投稿者「 » こぐま」の記事



こんにちは。3代目のこぐまです。

2日間の1次試験、大変お疲れさまでした。続々と自己採点合格のご連絡をいただいていて、本当に嬉しいです。

これからは2次試験に向けて、新たな戦いが始まりますね。
TAC等での2次ガイダンスを聴講される方もいらっしゃると思いますが、そういった貴重な情報に生で接する機会がない方も多いと考え、1日で読める下記のサイトをご紹介しておきますね。

特にストレート生の方は2次の何たるかを把握するのが先決ですが、何だかもやーっとしていますよね
この試験の本質って何なのか、なかなか掴みにくいものです。

それゆえ、受験校等での本格的な2次向け講座が始まる前に、合格者の経験談(失敗談含む)や至言・金言に触れておくのは今後、学習の中で気づきを得るきっかけになりえます。

これらの記事を読むと、表現や言葉の違いはあれど、合格者が考えている、合格の鍵になることや大切にしていること、などのコンピテンシーには共通性があるように感じます。

今日ご紹介するのは、すでにご存じの方も多いとは思いますが(本ブログでも左上のゴールデンゾーンにリンクを貼っています)、1次の中小で頻繁に登場する「独立行政法人 中小企業基盤整備機構」が運営している「J-Net21」というサイトで、その中の「中小企業診断士の広場」というコンテンツです。

その中でも「目指せ!中小企業診断士」というコーナーでは、受験校講師や合格者、受験生などの貴重な座談会が数多く掲載されています。

今はピンとこないこともあるかもしれませんが、2次の勉強が進むにつれてじわじわと効いてくる、響いてくる話がたくさん語られています。
そんなに時間はかかりませんので、頭を「2次試験脳」へ切り替えるために、少し時間がある今のうちに読んでみてはいかがでしょうか?

試験合格を果たしたばかりの人々による座談会

一度の受験で1・2次試験を突破したストレート合格者座談会

複数回受験で2次試験を突破した合格者座談会

『事例80分料理法』出版記念企画 診断士502教室夏祭り~2次試験キックオフ

診断士試験に必要な「矛盾を溶け合わせるバランス感覚」~書籍『受験生最後の日』×月刊『企業診断』連載「伝説の合格者たち」コラボレーション座談会

2次試験攻略法―受験生×合格者のパネルディスカッションより

「目指せ!中小企業診断士」×月刊『企業診断』「伝説の合格者たち」コラボレーション企画・座談会~合格の鉄則は自らの診断士像を描き、信じ抜くこと

※いずれの記事も複数回の連載ですが、それぞれの第1回目記事にリンクしています。

 

2次試験までは11週間しかありません。今週がその第1週目です。鋭気を養いながらも有効に時間を活用したいですね。

 

by こぐま

 

 



皆さん、こんにちは。
昨日の初代執筆陣に続き、2代目・3代目執筆陣からの応援メッセージをお送りします。

あと4日、納得できるだけの準備をして、
ドーンといきましょう

またご参考までに、左上にリンクを貼っている「J-Net21 中小企業診断士の広場」の直近の記事をご紹介しておきます。昨年度合格者の座談会記事です。

本日掲載された第2回目記事は、「解く順番」や「難しい問題にこだわり過ぎないルール」など、タイムマネジメントについて取り上げられていて、自分のやり方を最終調整するための参考となりそうです(確立している方がほとんどとは思いますが、再確認として)。

 

 

2代目(2010年度合格者)より

 ◆くれよん◆

いざ1次試験。ここまで長期間の勉強を積み重ね試験にチャレンジできる“チャンス”がある皆さんは幸せ者。
支えてくれてた皆の顔、頑張ってきた自分の姿を思い浮かべてみましょ。
目を覆いたくなるような問題が出たって、少々のトラブルがあったって、負けてらんないでしょ?

最後の最後まで“勝ち”にこだわって戦い抜いてきて下さい!

いってらっしゃい!

◆らいじん◆

最後の最後に自分を応援できるのは自分。

ここに来るまでの道のりを思い出し、自分の力を信じて、自分のありのままを出して来てください。結果はきっとついてきますよ。

ここまでのプロセスの中で、もう十分に得るものはあったはずだけど、今はとにかく合格に拘って最後の一瞬まで邁進してください。

自分を信じて、いってらっしゃい

by らいじん

 

3代目(2011年度合格者)より

◆うちあーの◆

「診断士になりたい」
「診断士試験に合格したい」

そう決意したあの日のことを今一度思い出してみてください。
理由は人それぞれでしょうが、みなさんは何らかの変化を求めていたのではないでしょうか。

その変化は、自分自身のキャリア、もっと言うと生き方が変わることかもしれないし、自分が勤務・経営している会社や日本の中小企業を変えることかもしれないし、それがひいては日本経済を変えられることかもしれない。
そんな熱い想いを胸に抱いて診断士試験への挑戦を始めたのではないかと思います。
1次試験はその変化を実現する第1の関門です。ここで負けるわけにはいきませんよね。
「絶対に勝つ」という強い気持ちで残り時間でしっかりとした準備をしてください。
そして同じく強い気持ちで本試験を乗り越えてください。

大丈夫。みなさんなら必ずできます。
なぜなら、ここまでやってきたみなさんは、診断士試験の学習を始めた時と比べて既に大きく変わっているからです。
その変化を、これから先に起こるであろうより大きな変化につなげていきましょう!

Buona fortuna!!

 

◆を~◆

すっかりご無沙汰してます、を~です。
いよいよ本番その1ですね! 1年に1回しかないチャンスですから、しっかりモノにして、次の世界の扉を開けておきたいものです。

準備万端の皆さんは、実力を十分に発揮できるよう調整を。
ボーダースレスレの皆さんは、最後のひと踏ん張りを。

7科目すべてでブザービーターを決めれば20点もの積み上げが可能です。最後の1秒、0.1秒まで気を抜かずにしがみつきましょう。
自分の努力と、そしてこれまで応援してくれた家族・友人に対する礼儀として、ここで頑張らないと失礼ってもんです!

Go for win!!

 

◆こぐま◆

昨年の今ごろ、こういう記事をアップしていました。基本的には何も変わりません。

自分の受験から2年が過ぎましたが、当日のことは今でも鮮明に思い出すことができます。
当日朝も休み時間も、とにかく1問でも多くもぎ取ろうとあがきにあがいたのが私のスタイルでした。

それぞれご自分の闘い方をイメージできていると思います。本番当日もそのスタイルを維持して、できれば自然体で粛々と1科目ずつ「処理」していってください。

・何があるかわかりません。当日は早め早めに動きましょう。
・すべて終了するまでは、知り合いに会っても終わった科目の話はしない。済んだ科目はすぐに忘れましょう(←ココ、ものすごく大事だと思います)
・いざ試験が始まったら、慎重に、でもこだわりすぎずに淡々と。

この1年も、オフ会やセミナー等で知り合うことができた受験生の方々が何人もいらしゃいます。
ショートメッセージですが、ご縁をいただいた方々お一人お一人を思い浮かべながら、したためさせていただきました。

そしてもちろん、道場記事をお読みいただいている全国の受験生の方々が、「納得のいく2日間」を過ごすことができるようお祈りしております。

 

by 2・3代目執筆陣



こんにちは。こぐまです。

2013年第1回一発合格道場セミナー開催のお知らせです。

TACストレート生の方は、企業経営理論、財務・会計、運営管理、経済の基本講義が終了し、5科目目の情報が始まったところ。
1科目ごとの重みをひしひしと感じている方も多い頃ではないかと思います。

 

本試験まで半年を切り、「橋げた」を確実に固めておきたいこの時期、当面の目標や学習方法の見直し、マイルストーンの確認など、主に初学者の方々向けにセミナーを開催します。

今回は、合格の感激も新鮮な4代目執筆陣が、自分たちの経験をもとに学習方法に焦点を当ててお話しする予定です。

・この調子で7科目もやり切れるんだろうか?
・財務や経済がどうしても苦手、このままでは・・・
・アウトプットが大切というけれど、インプットも足りていないよ
・これから本試験までどういうことが起きるんだろう?

などなど、いろいろな悩みを抱えてしまう時期です。
8月まで時間がありそうで、実はもうあまり余裕はありません

5月のGW、その後の完成答練、1次模試、そして本試験と、今後の学習に向けて「視界」をクリアにするのとしないのでは、大きな差がついてしまいます。

そろそろやばいよ」と感じて、フルに学習ドライブをかけるきっかけにしていただきたいという思いから、今回のセミナーを企画しました。

受験校に通学されている方はもちろん、通信や独学で学習されている方にも参考にしていただける内容ですので、どうぞ奮ってご参加ください。

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日時:2月27日(水)19時15分~21時15分(予定)
場所:中央区立産業会館
アクセス:http://www.chuo-sangyo.jp/access/access.html
定員:30名(申し込み先着順)
対象:初学者の方(受験経験者の方もご参加いただけますが、内容は初学者向けとなりますのでご了承ください
参加費:無料

セミナー終了後、懇親会を行います(実費負担、3,500円程度を予定)。

参加お申し込みは下記URLから!
http://kokucheese.com/event/index/74048/

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by こぐま



こんにちは。こぐまです。

4代目のデビュー記事も順番にアップされ始めました。
ますますパワーアップしていきますので、今後もご愛読よろしくお願いします。

さて、TACストレート本科生のカリキュラムでは、そろそろ「経営情報システム」が始まる頃ですね。
4代目にはIT関連の資格を持っている人も多く、今後の記事に期待していただきたいのですが、その前に道場きってのIT音痴である私からひとつだけ短い記事を。

テキストをぱらぱらっとめくってみて、「これは日本語なの?」と感じた方向けです。

昨年は「怒涛の7週間」の時期に、こういう記事を書いていました

 

 

◆とにかくIT用語に慣れる◆

まず、IT用語は英語の略称が多く、テキストの索引を見てみると、「なんじゃらほい」の連続。
また、用語もさることながら、「情報システム」というだけあって「仕組み」中心の世界で、初心者には有機的な理解がそれこそシステマティックにはなかなかできない。

テキストを読んで講義を聴くことが第一にやるべきことですが、苦手意識を持っていると暗記科目ということもあって後回しになりがちです。
私は、この科目に関しては6月までどうしても本格的にエンジンがかかりませんでした(その頃からスピ問に着手)。

それでも最後の追い込みで間に合ったのは、細々とですが、毎日、ITの用語に触れていたからかな、と思っています。

すでにやっている方もいらっしゃるとは思いますが、リクルートが運営する「キーマンズネット」というサイトで提供されている、「ITキャパチャージ」を毎日解くというものです。
私は受験校の講師に勧められて存在を知り、すぐに始めてみました。 

毎日1問、ITに関する選択式問題がメールで送られてきて、解答する形式です。
問題は、ITパスポートGAIT(旧Lxe2(エル・バイ・イーツー))基本情報技術者試験(午前)の過去問などが中心。

難問も含まれますが、診断士試験に重なる分野も多いため、休日以外の毎日、IT用語や仕組みなどについて、繰り返しアットランダムに接することが可能です。

テキストや問題集、自分のまとめ方では理解が不十分だった部分も補えることもでき、少しずつでもITへの苦手意識を和らげるツールにはなったと思います。

せいぜい3~4分の隙間時間ででき、解説も図表入りでわかりやすく、何よりITの問題をシャワーのように浴びるというのが私には良かったです。

 

◆継続は力なり◆

これから本試験まで6か月、1日1問でも積み重なるとかなりの範囲をカバーできますし、隣接領域として財務・会計や運営管理に関係する問題も出てきます。

実際の試験で出題された問題ですので、正しい選択肢を選ぶ勘やコツを磨いたり、選択肢の作り方を知るためにも有効です。

苦手科目は先送りしがちなので、少しでも毎日触れるために、時間を取らないちょっとした何かしらの工夫も必要かと。
無料で登録できますので、ITにアウェイ感を持たれている方は試してみてはいかがでしょうか?

中小企業診断士にとって、ITは絶対的に必要とされる知識でありスキル。経営に欠かすことができない分野ですので、張り切ってまいりましょう!

以上、4代目の「情報」記事の露払いでした<(_ _)>

 

by こぐま



こんにちは。こぐまです。

今日は、ブロガーとしても有名なほいほいさんの合格体験記をお送りします。

ブログからも誠実なお人柄がうかがえる方ですが、真摯にかつ冷静に、しかし熱い情熱を持って試験に挑まれたことがよくわかる体験記です。
1次試験は圧倒的な努力で当然のハイスコアでクリア。一方、2次試験対策は綿密に計算したうえで、あえてダブルスクールを選択。

超多忙な中を走り抜けた、ほいほいさんの激闘の1年、じっくりとお読みください。

 

=========寄稿ここから=========

1.はじめに

ほいほいと申します。中小企業に勤務している45歳で、2012年度にストレート合格することができました。二次筆記合格に関しては、全く合格の感触が無かったのですが、運良く今年度の合格率の高さに助けられたと思っております。

診断士受験を決めたきっかけは道場HP記事であり、受験時代は毎日道場記事をむさぼり読んでおりました。
その道場の教え通り悩まずにやった結果が、合格につながったと思います。その恩返しをかねて、つたない文章ではありますが体験記を書かせていただきます。

2.診断士受験の動機・きっかけ

私は大学(工学部)を卒業の後、大企業に5年勤務ののちに現在の中小製造業に転職しました。同族経営の会社で、私の叔父が社長です。
近い将来、事業承継により私が経営陣となるため、そのときが来る前に、経営の体系的な学習をしておきたい、と常々考えておりました。10年以上前にも診断士受験を目指しましたが業務多忙で挫折。

2年前にTACで、簿記2級・3級の初回無料体験講座を受講したことがきっかけで、簿記学習にはまり、そのままTACで学習を進め、無事簿記2級を取得しました。そして、受験校の戦術にもまんまとひっかかり、そのまま10月からの診断士通学講座の受講を決めたわけです。

3.勉強開始にあたって

簿記2級取得後に、診断士の情報を集めているときに、この一発合格道場のHPに巡り会いました。ここでの多くの刺激的な記事にふれ、「世の中には、これほど真摯に学習に取り組んでいる人たちがいる。私もやらねば」という強い思いが生まれ、学習を開始しました。妻も以前学習を断念したことを気にしていたようで、背中を押してくれたので助かりました。

仕事は、営業・製造・品質管理など工場全般にわたる仕事をやっております。毎日最低12時間は働き、休みは日曜日のみという仕事中心の生活をしておりました。
よって学習は、平日の早朝・夜と日曜日を効率良く使うしかありませんでした

 

4.一次試験の学習

最初に道場の一次対策記事を残らず読んで、学習の全体感をイメージしました。そんな中で、自分なりに試行錯誤している時間もないので、「道場の基本理論」の通りにやってみました。

