

さて、前置きが長くなってしまいました。毎度のことですが、ここから先は平成29年度事例Ⅲの過去問を解いて、自分の解答や与件文を見ながら読むようにしてくださいね。でないと、今回も効果は10分の1以下ですからね!

 

過去問はLECのサイトからダウンロードできます(コチラ)。

 

では、さっそく、設問毎に答案を比べて分析をしていきましょう!

 


 

第1問(配点30点)
CNC木工加工機の生産販売を進めるために検討すべき生産管理上の課題とその応策を140字以内で述べよ。

 

【出題の趣旨】
新規事業であるCNC木工加工機の生産販売を進めるために必要な生産管理上の課題を把握し、解決する能力を問う問題である。

 

●だいまつ(83点)
課題は、各班にまたがる全体生産計画を立て、各担当が連携して納期を遵守した製造体制を整えること。対応策は、受注情報に基づき製造部内で全体生産計画を立て、各班が連携して作業を行い、生産計画に基づき作業を同期化し、進捗管理する既存製品を含めた混合生産体制を整備し、期日に納品する。

●すえ(81点)
課題は、①従来の加工賃型には無かった調達機能の早期立ち上げや、②全社俯瞰的な生産計画と進度管理等の生産統制、③外注管理の徹底などである。対応策は、①調達部門の新設や②内部部品加工、鋼板加工や本体塗装等の同期化を行うこと、③カムアップシステムの導入や外注指導を行うことである。

▲もろもろもろ(65点)
課題は①ロットサイズの大きい機械加工とロットサイズの小さい製缶板金加工の生産同期化、②両工程の連携による技術シナジーの追求である。対応策は①常務のIT技能を活用して両工程を一元管理できるシステムを整備し適切な生産管理を行う事、②両工程で定期連絡会を開催し、連携を深める事。

■たくじ(54点)
課題は、機械加工班と製缶板金班が同じCNC 木工加工機の部品加工、組み立てを協力して行い、計画通りに生産できるようにすることである。対応策は、製造部における作業者間の連携を強化するために、改善チームの設置などで作業者同士が意思疎通を行い、業務改善に取り組める機会を創出することである。

 

<考察>
まず、今回は設問要求をしっかりと確認しておきましょう(いきなり脱線します)。

 

設問文の「CNC木工加工機の生産販売を進めるために検討すべき生産管理上の課題とその応策を140字以内で述べよ。」を出題の趣旨も踏まえて考えると

 

「いままで作ったことのないCNC木工加工機を作るために、生産管理面で注意すべきこと(課題)は何ですか、またその対応策も教えてください。140字以内で。」

 

になります。

 

すなわち、本問では「生産管理」の観点から、「課題と対応策」を答えないといけないわけですが、ここ数年生産管理系の問題が出題されなかったことはありません

 

つまり、事例Ⅰで言えば、「人的資源管理(採用・配置・報酬・育成・評価)」、事例Ⅱで言えば、「4P」・「誰に、何を、どのように、効果」みたいなものです。毎回、毎回問われている超頻出の切り口なのです。

 

しかも、毎回毎回生産管理について答えてくれ」と、‘ド直球’で聞いてきます。以下の出題履歴を見てください。事例Ⅲの出題者が如何に「生産管理」が好きか(頻出論点であるか)をお分かりいただけると思います。

 

平成29年度事例Ⅲ(第1問)
CNC木工加工機の生産販売を進めるために検討すべき生産管理上の課題とその応策を140字以内で述べよ。

平成28年度事例Ⅲ(第2問)
現在C社が抱えている最大の経営課題は、収益改善を早急に図ることである。生産管理面での対応策を160字以内で述べよ。

平成27年度事例Ⅲ(第3問)
C社は、納期遅延の解消を目的に生産管理のIT化を計画している。それには、どのように納期管理をし、その際、どのような情報を活用していくべきか、120字以内で述べよ。

平成26年度事例Ⅲ(第3問設問2)
X社からの業務の移管に対応するためには、C社の生産計画や資材調達計画を今後どのように改革していくことが必要となるか、160字以内で述べよ。

 

ここで、冒頭に申し上げたポポさんの言葉を思い出してください

 

「事例Ⅲは難しく考えないで、できていないこと、やらなきゃいけないことを、ただやってくださいと言うだけなのです。覚えることはかなり少ないし、解答の切り口も結構一緒のことが多いから、繰り返し練習していれば、解けるようになってきます」

 

まさに言葉通りです。

 

事例Ⅲには超定番の切り口があるのです。

 

それが「生産管理」です。

 

生産を行うためには 必ず’ 生産管理(計画→統制)が必要です。

 

なぜなら、生産計画がなく、さらにこの計画に基づいた「統制(進捗・余力・現品)」がなければ、「材料が足りない」、「仕掛品は山積み」、「手待ち・機械待ち」等々、至る所で問題が発生し、ムダ、ムラ、ムリの雨あられで、顧客が求めるQCDを満たすことができないからです。

 

つまり、生産管理が上手くできないと、まともにモノ作りができない訳です。

 

一方、事例Ⅲに登場する企業(C社)は生産での問題点・課題を100%抱えています(じゃないと、「生産技術」に関しての助言ができなくて、試験問題にならないから)。

 

そうなると、C社は「生産での問題点・課題 = 生産管理の問題点・課題」をまず間違いなく抱えていることになります。

 

もう少し具体的に話をします。

 

まずC社は、計画面で何かしらの問題点・課題を抱えています。

 

例えば、「計画が一部しか作られていない」、「計画の見直しタイミングがおかしい」などです。

 

そして、計画がガタガタだから、「統制面でも何かしらの問題点・課題」が生じている、という構図になっています。

 

例えば、進捗管理面では「一部の工程しか生産計画を作っていないから(計画ダメ)、他の工程では各担当者が好き勝手な順番で作業をした結果(統制ダメ)、納期遅延が生じている(QCDのDに問題が発生)」といった具合にです。

 

そのほかにも、

 

余力管理面では「全社的な生産計画がないために、他の工程のことはお構いなしで自分の仕事だけをしており労務費が高い(作業のムダが多くて残業発生でコスト高)」、

 

現品管理面では「各チームで生産計画を作って統制活動をしているから、原材料をそれぞれで調達しており、原材料費が高い(在庫や仕掛品がダブダブ、チームによって仕入れ単価がバラバラ)」、

 

というような問題が発生しており、QCDの「C」と「D」に問題・課題がある、という場合がほとんどです。

 

平成28年度の事例Ⅲは「異物混入」など、「Q」に問題を抱える企業が出題されましたが、基本的には「C」と「D」の切り口から問われる、そう考えて間違いありません

 

なぜなら、「品質向上(高品質)(Q)」は様々な要素が絡みあって実現されるものであるから、80分で解答させるには重た過ぎる内容となるためです(と、だいまつは考えています)。

 

それに比べて、「」の面では、残業発生でコスト高になっている(問題点)のなら、対応策は「作業の平準化で残業を減らしてコスト削減実現」、となりますし、

 

」の面では、進捗管理ができてなくて納期遅延が発生している(問題点)のなら、対応策は「全社的生産計画を作って進捗管理して納期を順守」というように、

 

問題点・課題と、対応策の関係が単純なので「」と「」の切り口から問われることが多いと考えられます。

 

仮に、「」の問題が出されたとしても問題点・課題と対応策が分かりやすくなっているはずです(「答えのある」国家試験ですから、80分で1次試験合格者なら誰もが答えられる、考え付ける、ようにしておかないといけませんからね)。

 

事例Ⅲで出題される企業は「Q」に強みは有するけど、「C」と「D」でお悩み、とイメージしておくだけでも、少し対応しやすくなるかもしれませんね!

 

いつもの通り道草が長くなってしまいました。

 

本題の考察に入りましょう。

 

まずは、私とすえさんの答案を見比べます。

 

●だいまつ(83点)
課題は、各班にまたがる全体生産計画を立て、各担当が連携して納期を遵守した製造体制を整えること。対応策は、受注情報に基づき製造部内で全体生産計画を立て、各班が連携して作業を行い、生産計画に基づき作業を同期化し、進捗管理する既存製品を含めた混合生産体制を整備し、期日に納品する。

●すえ(81点)
課題は、①従来の加工賃型には無かった調達機能の早期立ち上げや、②全社俯瞰的な生産計画と進度管理等の生産統制、③外注管理の徹底などである。対応策は、①調達部門の新設や②内部部品加工、鋼板加工や本体塗装等の同期化を行うこと、③カムアップシステムの導入や外注指導を行うことである。

 

二人の答案を読んで皆さんはどう思われましたか。

 

パッと見た感じで、「答え方も結構違う」し、「解答要素も結構違う」と思われた方が多いのではないでしょうか。

 

もちろん解答要素として違うところもあります。

 

でも、根っこの部分では、かなり似通っています

 

凄く大切なことなのですが、分かりますか?

 

・・・答え合わせです。

 

共通点は、「いままで作ったことのないCNC木工加工機」を製造していくために必要な課題を意識して(つまり題意に沿って)、答案を作っているという点です。

 

前回・前々回の記事でも書きましたが、中小企業診断士の2次試験では題意に沿った答案作りをしなければ、点数を得られません

 

足もとC社では、「比較的小物でロットサイズが大きい製品の加工を行う機械加工班(7段落)」と、「大型で多品種少量の鋼材や鋼板の加工を行う製缶板金班(7段落)」の2班が存在しますが、専任担当制を敷いていたこともあり、作業者間の連携はほとんどありませんでした(14段落)。

 

しかし、新事業のCNC木工加工機の製造では、①機械加工班と製缶板金班が同じCNC木工加工機の部品の加工と、組み立てに関わることになり、②さらにCNC制御装置の外部調達が必要となります。加えて③最終検査は設計担当者が行います。

 

・・・つまりは、CNC木工加工機は、製造部内の連携だけでなく、設計担当者を交え、さらには外部調達先とも調整を図りながら製造する必要がある、という設定です。

 

さてさて。

 

先ほど「生産管理が頻出論点」だ、と申し上げました。そして、生産管理を問われた場合には、「計画が一部しか作られていない」、「計画の見直しタイミングがおかしい」などを起点として「統制面でも何かしらの問題点・課題」が生じていると申し上げました。

 

本問に当てはめて考えるとどうでしょうか。

 

現在の賃加工型の生産業務(生産管理)では、

 

「顧客は古くから取引関係がある企業が多く、受注品の多くは各顧客から繰り返し発注される部品で、顧客から注文が入ると、受注窓口である社長と常務から、担当する製造部の作業者に直接生産指示が行われる(第8段落)」

 

ため、機械加工版と製缶板金版がばらばらに作業をしていても問題はありませんでした

 

つまり、担当者が社長と常務からの注文指示を受けてから顧客と話をして、自分の生産計画の中にその注文を取り込んで、進捗・余力・現品管理をすれば済みました。

 

いわば、個人個人の生産計画しか無いような状態です。

 

すなわち、現在のC社は、「全社的な生産計画が作成しておらず、統制活動(進捗・余力・現品管理)もばらばらの状態」と言えます。組織的に生産管理が行われていないのです。

 

なのに、新事業のCNC木工加工機の製造では、①機械加工班と製缶板金班が同じCNC木工加工機の部品加工、組み立てにかかわることになり、②さらにCNC制御装置は外部調達が必要となり、③その上、設計担当者が最終検査を担当することになります。

 

「製造部内(機械加工版と製缶板金、設計担当者)だけでなく、外注先との連携(外注管理)までもが必要」になってくるわけです。

 

じゃあ、課題は何ですか

 

と問われれば、私が答案の冒頭に書いたように「各班にまたがる全体生産計画を立て、各担当が連携して納期を遵守した製造体制を整えること」が、課題になりますよね。

 

もちろん、すえさんが解答した「①従来の加工賃型には無かった調達機能の早期立ち上げや、②全社俯瞰的な生産計画と進度管理等の生産統制、③外注管理の徹底」も当然に課題となります。

 

二人の答案を見比べると、すえさんの解答には「外部調達」の観点が含まれています。そのため、私の答案よりも、「ちゃんと」与件文を読み解いた上で解答、と言えるでしょう。

 

ただし、本問を通じて私が皆さんに学んで(気付いて)いただきたいのは、こうした二人の「違い(すえさんの方が与件文をちゃんと読み解けている)」ではありません

 

では、何を学んでいただきたいのか。

 

それは、事例Ⅲの設問文で「生産管理」がド直球で聞かれて、与件文を見たら、設問要求で想定した通り、全社的な生産計画がなくて問題・課題が生じている(これから生じる)、だから「全社的生産計画を作ることが課題ですね」と、解答用紙に書くべきだ、という点です。

 

事例Ⅲが苦手な方(昔の私も含めて)は、「与件文に多数埋め込まれている生産面の問題点や課題をどう整理すれば良いか分からない状態」であることが多いと思われます(私が受験生の方々と話して受けた印象)

 

でも、そうなってしまう原因は、「事例Ⅲで、よく問われる切口(ド定番の切り口)と答え方」を知らないからなのです。

 

難しく考えないでください。そんなアナタでも事例Ⅲで60点は十分に取れるようになります。

 

設問文で「生産管理」が問われれば、与件文には「計画が一部しか作られていない」や「計画の見直しタイミングがおかしい」状況と、それによって「進捗・余力・現品管理に問題・課題がある」状況が、必ず書かれています

 

見当を付けて与件文を読みに行けば、今まで見えてこなかった事例Ⅲを解くための筋道が、見えるようになってきます

 

そう、与件文で紐つけるべき箇所が明確に分かるようになるのです。

 

そして、与件文の記述さえ見つけてしまえば後は簡単です。

 

「計画が一部しか作られていない」 → 「全社的な生産計画を作れ」

 

「計画の見直しタイミングがおかしい」 → 「適切なタイミングで見直せ」

 

そして、計画に基づいて、「統制(進捗・余力・現品管理)」しろ

 

それによって、「QCD(特にCD)に生じている(これから生じる)問題を解決」しろ(効果)

 

と、解答用紙に書けば良いだけです。

 

事例Ⅲで‘よく’問われること」と、「答えるべきこと」を知ってさえいれば、設問文で出題者が答えて欲しいことを素早く・正確にイメージできるようになりますし、与件文を読んで何を根拠にどんな答えを書くべきか、もはっきりと分かるようになります

 

ここで、ポポさんの言葉もう一度

 

「事例Ⅲは難しく考えないで、できていないこと、やらなきゃいけないことを、ただやってくださいと言うだけなのです。覚えることはかなり少ないし、解答の切り口も結構一緒のことが多いから、繰り返し練習していれば、解けるようになってきます」

 

この言葉の通りです。問われる切り口をしっかりと押さえていけば、60点は十分に取れるのです。

 

次に、私の対応策です。

 

●だいまつ(83点)
課題は、各班にまたがる全体生産計画を立て、各担当が連携して納期を遵守した製造体制を整えること。対応策は、受注情報に基づき製造部内で全体生産計画を立て、各班が連携して作業を行い、生産計画に基づき作業を同期化し、進捗管理する既存製品を含めた混合生産体制を整備し、期日に納品する

 

なんだか、「対応策」の記述が「課題」と同じようなことを書いている気がしますし、解答要素も少ないように思いますが、①全体生産計画を立てる → ②進捗管理をして(生産計画に基づき各班が作業を同期化した混合生産体制を整備して) → ③ 期日に納品する(D)、という流れで、計画→統制、つまり「生産管理面での対応策」が書けていますね。さらに「期日を守る」という「D」の観点での効果が書けています。

 

83点という得点を考えれば、「課題と対応策」は一部オウム返しでもOK、解答要素を詰め込みまくる必要はない(解答要素が少なくてもOK)、ということが分かりますね。

 

訳も分からず、あれやこれやと要素を詰め込んだ答案よりも、「生産管理」という問いに、要素は少ないけれども「計画→統制→効果」で与件文と矛盾のない答案を作っている方が100倍マシだ(点数が取れる)ということでしょう。

 

一方、すえさんはどうでしょうか。

 

●すえ(81点)
課題は、①従来の加工賃型には無かった調達機能の早期立ち上げや、②全社俯瞰的な生産計画と進度管理等の生産統制、③外注管理の徹底などである。対応策は、①調達部門の新設や②内部部品加工、鋼板加工や本体塗装等の同期化を行うこと、③カムアップシステムの導入や外注指導を行うことである

 

「難しく考えすぎず」、シンプルに課題→対応策を書いています。

 

具体的には、

 

①(課題)調達機能の早期立ち上げ → (対応策)調達部門の新設

②(課題)全社俯瞰的な生産計画と進度管理等の生産統制 →
(対応策)鋼板加工や本体塗装等の同期化

③(課題)外注管理 → (対応策)カムアップシステム導入・外注指導

 

私個人としては、課題として挙げている「全社俯瞰的な生産計画」に対して、対応策で「全体生産計画を作れ」という、受け側の記述があってもよかったと思いますし、また、最後に「効果」として「顧客が満足するQCDを確保」が書けていると、なお良かったかもれません。

 

私とすえさんの解答を比較すると、「専門部署の立上げ」や「カムアップシステムの導入」など、すえさんの答案の方が具体性があるような印象ですが、二人とも80点を超えていますから、私のような具体性や知識面のキーワード(カムアップ)が少ない解答内容でもOKだということでしょう。

 

細かな知識や具体的な施策よりも題意(生産管理→計画→統制→実行)に沿って答えることが大切、ということですね。

 

次にもろさんです。

 

▲もろもろもろ(65点)
課題は①ロットサイズの大きい機械加工とロットサイズの小さい製缶板金加工の生産同期化、②両工程の連携による技術シナジーの追求である。対応策は①常務のIT技能を活用して両工程を一元管理できるシステムを整備し適切な生産管理を行う事、②両工程で定期連絡会を開催し、連携を深める事。

 

機械加工班と製缶板金加工班の「生産の同期化」という観点から、与件文を踏まえた答案が作成されていますね。

 

でも、さきほどの私やすえさんの答案と比べて明らかに物足りなさを感じます。

 

それは、「生産管理」の問題なのに、「生産計画」の視点がありません。また、「両工程の同期化」の切り口に詳しく説明することに終始してしまい、「統制(進捗・余力・現品管理)」面での記述も弱くなってしまっています。

 

だから、物足りなさを感じるのです。

 

なぜ、こうなってしまうか。

 

もうお分かりですよね。

 

もろさんは、設問文を読んだときに、

 

生産管理」だから「計画→統制(進捗・余力・現品)」を答えなければいけない。そして、与件文には「全体生産計画を作っていないとか、計画作成のタイミングがおかしい、といった記述があって、統制にも影響を及ぼしている状況」が書かれているはず

 

と、考えることができなかった(想起できなかった)のです。

 

もし、このように考えることができていたなら、答案の中身はく違ったものになったでしょう。

 

次は、たくじです。

 

■たくじ(54点)
課題は、機械加工班と製缶板金班が同じCNC 木工加工機の部品加工、組み立てを協力して行い、計画通りに生産できるようにすることである。対応策は、製造部における作業者間の連携を強化するために、改善チームの設置などで作業者同士が意思疎通を行い、業務改善に取り組める機会を創出することである。

 

生産管理面」に対する答案として弱いですね。なぜなら、計画→統制の流れで、C社における課題と対応策書けていないからです。

 

恐らくたくじも、もろさんと同じように設問要求の際に「生産管理で問われること」を十分にイメージできていなかったのでしょう。

 

一応、たくじの答案の中には生産統制に関する記述(「計画通りに生産できるようにすることである」)はありますが、C社の現状に照らせば、そもそも「全体生産計画を作ること」を課題や対応策として助言をしなければなりませんね。

 

ということは、出題者が「一番期待している」部分の記述がない訳ですから、「計画」というキーワードを盛込むことはできていますが、あまり点数がもらえなかったと考えるべきです(その結果が54点という点数に表れています)。

 

また、「製造部における作業者間の連携を強化するために、改善チームの設置などで作業者同士が意思疎通を行い」という記述は、もろさんの「生産の同期化」に近い観点からの解答です。

 

ただ、個人的には「生産の同期化が必要」と明確に書いているもろさんの答案よりは、採点者へのメッセージが弱いような印象を受けます。

 

如何ですか皆さん。

 

事例Ⅲの数少ない切り口(頻出論点)である生産管理」のことを、意識して解答を作るかどうかで、ここまで答案の品質が違ってきます

 

平成30年度試験で「生産管理」が問われたら、もう大丈夫ですよね?

 

今年の試験でも、超高確率で20点から30点の「生産管理系」の問題が来るはずです。

 

ド直球の問いかけ(生産管理の設問)が来たら、迷わずにフルスイングしてバックスクリーンに皆さんの答案を叩き込んでくださいね。

 

この記事を読んで空振りなんて絶対に許しませんからね!

 

第1問まとめ
80点クラス答案は、「生産管理(計画→統制(進捗・余力・現品管理)」とは何か、何を答えないと行けないかを、分かった上で答案を作成している(いや、ほんと、これに尽きます)。

 


 

第2問(配点20点)
C社社長は、現在の生産業務を整備して生産能力を向上させ、それによって生じる余力をCNC木工加工機の生産に充てたいと考えている。それを実現するための課題とその対応策について120字以内で述べよ。

 

【出題の趣旨】
新規事業であるCNC木工加工機の生産について、現在の生産能力の向上によって対応するために必要な生産業務上の課題を把握し、解決する能力を問う問題である。

 

●だいまつ(83点)
課題は、他の機械を操作できない作業者が多いため、多能工化・多工程持ち化し、相互応援体制を構築すること。対応策は①各機械の操作方法を標準化・マニュアル化し計画的にOJTを行う②加工技術情報を文書化し製造部内でDB共有する。以上で、生産能力を向上させる。

●すえ(81点)
課題は、①多能工化による多工程持ちを行う事、②操作方法や加工方法の標準化やマニュアル化の推進である。対応策は、①OJTやマニュアル化による多能工化を行い、②QCサークルによるマニュアル化の推進を行うことなどである。

▲もろもろもろ(65点)
課題は①全工程の生産計画を一元管理する事、②製造部員の多能工化を図る事。対応策は、①従来受注の都度行なっていた生産指示を改めて、週次で全行程の生産計画を作成し一元管理すると共に、加工内容の打合せは設計担当が行う、②機械操作等の作業の標準化・マニュアル化を行い、社員教育を強化する。

■たくじ(54点)
課題は、生産性を向上させ、少ない人員で現在の業務をこなして人的余力生み、その人材をC N C 加工機の生産に充てることである。対応策は各機械の操作方法や加工方法に関する技術情報等の業務内容の共有、マニュアル化、標準化により多能工化を進めること。

 

<考察>
まずは、私の答案を見てください。

 

自分で言うのもなんですが、美しい答案ですね(対応策の主述は少しおかしいですが)。
第6段落に解答根拠を設け、現時点の「他の機械を操作できない作業者が多いため」という問題点を「因」としながら、「多能工化・多工程持ち化し、相互応援体制を構築」という課題(果)を書くことができています。

 

また、対応策も第6段落の、「各機械の操作方法 や 加工方法に関する技術情報は各専任作業者それぞれが保有し、標準化やマニュアル化は進められていない」という記述を「因」として、そのままひっくり返して、上手く解答(果)を記述できています。

 

自分の答案なのでどういった思考回路で作られたかを詳しく説明しておきます。

各機械の操作方法は、それぞれが保有し、標準化やマニュアル化は進められていない(与件文)

→各機械の操作方法を標準化・マニュアル化し計画的にOJTを行う(解答)

 

加工方法に関する技術情報は、各専任作業者それぞれが保有し、標準化やマニュアル化は進められていない(与件文)

→加工技術情報を文書化し製造部内でDB共有する(解答)

 

如何ですか。

 

運営管理で必死になって暗記した はず’ の知識なんて、全く使っていませんよね。

 

「標準化やマニュアル化は進められていない」のだったら、「標準化・マニュアル化・教育しろ」です。

 

「技術情報はそれぞれ保有している」のだったら、「DBで共有しろ」、です。

 

事例Ⅲでは、できていないこと」のひっくり返しが、「対応策」になり、そして点数がもらえるのです(私の答案は83点なので、こんな単純なひっくり返しにたっぷりと点数が入っていることが分かります)。

 

ここでポポさんの言葉を、もう一度思い出してみましょう。

 

「事例Ⅲは難しく考えないで、できていないこと、やらなきゃいけないことを、ただやってくださいと言うだけなのです。覚えることはかなり少ないし、解答の切り口も結構一緒のことが多いから、繰り返し練習していれば、解けるようになってきます」

 

ポポさんのおっしゃっていた言葉の意味を、本当の意味でご理解いただけたと思いますが、如何でしょうか

 

事例Ⅲの対応策基本は、「できていないこと、やらなきゃいけないことを、ただやってくださいと言うだけ(ひっくり返すだけ)」なのです。

 

続いて、すえさんの答案を見ていきましょう。

 

●すえ(81点)
課題は、①多能工化による多工程持ちを行う事、②操作方法や加工方法の標準化やマニュアル化の推進である。対応策は、①OJTやマニュアル化による多能工化を行い、②QCサークルによるマニュアル化の推進を行うことなどである。

 

課題と対応策での上下の入り繰りみたいなのはありますが、書いている内容は、だいまつとほとんど同じですね。QCサークルによるマニュアル化も「技術情報の共有化」につながるでしょうから、与件文第6段落の「生産面での非効率な状況」は改善されるでしょう。

 

素晴らしいですね。

 

ここで、皆さん気になりませんか?

 

二人とも、解答根拠を第6段落に求めています。でも、なぜ二人は、そんなことができたのでしょうか

 

再びポポさんの言葉を思い出してみましょう。
(しつこいくらいに何回も登場してもらいます)

 

「事例Ⅲは難しく考えないで、できていないこと、やらなきゃいけないことを、ただやってくださいと言うだけなのです。覚えることはかなり少ないし、解答の切り口も結構一緒のことが多いから、繰り返し練習していれば、解けるようになってきます」

 

第2問では「現在の生産業務を整備して生産能力の向上」を果たすための課題と施策を問われました。

 

生産性向上・生産効率向上」、これも生産管理の次か、同じくらいによく問われる切り口超頻出論点です。

 

そして、「生産性向上・生産効率向上」が問われた場合、与件文を確認すると「効率が悪そうにばらばらに‘作業’をしている」、「 ‘情報’ が共有化されていない」など、明らかにダメな記述があり、この状況を改善するため「設計や作業の標準化→マニュアル化→教育(OJT)してください」、「情報をDBで一元化して共有化してください」と、解答するのが「相場」と決まっています

 

ここまで分かっていれば、本問(「生産性向上・生産効率向上」)の解答根拠となるのは、第6段落だけです。

 

しかも、私とすえさんは、第1問で「生産管理(計画→統制)」のことを書かなければいけない、ということが分かっていました。

 

だから、迷うことなく残りの生産面に関する与件文の記述を大胆に第1問にまわして本問では第6段落だけを用いて答案を作ることができた、という訳です。

 

では、続いてもろさんの答案を見ていきましょう。

 

▲もろもろもろ(65点)
課題は①全工程の生産計画を一元管理する事、②製造部員の多能工化を図る事。対応策は、①従来受注の都度行なっていた生産指示を改めて、週次で全行程の生産計画を作成し一元管理すると共に、加工内容の打合せは設計担当が行う、②機械操作等の作業の標準化・マニュアル化を行い、社員教育を強化する。

 

もろさんは、本問(生産効率化の問題)で「①全工程の生産計画を一元管理する事」と、生産計画(つまり生産管理→第1問で書くべき内容)のことを書いてしまっていますね。

 

第1問の考察で触れた通り、当日の試験会場においてもろさんは、「計画→統制」が「生産管理」であることが「分かっていなかった」ということでしょう。

 

皆さんは、もろさんと同じ轍を踏まないようにしましょう。

 

それと、反面教師にしていただきたいところが、もう一点あります。

 

週次で全行程の生産計画を作成し一元管理する」という部分です。

 

与件文のどこを見渡しても「C社が生産計画を週次化する必要性がある」と読み解ける記述はありません。では、なぜもろさんは「週次で」というキーワードを答案に盛込んだのでしょう?

 

答えは簡単ですね。

 

過去問を解いて「なんとなく覚えていたキーワード」である「週次化」を答案に無理やりねじ込んでしまった、前回・前々回の記事でもご紹介した「知識・切口偏重のダメダメパターン」です。

 

第1問の解説の際に、「生産管理」と問われれば、「全体生産計画がないか」、「計画の見直しタイミングが悪いか」を想起すべきである、と説明しました。しかし、想起はすれども、答案に何を書くかは、「与件文次第」です。

 

切り口重視で「週次化しろ」を答案に無理やりねじ込んではいけません

 

平成29年度試験の事例Ⅰと事例Ⅱで、「知識・切口偏重の答案」を量産した私が言うのもなんだかおかしな気もします・・・

 

・・・ しかしです。

 

前車の覆るは後車の戒め
(前を行く車がひっくり返るのを見て後の車が注意するように、先人の失敗は後人の戒めになること)

 

ということわざにある通り、皆さんは、そんなダメダメ答案を作ってしまった私ともろさんから、学びを得て、同じ過ちは犯さないでください

 

それと、今回のもろさんは「知識・切口偏重」のみならず、別の設問に答えを書いてしまった訳ですから(第1問で書くべき生産管理の内容を第2問で書いてしまった)、「超大事故」であったことは疑いようのない事実です。

 

ただ一方で「多能工化、標準化→マニュアル化→教育」を答案に盛込むことができており、「大参事」は免れていますが

 

試験会場で本当に分からない時は、両方の要素を盛込んでリスク軽減を図るのも現場対応力としては重要です。

 

しかしながら、「いまの段階」からリスク軽減を図るような答案を作る訓練に精を出してはいけません。いまはまだしっかりと切り分けして、そして盛大に間違えて自分自身に磨きをかけて行く段階です。

 

事例Ⅲにおいて「生産管理」と「生産性向上(効率化)」は100%切り分けるべきポイントです。

 

切り分けが極めて難しかった平成27年の事例Ⅲ(建設建材を主体に農業機械部品、産業機械部品などの鋳物製品を生産、販売している企業の事例)(第1問設問3、第2問、第3問の切り分けが難しかった)でも、「生産管理について問われた場合に何を答えるべきか」が分かっていれば、「生産管理のIT化」を問われた第3問と、ほかの二つの設問(第1問設問3、第2問)分離して考えることができました

 

もし、気になるようであれば、この記事を読んだ後に平成27年の事例Ⅲを解いてみてください(もしくは見直してみてください)。第8段落は第3問専用の記述だと気付くことができるはずです。なぜなら、「生産計画→生産統制」に関する記述は、「生産管理」の設問のため(つまり第3問のために)にあるのですから。

 

最後にたくじです。

 

■たくじ(54点)
課題は、生産性を向上させ、少ない人員で現在の業務をこなして人的余力生み、その人材をC N C 加工機の生産に充てることである。対応策は各機械の操作方法や加工方法に関する技術情報等の業務内容の共有、マニュアル化、標準化により多能工化を進めること。

 

「課題」に関する記述は、単に設問文の記述をそのまま書き写したような内容であるため、恐らく点数は全く入らなかったでしょう(もし、この内容で点数が入るのなら、これから「課題」を聞かれれば設問文の記述をそのまま書けば良いことになってしまう)。一方で、対応策は先ほどから説明している通りのことが概ね書けていますね。

 

第2問まとめ
✓80点クラス答案は、「生産性向上・生産効率向上」とは何か、何を答えないと行けないか(設計や作業の標準化→マニュアル化→教育(OJT)、情報共有)を、分かった上で答案を作成している。
✓事例Ⅲは「できていないこと」のひっくり返しが、「対応策」となる。
✓「生産管理」が「計画→統制」であることを分かっていなければ大事故が発生する(もろさん)。

 


 

第3問(配点20点)
C社では、ホームページを活用したCNC木工加工機の受注拡大を考えている。展示会での成功を参考に、潜在顧客を獲得するためのホームページの活用方法、潜在顧客を受注に結び付けるための社内対応策を160字以内で述べよ。

 

【出題の趣旨】
新規事業であるCNC木工加工機の受注拡大に向けて、展示会での成功を参考とした潜在顧客を獲得するホームページの活用方法と、その潜在顧客を受注に結び付ける社内対応策について、提案する能力を問う問題である。

 

●だいまつ(83点)
ホームページの活用方法は、①CNC木工加工機が実際に家具や工芸品を加工しているところを動画化して公開し訴求する②質問の多い項目を一覧化して掲載する。社内対応策は、プログラムの作成方法やメンテナンス方法等の質問に迅速に回答できる体制の整備②加工精度や操作性、メンテナンス容易性を訴求するための提案営業体制の整備である。

●すえ(81点)
ホームページの活用は、①CNC木工加工機の汎用性や操作性、加工精度を訴求し、②展示会での成功をPR、③NC機械未経験者向けの、プログラム作成方法や刃物のメンテナンス方法等を説明し安心感を醸成する。社内対応策は、①営業の専門部署の設置、②常務や設計担当者の同行営業、③経験者の中途採用により販売力を強化することである。

▲もろもろもろ(65点)
ホームページで加工精度や操作性、メンテナンス容易性等のCNC木工加工機の特徴を紹介し、実演動画も掲載するほか、プログラムの作成方法等のよくある質問への答えも掲載する。社内対応策は、営業担当を選任して、質問や問い合わせに丁寧に対応すると共に、製品改良や新製品開発に活かせる意見収集を行い、潜在顧客からの受注に結び付ける。

■たくじ(54点)
展示会の成功要因である加工の実演動画や展示会での来店者からの質問、その回答のホームページ上での掲載や、質問受付コーナーの設置により、商品内容、活用方法をアピールし、潜在顧客を獲得する。潜在顧客を受注に結び付けるために、商品情報の共有や部署間の人員配置の変更等により潜在顧客からの質問に対応できる人材を育成する。

 

<考察>
まず、私の答案ですが、設問文に「展示会での成功を参考に」との記載がありますから、第11・12・13段落の記述に基づき、HPの活用策として、「動画」と、「QA」を解答要素として盛り込んでいます

 

一方、社内対応策は①与件文の「多くの質問に答える→顧客からの評価向上→2台受注できた」の流れから、「問合せに迅速に対応する体制」を、②与件文の「営業したことがない」の流れから、「提案営業体制の整備」を、解答要素として挙げました。

 

本当に与件文の記述から当然に考えられることを、「HP活用策」と「社内対応策」の2つの切り口から書いているだけですね。

 

事例Ⅱの分析記事でも書きましたが、与件文から当たり前に考えられることを書く、いや、「しか書かない」ことが、2次試験対策の基本中の基本です。

 

なぜなら、国家試験である中小企業診断士の2次試験は、個人のアイデアや思いつきを全く求めいないから、です。

 

2次試験では、与えられた状況から考えて当然に導き出せる結論に到達する力、言うなれば中小企業診断士として備えておくべき「知識があり、その知識を活かせる力があるか」、を試されています。
(これが実務補習につながっていくのですが、2次試験と実務補習の関係についてはまた別の機会に)

 

次にすえさんです。

 

●すえ(81点)
ホームページの活用は、①CNC木工加工機の汎用性や操作性、加工精度を訴求し、②展示会での成功をPR、③NC機械未経験者向けの、プログラム作成方法や刃物のメンテナンス方法等を説明し安心感を醸成する。社内対応策は、①営業の専門部署の設置、②常務や設計担当者の同行営業、③経験者の中途採用により販売力を強化することである。

 

これは、興味深いですね。

 

83点の私を含め、多くの受験生が書いたであろうHPの活用方法(動画やQA)が、すえさんの81点答案には、全く見当たりません

 

けれども、「①CNC木工加工機の汎用性や操作性、加工精度を訴求し、②展示会での成功をPR」は、与件文の第12段落の7行目の記述(CNC木工加工機の加工精度や操作性、メンテナンスの容易性が来展者から評価され)から考えて、「そうか」と思える内容ですし、「③NC機械未経験者向けの、プログラム作成方法や刃物のメンテナンス方法等を説明し安心感を醸成する」も、与件文の第12段落の4行目から6行目にかけての記述(特に、NC機械を使用した経験のない家具や工芸品などの木工加工関係者から、プログラムの作成方法、プログラムの提供の可能性、駆動部や刃物のメンテナンス方法、加工可能な材質などに関する質問が多くあり)から考えて、「そうか」と思える内容です。

 

いい意味で ひねり’ が全くありません

 

すえさんは81点だった訳ですから、「実演→動画」、「問合せに応える→FAQ」 ‘すらの’ 発想も「必要なかった」、つまりは、与件文の記述(展示会での成功体験)に基づいて、ターゲットにCNC木工加工機の魅力が顧客に伝わる内容であれば、「それでよかったのだ」ということが分かります。

 

よく「与件文を抜出したら受かった」という話を聞きますが、考え過ぎて斜め上を行くくらいなら、抜出系もありですね(少なくとも与件文から遠くへは行かないからです)。

 

それと、83点の私と、81点のすえさんのどちらかに「全く点数を得られなかった」ということは考えられません。すると、与件文から普通に考えられる内容であれば(与件文の当てるところを間違わなければ)、多少解答内容が違っても得点が得られるということでしょうね。

 

事例Ⅰでも同じような話(与件文を根拠としていれば得点はもらえる。解答は一つではない)をしましたね!

 

一方、すえさんは社内対応策に対する解答で、営業強化を「これでもか」というくらいに書いています。事例Ⅲであることを考えると出題者が「すえさんの答案レベルまで営業面をブレークダウンすることを求めていた」とは考えにくいですが、「営業の強化」自体は解答要素になっていたと考えるべきでしょう。

 

ちなみに、事例Ⅲで登場する企業は、総じて営業力が高くありません。そのため、生産技術以外の今後を問う設問(つまり経営戦略系の設問)で、「営業力の強化」について触れることがあります。

 

その場合でも、あまり深堀し過ぎず与件文の記述に沿って、例えば「取引先の開拓をしていく必要があるため、営業人員を増員する」や、「営業体制強化を行う」くらいのレベルでサラッと書いてしまいましょう

 

営業のことを書くな、とは言いません。C社の課題なら書けばよいでしょう。しかし、事例Ⅲは「組織・人事」や「マーケティング」の問題ではないため、あまり個別具体的な組織体制の話や、売上を上げるための施策までは書かないようにしましょうね

 

続いて、もろさんです。

 

▲もろもろもろ(65点)
ホームページで加工精度や操作性、メンテナンス容易性等のCNC木工加工機の特徴を紹介し、実演動画も掲載するほか、プログラムの作成方法等のよくある質問への答えも掲載する。社内対応策は、営業担当を選任して、質問や問い合わせに丁寧に対応すると共に、製品改良や新製品開発に活かせる意見収集を行い、潜在顧客からの受注に結び付ける。

 

ホームページの活用策は、だいまつとほぼ同じですね。社内対応策に関しても営業の観点や問合せ対応の観点が盛り込まれていますので、80点クラス答案とそれほど差はないように感じます。お見事

 

最後にたくじです。

 

ぱっと見た感じ、そんなに悪くなさそうなのですが、それでも83点のだいまつの答案と並べると、分かることがあるため、並べてみます

 

■たくじ(54点)
展示会の成功要因である加工の実演動画や展示会での来店者からの質問、その回答のホームページ上での掲載や、質問受付コーナーの設置により、商品内容、活用方法をアピールし、潜在顧客を獲得する。潜在顧客を受注に結び付けるために、商品情報の共有や部署間の人員配置の変更等により潜在顧客からの質問に対応できる人材を育成する。

●だいまつ(83点)
ホームページの活用方法は、①CNC木工加工機が実際に家具や工芸品を加工しているところを動画化して公開し訴求する②質問の多い項目を一覧化して掲載する。社内対応策は、プログラムの作成方法やメンテナンス方法等の質問に迅速に回答できる体制の整備②加工精度や操作性、メンテナンス容易性を訴求するための提案営業体制の整備である。

 

如何ですか?

 

すぐに分かるのは、たくじの答案は主語が明確ではないため、「読み辛く頭に入りにくい」ということです。やはり、設問文で2つの解答要素が与えられたなら、採点者にどちらの切口のことを書いているかが一目で伝わるように、「○○は、①~、②~、である。●●は、①~、②~、である。」と、主述をはっきりさせたいですね。

答案は、採点者の方に自分の言いたかったことが伝わって「なんぼ」です。丁寧な字で書く、文法的におかしくない読みやすい文章を書く、これは中小企業診断士としての知識・能力以前の話です。

 

(脱線はじまり)

 

私は字がきれいな方ではありませんでしたので、時間との兼ね合いの中で採点者に「読んでもらえるくらいの字を書くこと」を普段から意識してトレーニングしていました。
(いや、それでもめっちゃ汚いのですが・・・)

 

また、練習の時から人が見て分かりやすい文章を書くようにしていました(本試験当日は必ずしもうまく行きませんでしたが)。

 

ここからは、皆さんに提案ですが、なかなか自分の文章を客観的に見ることは難しいため、人に自分の作った答案を見てもらうといいかもしれませんね。周りに受験生仲間がいなければ、家族や同僚にでも、見てもらい評価してもらうことで気付くことも大いにあるのではないかと思います。

 

(本線へ戻る)

 

それと、私がたくじの答案を見て気になったのが、

 

「商品情報の共有や部署間の人員配置の変更等により潜在顧客からの質問に対応できる人材を育成する」

 

という解答内容です。

 

なぜ、私が気になったか、皆さん分かりますか?

