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2010年9月17日(金)深夜(時差あり)。私はパソコンの画面とにらめっこしながら立ちすくんでいた。調子に乗って「個別計算問題対策シリーズ全5回」をJCと企画したのはいいけど、今日の執筆お題は「企業価値」。俺、簿記・会計こそ強いけど、ファイナンスはただの初学者なんだよな・・。しかしテキストをパラパラめくると、わりと簡単に思い出す。でも今日はいつもよりトーンはちょっと低めに。

そうか、そういうこと、かな?

こんにちは、ふうじんです。今日は、
個別計算問題対策シリーズ全5回の最終回。

9/14(火) CVP分析
9/15(水) 商品別限界・貢献利益率とプロダクトミックス
9/16(木) CF計算書
9/17(金) DCFに基づく投資判断
9/18(土) 企業価値算定 ←今日はここ

■企業価値とは?■
さてお立会い。「企業価値」論点の理解とは、あら不思議。論点の詳細はT○C「事例直前講義テキスト」を改めて参照いただくとして、事例IVで出題されれば配点20点。しかも難易度はかなり高めに設定されているから、ここで得点稼げば周囲に点差をつけ、2次筆記試験合格の可能性が高まるのは確実。

■企業価値とは(2) ・・企業を「時価評価」する■
この論点のツボは、企業の「時価評価」。それは財務諸表で示された「簿価」とは異なる、誰でも納得できる「何らかの値付け」
実はこのことは、講師が口を酸っぱくして必ず説明済み。でも案外記憶に残りづらいから、用途×立場の2マスマトリックスで、この論点の狙いを自分なりに整理!

うん、なるほど。
経営側⇔投資・貸付側が互いに納得できる値付けをするために、僕たちはファイナンスを学んでいるのか。
あえて一言付け加えると、投資・貸付側はプロ。経営側はどちらかといえば素人。その素人の味方として颯爽と馳せ参じるのが、中小企業診断士たる務め。

え、そんなことわかってるって?はい、すみません。
受験生の視点で考えると、経済先行きが不透明な今のご時世、「積極的買収に打って出よ」と試験委員がメッセージを発するとは考えづらい。「投資・買収側」の出題可能性は低いから、出題ローテーション的には、利益配当・分配可能額・配当割引モデルあたりが出る気はするけど・・。

この辺りは私より詳しい人が出題予想してくれると嬉しいです。いずれにせよ昨年H21年が「負債レバレッジ」だったので、今年は「企業価値」論点をしっかり予想して押さえておきたい。

■ファイナンス論点の学習~1次過去問の良問に学ぶ■
ではここでワンポイント。ファイナンス初学の私たち。そこそこの問題でもなぜ正答できるのか?

それは1次「財務会計」対策の知識のおかげ。

そう、1次試験に居並ぶあの難問たち。彼らは自分を正解してもらうかどうかなど、全く意に介していない。彼らが言いたいのは、「この問題を通じ、ファイナンスの知識を学んでね」。あぁ、ありがたいメッセージ。1次試験の財務会計対策でのあの苦労は、2次事例IVで花開くのか。

それなら別にファイナンスの専門家でなくても大丈夫。1次試験の過去問良題を「今からもう一度だけ」解き直す。そして予備校事例演習の事例IV対策問題・予想問題を解いてみる。そこで何か気づくことがあれば、今年の2次受験者の集団におけるあなたの立ち位置はかなり有利に。

では、近年での最も良問(MM理論)にチャレンジあれ。
こちらのサイト様よりコピペさせていただきました。受験生の立場にたった親身な情報ご提供、大変頭が下がります。

第17問(H19)
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。ただし、文中の(   )については解答する必要はない。

1,000万円の資金を必要とするS株式会社を設立するにあたり、発起人は資金調達について検討に入った。なお、発起人の間では次の点について意見が一致している。
(合意事項)
1.会社設立後、会社は毎年100万円の営業キャッシュ・フローを確実にもたらす。
2.毎年の減価償却費は40万円で、これと同金額が経営能力の維持のために毎年投資される。減価償却費以外の費用、収益はすべてキャッシュ・フローである。
3.株式発行する場合の発行価格は1株10万円とする。
4.市場利子率は4%で、この率で自由に借り入れ・貸し付けできる。
5.資本構成については、必要資金1,000万円を全額株式で調達する案(以下「株式調達案」という。)と、500万円を株式で調達し残りを借り入れとする案(以下「借入調達案」という。)の2つについて検討する。
6.利益はすべて現金配当する。