養成答練までの基礎の橋げた構築時。今から思えば、この期間は新しい知識を吸収できる一番楽しい時間でした。

① WEB講義事前予習、
② インプット学習(カードまたはチャート作成、トレーニング(TACの一問一答の基本問題集)、スピード問題集該当部位確認)を行って、不明点があれば質問事項を作って講義にのぞむ
③ 通学講義受講と質問、(講義自体を復習と位置づけして受講)
④ 講義終了後その講義内容を復習(昼休み、授業終了後)
⑤ インプット学習(養成答練対策)カード暗記・トレーニング・スピ問をぐるぐる回す。

道場では養成答練80点目標と言われておりましたが、毎回満点めざして、あきらめる論点をなくそうとしていました。ブログにも答練結果をUPして、高得点でないと気まずい状況を無理矢理作りました。
この時期、過去問まで手を出す時間がなく焦りましたが、過去問は完成答練時にまわしました。

経済学だけは、講義だけでは本質理解できず気持ちが悪かったので、石川秀樹さん速習マクロ経済学ミクロ経済学を読み込み、それでも不明な箇所はネット上の無料動画講義を見て理解しました。

養成答練は、無事平均85点でクリア。(法務のみ80点とれなかった)

養成答練終了後、完成答練から一次模擬試験までが一次対策としては一番きつい時期でした。
完成答練の2回転目に突入すると、あれだけバリバリ覚えていたカードやスピ問が、すっかり抜け落ちていました。「橋げたは、強固なものをつくれていなかったんだ」と焦り、そこからギヤをあげて学習し、完成答練でも高得点を目標としました。

週の前半は、再インプット。完全に忘却しているので、泣きながらカードやチャート、トレーニング、スピ問、養成答練を回す。
そこでスピ問の解説理解が、養成答練の時期に読んで理解していたレベルから、より深いレベルでの理解に変わりました。これがスピ問の鶏ガラ学習のレベル感か、と実感しました。

答練直前の2~3日で、過去問5年分を年度ごとに1回、分野ごとに1回の2回とく過去問タテヨコ解きを実施。
スピ問を深く理解して基礎学力がついたうえで、過去問で問われ方の対応を行ったことで、学習してきた内容を本試験レベルでどう対応するかが身についた実感がわきました。

スピ問+過去問タテヨコ解きは、私にとって最強のアウトプット学習でした。

また、怒濤の7週間の過去問トライで間違えた問題を「間違いノート」に書き込みして、完成答練受験前ギリギリまでそのノートを見直していました。
この「間違いノート」を一次試験のファイナルペーパーとすべく、完成答練でも間違えた論点や理解あいまいだった論点をどんどん書き加えていきました。

完成答練は平均79点。経済55点と法務64点と悪く、再び焦りました。

一次模試が本番と思っていたので、完成答練終了後の1週間、必死で7科目回しました。
一次模試は非常に有益で、テスト1科目目のあせり具合や、午後の試験が眠くてレベルが落ちること、休憩時間に勉強できるレベル感、1日目終了後の疲労具合などを確認。
これで試験時は昼おにぎり1個のみ+栄養ドリンクで対応することも決めました。

一次模試結果は平均69点。企業経営理論で59点の科目合格ライン割り込み、一次試験への対応方法を見直す機会となりました。

一次模試終了後は、養成答練・完成答練・模試・過去問(中小除く)を解き直し実施、それぞれ間違いノートへ追記実施。暗記項目は、カードやチャートを寝る前と起きた後にブツブツ声に出してすり込んだり、白紙に書き出したりしました。

一次本試験前日はホテル宿泊し、今までに使った教材やツールをすべてホテルに持ち込んで、それぞれ最後の最後まで追い込みをかけていました。
一次本試験当日も、教材をしまってください、と言われるまで「間違いノート」を見続けていました。本試験は、TAC模試よりも簡単だったので、落ち着いて対応できました。

5.二次試験の学習

一次本試験の翌日、ドキドキしながら自己採点し合格を確信(合計531点)。二次試験の学習方法を模索しはじめました。

一次試験終了までに行った二次対策は、道場のおすすめ通り、GWの二次チェック模試受験と、7月に昨年度の本試験問題を解く通信添削を受けただけ。
本当にこんな問題が解けるようになるのか、不安だけがひろがりました。中学時代から国語のテストは悪く、「筆者の思い」が分からなかった苦い思い出がよみがえる。

当時と同じように、模範解答の内容はとても自分で考えつかない、と焦りましたが、一次試験まではそれ以上二次試験対策は行いませんでした

一次終了後、すがる思いで二次向け道場記事を確認。二次の処方箋は人によって違うので自分にあう講師をさがし、自分にあった解法パターンを、短期間で見つけよ、という記事を確認。
ネットで調べ、AASの二次通信講座の追加受講を決意。TACの二次通学演習との二重受講を行いました。

 

二次講座では、①事例企業のテーマや与件にそった考え方の重要性、②設問で問われたことを問われたように答える素直さ、③因果をふまえた解答骨子の作り方、④二次に必要な一次知識の暗記、⑤自分の解法プロセスの確立、⑥日経 春秋要約での要約方法、 ⑦受験テクニックではない事例企業を診断士として分析・助言する心構えなど、二次試験のツボと思えることを学ぶことができました。

結局、道場で推奨(?)されていた72事例の実践は行えず、結局44事例しか解けませんでした。
TACの演習や模試は、あまり復習せずに自分の解法プロセスの確認という位置づけとして、過去問を重視しました。昨年の過去問は、何度も解いて過去問の構造分析やや解き方の練習に使いました。
さらに、「ふぞろい」や合格者の生の答案(AASのHPに掲載)を見くらべ、受験校の模範解答とは異なるが、合格者の答案にはあるレベル感があることもが分かりました。

その中で、自分が好きな合格者答案をお手本に決めて、その答案を書くために、どうやって与件や設問にとりくむべきか、を分析しました。

また、過去問5年分を使って、設問分解→ラフ解答骨子作成→事例企業テーマ推測→与件読み→テーマ修正→解答骨子立案までを何度も繰り返し、自分の解法プロセスの確立とスピードアップ練習を行いました。

二次の事例学習はまとまった時間が必要であったため、早朝と昼休みは財務の集中特訓問題集をこなし、夜に事例1~3の学習を実施。
二次学習後半は、妻に許可をもらい(というか半ば強引に宣言して)頭がまわらなくなるまで勉強してから家に帰るようにして、学習時間を増やしました。
隙間時間には、二次で使う一次知識キーワードをカードで繰り返しインプット。与件や設問でキーワードを見た瞬間に切り口が出るよう訓練しました。

しかし、TACの二次模試はC判定、事例演習ではずっと成績上位にはのらず、道場でいわれるBランクレベルのまま、本試験を迎えました。
本試験では、自分の解法プロセスが守れず、50分たっても解答が書き出せずにあせって手が震えました。何回書き直しても解読不明な文字となっていました。

道場の記事を思い起こしながら、途中であきらめずに4つの事例をやり終えましたが、手応え感は全くなかったです。

本試験終了後は、再現答案を作成して各受験校の模範解答と比べましたが、全く違い意気消沈
さらにLECの合格判定に出すと、CBCB判定。不合格を確信して、次年度の学習方法検討を行っていました。

二次筆記合格発表当日、会社のPCで確認。番号が目に入りびっくりしました。あれで合格したのか。放心して、その日は全く仕事が手につきませんでした。

 

そこからあわてて口述試験準備。事例4企業の与件と設問をほとんど覚えるまで毎日音読。何も見ないでも、事例企業のSWOT分析や全体戦略・各機能別戦略を書けるようにしました。
さらに、与件や設問にあるキーワードをいろんな切り口で語れるようにカード暗記しました。

ここで、本試験問題のすばらしさを実感。与件や設問などの細かい表現にはすべて意味があり、ムダなくよく練り込まれた文章であることが分かりました。

口述試験当日は、面接官もウェルカムムードで和やかに進み、無事口述合格となりました。

6.ふりかえって

一次試験対策は、道場にかいてある橋げた学習法をそのままやっただけです。40代半ばに入り、理解力や暗記力が衰える中、時間はかかりましたが、学習の方向性が明確であったおかげで無事合格しました。一次試験に向けた学習時間は約1000時間でした。

二次筆記対策は、合格者答案のレベル感を目標にすえて、問われたことを問われたように与件を活用しながら解答してなんとか合格ラインをギリギリ超えた、Bランクのたまたま合格レベルだと思います。
二次向けの学習時間は、約250時間です(二次は勉強時間に意味がないので記録していませんでした)。

学習期間全体を通して、結構勉強したなと思っていても道場の諸先輩方はもっとやっており、毎度毎度、道場記事に「お前のがんばりは、まだまだやで」と言われ続けていたように思えます。

おかげで、受験勉強期間はもちろんのこと、試験中にいたるまで、背中をおされ、力を抜くことなく、全力で戦い抜けました。道場執筆者の皆様には本当に感謝しております。
また、各ステージでの結果に対する「焦り」が、さらに自分を奮い立たせる力になっていたと思います。

人生の中でこれだけ集中して勉強したことは初めてでした。今後、実務補習を経験して診断士登録をすませ、自分の目標に向けて有意義な人生を一生懸命、歩み続けたいです。
長文、失礼いたしました。

=========寄稿ここまで===========

 

謙遜されていますが、養成答練の時期から妥協することなく常に自己ベストを目指し、結果を出してもそれに満足することなく、さらなる高みに挑んでいらっしゃることがよくわかりますね。

かといってガムシャラなだけではなく、弱点を克服するためにはいわゆる「定石」とはされないことにも取り組まれています。

1次の経済学では、受験校の教材以外に(定評あるとはいえ)石川先生の本と動画での学習を取り入れ、2次では「TAC+AAS」という、スト生としては下手をすれば虻蜂取らずになりかねないような積極策を採用。

冷静な計算と、いざ決断した後の果敢な攻めの戦略。なんとしてもストレート合格するんだ、という強固な意志を貫き通されています。そして見事達成。

謙虚な学習姿勢とストイックさをベースに、あれこれ惑わされずに独自の戦略を突き進む。
真剣にストレート合格を目指している方には、ほいほいさんの体験記は大きな参考になるのではないでしょうか?

 

by こぐま

 



こんにちは。こぐまです。

幅広い範囲から角度を変えながら出題され、毎年、受験生を悩ませる、1次試験の「財務・会計」と2次試験の「事例Ⅳ」。

得意としている方でも「罠」にはまることがある、怖い科目です。

今日はシーナカリンさんから寄稿いただいたストレート合格体験記をご紹介しますが、財務・会計を苦手としている方はもちろん、得意な方も必読です。

 

==========寄稿ここから=========

◯自己紹介

・ シーナカリンと申します。2011年8月に人生初の緊急入院・手術を経験し、「今後の人生、何があるかわからない」と痛感し、将来何が起きても自分の力で社会を生き抜けるだけの「武器」を身につけたいと思い、中小企業診断士の資格取得を目指しました。

・同年10月からTAC の 1・2次ストレート本科生コースに通い始め、自習時には道場の記事を進度のベンチマークにして勉強を進めた結果、何とか合格できました。

◯1次試験に向けた準備 (勉強時間:TAC授業200時間、自習380時間 合計580時間)

全教科を通じて心がけたのは、とにかくTACの「答練」でよい成績をとり、モチベーションを維持することです。「今、自分は合格圏内にいるはずだからもう少し頑張ろう!」と考えることで、これまで長期間の受験勉強経験のなかった自分を騙し騙し、約1年間モチベーションを維持し続けることができたと考えています。

・ TACの答練でよい成績をとるのはそんなに難しいことではありません。答練のほとんどの問題はTACの「スピード問題集」から出題されるので、スピード問題集を試験前に1-2周やれば、ある程度の高得点はとれてしまいます。
当然、その高得点は「まやかし」なのですが、モチベーション維持効果に加え、基礎力がつくという一石二鳥の勉強方法だと思います。

◯1次試験本番 (自己採点結果:495点

・ 初日の2教科目、財務会計が終わった瞬間、「やらかした!」と思いました。基本は同じでも、TACの出題の仕方と少し視点を変えた問題が多かったような気がします。

・ 元来、数学が得意でない私は、本番という緊張感から問題の出方が変わっただけで焦ってしまい、焦れば焦るほどドツボに嵌るという魔物」に取り憑かれてしまったわけです。学生時代のテストで何度も経験した事をまたやってしまいました。

・ 結果的には、まぐれ当たりの問題もあり52点で何とか足切りを回避。他の科目で財務の凹みをカバーし、無事突破に至りました。

◯2次試験に向けた準備 (勉強時間:TAC授業 60時間、自習20時間  合計80時間)

・ 事例Ⅰ~Ⅲは最低限しか勉強をしませんでした。TACの模試は合格判定だったのですが、その後、点数は伸び悩み、やればやるほど深みに嵌ってしまうと感じたため、過去問は一部をさっと見通すだけにし、TACの事例を中心に与件を無心で拾うこと」と「言い回しを固めること」に集中しました。
ちなみに、事例「開眼」の瞬間は結局、訪れなかったと思います。

・ 事例Ⅳについては、1次試験の結果からも財務を集中的にやるべきと感じたので、問題集・過去問をやりこみました(これで下手に自信がついてしまったのが、本番で裏目に出ました)。

◯2次試験本番 (2次試験自己採点結果:AAAC)

・ TAC最後の授業の時に「本番では逃げの回答をせず、勝負をしてくるように!」という先生の言葉を繰り返しながら受験しました。

事例Ⅰ~Ⅲではそれが実践できたと思います。回答が難しいと感じた問題は曖昧にして保険をかけながら、ある程度自信を持てるところは逃げずにストレートな回答で勝負しました。

・ ところが最後の事例Ⅳで「勝負」が裏目に出ます。事例Ⅰ~Ⅲで体力・気力を奪われていたためか、全ての問題を解こうと、身の程を知らず全問全力勝負を挑んでしまいました。

・ 結果、すべての問題で計算ミスを連発。特に痛かったのが、1問目の予想損益計算書を作る問題で変動費の計算を間違い、その後の問題をすべてドミノ式に間違ったことです。

・ 試験会場からの帰り道は失意のどん底で、家までの記憶がほとんどありません。。。今年の高合格率に助けられたのと、恐らく事例Ⅳは足切りラインのギリギリで踏みとどまり、その他でカバーできたのだと思われます。

◯最後に

1次、2次ともに財務(事例Ⅳ)で大失敗しながら、今年の高い合格率にも助けられてギリギリで足切りを回避し、薄氷を踏む思いで何とか合格しました。

・ TACの答練、模試ともに財務は一定以上の点数をとれていたのですが、結局、土壇場では数学・算数のテストに必要な「最低限の応用力」の不足により、大苦戦を強いられました。