 

ヒントは、「事例Ⅲなのに」です。

 

どうでしょうか。

 

もうお分かりですね。もろに事例Ⅰの「人的資源管理(採用・配置・報酬・育成・評価)」の観点で答えてしまっています

 

本問が事例Ⅰ(組織人事)で問われたのなら、たくじの答案の内容でOKでしょう。しかし、いまは事例Ⅲです。

 

もちろん間違いではありませんし、与件文に沿った記述でもあるため、点数が入らなかったことはないと思います。それでも、事例Ⅲは診断士としての生産技術に対する助言能力を試す事例問題なのですから、「適切な視点で解答できている」とは言えません

 

では、どうすれば良かったか、ですが、

 

「商品情報の共有や部署間の人員配置の変更等により潜在顧客からの質問に対応できる人材を育成する」

 

ではなく、例えば、

 

「社内で加工可能材料等の木工加工機に関する情報を共有し顧客の質問に迅速に回答する体制を構築する」

 

とすれば、与件文の記述を活用でき(与件に寄り添うことができ)、かつ事例Ⅰ ‘感’ も消えますね

 

事例Ⅲは、あくまでも「生産技術」がテーマの事例問題です。

 

第3問まとめ
80点クラス答案は、与件文の記述から当然に考えられることを、HPと社内対応策の切り口から書いている‘だけ’、である。

ポポさん
「事例Ⅲは難しく考えないで、できていないこと、やらなきゃいけないことを、ただやってくださいと言うだけなのです。覚えることはかなり少ないし、解答の切り口も結構一緒のことが多いから、繰り返し練習していれば、解けるようになってきます」

多くを説明する必要はありませんね。事例Ⅲは超単純なのです。はぁ?となった方は、もう一度第3問の私とすえさんの答案の「考察」を読み直してください。

 


 

第4問(配点30点)

C社社長は、今後大きな設備投資や人員増をせずに、高付加価値なCNC木工加工機事業を進めたいと思っている。これを実現するためには、製品やサービスについてどのような方策が考えられるか、140字以内で述べよ。

 

【出題の趣旨】
経営資源の脆弱なC社が、高付加価値なCNC木工加工機事業を推進するための製品やサービスに関する方策について、提案する能力を問う問題である。

 

●だいまつ(83点)
方策は、製品面では顧客や各方面ニーズを踏まえ、加工精度や操作性、メンテナンス容易性の改良や新機種開発し、性能を向上させ高付加価値化・差別化を図ること。サービス面は①メンテナンスやプログラム提供等のサポート体制整備②設計担当者による顧客へのプログラム作成方法等、支援体制の整備。

●すえ(81点)
方策は、製品面で①CNC木工加工機の標準品化による量産化を行い、②常務のIT技能を生かして汎用プログラムを開発、提供可能にする事である。サービス麺では①プログラム作成や刃物等のメンテナンス方法等のセミナーを開催し、②外注利用によるプログラム提供を行うこと、などである。

▲もろもろもろ(65点)
古くから取引関係のある産業機械メーカーと連携して、販路開拓を行うほか、C社設計機械のOEM生産委託を行う。留意点は、①独自技術等の機密情報の漏洩防止、②発注に際しての生産方法や品質についての十分な摺り合わせ実施で、これにより大きな設備投資や人員増をせずに高付加値な新事業を進める。

■たくじ(54点)
製品に関しては、加工技術の向上や現行製品の改良による新商品開発により、高付加価値化を図り、各方面の顧客の要望に合う製品を提供する方策が考えられる。サービスについては、アフターフォローを行うことで顧客との接触機会や顧客満足度の向上を図り、リピート率の向上を図る方策が考えられる。

 

<考察>
80点クラス答案を見比べて見ましょう。

 

まずは、製品面です。

 

私は、第12段落の5・6行目の展示会で顧客が関心を示した項目を並べた上で、同段落の最終行の記述「今後改良や新機種の開発を進めて行く予定である」をに、改良や新機種開発による高付加価値化・差別化について解答しました。

 

一方、すえさんは、足もとのC社の課題(第1問と第2問のテーマ)であるCNC木工加工機の生産体制構築を「標準品化による量産化」というキーワードを用いて製品面の施策としています。また、第2段落の「CAD等のITの技能を備えた社長の長男(現在常務)が入社し・・・」という記述を根拠として、「汎用プログラムの開発、提供」という施策を解答しています。

 

次に、サービス面です。

 

私は、第12段落に「プログラム提供の可能性」や「メンテナンス方法」という記述があったため、当然に自社製品を販売したら「メンテナンスをしてあげないと誰も買ってくれないし、プログラムが作れない企業にも売れるように、プログラムを提供するサポート体制がいるよね」っと考えて、①を書きました。

 

また、同じく第12段落には、「プログラムの作成方法・・・・に関する質問が多くあり」とあったため、②の「プログラム作成方法の支援体制の整備」をサービス面の方策として書きました。

 

すえさんも切口はほぼ同じですね。プログラムの作成やメンテナンス方法の提供が「セミナー」になっているだけです。

 

それと、すえさんは「サービス面でのプログラムの提供」という施策に関して、「外注活用による」というキーワードを入れていますね

 

これは、設問文の「今後大きな設備投資や人員増をせずに」という制約条件を意識したものでしょう。これが与件文に寄り添うということです。素晴らしいの一言です。

 

二人の答案を見ていただいて、如何でしょうか。

 

二人とも、設問要求通りに、製品面と、サービス面からしっかりと、与件文を踏まえた記述をしていますね。

 

何度も言いますが、80点を叩き出す答案は、与件文から‘ほんの少しひねった’、‘ちょっと考えれば分かること’しか書いていないのです。

 

事例Ⅲだからと、特別なことを書く必要など全くないのです。

 

過去問を解いていると、「解答欄に何を書けば良いか分からない」という状態になることが結構あると思いますが、これは、特に事例Ⅱと事例Ⅲにおいては、与件文の記述を「単に見落としてしまっているため」だと考えられます

 

その見落としが、①単なる与件文の記述の見落としなのか、②第1問のように「生産管理」が何か分からなくて、目の前に(与件文に)に「計画→統制」に関する記述があるのに見落としてしまっているのか、は人それぞれだと思います。

 

・・・個々の受験生の方々にアドバイスすることが難しいのが、ブログの難点ですね。

 

個別相談形式のだいまつ塾のようなものがあれば、個々の受験生が抱える問題点や課題に対するアドバイスができる気もしますが、バキバキ系の私の個別指導なんて受けたい人はいないでしょうけど(汗)。

 

ちなみに、事例Ⅰも基本的には与件文にヒントが落ちています設問文である程度方向性が絞れる場合には、与件文の記述が極めて少ない場合があります。例えば、平成26年度の事例Ⅰ、第2問設問2(非正規の中高年層の主婦オペレーターの離職率を低い水準で維持するための施策)がこれに当たります。気になれば確認してみてください。ヒントは「設問間の関連(第2問設問1との関連)」、「人的資源管理(採用・配置・報酬・育成・評価)」、「二要因理論(動機付け要因・衛生要因)」です。

 

なにはともあれ、問題を解いた後の振返りでは、「なぜ、ふぞろいの上位答案や受験校の模範解答のような答えを自分が書けなかったか」をしっかりと分析してくださいね。

 

なお、振返りの際には、きゃっしいの先日の渾身の記事も必ず参考にするようにしてくださいね(コチラ

 

続いて、もろさんです。

 

▲もろもろもろ(65点)
古くから取引関係のある産業機械メーカーと連携して、販路開拓を行うほか、C社設計機械のOEM生産委託を行う。留意点は、①独自技術等の機密情報の漏洩防止、②発注に際しての生産方法や品質についての十分な摺り合わせ実施で、これにより大きな設備投資や人員増をせずに高付加値な新事業を進める。

 

・・・ぱっと見て、「えっ、これって何の解答?」と思いませんでしたか?

 

もしかしてみなさん、私がタイプミスをしたと思ったのではありませんか?

 

違います。これは正真正銘もろさんの答案(第4問)です。
(すいません、もろさん、決してディスっている訳ではありません)

 

もろさんの答案は65点なので、「点数がまるっきり入っていない」ということはないと思います。ただ、先ほどの私やすえさんの答案に比べると、「読み辛さ」を実感していただけると思います。

 

さて、その「読み辛さ」の原因ですが、もろさんは、設問要求で「製品面」と「サービス面」からの「方策」を求められているのに、「方策」と「留意点」の切り口から答案を作ってしまっています

 

さらに、「方策(前半部分の記述)」に関しては、主語がないため、何のことを答えているかが、一見しただけでは分かり辛くなってしまっているのです

 

採点者への「分かりやすさ」の観点と、自分自身が「設問要求から離れてしまわないようにする」という観点からも、「製品面は①~、②~、サービス面は①~、②~」と、最初にフレームを組んでしまうべきでしょう。

 

本当に、勉強になりますね!

 

■たくじ(54点)
製品に関しては、加工技術の向上や現行製品の改良による新商品開発により、高付加価値化を図り、各方面の顧客の要望に合う製品を提供する方策が考えられる。サービスについては、アフターフォローを行うことで顧客との接触機会や顧客満足度の向上を図り、リピート率の向上を図る方策が考えられる。

 

「製品は~、サービスは~」と書き始めているところは、見やすくて非常に良いですね。

 

そして、「製品面の記述」に関しては、私と似たような内容であることから、点数が入っているでしょう。

 

しかし、問題は「サービス面」なのですが、考えられる問題点は以下の2つです。

 

①与件文に基づく要素が全くない(つまり与件文に全く寄り添えていない)
②内容がまるっきり「事例Ⅱ」である(事例Ⅲで書くには不適当な観点からの解答である)

 

上記2つの問題点に関しては、これまで散々書いてきましたので、もう皆さんに多くを説明する必要はないですね。

 

第4問まとめ
80点クラス答案は、設問要求通りに、製品面と、サービス面からしっかりと、与件文を踏まえた(本の少しだけ考えた)記述をしている。

ポポさん
「事例Ⅲは難しく考えないで、できていないこと、やらなきゃいけないことを、ただやってくださいと言うだけなのです。覚えることはかなり少ないし、解答の切り口も結構一緒のことが多いから、繰り返し練習していれば、解けるようになってきます」
(再びですが、事例Ⅲは超単純なのです!)

 


 

<まとめ>
皆さん如何だったでしょうか。

 

なんだか、事例Ⅰは冒頭に宣言した通り、2次試験の「本質」に迫れたような気もするのですが、事例ⅡとⅢは「本質」というよりは、それぞれの事例を解く上で「私が皆さんに意識していただきたいこと」の集合体になってしまったような気がします(すいません)。

 

ただ、それでも、恐らく多くの気付きを得られる記事に仕上げることができたと考えています。

 

まとめます。

 

今回の事例Ⅲの記事でも、

 

①設問要求に沿って解答する
②解答内容は与件文を根拠とし、当たり前に考えられる内容を書く(変にひねらない)

 

ということが、2次試験問題を解く上での大原則であることを実感いただけたと思います。

 

そして、

 

事例Ⅲにおいては、

 

 

③生産管理(計画→統制(進捗・余力・現品管理)
④生産性向上・生産効率向上(標準化→マニュアル化→教育)

 

 

の切口が極めて大切であることが分かりました。

 

生産管理生産性向上・生産効率向上の切口は、以下のポポさんの言葉と一緒に、頭とノートに刻み込んでおくべきものでしょう。

 

「事例Ⅲは難しく考えないで、できていないこと、やらなきゃいけないことを、ただやってくださいと言うだけなのです。覚えることはかなり少ないし、解答の切り口も結構一緒のことが多いから、繰り返し練習していれば、解けるようになってきます」

 

なお、今回も私の分析だけでは、私自身の答案やすえさんの答案を活かしきれていないかもしれません。皆さんがお気付きのことがあれば、どしどしコメントしてくださいね!道場読者でノウハウを共有して今年の2次試験に合格しましょう!

 

最後まで読んでいただいた受験生の皆さんに、私が感銘を受けた「青い猫型ロボット」の言葉をお贈りします。

 

「人にできて、きみだけにできないことなんてあるもんか」

 

2次試験は簡単ではありません。でも、諦めないでください。

 

道場ブログを読んでいるアナタが合格出来ないはずがありません。

 

皆さんの合格体験記を読むことを楽しみにしています。

 

今回も長文(2万4千文字・・・、原稿用紙にして60枚・・・)へのお付き合い、本当にありがとうございました。

 

また、今回のシリーズのために再現答案を提供していただいた、「シンゴ、よこよこさん、かのさん、きゃっしい、なおくん、すえさん、もろさん、たくじ」には、心より感謝しています。

 

以上、だいまつでした。

 

 

いいね!と思っていただけたら
にほんブログ村 士業ブログ 中小企業診断士へ
↑ぜひ、クリック(投票)お願いします!
皆様からの応援が我々のモチベーション!!


☆☆☆☆☆☆☆
一発合格道場ブログを是非、あなたのPC・スマホの
「お気に入り」「ブックマーク」にご登録ください!

☆☆☆☆☆☆☆

 

みなさん、おはこんばんにちは、だいまつです!

 

平成30年8月18日(土)に開催した夏セミナーにはたくさんの受験生の方がお越しいただきました。本当にありがとうございます。参加された皆さんにお話を聞いていると、やはりメインコンテンツである8代目たっしーの解答プロセス解説の評判が良かった、という印象です。

 

また、道場セミナーの神髄ともいえる懇親会にも15名もの受験生にお越しいただきました。だいまつ的にはセミナーだけでは消化しきれない受験生の方々の疑問が解消でき、なおかつやる気モリモリになっていただけたように思っているのですが、如何でしょうか。

 

さて、前回から「平成29年度2次試験超高得点答案にみる2次試験合格のポイント!」と題して、3回シリーズで平成29年度試験の超高得点答案(80点クラスの再現答案)の分析を通じて、2次試験の本質に迫るべく記事を書いています(前回の記事はコチラ)。

 

本日は、シリーズ第2段として平成29年度2次試験の事例Ⅱを取り上げます。

 

今回の記事では80点クラスの答案2つに加えて、60点を少し超える答案、60点を下回る答案も比較対象として分析を行います。

 

<平成29年度事例Ⅱの再現答案提供者>

●かのさん(狩野詔子)・・・<開示得点78点>
現在は皆さんもよくご存じの某テーマパークで業務改善担当として働く、外資系の超大手コンサル出身かつ英語もペラペラなハイスペック診断士です。昨年のタキプロ関西の勉強会でだいまつと机を並べて勉強しており、今年のタキプロ関西のセミナーリーダーをされています。ちなみに、かのさんの平成29年度2次試験における総得点は290点でした。ハンパないですね。

合格体験記(コチラ
かのさんの事務所(コチラ

 

●きゃしい ・・・<開示得点78点>
言わずと知れた、道場9代目リーダーであり、圧倒的な知識量と超人的な頭の切れを備え、そして人格者でもある、ハイスペック診断士です。だいまつとzenzenのアニキがひそかに「きゃしいさま」とお呼びしていることを本人は知りません。ちなみに、きゃしいさまの平成29年度2次試験における総得点は280点でした。こちらもハンパないですね。

 

▲だいまつ・・・<開示得点64点>
私です。道場、ふぞろい、タキプロの3つの支援団体を兼務しています。最近は仕事、育児、受験生支援活動、実務従事案件、診断士の研究会活動で、要領が悪い私は常に寝不足気味です(まぶたってこんなに重かったんですね、知りませんでした)。

 

■なおくん・・・<開示得点49点>
タキプロ関西のリーダーです。昨年はTAC京都校の勉強会を仕切られていたそうなのですが、今年も京都校の勉強会にちょこちょこ顔を出して後輩指導をするなど、本当に面倒見が良い方です。・・・なんですけれども、今回は切られ役になっていただきます。ちなみに私はTAC難波校出身です。

 

なお、ここから先は平成29年度事例Ⅱの過去問を解いて、自分の解答や与件文を見ながら読むようにしてくださいね。でないと、今回も効果は10分の1以下ですよ!

 

過去問はLECのサイトからダウンロードできます(コチラ)。

 

では、さっそく、設問毎に答案を比べて分析をしていきましょう!

 


 

第1問(配点20点)
B社について、現在の(a)自社の強みと(b)競合の状況をそれぞれ60字以内で説明せよ。

【出題の趣旨】
B社の強みと、競合する大型スーパーや百貨店の現状を分析する能力を問う問題である。

 

(a)自社の強み
●かのさん(78点)
顧客の睡眠状況に合わせたこだわりの接客。副社長の技術を生かしたノベルティ。次期社長の保育士経験。井戸端会議の場の提供。

●きゃしい(78点)
強みは①睡眠状況を聞きながら商品を薦める接客力と信頼②ノベリティの誘客力③休憩コーナーや日用品販売による継続的な接点。

▲だいまつ(64点)
①顧客状況を踏まえた丁寧な接客による提案力②裁縫等の技術を生かしたノベルティ③井戸端会議参加者等の固定客の存在と関係性。

■なおくん(49点)
強みは①高い信頼の接客方法、②顧客に人気のノベルティを作成する裁縫・刺繍の技術、③井戸端会議での継続的な顧客接点、である。

 

<考察>
全員に共通するのは、①こだわりの接客②ノベルティという2つの要素ですね。第一段落に接続詞の「また」を挟んで並列的に記載がされていますから、ここは絶対に抜き出したいところです。

 

そのほかには、やはり現在のB社の商売を支える③井戸端会議が人気ですね。あと、かのさんは④次期社長の保育士経験、きゃしいは⑤日用品販売での継続的接点を書いています。

 

正直なところ80点クラス解答とその他の解答であまり差は感じませんでした。

 

ということは、本問は「みんなが取れる問題」ということになります。分かりやすく複数の解答根拠が与件文に埋め込まれているのに、ご自身の解答が斜め上を行ってしまっているのならば、なぜそうなってしまったかをよく振返ってください。

 

それと、もう一つ大切なところは、①「強み」しか聞かれていない、②制限文字数が少ない、③与件文に解答候補がたくさんある、という状況を踏まえて、皆さん「詰め込み・羅列型の答案」を作っている、ということです。

 

もし、ご自身が助言系の問題のように‘だらぁ~’と、一つの解答要素について書くような答え方をしていた場合には、状況に合わせて「詰込み型・羅列型の答案」が必要になってくることを、今回の設問からしっかりと学び取りましょう!

 

第1問(a)まとめ
①80点クラスの答案と、伸び悩み答案で明確な違いなし。
②「強み」しか聞かれていない(助言は求められていない)、制限文字数が少ない、与件文に解答候補がたくさんある、という状況では「詰込み型・羅列型の答案」スタイルを採用すべし。

 

(b)競合の状況
●かのさん(78点)
若年層住民の大半が買い物をしているが、寝具売場では高品質な商品や従業員がともに少なく充分な商品説明もできていない。

 

●きゃしい(78点)
大型スーパーは若年層住民の大半が買い物に利用しているが、高品質な商品が少なく、従業員も少なく、十分な説明が不足している。

 

▲だいまつ(64点)
低価格・低品質の品揃えで説明を必要としない商品を訴求する大手スーパー。品揃えの要望に応えられないこともある百貨店。

 

■なおくん(49点)
状況は①若年層住民の大半が大型スーパーで買い物をするようになり、②高品質な商品と、顧客説明する従業員が少ない状態である。

 

<考察>
かのさんと、きゃしいの解答がうり二つで驚きですね。競合を大型スーパーに絞って、与件文の4段落と8段落の記述から、全要素を抜き出しています。ただ、きゃしいは、「大型スーパー」という競合先を書いていますが、かのさんは競合先を所与のものとして記載を省略しています。設問要求に「競合する大型スーパーや百貨店の現状を分析し」との記載がありますし、主語がないとどちらの競合のことを書いているかが分からないため、今回の設問ではきゃしいの点数の方が高かったものと思われます。

 

競合の状況を聞かれた場合には、しっかりと「競合先はどこか」を書きましょう。

 

なお、かのさんが78点という高得点であることを考えると、本問で点数が入っていなかったということは考えにくいため、主語がなくても点数を与えられている可能性が高そうですね。

 

それから、お二人の解答を見て他に気付かれること(解答がうり二つになった理由)はありませんか?

 

2次試験問題を解く上で非常に大切なことですが、分かりましたか?

 

答えは「与件文の言葉をほぼそのまま使用している」という点です。

 

では、詳しく見て行きましょう。

 

まずは、前半部分です。

 

与件文に「若年層住民の大半が大型スーパーで買い物をするようになり」とあるため、かのさんは「若年層住民の大半が買い物をしているが」、きゃしいは「大型スーパーは若年層住民の大半が買い物に利用しているが」と、解答しています。

 

次に後半部分です。

 

与件文に「高品質な商品が少ないこと、従業員がほとんどおらず、十分な説明もできていない」とあるため、かのさんは「高品質な商品や従業員がともに少なく充分な商品説明もできていない」、きゃしいは「高品質な商品が少なく、従業員も少なく、十分な説明が不足している」と、解答しています。

 

どうですか?与件文「まんま」ですよね。

 

言葉としてはやや不適切かもしれませんが、4段落と8段落の記述を抜き出して前後を入れ替えたりして、組合せているだけですね。平成29年度の事例Ⅰを分析した際にもお伝えしましたが、83点を取ったシンゴは与件文の言葉をそのまま使い、変な言い換えをしていませんでした

 

80点クラス答案を見る限り言い換えは極力せずに与件文の言葉をそのまま使っています。それならば皆さんもシンゴやかのさん、きゃしいと同じように変な言い換えはせずに、ストレートに与件文の言葉を使うように心がけたいですね。

 

・・・皆さん大丈夫だと思いますが、「変な言い換えをしてないか」を、事例問題を解く前後のチェック項目に入れてくださいね。

 

↑私のこのコメントを見ずに、「チェック項目として採用しよう」考えていた方はOKなのですが、「ふーん、なるほど、まあ今度解くときは言い換えに少し注意して解いてみっか」くらいの意識でいると、人間は結構忘れやすい生き物なので、なかなか(というか全然)改善は進みません。

 

普段から意識してトレーニングしているか、していないかが、本番でできるか、できないか、につながります。極度の緊張状態に置かれる本試験会場で普段以上に実力なんて発揮できるわけがありません

 

道場のブログに限らずですが、気付きを上手く自分の勉強の中に取り入れている方、つまりは自分のプロセスに修正をかけることができる方が合格するのだと思います。なので、皆さんもブログの内容等を上手く自分の勉強の中に取入れる工夫をしてくださいね!

 

今年の2次試験に受かるために。

 

・・・偉そうにすいません。「今回の記事を読んで、普段自分がトレーニングするときの何を変えるのか」ということを意識していただけると、だいまつは本当に嬉しいです。

 

えらく脱線してしまいました。

 

話を本線に戻します。

 

続いて、私の答案を見てください。

 

▲だいまつ(64点)
低価格・低品質の品揃えで説明を必要としない商品を訴求する大手スーパー。品揃えの要望に応えられないこともある百貨店。

 

ああ、もう恥ずかしい。「低価格」など与件文のどこにも書いてありません。もちろん、家族経営で手厚い接客対応をしているB社と比べた場合に、大手スーパーが(低品質)低価格だということは推測できますが、与件文に書いてないことを「多くの受験生が書くか」、また「出題者が期待をしているか」、といわれれば、そんなことはないでしょう。アクセルを踏み過ぎた感が否めません。

 

続いて「低品質」部分は、与件文の「高品質な商品が少ない」という箇所を言い換えてしまっています(今回は意味が通るのでセーフかもしれませんが)。あと、競合を分析する上で大切な「若年層」というターゲット(顧客層、だれに)の記述が漏れています

 

一方で、競合相手として「百貨店」を書けているところは、我ながら褒めても良いのではないかと思います。私は、「B社の売上の25%を占める婦人服で競合していること」を根拠に書きましたが、出題の趣旨を見ても恐らく正解と考えて間違いないでしょう。

 

もっとも、競合先として百貨店を書いてしまったために字数が足りずに「若年層」というキーワードを入れられなかったのですが・・・。やはり、全部が全部、なかなかうまく行きませんね。

 

けれども、2次試験は100点を狙う試験ではないので、本番は「こだわり過ぎない」ことも大切です。トレーニングの時はどうすれば短い時間の中で分かりやすい言葉で、必要な要素を漏れなく盛込むことができるかを振返るようにしつつ(これは大切なプロセス)、本番は時間との勝負ですから、ある程度妥協していきましょう。

 

本試験の2週間前くらいからは、本番を想定して「こだわり過ぎず、そこそこの解答を書く」ことを練習しても良いかもしれませんね。

 

最後になおくんです。

 

■なおくん(49点)
状況は①若年層住民の大半が大型スーパーで買い物をするようになり、②高品質な商品と、顧客説明する従業員が少ない状態である。

 

前後の文章がつながっていないところに問題がありそうですね。具体的には、主語が「大型スーパー」ではないため、後半部分(②)の記述が宙に浮いてしまったような答案になってしまっています。

 

例えばですが、

 

「大型スーパーは①若年層住民の大半が買い物をしているが、②高品質な商品と、顧客説明する従業員が少ない状態である。」

 

以上のように組み替えると、どうでしょうか。主語を「大型スーパー」に変えて、「するようになり」という部分を「しているが」に変えただけですが、見違えるような解答になったと思いませんか

 

なおくんの解答は、与件文から引用してくる箇所・着眼点はGOODなのですが、文章の作り方(今回は主語が問題)によって、特に後半部分の記述が死んでしまっています

 

日本語としての正しさが如何に大切かを感じていただけたのではないでしょうか。

 

ちなみに(脱線始まり)、だいまつは受験生支援活動のなかで再現答案と開示得点を目にすることが多いのですが、「キーワード」と呼ばれる与件文の記述をしっかりと抜き出せているのに、開示得点がやたら低い答案がまれにあります。

 

そうした答案をよくよく分析すると、概ね「文章(国語)がおかしい」のです。例えばですが、平成29年の事例Ⅰの第3問で「HACCP」が解答要素となっていました。多くの受験生は「戦略的メリットは、HACCPに準拠することで品質を確保できたこと」と、書いています。

 

しかし、とある答案は「HACCPに準拠することで国際展開の足掛かりができたこと」というような趣旨の解答をしていました。確かにHACCPは国際標準規格なので、海外展開を目指す企業であれば、戦略的メリットになり得ると思いますが、A社はこれまでは地元でしか商売をしていませんし、これから目指すのも全国市場への進出(国内)です。とすると、HACCPという解答要素を盛込めてはいるものの、A社の状況から考えると全くおかしな(斜め上を行く)答案と言えます。・・・つまりは、与件文に寄り添っていないということですね。

 

実は、このような「解答要素・キーワードOK、でも開示得点低い」答案には、上記例(HACCP)で挙げた「事例企業の状況(つまり与件文)を踏まえていない解答」だけでなく、「国語的におかしくて意味が通じない解答」など、一枚の答案用紙の中に複数の「まずい箇所」がありました。

 

つまりは、採点者が「この答案を書いた受験生は、解答要素は抜き出せているが、根本的なこと(A社の状況)を分かっていないな」と評価すれば、バッサリと切り捨てられてしまう可能性が高いということです。

 

国語(因果を含め)が、如何に大切かを分かっていただけましたでしょうか。

 

ですから、皆さんは「因果のおかしな文章になっていないか」「国語的に大丈夫か」復習の際のチェック項目に入れて、PDCAがまわるように工夫をしてくださいね(為念です)。

 

第1問(b)まとめ
①与件文の言葉をほぼそのまま使用する。
②「事例企業の状況を踏まえておらず、国語的におかしな答案」はダメ。特に主語を外すと、途端に何を書いているかが分からなくなる。

 


 

第2問(配点25点)
B社はボランタリー・チェーン本部から新たに婦人用ハンドバッグの予約会の開催を打診された。B社は現在のデータベースを活用しながら、この予約会を成功させようと考えている。そのためには、どのような施策を行うべきか。120字以内で助言せよ。

 

【出題の趣旨】
データベースに登録された購買履歴や住所などを活用しながら新たな予約会を成功させる施策について、助言する能力を問う問題である。

 

●かのさん(78点)
①顧客が以前購入した服とのコーディネートや好みに合わせ品揃えする。②配達先住所へDMを送付。③混雑解消の為開催期間を延長、非混雑時間をおすすめ時間帯としてDMに掲載。④DB活用し次期社長も接客支援。

 

●きゃしい(78点)
施策は①データベースの購買履歴や好みの情報を元にした品ぞろえとし②副社長の裁縫・刺繍の技術を活かしたノベルティで誘客し③住所や好みの情報を活用し顧客に応じたDMを送付し④井戸端会議で紹介することで口コミを促し、リピーターの重要顧客の来店を促す。

 

▲だいまつ(64点)
施策は、データベースに登録された情報を活かし、①過去の婦人服の購入情報を活かし、服に合うハンドバックを品揃えする②井戸端会議で予約会の告知をする③住所情報を活かし、DMを発送し情報を発信する④一部時間帯で予約制を導入し、需要を逃さない。

 

■なおくん(49点)
施策は、①顧客台帳の購買履歴と好みからなるデータベースより婦人用ハンドバック販売案内用のDMを作成して送付する事、②井戸端会議メンバーからの様々な顧客要望に応え、口コミにて展示会情報を伝達する事、で展示会への集客を増加させ売上拡大を図る。

 

<考察>
かのさんときゃしいの答案に共通する解答要素としては、①履歴情報を活用した品揃え(4Pのプロダクト)、②住所情報に基づくDM(4Pのプロモーション)ですね。出題の趣旨には「データベースに登録された購買履歴や住所などを活用しながら」との記載がありますから、お二人ともお見事です。

 

事例Ⅱですから、4Pの観点は必須ですね。特にプロダクト(製品戦略)と、プロモーションは、超頻出の切口なので、常に意識しておきたいところです。ちなみに、プレイス(チャネル戦略)とプライス(価格戦略)はめったに問われません。プライス(価格戦略)が問われたのはだいまつの記憶が確かであれば、平成26年度事例Ⅱの第4問(介護付ツアーの客単価向上)くらいです。異論があればコメントをいただけると受験生の皆さんの「正しい認識」につながるため、大変助かります。

 

続いて、私の答案を見てください。

 

▲だいまつ(64点)
施策は、データベースに登録された情報を活かし、①過去の婦人服の購入情報を活かし、服に合うハンドバックを品揃えする②井戸端会議で予約会の告知をする③住所情報を活かし、DMを発送し情報を発信する④一部時間帯で予約制を導入し、需要を逃さない。

 

プロダクト、プロモーションの2つの切口からの解答要素がありますね。しかしDMの活用に関して「住所情報を活かし、DMを発送し情報を発信する」しか書いていません(単なる「開催情報の告知」に留まっています)。

 

一方で、80点クラス答案のお二人はと言いますと、

 

かのさんは「雑解消の為開催期間を延長、非混雑時間をおすすめ時間帯としてDMに掲載」と解答することで、DMに「開催告知+α」の要素を盛り込んでいます。また、きゃしいも、「住所や好みの情報を活用し顧客に応じたDMを送付」とB社ならではの「+α(One to One)」の要素を盛り込んでいます。

 

プロモーション(DM)における解答の広がりが、お二人と私の答案で差が付いたポイントでしょう。

 

それと、出題の趣旨には「データベースに登録された購買履歴や住所などを活用しながら新たな予約会を成功させる施策」という記述がありますから、きゃしいの「②副社長の裁縫・刺繍の技術を活かしたノベルティで誘客し」という部分にも、しっかりと点数が入っているでしょうね。

 

いや、お見事です。

 

それにしても、与件文を根拠にした解答を書くことは、本当に大切ですね。

 

加えてですが、私は、きゃしいの解答にある「誘客」という単語が、すごく短くて めちゃくちゃ使えそうだと思いました。みなさんも是非チャンスがあれば使ってくださいね。ちなみにきゃしいは第1問(a)でも「誘客力という単語を使っていますね。

 

最後になおくんの答案を見ておきましょう。

 

■なおくん(49点)
施策は、①顧客台帳の購買履歴と好みからなるデータベースより婦人用ハンドバック販売案内用のDMを作成して送付する事、②井戸端会議メンバーからの様々な顧客要望に応え、口コミにて展示会情報を伝達する事、で展示会への集客を増加させ売上拡大を図る。

 

①はプロモーションの視点で解答できていますが、プロダクト(品揃え)の観点が解答にありませんね。それに②の「井戸端会議メンバーからの様々な顧客要望に応え」という部分は抽象度が高くなっていますね。抽象度が高くなってしまう理由(今回のなおくんの解答で言えば「様々な顧客要望に答え」という表現)は、①設問要求や与件文の記述から最も解答要素としての優先度が高い部分が見抜けていない、②そのため、解答の根拠を明確にすることができないから、だと考えられます。

 

ちなみにですが、なおくんの答案は、②もプロモーションの要素となっています。つまり切口が①と被ってしまっていることに皆さんお気付きになったでしょうか。

 

80点クラス答案のお二人がそうされていたように、②の部分は、「顧客DBの好み情報→品揃え」とした方が設問要求・与件文に寄り添っていますし、さらに4Pの視点からも、切口を分散させられますね。

 

4P(フレームワーク)を意識していれば、こうした「ダブリ」を防げ、よく言われる「多面的な」答案を作れていた可能性があります。

 

・・・なので皆さんは、事例Ⅱの問題を解くときには、「4Pの視点で考えられたか」を復習する際のチェック項目に入れてください

 

ここは大切なのでもう一回言いますよ。事例Ⅱでは4Pがめちゃくちゃ重要なので、「4Pの視点で考えられたか」をチェック項目に入れてくださいね

 

第2問まとめ
80点クラスの答案は
①4Pの観点を意識し、特にプロダクト(製品戦略)と、プロモーションの超頻出の切口から解答している
②One to Oneというマーケティング上目指すべき姿を意識して解答している
③DB活用からのダイレクトメール発送では、単なる告知に留まらず、与件文から考えられる+αの役割を付与している

 


 

第3問(配点30点)
地域内の中小建築業と連携しながら、シルバー世代の顧客生涯価値を高めるための施策について、120字以内で助言せよ。

 

【出題の趣旨】
地域内の需要の変化を踏まえて、中小建築業と連携しながらターゲット層の顧客生涯価値を高める施策について、助言する能力を問う問題である。

 

●かのさん(78点)
①介護のための改装に際し介護ベッドと寝室とトータルで提案。②日用品の宅配や介護ベッドのメンテナンスサービスを実施。その際、自宅設備に関するニーズを収集し建築業に情報共有する。利用頻度向上で固定客化。

 

●きゃしい(78点)
中小建築業と連携し、休憩コーナーでB社の接客力と信頼を活かし、介護のための改装相談とそれに合う介護ベッド等の介護用品の販売を行い、シルバー世代の顧客台帳情報を活かし、顧客に合った商品を販売し、顧客との関係強化を図る。

 

▲だいまつ(64点)
施策は、今後介護が必要となるシルバ世代に対して、①地元の中小建築業者と組み、介護のための改装と寝具を、丁寧な接客で聞きながらトータル提案する。②併せて改装には地元のガラス製品も取入れ、顧客関係性・愛顧を高め、固定客化で顧客生涯価値を高める。

 

■なおくん(49点)
施策は、地域内の中小建築業の社員を井戸端会議に勧誘し、メンバーの建築に関するニーズに応えてもらう事である。シルバー世代の介護の改築要望や、その子育て世代の建築需要に応える事で、シルバー世代との顧客関係性と顧客生涯価値を高める。

 

<考察>
かのさんときゃしいの答案を見ると、やはり素晴らしいと思うのは、①介護改装×介護ベットという、与件文にあるキーワードを見逃さずに答案に盛込んでいるところです。

 

恐らく二人とも、出題の趣旨にある「地域内の需要の変化を踏まえて」という部分までは、意識できていなかったでしょうが、与件文の「介護のための改装が増えている」という記載から、「介護改装×介護ベット」は、「中小企業建築業×B社の連携」につながる、と考えて素直に解答を書いたのでしょう

 

また、設問要求の「顧客生涯価値」という部分について、かのさんは「②日用品の宅配や介護ベッドのメンテナンスサービスを実施→利用頻度向上・固定客化」という、LTVの向上に資する施策を答案にしっかりと盛込んでいます。

 

一方きゃしいは、①休憩コーナー、②B社の接客力・信頼、③顧客台帳活用という強みを並べて解答に説得力を持たせようとしています。ただし、与件文の「寝具は購買隔壁が長く、顧客との接点が切れやすいが、日用品は購買隔壁が短いので、B社が顧客との継続的な接点を作りやすくなった」という「過去の成功体験かつ経営資源」を解答要素として活用できていません

 

そのため、本問では、きゃしいよりもかのさんの得点の方が高かったのではないでしょうか。

 

それから、事例Ⅱにおいては、全ての設問において「誰に、何を、どのように、効果」のフレームで答案を検討したいところですが、今回は設問文に「シルバー世代」と、ターゲット(つまり「誰に」)が明確に書かれているため、お二人は解答の中で「誰に」を、わざわざ書かなかったのだと考えられます。

 

すなわち、「何を、どのように、効果」しか書いていない訳です。

 

設問要求に応じてベースとなるフレームから必要な部分だけを抽出して使う、こうしたお二人の対応力の高さも、大変に勉強になりますね。

 

また、お二人とも効果をしっかりと盛込んでおられますね。かのさんは「利用頻度向上で固定客化」、きゃしいは「顧客との関係強化を図る」です。事例Ⅱでマーケティング戦略の助言を問われたら、「効果」を入れる、これも大切なことですね。

 

それでは、私の答案を見て行きましょう。

 

▲だいまつ(64点)
施策は、今後介護が必要となるシルバ世代に対して、①地元の中小建築業者と組み、介護のための改装と寝具を、丁寧な接客で聞きながらトータル提案する。②併せて改装には地元のガラス製品も取入れ、顧客関係性・愛顧を高め、固定客化で顧客生涯価値を高める。

 

・・・「誰に」を書いちゃっていますね。減点にはならないまでも、字数を無駄にしてしまっている可能性があります。言い訳をしておくと、当日は加点狙いで‘敢えて’書いたのですが、かのさんときゃしいの解答から考えて、「無くても」問題なかったでしょう。

 

皆さんの解答は如何ですか?