発起人Pは、「税金を考えないものとすると、①貸借対照表に基づく自己資本利益率は負債の利用度が高いほど高くなるので、自己資本利益率重視の経営を考えるなら、借入調達案の方がよい。」と主張した。
発起人Qは、「税金を考えないものとしても、われわれも投資家であるので、簿価ではなく時価で自己資本利益率を考えるべきではないか。利益、したがって配当総額は、株式調達案の場合は毎年(   )万円、借入調達案の場合は毎年(  )万円である。その結果、自己資本の価値が、株式調達案では□ A □万円、借入調達案では□ B □万円となる。そして、②時価に基づく自己資本利益率は、株式調達案で(   )%、借入調達案で(   )%となる。」と述べた。
発起人Rは、「前記合意事項に加えて、法人税率を40%と仮定するとき、企業価値は、株式調達案では□ C □万円、借入調達案では□ D □万円となる。」と述べた。
(設問1)
文中の下線部①について、簿価による自己資本利益率の説明として最も適切なものはどれか。

ア 自己資本利益率は、株式調達案では6%、借入調達案では4%である。
イ 自己資本利益率は、株式調達案では6%、借入調達案では8%である。
ウ 自己資本利益率は、株式調達案では6%、借入調達案では12%である。
エ 自己資本利益率は、株式調達案では10%、借入調達案では8%である。

(設問2)
文中の空欄AおよびBに入る最も適切な数値の組み合わせはどれか。

ア A:1,000  B:500     イ A:1,000  B:1,000
ウ A:1,500  B:500     エ A:1,500  B:1,000

(設問3)
文中の下線部②について、時価による自己資本利益率の説明として最も適切なものはどれか。

ア 時価による自己資本利益率は、株式調達案と借入調達案とでは同じである。
イ 時価による自己資本利益率は、株式調達案の方が借入調達案より大きい。
ウ 時価による自己資本利益率は、株式調達案の方が借入調達案より小さい。
エ 時価による自己資本利益率は、簿価による自己資本利益率と同じである。

(設問4)
文中の空欄CおよびDに入る最も適切な数値の組み合わせはどれか。

ア C:600  D:300     イ C:600  D:600
ウ C:900  D:600     エ C:900  D:1,100

この問題の素晴らしい点は、設問(1)~(4)の順に従い、必要知識が身に付くこと。

設問(1) 配当割引モデル
設問(2) 割引率の適用(=市場利子率)
設問(3) MM理論
設問(4) 企業価値・負債の節税効果・最適資本構成

ううむ、すごい。ただすみません、先に一言だけ謝ると、いつもの通り全く解答解説見ずにこの記事作ってます。当問題の解答解説は1次過去問題集に記載されているはずなので、何か誤りあればご指摘いただけると幸いです。

■出題論点を自分で勝手に整理■
さて、過去問にやられっぱなしなのも悔しいので、負けず嫌いに一言だけ言い返してやるっ。
ファイナンス、企業価値の論点でどこを出題してくるか。

そういえば、

企業価値(DCF法)=将来FCFの現在価値の合計 または
企業価値(配当割引モデル)=負債価値+株式価値

だったでしょ。
ここで、「FCFを向上する」ことは事例IV「企業価値」の主論点ではない。それは(一部を除き)事例IIか事例IIIの話。であるなら出題論点を分類し、

時価で評価する(DCF法・FCFの計算・配当割引モデル)
調達コストを下げる(最適資本構成・負債の節税効果・WACC・CAPM)
投資のタイミングを変える(リアルオプション・デシジョンツリー)

といった感じに自分で勝手に予想するのも悪くない。
テキストに従うばかりでなく、各論点を自分なりに意味づけすると、ファイナンスって俄然面白いのかも?

ちなみに配当割引モデル「企業価値=負債価値+株式価値」において、なぜ企業価値=買収価額に「負債価値」が含まれるのかが一見わかりづらかったでしょ?株式だけ100%買えばいいじゃん、ってつい思いたくなる。でも、BSのハコを書けばこれはすぐ納得。

企業を買収した後、100%自分のものにする為には、株式だけ買っても足りない。資産取得時には債権者も一緒についてくるから、負債価値の分も見込んでおく。
ここを理解して、「ああそうか!また一歩リードしちゃったよ・・」なんてね。

■最後におまけ■
個別計算問題シリーズ全5回、最後までお付き合いいただきありがとうございました。本日で当シリーズは完結。

ではおまけで事例IV出題論点を勝手に予想!根拠は全くないけど。ポイントは当たる⇔当たらないでなく、自分なりの仮説を持って事例IV学習に臨むかどうか。だって、他人に言われてやるより、自分で好き勝手予想する方が面白いでしょ?あくまでまず当たらない、という前提でどうぞ。

<ふうじん予想~これが出たら点差がつく論点>
第1問 経営分析(30点)
第2問 CF計算書(20点)
第3問 業務的意思決定・線形計画法(20点)
第4問 企業価値(20点)
第5問 文章題(10点)

byふうじん

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