・ 私は恐らく、合格者の中で1次の財務、2次の事例Ⅳの合計点数が最も低い合格者に近いと思います。
当初から「財務を捨てて他でカバーしよう」と考えていたわけではなくあわよくば得点源に・・・と考えていた結果が、これです。

・ 私と同じく「算数、数学」が昔からあまり得意でない方へ。
もし私が再度受験するとしたら、「勉強段階ではテキスト、模試レベルの問題は100点を目指して完璧にやり込み、本番では60点(2次試験では、難易度から判断して合格レベルと思われる最低限の点数)の得点を目指し、解けそうな問題を絶対に間違えないよう、徹底的に時間をかけて完璧に解く」ことを目指すと思います。
志の低いことを言うようですが、そういう「戦術」もあるということを参考にして頂ければと思います。

==========寄稿ここまで==============

 

同じ論点が繰り返し出題されている「財務・会計」ですが、瞬殺できる問題から「これは無理でしょー」的なヒネリ問題までが混在し、60分という短い時間で解き切ることは至難。
しかし絶対評価の試験ですから、60点を確保することが至上命題です。

事例Ⅳに至っては、難易度、出題形式とも毎年のように急変。合格のカギとなる事例と言われながらも、出題者はいつも裏をかいてきます。

この記事でも書きましたが、スト生でも多年度生であっても、事例Ⅰ~Ⅲで一定レベル以上を確保できないと「合格の確実性」を高めることは難しそうです。
つい「結果がわかりやすい」事例Ⅳにばかり目が向いてしまいがちですが・・・。

シーナカリンさんは、決して財務を苦手とされていたわけではありませんが、(特にスト生にとっての)本試験の怖さと、確実に合格点を確保するためのひとつの考え方を示しておられます。

特に2次試験への取り組み姿勢は、戦略として大いに学べる含蓄深いものと思いました。

シーナカリンさん、貴重な合格体験記を寄稿いただきありがとうございました。

 

by こぐま



こんにちは。こぐまです。

本日は、強烈な集中力で見事ストレート合格を果たされた猪鹿さんの合格体験記をご紹介します。

ストレート合格の確実性を高めるための、まさにお手本のような学習方法や取り組み姿勢には、強者揃いの道場執筆陣もたじたじ
そこまでやるか すごいです(゜o゜)

真剣にスト合格を狙っている方には参考になる情報がてんこ盛り
猪鹿さんの迫力溢れる貴重な体験記、とくとお読みください。

 

========寄稿ここから=======

1 はじめに
猪鹿と申します。法学部出身で40代半ばの公務員です。
このたび、平成24年度中小企業診断士試験にストレートで合格することができました。「一発合格道場」の皆様には、掲載記事やセミナーを通じて、大変お世話になりました。ご恩に報いるために、拙文ながら合格体験記をお送りします。

2 受験の動機
震災の後、我が国の復興のためには、民間企業の復興が必要だという思いを強く抱きました。しかし、私は、企業活動についてほとんど知らないということに気づきました。
そこで、企業活動の真の姿を知るためにはどうすべきかと考えたところ、企業活動に関する知識を網羅的、体系的に得られるのではないかと思い、中小企業診断士の学習をしてみようと思い付きました。

3 利用した講座・答練(すべてT○C)
1次・2次ストレート本科
2次本科養成編のばら売り
事例4特訓
2次本科実力完成答練のばら売り
2次オプション

4 一発合格道場を知ったきっかけ
必ずしも試験に合格することが目標ではないし、新しい知識を得られているという楽しさがあったので、年内の企業経営理論と財務会計の講義期間中は、特に予習もせずに生講義に出て、配布教材であるトレーニング問題集と計算問題集を2回くらいやっただけで、過去問は眺めただけでした。

上記2科目の養成答練でそこそこの成績だったことに満足していました。
しかしながら、年末ころ、運営管理の講義の際に、講師が、ふと、元教え子の合格者がブログをやっていていると漏らしました。そのブログが、「一発合格道場」だったのです。

そして、ストイックに試験に立ち向かいストレート合格を達成した先達者がいたことを知り、貴重なノウハウを無償で提供して受験生の能力向上を図られている方々に対し、生半可な気持ちで学習を続けていては失礼になると自分の甘さを反省しました。
試験合格は途中経過にすぎず、その先に本来の目標が広がっているのであるから、むしろ試験はストレートで突破しなければいけないと発破をかけられた思いがしました。

5 1次試験対策(基本講義期間中)
そこで、年明けから、「道場」の掲載記事を参考にしながら、本格的に試験対策を開始しました。最も留意したのは、隙間時間を効率的に使うことです。

○予習→生講義→スピード問題集のサイクルの確立
このサイクルの中でも、特に、隙間時間を使い短時間で予習をする方法を考えました。

①補助レジュメに記載されている重要度と出題頻度(ABC、高中低)をテキストの該当箇所に書き込み
テキスト全体について、ざっと一通り目を通すことができ全体像を把握することができる効果がありました。
講義前にその講義の該当部分に相当するトレーニング問題集を解く。当然正解できないが、テキストを読むよりも記憶に残りやすいと思いました。
そして、音声ダウンロードをスマホに落とし、生講義の前後を通じて、予習復習として通勤時に早回しで聴くとともに、養成答練までにスピード問題集を2回転しました。

○既習科目の復習
生講義のスケジュールと並行して既習科目の復習として、企業経営から順番に音声ダウンロードの早聴きとスピード問題集をやりました。
上記サイクルを始めたのが年明けからで、企業経営と財務会計のスピード問題集をやっていなかったからです。

○過去問題集
基礎講義の期間中は、並行復習の時間を捻出するために、過去問は見るのが精一杯で解くまではできませんでした。
過去問は怒濤の7週間から本試験までの間に2回解きました。

○暗記メモ
なかなか覚えられない知識、例えば、IEの体系図(「放水作業講堂火事」は、まだ知りませんでした。)などは、使い捨ての暗記メモを作成しました。
10センチメートル四方くらいの大きさのメモ用紙に書き込んで、朝出かけるとき、勤務先に着いたとき、トイレ時、昼食時、帰宅前、帰宅時など、一日6、7回くらいポケットから出して見返して覚えるようにしていました。これは欲張らずに、1日1枚に絞るのがポイントです。

6 2次試験対策その1
2月から2次本科の養成編のバラ売り講座などに通学しました。
ただし、その目的は、1次試験後直ちに2次試験に向けて学習方法を切り替えるために、2次試験とはどのようなものなのかを知るのが目的であり、予習・復習の時間はとれませんでした。

2月下旬に、池袋の懇親会で、らいじん様、うちあーの様からお話を聞かせてもらえる機会を得ました。
合格者と対面すると、「道場」の記事を読んでいても、その後ろに具体的な姿をイメージしやすくなり、記事の現実感が増した感覚がしました。

4月から、昼休みに、2次本科の配布教材である財務会計計算問題集を解きました。筆記試験までに3回転しました。

そして、4月下旬、2次試験経験者向けの内容でしたが、「道場」のセミナーに参加させていただきました。実際に、うちあーの様、ひめ様の事例問題の解法手順を映像で見せてもらい、自分が試験を受けるときのイメージが具体的になりました。

お二人に共通していたことは、本試験の開始5分前から既に頭の中で準備を始めておくということであり、これは1次試験でも非常に役立ちました。

7 怒濤の7週間から1次試験にかけて
怒濤の7週間の基本的な週間スケジュールは、月曜の夜に生講義に出席、平日は、通勤時にスマホで音声ダウンロードを1.7倍速で聞き、隙間時間にスピード問題集の間違えたところを重点的に見直し、土曜日と日曜の午前中に過去問題集を解く、日曜の午後に完成答練を受ける、というものでした。

1次公開模試では、合格基準を超えることができました。ただし、学習が遅れていた中小の点数が伸びず、最悪足切りの危険があったので、直前1か月間、中小以外は答練や過去問の復習にとどめ、学習時間の8割は中小の詰め込みに当てました。NANA様のブログこぐま様の白書90連発が非常に役立ちました。

1次試験の結果は、直前期に中小に時間をかけた一方、情報と法務の最後の詰めが甘くなってしまいましたが、合格することができました。

8 2次試験対策その2
8月の1次試験直後の「道場」のセミナーに参加させていただきました。アンドロメダ様のプレゼンで、ストレート生の強みは素直さだという点に深く共感しました。
事例問題を解く回数を確保するために、ストレートの2次対策講義、答練に加えて2次本科の実力完成答練のバラ売りも受けました。

1次試験後に2次試験対策として主にしたことは、カード作りでした。答練の問題文をコピーし、設問ごとに切り離して、B6版のカードに貼り付け、要求解釈として思い浮かぶことを書き込むというものです。

解説講義で講師が挙げたことと、その他にも自分で思いつくだけのことを書き込み、隙間時間にそのカードを見返すようにしました。カード作成をしたのは、ふうじん様の記事を参考にして、2次対策として隙間時間を最も有効に使える方法だと判断したからです。

また、答練の解説の音声ダウンロードをスマホに落として聴くことを続け、T○CのHPに掲載される優秀答案を見て、合格レベルのイメージをつかむようにしていました。

過去問については、こぐま様が説明されていた「解いたふり」だけしかしていません。
結局、私が解いた事例問題は、答練、模試などばかりで合計48件(ストレート講座の自宅学習課題を含む。)です。

9 筆記試験
さすがに本試験は答練や模擬試験とは一味も二味も違いました。

事例2の「コーズリレーテッド・マーケティング」は、1次試験の過去問で出題済みという情報を後で知り、私もその過去問を見ているはずですが、試験場ではすっかり忘れていました。

私は、「自分が知らないのだから、ほとんどの受験生も知らないはずだ。知っている人はせいぜい受験生の1%、50人程度だ。この人たちはそもそもどんな問題が出ても合格レベルに達しているSクラスだから、初めから競争相手ではない。自分の競争相手は当落線上にある人たちだ。2次試験に必要とされるのは単なる知識ではない、分析力だ。問題文から解きほぐせ。」と必死に自分に言い聞かせました
後でTACの模範解答集を見たところ、試験場で考えたことは大きくは外れていませんでした

事例4でも、出題形式が大幅に変わり、計算問題が増えました。こぐま様の予想に従い、予想P/Lの問題に備えてはいましたが、ここまで変わるとは想像していませんでした。
しかしながら、これまで受けた模試や答練の結果から推測される受験生のレベルから判断して、第1問の設問1、第2問、第3問の設問1ができれば、十分に勝負になると思い、それぞれ3回計算をやり直しました。第1問の設問2は指標が2つしか埋まらず、第1問の設問3(計算が複雑で、設問1でミスしていると設問3も連動してミスとなる)、第3問の設問2(何を書くべきか全く思い浮かばず)は捨てました。答案用紙には何か書きましたが、何を書いたか記憶が曖昧です。

10 口述試験
筆記試験に合格できて喜びましたが、筆記試験後は何もしていなかったため、事例企業の概要さえもすっかり忘れていることに愕然としました。

「道場」の模擬口述には参加できませんでしたが、10日の間に慌ただしく、T○Cと中小企業政策研究会の模擬口述、T○CのHPで口述セミナーと筆記試験の解説を視聴、筆記試験の模範解答を閲読、T○Cと大○の口述想定問答集を入手、4事例の与件文と問題文を朗読してスマホに録音し、通勤時間に繰り返し聞くSWOT分析を書き出す、などの準備をしました。本試験では、こぐま様の予想問題にも助けられて、沈黙に陥らずに何とか切り抜けられました。

11 学習時間(T○Cの生講義、答練を含む)
学習時間は、1次:約750時間、2次(筆記):約330時間、2次(口述):約20時間、合計:約1100時間という結果になりました。
ただし、生講義、答練を含めて机に向かっていた時間は半分程度だと思います。通勤、出張等の移動時間に、音声ダウンロードを聞いたり、問題集を解いていたりという時間の方が多かったと思います。

12 最後に
ここまでお読みになってお気付きだと思いますが、私のやったことは、効率的な隙間時間の利用を優先して、「道場」のいいとこ取りをして、自分の出来る範囲で活用したことであり、独自に開発したものではありません。

「道場」によって、通常であれば自分で時間をかけなければ得られない貴重なノウハウを即時に獲得でき、効率的に学習を進めることができました。もっとも、「道場」の根底にあるのは、単なるノウハウにとどまらず、当たり前のことを愚直にストイックに繰り返し継続することの重要性にある、と理解しています。

長文にお付き合いいただきありがとうございました。拙文がお役に立つことがあれば幸いです。

=======寄稿ここまで=========

 

いかがでしたでしょうか?
スト合格にしかと狙いを定めて、ご自分の学習方法と日常習慣を確立、隙間時間も最大限に利用しながらストイックに高峰に挑み、登頂した猪鹿さん。

この一発合格道場を記事、セミナーとも存分に利用いただきましたが、編み出したその方法は、猪鹿さんのオリジナルに他なりません
スト生にもかかわらず、自分の判断2月から2次試験対策にも着手したのは、さすがのひとこと。生半可では真似できるものではありません。

多くの情報を参考にしながらも、取捨選択して早い段階でゴールへの道筋を固めて、自分を信じてあとは愚直に突き詰めていく。
猪鹿さんのまっすぐな体験記は、その重要性を改めて示してくれていると思います。

 

by こぐま

 



こんばんは。こぐまです。

今日はなんと、5月から学習開始という超々ロケット速習でストレート合格された、まっすーさんの合格体験記をお送りします。

難関資格の複数ホルダーで、絶対の自信を持つ科目があったとはいえ、絶句しちゃうスピードです。
診断士試験って難しいんですけど・・・。

会計、法律、ITという幅広い分野の難関試験を突破してきたノウハウがわかるかも。

それではお願いします。

 

===寄稿ここから=======

まっすーと申します。とあるメーカーの経営企画部で勤務しております。

中小企業診断士の勉強は、1次試験は独学で受験し、2次試験はMMCの通信直前対策講座を活用し、1次・2次ストレート合格することができました。

 

【受験の経緯】

診断士を取得しようと真剣に考えるようになったのは、応用情報技術者資格の勉強をして、IT系の知識について自信を持てるようになったためです。社会人になってから十数年、経理・経営企画系の業務を行ってきた、集大成としてこの資格を取りたいと思いました。

 

【1次試験対策】

1次試験の勉強を開始したのは、4月の応用情報技術者受験後、GW明けの5月中旬頃でした。当初は1次試験まで3ヶ月もないことを考慮すると、目指せるのは科目合格までだと思っていましたが、私は日商簿記1級行政書士ビジ法1級の資格を有していたため、財務・会計、経営法務、経営情報システムは、何とか勝負になるのではないかと考えていました。