 

設問要求からして、聞かれてもないのに(今回の設問では「誰に」は不要なのに)、「加点狙いでこの知識・切口を盛込んでやれ」という感じで、自分よがりな答案を作っている時がありませんか

 

今回のだいまつのは、まだ前後の文脈に上手くハマる内容だから良いものの、もしこれが切口重視の的外れ解答要素を無理やり詰め込んだものだったなら・・・、文章全体の意味が通じなくなり、下手をすると第1問(b)のところでお伝えしたように「日本語的におかしな文章」になってしまい、採点者にバッサリと切り捨てられてしまう可能性すらあります。

 

人によるかもしれませんが、ムリに解答要素をねじ込もうとすると、全然話がつながらないため、余計に訳が分からなくなって、「あーでもない、こーでもない」と考えた末、解答が荒れます(日本語としておかしくなります)。

 

80点クラス答案は、やはり「設問要求に沿って必要な解答要素に文字数を割いている」、という事実を心に深く刻むべきでしょう。

 

さて、続けます。

 

「①地元の中小建築業者と組み、介護のための改装と寝具(何を)を、丁寧な接客で聞きながらトータル提案する(どのように)」という部分は、「何を、どのように」をちゃんと書けていますが、完全にダメなのが、「介護ベット」ではなく「寝具」という単語を使っている点でしょう。先ほど申し上げたように「介護改装×介護ベット」だからこそ地元の中小建築業者との連携が成り立つわけですから、単なる「寝具」にしてしまうとこの部分の根拠が薄くなります。

 

別に「寝具」でも良いじゃないか、と考える方がいらっしゃるかもしれませんので、与件文をもう一度確認しておきましょう。

 

第1段落です。

 

「品揃えは、布団、ベッド、マットレス、ベビー布団、ベビーベッド、介護ベッド、布団カバー、枕、パジャマなどである。」

 

なぜ、「布団、ベッド、マットレス、布カバー、枕、パジャマ」ではなく、「布団とベッド」と被る「ベビー布団、ベビーベッド、介護ベッド」まで、‘わざわざ’与件文に書いてあるのでしょう。

 

皆さん、もうお分かりになりますよね。

 

わざわざ表現」です。

 

ここまであからさまに与件文に余計なことを書いているということは、出題者は第3問で「介護ベッド」を、第4問で「ベビー布団、ベビーベッド」を根拠として使ってほしかったと想定されます。

 

なのに、だいまつはこんな分かりやすいサインを見落とし、「介護ベッド」を「寝具」と言い換えてしまいました。本当にイケてませんね。

 

与件文の記述に基づいて、「言い換えをしない」ことで、採点者に評価をしてもらえるようにしましょう。

 

それと、私の答案の「②併せて改装には地元のガラス製品も取入れ」というのは、ガラスがX市の産業の中心だから、と考えて盛り込んだのですが、これも「与件文の気になったところを無理やり盛込んでしまう」という、典型的なダメパターンですね。

 

「改装にガラス地元のガラス製品を取入れる」と、「B社における顧客生涯価値が向上」しますか? そんな訳ないですよね!全然つながりません。

 

本問では、かのさんが解答されているように、「顧客生涯価値 = 日用品購入」が正解であった可能性が高いでしょう。しかし、こんなに単純で明快な解答根拠が与件文に埋まっているのに、「気になったところを優先して答案に盛込んでしまう」のですから、人間とは恐ろしいものです。是非、反面教師にしてくださいね。

 

最後になおくんの解答を見ておきましょう。

 

■なおくん(49点)
施策は、地域内の中小建築業の社員を井戸端会議に勧誘し、メンバーの建築に関するニーズに応えてもらう事である。シルバー世代の介護の改築要望や、その子育て世代の建築需要に応える事で、シルバー世代との顧客関係性と顧客生涯価値を高める。

 

一見すると、与件文に書いてある記述に基づいて、分かりやすい答案を作れている、と評価できてしまいそうですが、かのさんが書かれている①地元中小建築業×介護ベット②日用品で継続的に接点による顧客生涯価値向上、の観点と比較すると、やはり説得力に劣ります。

 

恐らくなおくんの答案では、ほとんど点数を得ることはできなかったでしょう。

 

事例Ⅱは、与件文に使えそうなネタがたくさん落ちていることが多いですが、単にそれらを組み合わせて、もっともらしい解答を作っただけでは得点は伸びないことが今回のなおくんの答案から分かります。

 

与件文に基づくことは必須条件ですが、だからと言って、やみくもに与件文の言葉を繋ぎ合わせただけでは得点にはつながりません

 

かのさんのように、設問文と与件文を適切に紐つけたいですね。

 

もう一度、かのさんの答案を確認しておきましょう。

 

●かのさん(78点)
①介護のための改装に際し介護ベッドと寝室とトータルで提案。②日用品の宅配や介護ベッドのメンテナンスサービスを実施。その際、自宅設備に関するニーズを収集し建築業に情報共有する。利用頻度向上で固定客化。

 

かのさんの答案における設問文と与件文の対応関係を整理しておきます。

 

①地域内の中小建築業(設問文)→品揃えに介護ベット(与件文第1段落)+X市内では介護のための改装増加(与件文第2段落)

 

②シルバー世代の顧客生涯価値を高める(設問文)→寝具は購買間隔が長く、顧客との接点が切れやすいが、日用品は購買間隔が短いので、B社が顧客との継続的な接点を作りやすくなった(与件文第5段落)+現社長が配達時に記録した住所(与件文第10段落)

 

うーん、素晴らしい。

 

第3問まとめ
80点クラスの答案は
①介護改装×介護ベットという、与件文にあるキーワードを見逃さずに拾い切っている
②設問要求に沿って「誰に」は敢えて答案に盛込んでいない
③マーケティング戦略の助言にあたって「効果」を書いている
(ちゃんと、誰に、何を、どのように、効果)を意識して、どの要素が設問の解答として必要かを考えている。

 


 

第4問(配点20点)
B社は今後、シルバー世代以外のどのセグメントをメイン・ターゲットにし、どのような施策を行うべきか。図を参考に、120字以内で助言せよ。

 

【出題の趣旨】
地域内の人口構成を踏まえて、新たなターゲット層を設定し、ターゲット層のニーズに応じた施策について、助言する能力を問う問題である。

 

●かのさん(78点)
0~10代の子供と30~40代の親の子育て世代を標的顧客とする。助言は①次期社長の保育士経験を活かし、子供が快眠できる寝具を名前の刺繍入りで提案。②入園用品のアドバイスと販売会、親向け裁縫刺繍教室の開催。③親子で安心して使える日用品の販売。

 

●きゃしい(78点)
30代の子育て世代をターゲットとし昼寝用布団等の子供用寝具や保育園用品やその素材を販売する。副社長の裁縫・刺繍の技術を活かした保育園用品の手作り教室や親と子の快眠教室の開催により口コミを喚起し新規顧客獲得と既存顧客との関係強化で固定客化を図る。

 

▲だいまつ(64点)
施策は、全国と比べて構成比の高い10歳以下の子供を持つ、30歳代の子育て世帯に対し、①商店街飲食店と組んで料理教室を行う②商店街小売店と組んで子供用商品の品揃えを増やす。以上による顧客接点拡大と愛顧向上で、新規顧客獲得と固定客化し、地域繁栄も実現。

 

■なおくん(49点)
ターゲットは、30歳代で10歳以下の子供を持つX市の子育て世代である。施策は、子育て世代向けに親子イベントを開催して顧客ニーズを収集し、顧客満足を満たす商品を開発する。また、B社の事業継続のためにも、地域の顧客満足を高め、地域の繁栄を図る。

 

<考察>
まず、メイン・ターゲットを問う設問要求に対しては、4人とも「30歳代」、「子育て世代」という「図から読み取れる要素」を確実にピックアップして答案に盛込むことができています。本問は、平成27年度事例Ⅱ(商店街組合)の第1問で問われたのと同じようなグラフであったことから、全員が上手く対応できたのではないかと思われます。

 

ちなみにだいまつのみ、「全国と比べて構成比の高い」という解答要素を入れています。80点クラス解答では盛り込まれていませんが、出題の趣旨の「地域内の人口構成を踏まえて」という部分を踏まえれば、加点になった可能性はあります。

 

ここで少しだけ皆さんのため覚えていただきたい1次知識を書いておきます(脱線始まり)。

 

事例Ⅱでターゲット(誰に)を問われて解答を作るときには(与件文を見るときにも)、デモ、ジオ、サイコといった1次試験で習った知識を毎回ひっぱり出してきましょう。なぜならこうした切口が解答要素となり加点ポイントになるからです。

 

例えば、今回の「30歳代」、「子育て世代」はデモグラフィックですよね。平成28年度以前の過去問に目を向ければ、「X市内の顧客、X市外の顧客」という属性が登場しますが、これはジオグラフィックでしょね。そして、さらに「高くても良いものを求める、高付加価値を求める」という属性も登場しますが、これはサイコグラフィックですね。

 

こうした、デモ、ジオ、サイコの要素が与件文に落ちていればターゲットを修飾する言葉として盛り込んでしまいましょう

 

ただし、第3問でお伝えしたように、設問文で既にターゲットが明示されている場合には、「誰に」は不要で、「何を、どのように、効果」という要素が解答項目になると考えておきましょう。

 

さて、まずはかのさんの答案です。

 

●かのさん(78点)
0~10代の子供と30~40代の親の子育て世代を標的顧客とする。助言は①次期社長の保育士経験を活かし、子供が快眠できる寝具を名前の刺繍入りで提案。②入園用品のアドバイスと販売会、親向け裁縫刺繍教室の開催。③親子で安心して使える日用品の販売。

 

①の部分を分解すると、「子供が快眠できる寝具を名前の刺繍入り」は、「なにを(プロダクト)」に当たりますし、「次期社長の保育士経験を活かし~提案」は、「どのように」にあたります。それにしても、強みの刺繍をこのような形で「製品」に結びつけてくる発想力は凄いですね。

 

②はやや詰め込み感がありますが(どのようにの部分だけしかありません)、与件文から考えられる内容です。

 

ただし、事例Ⅱの基本フレームワークの「誰に、何を、どのように、効果」の観点から考えれば、④の記述を外して、B社の売上UPにつながる「新規顧客の獲得」や、次期社長が課題だと考えている「地域繁栄」といった点を、「効果」として盛込めればさらに得点を得られた可能性が高いのではないでしょうか。

 

●きゃしい(78点)
30代の子育て世代をターゲットとし昼寝用布団等の子供用寝具や保育園用品やその素材を販売する。副社長の裁縫・刺繍の技術を活かした保育園用品の手作り教室や親と子の快眠教室の開催により口コミを喚起し新規顧客獲得と既存顧客との関係強化で固定客化を図る。

 

きゃしいの解答は「昼寝用布団等の子供用寝具や保育園用品やその素材」という部分が「何を(プロダクト)」にあたります。

 

そして、「副社長の裁縫・刺繍の技術を活かした保育園用品の手作り教室や親と子の快眠教室の開催により口コミを喚起し」という部分が「どのように」にあたります。

 

さらに、「新規顧客獲得と既存顧客との関係強化で固定客化を図る」という部分が「効果」にあたります。

 

もちろん、「30代の子育て世代をターゲットとし」という部分が「誰に(ジオ)」にあたりますよね。

 

そう考えると、きゃしいの解答は、今回のマーケティング戦略の助言に対して、「誰に、何を、どのように、効果」の全要素が入っていると思いませんか。

 

重要なので、もう一度きゃしいの解答を「誰に、何を、どのように、効果」で分解しておきます。

 

 

誰に:30代の子育て世代をターゲットとし

 

何を:昼寝用布団等の子供用寝具や保育園用品やその素材を販売する。

 

どのように:副社長の裁縫・刺繍の技術を活かした保育園用品の手作り教室や親と子の快眠教室の開催により口コミを喚起し

 

効果:新規顧客獲得と既存顧客との関係強化で固定客化を図る。

 

 

ここで、「誰に、何を、どのように、効果」のフレームワークの使い方を確認するために、第3問のきゃしいの解答ももう一度詳しく見ておきましょう。

 

●きゃしい(78点)(第3問の解答)
中小建築業と連携し、休憩コーナーでB社の接客力と信頼を活かし、介護のための改装相談とそれに合う介護ベッド等の介護用品の販売を行い、シルバー世代の顧客台帳情報を活かし、顧客に合った商品を販売し、顧客との関係強化を図る。

 

第3問で解説したように、設問文に「誰に(シルバー世代)」は書かれているため、「誰に」の記載はありません。

 

そして、「それに合う介護ベッド等の介護用品」という部分が「何を(製品)」にあたります。

 

さらに、「中小建築業と連携し、休憩コーナーでB社の接客力と信頼を活かし、介護のための改装相談と・・・、シルバー世代の顧客台帳情報を活かし、顧客に合った商品を販売し」という部分が「どのように」にあたります。

 

最後に、「顧客との関係強化を図る」が「効果」です。

 

「日用品」というキーワードは拾い漏れているかもしれませんが、きっちりと「何を、どのように、効果」の構造になっています。

 

本当に勉強になりますね。だいまつとzenzenのアニキが、「きゃしいさま」と崇めているのも首肯いただけたのではないでしょうか。

 

さて、続いてはだいまつの答案です。

 

▲だいまつ(64点)
施策は、全国と比べて構成比の高い10歳以下の子供を持つ、30歳代の子育て世帯に対し、①商店街飲食店と組んで料理教室を行う②商店街小売店と組んで子供用商品の品揃えを増やす。以上による顧客接点拡大と愛顧向上で、新規顧客獲得と固定客化し、地域繁栄も実現。

 

パッと見た瞬間に、「ダメだ」と分かる答案ですね。与件文に記載されている「次期社長の保育に関するノウハウ」はどこに行ってしまったのでしょうか。それと見ていただくと分かる通り、「どのように」はありますが、「何を」がほとんどないですね(かろうじて「子供要商品の品揃え」が「何を」に当たるくらいです)。

 

一方で、「効果」だけはこれでもか、というくらいに書いています。なお、次期副社長が課題として認識していた、「地域繁栄」に関しても最後に触れることができている点は評価できると思われます。

 

第3問(日用品)に引続き、本問においても解答要素として期待されているポイント(次期社長の保育ノウハウ)を外してしまった私ですが64点を獲得できています。これは、第1問や第2問に加え、第3問(介護寝具)と第4問(ターゲット+効果)の一部で、得点を重ねることができたからこその結果でしょうね。

 

最後に、なおくんの答案を見ておきましょう。

 

■なおくん(49点)
ターゲットは、30歳代で10歳以下の子供を持つX市の子育て世代である。施策は、子育て世代向けに親子イベントを開催して顧客ニーズを収集し、顧客満足を満たす商品を開発する。また、B社の事業継続のためにも、地域の顧客満足を高め、地域の繁栄を図る。

 

だいまつと同じですね。「効果」はしっかりと書けているのに、「何を」が全然書けていませんね。例えばですが、「施策は、親子イベントを開催して顧客ニーズを収集し、顧客満足を満たす商品を開発する」という部分を、「施策は、ベビー布団を、快眠のための親子教室で子供の睡眠状況を聞きながら提案し」に変えると、与件文に沿って「何を」「どのように」の要素を答案に盛込むことができます。

 

どうでしょうか、皆さん。

 

ちょっとした差だと思うのですが、ここら辺が78点をたたき出すきゃしいとの差です。

 

「誰に、何を、どのように、効果」のフレームワークが、事例Ⅱを解く上で如何に大切かをお分かりいただけましたでしょうか。

 

第4問まとめ
80点クラスの答案は
「誰に、何を、どのように、効果」がバランスよく盛り込まれている(きゃしい)

 

<まとめ>
如何だったでしょうか。78点答案×2を見てどのようなことにお気づきになったでしょうか。

事例Ⅰに引続き、事例Ⅱを分析して思ったのが、

「設問文で問われたことに対して、与件文の記述を根拠に、そりゃそうだと思える解答を書いている」

という点です。

 

事例Ⅰのシンゴに引続き、かのさんやきゃしいの80点クラス答案には、「独創的な解答内容」はありませんでした。

 

一方でだいまつの解答や、なおくんの解答は、設問文や与件文を無視した内容の記述が目立ちました。

 

今回の記事を通じて、

 

①設問要求に沿って解答する
②解答内容は与件文を根拠とし、当たり前に考えられる内容を書く(変にひねらない)

 

という部分が、2次試験問題を解く上での大原則であることが分かり、

 

そして、

 

事例Ⅱにおいては、

 

③4Pの視点
④「誰に、何を、どのように、効果」

 

の切口が極めて大切であることが分かりました。

 

個人的には前回の事例Ⅰに比べると目新しい発見はなかったように思います。しかしながら、今回の分析を通じて、事例Ⅱではやはり上記の③と④がとても大切であることが確認できました。

 

皆さん、今回の記事を学習に「すぐ」活かしてくださいね。

 

なお、今回も私の拙い分析力では、かのさんときゃしいの答案を活かしきれていないはずなので、皆さんがお気付きのことがあれば、どしどしコメントしてくださいね!道場読者でノウハウを共有して今年の2次試験に合格しましょう!

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

以上、だいまつでした。次回は平成29年度の事例Ⅲです。
(今回は1万8千文字、皆さんお疲れさまでした)

いいね!と思っていただけたら
にほんブログ村 士業ブログ 中小企業診断士へ
↑ぜひ、クリック(投票)お願いします!
皆様からの応援が我々のモチベーション!!


  • ✿:❀:✿:❀ 道場夏セミナー申込み受付中! ✿:❀:✿:❀

一発合格道場 夏セミナー2018

☆道場メンバーやOBが診断士2次試験突破のために実施したことをお伝えします!
☆受験生のみなさんの悩みや疑問に個別にお答えします!

■夏セミナー2018 in東京

□ 開催日時:2018年8月11日(土) 14:00〜16:30※懇親会は17:15〜19:15予定
□ 会場:月島区民館(〒104-0052 東京都中央区月島二丁目8番11号)
□ 定員:65名(満席のため申込終了
□ 参加費:1000円+懇親会参加の方は4000円予定

□ 申し込みはこちらから 懇親会のみ申込み受付中!!

■夏セミナー2018 in大阪

□ 開催日時:2018年8月18 日(土) 13:30〜16:30※懇親会は17:00〜19:30予定
□ 会場:マイドームおおさか6階会議室(〒540-0029 大阪市中央区本町橋2番5号)
□ 定員:42名(先着順)
□ 参加費:1000円+懇親会参加の方は4000円予定

□ 申し込みサイトはこちらから 申込み受付中!!

✿:❀:✿:❀:✿:❀:✿:❀:✿:❀:✿:❀:✿:❀

 

みなさん、おはこんばんにちは、だいまつです!

 

1次試験対策お疲れ様でした。1次試験を余裕で通過された方、ぎりぎりで通過された方、惜しくも涙を飲んだ方、様々おられると思います・・・。

 

1次試験を見事に通過された方は10月21日の決戦に向けて、「今年絶対に受かる」そう誓って、死にもの狂いで勉強してください。

 

惜しくも涙を飲んだ方は、なかなか気持ちの整理がつかないと思いますが、諦めず来年に向けた準備に取組んで行きましょう!

 

~告知~

 

2次試験対策の方向を決める上でも、モチベーションを高める上でもセミナーは有効です。
まだ空き枠のあるセミナーを冒頭にご紹介しておきます。

 

<東京>
残念ながら我らが道場と、ふぞろいのセミナーは満席のようです。
が、しかし。道場は懇親会という名の真のセミナーの申込はまだまだ受付けていますよ(コチラ

・タキプロ

平成30年8月12日(日)13:00~16:30(コチラ

平日分は満席になってしまいました。
平成29年度事例1第5問のミニ勉強会もされるそうです。

 

<大阪>

・タキプロ

平成30年8月11日(土)14:00~16:30(コチラ

本日の24時が締め切り、そして明日がセミナー開催日なので、ご興味のある方は急ぎましょう!

 

・ふぞろい

平成30年8月12日(日)13:00~17:00(コチラ

だいまつが登壇します。事例Ⅰ~Ⅲには、実は超ド定番の切口があります。そのため、だいまつは事例Ⅰ~Ⅲ毎に、超ド定番の切口を使った解答の作り方を実際の試験問題を使いながら解説します(40分弱もかけて丁寧に・・・)。私の解説を聞いていただいて、事例を解く前後に毎回切口を復習していただければ、かなり得点力がアップしますよ!

それと、ふぞろいの事例Ⅲリーダーにわざわざ仙台から来てもらい、事例Ⅲの解き方についての解説をしてもらいます。だいまつの話と併せて聞けば、きっと事例Ⅲが大好きになっているはずです。

開催日が明後日、申込み締切りが明日(8月11日)24時なので、ご興味のある方は急いでください!

 

・道場

平成30年8月18日(土)13:30~16:30(コチラ

我らが道場セミナーです。メインコンテンツは何と言っても8代目たっしーの解答プロセス解説です。だいまつは、8代目たっしーの解答プロセス(たっしーフレームと呼んでいます)を完全にパクってから、解答がすごく安定し出しました。そのため、だいまつから8代目たっしーにお願いして、たっしーフレームについて30分も解説していただけることになりました。解答プロセスに少しでも不安があるなら、そして受かりたいなら絶対に聞いておくべきです!

それと、だいまつからは9代目道場メンバーから集めた学習情報(勉強時間、解いた事例数、模試や本試験結果)から、皆さんの勉強の指針となる情報をお伝えします。模試と本試験の結果について相関を見て見たら実は「○○」という関係も見えてきました!気になる方は、道場夏セミへコチラ)。

さらにさらに、インド帰りの国際派診断士こと、ヘンリーが駆けつけてくれることになりました。そして、しかも今回は、酔拳使いの経済学者、空飛ぶMBAこと、たかじんさんまでもが大阪夏セミナーに来てくれることになりました

だいまつとzenzenのアニキは、ほっといても大阪市内の喫茶店でココアを呑みながらホットケーキを食べていますので、いつでも会えますが、ヘンリーとたかじんさんはそうはいきません。

ヘンリーやたかじんさんに相談に乗ってほしい受験生の方は参加必須です。

それと、大阪セミナーも当初の30名の定員に達したため、12名の増枠を行いました!皆さん振るってご参加ください(コチラ)。

 

<仙台>

・ふぞろい

平成30年9月16日(日)13:00~16:30(コチラ

事例Ⅰ~Ⅲの攻略法の解説、平成29年度事例Ⅰ~Ⅲのディスカッション、そして作ってきた答案に対してのフィードバックがもらえるようです。特に事例ⅡとⅢは、それぞれのふぞろいチームリーダーが解説をしてくれるみたいなので、東北地方の方でなくても必聴ですね!
残念ながら事例Ⅰチームリーダーだった私は参加できませんが・・・、事務局長が代わりに説明をしてくれますので、ご安心を!

 

 


 

 

さて、今回から「平成29年度2次試験超高得点答案にみる2次試験合格のポイント!」と題して、3回シリーズで平成29年度試験の超高得点答案(80点クラスの再現答案)の分析を通じて、2次試験の本質に迫っていきたいと思います。

 

例えば、平成29年度の事例Ⅰは配点20点の問題が5問出題されましたが、80点クラスの超高得点答案は、多少の凸凹はあるでしょうが、各設問16点前後を獲得している可能性が高いと言えます。

 

診断協会が想定する「答え」に極めて近い、超高得点答案を分析すれば、きっと皆さんが知りたかった「合格のするためのポイント(正解や2次試験の姿)」が見えてくるはずです。

 

きっとね!

 

また、今回の記事では80点クラス答案に加えて、60点を少し超える答案、60点を下回る答案も比較対象として分析を行います。つかみどころのない2次試験ですが、超高得点解答とそれ以外の答案を比較していけば、2次試験の真相にさらに迫ることができるはず。

 

ただし、このイントロを書いている時点では、私もどんな結果になるかは「全く分からない」のですが・・・。

 

ちなみに、記事の内容に入る前に、皆さん「得点開示」という制度を御存じでしょうか。少し前まで中小企業診断士の2次試験は、各受験生の得点を開示していませんでした。唯一開示される情報としては、不合格者に通知される「A:60点以上、B:50点以上60点未満、C:40点以上50点未満、D:40点未満」の得点ランクだけでした。

 

しかし、大変ありがたいことに道場先代のおかげで(詳しくは、コチラと、コチラを参照)、2次試験の「得点」が分かるようになりました

 

つまり、得点開示が始まる以前は、「合格者」の再現答案は、4科目合計で240点以上を獲得した人の答案でしかありませんでした(ぎりぎり足切を免れた40点の答案なのか、超高得点答案なのかは全く分からない)。また、不合格者の人でAと得点ランクが付いた再現答案も、その答案が「60点以上」ということしか分からず、60点ぎりぎりだったのか、80点を超えるような超高得点答案だったのかは分かりませんでした

 

ですが、「得点開示」によって、各再現答案の「実際の得点」が詳らかになり、霧の中のあった2次試験の正解や、姿が分かるようになってきました

 

そのため、今回私が記事を皆さんにお届けできるのは、先代の道場メンバーのお蔭です(ありがとうございます)。

 

なお、再現答案の「再現度」が低いものは、本試験の得点との関連性が低いため、分析対象としては適しません。今回の使用する再現答案はいずれもだいまつが「信頼がおける」と考えている仲間の答案ですので、ご安心くださいね。

 

<平成29年度事例Ⅰの再現答案提供者>

●シンゴ ・・・<開示得点83点>
「ふぞろいな合格答案11」メンバーで、だいまつのお友達? 日本で最難関の国家資格を有し法曹界で働く超切れ者。チンピラ上りの私とはモノが違います。

 

▲だいまつ・・・<開示得点64点>
私です。同郷出身のzenzenさんをアニキと慕っているかもしれません。

 

■よこよこ・・・<開示得点50点>
皆さんご存知の通り道場メンバーです。道場9代目のお父さん的存在(と、だいまつが勝手に思っているだけです)。

 

では、さっそく、設問毎に答案を比べて分析をしていきましょう!

 

と、その前に。ここから先は平成29年度事例Ⅰの過去問を解いて、自分の解答や与件文を見ながら読むようにしてくださいね。でないと、効果は10分の1以下ですよ!

 

過去問はLECのサイトからダウンロードできます(コチラ)。

 


 


第1問(配点20点)

景気低迷の中で、一度市場から消えた主力商品をA社が再び人気商品にさせた最大の要因は、どのような点にあると考えられるか。100字以内で答えよ。

 

【出題の趣旨】
創業後わずかな期間で高い業績をあげるに至った要因について、経営環境を考慮した上で分析する能力を問う問題である。

 

●シンゴ(83点)
最大の要因は、もともと地元での認知度が高い主力商品に取扱い商品を絞り込み、 新会社名にも冠することでその点を明確にし、限られた経営資源を主力商品に集中させた点にある。

 

<考察>
凄いの一言ですね。神々しいというか、なんというか。本当に分かりやすくまとまっていますね。

多くの受験生を悩ませたであろう設問要求の「最大の要因」という部分に上手く対応しています。具体的には、「地元での認知度の高い主力商品に絞った」という部分を柱(最大の要因)としながら、「商品名を新会社名に関したこと」、なおかつ「経営資源を主力商品集中させた」と上手く柱の部分を修飾して、要因を一つにまとめ上げています

また、出題の趣旨ある「経営環境を考慮した上で」という記述にも上手く考慮できていますね。「主力商品の認知度がもともと高い」というのは経営環境の話であり、また「限られた経営資源」というのも経営環境の話ですもんね。素晴らしい。

 

▲だいまつ(64点)
要因は、①X社の社員であったA社長が短期間で事業を譲り受け、主要取引先の販売支援を受けながら主力商品に絞り、仲間と共に主力商品名を冠した新会社を立ち上げた。②手作業を自動化し効率性を高め量産体制を構築。

 

<考察>
シンゴの答案の後では、自分の解答が恥ずかしくなってしまいます。

まず気になるのは「最大の要因」を問われているのに、①、②と解答要素が2つあることですね。解答を絞り込めない時にはリスク分散を図る上では大切なことですが、やはり設問要求に素直に答えていない部分は減点(もしくは全く点数が入っていない)ということでしょう。今回の設問で言えば、①に点数が入り、②には点数が入っていない可能性が高いと思われます。
また、①の中の要素もすべてが並列的で、「最大の要因」という設問要求には答えられていません

加えて、主述がおかしい(要因は、①X社・・・立ち上げた。)(②に至っては体言止め)、ため、何を答えているのかがいまいち分かりません。「要因は、」で書き始めたのなら最後は「~こと」や「点である」で締めくくりたいですね

その点、シンゴの解答は主述が明確で分かりやすいの一言です。どれだけ解答要素が盛り込まれていても、採点者に伝わらなければ意味がありません。(採点者が、「はぁ?」となったらアウトです)

それと、シンゴが「最大の要因」としていた「主力商品の地元での認知度が高い」というフレーズが盛込めていませんね。

 

■よこよこ(50点)
最大の要因は、地域の愛顧の応えX社の主力製品を継承したことであり、具体的には、①製造面で、X社の製法を守り品質と味わいを維持し、②販売面で、贔屓筋の支持を取り付け販路と商標権を獲得した為である。

 

<考察>
「最大の要因」にフォーカスした書き方ができているものの、シンゴの解答の柱である「主力商品の地元での認知度が高い」という部分にも触れることができていません。やはり、解答要素を外してしまうと点数が伸びないようですね。

 

第1問まとめ
80点クラスの答案は
①「最大の要因」という設問要求に沿って解答している
②主述がはっきりしており、文章が読みやすい

 

 


 

 

第2問(配点20点)
A 社の正規社員数は、事業規模が同じ同業他社と比して少人数である。少人数の正規社員での運営を可能にしているA 社の経営体制には、どのような特徴があるのか。100字以内で答えよ。

【出題の趣旨】
同業他社に比べて少数の正規社員による効率経営を実現している事業の仕組み及び管理体制について、分析する能力を問う問題である。

 

●シンゴ(83点)
特徴は、①取扱商品数を絞り込み②自社店舗による直接販売を行わないことで販路も絞り込み③菓子製造工程の自動化で業務省力化を図り、かつ補助業務を非正規社員に任せることで正社員のコア業務への集中を可能とした。

 

<考察>
第2問も凄いですね。少し詰め込み感はありますが、解答要素「全部入り」ですね。①②③は並列の要因で出題の趣旨にある「事業の仕組み」に該当する部分でしょう。「かつ補助業務を非正規・・・」は「管理体制」に該当する部分だと思われます。

私がシンゴの解答を見て感心したのは「少人数の正規社員での運営を可能にしている」という設問要求に真正面から答えていることです。彼自身、設問を解いている段階では出題の趣旨にある「事業の仕組み」と「管理体制」という二つの切口で問われている、ということは分からなかったと思います

しかし、「少人数の正規社員で運営するために、A社がしていること」を、与件文からしっかりと抜出し、解答に素直に盛り込んでいます。ここに考え過ぎた形跡は全くありません。変にひねったりしていません。「問われたことに、誰もが思いつくような当たり前のことを解答する(与件に書いてあることを根拠として)」、ミラクルシンゴの解答は、本当にこの2次試験の大原則を地で行ってます

 

▲だいまつ(64点)
特徴は、コア業務と非コア業務を見極め①正社員は餡づくりや営業、人事・経理等のコア業務を行い②非正規社員は箱詰め等の非コア業務を担当し、③毎日出勤と交代勤務の非正規社員もおり、効率的な運営体制を敷くこと。

 

<考察>
正規社員と非正規社員の部分に関しては、そんなに外していないような気もしますが、シンゴの答案に比べると①商品の絞込み、②自社店舗なし、③製造工程の自動化という、省力化が実現できている要因と思われるキーワードが盛込めていません。

 

■よこよこ(50点)
特徴は、①製造部門では、高い品質と味わいを維持しながらも、自動化による合理化や工業団地への進出により効率性を高め、②営業部門は、卸売により直接販売を行わず、地域での知名度を活かした販売をしている事である。

 

<考察>
①で「自動化による合理化」というキーワードは盛込めているように思います。しかしながら、設問要求(経営体制を問うている)からやや必要性が低いと思われるフレーズ「高い品質と味わいを維持しながらも」が盛り込まれています。また、与件文には「自社店舗による直接販売を行わず」とあるものを「卸売により直接販売行わず」と「自社店舗」→「卸売」と言い換えており、何を言いたいのかが分かり辛くなっている印象です。

ちなみに、シンゴは「自社店舗」と表現しており言い換えはしていません与件文にある文章をそのまま使うことが、分かりやすい解答を作る上では必須と言えるのではないでしょうか。言い換えてしまうと、本人は同じ意味で使っていたとしても、採点者は別の意味で捉えてしまう危険性もありますね。

 

第2問まとめ
80点クラスの答案は
①「少人数の正社員での運営を可能にしているA社の特徴」という設問要求に沿って解答している。
②解答は与件文の言葉をそのまま使っている。
③つまり、変にひねらず真正面から答えている。

 

 


 

 

第3問(配点20点)
A社が工業団地に移転し操業したことによって、どのような戦略的メリットを生み出したと考えられるか。100字以内で述べよ。

【出題の趣旨】
事業活動拠点の移設に伴う事業展開上の戦略的メリットについて、分析する能力を問う
問題である。

 

●シンゴ(83点)
戦略的メリットは、①地元の企業が集積していることにより地元企業との協働が容易となったこと、②製造業の集積に伴い他社のノウハウを吸収することによって全国進出への足がかりとすることができること。

 

<考察>
与件文に記載されている「主に地元の企業を誘致対象とした工業団地」という記述に着目し、「経営資源の限られたA社が、①地元企業との協働や、②製造業の集積による他社ノウハウを得ることがメリットだ」と、与件文から無理なく考えらえる解答を記載しているところは、相変わらず、「考え過ぎず良い」ですね。

しかし、これだけでは「単なる」メリットでしかありませんが、シンゴは答案の最後で「全国進出への足がかりとすることができること」と記載し、当社の今後の課題でもある全国進出に紐つけることで、「戦略的メリット」という設問要求に見事に答えています

 

▲だいまつ(64点)
メリットは①地元企業が集積しており、他の企業からノウハウ等を得ることで銘菓の品質を維持しつつ供給体制を整えたこと②他の地元企業と交流することで従業員の能力向上や組織の活性化を図れること。

 

<考察>
64点を取れている私の解答でも大外しはしていないでしょうが、シンゴの答案と比べるとやはり「戦略的」という部分が弱く、設問要求に答えきれていないような印象を受けます。

 

■よこよこ(50点)
メリットは、全国展開に必要な製品確保である。具体的には、①HACCP準拠により、品質の担保を図り、②従来の味わいと品質を守りながら生産性を向上し、③日産5万個の製品供給を構築したことである。

 

<考察>
凄いですね。しっかりと「全国展開に必要な製品確保」という文言を盛り込んで、設問要求通り「戦略的メリット」を解答しています。

一方、シンゴが書いていない、①HACCPによる品質確保、②生産性向上、③日産5万個体制を解答要素として盛り込んでいます

 

すると疑問が沸いてきませんか

 

シンゴは83点なので、シンゴが第3問の答案で記述した「①地元企業との協働、②製造業の集積による他社ノウハウ獲得」に全く点数が入らなかったとは考えられません。つまり、お父さん(よこよこさん)の得点が50点だったということを考えると、お父さん書いた「①~③の解答要素は採点対象外だったのか?」という疑問が出てきますね

 

そこで、79点を獲得した9代目リーダーのきゃしいの答案を見て見ましょう。

 

●きゃしい(79点)
メリットは①地元企業を誘致対象とした工業団地のため低コストで進出でき②製造工程の自動化により業務を効率化しコストが削減でき③HACCPに準拠することで品質を向上させ④売上拡大に対応し規模が拡大できた点。

 

<考察>
シンゴとは結構解答要素が全然違うと思いませんか?きゃしいも80点クラスの答案なので、第3問で「ほとんど点数が入らなかった」ということはまず考えられません。つまり、ここから導き出せる2次試験の真実は、「得点の入る解答要素は一つではない」ということです。

 

きゃしいの解答を詳しく見て行きましょう。

 

①は、「地元企業を誘致対象とした」という与件文の記述から容易に導き出せる内容ですし、②業務の効率化、③HACCPによる品質向上も与件文から導き出せる解答で、よこよこさんと同じ解答要素ですよね。

 

そして、「④売上拡大に対応し規模が拡大できた点」という記述によって、きゃしいの解答は単なるメリットから「戦略的メリット」を記載した解答となりました

 

シンゴときゃしいの解答を並べます。

 

●シンゴ(83点)
戦略的メリットは、①地元の企業が集積していることにより地元企業との協働が容易となったこと、②製造業の集積に伴い他社のノウハウを吸収することによって全国進出への足がかりとすることができること。

●きゃしい(79点)
メリットは①地元企業を誘致対象とした工業団地のため低コストで進出でき②製造工程の自動化により業務を効率化しコストが削減でき③HACCPに準拠することで品質を向上させ④売上拡大に対応し規模が拡大できた点。

 

解答要素は全然違いますが、きゃしいとシンゴの答案には共通点がありますね。

 

皆さん、気付かれましたか?

 

シンゴは全国進出という「今後の(第三の創業期)A社の課題」を解決するための戦略的メリットを書いており、きゃしいは売上拡大に対応し規模が拡大できたという「れまでの(第二の創業期)A社の課題」を解決するための戦略的メリットを書いています。

 

両方とも「戦略的メリット」という設問要求に真正面から答えているところは同じです。

 

つまり、設問で聞かれたことに対して、与件文から誰もが「ああそうか」と普通に考えられることを答えれば、「点数が入る」ということです。答えは1つではないのです。なので、皆さんが意識すべきは、①設問要求を強く意識して、問われていることに真正面から答えること、②与件文から考えられることを書くこと、なのです。

 

でも、この2つが本当に難しい・・・。だから、トレーニングを積むのです。「あ・・・また斜め上を行く解答を書いてしまったな」と感じたら、①設問要求を意識できていたか、②与件文のキーワードをちゃんと見つけられたか、そしてそこから無理のない解答が書けたか、自問自答してくださいね。

 

第3問まとめ
80点クラスの答案は
①「戦略的メリット」という設問要求に沿って解答している。
②解答は与件文から考えられる内容である。
③つまり、変にひねらず真正面から答えている。
↑なんか、第1問や第2問と同じだと思いませんか?

 

 


 

 

第4問(配点20点)
A社は、全国市場に拡大することでビジョンの達成を模索しているが、それを進めていく上で障害となるリスクの可能性について、中小企業診断士の立場で助言せよ。100字以内で答えよ。

【出題の趣旨】
地域ブランドとして優位性をもつ主力商品の全国市場への展開がもたらす問題を分析し、それに対して適切な助言をする能力を問う問題である。

 

●シンゴ(83点)
リスクとしては①主力商品の知名度が地元に限られており全国市場で売上を伸ばすことができないこと②全国市場進出の要件となる首都圏出店が未実現であり出店に伴う組織拡大の際の混乱や良質な人材を確保できないこと。

 

<考察>
ほんとうにこの人凄いですね。出題の趣旨をカンニングしたんじゃないかと思うくらい、題意を捉えた解答をしています。特に①の解答は、出題の趣旨に100%沿っています。

地元でしか有名じゃない→全国で売れない」という内容ですが、散々これまで書いてきた「与件から当たり前に導ける」内容となっていますね。

そして、②の「首都圏進出未実現→組織拡大による混乱・人材不足」も、事例Ⅰは「組織人事」がテーマであることを考えると「そりゃそうだ」と思えてしまう内容です。

 

なんですけれども、私がこの第4問のシンゴの答案で皆さんに知っていただきたいのは、「因果がとてつもなくしっかりしている」という点です。皆さん気付きましたか?

 

順番に行きますよ。

 

①地元でしか有名じゃない(因:与件の記述)→全国で売れない(果:助言)

 

②全国市場進出の要件となる首都圏出店が未実現(因:与件の記述)→組織拡大による混乱・人材不足(果:助言)

 

どうでしょうか。与件文に書いてあることを「因」(つまり根拠)としながら、当然に導き出せる帰結を「果」として助言しています。

 

シンゴは83点もの高得点を獲得していますし、出題の趣旨に完全に沿った解答をしていることから、他の設問と同様に第4問でほとんど点数が入らなかったということはないでしょう。だとすると、設問で「助言」を求められたときには、与件文にある記述を「因」として、解答欄に記載した上で、「果」、つまりは助言の内容を書くと、「点数がもらえる」ということです。

 

「助言系」の問題では、提案を山ほど盛り込んだ詰込み型の解答をしばしば見かけますが、やはり助言をしている以上は、「なぜそれを助言するのか」という部分、つまり与件文の記述・根拠(因)を書くべきなのだ、ということがシンゴの答案から分かりますね。

 

それと、皆さん忘れてはなりません。恐ろしいほどの文章の読みやすさを。
シンゴの答案が如何に読みやすいかは、次のだいまつの答案を見ていただければ分かります(( ;∀;)シクシク

 

▲だいまつ(64点)
リスクは①地元と比べ全国では知名度が低く、足がかりの首都圏出店の販売ルートの開拓ができない②全国的に販売が振るわない③全国市場で戦える新商品が開発できない④販路拡大等の負債の増加での倒算リスク。

 

<考察>
①は因果で結べているような気もしますが、文章としての作りが本当にいまいちです。①前半の「知名度が低い」と②「全国的に販売が振るわない」を、近づけてかけばまともな解答になるにも関わらず、なぜ販売ルートの開拓に結びつけてしまったのか・・・。こうした書き方をするなら、「知名度が低い」を①の前にくくり出して、両方にかかっていることが採点者に分かるようにしなければなりませんね。

 

それと、皆さん私の③と④を見てどう思われるでしょうか?先ほどのシンゴの答案との違いはどうでしょうか。

 

そうです。

 

見ていただいた通りの「詰込み型」の解答です。与件文の記述からして、私が書いた「③全国市場で戦える新商品が開発できないリスク」や、「④販路拡大等によって負債の増加で倒算リスクが増す」という部分にも点数が入ると思いますが、私の点数が64点しかないのは、詰込み型で「因」がなく、「言葉足らずになってしまっている」という部分が関係しているような気がします。もちろん、他の設問でのダメさ加減も影響しているでしょうが。

 

第3問でお伝えしたように、2次試験の解答は一つではありません。とすると、私の③や④の解答内容も上手く書けばもっと点数がもらえのではないかと思っています

 

例えば、「A社は独自で主力商品を作り上げた経験がなく(因:与件から)、全国市場で戦える新商品が開発できない」や、「過剰な販路拡大のための投資はX社のように(因:与件から)、巨額の負債を抱え倒産するリスクを抱える」といった具合にです。

 

どうですか?因果を意識すると見違えるような解答になったと思いませんか?もっと早くこのことに気付いていれば、因果を意識してまとめるようにトレーニングしたんですが・・・(皆さんは反面教師にしてくださいよ!)

 

■よこよこ(50点)
A社は、人材不足による販売力低下リスクがあり、①採用・配置面で営業経験者の採用、②評価・報酬面で成果主義的な評価報酬制度導入・能力開発面でOJT、Off-JTによる教育を実施するべきである。

 

<考察>
うーん、これはいただけませんね・・・(すいません、よこよこさん)。設問文では「なんのリスクがあるかを答えてくれ」と言っているのに、「リスクを防ぐためにこういった手を打ちましょう」と、問われていることに真正面から答えていませんね。あまり点数は入っていないように思われます。

 

第4問まとめ
80点クラスの答案は
①「リスクの可能性」という設問要求に沿って解答している。
②解答は与件文から考えられる内容である。
③つまり、変にひねらず真正面から答えている。
④さらに、助言の問題である本問において、与件文の記述を「因」とし、そこから導ける帰結を「果」として、「因果」の両方を答案に盛込んでいる。

 

 


 

 

第5問(配点20点)
「第三の創業期」ともいうべき段階を目前にして、A社の存続にとって懸念すべき組織的課題を、中小企業診断士として、どのように分析するか。150字以内で答えよ。

【出題の趣旨】
非同族支配の中小企業であるA社が、「第三の創業期」といわれる新しい時代に向けて、どのような経営課題に直面しているのかを分析する能力を問う問題である。

 

●シンゴ(83点)
課題は、主力商品がX社の商品に依存しA社独自で創りあげたものではないため、全国市場に通用する新商品の開発を行う能力を向上させることである。そのため、開発を担当する専門部門や担当者の設置、 開発担当者の中途採用による人材確保、教育等を行うことによるA社の製品開発力の向上が必要となる。

 

<考察>
またまた出ましたね。因果攻撃です。前半部分を見てください「課題は、主力商品がX社の商品に依存しA社独自で創りあげたものではないため(因:与件から)、全国市場に通用する新商品の開発を行う能力を向上させることである(果)」という構造になっています。これに続く文章も、専門部署の設置(組織構造)、中途採用(人的資源管理の「採用」)、教育(人的資源管理の「育成」)と、モレなくダブリなく解答を組み立てています。

少し気になる点があるとすると、後半部分が「対応策」ぽくも見えてしまうというところでしょうか。それと「戦友の引退」や「第三の創業期」といったキーワードから導かられる「ノウハウの承継」という課題が書けていないところが他の4つの設問に比べて、やや物足りなさを感じるところでもあります。
(それでも、十分ですけどね・・・)

 

▲だいまつ(64点)
課題は①主力商品に依存しており、全国市場で戦える新商品開発を行うための専任担当者の設置と、ノウハウ蓄積、人材の育成・確保②部門間で情報やノウハウを共有し、組織的一体感を作り出すこと③非正規社員に対する公平な評価制度や教育制度導入や働きやすい環境作りで、士気を高め、ビジョンを達成していくこと。

 

<考察>
①に関しては、「因」が弱いですね。単に「主力商品」ではなく、「X社の商品に依存し、A社は独自で主力商品を作り上げた経験がなく」を「因」とすべきですね。②に至っては「因」を書くことができていません。例えば「共に苦労を乗り越えてきた戦友の多くが定年退職してしまうため(因:与件から)、部門間で情報やノウハウを共有し、組織的一体感を作り出すこと」とすれば、因果がはっきりして良くなりますね。③に関しては、「非正規が多い→衛生要因を整えるべき」という切口を重視し過ぎ、設問要求に答えていません。

 

「第三の創業期を迎えるにあたっての課題」は、与件文を読む限り、「戦友の多くが定年退職する」、「全国の市場で戦うことのできる新商品の開発と、それを実現していくための人材の確保や育成」の2つだと思われますが、過去問をやり込んで行くと、今回のだいまつのように「このキーワードなら、この解答」というように自然と体が反応してしまい、斜め上を行く答案を書いてしまいがちです。可能性として頭の片隅においておく必要はありますが、切口重視で突撃してはいけません。あくまでも設問文と与件文ありきです。

 

ちなみに第2問では、平成25年度の事例Ⅰ(第1問、設問2、A社が急速な事業の拡大にもかかわらず正規社員の数を大幅に増員せずに成長を実現してきた体制を問われた問題)を思い出した人も多いでしょう。近しい過去問を思い出すことは大切です。今回(第2問)は設問文・与件文の記述ともにぴったりと当てはまりましたので、同じような切り口で解答してもOKでしたが、あくまでも設問文と与件文次第であることを肝に銘じましょう

 

■よこよこ(50点)
C社は、①定年退職者によるノウハウ継承や生産力の維持・強化を図るため、人材育成部門を設置する。②商標権や地域の愛顧を活かすために、 宣伝部門の設置し、宣伝に関わる権限の移譲を図る、③全国展開による意志疎通不足に対して、定期会議の設定を行う。

 

<考察>
①に関しては、因果もしっかりしていて戦友引退対策として、与件文から考えられる内容でGOODですね。しかし、首都圏・全国進出のための新商品開発という課題に対する記述が見当たらないところが残念ポイントでしょうか。

 

第5問まとめ
80点クラスの答案は
①「A社の存続にとって懸念すべき組織的課題(直面する課題)」という設問要求に沿って解答している。
②解答は与件文から考えられる内容である。
③つまり、変にひねらず真正面から答えている。

 

 


 

 

<まとめ>
皆さん如何だったでしょうか。83点答案を見てどのようなことにお気づきになったでしょうか。

「設問文で問われたことに対して、与件文の記述を根拠に、そりゃそうだと思える解答を書いている」と、お感じになったのではないでしょうか。

 

一方で、だいまつの解答や、お父さんの解答は、設問文や与件文を無視した内容の記述が目立ちました

 

今回の記事を通じて、

①設問要求に沿って解答する
②解答内容は与件文を根拠とし、当たり前に考えられる内容を書く(変にひねらない)
③因果は大切
④解答は一つではない

という、2次試験対策でよく言われていることが、「大切だ」ということを改めて確認できました。

 

シンゴの答案が素晴らしいのは、上記①~③がちゃんとできているからです。超高得点答案には、「独創的な解答内容」はありませんでした。

 

これから2次試験の勉強を始められる方だけでなく、既に2次試験対策をかなりされている方も、

 

設問文で問われたことに対して、与件文の記述を根拠に、そりゃそうだと思える解答を書く。

 

ということを、意識してトレーニングを積んで行きましょう。

 

なお、私の拙い分析力では、シンゴの答案を活かしきれていないはずなので、皆さんがお気付きのことがあれば、どしどしコメントしてくださいね!道場読者でノウハウを共有して今年の2次試験に合格しましょう!