 

1次試験の勉強法は徹底的なアウトプット学習でした。初学となる科目は4科目と少なかったものの、通常に比べれば短期間であったため、テキストを1から読んでいたのでは間に合わない。勝負できるレベルにするためには、問題を徹底的に解いて、できないところから覚えていくアウトプット→インプットの流れでないと他の受験生に太刀打ちできるレベルまで到達しないと考えました。通勤時間中にTACの過去問集やスピード問題集を解き、会社の昼休みにはポケットテキストを読んで暗記するなど、使えるスキマ時間は徹底的に活用しました。

 

1次試験で私が最も苦労したのは、中小企業経営・中小企業政策でした。TACのスピードテキスト、平成23年版中小企業白書を活用して学習しましたが、ほぼ100%が初見の論点、かつ純粋な暗記科目であり本当に苦痛でした。白書は入手が7月と遅れたこともあり、道場の「白書図表90連発」に完全にお任せしました。これは大変助かりました。

 

結果的に1次試験は得意科目の財務・会計で80点、経営情報システムで84点を獲得することができ、他の5科目もすべて60点を超えることができました。合格率の上昇にも助けられたと思いますが、自分の勉強方法を貫いたこと、そして絶対的な得意科目を持って試験に望めたことが大きかったと思います。

 

【2次試験-勉強法】

2次試験ではMMCの直前対策講座を受講しました。MMC選択の理由は、各受験対策校の平成23年の本試験模範解答を読んでみて、最も自分が書けそうに思える解答だったからです(実際にやってみると全然書けませんでしたが)。

 

私の2次試験勉強法は、とにかく初見の問題を80分間で数多く解くことでした。平成13~23年の11年分の過去問(44事例)+MMC通信講座(12事例)+模試(TAC、LEC、MMC×2、計16事例)+企業診断(12事例)+TAC2次集中特訓(8事例)をやりました。合計すると92事例になります。

ただ、受験対策校に添削を受けられるものを除けば、自己採点するしかなく、客観的評価ができなかったため、これだけの数をやった効果があったかは今でも自信がありません。
なお勉強時間は、通勤時間に事例解答のシミュレーションを行う他、朝5時に起きて事例を解いたり昼休みには会社近くの図書館へ行き事例の解説を読んだりする等して確保していました。

 

本試験2週間前からは、事例Ⅳの対策中心にシフトし、ある程度の難易度の問題が出ても、対応できるような対策を行いました。事例Ⅰ~Ⅲについて他の受験生に差をつけられる自信が持てず、事例Ⅳである程度点数を稼がなければいけないと考えていたためです。

この対策は、傾向が大幅に変わった今回の本試験事例Ⅳで動じることがなかったという意味では、結果的に有効だったと思います。

 

事例を解く際の私の解答プロセスは下記の通りざっくりしたものでした。

・0分~約40分 問題用紙切り離し、問題解釈、各問題に対する回答案作成

・約40分~80分 答案用紙への記入

 

タイムマネジメントは重要ですが、あまり時間にこだわり過ぎて、それを守れないことによる焦りを避けたかったため、問題や解答文字数を見てから大まかな時間配分を決め、解答の進捗に応じて、目標時間を修正していました。

本試験ではこれが幸いし、事例Ⅱでコーズリレーテッドマーケティングについて最初大間違いの解答を書いていたのを、間違いに気づいてから咄嗟の機転で80字×2問を全部消して書き直すという荒業を成し遂げることができました。

元々そんなことがないように解答を構成しなければならないのは言うまでもありませんが、本試験では様々なイレギュラーがあるので、それに対応できる態勢を取ることは重要だと思います。

 

【最後に】

スキマ時間の勉強が多く、勉強時間について把握していないため、確かなことは言えないのですが、診断士試験対策のみについて言えば、おそらくは1次試験よりも2次試験に費やした時間の方が長かったような気がします。2次試験は本当にどうすればいいのかわからず、試行錯誤のままがむしゃらに進んでいった印象です。

 

私の診断士試験受験期間は5ヶ月程度のものでしたが、中身は非常に濃いものだったと思います。

今まで色々な資格試験を受けてきましたが、受験勉強の密度や、特に本試験の最中(事例Ⅱや事例Ⅳ)にも自分の土壇場での対応力の成長を感じることのできる試験というのは初めてでした。

 

最後に、道場の執筆陣のみなさまへ感謝するとともに、今年受験される方々の成功を心から祈っております。

 

===寄稿ここまで=======

 

何事もなかったかのようにさらっと書かれていますが、1次、2次対策とも、徹底的なアウトプット学習で急激に実力をつけられたことがよくわかりますね。

こなした2次の事例演習、「92事例」ですよ!! しかも過去問11年分すべて。スト生では通常、考えられない荒業。

これまでの難関資格の勉強方法から得られたことを、診断士試験にも適用されているんですね。「こんなレベルの高い人、参考にならないもーん」と読み飛ばさないでくださいね。

虚心坦懐に読むと、やはり短期で合格される方々と共通の特徴が浮かび上がります。
発射台の高さは違うとしても、5か月間という超短期に濃縮されている勉強方法は普遍的なものだと私は感じました。

・他の受験生との客観的比較による、ゴールのレベル感を持っていること。
・ゴールに短期間で到達するため、時間的制約の克服の手法としてアウトプット優先主義を徹底したこと。
・事例Ⅳの学習にみられるような、時間配分の柔軟な変更。
・(特に2次) 割り切るところはばっさり割り切って、世に出回っているテクニックにこだわっていないこと。

一気呵成に走り抜けたように見えますが、足を地につけて着実に地固めをされているんですね。

まっすーさん、貴重な合格体験記、本当にありがとうございました。

 

by こぐま



こんにちは。こぐまです。

本日は50歳で診断士の学習を始め、2次試験を2回目で突破された北海道の玉ちゃんさんの合格体験記をお送りします。
札幌地区合格者20名のお一人でもいらっしゃいます。

初代のJC、2代目のきょくしん(猫おじさん)、3代目の私の3人は40歳代後半での挑戦でしたが、(少なくとも私は)気力・体力・記憶力の減退で、それはそれは辛かった・・・

北海道の玉ちゃんさんの不屈のチャレンジ精神と柔軟な考え方、同年代の方のみならず若い世代の方々にも勇気を与えてくれると思います。

 

========寄稿ここから========

【はじめに】

3年間、一発合格道場にお世話になり、幸いにも2回目の筆記試験をクリアすることができた高齢者(笑)の体験記です。SランクどころかAランクにも達しない状況で、平成24年の二次試験に挑戦した経験を赤裸々に綴り、この道場を卒業したいと思います。

 

【自己紹介】

一浪一留して昭和60年に現在の会社に入社(勤続27年)。28歳の頃宅建主任者に合格、35歳の頃簿記2級合格、続けて1級もチャレンジしましたが、長続きせずあえなく断念。その後、どんどん仕事が忙しくなり、平日は飲み屋通い、休日はゴルフやパチンコにハマり怠惰な生活にどっぷり。正直なところ、その生活からの脱却を第一の目的として、50歳の年末に診断士受験を思い立ちストイックな生活が始まり現在に至っております。

 

【一次試験について】

初年度(平成22年)は、準備不足であった上、初日1科目目の経済学の問題を見た途端に天を仰ぎ、しばし呆然、後の科目のことは覚えていません(科目合格ゼロ)。
二年目は、屈辱を味わった経済学の復讐を最優先とし、良かれと思う参考書を読みまくり(らくらく入門塾がベース)。他の科目はスピードテキスト、スピード問題集、過去問のオーソドックスな勉強で、ほぼ各科目60点前後で何とかクリア。
三年目は、二次筆記の模試の成績が低迷、自信喪失の中、二次専念の方針を急遽変更。翌年の試験負担を軽減する目的で、連休から試験直前まで一次対策に没頭。総得点は480点(因みに経済学は80点)だったものの、企業経営理論が47点で、自己採点している時は、心臓バクバク、右手は思いっきり震えていました。

 

【初回の二次試験について】

初めての挑戦は、(今となって振り返れば)二次試験の何たるかも理解していない状況、かつ二次試験の受験資格を得たことで十分満足だったのかも知れません。
「与件に忠実に」というアドバイスを誤解し、与件文をコピペしてつなぎ合わせたような解答を作成していました。試験終了後は、事例Ⅰと事例Ⅱはそれなりの手ごたえを感じていたのですからお笑いです(結果はDDBC)。

 

【今年の二次試験について】

一年間時間をかけて準備できるのだから、今年は確実に受かるような準備をしようと、道場やタキプロの過去記事を参考に、「自分の解答パターン」を固めるべく試行錯誤しました。また、初見問題に取り組むためMMCの通信講座を受講、自身の実力が向上していくのをひたすらひたすら待ち続けました。

ところが、模試等の成績は振るわず(各事例とも60点越えは一度も無く、仏の採点にもかかわらず40~55点の間をうろうろ)、どうしたら良いのか途方に暮れていました(4月の中旬だったと思います。この時点で一次試験の再受験を決意)。一次試験終了後も成績は低迷し、八方塞がりの状態が続きました

転機が訪れたのは試験も間近に迫った9月下旬。上半期の一番多忙な時期で、会社のみんなに迷惑をかけてしまうという後ろめたい思いを胸に、上京し二次対策向けの研修(1.5日)に参加させてもらいました。

そこで受講者の生の解答を多数見させていただく機会を得て、まさに目から鱗でした(ふぞろいは読んでいましたが、やはり活字と生の文字は違います)。
合格のためには「模範解答に近い答案を作成しなければならない」との思い込みが強く、事例企業の立場に立って真剣に考えるという姿勢が欠けていた自分に、漸く気付くことができたような気がしました。

研修で他の受講者の答案をたくさん見る機会を得たことで、
合格答案は唯一のものではなく、合格水準に達している答案は多数あるのだと得心できたこと、
②(不遜な言い方ですが)自分が想像しているよりも合格答案の下限の水準はそんなに高くはなく
頑固な自分が変わることができれば、目の前に立ちはだかっている壁を避けて、壁の向こう側に行けるのではないかと思えるようになったことが最大の収穫でした。

模試の成績優秀者の方が分大きなプレッシャーがかかるはずだから本試験では何が起こるかわからない、自分も決してノーチャンスではないと言い聞かせ気持ちを奮い立たせて続けました。

残された時間はわずかでしたが、
①過去問の読み込みを主体に、作問者はどんな思いを持って問題を作成しているのだろうかということを考え抜く、
②CVPや意思決定会計は日商簿記1級のテキストをベースに、また苦手なファイナンスは集中特訓を何度も繰り返し事例Ⅳの不安をなくす、
③一次試験で47点しか取れなかった企業経営理論の勉強を徹底的にやり直す
以上3点を試験直前まで精一杯続けました

 

【結果の振り返り】

特に二次試験は困難な試験だと思います。自分の場合、来年の受験資格を得ていたことに加え、「一次試験は連休以降それなりの準備をすれば何とかなる」という妙な自信がありましたので、何回か受験していればいつかは上位20%に入れるだろうと、「自分を追い込まず二次試験の勉強を楽しむ」という開き直りにも近いスタンスで受験できたのがラッキーを呼び込んでくれたのではないかと思います。

年に1回のチャンスに、極度の緊張の中、80分間であれだけの文章を読み、考え、600文字前後の答案を書くことは至難の業です。「パターン」で対応できるようなものではないと思いますし、その「パターン」を前提とした受験準備をしている受験生を容易に合格させないという作問者の意図を、今は感じています。求められているのは、地に足のついた知識に裏打ちされた「現場対応力」ではないでしょうか(受験の際に、決して自分に備わっていたとは思ってはいませんが)。

自分の場合、
初年度は、一次試験に合格し二次試験に進めたものの、主要3科目の実力が全く伴っておらず、テクニック的なことに気持ちが移ってしまっていたことが敗因だったと思います。
二年目は、遅ればせながらこのことに気付き、基礎知識を固めて真摯に誠実に事例各社の経営課題に社長と一緒に取り組むのだという意識を持ち続けて答案を作成できたことに加え、いろいろなラッキーも重なって「もう卒業していいよ」という朗報をいただけたのだと信じています。

 

【最後に】

口述試験対策はとても勉強になりました。二次筆記合格者が例年より多かったことから、本当に何割かの受験生を落とすのではないか という不安にかられ、必死に事例企業のことを考え続けました。過去問をこれ位じっくり勉強していれば、もっと早い時期に何か違った気付きを得られたのではないかと今は強く思います。

道場執筆陣の方にはひとかならぬお世話になりました。ふうじんさんの記事はいつも興味を持って読ませていただきました。ただバリバリBランクの私には、正直、最後まで真意は分からずじまいでした(ただ、何となく事例文の最後の段落から遡って読むことがクセになっていました)。

また、これが人生最後の試験勉強と思ってやってきましたが、JCさんの記事に触発されてCIAの試験にも挑戦してみようかと思っています。

50歳を過ぎて、本当に心震える良い経験をすることができました。道場執筆陣の皆さま、本当にありがとうございました。

========寄稿ここまで=======

 

私など改めて自戒しないといけないなと思いましたが、長い社会人生活で立場や地位が上がって行く中、北海道の玉ちゃんさんの謙虚な取り組み姿勢と内省はなかなかできるものではないと感じます。

思ったように成績が振るわずに心折れそうになるときもありますが、冷静に自分に足りないものを分析し、徹底的につぶす努力を怠らないこと、真摯に事例に向き合うこと、そして「自分を追い込まず二次試験の勉強を楽しむ」というご自分なりの「学習哲学」を持たれていたことが、目標の成就に繋がったんですね。

同じ中高年(?)として、深く共感するところがあります。
次の新しい目標を設定されているのも頭が下がります。私も頑張らにゃ、と奮い立たせていただきました。

心震える経験、残る人生でどれだけ持つことができるか、私も挑戦し続けたいと思います。

北海道の玉ちゃん様、貴重なご経験をお寄せいただき、本当にありがとうございました。

(補足)
経済学の勉強では、寄稿文中にある「らくらくミクロ経済学入門」と「らくらくマクロ経済学入門」を読まれると同時に、それらと併売されているDVDも購入して視聴されたそうです。
特に独学の方には参考になるかもしれませんので、補足させていただきます。

 

by こぐま

 



皆さま、新年あけましておめでとうございます
こぐまです。

今日から2013年の道場ブログがスタートです。4年目に突入
執筆陣一同、受験生の皆さまに少しでも役に立つ記事を書いていきたいと思っておりますので、今年もよろしくお願いいたしますm(__)m

 

 

年末年始がお休みだった方、復習に絶好の機会でしたが、計画通りの勉強ができましたでしょうか?