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

以上、だいまつでした。次回は平成29年度の事例Ⅱです。
(1万3千文字・・・、こんなの続けられるかな・・・)

いいね!と思っていただけたら
にほんブログ村 士業ブログ 中小企業診断士へ
↑ぜひ、クリック(投票)お願いします!
皆様からの応援が我々のモチベーション!!


:❀:✿:❀ 道場夏セミナーのお知らせ ✿:❀:✿:❀

一発合格道場 夏セミナー2018

☆道場メンバーやOBが診断士2次試験突破のために実施したことをお伝えします!
☆受験生のみなさんの悩みや疑問に個別にお答えします!

応募方法は後日ご案内します。まずは予定の確保をお願いします!!

■夏セミナー2018 in東京

□ 開催日時:2018年8月11日(土) 14:00〜16:30※懇親会は17:15〜19:15予定
□ 会場:月島区民館(〒104-0052 東京都中央区月島二丁目8番11号)
□ 定員:50名(先着順)
□ 参加費:1000円+懇親会参加の方は4000円予定

■夏セミナー2018 in大阪

□ 開催日時:2018年8月18 日(土) 13:30〜16:30※懇親会は17:00〜19:30予定
□ 会場:マイドームおおさか6階会議室(〒540-0029 大阪市中央区本町橋2番5号)
□ 定員:30名(先着順)
□ 参加費:1000円+懇親会参加の方は4000円予定

✿:❀:✿:❀:✿:❀:✿:❀:✿:❀:✿:❀:✿:❀

 

みなさん、おはこんばんにちは、だいまつです。

 

1次試験が5日後に迫ってきましたね。

 

1次試験を受験される方は、直前の追い込みに余念がないと思いますが、ここで気にしておきたいのはそうやって頑張って1次試験を通過した「あと」のことです。

 

本当に皆さん1次試験を通過するために必死に勉強しておられるため、1次試験後に燃え尽きてしまい2次試験の勉強に手がつかなくて、「出遅れてしまう方が、かなり多く」いらっしゃいます。

 

そこで、今回は平成29年度試験の受験者データに基づく、1次試験と2次試験の合格難易度の「違い」を皆さんに理解していただき、1次試験終了後にスタートダッシュを切っていただくための記事を書きたいと思います。

 

なお、今回の内容は以前にタキプロのブログで書いた内容+αなので、そちらで読んでいただいた方はスルーしていただいてOKです。

 

さてさて。

 

ここで、突然ですが皆さんへ質問です。

 

1次試験(7科目受験)と、2次試験の合格率はそれぞれ何%だったでしょうか?

 

・・・ご存じの通り、試験年度によって若干の上下はありますが両方とも20%前後です。

 

では、次の質問です。1次試験と2次試験の合格率はほぼ「同じ」でしたが、合格難易度は「同じでしょうか?

 

・・・色々な考え方があると思いますが、私は同じではないと思っています。

 

その(合格難易度の)違い・理由などが今回のブログのテーマです。

 

まず、下の表を見てください。

 

 

これは中小企業診断協会がHPで公表している平成29年度1次試験の申込者数、受験者数、試験合格率です。

 

表を見ていただければ分かる通り、申込者数20,118人に対して受験者数①(1科目でも受験した人の人数)は、16,681人となっており、3,437人(17.1%)もの人が、「申込みをして受験料を払ったにも関わらず、1科目も受験しなかった」ということになります。

 

さらに受験者数①から受験者数②(全科目受験)は、14,343人へと2,338人(11.6%)も減少しています。これは、科目合格制度を戦略的に活用している受験者がいることの現れだと思われます。

 

では、全科目を受験した受験者数②の14,343人全員が、やる気全開で、計画を立てて、効率的にバリバリ勉強してきた受験生ばかりかでしょうか?

 

 

 

 

必ずしもそうではないでしょう。

 

例えば、

✓今年は科目合格狙いだが、せっかくだから全科目受けてみよう
✓勉強時間は足りなかったけれども、やれるだけやってみよう
✓勉強はほとんどしていないけど、素の状態でどれだけやれるか
 受験してみよう

という人が少なからず含まれているはずです。

 

1次試験の受験者はスクリーニングされていません。「お金を払って申込書さえ書ければ誰でも受験する」ことができます。そのため、例え全科目を受けた受験者数②でも、個々の受験者のレベル(知識だけでなく真剣度も含めて)には「大きなばらつき」があると言えます。

 

また、1次試験は絶対評価となっています。そのため、他の受験生と比べられることはありません。純粋に自分自身が7科目合計で足切なく420点を取れるか、取れないかの勝負です。

 

そのため私は、合格率20%(5人に1人しか受からない)という、見かけの数字から受ける難しさの印象よりは実際の難易度は低い」と考えています。
(1次試験を通過するためにはたくさんの努力が必要だが、「過度に1次試験の壁を高いと思う」必要はない)

 

 

一方、2次試験はどうでしょうか。

 

下の表を見てください。

 

 

先ほどと同じく、中小企業診断協会のHPで公表されている平成29年度2次試験の申込者数、受験者数、試験合格率です。

 

皆さん、先ほどの1次試験の表と見比べて、どんなことに気付かれたでしょうか。

 

申込者数が4,453人と圧倒的に少ないのはもちろんなのですが、私が皆さんに知っていただきたいのが、申込者数に対する受験者数の多さ(受験率の高さ)です。具体的には、申込者数4,453人に対して受験者数①(1科目でも受験した人の人数)は4,289人と、申込者数からわずか164人(3.7%)しか減少していません。さらに、受験者数②(全科目受験)は4,279人と受験者数①から10人(0.2%)とほとんど減っていません。これは、科目合格制度がないことが影響していると思われますが、「2次試験においては、途中であきらめる人など居ない」ということを物語る凄まじい数字です。

 

そして、この受験者数②(全科目受験)のうち830人が2次筆記試験を通過し、合格率19.4%となっています。

 

これはつまりどういうことかと言うと・・・

 

✓1次試験とは、受験生の試験に臨む姿勢が違う

診断士を目指して1次試験を通過し、目の前の2次筆記試験に受かれば診断士になれます(後に控える2次口述試験の合格率はほぼ100%)から、ほとんどの受験生が「必死」です。もちろん、1次試験の受験者も必死ではあると思うのですが、必死な人の割合と必死さの度合いは、断然2次試験の方が高いと言えます。

2次試験を受けたことのある方は分かっていただけると思いますが、2次試験会場は得も言われぬ独特の張り詰めた空気に支配されています。

今思い返してみれば、2次試験会場の独特の空気感は、会場に集まった受験生の2次試験に賭ける真剣な姿勢・想いと、そこから来るプレッシャーや緊張感が作り上げたものだったのではないでしょうか。

少なくとも、2次試験会場の空気の重さは、1次試験会場とは比べ物にならないくらい「超絶重い」というのが私の印象です。

また、当然の話ですが、2次試験受験者は全員が1次筆記試験の合格者です。1次を通過できるだけの能力(知識・対応力)のある人が2次試験を受けに来ています

そのうえ、2次筆記試験は、各科目40%以上、全科目で60%以上という合格基準は公表されているものの、実質的な「相対試験」であると言われています。1次試験を突破した猛者たち5人の中で、合格という椅子に座れるのは、たった1人だけ、残りの4人は涙を飲むことになります

 

ここまではOKですか?

 

では、少し脇道にそれます。

 

だいまつが大学時代に取った基本情報技術者試験の合格率は20%前後、宅建は15%ちょっとでした。一方で、今年度の東大の2次試験の倍率は3.2倍(合格率31%)でした。

 

合格率は、だいまつの持っている資格の方が低いですね。では、実際にどちらの試験の難易度が高いかと言えば・・・、皆さんお分かりですよね・・・。

 

「誰でも」受験できる基本情報技術者試験や宅建と、「選びに選び抜かれたほんの一握りの学業優秀な人しか受験できない東大の2次試験」とでは、難易度は大きく異なります。そのため、単純に合格率だけでその試験の難易度を測ることはできないのです。

 

なお、決して、基本情報技術者試験や宅建を貶している訳ではありませんのであしからず。

 

話を診断士試験に戻します。

 

✓「誰でも」受験でき、絶対評価で受験生のレベル・やる気には
  ばらつきがある1次試験

✓「1次試験通過者しか」受験できず、相対評価で受験生のレベル
  やる気にばらつきが
少なく、なおかつ全員が必死の2次試験

 

ともに合格率は20%前後ですが、どちらが合格難易度が高いですか

 

・・・そうです。当然に合格難易度は2次試験の方が「高いはずです。

 

1次対策に手一杯で2次対策はできていないという方、1次と並行して2次対策も進めておられる方、今年2次試験にリベンジしようとされている方、このブログを読まれている受験生の皆さんの状況は様々でしょうが・・・

 

中小企業診断士になること、それは難易度の高い2次試験に合格することに他なりません

 

今回ブログのお読みいただいた受験生の皆さんが2次試験の合格者(5人に1人)になるために、「1次試験終了後に自分が何をすべきか(どうやって他の4人と差別化するか)」を改めて考え、スタートダッシュを切るためのヒントになればと思うのです。

 

では、1次試験終了後直後にどういった動きをすべきか簡単に紹介しておきます。

 

1.教材を確保する

詳しくは以前にブログで書いていますのでそちらを参考にしてください。そもそも教材がなければスタートダッシュは切れません(教材は1次終了後にすぐに着手できるよう事前に確保しておいてほしいですが)。

 

2.事例Ⅰ~Ⅳの過去問をとりあえず1年分解いてみる

敵がどういったものかイメージできなければ、そもそも学習計画(戦略)が立てられません。まずは、平成29年度の事例Ⅰ~Ⅳを一通り解いてみて、2次試験がどういったものなのかを把握するようにしてください。

なお、2次試験も1次試験と同じで「過去問のやり惜しみ(実力試しのために後に取っておくなど)」はだいまつが100%禁止します。そんな時間も余裕もありません。すぐに過去問に触れて2次試験の全体像をつかんでください。

ちなみに、過去問はLECサイト(コチラ)からダウンロードできます。本試験の際の問題用紙のサイズはB5(両面)、解答用紙はA3(A4サイズの解答用紙が2枚並んでいるイメージ)です。

 

3.道場セミナーに参加する

冒頭でご紹介しているように8月11日(土)には東京セミナーが、翌週の8月18日(土)には大阪セミナーを開催します。不安も多いでしょうから、是非道場のセミナーに参加してこれからに備えましょう。

 

とりあえずはこれくらいです。1次試験終了後には当ブログでも2次試験対策の記事がたくさん発信されますので、毎日チェックしてくださいね。

 

1次試験から2次試験まではたったの2か月半しかありません。今回の記事が1次試験通過後すぐに皆さんが2次試験対策に着手する動機付けになれば幸いです。

 

以上、だいまつでした

 

 

いいね!と思っていただけたら
にほんブログ村 士業ブログ 中小企業診断士へ
↑ぜひ、クリック(投票)お願いします!
皆様からの応援が我々のモチベーション!!


✿:❀:✿:❀ 道場夏セミナーのお知らせ ✿:❀:✿:❀

一発合格道場 夏セミナー2018

☆道場メンバーやOBが診断士2次試験突破のために実施したことをお伝えします!
☆受験生のみなさんの悩みや疑問に個別にお答えします!

応募方法は後日ご案内します。まずは予定の確保をお願いします!!

■夏セミナー2018 in東京

□ 開催日時:2018年8月11日(土) 14:00〜16:30※懇親会は17:15〜19:15予定
□ 会場:月島区民館(〒104-0052 東京都中央区月島二丁目8番11号)
□ 定員:50名(先着順)
□ 参加費:1000円+懇親会参加の方は4000円予定

■夏セミナー2018 in大阪

□ 開催日時:2018年8月18 日(土) 13:30〜16:30※懇親会は17:00〜19:30予定
□ 会場:マイドームおおさか6階会議室(〒540-0029 大阪市中央区本町橋2番5号)
□ 定員:30名(先着順)
□ 参加費:1000円+懇親会参加の方は4000円予定

 

✿:❀:✿:❀:✿:❀:✿:❀:✿:❀:✿:❀:✿:❀

 

みなさん、おはこんばんにちは、だいまつです。

 

いよいよ丁度一ヵ月後は1次試験日ですね。

 

皆さん、1次試験に合格するための準備、万全ですよね?

 

読者の方々の「万全デース」という、声が私にはいま聞こえました。

 

ありがとうございます。

 

では、もうひとつお伺いします。

 

2次試験に合格するための準備、万全ですよね?

 

・・・おっと、どうしたことでしょう。こちらは全く反応がありません

 

でも、実際そうですよね。この時期は1次試験対策優先の方が多く、2次試験対策が十分にできている人(特にストレート受験生)は多くないと思います。

 

・・・模試も終わり1次試験対策が佳境に入ってくるため、あとひと月間この状況(2次対策が不十分な受験生が多い状況)は変化しません。

 

そうすると来月の頭には2次試験対策が不十分な1次試験通過者が大量発生します。(ディスっているわけではないのであしからず)

 

そこで何が起きるでしょうか?

 

ちょっと想像してみましょう。

 

1次試験終了時点から2次筆記試験日までは約2ヶ月半しかありません(時間に余裕はありません)。その一方で、診断士を受験されている皆さんは「オトナ」であるため、比較的お金には余裕があります。しかも、1次試験を通過するために途方もない時間とお金をつぎ込んでいます(サンクコストが発生している)。その上、2次試験に受かれば、目指していた診断士になれるのです。

 

すると・・・、多くの受験生の方が1次試験後に大慌てで2次試験対策を開始し、評判の良さそうな本を買い漁ります

 

こうした中で、人気の2次試験対策教材は品切れ状態に陥ります。

 

もし、出遅れてほしかった教材が変えなければどうでしょうか。

 

考えてもみてください。2ヶ月半先の2次試験に受かれば診断士になれる。なのに、読者の皆さんの目の前には勉強するための材料がありません(もしくは不足している)。一方、オトナ買をしたライバル達は、せっせと買い集めた教材を使って学習を進め、着実に力を付けています

 

時間もある。やる気もある。なのに、教材がない

 

悪夢ですよね。

 

前置きがだいぶと長くなりましたが、道場読者の皆さんが、こうした事態に陥らないように、とりあえずだいまつが「これだけは買っておけ」という書籍(厳選書籍)をご紹介しておきます。

 

1次試験の追い込みに忙しい時期ではありますが、ネットでポチるくらいの時間は確保できるはずです。1次試験後にちゃんとスタートダッシュが切れるように、勉強道具を確保してしまいましょう!

 

1.テキスト系

(1)中小企業診断士2次試験合格者の頭の中にあった全知識
   独学生に特におすすめ)

実は2次試験で必要になる(使う)知識は、皆さんが思っている以上に少なく、事例Ⅰ~Ⅲはこの一冊に収録されている内容で十分です。本書は、結構コンパクトに2次試験対策に必要な知識をまとめてくれています。(それでも「情報量が多過ぎる」くらいで、だいまつ的にはもっと絞ってくれると「いいな」と思っていますが)。時間もないですし、余裕のないストレート生は、事例Ⅰ~Ⅲのインプットはこの一冊だけに絞ってしまって良いでしょう。
なお、「独学者の方に特におすすめ」と書いたのは、受験校に通われている方は、各学校のテキストがあると思いますので、本書に手を出す余裕がないかもしれないからです。
ちなみに、2018年版は7月17日発売予定のようです。

 

2.過去問解説

(1)ふぞろいな合格答案エピソード11答案分析4答案分析
   (通学生、通信生、独学生すべてにおすすめ)

現時点では知らない人が多いかもしれませんが、2次試験対策では有名な書籍です。ふぞろいの価値は、2次試験過去問の解答が公表されないなかで、膨大な再現答案の分析に基づく合格要素(キーワード)の抽出と、これに対する得点の割当によって自己採点を可能にしているところです。

なお、ふぞろい11には平成29年度試験の情報しか収録されていません。答案分析4(平成28・27年度)答案分析3(平成26・25年度)3冊(5年分)があればとりあえず安心でしょう。

ちなみにだいまつは、ふぞろい11の執筆メンバーの一人で、事例Ⅰを複数の仲間と担当していました。だから「買ってほしい」という訳ではありません。2次試験対策を進める上で恐らく多くの受験生が手に取ることになると思います。毎年結構品切れしているため、道場読者には早めに確保しておいてほしいと思っています。

 

(2)TAC 中小企業診断士 2018年版 第2次試験過去問題集
   (独学生に特におすすめ)

2次試験対策が初めての方からは内容が小難しくて・・・、という声もちらほら聴かれますが、診断士の2次試験をロジカルに解説してくれている良書です。「ふぞろい」は、順を追った丁寧な解説(設問要求→与件文→解答の組立て)という点で本書に劣ります。「設問文の考察」、「設問と与件文の紐つけ」、「優先度を付けた解答の組立て」等々、ロジカルに解答を組み立てる上で大変参考になります。確保しておいて損はない書籍でしょう。
ちなみに本書の活用上のポイントは「じっくり読むこと」です。順を追って丁寧(長々と)に解説されているため、飛ばしながら読むと「はてなマーク」が飛んでしまいます。

 

「たったこれだけ?」と思われるかもしれませんが、時間もない中で、そんなにたくさんの教材をやり切ることはできません。1次対策でも申し上げているように、2次対策もしっかりと教材は絞り込んで、深く、みっちりやることが大切です。

 

なお、事例Ⅳは、だいまつがTACの「事例Ⅳ集中特訓」というオプション講義の教材と過去問しかやっておらず、それ以外の教材に明るくないことから今回ご紹介ができません(すいません)。

 

事例Ⅳの教材ネタは、きっと道場メンバーの誰かが拾ってくれるでしょう。たぶん・・・(;一_一)

 

1次試験対策も大切ですが、2次試験を受からないと診断士にはなれません。今回の記事が、1次試験終了後のみなさんのスタートダッシュに繋がれば幸いです。

 

以上、だいまつでした。

 

いいね!と思っていただけたら
にほんブログ村 士業ブログ 中小企業診断士へ
↑ぜひ、クリック(投票)お願いします!
皆様からの応援が我々のモチベーション


 

 

出題傾向の変化なし
一次試験の傾向変化はなんだったのか

940a739715de397ada53e9c05da095e8_s

おはようございます。こばです。
二次筆記試験の合格発表まであと2週間を切りましたね。
先日、プロ野球のベストナインが発表されした。今年からルールが改正され重複投票が可能となり、大谷翔平が投手とDHの2部門で受賞しました。
さらに、昨日MVPが発表され
パリーグ:大谷翔平
セリーグ:新井貴浩
大方の予想通りの結果となりました。

また、今年導入したコリジョンルールも、夏に改正されました。

生産管理において重要になるのが、ルールの周知徹底。でも、ルールをただ守ればいいだけではなく、上記のようにルールが現場に則してないのなら変えてしまう必要がある。

今年の事例Ⅲのはそのようなことが必要な内容であったと思います。

前回に引き続き、TACTBC大原の3社分の模範解答を比較します。
模範解答は各自確認。

□解答比較□

問題1:カット野菜業界における C 社の a 強みと b 弱みを、それぞれ40 字以内で述べよ。

この問題は定番ですね。去年までと同じ内部環境分析になっています。
この場合、基本的に2つの切り口で分析を行います。

・生産面
・営業面

%e5%95%8f%e2%91%a0

3社とも強みに営業面、弱みに生産面を持ってきています。
過去の事例企業では技術力が高いことが定番でしたが、今回の企業は違います。
クレームが多発するなど生産管理で問題がある状況です。
弱みがあり過ぎて、どうまとめるかが困りますが、

・組織として生産管理ができていない(統制)
・クレームが多発している(品質)
この2つの要素を入れながらまとめればいいと思います。

問題2:現在 C 社が抱えている最大の経営課題は、収益改善を早急に図ることである。生産管理面での対応策を 160 字以内で述べよ。

続きまして問題2。
少し問題の表現が違いますが、過去の問題と同じ内容です。
生産管理面での対応策とありますので、取引先の拡大などの営業面での助言はできません。
現状の弱みの克服がテーマになります。
しかし、問3、問4の解答でも同じような回答が必要になるので、どう与件文を対応させるかですが、重複しながら使えばいいと思います。

%e5%95%8f%e2%91%a1

3社とも同じような内容になっていました。

収益性の向上に繋がる対応策であるため、基本的には重複作業などの無駄な業務を減らすことを助言しています。
また、それを効率的に行うための計画や実際の費用がどうだったかをチェックするための管理体制を変更する流れです。

この問題でクレーム対応への対応策を入れるか少し悩みましたが、
クレーム対応は問3がメインの問題になるので、入れなくても良いと思います。

問題3:C 社では、クレームを削減する改善活動を計画している。このクレーム改善活動を 最も効果的に実施するために、着目するクレーム内容、それを解決するための具体的 対応策を 120 字以内で述べよ。

平成24年や平成27年にも図表はありましたが、与件文の補足情報という意味合いが強く、図表を読み取らなくても回答ができました。しかし、この問題は与件文の内容からではなく、特性要因図から対策を考える必要があります。

%e5%95%8f%e2%91%a2

TACのみクレーム内容を1つに絞っています。TACとしては意外な対応かと感じます。
ABC分析においてAランクに分類する上位80%に対策を立てる方が無難な対応と思います。
また、特性要因図で4Mの視点で分析しており、それぞれ異なるクレームに起因しているため、各クレームと対応しながら対策を立てるのが良いでしょう。

問題4:C 社社長は、経営体質の強化を目指し、今後カット野菜の新事業による収益拡大を 狙っている。またその内容は、顧客からの新たな取引の要望、および C 社の生産管 理レベルや経営資源などを勘案して計画しようとしている。この計画について、中小 企業診断士としてどのような新事業を提案するか、その理由、その事業を成功に導く ために必要な社内対応策とともに 160 字以内で述べよ。

これまたオーソドックスな問題です。最後は戦略と生産管理を連動した問題です。
診断士試験において、助言の方向性として高付加価値製品の提案が基本線です。設備投資の不確実性もありますが、高付加価値製品の提案で良いでしょう。

%e5%95%8f%e2%91%a3

やはり、3社とも高付加価値製品の提案をしています。
この問題では3つの内容、新規事業・理由・社内対応策を聞かれていますが、TBCの解答では理由の部分がわかりにくくなっています。

このような問題では
新規事業は○○である。
理由は○○である。
社内対応策は○○である。とそれぞれ明記するほうが無難でしょう。

一次試験で運営管理の出題傾向が大きく変化したので、
二次試験でも同様の変化があると予測していましたが、変化はなかったようです。
この事例であれば、過去問の対策を十分おこなっていれば解答は難しくなかったと思います。
しかし、この変化のないことが不気味です。来年以降どのような問題が出題されるのか。

ではまとめ。

・今年の事例Ⅲは運営管理と違いオーソドックス。
・各受験校とも同じような解答に収束している。
・過去問の対策が十分できていれば解答は難しくない。
・今年に出題傾向の変更がなかったことが、来年以降どう影響するのか。

byこば



大切なものは目にはみえない

2%e3%81%a4%e3%81%ae%e5%86%86%e3%81%a8%e7%b7%9a

おはようございます。こばです。
いきなり問題です。
この2つの円と直線の全てに接する円はいくつでしょうか?


答は4つと思ったあなたは要注意かも。

今週からプロ野球もCSファイナルシリーズ開幕し、セリーグではカープが25年ぶりの日本シリーズに王手をかけた。プロ野球もいよいよ最終局面に。
そして、診断士試験当日まであと9日。

2か月以上本気で対策を行った受験生はみな合格レベルに到達しているはず。
一次試験と違い、直前期の詰め込みが勝負を分ける試験ではない。
特別な試験対策は不要。

最後の週末に行うべきことは試験当日のシミュレーション。
昨年の私も週末に、MMCのスパーリングを活用して当日の試験イメージを行いました。

そこで意識したことは

予定した行動を予定した通り実行する

先週の記事で入念過ぎる事前準備は邪念に繋がると書いた通り、決めていた行動も現場対応ができるように幅を持たせていました。緊張した場面で、全ての行動を完璧に実行することは難しい。

ミスをすることを前提に、行動をすることが重要。

各工程のミスを事前に想定する。

□ミスの想定□

ミスをすることまでイメージしておけば、ミス後のリカバリーが早期に可能となる。

回答手順ミス
時間通りに実行するも、少しずつ後ろ倒しとなり時間切れ。

よくあるミスが時間切れ。
各工程時間を遵守するあまり、各工程のバッファーをすべて使い切り余裕時間がなくなってしまう。

■対策
ボトルネック工程まで最速で実行。読む・考える・書くにおいて、生産性が一番低い工程に十分な時間を確保する。
各工程でバッファーを使うのではなく、ボトルネック工程で使い切る。

回答要素ミス
良い点数をとるために、学んできた要素をすべて盛り込む。

合格したい気持ち、自分の力を出し切りたいと思う気持ちが自分よがりな回答を書かせてしまう。
相手にわかりやすい文章ではなく、回答要素の詰め込まれた漢文のような文章となる。

■対策

1.課題は持続的競争優位性確保。

2.課題は持続的な競争優位性を確保することである。

回答要素は同じ2つの文章だが、漢字ばかりの文章は読みにくい。
採点基準が明確でない以上、ミスをしないことが重要。高得点につながると思われる回答ではなく、×にされない回答を心掛ける。

読む工夫ミス
聞かれたことがしばし意味不明。

この試験の本質である聞かれたことに素直に答える。これができない問題が多く出題される。

■対策
この問題に抜本的な対策はない。
社長の言葉に想いを馳せ、質問に対してオウム返しで対応する。
答えたふりをすることが賢明。明らかな×ではないと思ってもらえることが重要。

上記のミスは一部でしかない。それ以外のミスについても一度考えてみましょう。

 

□試験当日の心構え□

試験特性および得点開示の結果からも、二次試験は実力が拮抗した中での戦いと考えられる。
心構え1つで大きく試験の結果を左右する。

冒頭の2つの円と接線の問題の答えは8つ
4つと答えた人は、目の前の問題に集中し過ぎている可能性がある。
集中すると1点に集中する傾向がある。

その状態は緊張状態とほぼ同じ、受かりたい気持ちが視野を狭めている。
試験当日は誰しも緊張する。

その緊張状態で重要なことは

緊張した場合、複数の視点から回答を検討せず結論を急いでしまう。
そうなると目先の問題に集中し、自分が気持ちいい回答を書くだけになる。

そうならないために言葉1つにとらわれるのではなく、全体を俯瞰してみる。

言葉  ⇒ 文章
文章  ⇒ 段落
段落  ⇒ 与件
与件  ⇒ 事例
事例  ⇒ 受験生
受験生 ⇒ 作問者

どこまでも高い視点で、試験を眺める。
上から眺めれば、近いとみえない大切なものがみえてくる可能性がある。

では、まとめ。

 

・週末は試験当日の事前シミュレーション。
・ミスまで想定し、当日をイメージしておくとカバーが早い。
・集中と緊張は隣合わせ、視野を狭める。
・二次試験も同じ、試験を上からみることが可能性を高める。

 

byこば



筆記試験ではなく
リスニング試験

8ff8c7190a4d3be026e500e9b004334c_s

おはようございます。こばです。

二次試験まで残り2週と少し。
これから追いかける指標は前回書いた通り

エラー回避率と答案再現率

この2つの数値を向上させるためには、事前準備を確実に行こう必要がある。

準備するものは3つ

この3つがあれば、エラー回避率と答案再現率は向上する。

受験生であれば差こそあれ、事前準備はしている。
となればこの3つの武器を持った状態で解いた事例の本数が勝負となる。

単純な知識試験ではないので、

過去問○回転、学習○時間などは二次試験の合否にあまり関係しないと考えている。
しかし、この3つの武器を仕上げた状態で解いた事例本数は影響が大きいと考えられる。

それでも、事前準備はこれぐらいで充分。
これ以上綿密な準備をした場合、試験当日の社長との面談で邪念が入る可能性がある。

では、試験当日に必要なものとは

□試験当日□

試験当日は4人の社長との初めての面談。
こちらが用意した話を一方的に話すのではない。社長の話を聞く塲である。

会話はとりとめなく行われるが、基本的な流れはいつも同じ。
の記事で確認。

このとりとめもない会話の中から社長の想いを感じる必要がある。

平成27年の試験中に聞こえてきた社長の声

A社長:従業員を路頭に迷わせたくない
B理事長:商店街及び地域を盛り上げたい
C社長:ビジネスチャンスを捉え利益拡大を行いたい
D社長:環境変化への対応、リスク分散

声なき声もある中、社長達の想いを酌むために必要なものがきく力となる。

 

□きく力とは□

きくという言葉で良く使われるのが下記の2つ。

◆聞く
聞こえる。「聞く」というのは、相手の声や言葉が聞こえてくるということで、「音声として耳に入ってくる」ことをさします。

◆聴く
積極的に耳を傾けて、話しを聴く。(積極的傾聴)話し手のそのうちにある感情や情感を聴きます。
「聴く」というのは、相手の言葉を聴き、「心の内面をとらえようとすること」と定義されています。

診断士試験で必要となるのが聴く力。

 

□聴くポイント□

一般的に、「聴く」という字が「耳」と「十」「四」「心」という字から成り立っているところから、聴くという行為は「十四の心で耳をかたむけて聴く」と言われています。

正確には「四」は数字ではなく、目を横にしたもの。

一般的に14の心として下記が挙げられる。

・受容する心
・共感する心
・好意的な心
・興味を示す心
・肯定する心
・優しい心
・理解する心
・ゆったりした心
・誠実な心
・先入観のない心
・明るい心
・公平な心
・信頼の心
・感謝の心

□心を整える□

試験当日に社長の想いを正しく聴くためには心を整えて臨む必要がある。

・自己主張
・合格への想い

自分を中心に相手の話を聴くのではなく、相手主体できく。
相手主体できけば、答を書くためのヒントを血眼に探そうとしなくても、面白い言葉がふとみえてくる。

相手の話を楽しむ

先程の心を整えて相手の話にそっと耳を傾けたら聞こえてくる声がある。

しかし、注意しなければならないことがある。
それが

訊くにならないこと

 

◆訊く
尋ねる。尋問する。訊き手がひたすら質問します。
訊き手の訊きたい答えを訊き出すために、訊き手が話し手を追いこむようにする姿勢です。

合格してやろうと意気込んでと望むと聴くから訊くに変化してしまう。
相手の話をきくのでなく、尋問へと変化。

社長の想いを正しく掴むためには訊くではなく、相手思考の聴くである。

そして、社長の想いを掴んだあとの回答は、質問に対してはオウム返しで対応するだけ。
オウム返しは相手に安心感を与える。

やはり、この試験の本質は

聞かれたことに素直に答える

 

byこば



今年のセ界は逆転のカープが制覇
診断士試験はどうか

45b82d885dbeb3b14e013d56b0f784ce_s

おはようございます。こばです。
先週、セ界で優勝が決定。鯉人たちの悲劇ではなく、鯉人たちの歓喜で幕を閉じた。
優勝を決めた試合も逆転勝ち。逆転勝ちできるのは地力がある証拠。
あきらめていないからではない。

1番、2番、3番は固定されているが、4番は流動的。
1番~3番が鉄板化しているため、4番が変わっても戦い方がブレない。

診断士試験においても事例Ⅰ~Ⅲを鉄板化しているか否かで
事例Ⅳの戦い方が変わる。

事例Ⅳだけで一発逆転があることが判明した昨年。
それに対応して事例Ⅳが易化したことで点数が伸びず、スト生の合格が減少

今年はどうなるか。

それでは本題へ、
まずはテーマの確認から

□事例Ⅳテーマ□

費用対効果の測定
儲かるかどうかを数値で判断

事例Ⅳのキーワードは儲かるか。
基本的に事例Ⅳは現状分析である経営分析に始まり、改善策の費用対効果の測定に終わる。

テーマがイメージできたら、読む際の着眼点を明確にする。

□読む際の着眼点□

大局的にどうこの事例をとらえるかがポイント

まずは師にしっかり学ぶ

■事例Ⅳのポイント~工程設計~■

オリジナルデザイン:解答結果が全ての設問に連鎖している。
起きうるエラー:設問1を間違え、以降も全滅。
変更後のデザイン:設問を全て把握し、解答手順を計画し実行する。

◇事例Ⅳの着眼点◇

事例Ⅳ:重要なことは計算力ではない
何をするのか、あらかじめ処理手順を計画し計算処理を行う。

時間がないからとひたすら問題演習だけだと答えを覚えるだけになる。
必要なことはその問題だけ対応できることではなく、どの問題でも対応する力である。

 

□こばの事例Ⅳイメージ□

平成21年以降の設問一覧

第1問 第2問 第3問 第4問
H27 □経営分析 □CVP分析
予想PL
□NPV □リスク
H26 □経営分析 □NPV □セールスミックス □デリバティブ
H25 □経営分析 □投資計算
予想CF
□品質原価
H24 □投資計算
予想PL、経営分析
□CVP分析 □企業価値
H23 □経営分析とCF □受注の可否 □セグメント別損益 □リアルオプション
H22 □経営分析 □CVP分析 □NPV □投資有価証券
H21 □経営分析 □財務レバレッジ □CVP分析 □デリバティブ

 

事例Ⅳで問われる分野は限定されている。
平成21年以降、変化はない。
変化した部分は事例Ⅰ~Ⅲと同様、未来を予想する出題が多くなっている点。
予想PL、予想BS、予想CF。
未来を予想し、助言する力が事例Ⅳでも試されている。

一次知識がそのまま二次に応用される事例Ⅳにおいて、1つ1つの論点だけを解くのなら難しくない。

勝負の分かれ目は

80分で正確な処理ができるか

論点別の学習だけに終わるとこのタイムマネージメントの能力が備わらない。
これからラスト1か月は年度別に解き、その力を養う。

論点別の学習で各論点の判断条件を事前にまとめ、年度別の学習で当日の処理を練習する。

当日は淡々とその条件にそって処理を行うのみ。
一部であるが各論点の判断条件、処理手順のまとめ。

■経営分析■

経営分析に時間はかけない、目標処理時間は10分。
得点開示の結果からどの指標を選択しても得点差はないと判断。

◆収益性
商品のことしか特徴が書かれていない ⇒ 売上高総利益率
人件費高騰、業務重複、新規業務で費用増 ⇒ 売上高営業利益率
借入れ金が多い ⇒ 売上高経常利益率

◆効率性
過剰在庫がある ⇒ 棚卸資産回転率
遊休資産や設備維持の投資 ⇒ 有形固定資産回転率

◆安全性
投資などの体力がない、負債多い ⇒ 自己資本比率
現金等の減少や負債の増加 ⇒ 当座比率

■予想PL■

与件文のPLの横に丁寧に記入する。勝負の分かれ目。計算ミスは命取り。ここを間違えると後の問題に連鎖。
この問題を起点にCVP分析やNPVの論点に繋がる。

◆処理手順
①売上
単価×数量でどっちらかが変化する。単純な掛け算。

②変動費
販売価格変化しても変わらない。数量変化との条件指定があると変わる

③固定費
条件指定で変化
追加設備や取替投資で減価償却費が変化

④営業外収益
基本ないまたは配当金などの条件指定

⑤営業外損失
利息とその他
借入れ金の増減で変化

⑥その他
基本そのまま変化なし

⑦特別損益
設備の売却で変化

⑧確認方法
単純計算と増減値の差額が一致するか

■CVP分析■

出題されると勝負の分かれ目になる可能性が高い。

1.売上高
2.変動費
3限界利益
4.固定費
5.利益

この5つしか登場しない。この5つを確認したら公式に当てはめるのみ。
変動費率で処理するより限界利益率で処理した方が小数点への対応が行いやすい。

投資の経済計算

FCFを計算することが最重要。投資をしたことによる変化を確実に押さえる。

◆差額原価か総額原価の見極めポイント
〇差額原価
条件設定が投資により売上が何%増えたや費用が何%減った

〇総額原価
条件設定が売上がいくらで費用がいくらと記載

FCF
①営業利益×(1-法人税率)+減価償却費±運転資本の増減-投資額
②営業CF+投資CF

※残存簿価ありは要注意
1.除却損のタックスシールドは税引後キャッシュフローにプラスする
2.売却価格は投資キャッシュフローにプラスする

最後に事例Ⅳにおいて計算力は求められていない。
工程設計力、正しい処理ができるかである。

ではまとめ。

・今年のセ界は逆転のカープが制覇。
・事例Ⅳのポイントは工程設計力。
・ラスト1か月は論点別の学習⇒年度別の学習に切替
・80分の処理手順の練習

byこば

 



地域活性化のその先に

bf38581cbe2b592e432137c9ebe6642c_s

おはようございます。こばです。

今年の夏は短かったように感じたが、鯉のぼりの季節はまだまだ続く。
25年ぶりの優勝に向けてカープが突き進む
関東でも意外とファンが多く、カープ女子はニュースでも大きく取り上げられた。
着実にファンを増やして来たが、四半世紀も優勝から遠のいている。
プロ野球チームの究極の目的は優勝すること。
この一点に集約される。

では事例Ⅱの企業の究極の目的とは何か。

□事例Ⅱテーマ□

売上拡大
地域活性化

いかに売上を上げるか。この一点だけです。
コストは度外視。
費用対効果は関係ない。
販促やイベントも売上が上がる可能性があるなら実施可能。
そして、自社の売上を上げるための手段として、地域住民との関係性を強化する。

テーマを押さえたら、本質である読むポイントを確認する。

□読む際の着眼点□

大局的にどうこの事例をとらえるかがポイント

まずは師にしっかり学ぶ

■事例Ⅱのポイント~事前想定~■

オリジナルデザイン:問題本文の根拠が多すぎる
起きうるエラー:根拠に翻弄され、時間が足りなくなる。
変更後のデザイン:問題要求から必要な根拠を想定し必要な情報を探す。

◇事例Ⅱの着眼点◇

事例Ⅱ:売上の拡大が中心テーマ
未対応のニーズに対応することが売上拡大を図るカギとなる。
費用対効果は必要ない。コストは無視。フットサル場すら作る

今年も27年同様に難しくなることが予想されるが、問題本文から根拠となる未対応のニーズを探すことは同じ。

・既存客の未対応のニーズ、不満
・新規顧客の未対応のニーズ

さらに、多すぎる根拠はグルーピングし、数を減らすことでわかりやすくする。

□こばの事例Ⅱイメージ□

事例の企業は毎年変われど、事例のテーマは変わらない。

ちなみに平成21年以降の企業はこちら

業種 論点
H27 商店街 マーケ戦略の助言、地域活性化
H26 旅行業者 ソーシャルマーケティング、需要創造
H25 水産練メーカー ブランド、POSデータ分析、費用
H24 芋焼酎メーカー 連携、コーズリレーテッドマーケティング(洪水)
H23 眼鏡専門店 サービスマーケ、インターナルマーケ
H22 食品スーパー ターゲットマーケ、インターナルマーケ
H21 スポーツ用品店 フットサル、町おこし

 

様々な企業で出題されようとも、事例のテーマを明確化することで回答の方向性が決まる。
問われたことを明確にとらえことができなくとも、テーマを基にした回答であれば事故は起きない。

事例Ⅱについてざっくりまとめたものを掲載します。

・地域密着型の経営で売上拡大を目指す小規模企業
・未対応のニーズに対して、企業連携で経営資源を有効活用して対応する。
・競合と差別化した高付加価値商品及び地域密着で客数を増やし売上を拡大する。

そして事例Ⅱの設問を回答する場合に必ず意識すべきことがある。
それが売上を分解すること

客数 × 客単価

この2つに分解して今回の設問ではどちらが問われているのかを明確にする。
どちらかを向上させるための施策を問われる。
その手段としてマーケ戦略4Pが存在する。

今年の事例Ⅱも難化が予想されているが、回答は売上拡大の一点集中で活路を見出せるはず。
売上を拡大するためには、客数と客単価を上げなければならない
この2つを上げるためには未対応のニーズに応えること。
未対応のニーズは今年も書かれていない可能性が高いので、合理的な類推が必要。
既存ニーズの裏を読む。

ではまとめ。

・事例Ⅱのテーマは売上拡大。
・地域活性化も売上を上げるための手段。
・売上を上げるためには客数と客単価をあげる。
・事例Ⅱが難化した場合は、既存ニーズの裏が未対応のニーズ。

byこば



ゴールだけを見据えて

53756a534c29ca31c1419b6d3bdad741_s

おはようございます。こばです。
夏の一大イベントも間もなく終わり、これから秋に向かって行く。
リオオリンピックで柔道の復権が印象的でした。
精神論からの脱却。
各国、金メダルをとるために、オンリーワンではなくナンバーワンになるために鎬を削っている。
その中で精神論だけで戦うのは難しい。
日本柔道もリオオリンピックに向けて、組織全体で変革を行い。
今回の飛躍に繋がった。
そして、診断士試験も未来に向かって変化を遂げて行く。
過去の成功体験にすがるだけでは合格は難しい。
今年の変化に対応するための戦略が必要になる。
そこで、過去の受験生ノウハウに縋るか、試験の本質を師に教わるかは自分次第。

今回は事例Ⅰについて考えてみたいと思います。

□事例Ⅰテーマ□

強みの維持強化
企業の持続的な成長発展

昨日、noriも書いたように事例Ⅰ~事例Ⅳにかけてテーマの粒度が小さくなります。
事例Ⅰは表面上では組織・人事に関する事例となっていますが、その裏には戦略が流れています。
このテーマを見失わずに、回答を書くことが重要となる。

 

□読む際の着眼点□

大局的にどうこの事例をとらえるかがポイント

まずは師にしっかり学ぶ

 

■事例Ⅰのポイント~具体化~■

オリジナルデザイン:問題文の指示が抽象的でわかりにくい。
起きうるエラー:何を探せばいいのか不明なまま問題本文に飛び出し、探すものを誤る。
変更後のデザイン:問題要求を具体化し、探し物を明確化する。

◇事例1の着眼点◇

事例Ⅰ:強みの維持強化が中心テーマ
強みがどう関係するのかという着眼点を持つと問題要求を具体化しやすくなる。

平成27年の試験には表面上は強みは書かれてない。
マーカーを引いて字面だけを追うとわかりにくい

師は事例対策において読む工夫しか話さない。
なぜ話さないか、それは事例対策の本質が読むであるから。

一次試験を突破する受験生にとって、考える・書くの対策はそんなに難しくない。

事例Ⅰは与件文の根拠が希薄と言われている。これは事例のテーマが壮大な企業の持続的な成長発展であるから。
そのため、何を聞かれているのかを正しく忖度しないと、与件文のヒントに気づかない。

気づかない理由は書かれていないから
書かれていないことをいくら読みとろうとしても無理である。

このテーマをイメージしておかないと何を聞かれているのかわからない。

□こばの事例Ⅰイメージ□

事例の企業は毎年変われど、事例のテーマは変わらない。だから、事例のイメージをどう持つかで回答の方向性が決まる。これを適切な方向に持っていることが重要となる。昨年に事例Ⅰについてざっくりまとめたものを掲載します。

・成長発展を目指すそこそこ大きい企業に対して、外部環境の変化や内部環境の変化を分析してあげて経営課題に対する戦略、組織、人事の助言を行う。
・経営課題を探して解決し、社長の想いを実現する。

戦略と組織人事の事例
誰に何をどう売るか、
そのために、

組織面で、
部門面で、権限面で、コミュニケーション面で、
人事面で、
採用面で、配置面で、評価面で、報酬面で、育成面で、

外部環境の変化に対してまだ、未対応なことがある
そこを社長さんに教えてあげる

外部環境は
事例企業以外のことを探す、与件に必ず答えがある。
予見+まとめの言葉(これは類推)

 

内部環境は事例企業のこと、近年などの過去の変化について
上手くいっている理由
⇒変化に対応する改善をしたから、専門部署設置や能力開発したなど
失敗の理由
⇒変化に対応する改善をしていないから
あるべき姿の逆のことをしたから

事業展開として

成長戦略
抽象度を高く、市場浸透、新商品開発、新市場開発
多角化戦略は基本ない。

 

差別化戦略
誰に対して何をどう売って差別化
競合企業の逆を書く。

組織は戦略に従う。事例Ⅰはこれが重要。
新しい戦略に対して組織は変革される。

□回答要素□

助言の方向性が見えたら、後は回答する文章を準備する。
この試験に求められている力は論理的な思考力ではなく、
適切な処理手順
診断士としての診断業務を行うための正しい処理ができるかが問われる。

80分で正しい処理手順を行うためには、事前準備が必須。
そのために、回答要素を下記のように整理すると80分の処理が高速化できる。

合格者の再現答案にも高度な日本語は書かれていない。
平易で読みやすい文章である。
因果関係、一文二義。○○なので、○○である。
1つの文章で2つの意味を持つ。

回答要素

回答要素※ダウンロードできます。

このエクセルに自分で回答要素をまとめて事例に臨む。
書く内容を事前に準備すると80分で確実に処理が終わることが可能になる。

では、まとめ。

・組織は戦略に従う。
・事例Ⅰのテーマは強みの維持強化。
・ゴールを見据えて回答を書く。
・回答に必要な要素は事前準備。

byこば



試験の傾向変化は加速
しかし、試験の本質は変わらない
3b3f4b58d05d91cb8f7a7af9b9c82121_s

おはようございます。こばです。
今年の夏は熱いイベントが満載。
4年に1度の夏季オリンピック、リオ五輪。
日本は初日からメダルラッシュ。

そして、男子体操団体で12年ぶりの金メダルを獲得。
あの伝説の実況、『伸身の新月面が描く放物線は栄光への架橋だ。』から早12年。

当時はMAX10点、そこから高難度の技に対する加点、ミスの減点などがなされて採点が行われる。
そして、2009年からの採点方式の改正

このようにルールが変われど、採点基準を明確にしてもらえるのなら二次試験も助かるのだが・・・

明確な採点基準は不明であるが、一定数の合格者は存在する。
この事実を基にどう対策を立てるか。

まずは二次試験の概要から確認。

■二次試験概要■

筆記試験は、「経営革新・改善」、「新規事業開発(既存事業の再生を含む)」などの中から、次のように出題 します。
・事例Ⅰ:「組織(人事を含む)を中心とした経営の戦略及び管理に関する事例」
・事例Ⅱ:「マーケティング・流通を中心とした経営の戦略及び管理に関する事例」
・事例Ⅲ:「生産・技術を中心とした経営の戦略及び管理に関する事例」
・事例Ⅳ:「財務・会計を中心とした経営の戦略及び管理に関する事例」

つまり、一次試験の企業経営理論・運営管理・財務会計の知識を活用して解答する試験である。

□二次試験の対策□

 

概要に書かれていることはわかるが、では実際に何から対策をスタートしたらいいのかイメージできない人が多いのではないのでしょうか。
私も去年そうでした。
一次試験であれば、試験対策の方法は確立されている。

テキスト ⇔ スピ問 ⇔ 過去問

順番はどうあれ、この3つ内にある知識を覚えて理解すれば合格点が獲得可能。

しかし、二次試験において活用するテキストや問題集及び、対策方法は確立されていない。
道場でも二次試験における基本理論は存在しない。

これは二次試験の解答が公表されないため、合格答案の基準が明確でないことが考えられる。
その曖昧な試験において、1つの革命が起きた。
得点開示。
昨年の3月に岡崎により二次受験者(合格者)の点数がわかるようになった。

■合格基準■

この得点開示により、合格基準が1つ明確になった。
AAAAだけではなく
BBBSによる事例Ⅳだけの大逆転合格も可能であることが判明した。

さらに上位20%が合格する相対試験であると言われていたが、
試験案内通り総得点240点以上でかつ40点未満がないことが合格基準とわかった。

この環境変化をどう捉えるかで、今後の二次対策は変化する。
さらに今年は1次運営の傾向が変化した。
この変化は2次事例Ⅲの変化を暗示しているのか。気になるところである。
得点開示により試験傾向の変化が加速した可能性がある。

■二次対策■

 

二次において具体的な対策方法は確立されていない。
しかし、二次対策に必要なものは3つしかない。

読む ⇔ 考える ⇔ 書く

この3つの力をどう二次試験に適応させるか。

読む、考えるを強化する方法がイメージできますか?
多くの方はイメージできないのではないでしょうか。

なぜできないか。それは無意識の中で行っている行動になるからです。
無意識でできてしまうからこそ、強化する方法も難しくなっている。
しかし、一次試験を突破した受験性には二次試験に合格するために必要な力は十分あります。
どう二次試験に適応させるか。強化ではなく適応。

今年の動画昨年の動画で伝える工夫は今年も同じ、読む工夫。

読む工夫を伝える理由は

試験の本質が聞かれたことに素直に答えることだから

そんなことはわかっていると怒られそうだが、これが本質。

本質はシンプルにその物事を表現している。
そのため、簡単にできそうに思ってしまうがこれがとても難しい。
だから、合格率が20%前後で推移しているのである。

今年の自分なら、動画のように読む対策から始めない。
では、何から始めるのか。それは次回以降の事例別対策で言及したいと思います。
話は少し戻るが、二次試験において重要なヒントが名実況の中にある。

ではまとめ。

・二次対策は確立されていない。
・得点開示により合格基準が明確化された。
・しかし、得点開示により試験の変化が加速。
・試験の本質は聞かれたことに素直に答えること

byこば



改題その3

こんにちは、こばです。
財務改題シリーズ、好評かどうかわ不明だが、ある一定の人は見てくれている模様。
現在、論点別に問題を出題しているが、論点別だけの強化をすると実は危険。
知識が論点のぶつ切りとなり、コンボ問題が来た場合お手上げとなる。

これは筋トレで各部位の筋肉は増量し肉体改造は成功したが、野球のパフォーマンスは低下してしまった状態と似ている。
しかし、まずは各部位の筋出力の最大値を向上させることは後々の飛躍に繋がる。

野球の動作とバランスがとれた場合、以前より力まずに同じ力を発揮することが可能となる。この進化は余力を持ったプレーを可能とさせ、試合トータルパフォーマンスを向上させる。

勉強でも同様に最大出力を上げておくと、試験本番での脳の体力温存に繋がり、試験全体の結果が向上する可能性は高い。
1次試験では財務は2科目目。午後科目に余力を持たせた状態で終了したいところである。

第3弾は現在会社で第1四半期の締めを行っているということで、決算整理。
決算整理は受験生時代、あまり意識してませんでしたが頻出論点です。特に、売上原価が繰り返し出題されている。
診断士の作問者は原価が好きですから、当然か。

まずは、決算のポイントを超ざっくり確認。

■決算整理とは
・期中仕訳の修正や、期中取引としては認識されない取引に関する処理などを年度末に行うこと。
■売上原価 =期首商品 + 仕入 ― 期末商品

それでは本題の

□過去問改題□

平成27年 第1問(改題)
売上原価
※棚卸数量の差異が発生している原因は洪水により、商品が販売不能になっているためである。

設問①売上原価として正しいものはどれか。

ア:610,000円
イ:640,000円
ウ:670,000円
エ:700,000円

設問②棚卸資産の評価を行った。正しい処理はどれか。
ア:季節商品で市場の価値は低いが、損傷などはないためそのまま期末棚卸高として計上した。
イ:季節商品で市場の価値は低いため、商品評価損を行い特別損失として処理を行った。
ウ:季節商品で市場の価値は低いため、商品評価損を行い売上原価の内訳科目として処理を行った。
エ:季節商品で市場の価値は低いため、商品評価損を行った。この評価損は損金不算入となり、将来加算一時差異となる。

 

□解答解説□

問①
正解はイ

まず、この問題の処理手順を確認。
手順1:期末商品棚卸高を計算。
手順2:売上原価を計算。
手順3:棚卸減耗費の処理。

この問題は売上原価を問うているが、手順③の棚卸減耗費の取り扱い方がポイントになる。
原価性があるのかないのかを判断する必要がある。

【判断基準】
原価性あり:商品の保管中の破損などが原因 ⇒ 売上原価
原価性なし:洪水による特別な破損などが原因 ⇒ 営業外費用または特別損失

売上原価 =期首商品 + 仕入 ― 期末商品に当てはめ計算する。
期末商品 =原価×帳簿数量であるから。
120,000 + 650,000 - (100 × 1,300) =640,000

問②、棚卸資産の評価に関する問題。決算整理の1要素として出題する可能性もあるが、会計規則としての出題される可能性もある。また今年は会計規則が多く出題される可能性が高いので、ここで合わせて確認をしておく。

正解はウ

ア:季節商品で市場価値が低い場合は、商品評価損を行うため不適切。
イ、ウ
【棚卸資産の評価に関する会計基準】
■評価損の表示
原則:売上原価の内訳科目
臨時の事象に起因し、かつ、多額であるとき:特別損失
よって、イが不適切でありウが適切となる。

エ:税効果会計の論点である。
評価損の損金不算入額は将来減算一時差異であるため不適切。詳しくは次回以降で。

では、まとめ

・論点のぶつ切りの強化は危険。
・全体の繋がりができて、パフォーマンスは大きく向上する。
・あまり注目はされていないが、決算整理は頻出論点。
・この論点は会計規則にも繋がる。

byこば


あの熱い夏がやってくる!今年も開催!大好評の一発合格道場夏セミナー開催のお知らせです。

【2次試験ロケットスタートセミナー開催概要】

日時:2016年 8月11日(木) 14:00〜16:30(予定) (開場・受付開始:13:30)
場所:大崎第二地域センター・区民集会所(JR大崎駅すぐ)
http://www.city.shinagawa.tokyo.jp/hp/menu000007300/hpg000007212.htm
対象:2016年 中小企業診断士試験 合格を目指す方
※セミナー終了後、会場近くで懇親会も行う予定です。 (実費負担、4,000円程度を予定)

1次試験終了後は誰よりも早くロケットスタートをしましょう!熱い道場ファンのみなさん、予定を空けておいてくださいね!



改題その2

こんにちは、こばです。
いきなりですが、事例Ⅳは計算力が試される試験である、○か×か?

283786

答えは明確に×。事例Ⅳに計算力は必要ありません。
計算は電卓がしてくれますので、計算力ではなく正しい事務処理能力が必要です。

電卓の持ち込みは不可のため、1次財務会計は計算力が多少必要になります。
しかし、ほとんどの分野は四則演算の計算しかありませんので、中学生レベルの計算力があれば大丈夫。
事例Ⅳ同様に重要なことは正しい事務処理能力です。正しい処理手順で解答をすること。

第2弾は1次、2次ともに頻出のCVP分析を出題。

まずは、CVP分析のポイントを超ざっくり確認。

●売上 ― 変動費 ― 固定費  = 利益
●損益分岐点売上高 = 固定費 ÷ (1-変動費率)
●損益分岐点比率 = 損益分岐点売上高 ÷ 売上高
●安全余裕率 =100% - 損益分岐点比率
●営業レバレッジ = 安全余裕率の逆数

詳しくは、こちらを10分で確認

それでは本題の

□過去問改題□

平成27年 第10問(改題) 少数点第3位を四捨五入すること

CVP 損益計算書

設問①CVP分析にまつわる指標で今期の数値が正しいものはどれか。

ア:変動比率:60%
イ:限界利益率:55%
ウ:損益分岐点比率:71.43%
エ:営業レバレッジ:3.5%

設問②D社は今期の予想PLを上記の通り行っていたが、営業利益率をさらに向上させたいと考えている。そのための取組として最も効果の高いものはどれか。

ア:新規開拓をして、売上高を1.1倍に増加させる。
イ:新規の設備投資を行い、変動費率を10%減少させる。設備投資により固定費が10%上昇する。
ウ:経費削減で固定費を10%減少させる。
エ:1割値引きをして、販売数を1.2倍にする。

 

□解答解説□

問①、これは基礎知識で解ける問題
正解は

ア:変動比率 = 変動費 ÷ 売上高 よって55%なので×

この指標は瞬殺ですね。超簡単ですが、今期と前期を間違えて計算してしまうことがあります。
そんな馬鹿なと思うかもしれませんが、緊張した場面では信じられないミスが発生します。
サルも木から落ちる。

イ:限界利益率 = 限界利益 ÷ 売上高 よって45%なので×
限界利益 = 売上高 ― 変動費

ウ: 損益分岐点売上高 ÷ 売上高 よって71.43%で○
損益分岐点売上高 = 固定費 ÷ 限界利益率

エ:安全余裕率の逆数 よって3.5倍、単位が違うため×
この問題は安全余裕率を計算して、その逆数を求めるよりも
営業レバレッジ = 限界利益 ÷ 営業利益 で瞬殺で解答した方が本試験では望ましい。

問②、粛々と計算をさせる事務処理能力を問う問題。1次試験には出ないが、2次試験では嫌がらせ問題として出る可能性あり。しかし、1次試験で出題されれば、時短のために明らかな誤答を瞬殺で見抜く眼力が欲しい。
単純な売上拡大、値下げが正答にならないと見抜く力が欲しい。

予想PL、私は粛々とエクセルに入力。試験本番では下記の表を自力で作る必要がある。綺麗に正確に書くことがミスをしないコツ。正しい型で行うことが重要。
予想PL

よって正解はイ。計算しなくても作問者の想いを考えるとイが正解だろうと予想ができる。

数値のシミュレーションはなんとなく決めたが、イ・ウの損益分岐点売上高が同じになったのは興味深い。
しかし、なぜそうなるのかを理論的に説明するには時間がない。説明できる人はコメントください。

損益分岐点がイとウと同じであるから、営業利益率は限界利益率の高いイとなる。
損益分岐点売上高=固定費を回収した額。それ以降の売上は限界利益分儲かる。

では、まとめ

・事例Ⅳに計算力は必要ない、電卓がしてくれる。
・必要な力は事務処理能力。
・CVP分析問題は瞬殺で解くテクニックが存在する。
・損益分岐点売上高=固定費回収額。
・経費削減より、限界利益を増やした方が儲かる。

byこば


あの熱い夏がやってくる!今年も開催!大好評の一発合格道場夏セミナー開催のお知らせです。

【2次試験ロケットスタートセミナー開催概要】

日時:2016年 8月11日(木) 14:00〜16:30(予定) (開場・受付開始:13:30)
場所:大崎第二地域センター・区民集会所(JR大崎駅すぐ)
http://www.city.shinagawa.tokyo.jp/hp/menu000007300/hpg000007212.htm
対象:2016年 中小企業診断士試験 合格を目指す方
※セミナー終了後、会場近くで懇親会も行う予定です。 (実費負担、4,000円程度を予定)

1次試験終了後は誰よりも早くロケットスタートをしましょう!熱い道場ファンのみなさん、予定を空けておいてくださいね!



8割が落ちる難関試験と考えるか、
たった2か月で合格できる試験と思うか。

リンク先で「これから始める2次試験対策 直前期から実践! 合格する可能性を高める方法 ~2016年合格目標~

こんにちはこばです。一次TAC模試も終わり、本試験までいよいよ約1か月。
模試で420以上を突破した人にとって気になるのが、二次試験。
7月の二次対策は不要であるが、二次試験の本質を予習することはロケットダッシュのスイッチになる。


■TAC 動画~これから始める2次試験対策の前提■

・1次試験に合格する人は2次試験を突破するための能力はすでに持っている。
・しかし、2次試験は8割が落ちる試験である。
・その2次試験を1,2年かけて合格するのではなく、直前期約2か月で確実に合格できる方法がある。

この講義で、師はこう語る。

概論

◇二次試験をスイッチに例えると◇

大人は例えると頭に残りやすい、二次試験をスイッチの操作に例えると

・2次試験を教室の電気の操作とする。真ん中の電気をつける場合、スイッチも当然真ん中と思いつけると端の電気がつくような試験である。大抵の人が初めは間違えるように設計されている。
・操作をする人が悪いのではなく、設計をした業者が悪い。
・ボタン押し間違いによるミスを防ぐには、①徹底的に訓練しミスをしないようにするか、②ボタンの配置をわかりやすくするかのどちらか。
・しかし、①は時間がかかり過ぎる。直前期からの合格を目指す場合は②のデザインを変える対策をとる必要がある。

・診断士「2次」はデザインが悪い、つまりあえて間違う様にボタンが配置されるため、自力でデザインを変える。

つまり問題要求を読み替えてわかりやすくする力が合否の差

・それをせずわかりにくい配置のまま答えを導く、つまり複雑にマークや下線を引いて処理するから、合格が遠ざかる。
わかりにくいままやると大抵の人は同じミスをしてしまう試験である。

◇事例別のスイッチ状況◇

・事例Ⅰ:何のスイッチかわかりにくい
・事例Ⅱ:スイッチがたくさんありわかりにくい
・事例Ⅲ:スイッチが複雑でわかりにくい
・事例Ⅳ:スイッチの操作方法がわかりにくい


■デザインを変更する~事例別対応~■

大抵の人がやっている対策は妥当性が欠ける。
そして、講師の話は合格者ノウハウとは違うと意識して聞く。

平成27年度の本試験を基にセミナーは進められる。
問題ごとの細かい内容は動画に譲りポイントをまとめる。

■事例Ⅰのポイント~具体化~■

オリジナルデザイン:問題文の指示が抽象的でわかりにくい。
起きうるエラー:何を探せばいいのか不明なまま問題本文に飛び出し、探すものを誤る。
変更後のデザイン:問題要求を具体化し、探し物を明確化する。

◇事例1の着眼点◇

事例Ⅰ:強みの維持強化が中心テーマ
強みがどう関係するのかという着眼点を持つと問題要求を具体化しやすくなる。

平成27年の試験には表面上は強みは書かれてない。
マーカーを引いて字面だけを追うとわかりにくい

事例Ⅰの問題要求を確認すると
問1:特性
問2:理由
問3:課題
問4:理由
問5:留意点

一次試験は1つしかマークできないが、事例Ⅰの設計は根拠を複数答えられる。結論を1つに絞る必要はない。

さらに、根拠を複数述べよにデザインを変更することがポイントである。

 

■事例Ⅱのポイント~事前想定~■

オリジナルデザイン:問題本文の根拠が多すぎる
起きうるエラー:根拠に翻弄され、時間が足りなくなる。
変更後のデザイン:問題要求から必要な根拠を想定し必要な情報を探す。

◇事例Ⅱの着眼点◇

事例Ⅱ:売上の拡大が中心テーマ
未対応のニーズに対応することが売上拡大を図るカギとなる。
費用対効果は必要ない。コストは無視。フットサル場すら作る

今年も27年同様に難しくなることが予想されるが、問題本文から根拠となる未対応のニーズを探すことは同じ。

・既存客の未対応のニーズ、不満
・新規顧客の未対応のニーズ

さらに、多すぎる根拠はグルーピングし、数を減らすことでわかりやすくする。

■事例Ⅲのポイント~設計図~■

オリジナルデザイン:問題の原因が複雑化し、真因がわかりにくい。
起きうるエラー:わかりやすい原因を深堀、見当違いの解答を組み立てる。
変更後のデザイン:設計図を基に原因を複数見つけ、正しい組み立てを行う。

◇事例Ⅲの着眼点◇

事例Ⅲ:問題点の解決がカギ、(テーマは語られていない)
問題の真因を把握すること。

原因は1つではない。変化と未対応の2つが組み合わさって問題が発生する。
問題本文を読む際は、下記、設計図に根拠を当てはめる。

設計図

 

 

■事例Ⅳのポイント~工程設計~■

オリジナルデザイン:解答結果が全ての設問に連鎖している。
起きうるエラー:設問1を間違え、以降も全滅。
変更後のデザイン:設問を全て把握し、解答手順を計画し実行する。

◇事例Ⅳの着眼点◇

事例Ⅳ:重要なことは計算力ではない、(テーマは語られず)
何をするのか、あらかじめ処理手順を計画し計算処理を行う。

時間がないからとひたすら問題演習だけだと答えを覚えるだけになる。
必要なことはその問題だけ対応できることではなく、どの問題でも対応する力である。

■復習のポイント~再現性~■

オリジナルデザイン:解答後にいきなり反省する。
起きうるエラー:記憶に残ったところだけ反省し、誤った情報がインプットされる。
変更後のデザイン:プロセスを再現して反省を行う。

◇復習の着眼点◇

復習:自分のプロセスに足りない点を掴むことがテーマ
正確な解答プロセスのトレースと正確な再現答案が重要になる。
自分の都合が良いように記憶を作り変えてはいけない。

師が伝えるものは受からないものを受かるようになることではなく、受かるものをより確実に受かりやすくするための工夫

一次試験を突破した受験生には考える、読む、書く力はある。
合格するために必要なことは、今年の二次試験にマッチできるか。

■今日のまとめ■

昨年も同様の動画を配信しているが、伝える工夫は今年も同じ。
同じ理由は

試験の本質は変わらないから

同じことを同じようにやったら落ちると師が伝えるのにも関わらず、同じ工夫を伝える意図は何か。
大抵の受験生は講師の話を聞いていないということではないか。
講師の話を聞かず、合格者ノウハウに依存することは合格から遠ざかる。
しかし、合格するまで受け続ければ合格する試験。そんな試験何かヘン。

今年も同様の動画を解説したことで、試験対策及び本試験に変化が生まれるのか今後楽しみ。

ではまとめ。

・一次試験を突破した受験生には、読む・考える・書く力は十分ある。
・二次試験が難しいのは受験生の能力に関係なく、デザインが悪いから。
・動画チャネルの工夫は、合格者のノウハウとは別物であり遥か上

byこば



二次試験もやっぱり不合格率80%
一次より低いけど、約4,000人が落ちてしまう。

挫折

一次試験同様にニ次試験も不合格率が約80%あり、リスクの高い試験です。

一次合格者が倍率5倍で競う二次試験は、一次より難しい。

でも一次試験よりも問題の難易度は難しくない。
それは二次の解答要求が聞かれたことに答えるだけだからです。
二次試験で必要なことはその程度のものです。

難しくないにも関わらず、80%の人が落ちてしまうのはなぜか?

二次試験は問題のデザインが悪いから□

・二次試験は1年で合格する人もいれば、何年かけて合格しない人がいる。この不合格になる原因は、個人の実力差ではなく、そもそも10人中8人を不合格にするようにデザインされた合格しにくい試験にしているからである。

二次試験が一次試験よりも曖昧で答えが明確に公表されず、採点基準すらわからない。加点法なのか、減点法なのかすら不明な試験であるため、みんなが勝手に試験を過大評価してしまい、試験本番で緊張・力み・焦りを引き起こしミスをしてしまうから。

平成27年の二次試験問題を基に代表的なデザインの悪さを見ていきたいと思います。

■悪さ1:聞かれていることがしばし意味不明■
事例Ⅰの設問5 組織文化の変革や人材育成の助言問題
A社は~。そうしたサービス事業を~留意~組織文化~人財育成~。~助言せよ。
前置きが長く、何について答えるのかしばし意味不明????
組織文化の改革?人財育成?具体的なこと?留意することだけ?
設問文でそうなどの指示語を入れることで、文字数を増やし聞いていることが何かがわかりにくくデザインされている。

■悪さ2:解答するために必要な情報が明らかに不足■
事例Ⅱの設問1‐2 誘致すべき新しいサービス業を助言する問題
新しいサービス業を答えなければならないのに、現在商店街に入っているサービス業の情報なし。
最近の傾向として与件文の情報の希薄化が進んでいます。さらに考えられるか系の類推問題が増加しており、与件文に記入されていない情報を考えて補う必要があります。この類推のブレが起きるように試験はデザインされている。

■悪さ3:本質的な原因よりも表面的な問題が目立つ■
事例Ⅲの設問1-3、2
誰でもわかるようなベタな問題が記載されており、解答の根拠として飛びついていまう。誰しも問題を正確に早く解きたいと心のどこかで思っているため、こんなにわかりやすいわけないと思いながらも根拠として使用してまう。試験本番の緊張を上手く利用したひっかけミスを誘発させるようにデザインされている。

 

ではこのデザインが悪い試験をどう乗り越えるのか。
自分が去年考えたことを述べたいと思います。

□抜本的な解決策はない□

二次試験におけるベストノウハウは存在しない。だから限界までどうすれば不合格にならないかを考えた。その中で、Sランク合格者がいうことは概ね同じように感じられた。

・しかし、他者の思考プロセスはコピーできない。と6代目うみのは断言。この記事は個人的にうみの記事で最高傑作。
できないといわれることができれば合格と考え、合格者の思考プロセスをコピー使用と決めた。

 

□思考プロセスをコピー□

思考プロセスをコピーしようと決めた人物は3人。

人物 選考理由
ふうじん スト生でSランク、答案も確実合格レベル。
ひめ Sランクと紹介、試験対応がさすがSランクと感じたから。
うみの 思考錯誤した現場対応がスト生の合格基準と考えたから。

・基本的に他者の思考プロセスはコピーできない。しかし、できない訳ではないと思う。
そのために必要なものはひたすらその人物が考えた思考プロセスを忖度すること。
その忖度するために活用したのが道場記事とふぞろい事例ドキュメント。

この人達が事前に考えたこと、試験当時に考えたこと、再現答案を毎日ひたすら読んだ。
特にふうじんの記事を過去記事も含めひたすら読んだ。

【2次ストレート(1)】3人のロールモデル(お手本)
【2次ストレート(2)】学習計画=6+5週間>11週間
【2次ストレート(3)】AAAA合格説
【2次ストレート(4)】財務コツコツ⇔スラスラの差
【2次ストレート(5)】80分間の解答プロセス
【2次ストレート(完)】目指せスト合格。でも合格は目的でなく手段。
【2次】合格仮説コンテスト
【2次】実は団体戦
【模試終了】目から鱗特集
【ラスト5週】Aランク実感 vs.Bランクの悩み
【ラスト4週】「予想して読む」力
【ラスト3週】解答時間圧縮法(前編)
【ラスト3週】解答時間圧縮法(後編)
【ラスト2週】明鏡止水vol.3
【ラスト1週】道場謹製:これやったらOUT集
【ラスト1週おまけ】AAAA合格説vs.総得点説

 

□思考プロセスコピーのその先□

他者の思考プロセスをコピーできたかは不明だが、しようとしたその先に見えたものがある。

それは特別なものではなかった。

なんだそんなものかと思うような当たり前のことでした。

特別なことは問われていない試験なんだと、思考プロセスが一巡したことが非常に大事だったと思います。
そう感じるようになったことで見える世界が変わりました。

試験対策を進めていくと、いろんな知識ノウハウが蓄積されます。

設問を読むときはこういうことを注意しよう、与件文を読む場合はSWOTを意識して、時系列会社の変化をとらえて、今後の進むべき方向を考える、この設問に対する解答のキーワードは等多くのものが蓄積されます。

思考プロセスをコピーしようとひたすら考えたことで、この蓄積された知識ノウハウがそがれていく感覚がありました。

考えることがシンプルになり

二次試験とは『聞かれたことに答えるだけ

と自分の中で明確に断言できるようになりました。

様々な対策をして思考プロセスまでコピーしようとして行き着いた先がこれです。
デザインの悪い試験ではあるが、聞かれたことが何かを明確にわかれば解答することは難しくない。

ではまとめ。

・一次より低いけど、やっぱり不合格率80%のハイリスク試験。
・一次試験よりも問題の難易度は低いが、しばし意味不明なデザインでミスを誘発させる
・他者の思考プロセスをコピーできるかは不明
・二次試験とは『聞かれたことに答えるだけ』と断言できるまで考え抜くと見える世界が変わる

byこば



こんにちは、nori です。

バレンタインが終わり、ひな祭りを過ぎると、季節が移り変わり、3月・4月に何があるのか。

それは2次試験の模擬試験です。

■模擬試験のスケジュール

直近はこんなスケジュール。

・3月12日(土)            MMC模試

・4月30日(土)もしくは5月1日(日) TAC二次実力チェック模試

(正確な情報は直接受験校のHPでご確認ください。)

この試験の本丸は2次試験。

1次試験の勉強に余裕がある方は、一日4事例を解く体感をするのがオススメです。

7代目のこばもこの時期に2次試験の模試を受験していたと合格体験記に書いてありましたね

■なぜ80分なのか??

さて、ここからが今日の本題。

「時間が無制限なら合格点を取れるよねー

「80分じゃ時間が足りないよー

この試験では良く聞く話です。

合格するまでの私は限られた時間内で最大限の点数を取りに行こうと完璧主義に走り、

毎回毎回全力でバットを振っては空振り三振アウトー

・・・結果は合格体験記の中でも書いたようにSランク(70点台)答案とDランク(40点未満)答案が並ぶ無残なものでした・・・。

私が目指す解答は80分では足りませんでした・・・。

さて、合格年は何が違ったのか。

あるアドバイスが私を変えました。

なぜ試験は80分なのか。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

完璧を狙っちゃダメなんだよ。合格後に受ける実務補習を想像してごらん。5日間という短い時間と少ない情報の中で経営診断を下すんだ。

大切なのは、限られた時間と少ない情報で必要なことをやり切れるかなんだ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

2次試験から考える実務補習

実務補習は平成12年まで3次試験という位置付けがされていました。

2次試験を合格した者が受ける3次試験。

それが実務補習でした。

報告書の形式が厳しくチェックされるのは元々試験だった名残なんだよって言われたりもします。

noriは実務補習15日間コースを受けているのですが、3社目が3月4日からはじまります。

スケジュールはこんな感じ。

1日目 金曜日 社長さんからヒヤリング

2日目 土曜日 班で集まり調査・資料分析

日曜日〜金曜日 自主学習期間(班員各自で自主学習)

3日目 土曜日 全体調整・診断報告書の作成

4日目 日曜日 全体調整・診断報告書の完成

5日目 月曜日 報告会・診断報告書の提出

ほとんどの参加者は自主学習期間に仕事があるので、思った以上に時間がありません

いやー、大変だけど勉強になります。

はじめは「んな短期間で報告書は完成するのか??」と疑っていたんですが、完成しちゃうんですよね。

社長さんが喜ぶ顔は「勉強続けていて、良かったー!」とはじめて思える瞬間です

みなさんも来年の今頃、実務補習を受けていますので、楽しみにしてくださいね

さて、実はどうやら去年の合格者が少なかったからなのか、実務補習を希望する人が少なかったからなのか、はたまたその両方なのか。通常6人体制の実務補習がnoriの班は2社目以降、4人体制となりました。

7代目フェイマオの班も2社目以降、4人体制なので、今年はあまり珍しくないのかもしれません。

ただ、4人となると「経営戦略」「財務会計」「人事・組織」「マーケティング・営業」「情報化・WEB」などの役割分担を1人が2人受け持ったりするので、結構大変です。

「財務会計」をやりつつ「人事・組織」を担当したり。

でも、時間は限られている。そうなると今回は企業さんの課題は「財務会計」がメインなので、「財務会計」の課題に力を入れて取り組むことになります。

優先順位が低い「人事・組織」に力を入れすぎて、優先順位の高い「財務会計」の診断報告が完成しない、穴だらけとなったら、役に立ちません。

限られた時間の中で必要なことをやり切る。2次試験と同じですね。

実務補習から考える2次試験

実務補習と同じように、2次試験は同じ経営診断のプロセスをたどります。

私は以下のように理解していました。

「ヒヤリング(設問要求の確認)」

「現状調査(事例文を読む)」

「現状分析(環境分析問題への回答)」

「経営改善の提言(提案型問題への回答)」

時間も情報も限られています。

合格点は60点。投げられたボールに確実にバットを当てることが大切。

先日、独立診断士の方が「若い診断士は経営相談の窓口を是非やってみた方が良いよ。」と仰ってました。どんな質問が来るかわからない中、自分の引き出しを使って、1時間などの限られた時間で回答する。

診断士試験はやはり実務を想定して作られているんですね。

■まとめ

2次試験はなぜ80分なのか?

あなたが実務補習をやり切る能力があるかを見ています。

限られた時間の中で「人並みの答案を当たり前に書く」のがポイントです。

考え方を変えることで、私は無駄な力が抜けて、余裕を持って2次試験の問題が解けるようになりました。

次回は2次試験を80分という限られた時間の中で解くポイントをご紹介しますね。

さあ、ホームランを狙う必要はない。

ヒットを打って前に出るんだ!

2次試験の模試を受ける皆さまは、投げられたボールに確実にバットが当たるか確認してきてくださいね。自分でその感覚がわかるかが重要です。

大丈夫。 あなたは、ぜっ~~~たいに合格しますから!待ってます!

nori でした。



 

 

こんにちは、オーケーです。

 

ゴールデンウィークに突入しましたね。

 

学習の進み具合はいかがですか?

先日、道場セミナーにご来場いただいた方々とお話しをしていると、さまざまな学習環境があるということが改めてよくわかりました。お仕事やご家庭の都合で必ずしもゴールデンウィークをフルに学習に充てられない方もやはりいらっしゃいます。

 

ゴールデンウィークをフルに学習に充てられるっていう方は、本当に恵まれた環境にあります。みっちりとやりこみましょう。

 

充てられないって方、ここは工夫のしどころですね。

Ozの記事butaoの記事を参考に限られた時間を有効に使うにはどうしたらいいか?そんな視点を持ちながら学習を進めていきましょう。

 

本試験までに残された時間は万人に平等に流れています。

「あれをやらねば」、「これをやらねば」(必ずしも学習科目に限定しているわけではなくて、皆さんが時間を費やす事柄すべて)を考えるよりも、「しなくてもいい」ものを考えてみると案外、時間は捻出できるものです。

僕の場合、同僚との飲み会がかなりの頻度でブックされていたのですが、これは当面1次試験までは「しなくていい」かな、と定めて「ごめん、今日はこれにて」(自称、オペレーションドロン)を口癖に早々と退社するようにしていました。

 

僕が好きな映画スター、アラン・ドロン氏

 

 

本日のテーマは【ストレート生にとっての2次対策開始時期】

 

 

では、以上の「しなくてもいい」の中に「2次対策」は含まれるのでしょうか?

僕自身の経験を踏まえていますので、今回はストレート生向けとさせてください。

 

 

僕の答えとしては、この時期以降、二次対策は「しなくてもいい」部類に入ってきます。

理由は、1次試験を通過しないと2次試験は受けられないから。これに尽きると思います。

よほど余裕しゃくしゃくの方は別にしても、このあと100日弱の時間の使い方で合否が決定するという受験生がほとんどです。僕もそうでした。

 

2次対策は1次試験を通過してからで十分に間に合います。早めの2次対策でライバルと差をつけようとして、油断していると足元をすくわれる恐れがあります。ぜひ1次試験対策を着実に進めてみることをお薦めします。

 

まだ2次試験の過去問も見たことないぞ、って方。受験機関ならば2次試験対策の導入講義が12月や3月に組まれているので、だいたいの様子はわかっておられると思いますが、独学の方はすこし不安かもしれませんね。その方に向けては、以下の僕の個人的な感想を提供させていただきます。これをもとに8月からの対策スタートを楽しみに待っていてください。

 

個人的な2次試験の感想

  • マークシート対策から記述対策に変わって、学習スタイルにも変化が生じて「楽しい」
  • 個性豊かな事例をたくさん読むことができて「楽しい」
  • 文字制限のある記述は創意工夫のし甲斐があって「楽しい」
  • 自分自身の解答手順を標準化していくプロセスが「楽しい」

 

「楽しい」ことしかない……わけではありませんが、僕にとって2次試験対策は楽しかったです。楽しいと思える域に達するまでは一定の時間が必要だし、ちょっとタイヘンなところもあるのですが…。

 

今日のメッセージを突き詰めると、この一定の時間というものは1次試験後で十分だということです。

 

なお、財務・会計だけはちょっと事情が異なります。事例Ⅳを横目で見ておくことも有益と思います。

ちなみに事例Ⅳってのが財務・会計の2次試験版です。

 

基本的にあまり問題集は手を広げ過ぎるべきではないと思いますが、僕の場合、事例Ⅳの2次試験用問題集を入手して、1次試験用のスピ問等と並行して論点別に解いてみると理解が深まりました。

 

フォルゴーレも同様の見解のようです。

 

 

それでは、またお会いしましょう。オーケーでした

 



こんにちは!
最近ものもらいに悩んでいるまさや~んです

今日は事例Ⅳの中の頻出論点であるCVP分析について書いていきます。
題名であるように一つの式で掘り下げていきます。

売上=変動費+固定費+利益

さて、これをドンドン変換していきますよ!

①固変分解

損益分岐点は利益が0で、変動費+固定費の時の売上高です。
なので最初の式を変形すると

売上=変動費+固定費+0

この式をさらに変形していくと

売上-変動費=固定費
売上-(変動費率×売上)=固定費
売上×(1-変動費率)=固定費
売上=固定費/(1-変動費率)

また売上ー変動費=限界利益なので

売上-変動費=固定費
限界利益=固定費
売上×限界利益率=固定費
売上=固定費/限界利益率

ともなります、これらは一番ベーシックな計算式ですね。

さらに試験でよくある△円の利益を出すときの売上高はという問は

売上=変動費+固定費+△

にして同じように計算すれば解けていきますね。

②連立方程式

このタイプは大抵問題に
「前年の売上高及び利益は~円」とか、
「固定費は▽円上がる」とか、
「変動費率が○ポイント上がる」とかとか
提示されるときに該当します。

でも結局は
売上=変動費+固定費+利益
を2個(基準年と比較年)作れば解けるはずです。

変動費率と固定費を求めるタイプ
A基準年:売上A=変動費率×売上A+固定費+利益A
B比較年:売上B=変動費率×売上B+固定費+利益B

おまけ的に、比較年は固定費が▽円基準年に比べて上がる場合は
A基準年:売上A=変動費率×売上A+固定費+利益A
B比較年:売上B=変動費率×売上B+(固定費+▽)+利益B
となる感じで、変動費率時も同様に式を構築できますね。

③感度分析

これは価格や個数が出てくると使うタイプになります。
売上=変動費+固定費+利益の項目ごとに更にみていくと

売上=価格×個数
変動費=変動費率×売上
   =変動費/売上×売上
   =((一個当たりの変動費×個数)/(価格×個数))×(価格×個数)
   =一個当たりの変動費×個数
固定費=固定費は個数や価格では変わらない
利益 =指定の利益になります

となるので、これを
売上=変動費+固定費+利益の式
に必要に応じて入れ替えて計算していきます!