大物3科目(企業経営理論、財務・会計、運営管理)を抱えて苦労されている方も多いと思いますが、いずれも2次試験に直結する重要科目、そろそろ苦手意識は払しょくしておきたいです。

昨年末、寄稿いただいた2012年度合格体験記を連続して掲載しましたが、勉強方法、計画と目標の立て方、苦手科目への取り組み方法など、たくさんのヒントが具体的に示されていました。皆さん、凄い方ばかりです。
ビビッと感じた方法や考え方はぜひ参考にしてみてください。

これからも合格体験記を続々とアップしていきますが、まだ公開前の体験記も読ませていただいて感じた、合格者に共通するコンピテンシーは次のようなことが挙げられるのかなあと考えています。

・まず全体を見渡して、自分なりにゴールを明確にする力。
・ゴールを設定したら、そこに至る道筋をおおまかに描く力。
氾濫する情報(道場ブログも含む)に溺れず、講師や合格者の助言、そして自分の目利き力を信じて取捨選択できる力。
自分の仮説として立てた道筋を愚直にストイックに登って行く力。
・答練等をマイルストーンとし自分の学習方法を検証して、やり方をすぐに修正できる力。
・地道に繰り返す力。特に暗記作業を厭わずに諦めずに工夫する力。

 

◆60点で合格、とは?◆

1次試験は絶対評価の試験です。足切りは別として、この合格基準、どう捉えていますか?
まあ、何とか届きそうな感じ?」。
これが70点だったら、相当印象が異なるはず(挑戦しようと思う人が減るはず)。

ところがここ数年の1次試験合格率は、17~25%の範囲に収まっています。
概ね20%前後。決して高い合格率とはいえません。

では60点をクリアできる確実性をどのように高めるか?
3年近く前の記事ですが、ZonEこの名記事を参照してみてください。
頻出領域と稀出領域の割合(8:2)は仮定ですが、どの科目もおおよそこんなもんだろうと思います。

頻出領域で確実に8割稀出領域で何とか1/4を正解できれば、期待値69点
仮に難化して7:3になったとしても、頻出領域だけで56点となり60点越えは可能です。

仮に仮に超難化して6:4になっても、頻出領域だけで48点、足切りは免れ、他科目でカバー可能。

養成答練で80点を目指しましょうと言っている理由は、こういうことなんですね。

合格者のコンピテンシーで挙げた「ゴールを明確にし、設定する」力には、こういった(ざっくりでも)相場観を持つこと、冷静な計算をしておくことも含まれるんでしょうね。

その上で、頻出領域(=重要論点)を徹底的に自分のものとし、稀出領域にはあまりこだわり過ぎず時間をかけないという基本戦略を、自分の状況に応じて具体化する(仮説としての道筋=学習計画・方法)。

すごいな。こんなこと、考えてなかったな

 

◆暗記は基本◆

誤解を恐れずに申し上げると、暗記を厭うていては、長い目で見て実力はつかない。すべての学習は暗記から、とは極論かもしれませんが・・・。

ヘルマン・エビングハウスの忘却曲線」、ご存知の方もいらっしゃると思いますが、記憶したことは24時間以内に急激に忘却することを示している理論です(学問的にどこまで正しいのかはよくわかりませんけど)。

そして、記憶し直すにはあまり時間がたたないうちに復習した方が効率いいということも言えるようです。まあ、感覚的にもそうですけどね。

1次の7科目、濃淡はあれども暗記しなければならない事項は山ほどあります。
特にこれから始まる2日目の3科目は別名「暗記3兄弟」とも呼ばれ、財務・会計とはまた違った難しさを持っています。

怪しげな速読術とか記憶術には全然興味はありませんが、人間の脳のつくりに適した記憶法は昔から普遍的なものだろうと思います。

例えば、100年以上前に書かれ、今でも読み継がれている、ウィリアム・W・アトキンソンの「記憶力」という本があります。
道場で以前から申し上げている「ペンキ塗り学習」の有効性を補強してくれます。

ある意味、ごく当たり前のことを言っているのですが、忘却曲線の理論とアトキンソンのメソッドを組み合わせれば、「ペンキ塗り学習」プラスアルファ。

1.その日に習ったことはその日のうちに復習する。
2.講義が終わって1時間以内に今日習ったことを確認する(ざっと復習)。
3.2は帰りの電車の中などで行うので、帰宅してじっくり復習する際は、前回の講義範囲分から始める
4.これを繰り返すことで、同じ部分を何回も学習することになり、だんだんと確実な知識が身についていく。最初は少しずつ覚え、回を追うごとに覚える対象を増やしていく。

昨年、ある資格試験を受験したのですが、やはりペンキを塗るような暗記に始まり、それを経てある程度の「知識の塊り(細切れの集合)」ができた段階から「串刺し暗記法」が効いてきました(何とか合格)。

加えてアトキンソンの本では、聴覚の重要性も述べられていて、耳からの学習も高い効果があるとのこと。
今は反復して聴く機器が充実しているので、隙間時間を活用してできることですね。

合格体験記を寄稿いただいたマイスターさんも、i-Podを存分に活用されていますね。

 

◆まとめ◆

中世ヨーロッパの神学校では、学生に本を貸し与えると、それを完全に暗唱できるまで次の本を与えなかったとか。
中国・秦王朝の焚書坑儒で儒教の経典が焼かれてしまったが、全部覚えていた人が口で伝えていって、漢の時代に「五経」として復活したとか。
ヒンズー教の聖典や哲学書を覚える方法が上記4だったとか。
・・・だそうです(出典さまざま)。

ちょっと話がデカすぎますが、人間にとって暗記することは勉強の基本なんでしょうね。改めて反省。

蛇足ですが、決して理解なき「丸暗記」をお勧めするものではありませんので、念のため
戦略、戦術に、「暗記」への取り組み方も組み入れておきたいということです。

寄稿いただいた合格体験記からも、皆さんが地道に暗記作業をこなしつつも、個々に工夫を凝らしていたことがわかります。

 

by こぐま



こんにちは。こぐまです。

本日は第2次試験合格発表をお待ちの方々へ、実務補習についてです。

 

 

社団法人中小企業診断協会本部のHPに、来年2月実施(15日間コースは3月まで)の実務補習の詳細が公開されました。

実務補習をどういうスケジュールで受講し登録を目指すか、そろそろおおよその計画・見通しを立てておけるといいですね。
年度末が近く仕事が忙しくなるので、2月実施分に参加しない方は、急ぐ必要はありませんが・・・おおよそでも。

今回は合格者が増加していますので、特に15日間コースをお考えの方は、合格発表後、できるだけ早く申し込まれることをお勧めします(特に東京地区)。

また、平成22年度、23年度合格者でまだ修了していない方々も参加するので、2月分を受講される方は5日間コースも早めに申し込みを済ませた方がよさそうです。

なお、今年度合格者がHPで申し込みできるのは、12月26日の合格発表直後から
私の場合、どうしても15日間コースを受講し最短で診断士登録したかったため、合格確認直後にHPで手続きをしました。

申し込みの際にユーザー登録が必要ですが、登録すると、「受講者Myページ」を持つことができます。
これは、実務補習の状況確認や協会の情報が確認できる個人ページで、診断士登録までは準会員としてのステータスです。

実務補習修了後、各都道府県協会へ入会(これは任意)し、中小企業庁に診断士登録(登録番号付与)され官報に掲載されると正会員となり、「会員Myページ」に移行します。

このMyページが、診断士としての個人情報管理や協会の各種イベント、情報、メルマガ等の提供などのために利用されることとなります。

また、実務補習でも使用する協会の診断報告書フォーマット(業種別)のほか、診断士倫理規程、契約書雛形等も格納されていて、何かと便利です。

いよいよ、診断士としての実感が湧いてくる時期です。

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初回登録要件としては、実務補習以外に「実務従事」がありますが、これは何かしらの人脈なり縁がないと難しいかと思うので、ここでは省略します。

個人的な意見ですが、よほどすぐれた内容の実務従事に巡り合うチャンスがない限りは、費用はかかりますが、診断士の基礎の何たるかを知るために5日間コース1回だけでも「実務補習」を受講し、プロコンの先生にみっちり鍛えてもらうのがやはりよいかと。

実務補習がどのように行われるのかについては、診断協会のHPと送付されてくる案内書、「実務補習テキスト」などがあるものの、担当指導員によってもやり方が異なります。

事前に情報収集しておきたいと思われる方は、地域は限られますが、TACのセミナータキプロさんのセミナーに参加されると、より具体的なイメージが得られ有益だと思います。

報告書を最後にまとめる作業(がっちゃんこ)も図表番号を自動的に連番にするなどのテクニックが必要で、Wordの様々な機能をいかに使いこなすか、といった一見、些末に見えることも、時間に追われる実務補習では結構重要。

もちろん、いちばん大事なのは、社長、指導員の話を虚心坦懐に聴き班の他のメンバーの意見も尊重しつつ自分の考えも述べ、協力しながら正しいと思う方向性へ持っていこうという真摯な姿勢であると考えています。

また、同じ班になった人たちは、苦労しながら同じ釜の飯を食った、いちばん身近な診断士仲間。大事にしていきたい関係です。

合格を確認したら、個々人の事情に従って、忘れずに手続きを早めにしてくださいね。

実務補習は、1サイクルでヒアリングから報告まで10~12日間程度しかありませんので、仕事と並行してこなすのは正直つらいことが多い。半徹することもままあります。

でも、本当に楽しいし、今までやってきた試験勉強を現場でどのように生かすことができるのか、気づく場面も多いはずです。

正月は、道場へ寄稿する合格体験記を練りながら(笑)、合格祝賀会や実務補習を楽しみにゆっくりお過ごしください。

以上、私の今年最後の記事です。

皆さまから頂戴した多くのコメントや励まし、ご意見、ご指摘、すべてに心から感謝します

来年もどうぞよろしくお願いいたします<(_ _)>

 

by こぐま



こんにちは。こぐまです。

口述対策も後半戦へ入ってきました。
2次試験は筆記、口述を通じて、「与件に始まり、与件に終わる」ということができると思っています。
身体に染みわたり、愛着を感じるくらい事例を読み込んで、出題されたときに瞬時に与件情報を引出し、整理できることを目標にしてください。

それから、「2分間」の感覚を身体でつかめてきたでしょうか?

あれ、3分も話しちゃった!?」、ということも増えてきていませんか?
それは、事例を読み込んで情報の引き出しが増えてきたからだと思います。いい傾向です(そう思い込みましょう)。

次は、膨らんだ内容を削ぎ落として、2分以内に収める練習です。自宅でも歩いているときでも、時間を計りながら何度も繰り返してみてください。
明日までには1分半超えでアラームが鳴り始めるような身体に持って行きましょう。

 

 

さて、ひめの記事らいじんの記事、これ以上加えることはありませんが、試験当日、面接官の前で「あぁ、しまった・・・」と頭が真っ白にならないために、聴かれたら嫌な知識問題も念のために準備しておきたいです。

恐らく、忘れているとどうにも対応しがたいのが事例Ⅳ

今年の事例Ⅳの事例文を読み込んで、設問はすらすら答えられるようにしておくのは当然ですが、設問のテーマとなっている理論や公式を、素のまま問われても対応できるくらいの準備は必要かと。

過去には、いきなり「営業レバレッジとは何か説明してください」と問われた例もあります。はっきり言ってメロメロです。

 

◆第1問◆

旧館を改修した後の予想損益計算書作成と財務指標の問題。
関連しそうなテーマは・・・。

①固定資産の減価償却方法の種類と特徴。
安全性の変化を指標で説明。
設備投資案の評価方法の種類と特徴。
④借入、株式発行それぞれの資金調達方法のメリット、デメリット。

 

◆第2問◆

旧館を閉鎖し、新館のみで営業した場合の収益性の問題。

CVPに関連する公式(損益分岐点売上高、損益分岐点比率、安全余裕率、限界利益など)。
②CVP計算を行う目的と利用方法。
固変分解の手法。

 

◆第3問◆

旅館売却による事業承継の問題。

WACCの意味。会社の視点と投資家の視点から
フリーキャッシュフローの算出方法。
企業価値の算定方法の種類。
株主資本コストの算出方法。

 

◆最後に◆

質問されたくないことばかりですね
図や式などを紙に書きながらであれば人に説明できても、頭の中で思い浮かべながら口頭で意味を持たせて話すのはなかなか難しいことです。

事例Ⅰ、Ⅱ、Ⅲと比較すると、数字が絡む事例Ⅳは何ともお茶を濁しにくい(?)。

受験校の想定問題集に掲載されている問題はもちろん、1次試験の「財務・会計」のテキストで確認して、一度、紙に書き出してメモしておくと精神的にも安心できます。

診断士試験の長旅も間もなく終了です
師走で忙しい時期ですが、仕事などで「明日でもいいこと」は来週に回して、最後の関門、口述試験準備に集中してください。

繰り返しになりますが、純粋知識問題は別として、とにかく与件に寄り添い、しがみついて回答すること、そのために事例を、設問含め覚え込んでおくことが合格の鍵です。
答えに詰まりそうになった時の最後の拠りどころは、皆さんが必死の思いで受けた4つの事例「そのもの」

診断士の卵として最初に提出した報告書、提案書です。それだけはお忘れなきよう。

 

私の「2012年度合格目標記事」はこれにて終了です。
長らくボケこぐまにお付き合いいただきまして、ありがとうございました<(_ _)>

晴れ晴れとした気持ちで口述試験を迎え、そして終えられることを心からお祈りしています

 

by こぐま



こんにちは。こぐまです。

筆記試験の結果発表まであと2日となりました。
お伝えしていました通り、口述対策セミナー&模擬面接の告知です!

ひめの記事にあるように、発表日翌日の12月8日から続々と各受験校、団体の模擬面接が行われます。

当道場の開催日は12月10日(月)

現場対応力の大切さを身体で理解していただくために、他ではなかなか見られないスタイルで、緊張感溢れる模擬面接をみっちりと実施します。

オーソドックスな問題、応用問題、知識問題、はては無茶ぶり(?)的な問題など、自分がどれに当たるかは神(面接官)のみぞ知る。

面接官に逆らうのは論外ですが、頭が真っ白になり喋れなくなるのは誰にでも起こり得ること。

どんな応用でも知識系でも無茶ぶりでも、何かしら回答しなければなりません。
その力をつけるには「模擬面接」がいちばん。

でも、4つの事例を、与件文、設問、解答例まで頭に叩き込んでおくことが大前提です。

筆記通過が判明したら、できるだけ早く模擬面接の申し込みをして(TACの土曜日、タキプロさんは早々に満員になってしまいます)、その日から事例文を読み込んだり、受験校の想定問題集を勉強したり、準備を開始してください。

さて、前置きが長くなりましたが、道場セミナー告知です!

お申し込み、お待ちしております!

(12月7日12時18分現在、満席となりました。お申込みいただきました方、ありがとうございました)

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日時:12月10日(月)19時~21時20分(予定)
場所:港区立生涯学習センター(新橋駅近く)
定員:15名(申し込み先着順)
対象者:筆記試験合格者に限らせていただきます
参加費:無料

セミナー終了後、懇親会を行います(実費負担、3,500円程度を予定)。

参加ご希望の方は、下記URLからお申し込みください
12/7午前10時から申し込みが可能となります)。

http://kokucheese.com/event/index/64854/

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by こぐま



こんにちは。こぐまです。

TACストレート生の方は、もうすぐ「財務・会計」の養成答練ですね。
この3連休、予定通りの学習を思う存分できましたか?
私は、実務診断案件でほぼ休みがつぶれてしまいました 少しでも力をつけるには場数を踏むしかありませんね

さて、60分科目であり、「中核科目」とは位置づけられていないものの、試験合否のカギを握る「財務・会計」。勉強時間でも点数でも、何かと足を引っ張る科目の筆頭です。

そしてこれといった即効薬が存在せず、地道に論点や解法、公式をひとつずつ理解し、それらを有機的に結びつける応用力を養成しなければ突破できない、キツーイ科目でもあります。

「企業経営理論」は興味を持ってそれなりに楽しく勉強できたけど、2科目目にして壁にぶつかり、診断士資格を本当に取りたいのかどうか、覚悟を問われている方もいらっしゃるのでは?

 

 

◆アウトプット学習の効果◆

他科目にも共通しますが、基本講義をある程度終えたら、あとは「アウトプット学習」が有効です。
曖昧な論点があちこちあるのは今は当然、時間を取ってテキストを読み返すよりも、とにかく手を動かして問題を解いてみること。

真面目な方ほど、「とにかく基本を完全に理解して、それから問題集を解こう」と思いがちですが、少々、気持ち悪さが残っていても、さくっと問題を解くことに移行したほうが、トータルの効率は上がるはず。先は長いです。

問題を解いて間違えることによって、解説を読んだりテキストに戻ったりして、曖昧な部分を再インプットする効果が見込めます。

手戻りが煩わしいかもしれませんが、何度も間違えるところは結果として何度もインプットし直すことになり(「ペンキ塗り」と呼んでます)、その科目の基礎=「橋げたを補強することができ、得点の安定化につながります。

 

◆アウトプットのための問題集◆

では、何をアウトプットの手段に使うか?

受験校で学習されている方はその問題集が最優先でしょう。すべてを知るわけではありませんが、合格者を出している受験校の問題集であれば、必要十分な内容を含んでいるはずです。

ここの段階で、私はちょっと遠回りをしてしまったかな?と思っています。
私の通っていた受験校では、本試験の過去問を論点別に整理・分類した問題集を使っていました。

これは大変良くできていて本試験までに3~5回転くらいさせましたが、講義後、いきなり本試験問題を解き続けていたわけで、5月くらいの段階で基本知識にあちこち穴があることに気づきました。

完成期に入ってからポカミスを繰り返したことで、自分の「橋げた」がやや不十分かな?と思い返したわけです。

その穴を埋めるために使ったのが「スピード問題集」。道場で強く推薦されていたのが理由。

最終的に、私がスピ問を使ったのは、「財務・会計」、「法務」、「情報」、「中小」の4科目
1次模試でも本試験でも、「やっておいて良かった~」と何度も思いましたよ。特に苦手科目の補強には抜群の効果があるかと。

私の勝手なイメージとしては以下のような感じ。

 

◆いつやるんだよ~◆

この問題集のいいところは、必要十分な論点をコンパクトな問題にして網羅していること解説が十分すぎるほど充実していることです。

基本問題集とはいえ、難度の高い問題も含んでいます。これを完璧にやり込めば、本試験も合格点が取れるレベルになると思います。

受験校の教材だけでもこなし切れない量なのに、スピ問までいつどうやってやるんだよ、と思われるでしょうが、隙間時間に1~2問でも解くことによって、できるだけ早く1回転させてみるしかありません。

学習スタイルを確立するにあたっては、こちらのひめの記事もぜひ参考にしてみてください。

私のように、来年の完成期に初めて着手するというのは、かなりキツイ。

休みを1日つぶしてスピ問に集中的に取り組むのが、答練に向けていちばん効果がありそうです。
最初はどうしても手間と時間がかかりますからね。

道場が薦める「鶏ガラ学習法」というのがありますが、これはもう少し先でもOK。まずは1度通してみてはいかがでしょう?

「財務・会計」のスピ問は特にコンパクトですので、養成答練までに解き終えておくと、この後の5科目も有利に進めることができます。

スピ問の効果を実感できれば、他科目への展開も検討可能です!

 

◆まとめ◆

・「基礎=橋げた」にも数段階ある。
・受験校の教材は基礎の第一段階。
・本試験レベルへつながる第二段階が重要。応用力の養成。
・そこを埋めるのが「スピード問題集」。特に苦手科目の補強に有効。
・スピ問は一発合格のための重要ツール。迷うくらいならやってみるだけのリターンは十分あり。

 

by こぐま



こんにちは。こぐまです。

寒くなってきましたね
こぐまのくせに南国生まれの南国育ち、一番つらい季節がやってきました。
会社に冬眠休暇を申請できないものかと毎年つらつら考えますが、まだ実行できてません。

呑気なボケこぐまのことはさておき・・・
2次筆記試験を受験された方、いかがお過ごしでしょうか?
疲れも癒された頃とは思いますが、風邪などひかれないよう体調管理にご留意くださいね。

さて、筆記の次は口述試験です。
「試験できなかったし、関係ないもんね~」と思っているそこのあなた!

去年の私と同じですね

明日(11/23)から、TACで「口述試験対策セミナー」(←PDF)が各地で開かれます。

これは、口述試験がどのように実施されるのか、その概要を知るためのセミナーで、「想定問題集」ももらえます(模擬面接は筆記試験結果の発表後に実施)。

 

 

この記事でも書きましたが、今の時期しか聴くことができない内容です。
仮に(仮にですよ)、今年は口述試験受験の資格が得られなかったとしても、来年があります。

1年早く知っておくことになるとしても、マイナスにはなりません。
予約不要、無料ですから、TAC生でなくても、可能な方はぜひ出席してみてください

私は他校生だったのですが、身体に鞭打ち、痛む傷にハバネロをすり込む気持ちで参加しました。当日の実施要領、面接の形式、回答の仕方などを知ることができ、筆記通過がわかったときもそんなに焦らずにすみました。

・面接官はどんな人たち? 何人いるの?
・いわゆる「ドナドナ」とはなに?
・どういう部屋でどんな形で行われるの?
・何問くらいで、どんな質問が来るのか、答えられそうになかったらどうするか?
・ 1問あたり2分間も喋らないといけないようだ

もちろん、口述試験の準備(=面接への対応準備)は筆記通過が判明してから始めても十分、間に合います。
でも、知識として口述の実施内容を知っておくと、発表後に続々と行われる模擬面接を有効に生かすことができます。

当道場も例年通り、口述対策のセミナー(模擬面接)を実施します
詳細は別途告知・募集しますが、実施日だけこそっとお知らせ。

12月10日(月)19時(予定)

現在、執筆陣を総動員して、4つの事例問題を解いて読み込みながら、想定問題を作成中です(←道場のみんな、早く作るよーに)。
内容も工夫を凝らして、お役に立てるセミナーとするべく、鋭意準備中。

知る限り、日程的に受験校等の模擬面接とはバッティングしていませんし、その後に行われる各受験校での本格的模擬面接を最大限に生かしていただくために、「道場は口述セミナーもあるんかい」と覚えておいてくださいね。

筆記試験合格の後は、怒涛の日々が続きます。
まず口述対策。緊張の本試験。2次試験合格発表、そして合格祝賀会。

特に、実務補習を2~3月の「5日コース×3」で一挙に受ける方は、本当に時間がなくなります(私もそうでした)。

発表まであと15日、何かと気忙しくお忙しい時期ではありますが、合格後は体力勝負ですので、美味しいもの食べて、体調に気をつけてご自分のペースでお過ごしください。

 

◆まとめ◆

・明日からTACの口述対策セミナー開催。可能な限り出席しておく。
・一発合格道場は口述模擬面接もやるらしい(その後は飲み会)。

by こぐま



こんにちは。こぐまです。

ちょっと気が早いようですが、来年8月の1次試験まで約9か月、恐らくあっという間に過ぎてしまいます。
多くの受験生の方が仕事をしながらの勉強ですので、時間のやりくりが大変。

 

 

今のうちに、1次試験までどのような時間が流れていくのか、ざっくりと知っておくのも損はないと思います。何月ごろにどのような状態になるのかのイメージを持っておき(覚悟しておき)、できれば先取りしていくのが「勝ち」につながるかと。

 

◆現在~4月 基本講義7科目◆

一部科目免除を受ける方もいらっしゃいますが、来年の4月ごろまでは7科目の基本講義が続きます。
各科目の最後に、前回も書いた通り、TACの場合では「養成答練」が実施されます。

まだ2科目目、財務・会計はなかなか難物ではありますが、1次試験の本当の重みを感じるのはもう少し先。

これからあれよあれよという間に科目が増えていき、既習科目の内容を忘れていってしまいます。
最後の中小にたどり着いた時には、もう頭の中は焦りと混乱でぐちゃぐちゃ。

脅かすつもりはなく、これだけ広大で膨大な範囲ですから、そのような状態になるのが普通です。
何だか偉そうに書いているわれわれ道場執筆陣も、ほとんどそういう状況でした。

重要なのは、各科目の講義に出て必ず答練を受けること
たとえ学習がうまくいってなくて点数取れないな、と思っても、答練は絶対に受けてください。
「できない」レベル感を知ることも、その後の学習にとって貴重な情報となります。

どんどん科目が積み重なっていって、忘れてしまった過去の科目はどうするの?という疑問はどうしても残ります。
こればかりは、個々の置かれた状況も異なり、処方箋はひとつではありませんが、基本講義が終わるまでは、その時々の科目に集中するのがたぶんベストでしょう。

道場理論のひとつである「橋げた理論」にある通り、しっかりした基礎ができていれば(養成答練で7~8割程度取れていれば)、経験上、忘れた部分のリカバリーはそんなに難しいことではないです。

逆に言えば、今の基本講義の時期にあいまいな部分をあまりに多く残してしまうと、次の完成答練期で「未完成」科目だらけとなり、合格は覚束なくなります。

あとは、大きな休み(正月休み、ゴールデンウィーク)の機会に、記憶が薄れていたり、苦手と感じる科目をつぶしていくこと。
これは「ストイック勉強論」のひとつのやり方ですね。

 

◆5~6月 完成答練期◆

ゴールデンウィークを挟み、そこから7週間程度、6月後半まで各科目の「完成答練」が実施されます(今回から各科目2回ずつ行われるようですね)。
ここが1次試験の胸突き八丁、合否を決する最大の山場ではないかと。

道場用語(?)では、「怒涛の7週間」と呼んでいます。
平均して毎週2科目、文字通り「完成」を目指して寝る間も惜しんで取り組む期間です。

この時までに「橋げた」ができていないと、合格は厳しいものになります。

なぜならば、わずか1週間で各科目を「ほぼ」合格レベルに持っていかなければ、次に来る模試を有効に生かすことができなくなるからです。

 

◆6月末 1次模試◆

完成講義終了後に待っているのが、1次模試。TACの場合はだいたい6月の終わりごろでしょうか。

この模試で本試験と同じ合格基準(総合6割以上、4割未満科目なし)を満たせば、合格は目の前です。

過去、多くの道場執筆陣が述べていますが、この模試を「本番」とみなして学習計画を立てるのが賢明です。
つまり、1か月前倒しで、合格レベルに達しているという目安ですね。

ここ、大事です。遠い未来のように思えるかもしれませんが、今のうちから6月末を本番と考えて、漠然とでも計画を立てていければストレート合格への切符を手にすることが可能になってきます。というより、スト合格の必要条件かもしれません。

 

◆2次対策はどうする?◆

「じゃあ2次対策はどうするんだよ?」という疑問は当然のように出てきます。
これについては、道場でも意見が分かれるかもしれませんが、スト生はカリキュラムに入っている2次スタートアップ講義(プラスGWのチェック模試)でいっぱいいっぱいかと。

2次試験対策にはある程度以上の時間をかけないと、とても事例問題を解けるものではなく、中途半端に対応しても学習効果は上がりません

一部の例外を除き、スト生で、1次対策と並行して2次対策をそれなり以上にできる人はまずいないと思います。

私について言えば、スタートが遅れたこともありますが、1次自己採点後、初めて2次対策のテキストを開いたような状況でした(これはこれで問題ですけど)。

2次試験にどのように取り組んでいくかは、今後、他の執筆陣が書いてくれると思いますので、今はとにかく目の前の財務・会計を、隙間時間も使いながら攻略することに全力を注いでください。

 

1次試験対策の教材としては、受験校オリジナル以外では、やはりTACの「スピード問題集」が最高だと個人的に思います。
これを過去問とともに繰り返していけば、1次一発合格はそう難しいことではない。

スピ問の活用については、次の機会に書いてみようと思います。

by こぐま



こんにちは。こぐまです。

来年に向けて学習を始めたストレート生の皆さん、診断士の勉強は楽しくなってきましたか?