最初は難しいかもしれませんが自分で分解構築できるように
練習していけば感度分析で何が増えようが怖くありません。

さて、ここまでやれば大抵のCVP分析の問題は解けると思います!
式を自分の思うように操れるように毎日財務やりましょう♪

④おまけ(高低点法)

いくつかデータが与えられますので正常な操業範囲で生産される個数内の
変動費率=(最高点の原価-最低点の原価)/(最高点の生産量-最低点の生産量)
で変動費率をだし、
固定費=原価-(変動費率×生産量)
※使う原価と生産量は同月のを使用する
で固定費を求める。

ではでは、まさや~んでした!



こんにちは。ハーンです。
2月ももうすぐ終わり。今年は都市部では予想以上の大雪でしたね。
ただ、少しずつ暖かくなってきました。もうすぐ春になりますね。

中小企業診断士試験は、四季を感じる試験です。真夏の1次試験。秋の2次筆記試験。冬の口述試験・・・

私は、15日コースの実務補習を受講しているため、これから最後の3社目の補習になります。土日の補習と平日の睡眠時間を削っての診断資料作成は、正直言えば楽しくもあり厳しくもある状況です。まあトータルすると日々悪戦苦闘、ただいま成長中!といった感じです。

みなさんの学習も、軌道にのってリズムが安定してきているころかと思います。そうした中、一日の時間の使い方を考えてみました。

【平日のある一日(例)】

◆ 日々の過ごし方を考える ◆

 

日勤の仕事をしている人をイメージしました。

朝は出社、夜まで仕事。その後、中小企業診断士の学習。そして睡眠。

朝型人間の方は、起床して出社まで学習時間に充てている方がみえるかもしれませんね。

 通勤時間、昼休みといった細切れ時間を有効に活用するというのは、道場の記事にもよくアップされています

 

ただ、良く見ると1日で1番面積が大きいのは?

そうです。仕事ですね。そして2番目は?睡眠時間です。

 

当たり前のこと言うな!って怒られるかもしれませんが、面積を見るとそのまんま。

私は睡眠学習についての知識が無いですが、 この仕事の時間って使えないの?って思うわけです。

仕事をさぼって勉強をしましょう、という話では決してありません!

 

 

◆中小企業診断士は仕事に役立つ資格?◆

 

話は変わって、中小企業診断士は、ビジネスマンに役立つ資格ランキングにおいて、しばしば上位に来ます。

 

それはなぜか。

企業経営に関連する事柄を幅広くバランスよく学んでいるからだと思います。

試験勉強が仕事で役に立つ→仕事が試験勉強に役立つ、ということも言えないでしょうか。

 

私の経験ですが、過去の実務経験が一次試験の勉強にかなり役立ちました。

それぞれの専門家というレベルには全く達していないものの、広く浅い診断士1次のレベルでは、仕事の実務経験レベルでも1次試験に役に立つことが多々あります。

 

(何か変な表現ではありますが・・・独立するため、あるいは仕事に活かすため、資格を取るんじゃなかったの?って突っ込みは置いておいて)

 

 

◆未開の領域を考える◆

 

さて、今日の本題です。

未開の領域=業務時間中の使い方です。

・7科目全てを業務で経験しているわけじゃない!

・実務経験がある科目は既に得意科目。問題はそれ以外の科目!

って声が聞こえてきそうですね。もっともな話だと思います。

 

今日、私が業務時間中の活かし方で思ったのは、1次以上に2次試験対策についてです。

 

2次試験は、「読む」「考える」「書く」の3段階のフロー。

読む、書くことが少ない仕事はあるかもしれませんが、「考える」は大体のどの仕事でも直面するのではないかと思います。

加えて、考える力をつける、すなわち思考力の強化というのは、なかなかつかみどころがない話・・・

 

そうした中で、仕事において「なぜ」をいつもより多く問うてみる、というのはいかがでしょうか。

この「なぜ」を繰り返した上で、どうやって解決するかを考える。これの繰り返しです。

私事で恐縮ですが、仕事ではできるだけこれをやるようにしています。あくまで自分なりですけど。

ここのところの実務補習で、指導員の先生からのいろんな指摘を受けると自分の考えの浅さを痛感することばかりなので。

 既に当たり前のように、私以上にやられている方もいるかと思います。まあ、人との比較より、今の自分と比べて少しでも思考力がつくならプラスだと思います。

 

2次試験まで約8か月近くあります。

スト生が、今のタイミングから2次試験対策をするのはほぼ不可能でしょう。

もし、仕事をしながら多少なりとも思考力を鍛えられるならば、一石二鳥。ましてや、今の段階で対策が時間的に難しい2次試験の対策が進められるなら一石三鳥です。

仮に試験に直結しなくても、うまく行けば、仕事で成果が上がるかもしれませんし。

もともと勉強には活用できないと考えていた仕事中の時間。捨てるものは、基本無いかと思います。

 

ただし、あまりやりすぎると、

・自分を詰問しているようで、非常に疲れる。

・理屈っぽい人間になる・・かも。これは良し悪し両面あるでしょうけど。

原因分析ばかりしても仕方ないので、どこかで解決策を考えるようにしましょう!

 

 

◆今日の要旨◆

 

・1日24時間は皆同じ。大半の人は仕事の時間が最も多い。

・仕事の時間はそのまま受験勉強には使えない。ただし試験内容が仕事に役立つとすれば、仕事での経験は試験に役立つはず。

・仕事で直面する課題の発生理由を深く考えることで、思考力が多少なりともあがるのでは。

・仕事の時間はもともと勉強にカウントしていない時間。そこでプラスがあれば儲けもの。

・1次試験より2次試験に活きてくる可能性あるため、現時点で2次対策が難しいスト生には特にメリット有。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。ハーンでした。



事例Ⅳで難しいといわれる年の本試験問題みてこれが難しいのと思ったことはありませんか?

多年度生の場合は理由はご存知だと思いますが、ストレート生向けに理由を書くと

緊張の中変化球が必ず入る本試験を3つこなした後に、
事例Ⅳを普段通りの状態(実力)で解くというのは大変難しいことなのです。

結構これに悩まされている受験生は実に多いのですが、
対応策としてできることは一日4事例解くというのを地道に経験していくくらいしかないのです

そこでお勧めしたいのが
「模試行脚」
です。

なぜ模試行脚を勧めるかというと

1.各社質の高い問題を用意してくる

受験生が各社の問題の質を把握できる場ですので、受験校も変な問題ではなく質の高い問題を出題してくる傾向が高いです。

2.普段とは違う採点感覚を味わえる

合格体験記でも書いてますが多年度受験生が各社模試に合した解答をすれば、高得点を狙って出すのは実は難しいことではありません。

なぜなら個人的にお世話になった受験校の場合で書くと
・TACなら与件分のキーワードをちりばめてロジカルに書く
・MMCなら多面的に書いて専門用語でまとめる
を行い対応付けができる人なら普通に上位に食い込めます。

ですが、いつも通りの解答を書きAway環境で採点してもらうことで客観的に自分の答えの正当性を判断できます。
もしAway環境で著しく点数が悪い(平均以下)場合、解答の書き方がHome環境に無意識的に調整されている可能性があります。
そうなると本試験の採点環境ではどう判断されるかわからないため、合否の不安定さが増すと思われます

3.一日4事例の過ごし方を練習できる

難問奇問に当たった場合の対処方法、食事の量、リフレッシュ方法などの経験を積むことができます。
模試中は勉強仲間に会うことが予想されますが、個人的には最初に断りをいれストイックに挑む方が練習になると思います

4.脳に負荷がかかった状態で事例Ⅳを解く練習ができる

個人的にはこれが一番大きいメリットです!
事例3つこなした後に事例Ⅳを経験するだけでも一万近く払う価値はあります
そして大体工夫された問題が出てくるので知識補充になりますし、疲労時の計算能力やミス傾向を知ることができます

5.Away環境を体験できる

普段と違う環境で解くため環境に依存しない場馴れが進みます。
また独り言を呟きながら解く人、消しゴムの消し方が荒い人、携帯をマナーモードにしてない人などなど色々な方がたくさんいます
もしそのような人が近くにいた場合はラッキーです、本番でも周りの人はこちらで選べないので貴重な経験ができます。
模試を受けた時そのような方が隣に来た場合は本番だと思ってリズムを崩さないよう意識して受験してください

など色々なメリットを経験できるので経済的・時間的にも余裕があるなら模試行脚をお勧めします!

ですがデメリットもあります
採点結果を気にしすぎる人は混乱したり調子を落とす場合もあるので一程度の実力がつくまで見送った方がいいかもしれません。

まとめ
・模試は高額だが貴重で鮮度ある経験を積める
・採点結果を気にしすぎる人は受けないことも選択肢

 

==受験校の二次模試状況
・TAC
特徴:受験者数最大
日時:一回目(4/26or27) 二回目(8/30)
・MMC
特徴:アドバイス返却(疑問を直接聞けるのでオススメ)
日時:一回目(3/9) 二回目(5/18) 三回目(8/10) 四回目(9/13or14)
・大原
特徴:コーズをあてた実績あるらしい。。。
日時:一回目(6/1) 二回目(9/13or14)
・TBC
特徴:DVD解説付き
日時:???
・LEC
日時:一回目(4月) 二回目(9月)
・マンパワー
日時:一回目(10月?)

※上記は140222時点の情報です、詳しくは受験校のHPでご確認ください
=====

ではでは、まさや~んでした



katsuです。

前回の記事ではまず“スタートダッシュ”が大事だと書きました。

しかし、順調にスタートしてもゴールに近づかないこともあります。

変なことを言うようですが、いくら進んでもゴールにたどり着かない一番簡単な方法があります。それは、「ゴールとは間違った方向にダッシュすること」です。

というわけで、方向性を間違えないように「スト生が何をまずは重要視してスキルを磨いていくべきなのか?」をテーマに今回は記事を書いていきたいと思います。

 

◆事例の開眼??解脱??◆

「2つの合格タイプ」

Aランク合格(開眼レベル)
「事例の開眼」を一言で言うなら、
何を聞かれているかを察し、必要な要素で解答を構成すること。
ここに気づいた瞬間から、事例演習の得点は急速に伸びる。

Sランク合格(解脱レベル)
「開眼」した者同士で力を磨くと、自ずと
周囲が書く答案を察し、加点要素を押さえて解答を構成するようになる。この時、採点者が採点しやすい答案を自然に作るのがSランク。

【二次試験】スタートダッシュのその先  by ふうじん より抜粋

 

「事例の開眼」、またAランク合格・Sランク合格の話。

私が昨年、道場の読者である頃、読んでいてイマイチよくわかりませんでした。この間の道場2次セミナーに向けて意見を交わしながら、2次試験について考えていくにつれなんとなくわかってきたのですが、この時気づかされた重要なことがあります。

 それは、この「開眼レベル」に達するために磨くべきスキルと「解脱レベル」に達するために磨くべきスキルには優先度に違いがあることです。

では、これらに必要な能力っていったいなんなんでしょうか?

 

◆2次試験のコアスキル◆

さて、次は最近道場にて見かけるこの図を登場させたいと思います.

 【2次道場】演習前の今こそ!2次に求められるスキル全体像のまとめ by くれよん (2012.3.24)より抜粋

「2次試験に受かるにはとにかくこれ全部磨けばいいんだよ!以上!!」

と言ってしまいたくなるような素晴らしい図なんです!!これ。

しかし、ストレート生の方には気づいてほしいです。

この図には“違和感”があることに・・・。

 

違和感の正体は・・・

〝長期戦を支える仕組み”という表現!!

「スト生のみなさん時間がありません!」なんて言っておきながら長期戦ってなんなんだ!と気づいてたアナタ。

きっと与件文を読んでいてもいろいろな違和感に気づけるんでしょうね。素晴らしい!!

さらに引用の出典を書いたところにこの記事の書かれた年月をあえて書きました。

 

 2012.3.24

 

コレで、気づきましたか?これはくれよん多年度生向けに書いた記事の図なのです!!

この図のスキルはいわば2次試験の完成形・・・。最終的に「解脱」Sランクレベルの方には全部備わっているのでしょう。

でも、「開眼」Aランクレベル合格の方には全部は備わっていなかったでしょう。

そして「ストレートで何で合格したんだろ?」なんて感じの人はきっとAランクレベルを少し超えたくらいのところの人なんだと思います。(私はこんな感じの合格者です。足りていないスキルはたくさんありました・・・。)

 

◆開眼に重要なスキル◆

じゃあ、「開眼」Aランクレベルにもっとも必要なコアスキルというのはなんなのか??

考えていきたいと思います。(財務スキルについては今回除外です。)

まず必要なのは、 ひろいんの記事 と  はんたの記事 で最重要として挙げてくれた「読むスキル」です。理由はそれぞれの記事を読んでいただければわかると思います。

そして次に、「考えるスキル」。これもとても重要でないかと思います。

なぜなら、開眼とは・・・・

何を聞かれているかを察し、必要な要素で解答を構成すること

だとすれば必要な要素で解答を構成するために「与件文等から解答に必要な内容(要素)を整理分析する”考えるスキル”」が次に重要になはずです。

 

さて、ここで私が取り上げたいのが3つ目のコアスキル、「伝えるスキル」です。

これは「開眼」までには注意が必要だと思います。

採点者に伝わりやすいように解答を書くスキルである“伝えるスキル”が目指しているものは、

採点者が採点しやすい答案を自然に作る

という「解脱」レベルの状態だからです。

伝わるスキルを最初に重視しすぎて「書く練習」に序盤に没頭してしまうと大事件が勃発する可能性が秘められていると私は思います。

「何を書けばよいのかイマイチわからないまま、れとなく良さげな答案」が書けるようになってしまうというような事件

〝事件”に関してはまっきーのお株なので私からはこの辺にしときますが・・・

「読むスキル」「考えるスキル」があってこそ、「伝えるスキル」が意味をなしてくるのであり、また「読むスキル」「考えるスキル」がある状態で「伝えるスキル」を成長させることが飛躍的に点数が伸びる状態をつくりだすのではないかと思います。

 

◆開眼。そして解脱へ・・・◆

「実は、開眼まで辿りつくのは意外と早いのかも・・・」

なーんて最近思いはじめています。

さらに、自分が「開眼した」ってこと気づけて、「解脱へ移行しよう」ということに気づくことは、私は意外と難しいのではないかなと思います。

そして昨年、私がこの「開眼」と「解脱」についてもっと理解していればもっと早くに「開眼」から「解脱」へ移行できたのかな??と感じたりもします。具体的に、私の場合はもっと早くに他人の答案を見ることで、「自分に足りていないスキル」にもっと早く気づけば「解脱」へ近づけたかもしれないと思います。

私は最後まで「伝えるスキル」が足りていませんでした。スキルを本格的に磨こうとしたのはもう試験の2週間くらい前まで来てしまっていました。

みなさんはいち早く「開眼」Aランクレベルまで到達し、到達したことに気づきさらに「解脱」Sランクレベルを目指してください。

 

◆最後に◆

今日の話をまとめると、最初は「読む」「考える」が重要なんだから一切「書かなくて」いいんだよな!!

 

今日の記事を書いてみて、例えばこんな風な誤解をしてしまうのがちょっと恐ろしかったです。

でも、きっと事例演習をやっていればそれなりにもちろん書く練習はするし、「伝える」スキルを磨くことも普通には意識してくれるはずだろ・・・誤解を恐れちゃだめだ・・・

なーんて、自問自答もしました。

そういえば、私も書くことがおろそかになっている時期があったことを思い出しました。それが「解脱」に行くまでに時間が足りなくなかった原因なのかもしれません。

結局、「開眼」までは「読む」「考える」が重要度が高く、「解脱」へさらに進むには「伝える」が重要度が高いというのも単なる1つの意見にすぎません。これが何人かの参考にはなったとしても、“万人の絶対解”であるわけがない。

余裕があるなら、もちろん「伝える」スキルも少しづつ磨いた方がいいに決まっている。ただ念を押しますが、最初に「読む」「考える」スキルを磨くことを怠ることだけはオススメできません。

迷わないためには、お薬ハックも言っていたモニタリングをしながらセルフコントロールをしっかりして2次合格まで突き進むことが重要です。(記事を読んだ限り、昨年の私はあまりできていなかったな・・・と反省。)

このブログには2次試験の合格のためのヒントがたくさんあります。

しかし、それをどのように使っていくかはご自身でいろいろと考えてみてください。

 

「他人に全てを委ねるなんて運否天賦・・・」

それでは、また。

by katsu



1次試験、本当にお疲れ様でした!

こんにちは、マイスターです。

1次試験はこの試験のゴールではありませんが、大きな大きな関門であることには変わりません。

道場執筆メンバーも、皆様がつい先ほどまで試験中に体験されていた「緊張」を経験しました。
上手く対応できなかった問題への「後悔」もあれば、試験会場の外へ出た時の「爽快感」も経験しています。

私も昨年、赤坂の試験会場で試験が終わった後、なんだかすぐに帰宅の途につくことができず、しばし辺りをウロウロしていました。
恐らく試験時間中は緊張していたので、その緊張を解くのに時間が必要だったのだと思います。

 

一発合格道場は本日「OPEN DAY」です。ぜひ皆様の「思っていること」「感じている」ことを、何でも本記事のコメント欄書き込んでください。

・試験問題へのぼやき
・お世話になった人への感謝の気持ち
・今夜食べたいもの、今夜飲みたいのもの
・2次試験に向けた抱負・決意表明


などなど、どんな内容でも結構です!

 

1次試験の自己採点が可能になるのは早くても明日以降です。つまり、「今日は全てを忘れてリラックスできる日」ともいえるでしょう。

もちろん、1次試験を突破できていれば2次試験へのチャレンジがすぐに始まります。仮に上手くいかなかった場合も来年に向けたチャレンジがまた始まるのだと思います。今日は診断士試験挑戦者にとって、数少ない息抜きの一日かもしれません。「明日は仕事だし・・・」という方も多いと思いますが、今日くらいはそれぞれ開放されてリラックスした時間をお過ごしください。

 

 

 

 

 それでは最後に皆様の努力に敬意を表して一言

「私たちの人生は、私たちが費やした努力だけの価値がある」by フランソワ・モーリアック

 

 

一発合格道場は明日からも2次試験に向けた記事だけでなく、8/7には2次スタートダッシュセミナー、今後も2次試験に向けたイベント開催なども検討しています。
引き続き微力ながら診断士受験生の皆様への力添えができるように努力してまいります。

 

明日からもコツコツ頑張っていきましょう。マイスターでした。



こんにちは。マイスターです。

今日は少し緩めの話題として「常識を疑ってみよう」ということで得意科目不得意科目について述べてみたいと思います

 

受験生のみなさんはすでに「不得意科目で失う点数を得意科目でカバーしよう」といったイメージを持たれていると思います。「学習戦略を立てる」「試験戦略を立てる」という観点ではとても大切と言われていますよね。

今日は私が受験を通して得た経験(感覚)をもとに、敢えてその考え方に警鐘を鳴らしてみたいと思います。

 

■みなさまに質問

1、みなさんには得意科目はありますか? 

自分で「得意科目」と認識できる科目を持っていることは、とても素晴らしいことだと思ってます。なぜなら、私は受験している当時、明確に自分自身の得意科目と認識できる科目がほぼなかったからです

診断士受験生にはIT系のバックボーンを持つ方が多いと思いますので、経営情報システムが得意科目(場合によっては免除)という方も多いでしょう。
また、法律系の別資格を既にお持ちの方や、財務会計は得意だよ、という方もいらっしゃると思います。

 

2、なぜ得意科目と認識していますか?

一部前述しましたが、受験生がある特定の科目に対して「得意だ!」と認識するのは、

A:診断士の勉強を始めた時点で、既に専門分野を業務で担当している (経理・IT・工場運営など)
B:診断士の勉強を始めた時点で、既に関連資格の勉強をやっていた (簿記・システム系資格・法律系など)
C:答練などを受けている中で、いつも点数が良いので「アレ、自分はこの科目が得意なのかも・・・」と気づく

といったパターンが多いと思います。

A、Bパターンに当てはまる方は、その経験・知識によるシナジーを利用して1次試験・2次試験を勝ち上がろうと考えられているかもしれません。

 

3、その科目では他の科目をカバーできる点数が取れる確信がありますか?
(1次本試験で70~80点、2次本試験でA評価以上くらい)

 

「余裕だぜ」

という方はこの先は読まなくて結構なのですが、やはりここが本質的な質問なのです。

 

A・Bのパターンですでにシナジーが利かせる自信がある 方は問題ないと思います。自身のバックボーンを裏付けに、勉強の重みづけのバランスをとって、得意科目以外の苦手科目を攻めるのもよいかと思っています。

一方、確固たる自信がない方、つまり「得点戦略に自信がない方」については、得意科目に頼らない別のアプローチが必要かもしれません。

■ところであなたの不得意科目は何ですか?

 

実際のビジネスの場では全然違うと思いますが、試験科目には大きく2つのパターンがあります。

暗記(中心の)科目=運営管理、経営情報システム、中小企業経営・政策
暗記+αが問われる科目 =企業経営理論、財務会計、経営法務、経済学

結構多くの方が「暗記科目・非暗記科目」といった認識で得意・不得意を分類されているんではないでしょうか?

ちなみに私の場合、不得意科目として薄く認識していたのは「自分が今までの経験で特に触れてこなかった科目 」でした。
つまり、生産管理・情報システム・経営法務・経済学・財務会計・中小企業経営・政策です。

って・・・ほぼ全部やんけ

その通り、、、私にとってはほぼ全部不得意科目だったのです。
いや、正確に言うと「不安」だったのです。

 

いくら受験校の授業に通い詰めてインプットしても、スピ問・過去問でアウトプットしても、答練や模試で70~80点取れていても、最後までその不安を拭うことはできませんでした。
ストレート生の方は特にこれからの時期、答練、模試などを通過していくごとに「学習の結果」が”点数”として現れるようになってきます。この点数に一喜一憂してしまうのは仕方ないのですが、あくまで経過は経過。大切なのは1科目1科目に対して「色眼鏡」を持たないことだと思います。
「やたら覚える論点多くてやっぱ法務は嫌だな」とか、「あぁ、財務会計55点だったか。やっぱり苦手だな」とか。私も振り返ってみると、この一喜一憂にともなう”自己認識”が苦手意識を醸成させ、”不得意科目という認識”を持たせたのだと思います。

 

■マイスターからの提案

受験生にとって不得意科目は「作りたくない」代物です。
少なくとも「不得意な状態では本試験には臨みたくない」・・・ですよね?

まず皆様にお勧めしたいのは、もし不得意と認識している科目があるのであれば、

不得意科目 → 「頑張っているけど”不安”な科目」

言葉の使い方を変えること。またはそこに行きつくように学習計画を見直してみてはいかがでしょうか??
幸いなことにまだ4月。時間はたっぷりあります。

 

試験の当日に「まだ不安だけど、頑張ったよな」と思えたらたぶん大丈夫です。

というのも、いざ本試験の扉を開けてみると、得意だったはずの企業経営理論が60点前後だったり、苦手だった生産管理で8割以上取れていたり、答練・模試では安定していたはずの財務会計が足きり寸前だったり。といったような「予想外のこと」がたくさん起きます!!!なんだかんだ言って「得意・不得意科目と本試験で点数が取れる取れないは相関性が高くない」「診断士試験は簡単に作られていない」ということだと思います。
診断士試験は特定の科目で際立った点数をとれる人を合格させること考えていません。もちろん有利にはなりますが、あくまで「平均的に良いこと」を求められる試験です。

 

だからこそ、不得意科目っていう言葉、自分の中から取り去れるように意識してみてはいかがでしょうか?

 

 

それでは今日も1日コツコツと。

マイスターでした。

 

 



こんにちは、マイスターです。

さて本日は、中小企業経営・政策のインプットと、1次のアウトプットに追われる怒涛の4~5月前に意識しておきたいことについてです。

中小企業診断士の2次試験は事例問題が出る、というのは皆さん既にご存じのことと思いますが、2次試験の下準備として「論理的思考力」について触れてみたいと思います。とはいいましても、私も論理的思考力なんかを語れるほどの輩ではなく、今日触れたいのはもっとシンプルで、実用的な所。「切り口」についてです。フレームワークとも言われますね。

2次試験において「切り口」を上手く考えられるかどうかというのは、事象を構造的に考え、シャープな解答を導き出す上でとっても大切なポイントです。

この切り口というのは、1つの問題(Issue)に対して、どのような観点から論じれば良いか?という問いに応えるものです。

また、モレ無く、ダブリの無く、必要な論点を押さえた解答をするためにとても重宝するものです。

中小企業診断士の2次試験は事例問題が出る、というのは皆さん既にご存じのことと思いますが、この事例問題を解くに当たり、「切り口」がパッと頭に浮かぶようになると、格段と解答がシャープなり、解答を出すまでのスピードが上がります。

また、スト生にとっては十分に2次試験の準備をしている期間はありません。しかし、早い時期でこの「切り口」の使い方を理解していると、2次試験に本格的に取り組んだ時にとても早いアウトプットの質の向上が期待できます。

 

 

「そんなこと言われても、よくわかりませんわ」

 

では、少し事例を出してみましょう。


「尊敬できるスポーツ選手とはどんな選手か?」

 

この質問に対して、どのような解答を行うべきでしょうか・・・?

例えば、「試合に優勝する人」という解答。確かに成績を残すのはスポーツ選手として評価される上で大切ですよね。では果たして、優勝して成績を残す選手だからからといって、尊敬できるスポーツ選手と言えるでしょうか?いつも優勝するけど、ファンからの人気はないかもしれません、 また選手寿命は短いかもしれません。となると、成績だけでない要素も必要そうです。

さて、そこで考えるべきが、例えばこういった切り口の考え方。

「心」「体」「技」

尊敬できるスポーツ選手として、確かな技術を身に付け、丈夫な身体を持ち、強い心を持つ。例えば、この質問に対してはこんな切り口から解答した方が、モレなく、ダブリなく、論点を押さえてシャープに解答できそうですよね。

 

 

さて、続いてもう1つ事例を出してみましょう。

「理想の男性とはどのような男性か?」

さて、男性の方はドキッとしたかもしれません。例えばこの回答も、「イケメンで、肉体美で、優しくて、収入が高くて・・」なんて私も苦笑いしてしまいそうな答えが出てきそうですが、もっと論理的に回答の切り口を考えてみましょう。

例えば、この

「恋人として」「夫として」「父として」

という切り口の考え方。確かに前述の「イケメンで、肉体美で・・・」という下りでも「ルックス」「愛情」「生活力」と切り口を整理して語れそうですが、時間軸が抜けてしまいます。「恋人として」「夫として」「父として」という論点から解答を構成した方が、モレなく、ダブリなく、論点を抑えて論述ができそうですよね。

このように、1つの問題に対して、モレなく、ダブリなく、論理的に解答していくために「切り口」を考えることはとても重要です。

※上記は勝手に考えたサンプルですので、もし「こっちの方が良い」という考え方があればコメントを頂ければと思います。

 

2次試験には定番の切り口として、例えば以下のようなものがあります。

・メリット/デメリット 「メリットは~、デメリットは~」
・新規/既存 「新規顧客に対しては~、既存顧客に対しては~」
・外部/内部 「外部要因として~、内部要因として~」
・ハード/ソフト 「ハード面としては~、ソフト面として~」
・数量/単価 「顧客数拡大のため~、顧客単価上昇のため~」
・ドメイン 「誰に、何を、どのように」
・多角化 「水平的・垂直的」    ※H24 事例Ⅱで出題
・経営資源 「ヒト・モノ・金・情報」
・マーケティング4P 「製品・価格・プロモーション・チャネル」
・QCD 「品質・コスト・納期」
・経営分析 「収益性・効率性・安定性」

 いずれも非常に使いやすい切り口なので、2次試験前までには頭に入れて、且つすぐに使えるようにしておく必要があります。実際の2次試験ではこういった切り口の考え方を、設問の制約条件に当てはめて多面的な解答ができるように活用していくことになります。

例:

設問「B社が 今後収益を向上させていくために取りうる方策はどのようなことが考えられるか?」

解答「客数向上のため~を行う。また、客単価向上ため~を行う」

といった感じですね。

 

しかし、年々と難化していくのが中小企業診断士の2次試験。過去問と同じような観点からの切り口を活用できるシーンは年々どんどん低下していくと考えてもいいでしょう。


 ではどうするか???

「この時期から少しずつ自分で使って訓練を行っていく」のが望ましいと思います。別に勉強時間を使ってやらなくてもいいと思います。

こういった訓練は普段の仕事をしながらでも出来ると思いますし、家に居てもできると思います。
大切なのは、「普段行き当たった事象に対して、構造的に捉えて考えようとする」という姿勢だと思います。

しかし、この「切り口を考える練習」という作業、やろう、やろうとしても普段は忘れてしまいがちです。。
ですので、自分の職場のデスクまわりとか、家の冷蔵庫とか「切り口を考える」とか「構造化して考える」とったメモみたいなのを貼ってみてはいかがでしょうか?これだと、何か仕事で考えなければいけないことに遭遇した時、「あ、この問題を切り口を使って構造的に考えよう」と、思い出すはずです。(多分、このように意識できたら仕事もうまくいくはず。)

 

少しずつ1次だけでなく、2次も意識して動きたいこの時期。よく2次試験の”記述”を意識して、日経新聞の春秋の要約をやっている方がいらっしゃいますが、それも1つの並行してできる準備だと思います。

うまく意識の切り分けを進めながら頑張っていきましょう

 

では、今日も1日コツコツと。

マイスターでした。

 

 



こんにちは、マイスターです!
これから道場4代目の一員として執筆させて頂きます。どうぞ宜しくお願いします !

合格体験記プロフィールはこちら。

 

そんな私も受験生時代は毎日のように一発道場ブログを食い入るように見ていました。

・どんな勉強法がいいのかな?

・どんな風に覚えたらいいのかな?

・試験に向けての気持ちの持ち方、アクセルを踏み方など、参考になる情報はないかな?

とってもとってもお世話になった一発合格道場なので大変恐縮ですが、ハッキリ言います。

「道場に答えを求めにくる」
→残念ですが事例はあっても答えはない。探しても探してもあなたにとっての“合格への答え”は見つからないでしょう。

「道場にヒントを求めにくる」
→ OK。でもヒントを自分なりに活用できないなら見に来ている効果は薄い。

 あくまで道場は学習設計、学習ノウハウの調達、学習の進捗管理のベンチマークとするなど、答えでなく、ヒントを探しにくる所と考えたい。

今の時期に、みなさんに大切なのは、自分で能動的に学習計画を立てて、毎日実施をして日々新しい知識をインプットして、アウトプットすること。

自分のプロセスを繰り返すことで、強固な知識の橋げたを作り、その「知識の橋げたの作り方のヒント」道場に探しにくるイメージを持ってもらえるといいと思ってます。

-学習設計どうしてますか?-

さて、本題。今日は学習設計についてです。まずは下記の図を参照。

もちろん学習設計が大切なことはわかっているはず。そして学習設計の考え方もひとそれぞれ。

では、学習設計って何を元にしてやっていますか??

 

-意外な”アレ”が診断士の勉強に似ている?-

そろそろ今年の就職活動戦線も本格化してきました。就職氷河期と言われて就活で疲れはてている学生も多いと聞きますが、昨今の景気動向は回復基調にあります。内定率が上がらない大きな理由として
①大手企業の外国人採用の拡大
②安定志向の蔓延で中小企業とのマッチング機会の減少
等が叫ばれています。「優秀な人材の採用」。これも大きな中小企業の大きな課題ですよね。

 

さて、その話題はさておき、恐らく就職活動を経験されている方はわかると思いますが、あなたが就職活動をしていた頃、
どんなことをしていましたか?

 

・・・思いだせない・・・という方も多いはず。

おそらく多くの方にとって「企業研究」「職種研究」「自己分析」「エントリーシート」「面接(対策)」などが就職活動に際して必要な活動でした。

(私も当時は必死で就職活動に取り組んだ思い出があり・・・)

 

でもこうして見てみると・・・

アレレ、なんかとっても中小企業診断士の試験とそっくり。そうなんです。似てるんです。

 

-今こそ「自己分析」のススメ-

特に今回触れたいのが「自己分析」。図で見ても「全て活動の土台」であり、「一番最初にやるべきこと」に位置づけられ、個人的にも自己分析はとっても大切だと思います。

 

この道場では過去に何度も伝えられていますが、

・試験範囲は想定ができ、受講形態は違えど学習内容は殆どの受験生が類似
・効率的にインプットをし、正確にアウトプットできた方が有利
・特別な発想をする人を合格させるのではなく、あたり前の発想をできる人を合格させる

といった中小企業診断士の試験特性を考えれば、やることはこの3つだけ。

 

①「自分が質を高められる方法で」
②「必要と思われる量の勉強を」
③「とにかく続ける」

 しかし、ここが一番の難しい所。

①    質を高めるためには「自分に合った勉強方法」が必要
②    量をこなすには「自分なりの学習時間と学習環境の確保」が必要
③    とにかく続けるには「高いモチベーションと、強い意志」が必要

 

これは就職活動でも一緒。自分という人間の特性や、自分の本当にやりたいことと
会社の理念、ビジョン、業種、職種は合っているかどうか。ここがマッチしていないと、そもそも採用されないし、
運よく入社してもミスマッチが発生しやすい。
だから自分自身をきちんと分析する、「自己分析」が入口であり、一番大切でもある。

 

今のあなたの状態は?

・今の勉強方法はあなたに合ってますか?勉強していて違和感はないですか?
・量がこなせる学習環境を作れてますか?
・学習の負荷をどう捉えてますか?コントロールできていますか?
・自分にとって意味あるマイルストーンを設定していますか?
・この勉強をしているモチベーションの源泉を認識していますか?
・今、本当にやるべき勉強はやりきれていますか?

自分の学習設計自分のマインドがイマイチ認識できていないな~、と感じる人はもう一度時間を取って「自己分析」
してみてもいいと思います。人間、自分のことを分かっているようで、実は意外とわかっていないもの。
自分自身の生活環境、仕事とのバランス、学習に対するノウハウの有無、モチベーションの水準などなど・・・・
早い時期に自分の外部環境と内部環境を分析して、自分なりの取り組み方やプロセスを固めていきましょう。

大切なのは・・・

「自分を知り、自分にあった学習設計をして、決めたら迷わず突き進む」こと。

(でも、柔軟に新しい情報に触れて修正していくのも一方で大切ですけどね) 

自分を知った上で、どう学習設計をするのかは、道場の記事合格体験記・未合格体験記はとってもとっても参考になりますので、
ぜひ色々情報を探してみて頂き、ヒントを得てみてください。

 

 

では、「今日も1日コツコツと」

マイスターでした。



こんにちはJCです。
1次が終わって、2次試験の勉強に取りかかった初めのころの段階では、80分で事例を解き終えることってなかなか難しいですよね。僕もそうでした。
当時の僕がT○Cの講師の先生に相談したメールmailの出だしはこんな感じ。

1次学習期間中も仲間を募って、学習会を開いたりと少しは2次の勉強にも取り組んでいたと思っていましたが、久しぶりに80分で時間を区切って取り組んでみると、
①時間が全然足りない
②設問の問いの方向性と解答の方向性が全く異なってしまっている。
(利益率向上を問われているのに、売上げ向上に終始した解答になっている)
③問題文の読み込みが甘く、因果関係の掘り下げが足りないために薄っぺらな、根拠に乏しい解答になっている、
等々お恥ずかしい状況です。

■なんで時間が足りないのか?その1■
その後、安定し始めてから「なんだ、そうだったのか!」と気付いたことですが、時間が足りない要因は僕の場合2つありました
一つ目は、読む時間が長い。設問文を読んで、与件文を読んで、また設問文を読んで、与件文に戻って設問文との対応を行ったり来たりしながら、探してゆくという作業をやっていたんですね、最初の頃は。

で、僕の場合の読む時間の短縮方法は
①まずは与件の第1パラグラフの冒頭に書かれている会社の概要だけ読む。
②その後、設問文を時間をかけて読む。問題で問われると想定される事象を設問文の空欄に細かくメモする
③それから与件文を線を引きながらじっくり読み込む。4色ボールペンが好きという方もいますが、僕の場合はシャープペン1本でした。

ポイントは②の設問文の読み込みじゃないかと思います。設問文と与件文を行ったり来たりしている初期段階では、与件文を読んでいる最中は設問で何が問われているかがすっ飛んでいたように思います。でもじっくり読み込むことで、設問文の要求が頭の中に焼きつけられていますので、与件文を読みながらも、設問1との対応とか、この「なお」以降の文章は設問3に使えるとか、与件文にメモを付けながら読めるようになりました。ちょうど2年前の今頃の僕は「設問文を倍の時間をかけて読む」というテーマを自分に課してました。

<設問文の読み込み>
設問文はしっかり読み込むことは特に重要です。僕は設問文の中で重要と思われるところにまるをつけるようにしていましたが、文節ごとに/で区切るという方もいます。いずれにせよ、読み飛ばし、読み間違いがないようにしっかりと読み込むためのお作法なのだと思っています。
特に設問文で前文と個別の設問に分かれている問いは、前文に大事なところが隠されていることに要注意です。
例えば

H21年事例Ⅱ第3問
B社は顧客の拡大と自社へのロイヤルティ(愛顧)を高めるために、新しい事業を考えている。どのような事業が考えられるか。
(設問1)
B社は自社だけで行えるサービス事業を考えている。それはどのようなものか。120字以内で答えよ。
(設問2)
B社は商店街の裏通りにある銭湯との共同事業を考えている。どのようなサービス事業が考えられるか、120字以内で答えよ。

この問題で前文をすっ飛ばして、対応してしまうと大事故となってしまいます。
ここでのポイントもしくは制約条件は①顧客拡大②自社へのロイヤルティ(愛顧)の向上です。この2点を盛り込まずに作られた解答は残念ながら点数にならない可能性があります。
設問文を読む際にはこの二つの制約条件に大きく〇とか波線とかで印を付けておきましょう。
 

また、設問文を読む際には設問と設問の結び付きや問題全体で問いたいことも合わせて考えるようにすると効果的な解答を導き出すことができそうです。

■なんで時間が足りないのか?その2■
二つ目の時間を足りなくさせる要因は書く時間が長いというものでした。僕は当初から80分で解くことを課題としていたのですが、そうするとどうしても途中で書く時間についての焦りが出て来て、考えながら書き始める状態に陥っていたんですね。これは×。考えきれていないので、書きながら消しゴムで消して、また書いて消しゴムで消して…という作業を繰り返すことで、却って書く時間が長くかかり、余計に時間を足りなくさせる要因になっていました。

で、書く時間の短縮方法は書く時間そのものを短くするというものです。
①上記その1で考えながら読み進む
②もう一度設問文に戻る時には、設問に対応した解答に使うべき根拠等を設問文の空欄に細かくメモする。
③僕の場合には全設問の解答メモを作ってから、書く作業に入っていました。

 

考える時間をきっちり取って、整理した上で書くことにより、何より消しゴムの登場回数が減りました。100字の解答だったら80字くらいまで一気に書いて、最後の20字の終わり方を字数を逆算しながらまとめて行く。そんなやり方で時間が足りなくなるという悩みは解消しましたし、得点は大きく向上してゆきました。

さらには、その1とも合わせて、設問文の要求と大きく異なる解答の方向性という悩みも一緒に解決したように感じます。

■考える作業がとても重要■
2次試験は「読む」⇒「考える」⇒「書く」という3つの作業に分けるとすると、できうる限り「考える」に多くの時間を使うような訓練の2カ月で必要になってくると思います。

解答用に使う根拠を設問文の空欄にメモしながら考えて行くと再現答案の作成も可能です。
試験は本番だけだから再現答案なんて作る必要ないじゃない、と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、きちんと考えて、論理だてて作成した解答は再現答案はきちんと作れるものなのです
逆に書きながら考えている段階では再現答案はなかなか作れません。再現答案そのものが重要なのではなく、再現答案を作成できるレベルの解答プロセスが重要なんだと考えています。

ですので、2次の模試試験を受験する時の僕のテーマは「再現答案を作れる解答を目指す」でした。

=====================

さて、僕も最初は80分では解けない!ぼけた解答しか出せないということを悩んでいましたが、いろいろとテーマを決めてトライ&エラーを繰り返し、徐々に自分のなかでお作法というかプロセスを固めていったものです。
今のタイミングで時間が足りない!白紙の設問が出てしまう!ということで悩んでいる方がいらっしゃったら、ちょっと試してみて下さいね。

でも、2次のお作法はほんとに人それぞれです。
僕のやり方があなたに合うかどうかはわからないので、とにかく多くの事例を解いて、解くにあたっては、毎回テーマを決めて、自分にあったやり方を発見するように努めて下さいね。

後2カ月ちょっと、これまでこんなに勉強したことがないっ!!と思えるくらいに勉強してみて下さいね。

by JC



怒涛の7週間も中盤戦に入りました。順調ですか?JCです。
うまく波に乗っている方はそのペースを維持して
さらにガンガン行ってください。
これまでの答練がいま一歩だった方は、
なぜその結果だったのかを振り返りましょう。
安易に「橋げたが弱い」という結論に結び付けない ことが大切です。
もともとの橋げた理論というものをちょっと振り返ってみましょう。

◆橋げた理論の大事な点◆
橋は橋げたのみでできているわけではありません。
橋げたの上に掛かる橋板があって初めて通行可能です。
これまで7科目の膨大な学習量をこなすうえで橋板のことはいったん忘れて一つひとつの強固な橋げたを構築することをお勧めしてきました。
きちんと橋げたを作ってくださった皆さんですら注意すべきことは、まだ橋板は構成されていない点です。

その橋板を構成する時期がまさに、
これからの直前期・超直前期
なのです。

最初の頃に学習した科目は結構忘れていますよね。
それでもその科目を学習するときに集中して橋げたを作った方は思い出すのも、早いはず。
ですので、今一歩の結果だった方もあきらめるのはまだ早い!
落ち込む前にさくっと思い出す努力と
これまでつながっていなかった各科目をつなげてゆく橋板の構築作業に入ってみて下さい。
きっと結果につながります

◆親しみやすい運営管理◆
ながながと総論を語ってしまいました…

さて、今週の話題である運営管理の話に入りましょう。答練の点数はさておき、財務や経済に比べると、運営に対して嫌悪感を抱く方は少ないのではないでしょうか?
それはたとえ工場のある会社に働いていない方でも、これまでの人生の中で、小学校の時の工場見学やテレビやCMでそれなりに
「工場ってこういうもの」、というイメージが出来上がっているから。
店舗管理についてはそれ以上に毎日のようにコンビニでおにぎり買ったりしているので、わかりやすいのではないかと思っています。

◆親しみやすさと得点は別?◆
ところが、そんな親しみやすい運営なのに、答練の結果は人それぞれになってしまっているかもしれません。

なぜならそこにはやはり試験という特性があるからです。

さらっとなんとなく理解しているというレベルから、専門用語をキチンと把握したうえで論理的な生産・店舗管理が求められるからでしょう。
運営は全体俯瞰とともに詳細な把握を求められる科目です。
言い換えれば、
時間をかけることで最も点数が伸びやすい・得点源もしくは貯金科目にしやすい分野が運営管理です。
ぜひ、頑張ってくださいね。

◆2次と絡めた運営の学習◆
2次試験の事例Ⅲは「生産・技術を中心とした
経営の戦略および管理に関する事例」です。

まさに運営管理、特に工場の生産管理を
テーマに設定される可能性が高い科目です。

1次試験でしっかり運営の本質を把握しておくことは
2次試験対応でも重要なポイントとなります。

運営の本質って何かっていうとおそらくテキストの一番初めあたりで勉強したQCDもしくは、もう少し観点を広げたPQCDSMEに尽きるんじゃないかと考えています。

◆QCDもしくはPQCDSME◆
工場を持つ企業にとって品質(Quality)、コスト(Cost)、納期( Delivery)は最も追求しなきゃいけないテーマであるはずです。

問題の構成としては以下の可能性が高い。
①工場のラインのどこかにボトルネックがあり、品質が安定しない。
②工場のラインのどこかにボトルネックがあり、無駄なコストが発生する。
③工場のラインのどこかにボトルネックがあり、納期が守れない。

なーんだ、ボトルネックを探せばいいんじゃん♪と気付いた方、
正解です。

◆1次運営管理でつかんでおきたいこと◆
まさに事例Ⅲはボトルネック探しとボトルネックの改善方法を語る事例です。
ボトルネックの探し方は1次試験が終了した翌日からスタートしましょう。

でもボトルネックの改善方法の手立てを勉強するのは
まさに今です。
段取替えを減らすには?残業を減らすには?ダブった工場を集約するには?
セル生産やグループ別レイアウトで解決できるか。
ボトルネックは無駄とかダブりと言い換えられるかもしれません。

ECRS即ちなくせないかEliminate)、一緒にできないか(Combine)、順番をかえられないか(Rearrange)、簡単にできないか(Simplify)を突き詰めて考えてゆくことがとても大事です。ECRSを駆使するのは生産の流れだけとは限りません。時には情報の流れ のケースも出てきます。

運営管理は面白いです。この科目をしっかり勉強したら、いつか(本試験後)チャンスを見つけて工場見学に行ってみるのも楽しいですよ。

ちなみにこんな企業が工場見学を受け入れてくれています。
キリンビール 
資生堂
Webで探していたら、こんな便利なサイトもありました。
工場見学インデックス
全国の無料で見学できる工場が掲載されているようです。

自分が学んだ知識、それも小難しいものではなく、単純なものが工場で働く人々の経験値の中から取り入れられていてびっくりすることうけあいですよ。
今日はココまで。

by JC



こんばんは、アックルです。

いよいよ明日は2次筆記試験の合格発表ですね。

もう既に今からドキドキされている方も多いのではないでしょうか?
昨年の私も合格発表前日のブログで、緊張している心境を書きました。

ここまで来たら開き直るしかない!と思っても、緊張をとくのは困難ですよね~coldsweats01

明日の朝の方になってからは、さらに緊張すると思いますが、一生でこんなに緊張することなんて二度とないってくらい緊張すると思います。

昨年の合格発表日は私は会社にいましたが、10時の発表が気になって全く仕事が手につきませんでした。
朝の9時頃から中小企業診断協会のHPを「まだか?まだ出ないのか?」と何十回、何百回とひたすらクリックし続けていました。

そして診断協会のHPの「TOPIX 中小企業診断士試験のお知らせ」 が更新されるのをひたすら待っていたのですが、10時を過ぎても一向に更新されませんでした。
そこで上の方にある「中小企業診断士試験」をクリックしたところ、デテマシタ~!!!!
TOPIXの更新の方が遅いんですね。
皆さん、ここ重要ですよ!下図のように「中小企業診断士試験」の方をひたすらクリックして待ちましょうcatface

二次受験生の皆さんが、明日の10時過ぎに喜びと感動でいっぱいになっていることを、心よりお祈りしています。

BY アックル



こんばんは。久々のアックルです。

今週の財務・会計公式は「営業レバレッジと安全余裕率」です。

営業レバレッジといえば平成21年度の二次試験に出題されて、多くの受験生が「営業レバレッジって何?」とパニクったと思われるアレです。

診断士試験では新しく出題された分野ですが、実は日商簿記1級や証券アナリストでは当たり前のように出題されてます。
ですから上記2つのいずれかの資格をお持ちの方にとっては平成21年の問3は楽勝だったかもしれません。
(とはいえ、私の場合は簿記1級を持っているとはいえ、試験中にテンパってしまい間違えました。)

ちなみに日商簿記1級では営業レバレッジではなく「経営レバレッジ係数」という名称になってます。

□「営業レバレッジ」とは?