 

TACのストレートコースは、いま「財務・会計」の真っただ中

中核科目である「企業経営理論」に続き、大物科目の学習、大変な試験であることが少しずつわかってきた時期ではないかと思います。

この次は「運営管理」という、これまた大部な科目が控えています。面白い学習内容ですが、なにぶん覚えることが多く、とっつきにくく感じる方も多いでしょう。

しかし、仕事の内容によって個人差はあるものの、自分の業務に関する経験や知識を有機的に統合できそうな感覚がありませんか?
だんだん面白くなってくると思いますよ

これらの最初の3科目は、2次試験にも直結する重要科目ばかりです。
2科目目の大きな山場にいるわけで、何とかここで自分の勝ちパターンを見出しておきたいところ。

その勝ちパターンを作るために利用できる有効なマイルストーンのひとつが「答練」です。
道場では「答練重視論」を柱の一つに掲げていますが、私も受験生時代、答練を最重視した学習計画を作っていました。

TACでいえば、基本講義後の「養成答練」は80点獲得を目標にして学習することが、1次試験を一発で突破するための要件です(最低でも70点)。

すでに道場記事をいろいろお読みになられている方には耳たこかもしれませんが、極めて重要なポイントですので、あえて繰り返しておきます。

7回ある養成答練で80点を取れるような勉強をするスケジュールを立てる出題されそうなところを予想する、等々の学習上の「戦略的な」創意工夫が、1次試験を余裕(?)で通過し、難物の2次試験に臨む際の大きな武器になるはずです。

 

◆財務・会計が苦手な方へ◆

当道場ブログ、財務・会計に関する記事は非常に豊富です。
苦手と感じる方にまずお勧めしておきたいのは、次の二つの記事です。

財務はどっぷり、こつこつ、そしてさくさく
【財務・会計】全体像を掴んでみよう

この科目を自分のものにするための基本的な考え方、取り組み方として参考になると思います。
まず、この1か月は受験校のカリキュラムに従って、財務・会計にどっぷり浸かって、がっつりガツンとやり込むのが、この科目を苦手にしないコツです。

この科目は、とにかく手を動かして自分で計算してみること

テキストや解説を読んだだけで、わかった気持ちにならないこと

 

だから時間がかかります
苦手にしたままだと、この時間のかかる作業を他の科目と並行して、来年のGWごろに泣きながらやる羽目になっちまう。

何とか1次試験に合格したとしても、2次試験の事例Ⅳは生半可な状態では解けない。

まずは、受験校のカリキュラムに沿ってがっつり問題を解いて、基本的な論点や解法を理解していきましょう。

会計をほとんど知らない方は、簿記3級の参考書を一読するのも有効です。
複式簿記の知識とスキルは絶対的に必須。苦手な方は、まず仕訳を徹底的に練習すること。

それなしには、財務諸表3表(損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書)を体系的に理解できず、2次試験突破はまず無理。

時間があれば当ブログの過去記事を検索して、該当する論点を読んでみるのもひとつの手です。

テキストとはまた違う視点から説明されていることもあって、目から鱗が落ちることもあるかも?

 

◆苦手ではない~得意な方へ◆

いいですね、財務・会計が苦手でないというだけで有利なポジションにいます。
でも油断は禁物。この科目、意地悪な魔物がよく出る試験でもあります。

簿記や証券アナリストなど関連資格をお持ちの方でも、試験直前期に触れないでいると足切りに遭うことがあるのが、この試験の恐ろしさ。

この科目の全分野を万遍なく得意としている方はそうそうおられないはずなので、やはりこの1か月はあまり焦らずに財務・会計にどっぷり浸かり、不明確な分野をガンガンつぶすのが得策かと。

余裕があれば、「スピード問題集」に手をつけてみるのもよいでしょう。
この問題集を完全に理解していれば、1次試験は軽く70点は取れるはず。特に「財務・会計」は厳選された良問揃いです。

私は、直前期はもちろん2次試験対策にも使いました。得意にしている人ほど、使いでのある問題集です。

このタイプの方は、下記の記事で懐深くまでこの科目を囲い込んでみてください。
【財務・会計】過去記事使って論点整理

合格者がどういう点に気を配り、何に注目して学習していたのか何をやらなかったのか、この記事でヒントを得られるのではないかと思います。

 

◆まとめ+α◆

「財務・会計」を克服することが、合格への第一歩。

この科目を勉強し習熟することにより、財務3表から会社の実態を把握し、課題と解決策を引き出すスキルがだんだん身に付いてきます。

実地の訓練が前提ですが、最終的には、事業の特性を理解して数値をもとに、会社の将来の姿を予測できるようになるのが理想。

診断士には、過去を分析しつつ、根拠を持って将来を描く能力が求められます。

・最初の山場がこの科目。ここで脱落してしまう人もいる。
・簿記の基本は必須。診断士1次レベルの財務・会計は薄く広い。早めにある程度までやっつけておく。
・苦手ならば、この1か月は夢に見るまでどっぷり浸かる。
・得意でも、この1か月は苦手探しと苦手つぶしにどっぷり浸かる。
・12月以降は、コツコツやることで実力維持。そのためにも今はがっつりガツンと。
・今やっておけば、「怒涛の7週間」も少しは緩やかになる(はず)。
・数値で会社を理解できれば、文句なく楽しい(はず)。

by こぐま



こんにちは。こぐまです。

筆記試験終了後、多くの方々から「闘い抜いた気持ち」をお寄せいただきました。
受験直後の、皆さんの気持ちが手に取るように伝わってきて、おひとりおひとりの状況を感じながら返信をしたためさせていただいたつもりです。
ありがとうございました。

また、10月30日(火)には道場オフ会を開催し、多くの方にご参加いただきました。
狭い会場でご迷惑をおかけしましたが、押し合いへし合いしながらお互いに密なコミュニケーションが繰り広げられていたように思います。

コメントを頂戴した方で初めてお会いできた方もいらっしゃって、本当に有難く、嬉しかったです。私たちも大きな刺激をいただきました。
ご参加いただいた皆さま、誠にありがとうございました。

しかし・・・
2次試験を受験された方にとっては、何とももやもやして落ち着かない時期ですよね。
ただ、最終的な結果はどうであれ、この時期の過ごし方は結構、重要だと考えています(後述)。

もちろん、診断士以外の資格や検定試験へ向けての勉強をされている方もいらっしゃるでしょうし、診断士試験からは暫し離れてゆっくりされる方もおられるでしょう。
そこは人それぞれですが、ここでは診断士試験に関するお話しをいたします。

◆この時期しかできないこと◆

当然のことながら、1年に1回の試験ですので、出来事に季節性があります。
これからの時期は、2次筆記試験の振り返りに関するイベントやセミナー、事例分析、飲み会などが中心になるかと思います。

ある意味、この試験の1年のサイクルの中ではいちばん落ち着いて静かな時期ではあるのかと。

ただ、この時期にしか聞けない話、できないことがいろいろとあります
すでに終了したところが多いとは思いますが、各受験校が実施している「2次試験解答説明会」がそのひとつです。

それからTACでは次のようなセミナーも実施されます。

2次試験フィードバック(再現答案検討会)・・・11月4日以降、各校で
2次口述試験対策セミナー・・・11月23日以降(詳細未定)

他校生でしたが、私は上記の両方とも出席しました。

手応えのあった方はもちろん、「だめだった~」と感じている方も、この時期しか経験できないイベントばかりです。

 

何度も書いているように、私は「不合格完全確定」確信組でしたが、傷に塩とタバスコ、ついでにハバネロも擦り込む気持ちで、「来年もあるし、今しか聞けないし、学校変えるかもしれんし、何か得るところもきっとあるけんね」と重~い足取りで参加しました。

口述セミナーは「今年は受けられないけど、今しかないし、どんなものか話だけ聞いてみっか」くらいの気持ちでした。
イケメンH講師の話を「よかね~、俺も受けてみたか~」と指をくわえて聞いていたものです。

どちらも、得るところ大でしたよ。フィードバックでは「ダメ押し」された感がありましたが、その際に事例Ⅲについて「私はこう書いたんですけど、同じ方はいますか?」と質問した女性の受験生に、E先生を介して答えることになってしまったのが私。

もちろん面識はありませんでしたが、その人がひめだったんですね。同じブログに書く仲間になるとはその時は夢にも思わず
そういうこともあります。

◆答案分析◆

自分が受験した4事例、もうしばらく見たくもないという方もおられるとは思いますが、再現答案作成の次に、できれば作成だけでなく分析もしておけるといいですね。

・80分間、どういう手順で、何を考え、どこで迷い、何を見落とし、書けなかったか?
・各受験校の解答例と再現答案との比較と事例の読み込み

私は上記のようなことを今の時期にちょろちょろとやっていました。
その結果は7ページのWordになり、来年への反省材料としようと思っていました。
参考までにアップしようかとも思いましたが、内容のあまりの迷走ぶりが恥ずかしいのでやめておきます。

自分の闘いの記録になるとともに、受験校の解答例を読んで新しい発見もあるはずです。
この解答例、おかしくないか?と思う部分もあるはず。

それを行うことで、自ずと事例を何度も読み込むこととなり、試験中には気づかなかった各事例の深さや面白さ、難しさが新たに見えてきます

悪戦苦闘した相手ではありますが、「何を聞いてるんだ?」と思いながら読み返すと、だんだん愛着みたいなものが湧いてくるかもしれません。

合格していれば口述試験の事前準備となるし、残念な結果だとしても来年へ向けての学習のヒントになると思います。

◆他にもいろいろ◆

せっかく診断士を目指すなら、多くの未知の人との出会いも楽しみましょう

当道場の「お疲れさまオフ会」は終了しましたが、たとえばタキプロさんも11月にイベントを企画されるようです。

勉強中にはなかなか行けなかった方も、思い切って、そういった機会に参加してみるのもこの時期ならでは。
「知らない人ばかりだし・・・」と躊躇される方も多いと思いますが、人見知りで引込み思案の私でも大丈夫でしたよ。

合格すれば一緒に活動する人もいるでしょうし、もし再挑戦となっても志を同じくする戦友が新しくできるかもしれません。

どちらに転んでも、少なくとも「損はしない」はず。
何よりもその積極性が診断士の持ち味です(自戒を込めて)。

次回の投稿からは、2013年度に向けた内容を中心にしていきたいと考えています。

by こぐま



筆記試験終了!!
本当にお疲れさまでした!

 

 

昨日の決意表明に続き、本日も道場OpenDay

肩の荷を下ろした、とまでは言えないかもしれないけれど、ここまでの行程を振り返ってご自身の今の率直な気持ちを、ぜひコメント欄に書き込んでください!

今晩こそは、本当に思うがままの時間を過ごしてください。
あ、でもこの記事にあるように、「再現答案」はできるだけ早く作成されることをお勧めしておきます。

必ず自分にも後進にも役に立つ貴重な資料となりますよ。

なお、いただいたコメントには、数日以内に執筆陣から必ずお返事いたします

手応えがなかった、間違えた、空欄残した等々、「失敗した!」と思っている皆さん12月7日の発表の瞬間まで、本当に、本当にわかりませんよ

合格者の多くが、私も含め、「まさか自分が合格しているとはこれっぽっちも思ってなかった~」と言っている現実があります。
診断士になってから多くの方にお会いしましたが、これはホントにホント。

ボケこぐまもたまには正しいことを言いますので、発表までの1か月半は長いけど、ゆるりと待ちましょう。

道場執筆陣一同、皆さまのご努力に心からの拍手を送りたいと思います。

 

by こぐま



こんにちは。こぐまです。

コニケンの「あと一歩」シリーズ、読んでおられますか?

【事例Ⅲ】「あと一歩」の答案
【事例Ⅳ】「あと一歩の答案」Part2
【事例Ⅰ】「あと一歩」の答案 Part3

特にスト生にとって薬となる考え方が満載です。
誰しも自信なぞ持てるはずのないこの時期、ぜひ上記の記事を熟読して、ご自分の答案に足りないものがないかどうか、最終検証してみてはいかがでしょう?

「設問要求解釈」の力を研ぎ澄ませることにもつながると思いますよ。

さて、今回は2次試験前、最後のエントリーとなります。
私がもっとも苦手としていた事例Ⅱについて、本番での失敗も踏まえ、普遍的に使える考え方をまとめておきたいと思います。

とはいっても、ベースは「スモールビジネス・マーケティング」ですけど

極めて基本的な論点ですが、緊張した本試験会場ではそれが頭からすっ飛ぶこともありえます。
苦手としている方は考え方の復習として読んでいただき、もう一歩踏み込むための一助となれば幸いです。

◆規模では勝てない◆

規模の大小に左右されない勝負に持ち込むのが、中小企業の基本的な経営戦略ですね。

事例に出てくるB社は、大手全国チェーン店にシェアを食われつつある状態であることが多く、それにどのように対抗して売上と利益を高めていくかが大きなテーマとなっています。

大手と競合したら泥沼の価格競争で消耗するのみ。
つまり、不特定多数の顧客を対象とする大手マス・マーケティングの模倣(同質化)では絶対に勝てない
差別化することが勝ち抜く鍵。

そのためにはできるだけ「リレーションシップ・マーケティング」「ワン・トゥ・ワン・マーケティング」の発想で顧客のニーズに応えて、顧客満足度を高めていく

ではどうするか?

◆B社の顧客を見出す◆

まず、「誰が自社の顧客となり得るのか」を明確にする必要があります。
つまりターゲットをセグメントしないと、効果的で個別的なプロモーション施策を立案できません。

ターゲットセグメントの変数は念のため最終確認しておいてください
4Pは、どの層を攻めるのかのターゲットが定まって初めて立案できる戦略の切り口です。

◆儲けは信者と書く◆

これは完全な受け売りです。でも聞いたとき、あ~なるほどと合点がいきました。

購入金額上位20%の顧客で80%の売上を構成するという「20:80の法則」はご存知の方も多いと思います。
ターゲットが決まったら、

・新規顧客を獲得する
・顧客シェア(自社でどれだけ多く買ってもらうか)を上げる
・既存顧客を維持する(特に上得意客)

ことを目的とした施策を打っていく必要があります。
これは優良顧客育成のプロセスでもあります。

顧客になり得る人たちをどうやって呼び込むかのプロモーション施策(チラシ、広告など)、新規来店客をリピート客にするための再来店促進策ポイントカード導入、クーポン券発行、商品・サービスを知ってもらうためのDM送付など)、再来店客の来店頻度を上げ固定客となってもらうための提案販売など、ステップを踏んで自社のファンを増やしていくことで売上と利益の向上を図ります

 

 

 

さらに常連客の嗜好やこだわりを反映したきめ細かな品揃えや、ライフスタイルや年齢等に応じた商品・サービスの提案を行うことで、最終的に自社へのロイヤリティが高い「信者客」「伝道者」まで引き上げていき、囲い込みに努める必要があります。

ここまでの優良顧客であれば、口コミでの客数拡大を期待できる段階です。

また、優良顧客の情報を蓄積して分析(後述)することで、4Pをより効果的に組み合わせた販売戦略の再構築も可能となってくるわけです。

競争戦略としては、差別化と集中がキーワードですね。
自社の持つ強みで大手競合との差別化ができれば、規模の大小に左右されない競争力が確立でき、競合関係の激化を回避することにつながります。

◆顧客との関係を強化する◆

上記のプロセスを効果的に回すためには、顧客関係管理が重要です。いわゆるCRMですね。

「企業経営理論」で学習した内容をもう一度思い出しておいてください。

顧客生涯価値(LTV)」を高めることにより売上と利益の向上を目指すという、ごく当たり前のようなことで読み流してしまうところですが、ここに事例Ⅱの本質がひとつあるような気がします。

事例Ⅱにおいて、「誰に、何を、どのように」という事業ドメインを決定するためのポイントのひとつとなる考え方ではないでしょうか。

 