「営業レバレッジ」とは企業経営における固定費の利用を測定する指標です。
費用の中に固定費が含まれていると、売上高のわずかな変動でも、営業利益に大きな変動をもたらすようになります。売上高の増減に対して固定費がてこ(lever)のような働き(leverage)をして、営業利益の増減率を増幅します。このことを営業レバレッジといいます。特に固定費の割合の高い企業ほど数値は大きくなります。

数式は以下のとおりです。

営業レバレッジ(倍) =限界利益/営業利益 ちなみに限界利益=売上高-変動費です。

なお、営業レバレッジ(倍)は業績予想のシミュレーションに使うこともできます。

営業利益の変化率=営業レバレッジ×売上高の変化率

□「安全余裕率」とは?

安全余裕率は売上高が損益分岐点売上高からどのくらい離れているかを示す比率です。この比率が高ければ高いほど、売上高が損益分岐点より離れていることになり、収益力があることを意味するので安全であると判断できます。

数式は以下のとおりです。

安全余裕率=(売上高-損益分岐点売上高)/売上高=1-損益分岐点比率

さてここまでは受験経験者の方ならおそらく知っている内容だと思います。

ここから先は知らない方が意外に多いと思うネタです

□営業レバレッジは安全余裕率の逆数

そうなんです。営業レバレッジ=1/安全余裕率

つまり、営業レバレッジは安全余裕率の逆数なんです。

よって、安全余裕率=営業利益/限界利益にもなります。

では、なぜそうなるか図で説明しましょう。

まずはおなじみの損益分岐点表(図1)

まずこの図から説明しますが、横軸は売上高、縦軸は売上高・費用・利益です。
縦軸も横軸も売上高なので売上高線は45度線になります。
次に費用です。まずは横軸と平行の固定費線が あって、その上は変動費線です。実際には固定費線の上にあるので総費用線となります。
売上高線と総費用線が交わる点が損益分岐点です。

一方、実際の売上高は損益分岐点より遥か右です。売上高と損益分岐点売上高の差が「安全余裕額」となります。

さて、このままでは営業レバレッジ=1/安全余裕率の証明ができません。ここでこの図を以下のとおりアレンジします(図2)。

図1と比べて何が変わったかと言いますと図1は固定費線の上に変動費線があったのですが、図2では入れ替えて変動費線の上に固定費線があります。
こうすると何が違うのかと言いますと、限界利益(売上高-変動費)の表示が可能となります(図2の右端の赤いカッコ)

さて、この図2をよく見ると比が等しい同じ相似条件の三角形が二つありますね。

分かりますか?

太い線を入れると よく分かると思います(図3)。

赤線の三角形と緑線の三角形は相似関係になってますね。
ということは次の式が成立します。

売上高:限界利益=安全余裕額:営業利益

さて、この数式をさらに動かすと、
安全余裕額/売上高=営業利益/限界利益

安全余裕率= 営業利益/限界利益=1/営業レバレッジ

となります。

この数式は覚えておいたほうがいいですよ。きっと役に立ちます。

それでは、本日はここまで。

by アックル



H22年2次筆記試験受験者の皆様。
私達一発合格道場からのお誘い・お願いがあります。
「受験体験記」、「合格体験記」、「不合格体験記」
をまとめてみませんか? 

内容   : 原則自由(応募者には参考テーマをご連絡します)
原稿量  : 原稿用紙2~5枚程度(最高2,000字程度目安)
第一回締切: 2010年11月30日(火)
特典   : 「一発合格道場」ブログ上で随時公開。
応募方法 : こちら にコメント・ハンドルネーム・メールアドレス(アドレスは非公開設定です)を残してください。当方より連絡します。または、webmaster@rmc-oden.com までメールをお願いします。

※当ブログ運営趣旨に反しない限り、原則応募全員分を公開。
※原稿の著作権は個人上は放棄いただき、当「一発合格道場」に帰すものとします。

まず「受験体験記」を募集します。世間で良く見かけるのは「合格体験記」pencil。しかし合格者の体験談など似たり寄ったりで、面白くもなんともない。2次に手応えあれば今から「合格宣言」も良し、不本意であれば来年に向けた「決意表明」「不合格体験記」も良し。筆記合格発表前のこのタイミング、今の自分の思考を文章で表現することは必ずプラス効果ありshine

ただし。
2,000PV/dayを示すこのブログ。衆目に耐えうるそれ相応の根拠・因果関係・文章力が期待されることをご理解願います。smile

では、受験生からの寄稿募集担当の二人から一言。

■ふうじん■

合格発表前になぜ今「体験記」? その理由を追加であと2つ。

一次対策
2011年合格目標コースがこの10月に本格スタート。最新の受験体験を今まとめ、後進に伝えることは、他の誰にも真似できない価値を生むから。

二次対策
2次筆記「合格者」「不合格者」の違いとは、多くの場合「たまたま」に過ぎない。激戦の1次の合格者が2次筆記試験にどう立ち向かったか。その経験を広く正しく伝えるには、今この瞬間がベストだから。

このタイミングでの体験記執筆には誰しも大きな抵抗あり。でもお願いはただ一つ。診断士として今後の価値創造に有効なキーワードは、周囲への模倣や同調ではなく、自主・創造・差別化・多様性。今しかできないことは、今やる。その判断は自分にも周囲にも、必ずプラスに働きます。

■ハカセ■

これまで、受験生の皆さんは夢中で走ってきたと思います。自分の勉強方法の是非を振り返る余裕は、僕の場合は、合格後、TACの「合格の秘訣」を執筆するまではありませんでした。恐らく皆さんもほぼ同様と思います。

「体験談」は、自分自身が打ち込んできたことを客観化し、第三者にも分かるように記述する、他に換え難い自己鍛錬の機会です。

この募集は、「受験体験記」や「合格体験記」を書いてみる気軽な機会・・・ではありますが、皆さんの心の持ち方次第で、それ以上のものにすることが出来ると思います。

実際に書き始めるとお分かり頂けると思います。気持ちよく書き始めていたのに、ある時、ぴたりと筆が止まる感覚があることを。自分がやってきたことをダラダラと書いただけの体験談は、他人の心には響きそうにないことを、自分が伝えたいことが文字の上ではなかなか伝わらないことを、痛感します。

たかが体験談、されど体験談。そこには二次試験とは違う難しさがあるのです。是非この感覚を味わって頂きたいと思います。

合格発表までの「コーラの炭酸が抜けてしまったような」この期間を活用し、ぜひ体験談をまとめてみることをお勧めします。ご応募、お待ちしております。

by道場執筆陣一同



こんばんは!アックルです。

明後日はいよいよ2次試験。ホントに超直前ですね。

◇ファイナルペーパー◇

今週はファイナルペーパー特集。JC、ハカセ、ふうじんそれぞれの昨年のファイナルペーパーはご覧頂いたでしょうか?

「合格者はこんなに凄いファイナルペーパーを作成していたのか・・・。」

「もう試験まで二日しかないのに、いまからこんなペーパー作れない。」

など愕然とした方も多いのではないでしょうか(私も今週彼らのファイナルペーパーを見てビビリました。
では、合格者は皆彼らのようなファイナルペーパーを作成したのでしょうか?

答えは否。

実は私は昨年ファイナルペーパーを作成しませんでした。でも合格できました。
なぜ作成しなかったか?
それは私の前年に合格した友人にファイナルペーパーを活用したから。
当初は自分で作成することも検討していたのですが、友人のがあまりに素晴らしかったのでそのまま使わせて頂きました。
ラーメンの隣に映っているのが友人Nのファイナルペーパーです。ブログでも公開したいのですが、友人の許可を得ていないため申し訳ございませんng

私は友人Nのファイナルペーパーを試験直前の最終確認だけでなく、お守り代わりにしました。
「このファイナルペーパーを使えば、きっと合格できる。だって、Nも昨年これらを会場に持ち込んだのだから。」
このように自分をマインドコントロールしたことで、会場入りしたときには不思議と力が湧いてきました。

合格者のファイナルペーパーはお守りとしてだけでなく試験開始直前の最終確認に非常に役立ちます。
だって結果的に合格者が試験直前に必要だと判断した知恵と知識を集めたものだから

ですから現時点で作成していない人は道場メンバーや過去の合格者が作成したファイナルペーパーを会場に持っていくことをお勧めします。

きっと助けになると思います。今、読んでもピンと来ない部分が、試験直前の緊張した精神状態で読むと、大きなヒントflairになる部分があるかもしれません。

◇試験前日の過ごし方◇

明日は無理して勉強し過ぎずに、なるべく早く寝て体をゆっくり休めて明後日に備えて下さい。
昨年の私は前日は事例問題は解かずに、これまで解いた事例を眺めたり、失敗ノートを読んだり、フレームワークの確認などを行いました。
前日に事例を解かなかった理由は、もしも前日の事例の出来が悪かった場合、精神的に悪影響を受け、翌日に引きずってしまうかもしれないと思ったからです。
ですから前日は体と心の両方をリラックスさせることを意識しました(実は前日に実家の親父と電話で大ゲンカしてメンタル面は最悪な状況になったのですが、何とか自分を取り戻せました)

2次試験はホントに緊張します。おそらく1次試験の比じゃないです。
試験中は普通の精神状態じゃなくなるし、「普段どおり受けなさい」とか「模試のつもりで受けましょう」など分かっちゃいるけど、なかなかそのとおりにはできないです。
でも体と心のコンディションを万全にしておけば、闘えます。

◇最後に◇

本試験は何が起こるか分かりません。予想に反して難しかったり、事例Ⅳで今まで見たこともない問題や用語が出てくるかもしれません。
途中何度も挫けそうになったり、家に帰りたくなるかもしれません。
でも何があっても絶対に諦めず、最後まで全力で戦ってください。
そして「 絶対に合格したい!」という強い思いを持って受けて下さい。ひょっとしたら火事場の馬鹿力が出るかもしれません。

一発合格道場一同は皆さんの合格を心よりお祈りします。

それでは。

BY アックル



こんばんは!アックルです。

2次試験まであと9日、いよいよ近づいてきましたね。

受験生の皆さんはおそらく1次試験の直前期以上に落ち着かない日々を過ごしていると思います。

体調に気をつけつつ、悔いのないようにたっぷり勉強してくださいimpact

さて、本日は事例Ⅳについてお話します。

「これから試験までの学習」「本試験での対応」についてお話をしたいと思います。

■事例Ⅳを中心に!

残り9日は事例Ⅳの学習に重点を置くことをお勧めします。なぜなら、①2次試験は事例Ⅳの出来が合格に大きく左右する、②他の事例とは異なりやった分だけ伸びる、
からです。
①についてですが、おそらく受験生の中で出来不出来に最も差がつくのが事例Ⅳです(事例Ⅰ、Ⅱは差がつきにくいし、事例Ⅲは多年度受験者が比較的有利)。私も昨年合格できた最大の要因は間違いなく事例Ⅳです。合格者の多くも同様の意見をお持ちです。

②についてですが他の事例もやればやるほど伸びるのですが、その伸び方がバラバラです。全く出来なかったのがある日突然開眼し、グーンと実力が伸びる方もいるでしょうし、逆に最後まで苦手意識が抜けないまま本試験に臨む方も多いでしょう。しかし、事例Ⅳは間違いなく勉強量に比例します。また会計やファイナンスは慣れの要素が強く、スポーツのように間隔が開いてしまうと解けなくなってしまうことも多いです。ですから、直前期は慣れ+間隔を維持するためにも事例Ⅳに集中して取り組むことをお勧めします。

特に事例Ⅳが苦手な方は勉強時間の半分以上を事例Ⅳに費やしてもいいと思います。

今の時期のお勧めの勉強法は、やはりこれまで解いてきた過去問や演習を繰り返し何度も解くことです
とにかく反復です! 理解しながら公式や解法を徹底的に覚えてしまいましょう。
また試験に出そうな公式をファイナルペーパーmemoにまとめて隙間時間などに読むこともお勧めします

■本試験での事例Ⅳの対応

事例Ⅳは2次試験最後の科目です。既に朝から4時間かけて3科目を終えた後で心身ともに疲労困憊の状況になると思います。
疲れによる集中力低下の影響で計算ミスや公式の度忘れなどの失敗は絶対に避けたいものです。
疲労対策としては、昼休みか事例Ⅲ終了後に「メガシャキ」「眠眠打破」を飲むことをお勧めしますflair
昨年の私は使用しませんでしたが、最近受験したTOEICや証券アナリストで効果抜群でした。
飲むとホントに集中力アップしますよ。私には「メガシャキ」の方があってました。値段もこっちの方が安いし。
皆さんも本試験前に試して飲んで自分に合っている方を本試験に持ち込んでください。特にこれから事例問題を解こうとしているのに疲れている状態のときに試してみるのがいいですよ。

また、チョコレートなど甘いものを食べることも脳の疲労が取れます。
ちなみに昨年の私は事例Ⅲの直前にマーブルチョコを口の中に流し込みました(笑)。

さてメガシャキなどで脳が活性化したとしても、緊張は取れないと思います。最後の試験なので一層緊張感が高まると思います。
緊張すると簡単な問題が難しく思えることがあると思いますが、とにかく落ち着いてじっくり問題を読んで解いて下さい。

また、緊張による公式の度忘れなども起こりうると思います。どうしても公式を思いだせない場合はどうすればいいでしょうか??

さてここで問題です。
損益分岐点売上高の算出方法を忘れてしまった場合、思い出すには次のどちらの問題の方が容易に思い出せるでしょうか?

A:売上高5,611、売上原価4,204(売上原価に占める固定費1,598)、販売費・一般管理費(全て固定費)931、営業外費用208、営業外収益3

B:売上高100、変動費20、固定費50円

明らかにBの方が単純なので公式を思い出しやすいし、仮に公式を思い出せなかったとしても計算してなんとか算出できますよね。
自分で数字をあてはめて計算することで、短時間で「損益分岐点売上高=固定費÷(1-変動比率)」という公式に辿りつけると思います。

一方でAはややこしい数字が羅列しているので、計算するのに時間がかかる上に余計パニックになってしまうかもしれません。(実はAの方は昨年の第3問(設問1)の数値です。)

つまり公式を忘れてしまった場合は、単純な数値を使って思いだすことがポイントです。

本日はここまでです。試験直前に再度本試験での注意点についてお話します。

ラストスパート頑張ってください!

BY アックル



こんばんは!アックルです。

久々の更新です。実は証券アナリスト1次試験の勉強のため、しばらくの間一発合格道場を休ませて頂いてました。

ちょっと証券アナリストについてお話をさせて頂きます。
証券アナリストは経済・財務分析・証券分析の3科目で、経済と財務分析は診断士と被っています。
ですから診断士の1次試験を突破された方でしたら、比較的攻略するのは楽だと思います。
ただし、経済は国際経済色が強く、また財務分析は簿記1級で学ぶ理論が多く出題されるという点で、診断士試験と若干傾向が異なっています。

学習内容は診断士試験もそうですが、非常に面白かったです。特に証券分析がとても楽しかったです。診断士の財務・会計に出てくるポートフォリオ理論やファイナンスをより深く学べますので、興味のある方は診断士合格後に目指してみるのもいかがでしょうか?

ちなみに自己採点では8割以上取れていたのでおそらく合格ですhappy01。今後は来年6月の2次試験に向けて頑張ります。

さて、本題に入ります。今週は事例Ⅲ特集。

私は4つの事例の中で事例Ⅲが最も苦手でした。事例Ⅰの方が難しいと思うのですが、なぜか事例Ⅰの方が先に開眼し、事例Ⅲはなかなか点数が伸びませんでした。
私はメーカー勤務なのに事例Ⅲが苦手だったので非常に悔しい思いをしました。

「現場のことを全く知らない経営企画部」と言われても仕方がない状況でした。

ずっと点数が伸びなかったのですが、試行錯誤して10月に入ってからあることを試みたことがきっかけで目覚めて、
オプションで高得点を取ることができ、そのまま勢いに乗って本試験に臨むことができたような気がします。

あることとは?

それは、「裏紙のフル活用」です。

点数が伸び悩んでいたときは、私はあまり余白にはキーワードをちょこちょこ書く程度で、どちらかといえば頭の中で整理してから答案用紙に書いていましたが、
そのやり方を改め、裏紙に気になるキーワードを書いたり、因果関係を整理するようにしました

事例Ⅲはふうじんさんも言うように因果関係の把握が大切です。

頭の中で整理するより、書いて整理することで問題点の見える化ができますし、因果関係の把握が容易になりました。

下図は昨年、私がある事例を解く際に書いた内容です。

ちなみにこの裏紙のフル活用は事例Ⅲのみならず、他の事例でも同様に行いました。

伸び悩んでいる受験生の皆さん、1度この方法を試してみてはいかがでしょうか?



こんばんは。JCです。
事例Ⅰは難しいですよね。経済学にしろ、事例Ⅰにしろ、なんで最初の科目って難しいんでしょうね、この試験。
特にこれらの第1問って、びっくりするほどわけわからない問題が出題されがちです。
この1週間は事例Ⅰ特集で、メンバー各人が事例Ⅰに関する思いをぶちまけまいりました。

◆組織・人事がテーマ◆
事例の特徴をつかむ という記事の中でも、少し触れましたが、事例Ⅰは組織・人事をテーマとする事例です。わかっちゃいるけど、やってしまうのは…なぜかマーケティング的な解答に走ってしまうこと。なぜでしょう?これは設問文の読み込み・要求解釈が足りないからじゃないでしょうか?

◆設問文の読み込み◆
例えば

H20事例Ⅰ第1問 A社の事業の歴史的展開を踏まえた上で、現在のA社の強みは、どのような点にあると考えられるか。A社の強みとそれを形成してきた要因について、100字以内で述べよ。

 読み飛ばしてしまいがちなのは「歴史的展開を踏まえ」「A社…とそれを形成してきた要因」じゃないかな、と思います。2次試験は1科目80分しかない。それに読まなきゃいけない与件文は2-3ページ、さらには700字くらいの書きこみの時間も必要…。陥りがちなのは設問文をささっと読んで、あまり頭に焼き付けもせずに、与件文に入ってしまうこと。その結果、設問文の中身をよく検分せずに、この場合には解答として「強み」だけを書いて終わってしまうこと。求められていることは「強みがどのような点にあるか」「強みとそれを形成してきた要因」です。

◆要求解釈の重要性◆
Zone ふうじん 各メンバーがいろんな角度から要求解釈の重要性を語っているので、あまりにしつこいような気もしますが、敢えてここはしつこく行きたい。「歴史的展開」って何?単なるA社の強みじゃないってわけ?形成した要因って?結局答えのキモはここ?
この解答で歴史的展開を踏まえていない強みを列挙したら、やっぱりはずしてしまうことになると思いますし、強みを形成した要因が書かれてなければ、ほんの部分点くらいしかもらえないだろうと思います。

◆じゃ、どうすりゃいいの?◆
僕のお作法はまず与件文の「頭出しだけを読」んで、何をやってる会社かを知ったところで、「設問文をよみ」、その後、「与件文を読む」というやり方でした。自分の失敗が設問文の読み込みと要求解釈が甘いことが原因かも?と思った際に採ったやり方は、この「設問文を読む」作業に倍の時間をかけてみるということでした。僕にはとても合っていたようで、その後は、大はずしが随分少なくなったように思いますよ。

◆もひとつ、やったこと◆
これは事例Ⅰに限らないのですが、一次試験で学んだ知識のそうざらえ的小ネタ集をつくりました。人事・組織で問われる論点をエクセルでまとめていったんです。事例Ⅱはマーケティング・店舗管理、事例Ⅲは運営管理と続けてゆきました。でも、こうやってまとめる作業を自分でこなすことによって、既に遠い昔に感じてしまう1次試験の知識を洗い出すことができ、要求解釈の時点で、どんなキーワードの問題点が予想されるかが、山のように浮かぶ状態にすることができました。2次試験ですから、単に「○○○」という言葉が解答用紙に記載されていても点数にはならないでしょう、でも「○○○」を念頭に置いて事例の根拠を押さえた解答は必ず、良い点がついているはずです。

道場ファンの方々はお気づきかと思いますが、僕らはそれぞれ勝手な発言をしています。それはそれぞれの各人には、そのやり方が合っていたから、 です。
僕のやり方とふうじんのやり方は異なりますし、ハカセのそれとも違う。ZonE、あっくる、Watataもみんなそれぞれ違っています。
ですので、道場はぜひ参考にはしてほしいとは思いますが、なによりも自分に合ってるやり方をご自身で体得することです。



2010年9月17日(金)深夜(時差あり)。私はパソコンの画面とにらめっこしながら立ちすくんでいた。調子に乗って「個別計算問題対策シリーズ全5回」をJCと企画したのはいいけど、今日の執筆お題は「企業価値」。俺、簿記・会計こそ強いけど、ファイナンスはただの初学者なんだよな・・。しかしテキストをパラパラめくると、わりと簡単に思い出す。でも今日はいつもよりトーンはちょっと低めに。

そうか、そういうこと、かな?

こんにちは、ふうじんです。今日は、
個別計算問題対策シリーズ全5回の最終回。

9/14(火) CVP分析
9/15(水) 商品別限界・貢献利益率とプロダクトミックス
9/16(木) CF計算書
9/17(金) DCFに基づく投資判断
9/18(土) 企業価値算定 ←今日はここ

■企業価値とは?■
さてお立会い。「企業価値」論点の理解とは、あら不思議。論点の詳細はT○C「事例直前講義テキスト」を改めて参照いただくとして、事例IVで出題されれば配点20点。しかも難易度はかなり高めに設定されているから、ここで得点稼げば周囲に点差をつけ、2次筆記試験合格の可能性が高まるのは確実。

■企業価値とは(2) ・・企業を「時価評価」する■
この論点のツボは、企業の「時価評価」。それは財務諸表で示された「簿価」とは異なる、誰でも納得できる「何らかの値付け」
実はこのことは、講師が口を酸っぱくして必ず説明済み。でも案外記憶に残りづらいから、用途×立場の2マスマトリックスで、この論点の狙いを自分なりに整理!

うん、なるほど。
経営側⇔投資・貸付側が互いに納得できる値付けをするために、僕たちはファイナンスを学んでいるのか。
あえて一言付け加えると、投資・貸付側はプロ。経営側はどちらかといえば素人。その素人の味方として颯爽と馳せ参じるのが、中小企業診断士たる務め。

え、そんなことわかってるって?はい、すみません。
受験生の視点で考えると、経済先行きが不透明な今のご時世、「積極的買収に打って出よ」と試験委員がメッセージを発するとは考えづらい。「投資・買収側」の出題可能性は低いから、出題ローテーション的には、利益配当・分配可能額・配当割引モデルあたりが出る気はするけど・・。

この辺りは私より詳しい人が出題予想してくれると嬉しいです。いずれにせよ昨年H21年が「負債レバレッジ」だったので、今年は「企業価値」論点をしっかり予想して押さえておきたい。

■ファイナンス論点の学習~1次過去問の良問に学ぶ■
ではここでワンポイント。ファイナンス初学の私たち。そこそこの問題でもなぜ正答できるのか?

それは1次「財務会計」対策の知識のおかげ。

そう、1次試験に居並ぶあの難問たち。彼らは自分を正解してもらうかどうかなど、全く意に介していない。彼らが言いたいのは、「この問題を通じ、ファイナンスの知識を学んでね」。あぁ、ありがたいメッセージ。1次試験の財務会計対策でのあの苦労は、2次事例IVで花開くのか。

それなら別にファイナンスの専門家でなくても大丈夫。1次試験の過去問良題を「今からもう一度だけ」解き直す。そして予備校事例演習の事例IV対策問題・予想問題を解いてみる。そこで何か気づくことがあれば、今年の2次受験者の集団におけるあなたの立ち位置はかなり有利に。

では、近年での最も良問(MM理論)にチャレンジあれ。
こちらのサイト様よりコピペさせていただきました。受験生の立場にたった親身な情報ご提供、大変頭が下がります。

第17問(H19)
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。ただし、文中の(   )については解答する必要はない。

1,000万円の資金を必要とするS株式会社を設立するにあたり、発起人は資金調達について検討に入った。なお、発起人の間では次の点について意見が一致している。
(合意事項)
1.会社設立後、会社は毎年100万円の営業キャッシュ・フローを確実にもたらす。
2.毎年の減価償却費は40万円で、これと同金額が経営能力の維持のために毎年投資される。減価償却費以外の費用、収益はすべてキャッシュ・フローである。
3.株式発行する場合の発行価格は1株10万円とする。
4.市場利子率は4%で、この率で自由に借り入れ・貸し付けできる。
5.資本構成については、必要資金1,000万円を全額株式で調達する案(以下「株式調達案」という。)と、500万円を株式で調達し残りを借り入れとする案(以下「借入調達案」という。)の2つについて検討する。
6.利益はすべて現金配当する。

発起人Pは、「税金を考えないものとすると、①貸借対照表に基づく自己資本利益率は負債の利用度が高いほど高くなるので、自己資本利益率重視の経営を考えるなら、借入調達案の方がよい。」と主張した。
発起人Qは、「税金を考えないものとしても、われわれも投資家であるので、簿価ではなく時価で自己資本利益率を考えるべきではないか。利益、したがって配当総額は、株式調達案の場合は毎年(   )万円、借入調達案の場合は毎年(  )万円である。その結果、自己資本の価値が、株式調達案では□ A □万円、借入調達案では□ B □万円となる。そして、②時価に基づく自己資本利益率は、株式調達案で(   )%、借入調達案で(   )%となる。」と述べた。
発起人Rは、「前記合意事項に加えて、法人税率を40%と仮定するとき、企業価値は、株式調達案では□ C □万円、借入調達案では□ D □万円となる。」と述べた。
(設問1)
文中の下線部①について、簿価による自己資本利益率の説明として最も適切なものはどれか。

ア 自己資本利益率は、株式調達案では6%、借入調達案では4%である。
イ 自己資本利益率は、株式調達案では6%、借入調達案では8%である。
ウ 自己資本利益率は、株式調達案では6%、借入調達案では12%である。
エ 自己資本利益率は、株式調達案では10%、借入調達案では8%である。

(設問2)
文中の空欄AおよびBに入る最も適切な数値の組み合わせはどれか。

ア A:1,000  B:500     イ A:1,000  B:1,000
ウ A:1,500  B:500     エ A:1,500  B:1,000

(設問3)
文中の下線部②について、時価による自己資本利益率の説明として最も適切なものはどれか。

ア 時価による自己資本利益率は、株式調達案と借入調達案とでは同じである。
イ 時価による自己資本利益率は、株式調達案の方が借入調達案より大きい。
ウ 時価による自己資本利益率は、株式調達案の方が借入調達案より小さい。
エ 時価による自己資本利益率は、簿価による自己資本利益率と同じである。

(設問4)
文中の空欄CおよびDに入る最も適切な数値の組み合わせはどれか。

ア C:600  D:300     イ C:600  D:600
ウ C:900  D:600     エ C:900  D:1,100

この問題の素晴らしい点は、設問(1)~(4)の順に従い、必要知識が身に付くこと。

設問(1) 配当割引モデル
設問(2) 割引率の適用(=市場利子率)
設問(3) MM理論
設問(4) 企業価値・負債の節税効果・最適資本構成

ううむ、すごい。ただすみません、先に一言だけ謝ると、いつもの通り全く解答解説見ずにこの記事作ってます。当問題の解答解説は1次過去問題集に記載されているはずなので、何か誤りあればご指摘いただけると幸いです。

■出題論点を自分で勝手に整理■
さて、過去問にやられっぱなしなのも悔しいので、負けず嫌いに一言だけ言い返してやるっ。
ファイナンス、企業価値の論点でどこを出題してくるか。

そういえば、

企業価値(DCF法)=将来FCFの現在価値の合計 または
企業価値(配当割引モデル)=負債価値+株式価値

だったでしょ。
ここで、「FCFを向上する」ことは事例IV「企業価値」の主論点ではない。それは(一部を除き)事例IIか事例IIIの話。であるなら出題論点を分類し、

時価で評価する(DCF法・FCFの計算・配当割引モデル)
調達コストを下げる(最適資本構成・負債の節税効果・WACC・CAPM)
投資のタイミングを変える(リアルオプション・デシジョンツリー)

といった感じに自分で勝手に予想するのも悪くない。
テキストに従うばかりでなく、各論点を自分なりに意味づけすると、ファイナンスって俄然面白いのかも?

ちなみに配当割引モデル「企業価値=負債価値+株式価値」において、なぜ企業価値(買収価額?)に「負債価値」が含まれるのかが一見わかりづらかったでしょ?株式だけ100%買えばいいじゃん、ってつい思いたくなる。でも、BSのハコを書けばこれはすぐ納得。

企業を買収した後、100%自分のものにする為には、株式だけ買っても足りない。資産取得時には債権者も一緒についてくるから、負債価値の分も見込んでおく。
ここを理解して、「ああそうか!また一歩リードしちゃったよ・・」なんてね。

■最後におまけ■
個別計算問題シリーズ全5回、最後までお付き合いいただきありがとうございました。本日で当シリーズは完結。

ではおまけで事例IV出題論点を勝手に予想!根拠は全くないけど。ポイントは当たる⇔当たらないでなく、自分なりの仮説を持って事例IV学習に臨むかどうか。だって、他人に言われてやるより、自分で好き勝手予想する方が面白いでしょ?あくまでまず当たらない、という前提でどうぞ。

<ふうじん予想~これが出たら点差がつく論点>
第1問 経営分析(30点)
第2問 CF計算書(20点)
第3問 業務的意思決定・線形計画法(20点)
第4問 企業価値(20点)
第5問 文章題(10点)

byふうじん



事例Ⅳが大好きなふうじんと僕が舞い上がっている感がありますが…。
こんにちはJCです。今日は個別計算問題対策の5回目、DCFに基づく投資判断です。
 ハムレットくんは生きるべきか、死ぬべきかsign01で悩みましたが、経営者も投資すべきか、やめとくべきか相当悩んでるってことですよね。

9/14(火) CVP分析 
9/15(水) 商品別限界・貢献利益率とプロダクトミックス
9/16(木) CF計算書
9/17(金) DCFに基づく投資判断←今日はここ
9/18(土) 企業価値算定

水曜日のプロダクトミックスの例題が一部の方から、うれしい反響を頂き、好評だったようなので、調子に乗って、もう1個作ってしまいました。

◆例題◆

ふうじんが経営する中小企業D社はリーマンショック以来、売上が落ちている。自社の将来を分析したところ、平成22年末の予想EBITDA15百万円は5年間にわたり毎年1百万円ずつ減少してゆく見通しである。
この状況を打開するために、5千万円の設備投資を検討している。設備投資は平成22年の期初に実施し、減価償却は残存価値10%で5年で償却するが、5年目の期末には残存価値で売却できることとする。
・現在D社は設備の償却は完了しており、減価償却はない。
・設備投資を行うことで平成22年期末より向こう5年にわたり安定的に30百万円のEBITDAが得られる。
・法人税率は40%とする。
・全てのキャッシュアウトは期初、キャッシュインは期末に発生するものとする。
・また、運転資本の増減等、上記に記載のない要因は無視できるものとする。
・資本コストは5%とする。

設問
設備投資を行う場合と行わない場合、それぞれの場合の平成22年期初における期待正味現在価値を求め、設備投資を実行すべきかどうかを判断せよ。

◆EBITDA◆
今年の1次でEBITという言葉が出ていましたよね。問題文中に税前・金利支払前営業利益という注釈も書いてあったので、驚くほどのものじゃなかったかとは思いますが、EBITというのはEarnings Before Interest and Taxの略です。同様にEBITDA
というのはEarnings Before Interest, Tax, Depreciation and Amortizationの略。
直訳すれば順に、金利・税・減価償却・その他の償却前の利益です。上の例題で驚いてしまった方も、なんだ、そんなもんかというぐらいに頭の隅に置いといて下さい。2次試験の事例Ⅳでは毎年、毎年聞いたことのないような用語が問題文中に出現しています。知ってれば、そんなもんか、ぐらいのものですので、聞いたことのない単語が出てきたら、相当焦ります。でも、あきらめないで知っている知識の中から類推してみるようにして下さいね。

◆解答と解説◆
最初から表で示されれば、全然簡単なんですが、だらーっと文章で書いて、わかりにくくする、これも事例Ⅳの常とう手段です。
1)まず、設備投資を行わないケースと行うケースの二つに分けて将来のCFを作りましょう。ぼくは公式を使うのは苦手でいつもP/Lを作って減価償却を振り戻すようにしています。その方がミスを回避できるような気もしています。
2)資本コストは5%なので、1)で算出したCFを年度ごとに5%で割り戻してゆきます。通常は複利原価係数とか年金原価係数とかが与えられていますが、自分で複利原価係数を計算してみる(算出の仕方を把握する)ことも大事かと思って、敢えて係数の表は例題には載せませんでした。
また、係数の変わりにシグマで記載されることもよくあります。Σで表現されている場合にはそれが何年目から何年目の数値なのかをしっかり確認することも忘れないでね
3)算出した投資する・しないのNPVでどちらが多いかを見比べて、多い方を採択する。
DCF(2)  ←解答例はココ(計算式がわかるように、下記のように展開できるように、Excelに飛ぶようにしときました)

◆もっとバリエーション◆
上の例題は比較的制約条件を少なめにしました。例えば、50百万円の設備投資を借入で賄い、金利支払い、元本返済を組み込むと、計算はもっとややこしくなりますし、1年目にまず少額のマーケティングを実施し、その成否で設備投資を延期化すると、リアルオプションの考え方も入ってきます。いけてる時、いけてない時を一定の確率で分配し、期待値を求めさせるのであれば、デシジョンツリーの問題に展開してゆくことも可能です。
余裕があれば、一度こんなふうに問題を作ってバラエティを広げてみると、事例Ⅳはどんどん得意になってゆくと思いますよ。

ところで、1年ぶりに真面目に事例Ⅳに取り組みました。最初はいきおいで個別問題の論点ごとの解説をしよう!と提案したものの、結構忘れてるしなぁ…という弱気な気持ちもありましたが、やればできるもんですね。僕にモチベーションを与えてくれた読者の方々にほんとに厚く御礼を申し上げます。ちなみに解答例がDCF(2)となっているのは、最初に作った解答例で間違いがあったからです。正直、僕もえらそーに例題とか作りながらも、結構ひやひやしています。受験生も合格者もほんとに全然差はありませんよ!後1か月ちょっとです。
ぜひぜひ頑張ってくださいね。心から応援しています。



こんにちは!JCです。
今週はかなり贅沢crownなラインナップでメンバーの夜更新の記事とともに個別問題対策の昼更新記事(僕らは裏記事と呼んでます)もあって盛りだくさんでお送りしています。

9/14(火) CVP分析
9/15(水) 商品別限界・貢献利益率とプロダクトミックス  ←今日はここ
9/16(木) CF計算書
9/17(金) DCFに基づく投資判断
9/18(土) 企業価値算定
月曜日の記事で個別問題として、気をつけておいてほしいポイントをいくつか挙げて、簡単な説明を記載したのですが、プロダクトミックスを書き忘れたことに気付きました。プロダクトミックスもしくはセールスミックスというのは、複数のアイテムを生産している場合に、それぞれの限界利益・貢献利益を算出してどの組み合わせが最も効率的かを検討する考え方です。
書き忘れたお詫びにひとつ例題を考えてみました。

 ◆例題◆

D社では、製品Acar、製品Brvcar、製品Cbusの3種類の製品を製造している。
販売価格はそれぞれ¥3500、¥4000、¥7000(いずれも1製品当たりの単価)である。
製品1個当たりの変動費はそれぞれ¥500、¥3000、¥3500
1個当たりの生産に要する所要時間はそれぞれ1時間、2時間、5時間である。
個別の製品に関わる固定費は存在せず、全ての生産に共通する固定費は500万円である。
工場としての最大の稼働時間は15000時間であり、販売先との都合で売ることのできる最大の製品数量は製品A 6000個、製品B 3000個、製品C 2000個であり、販売できない製品は製造できない。
 
上記の条件に基づいて、
設問1)
D社として最も利益の高くなるのは製品A、B、Cをそれぞれ何個製造すればよいか
設問2)
設問1)で解答した組み合わせによるD社の営業利益はいくらになるか。

◆限界利益(率)と貢献利益(率)◆
製品は売上が高いから利益が高いとは限らない。そこに効率的な生産がなされているかが問題です。
1次をクリアした皆さんに敢えて語るほどのことじゃないけど、製品(商品)別の利益構造を見る際には限界利益・貢献利益という観点がよく問われます。
P/Lで考えると
売上…………①
個別変動費…② 
限界利益・…①-②=③
個別固定費…④
貢献利益・…③-④=⑤
共通固定費…⑥
営業利益・…⑤-⑥
上の例題では個別固定費は存在しないので、限界利益でみたいのですが、もう一歩効率性の考え方を進めて時間当たりの限界利益がいくらになるかで比較したい。

◆解答と解説◆
実際に例題を考えて計算してみて下さい。一度、やり方を理解すれば全然へっちゃですよ。
事例Ⅳではわざわざ、円単位の数値と万円単位の数値を混在させることで、ミスを誘発するという作問も結構あります。上の例題もそのように作ってみました。落ち着いている時には引っかかりませんが、慌てると間違えたりするので要注意です。
PrdctMx解答はココ

◆注意事項◆
限界利益・貢献利益の定義は会計の世界と診断士試験の世界では異なると聞いています。ここらへんはきっと簿記1級のふうじんかアックルが解説してくれると期待しています。
よろしくね。



今日から4週間にわたり、各事例ごとで道場執筆陣が思うところを書いていこうとおもっています。こんばんはJCです。
今週1週間は事例Ⅳ。なんで、事例Ⅳから始まるの?という疑問もあるでしょうが、事例Ⅰ~Ⅲに比べて苦手shock意識を持っている人が多いのも事例Ⅳだし、開眼したら、結構点数を取りやすくなるのも事例Ⅳじゃないかな?と道場執筆陣で話したんです。だから早いほうがいいだろうと。
今日は「経営分析」とそれ以外の「個別問題」および「おまけ問題」というくくりでお話しします。

◆経営分析◆
事例Ⅳは手を変え品を変え、初めて見たような、受験生の頭を悩ませる問題が多いですよね。でも経営分析だけは僕の知るかぎり、ずっーとほぼ形を変えずに出題されています。経営分析は与件文の中に答えもしくはヒントが隠されていると考えて差し支えないと思います。だって、個別問題には与件文は必要ないもん。与件を読む際にはD社の問題点(H21のみ長所も問われたけど)の本質がどこにあるかを、きちんと読み取るようにしたいです。たいていのケースでは何等かの要因で売り上げもしくは利益が減少しているはずです。その原因はどこにあるのか?です。設備が古くてよい製品がつくれないのか、在庫の負担が重いのか、人件費か、あるいは借入金利か、与件で問題とされていることに合致するような経営指標を導き出すことです。ちょうど去年の今頃の勉強会で財務分析虎の巻(ぽちっとしてみてくださいPDFに飛びます)というのを作成しました。基本的にいいたいことはこの中に網羅されているのですが、もう少し負債比率とかも深堀しておけばよかったかと思いますので、みなさんはぜひ続きを作ってみなさん自身の虎の巻を完成してみてくださいね。個別問題で難問が出たら得点は非常にとりにくくなるので、経営分析で安定的に得点するように鍛えてゆくのが事例Ⅳ攻略の早道だと思います。

◆個別問題◆
個別問題はいろんなパターンがありますが、ぜひとも抑えておきたいのはDCF等の設備投資の経済性計算、Descision Tree、企業価値算出、プロダクトミックスあたりかな?と思います。CVPはH21年に出題されているので、2年続けてはないだろうなとは思いますが、期待を裏切るのが2次試験なので、一応は押さえておくべきではありますね.

●設備投資の経済性計算
古い設備に甘んじていた経営者が設備の取り換えを検討する。投資額に対して将来各年度の利益を現在価値に割り戻してNPVが正であるか負であるか、もしくは取り換え前と取り換え後ではどちらがNPVが大であるかというような問題です。傾向としては、制約条件がたくさんあって、ややこしい。だからこそ、設問文をきっちり読み込み条件をとりこぼさないようにすることは極めて重要です。(例H20 第2問)

●Descision Tree
たとえば①初年度に研究開発をする・しない、②研究開発した場合に、次の投資はするしない、というような問題です。 何段階かのする・しないを一定の発生確率の前提の上で、CF/ NPVを算出するものです。何段階が多くなればなるほど、ややこしくなるのは火を見るよりも明らかですが、落ち着いてきっちりと場合分けを行えば、それほどびびることはないと思います。。(例H19 第3問)

●企業価値算出
将来のCFを現在価値になおしたり、配当割引モデルと使ったり、いろいろです。ずいぶん前の記事ですが、ふうじん発案で「財務の公式シリーズ」として、こんなことも書いていました。
リーマンショック以来、日本の景気は悪く、特に中小企業にとっては生死をかける厳しい状況が続いています。こういうときには、買収の誘いもあるんじゃない?事例Ⅳ的にいうと、「売上・利益の減少したD社社長に、取引先X社から●●億円だったら、株式を買い取ってもよいという申し入れがあった…」って感じ。結局企業価値を算定してみたら、●●億円じゃ割安ジャンと社長が気づく、新たな設備投資に踏み切れば再生は可能だということに気付く。そんな問題がでたらいいな。

◆おまけ問題◆
おまけ問題はあきらかなおまけとして、一次の知識で答えられるものというのが僕の定義です。H20 の議決権制限株式とかH19の個人情報管理 、H18のPOSシステムみたいな問題です。H21の為替予約・オプションの問題1次の知識で答えられるのでおまけと言えると思います。過去は最終問題を定位置としています。配点もそれほど小さくないのも特徴です。ここが取れるのであれば、きっちりとってゆきましょうね。個別問題で超難問がでて、誰も解けなかった場合には、おまけ問題で差がつくことになるかもしれませんよ

◆今日のおまけ・リアルオプション◆
おまけ問題の続きじゃありません。「リアル・オプション」という考え方を少し覚えておいてほしいと思います。投資の一部を先延ばしすることで確実に儲けてゆこうというアイデアです。
設備投資を検討する際に、種々の前提条件を設定しますが、それはどれも設備投資を計画している段階で考えた不確実性を伴うものですよね。
なので、まずは最小限の投資にとどめて、ダメとなったらやめるし、いけるとなったら追加投資をして打って出る! 「オプション」と聞くと、どーしてもプット・コールのグラフを思い出しちゃって…という方もいるでしょうが、リアル・オプションは「ダメとなったらやめるし」、「いけるとなったら打って出る」という追加投資をする・しないの権利を留保していて、やめる(権利放棄)打って出る(権利行使)するため、こんな名前がついているのでしょう。 

りあるおぷ  ←リアルオプションのイメージ図です。最初から10億投資しちゃうといけてないときには9億の損失がでますが、当初2億の投資にとどめて、いけてる場合にのみ追加投資を実施することにより、(投資判断の延期化)損失額は小さいままにとどめられるというような考え方です。なんで覚えておいてほしいかというと、試験委員で事例Ⅳを担当していると噂されている先生の専門分野らしいんですよね。学問的にはこんな簡単なもんじゃないんでしょうけど。



こんばんはJCです。

僕は会社で財務関連の仕事をしています。うちの会社では財務と経理は別なので、いわゆる財務・会計と切り分ける場合には財務は比較的得意、会計は勉強して得意になった、と言えるかと思います。1次試験的には財務・会計は60点は当たり前で、どちらかというと上乗せを狙う科目という位置づけにしていました。10年ほど前には国際金融部という部署で、プロジェクトのキャッシュフローを作ってIRRを算出して、うちの会社がこの事業に投資すべきかどうかという判断材料を作ったりもしていましたので、事例Ⅳは較的得意…であるはずなんだけど、2次試験ではなかなか事例Ⅳの点数が思ったように伸びて来ない。下のグラフは昨年僕がT◎Cのストレート本科及び追加で参加した全事例演習の事例Ⅳの点数とTAC平均点のグラフです。

◆最初は30点台◆
財務が得意と思っているにしては、全然点数が取れてない。
どこがいけないんだろう?と失敗する際の分析をやってみました。いわゆる「ふりかえり」というやつかもしれません。どこをどうすれば、間違えないのか。この「自分の解答を分析する」ことは、点数を伸ばしてゆくためにはとっても重要です。事例Ⅳに限らず、大切だとは思いますが、とてもわかりやすい例になるかと思うので、今回は僕の事例Ⅳをテーマに話してゆきたいと思います。

◆失敗の原因◆
失敗の原因は、一つ大きく分けて二つ。一つ目は経営分析が当たらない。最初のうちは財務諸表を手当たり次第、計算して◎とか×とか付けて、どれを解答に採用しようというような、行きあたりばったり的な解答の仕方をしていました。その結果、二つ目は時間が不足し、個別問題では大いに焦り、設問文をしっかり読みこむよりも先に、減価償却費というような個々の条件の計算をしたあげくに、制約条件を読み飛ばし、結果、正解が出ないという状況でした。

◆失敗の分析Ⅰ◆
まずは経営分析。当たらない…それは的外れだから、という結論に達しました。なんで事例Ⅳに与件文があるのか?。それは経営分析のヒントというか正解への誘導が必要だから。財務諸表だけを提示すれば、解答例は無数に出てきちゃうでしょう。これも正解では?という疑問はみんな感じたことがあるんじゃないでしょうか。それでも正解は決められていて、時々別解が掲載されているだけ。それは先に正解が存在して、それを導かせるような与件文の内容になっているから、と考えられないでしょうか。
今日はここまでにしておきますが、来週はもう少し、経営分析に踏み込んでみたいと考えています。

◆失敗の分析Ⅱ◆
個別問題は
①文章が長くて読みにくい 
②制約条件がいっぱいある 
③知らない用語が頻出する
というような特徴がありますよね。
もう少し明確な出題の仕方はできないのか?」、と文句を言うこともできるけど、
そのぐらい読みとれなきゃだめなのよね」ということが問われていると考えれば気が楽ですよね。知らない用語を出題している時には作問者も「受験生が知らないことを前提」に作問していると思うのです。そこできちんとした類推ができるやつなのかどうなのかを試されているのかもしれません。

◆失敗の分析Ⅲ◆
文章が長くて、制約条件がいっぱいある。これをきちんと切り分けて、自分なりの見やすい表にできれば、8割方こっちのもんだという気持ちになります。自分なりの見やすい表というのは、僕の場合にはデシジョンツリーであれば樹形図、現在価値関連の問題であれば、年次のP/Lに基づくキャッシュフローです。時系列もきちんと押さえて、今の自分はどこにいるのかを確認できれば、勝ったも同然という感じです。

◆失敗の分析Ⅳ◆
ここまで書いて、気付かれた方も少なくないと思うのですが、事例Ⅰ~Ⅲと事例Ⅳとは異種の格闘技ではないということ。確かに電卓が必須となる事例Ⅳは若干特殊のように思えたりもするのですが、実は問われていることは他の事例と全く変わらず
1)要求解釈<何を問われているか>
2)問題文の制約条件の整理
3)要求の複数解釈<あいまいな設問、あるいは知らない用語>
に他ならない。なんとなく事例Ⅳだけは苦手と感じているあなた!あなたが事例Ⅰ~Ⅲを得意としているのであれば、事例Ⅳもあなたの得意なやり方で得点をあげてゆくことができるはずです。

◆失敗の分析の効果◆
冒頭に載せた僕の得点推移のグラフをもう一度見直してみて下さい。これはストレート本科生の成績の伸びのグラフ(ハカセのこの記事の3/4くらいのところにあるグラフです)と面白いように合致しています。当初は全然太刀打ちできないけれど、ある時点をすぎたところで開眼し、最終的には突き抜けてゆくイメージです。開眼するタイミングときっかけは人によって相当異なります。開眼しないまま本試験を迎える人もきっといるとは思いますし、すごく早い段階で開眼しちゃった!という人もいると思います。まずは、自分の失敗を分析しましょう。そうすれば、対応策がきっと見えてくるはずですし、それが開眼のきっかけになるかもしれませんよ!



こんばんは!アックルです。

TAC動画チャンネルフォローアップシリーズ4回目は「アウトプット学習」についてです。

8/30 月 全体概要 
8/31 火 勉強時間の確保
9/1 水  予習中心の能動学習
9/2 木  アウトプット学習  ← 今日はココ
9/3 金  合格への熱い思い
9/4 土  ストレート生の一次対策
9/5 日  ストレート生の二次対策 

■知識の定着レベル

表に基づいて説明しますと、知識には「吸収」「理解」「体得」の3段階があります。
診断士学習を例に取りますと、「吸収」はテキストを読んだり、講義を聞くことで知識を得ることです。
「理解」は文字どおり、講義内容やテキストを理解すること。このレベルまで問題を見て正解が分かったり、間違えている選択肢が分かるようになります。
よって、1次試験は理解までで何とか通用します。
一方、「体得」は完全に自分のモノにして、知識を瞬時に引き出すことが できるようになるレベルです。

2次試験に合格するには、この体得レベルが必要です。なぜなら二次試験では一次の知識が必要ですし、80分という短い時間で瞬時に1次知識を引き出せないと時間が足りなくなる
可能性があるからです。
この体得レベルまで辿り着くには、アウトプット学習が必要です。

■アウトプット学習

アウトプット学習とは、覚えた知識、理解した知識をドンドン引き出す訓練です。
代表的な方法としては、スピード問題集や過去問を次々に解いていくことです。
しかもただ単に解くだけではなく、例えば間違えている選択肢について、「なぜ間違っているのか?どうすればいいのか?」などとことん追求していくことです。
いわば問題集・過去問を「骨の髄までしゃぶり尽くす」ことです。

これが「鶏ガラ学習法」です。

また、答練を目標にして、答練での「高得点&全力投球戦略」も非常に重要です。
我々道場メンバー全員が1次試験で500点前後の点数が取れましたが、多くのストレート合格者は1次の養成答練・直前答練なども全力投球で高い得点を取ることを一つの目標にしています。
この時期に高得点を取るには、やはり早い時期からの「体得」が必要です。

さらに1次学習の頃から2次試験を見据えるには「知っているから説明できる」レベルにまで自分を高めることが非常に重要です。先ほども説明したとおり、二次試験では一次知識が武器になります。この武器が使えないと重要な切り口が抜けてしまったり、 答案に抜け・漏れが多くなってしまいます。
そこで、重要となるのがやはりアウトプット学習です。
問題集・過去問を骨の髄までしゃぶり尽くし、自分のモノにすること。また、文字どおり一次知識を説明できるレベルにまで引き上げること。私の場合は、「企業経営理論」については、
各章の「本章のポイント」の下に書いている「製品=市場マトリックスとは何か?」や「差別化の方法にはどのようなものがあるか?」などを何も見ずに説明できるように訓練しました。
それも1次学習を初めて間もないころからやってました。

とにかく早い時期からアウトプット学習は始めて下さい。テキストばかり読んで理解したつもりでも、実践問題はなかなか解けません。
覚えた知識をどんどんアウトプットし自分のモノにすることが合格への近道です。



「あれ?なんか変だと思ったら、何かが起きている。」僕が17年前にNYに赴任した時に、上司から最初に言われた言葉です。1993年のNYは治安の最悪期からは脱したとはいえ、まだまだ危険がすごく身近にあって、街を歩くにも結構緊張していたものです。こんばんは、JCです。
いきなり脱線してしまいました。
何が言いたいかというと、このアドバイスは事例にも大いにあてはまるんじゃないか?ということです。

今週はキーワード・切り口という視点をテーマに道場メンバーそれぞれの意見を展開してゆきたいと思っています。

◆突然の話題転換◆
与件文を読んでいると時々、突然話題が変わることがある。

 H20事例Ⅱ第1パラグラフ なおB社は、本店裏にかつて倉庫と駐車場であった土地を保有しており、その再利用を考えている。

この文章以前はB社の体制、営業サービス概要、顧客の評判を語っていたのに、「なお」で唐突に土地の話しになっているなんか変だなんか変だと感じたら、何かが起きている二次の第一歩と言う記事で、筆記試験には正解があると書きました。正解があるとすれば、それは設問文と与件文から導かれるものであるはず。必ず根拠は書かれている、あるいは巧妙に隠されていると考えてよいと思います。与件文は実はこのような根拠という解答へのヒントをちりばめた文章です。なぜ、唐突に話題を変えたのか?それは、変えた話題に盛り込まれた根拠を使わなければ、正解が作れないからだと僕は考えています。

◆目障りな言葉◆
与件文を読んでいると時々、目障りな言葉を目にすることがある。

  H17事例Ⅰ第8パラグラフ そうした管理体制が整備されない状況に対する不満が、声なき声としてA社社長の耳にも徐々に聞こえるようになってきた。

「声なき声」って何?すごく目障りで違和感のある言葉ですよね。ここは大きくぐりぐりっとまるをつけておく必要がありそうです。経営者が従業員とFace to Faceで本音を語りもせず、なんとなく聞こえてくる「声なき声」なんぞに振り回されてしまったら、そりゃうまくゆくわけないですよね。違和感がある言葉が使われる際には、作問者はわざと違和感のある言葉を使用していると考えてよいでしょう。さらっと読み飛ばしちゃった人にはわからないけど、きちんと熟読してたら、ここは気づくでしょう、僕が作問者だったら、そういう問題を作りたいとやはり思います

◆えらく詳細な記載◆
与件文を読んでいると時々、そんな細かいこといらないでしょ、と感じることがある。

  H19 事例Ⅲ 第5パラグラフ C社の本社と工場の業務内容と人員構成は次の通りである。本社は、社長ほか、総務・経理部(8人)に加え、営業部(12人)、営業管理部(5人)、DTP部(11人)が置かれ、総勢37人である。工場は、工場長ほか、総務、生産管理などの管理部が5人、品質管理(3人)、刷版(3人)、印刷(10人)、製本(11人、パート6人を含む)の製造部が27人、総勢33人となっている。工場の平均年齢は38歳であるが、本社の平均年齢は46歳と高齢化している。

すごく細かく部員の人数が記載してあって、与件文を読んでゆくなかで、そんな細かいことはいらないでしょ。なんか変だ。これだけ詳細に語らなきゃいけないということは、何か隠したいことがあるに違いない。忙しい80分の中で組織図作って人数入れたりする時間は惜しいとはいいながら、これはどうもヒントのような気がする。必要な部署に人が足りず、不必要な部署に人が大勢いる構図になっていないか。人員配置を見直すことでボトルネックになっている工程をブレークスルーすることができるんじゃないでしょうか。

◆小さな文字◆
事例Ⅳの財務諸表を見ていると時々、見落としてしまいそうな小さな文字で脚注が書いてあることがある。

  H18 事例Ⅳ 貸借対照表の脚注 注:土地・建物の取得・売却はない、また備品の取得はない。

固定資産が減価償却費以外に増えたのか、減ったのかこれにより、固定資産が重いのか、そうでないのかの重要な判断材料になります。もうひとつ、

  H21 事例Ⅱ 最終パラグラフ 【フットサル】フットサル(futsal)は、基本的に室内で行われる5人制のミニサッカーのようなもので、ピッチ(コートのこと)の広さはサッカーの約1/7~1/8である。また、スライディングタックルなどの接触プレーは禁止されているので、ジュニアから中高年、女性まで気軽に参加できるスポーツとして人気が出てきている。

確かにH21の統計資料 によると70歳以上の受験者が5名いらっしゃるので、フットサルがミニサッカーのようなもの、の説明は必要かもしれません。でもその後の「ジュニアから…女性まで…人気が出ている」という脚注は与件文を理解する意味のみにおいては本来は不要。だからここは使うべき根拠と考えたい。

◆キーワードと切り口◆
ここでいうキーワードとか切り口っていうのはいわゆるSWOTだとか4Pだとかそういうことなんだけど、与件文の中に切り口を見つけて、そこを頼りに解答を作れっていう人もいる。でも僕は反対。そんなことをしなくても、与件文をしっかり診てゆくことで、解答を導き出す根拠は見つかるはず。SWOT分析が必要だと作問者が考えるのであれば、それは必ず第1問で◆社の強みは何かという問題を出していると思うんですよね。自分のお作法の中には何はともあれまずSWOTからということは全く考えませんでしたね。設問文と与件文を熟読し、根拠を拾い上げて、整合性・論理性を整えたうえで、4Pに沿って語るということは大いにあり!だと考えますが、先に4Pの目線で与件文を読みに行くということはしたことがありません

さて、今週末はいよいよT○Cの公開模試です。初学者の方も経験者の方も、本試験と同じ気持ちで80分を戦ってみて下さいね。でも、模試はあくまで模試現在の自分の立ち位置を確認することと、どの時限でどのくらい疲れるか、疲れた時には休憩時間にどうすごすか、何を持ってゆき、何を食べるか、じっくり検証する絶好のチャンスです。実は一次模試の時にも同じことを言ってます。試験科目は異なるものの、模試というのはあくまで、本試験の練習の場ととらえましょう。



こんばんは。JCです。

8月20日から TACの動画チャンネル で、道場メンバーが 合格体験談 をご披露しています! happy02

TAC動画チャンネルに道場メンバーが出演!

合格体験談の動画は → こちら (動画)
動画の補足資料は   → こちら (PDF)

今日から7回にわたって、「TAC動画チャンネルで話したこと」を詳細にご説明したいと思います!happy01

8/30 月 全体概要 ← 今日はココ
8/31 火 勉強時間の確保
9/1 水  予習中心の能動学習 
9/2 木  アウトプット学習
9/3 金  合格への熱い思い
9/4 土  ストレート生の一次対策
9/5 日  ストレート生の二次対策 

◆動画チャンネルに出演した反省◆
実は、いやーな汗sweat02が流れまくっています。僕ってこんなにカツゼツ悪かったの?司会はイケメン講師のH口先生が担当して下さったのですが、やはりプロの講師はすごい!の一言。
見られる方はぜひ見てね、と言わなきゃいけないのですが、本音のところは「恥ずかしいから見ないでー」です。
収録は休憩なしでぶっ通しでしゃべりまくる形式でした。言い忘れたこととか、言えなかったこととかも沢山あったので、気を取り直して僕らのホームグラウンドの道場で、記事の形でもう一度おさらいしてみようと本日からのシリーズ企画となりました。

これから診断士受験の勉強を始めようと考えている方、今ちょうど勉強を始めた方が対象ですが、もしかしたら、今年惜しくも一次で涙を飲んだ方にも少しは参考にして頂ける部分もあるかもしれません。2011年に向けて合格を勝ち取るためには何をどのようにやってゆけばよいのか を、かいつまんでお伝えしたいというのが、このシリーズのテーマです。今週1週間をかけてリレー形式で語ってゆきますが、今日はその第1回目。全体の概要を見てゆきましょう。

◆僕らが共通してやったこと◆
初めて一発合格道場をご覧になったという方、初めまして。先週の記事でふうじんが僕らの紹介をしてくれています。 1次は7科目もあって経済学から情報システムpc、中小企業政策まで、こんな幅広い知識を網羅した知識をもっているサラリーマンなんておそらくほとんどいないはずです。僕らを含めた初学者は一部の会社での仕事の経験が活かせるごく一部の得意科目と全く初めて目にする単語ばっかりの多くの得意になるか不得意になるかもわからない科目を勉強してゆくことになります。学習期間も1年~1年半とすごく長い。合格してから、僕らが昔話のようにこんな勉強のやり方をしてたと話しあったら、少ない母集団ながらも、相当共通していた点が見つかりました。そもそも道場のブログを始めようと思ったきっかけもここにあります。

◆合格に必要な4カ条◆

・時間の確保
・予習の重要性
・アウトプットの必要性
・合格への熱い思い

これらは、僕ら ストレート合格者が共通で意識していたこと でした。受験している最中にはそんなことを相談していたわけではないのですが、ふたを開けてみたら、全員が一致していた。そんな感じです。

◆時間の確保◆
僕らは全員が現役のサラリーマンです、というかちょうど働き盛りなんでしょう。部下がたくさんいたり、会社の社内プロジェクトのリーダーだったり、経営企画部の中枢だったり、連結決算の要だったり、すごく忙しい。でも、各人各様の方法で時間を作って勉強していました。スキマの時間を積み上げるとか、朝の時間・夜の時間を確保するとか、昼休みを自分一人の時間にするとか、いろいろですが、1次の学習で1000時間程度の時間を作りだしていたようです…。
「ようです」、という頼りない発言はめんどくさがりの僕が時間の記録をとっていなかったからで、データ大好きのふうじんはまめに記録をつけた結果1次で1,030時間・2次も470時間の確保に成功しています。

◆予習の重要性◆
予習は必ずやっていました。予習をすることで、講義の理解は倍増すると思っています。多くの科目を勉強しなければいけないので、各講義で取りこぼしを作らない。毎回の講義を完全に理解し、不明な点はその場で講師に質問して解決する。こんなことをみんながやっていたようです。僕だけは講義が終わった瞬間に喫煙室に直行していたので、後から講師の先生にメールで質問したりして、お手間をかけてしまいました。それでも懇切丁寧に解説してくれてすごくありがたかったです。「能動学習」は合格者の共通キーワード なのです。

◆アウトプットの必要性◆
誤解を恐れずに言いきっちゃうと、診断士試験は学問ではなく試験です。クセもすごくあります。試験であればその試験に向けた勉強の仕方をしなければならないのは自明の理です。英語が母国語のアメリカ人が全員TOEICで満点とれるかというとそんなことはありません。それは英語力の問題ありません。試験を攻略するには、その試験の形式に慣れなければいけません。また、インプットしただけの知識は英語でいうと読めるレベルに留まっています。しかしながら、試験で求められるのは英語で言えば、しゃべれるレベルです。雑多な情報は入手しただけでは、何の効果もない情報の集まりですが、整理して記憶することで知識になります。さらにその知識を自分の言葉で語れるレベルになれば知恵に転換してゆきます。過去問や受験機関の問題集を何度も繰り返し解いてゆくアウトプットの作業学んだ知識を知恵のレベルに引き上げるために必須の作業と言えます。

◆合格への熱い思い◆
なぜでしょう試験が近付くと急に自信を失ってしまう人が続出します。モチベーションが下がってしまったという人もいます。僕らに共通して言えたことはモチベーションが下がらなかった=自信も失わなかったということです。合格を信じて疑わなかったということは、比較的お気楽な感受性しか持ち合わせていなかったのかもしれません。相当深く勉強したので、負けるはずがないという自信の裏打ちがあったのかもしれません。診断士の1次試験のクリア条件は、一科目40点を切らずに平均60点即ち合計420点とること。でもこれもすごく不思議なことなんですが、最初からギリギリ平均60点狙いの方は、なかなかスムーズにはいかない傾向にあるように思います。

◆1次は橋げた構築作業◆
7つもある1次試験科目は、通常順々に講義が進んでゆきます。1科目終えて、次の科目に移ったら、前の科目のことを忘れちゃうんじゃないか?この試験の学習を始める時には誰もがそう思って不安にかられます。でも、僕らの共通する経験から言うと、忘れてもいいんです。その代わり、各科目をしっかり理解することです。一度深い理解のできた知識は、もう一度復習することで極めて短期間で記憶をよみがえらせることができます。道場では橋げた理論と名付けています。橋は橋げたと上にかかる橋板で構築されています。忘れてしまうのは橋板の部分で、これがばたばたと落ちて行っても強固な橋げたが構築されていれば、もう一度かけるのは簡単!というものです。

◆2次は愚直さが大切◆
一方2次試験は、うがった見方やきらりと光る答案では対応できない難しさがありますアイデア勝負では決してない。でも、アイデア勝負と勘違いしそうな問題の作りになっています。素直に愚直に問題と向き合う、奇をてらうのではなく、相手が何を言っているのか、僕に対して何を聞かれているのか、極めて素直に愚直に応えてゆく作業がとても大切です。2次試験は僕らの頭脳の明晰さを問われているのではなく、コンサルタントとして、経営者の悩みを共有し、求める再生案を提案しうる適性を試されているものです。

今日はこれから1週間のテーマのイントロ部分のみをお伝えしました。明日はZonEが、第1条「時間の確保」について、熱く語る予定です。お楽しみに~!



今週の2次対策道場のお題は「80分間のお作法(蛍光ペンの使い方含む)」。

そう言われれば、当然黄色の蛍光ペンをどう使い分けたか、にいやでも関心は集まるもの。
しかし自主独立の多様性を誇るわが執筆陣、誰一人として蛍光ペンの使い方に触れていない。これが2次筆記試験なら、出題者の要求に応えていないからキミたち全員不合格っrain

ところがどっこい。
キラリと光る個性派解答の中に、この時期役立ちそうなヒントが複数存在crown

まず必見は、ZonE設問の要求解釈の大切さ。つい焦って見落としがちな要求解釈の大切さを、具体的トレーニング方法まで含めて優しく解説

そして80分間の具体的解答手順はJC分・アックル分をそれぞれ公開。2人のアドバイスに共通しているのは「初めは低得点でも」「事例を数多く」「80分の時間内で解く」ことの大切さJC字消し板アックル文章が苦手でも慣れで解決 と、ちゃーんと差別化したアドバイスも忘れていません。

そして解答要求を最もハズした記事を作ったふうじんは、過去問分析の進め方 事例別時間配分 の2記事を投下。もう恥ずかしいのでコメント省略っ。

では、執筆陣一同より追加で一言ずつ。
今日はベーシックに50音順!

■アックル■

合格者は自分なりのカタを作ります。ですから、みんなオリジナル。そういえば、私はTACメソッドのテキストは一切読みませんでした。
理由は、覚えられそうにないから。でも、合格した後に初めて読んでみたら、書いてあることが結構身についていたんですよね。
このように先輩合格者やテキストなどのメソッドを完全にコピーしようとせず、自分のやり方を発見することが大切だと思います。
でも、勿論先輩合格者の良い部分は取り入れて下さいね。

■ハカセ■

ただいま執筆中!

■ふうじん■

執筆陣の皆さんすみません、「蛍光ペンの使い方なんてどうでもいいよね?」と書いたつもりが、何か蛍光ペンの使い方を書け、みたいな煽り記事に読めてしまいました。やはり書こうとしたことを正確に読み手に伝える文章力がまだまだ不十分と反省・・。

私も文房具ネタは忘れていたので恥ずかしながら今更。道具は赤・黄の蛍光ペンとシャープペン(クルトガ)・消しゴム(ステッドラー)・定規。定規はほぼ問題用紙のホチキス外し用限定。「経営課題」「社長の思い」「診断士への相談内容」のみ赤マーク、残りの根拠は黄マーク。与件読み2回目以降はシャープペンのみ。4色ボールペンは復習時の根拠⇔設問対応づけにのみ使用。以上。

なお話が先に飛びますが、自分なりの「事例処理スキル」を磨く、私にとってのベストな方法は、「事例演習終了後にコピーを3枚取る」こと。
上級生クラス含め、既に実践している方も多くいるはず。やり方・メリットについてはまた後日紹介します!

■JC■

蛍光ペンの使い方といってかあ・・・。そうは言っても、使ってなかったので仕方がないですよね、と書きながら思い出したのですが、GWあたりの2次チェック模試、まだ2次試験の勉強なんて全くやっていなかった頃だったので、どのように対応するのかわからずに、強味を、弱みを…とか4色くらいを自分で決めて、与件文を読むときに色分けしてみました。結果…
色ばっかりで全然よくわからず、いろどりがきれいな分、より読みにくくなってしまいました。それ以来、基本的に色分けはしていません。本試験前にたどり着いた考えとして事例Ⅱは色分けもあるかな、でしたが、結局はシャープペン1本のモノトーンで十分というのが僕のスタイルとして定着してしまいました。

■ZonE■

すみません。今週、私だけ80分のお作法じゃないこと書いちゃいました…coldsweats01

80分のお作法については後日別途投稿させていただくとして、(ふうじんにダメ出しされたので)蛍光ペンの使い方に触れておきましょう。

私の場合、書籍などで先輩合格者の方法を読んで、効果のありそうなやり方は一通り試してみたつもりです。
SWOTで4色に分けたり、設問毎に色を分けたり…と色々試した結果、本試験前には2色(緑とピンク)で十分という結論に達しました。
しかも、ピンクの蛍光ペンは企業理念や経営課題など「ここぞ」というポイントにしか使いませんでしたし、多用した緑の蛍光ペンも 使うのは与件文を一度読んだ後でした。
どちらかというと、1度目に与件文を読む際にpencilシャーペンでつけるマークの種類(下線、2重下線、波線、2重波線、○囲み、◎囲みなど)を工夫していました。たしか、蛍光ペンの持ち替えやキャップの開け閉めが集中力を乱す…と判断したからだった記憶しています。

まぁ、いずれにせよ(蛍光ペンに限らず)他人のやり方が自分に合うかは不明なので、効果が高そうな方法に関する情報を入手したら、その仮説を実際に検証してみて、自分に合っていたら採用しつつ自分のやり方を洗練させていくのがよろしいかと思います。

数限られた事例を解く機会を無駄にしないように、毎回仮説を立てたり自分に課題を課すなどしつつ、1回の事例演習で得られる収穫を最大化するように努力していただければ幸いです。応援しております!!

■WATATA■

ただいま執筆中!

では来週は、2次公開模試までにマスターしておきたい「キーワード」と「切り口」の使い方、見つけ方特集。
お楽しみに!

by道場執筆陣一同



こんばんは!アックルです。

受験生の皆さん、日々の過去問や事例演習お疲れ様ですchick
JCさんやZonEさんが言うように多くの受験生が低~い点数を取ってしまい、早くも壁にぶち当たっていると思います。

私も昨年の今頃は既に17事例を解き終えていましたが、問題要求が把握できず、切り口(フレームワーク)が閃かず、思考停止状態になってました。
一向に上達している気がしませんでした。

しかし、昨年の今頃、全くできなくても80分以内で解くことだけは必ず守りました。

さて、今週は「80分のお作法」がメインテーマですが、80分で解くことの重要性を先に説明します。

■TOEIC学習で反省!時間通りに解くことの大切さ

先ほども言いましたが、私は最初から80分で解きました。これはJCさんも同じだったようです。
ブログなどを読むと「初学者は9月末位までは80分を気にせずに、じっくり時間をかけて解いてもいい。」という意見を持つ先輩診断士もいましたが、私の戦略である「慣れ」とは反するやり方だと思ったので、そうしませんでした。

最近、私は時間通りに解くことの重要性をすっかり忘れていてある失敗をしちゃいました。

それはTOEIC学習でのことです。
来月の9月12日にTOEICを受ける予定で、毎日勉強していますが、私の勉強法は ①リスニングは聴きとれるまで何度も再生して聴く。②リーディングは時間をかけて英文を何度もじっくり読んで、理解した上で解答する、でした。
そうすれば英語力がつくと思っていたのですが、先週の日曜日、市販の問題集で本試験と同じ時間を設定し模擬試験を行いました。
結果は、リスニングは一回では聴きとれず、というか何度も聴くのに慣れてしまってたので全く対応できず、リーディングも読むのに全く時間が足りず結果はヒドイものでしたsad
このとき「ハッ!」と気づきました。
やはり常日頃、本試験と同じ時間を設定して訓練しなければ、本試験に対応可能な実力がつかないということを。

1年前の診断士学習のときはできていたことを、1年経って忘れていたとはなんてアホなんだwobbly

話は診断士試験に戻りますが、9月末まで時間無制限で解くのになれてしまうと、10月に入って急に80分で解けと言われても難しいと思います。
事例を解く実力はついても、それを80分でこなす実力はついてないわけですから。
残り一カ月を切った段階で、80分で解くのに慣れようとしても多分焦ってしまい、精神的に良くないと思います。

ですから受験生の皆さんも最初から80分で解いてください。解けない場合は、JCさんが言うように「どこで時間をかけすぎたのか反省ノートにつける」などして下さい。

私のTOEIC試験もあと2週間ちょいですが、今から慌てて時間内に対応可能な力をつけようにも、ちょっと厳しいです。
皆さんは私と同じ過ちを犯さないでください。

■文章を書くのが苦手な私の80分のお作法

一発合格道場のメンバーの中で私が一番文章を書くのが苦手だと断言できます。
高校時代の国語の偏差値は40台でしたし、社会人になってからもEXCEL中心の仕事が長く 、今の会社では決算短信や有価証券報告書の定性的情報を書いたり、会議資料を作成するので少しは書くのに慣れましたが、それでも今でも苦手意識は強いです。
そんな私だから二次試験の学習を始めた頃はホントに書くのに苦労しました。
ですから、最初の頃は80分で解くために、いかに書く時間を十分に確保するかということを念頭に置いて解きました。
そのためには効率的にならざるをえませんでしたが、ここでようやく私の80分のお作法の紹介です。

私は書く時間を十分に確保するために、無駄な作業を削ることを意識し自分のプロセスを確立しました。

○設問分⇒与件文の順番で効率的に読むことで無駄に与件文を読む時間を短縮

多くの合格者も同じだと思いますが、私は最初に与件文から入らず、設問文をじっくり読み込みました。JCさんも言ってますが、設問文を明確に記憶に叩き込むことで、与件文を読む際に関連する設問に素早く反応できます。また、先に設問文を読み設問要求の解釈(この作業はJCさんZonEさんの記事を参照)を行えば、大怪我を防げますし、与件文を一読しただけでかなりポイントを把握できるようになります。
また、設問と関連する与件文の段落や行が把握できるのでで、一から与件文を読み直す手間が省けます。これでかなりの時間を省けます。

ちなみに私の場合は、設問文を読むのに5~10分でした。

○与件文を効率的に読んで時間短縮

与件文を読む際に行っていたのは与件文の段落ごとの左側の余白にカギカッコを記入し見やすくし、「この段落のポイントは~だ。」「この段落は、この設問と関連しているな。」ということを意識しながら読み、また関連する設問番号を鉛筆で記入していました。
実はこのやり方は「受験生最後の日」(2009年版)のDぴょんさんのやり方を、そっくりそのまま参考にしたんですけどねbleah
このような作業を行うことで、やはり何度も与件文を読み直す時間が省けます。

ちなみに私は与件文を読みながら、気になる接続詞や気になる個所には赤ペンで線を引き、特に重要だ、これは間違いなく解答根拠となる!と思った個所は黄色の蛍光ペンで線を引きました。

また、気になったキーワードや、重要だと思った単語は問題文の余白にバンバン書きこみました。
このことは、頭で考えるより書いておくことで頭の中が整理しやすくなり、文章を書く際もまとまりやすくなる効果があると思います。
所謂、問題点の視える化です。

このあとは線を引いた箇所やメモ書きなどをベースに各設問の解答骨子を作成します。ここまでで30~35分。

○書く作業

ここまでの作業で半分以上書く時間が残ってます。
とにかく文章を書くのが遅い私は半分以上は書く時間を残すことを意識しました(でも、試験直前は半分弱で書けるようになりましたが)。
この書く作業でも重要なのは「頭の中で書くことを整理してから書く。」です。
言うは易しですが、実際には慣れるのにかなり苦労しました。
ついつい時間を気にしてしまい、焦ってしまうので「書きながら考えてしまう」んですよね。
でも、 後者のやり方では結果的に消しゴムの使用回数が増えてしまう。一度書いた文章を、消して再度違う文章を書くというのはかなりの時間と労力がかかります。
こんなことをやっていると80分では到底終わりません。
慣れるまで難しいですが、とにかく頭の中で整理してから書いてください。

ま~私の二次学習法ははっきり言って、他の道場メンバーと比較してあまり戦略的ではありません。
(いつもふうじんさんハカセさんの記事を見て、「この人たちの勉強法すげぇ~~~~~~!!!!!!」と感嘆の声がでちゃいます。 )

私の戦略は一つ「慣れ」に集約されます。

常に本試験と同じ時間で解くことに慣れる、そしてそのために多くの初見の事例を解く。
単純な戦略ですが、重要だと思います。

それでは、今夜はここまで。

BY アックル



 こんばんは、ふうじんです。
今週は「80分間のお作法(蛍光ペンの使い方など)」特集
ストレート合格といえば聞こえはいいけど、わずか11週間しか対策せず、そこで成長を止めてしまったのだから、とても人に言えるようなレベルではないんだけど。

とはいえ実際どの程度?って興味もあろうか、ということで恥を忍んで各自それぞれ公開。

あ、笑わないでくださいね、あくまで参考ですからねっsnail
でも今日はそのちょっと前段階、「過去問分析」の進め方を講師受け売りでご紹介。だって何を相手にするかも知らずに、スキルばっかり磨いても意味ないでしょ?

■過去問分析とは?■
かなりぶしつけな話でしたが、昨年の「事例直前演習」の直後、講師に「2次対策って何やればいいの?」と尋ね、即座に返ってきた答えがこれ↓。

過去問を自力で解き、
1. 設問要求が何かを確認
2. 設問と問題本文の段落の対応関係を確認
3. 各設問ごとの得点可能性を判断

その後の続きも多少ありますが、基本はこの3点。で、これって何かに似てる・・。
そう、まさにT○Cの事例演習解説にある解答プロセスそのもの。つまり、

80分間の自分なりの解答プロセスを作る

と同時に、

1.作問者が答案に何を期待しているか
2.作問者は解答に必要な根拠をどのように配置しているか
3.作問者は各設問ごとに何点取らせようとしているか

を自ら探求することが「過去問分析」。

■1. 設問要求の確認■
これは特に説明不要。ハカセが提唱する通り、事例のゴール(=作問者の解答要求)とは、体系化された出題論点のどこかにまず間違いなく該当。
私の場合、問題文をエクセルに写経し、「事例直前講義」で体系化したチャート上の出題論点番号に紐つけて出題傾向の集計・分析をしてました。

■2. 設問⇔問題本文根拠の対応関係■
これはちょっと難しい。ある程度要求解釈ができないと意味がないので、前半戦(=2次公開模試直後くらいまで)はむしろあまり気にしない方が良さそう・・。ここでは説明割愛しますので、どうしても気になる方は直接講師にお尋ね下さい。

■3. 各設問ごとの得点可能性■
むしろ前半戦ではこちらから着手する方が良いはず。H21はそうでもなかったとはいえ、本試験では到底得点できそうもない設問(解答要求)が混在していることがあります。得点可能性を判断し、80分という限られた時間を得点できそうな問題に優先配分。この判断能力を磨くために、過去問における各設問ごとの難易度を見分けるスキルは不可欠でしょう(講師受け売り)。

■過去問をどう使うか?■
まさかとは思いますが、「過去問は力試し用に最後まで取っておこう」と考えている人はいませんよねpig

先日の記事で「事例のゴールを知り尽くした者にとり、2次筆記合格は朝飯前」と恐れ多くも表現しました。
実は「2次筆記試験」を通過するための最高の学習方法の一つは「2次口述試験」を受験することdash。時系列的には完全に矛盾してますが。「2次口述試験」の受験者は、JCが喝破したとおり「2次事例には必ず正解が用意されている(※)」ことに気づきます。なぜなら、口頭試問を通じ、作問者が用意した解決方向性を嫌というほどしつこく聞いてくるのが2次口述試験だから。
※そもそも、結論を用意してから問題本文を作っている、という理解の方が正確でしょうね。