 

CRMの手法として取り上げられる、RFM分析やデシル分析、ポイントカードや会員制の導入FSPの実施会員コミュニティの構築等は、それ自体をやることが目的ではなく、そこから得られた情報やデータを蓄積して分析し、自社ターゲット層が求める商品・サービスを適切に提供できるよう、4P戦略を構築するためのツールです。

優良顧客が自社から離れて行かないよう、これらのツールを使って情報を適切に4Pに反映させることで、囲い込みを図ることが重要です。

2次試験的に言えば、「期待する効果」を狙うための施策・手段です。

◆まとめ◆

事例Ⅱは、以上のような考え方を理解しているかどうかが問われる、診断士試験のコアとなる事例であると思います。

キーワードも散りばめたつもりですが、今ひとつ事例Ⅱに苦手感を拭えない方はあまり難しく考えずに、何をしてもらったら客として嬉しくて、また行きたくなるか、友達にも教えたくなるか、基本に立ち戻ってもう一度、答練や過去問を見直してみてください。

問われているパターンはそんなに多くはないはずです。

逆にどういうお店や対応だと「もう行かね」と思いますか?
ポイントカードを持って買い物しているにもかかわらず、自分にまったく関心のない(過去の買い物の傾向と関連性のない)商品のDMを「何回も」送りつけてくる店はどうでしょう?(まあ、データマイニングのひとつの結果かもしれませんけどね)

・自社の顧客は誰なのか明確化する(ターゲットセグメント)
・新規顧客の獲得と既存顧客の維持・深耕は常に重要
・優良顧客育成にはCRMが必須→ロイヤリティ向上→囲い込み
・CRMの手法の基本と期待効果を押さえておく
・顧客満足により顧客シェアが拡大→LTV向上→売上・利益の向上
・顧客満足は従業員満足から生まれる(インターナル・マーケティング)
・大前提は明確な経営理念・信条・行動規範の存在
・優良顧客育成の結果として、口コミ発生も期待可能

by こぐま



こんにちは。こぐまです。

時節柄、2次試験関連記事で満載ですが、すでに多くの受験校では2013年度合格目標のストレートコースが始まっていますね。

本日は、来年度の試験を目指して学習を始めた方向けにショートメッセージをお送りしたいと思います。

このブログを初めてご覧になる方は、この記事(「一発合格道場の歩き方」)をご参照ください。2010年1月25日に始まり、現在までに977の記事が投稿されています。

そして基本的な考え方はこの「道場基本理論」に集約されており、一度、目を通していただけるとありがたいです。
ストレート合格、短期合格のための学習方法のエッセンスといえるものです。

画面左側にカテゴリーがありますので、ご関心のあるテーマや科目などを見たい場合は、ちょこちょこと開いてみて記事をクリックしてみてください。

各執筆陣とも記事の「題名」で内容が想像できるよう、できるだけ工夫をしているつもりですので(たまに、ワサビが効きすぎた題名もありますが)、ぜひご活用いただければと。

 

◆最初からガッツリと◆

1次試験は来年の8月なので、まだまだ先のことに思えますが、脅すようで申し訳ないですが、実は一つの科目を繰り返す時間は予想以上に少ない

TACを例にとると、最初の1か月くらいは「企業経営理論」の基本講義ですね。
「まだ1科目目だし・・・まあ様子見てゆるゆるとやっとくか」と(私なら)なりそうですが、それはすでにストレート合格から徐々に遠ざかっている証

1科目終わるごとに答練が実施され、すぐに2科目目が始まります。そのサイクルが7科目、来年の4月まで続いていくわけです。

次の科目に入ったら、その前に習った科目を復習する余裕は普通ありません。そして、次から次に科目がどんどん積みあがっていくわけですね。

そして、あれよあれよという間に7科目終了、GWをはさんで「完成答練」、いわゆる「怒涛の7週間」に突入です。

ここでほぼ合否が決まってしまう
といっても過言ではない、立ち止まることが許されない「死のロード」です。はっきり言って意識朦朧です。

受け身の姿勢で講義を聴き、目的意識なく答練を受けてしまうと、来年の5月以降、基本論点すら身についておらず、間違いなく後悔することになります。

過去、各執筆陣が口を酸っぱくして、「能動的に攻めの姿勢で学習すること」、「予習重視」を強調しています。
早速、左のカテゴリーで探してみてくださいね。

 

◆「企業経営理論」はもっとも重要◆

受験校によりますが、ストレートコースで最初に学習する科目は「企業経営理論」か「財務・会計」のどちらかであることが多いと思います。

TACの場合は「企業経営理論」の基本講義が8回ですね。
講師から説明を受けていると思いますが、診断士試験のすべての基礎はこの科目にあります
2次試験に直結していることもお聴きになっていると思います。

この科目を苦手としてしまうと、勉強がつらくなってしまいます。他の科目と連動している内容が多いためです。

診断士試験を受けようという方は、経営に関心を持たれている方がほとんどだと思いますので、恐らくこの科目は好きな方が多いとは思います。

受験校のテキストや補助教材、問題集を駆使して、最初の答練(TACであれば養成答練)で高成績が取れるよう、ガシガシ取り組んでみてください。

何をどうやったら高得点が取れるか、自分なりの戦略や目的を考えるのもこの試験に合格するための重要な要素です。

経営戦略はSWOT分析等、会社で習ったこともある方も多いでしょうし、組織論は自分の属している会社等の組織に当てはめてみると案外、うなずくことがある(うちは事業部制組織だなとか、こんな上司いるいる、とか)。

マーケティングは、小売・サービス業を仕事としている方はご自分のお仕事の経験から理解しやすいでしょうし、理論として「ああなるほど!」と得心がいくことも多いはず。
そうでない方も消費者として身近な世界ですから、3分野の中ではまだとっつきやすいのではないかと思います。

今後、1次記事も少しずつアップしてまいります。
ではこれからもよろしくお願いいたします!

by こぐま



こんにちは。こぐまです。

本試験まであと3週間、なかなか思うような答案が書けず、今がこれまででいちばん苦しいと感じている方が多いのではないでしょうか?
まさに昨年の今頃の私がそのような状況でした。

本試験10日前に、受験校が特別に行ってくれた過去問答案の添削で、かなり自信があったにもかかわらず「C判定」で、ガーン!

その際、講師から直接言われたのは、

① あなたの回答は、設問要求に対してもう一歩足りないものがある。
② ロジックが崩れていたり飛躍しているところがある。

という2点(ノートに書き残してあった)。

「この段階でこんなかよ~」と、水道橋のドトールで煙草を吸いながら、真っ赤になった答案を見て落ち込んでました(いい歳して)

でも講師の指摘の真の意味がわかってなかったことが、今ごろわかりました。

 

◆同じことを言っている◆

ここ最近の記事、執筆者それぞれの個性はあれども、ほとんど同じことを言っていることに気づいている方もおられると思います。

表現を変えながら、自分なりの理解の仕方で、図も使いながら、最後の最後に合否を左右する最重要のポイントを伝えようとしているのだろうと(勝手に)推測しています。
何度も繰り返して・・・。

そしてその点が、まさに私も踏み込みが浅いポイントでもありました。
上記の講師の指摘通りです。

皆さんの受験校の講師も、そのことを必死に伝えようとしていたはずです。
そこに気づいたかどうか・・・合格ラインに手がかかるかどうかの分かれ目になるかもしれません。

以下、しつこいようですが、私なりに「同じこと」を簡潔に書いてみようと思います。
人の褌で相撲をとるような感じですが、合否を左右するかもしれない重要記事のレビューということであしからず。
みんな、ほんと上手だな。

 

◆それをやったらどうなるの?◆

ここまで2次対策を着実にこなしていれば、「特徴」「問題点」「理由」など、要求が明確な設問に対しての回答は安定してきている(書き過ぎていない、オーバーランしない)と思います。

ただし、きちんと与件を根拠として分析の「内容」を充実化できていることが前提ですが・・・。

難しいのは、「施策」「解決策」「強化策」「戦略の方向性」「狙い」「留意点」「事業展開」といった、提言を求めているような設問です。

・施策は書いても「それを行ったら何が実現するのか」という効果を書かない
・強みと機会を組み合わせて設問の目的で括れない
・与件を使ってキーワードで対策を列挙できない
・そもそもなぜその対策が必要なのかの根拠となる問題点が書けてない

等々、「何か」を落としがちではないでしょうか?

受験校の模範解答・解説には書いてあるし、講師も繰り返し「期待効果は?」と問うているはずだし、添削でも何回も指摘されているはず。

それがある程度以上、不完全ながらも安定して盛り込めるようになれば、ほぼAランク。事例Ⅰ、Ⅱ、ⅢでA答案を3つ並べられる実力があります。

でも、これがなかなかできないんですよね・・・。多くの方が悩んでいる点ではないでしょうか。

 

◆執筆陣もそれぞれ◆

すでに読まれていると思いますが、以下の記事を参考としてみてください。
フンフンと読み飛ばしていませんか?
結局のところ、「ここが難しいんだよ」、「ここができれば合格実力ですよ」という強いメッセージです。

最後は「お団子一個」の「もう一点」で合否は決まる
過ぎたるは猶及ばざるが如し・・・・か?
【事例Ⅲ】「あと一歩」の答案
結論はなんなんだ
【2次試験対策】採点現場を想像してみる

頭では分かっていても実行できないのがつらいところ。
恐らくこれこそ2次試験の難しさ。それこそ合否の差は紙一重。

私が講師から言われた上記の②は①の結果であって、何かもうひとつ、もう一歩が足りないからロジカルでなくなっていたんですね。
私は、講師の①と②の指摘を別物として捉えてしまっていたようです。

ハカセらいじんは、(私なりの理解では)思考のプロセスを重視し、「お団子ひとつ加える」「因果をひとつ先までつなげる」ことで、問われたことに対し素直に的確に回答できていたのだろうと思います。

そして結果として論理的な因果関係を組み立て、他人より一歩だけリードした回答ができていたのだろうと推測します。

私はそのタイプではなく、結果としての因果関係の型(記述のフレームワーク)が最初にあり、それに向けて回答を作っていました。

昨年はわかりませんでしたが、今考えると、思考プロセスを突き詰めるのではなく、(与件文はきちんと読む込むのは当然としても)因果関係にモレがないような型にあてはめる作業をしていたんでしょうね。

もちろん、前者の、様々な切り口で思考のプロセスを深めるのが正攻法ですよ。

上記のとおりCを食らった後の10日間、過去問と答練を解き直して何度も回答を書き、型を染み込ませていきました。
私のタイプはリスキーですが、回答を組み立てる際のヒントくらいにはなるかもしれません。

 

◆最後に◆

フェイスブックで見つけた私の好きな言葉です。
社会人になって紆余曲折する中で、日々の仕事や生活は『「9勝6敗」または「8勝7敗」でちょうどいい、大勝ちする必要はない 。大勝ちは大負けとウラオモテ?』と漠然と感じることが多くなりました。

一方で、これは負け犬根性みたいなもんかいな?との思いもよぎってはいました

勝つのは一点差でいい。
五点も十点も大差をつけて勝つ必要はない。
常にギリギリの勝ちを目ざしているほうが、むしろ確実性が高くなる。
(羽生善治)

意図していることは全然違っているのかもしれませんが、この稀代の勝負師(でもリスクを最小限にする勝負師)の格言を見つけて、もやもやしていたものがスッと腑に落ちた気がします。将棋はやりませんけどね。

1問1問でのちょっとした踏み込みの差が積み上がって、合否を決するのではないかな、と。
これまでのご自分の答案に対する受験校の添削内容をよーく読み直してみてください。 上記で紹介した記事の中であてはまることがきっとあるはず。

それでは最後まで諦めずに、残された時間で納得のいく勉強ができ、本番を迎えられますように。

by こぐま



こんにちは。こぐまです。

本日は事例Ⅳについてです。

昨年の出題を踏まえ、受験校でキャッシュフロー計算書の作成をいやというほどやらされているのでは?

超重要論点ですから絶対に外すことはできませんが、今回はその一歩手前、貸借対照表、損益計算書、製造原価報告書の作成について、過去問を踏まえてリマインドできればと考えています。

 

◆予想財務諸表の作成◆

直近の過去問や、それを反映した受験校の答練をやっていると、やたらと複雑なNPV計算とか損益分岐点計算財務レバレッジ企業価値計算、デシジョンツリーなどに目が行ってしまいがちです。

それはもちろん習熟しておく必要がありますが、まずは財務・会計の基本である、財務諸表のつくりとその活用方法を理解しておくことが真の実力に繋がるのではないかという意見を持っています。

ここでの論点は、ざっくり言ってしまえば次の通り。

投資(設備等)を行ったら、会社の財務状態にどういう影響を与えるか

 

 

1次試験で学んだ会計の基礎知識ですが、そこは2次試験、その基礎知識をややこしく組み合わせた問題が出ることがあります。
最近では平成17年度

ファイナンス理論も重要ですが、このようなある意味ベタな会計問題は忘れがちなので、一度、財務諸表の作り方について基本を復習しておいてみてはいかがでしょうか。
同じような問題が出るとは思えませんが、必要とされる知識やスキルは普遍的なものです。

第1問の経営分析問題でも役に立つことがあると思います。
結構、落とし穴がありますよ。

 

◆迷う社長◆

ここでは、起死回生というか乾坤一擲の設備投資を行うべきか否か、迷っている社長が登場します。そして中小企業診断士であるあなたに、この投資を行った場合に財務状態がどのように変化するか助言してほしいと依頼してきます。

現在の財務状態を示す財務諸表は第1問で分析したものです。これをベースにして、問題文や設問文で示されているいろいろな条件に沿って、投資後の財務諸表(当期末)を作成します。

そして、作成した予想財務諸表から、設備投資計画のメリットとデメリットなどを記述させることが定番です。
その際、第1問の経営分析の回答と関連付けることがポイントになるかと思います。

 

◆さまざまな条件◆

かなり長い文章で多くの条件が詳細まで指定されます。これを読み解いていくだけで時間がかかり、見落としやポカミスが発生しやすいです。
条件を確実につぶしていくための自分なりのポカよけを準備しておきたいところ。

条件で示される会計の基礎に関連して、次のような点を復習しておきましょう。

1.設備投資(減価償却費)
・投資時期・・・通常は期初が指定される
・償却年数と残存価額の有無
・既存設備の簿価と償却費
・減価償却費の計上項目・・・製造原価か販管費か

2.資金調達(借入金)
・借入金の返済条件・・・元本据え置き期間
・借入利率・・・支払利息は営業外費用に計上

3.販売数量と単価の変化
・新数量×新単価=新売上高

4.費用の変化
・条件に書かれている通りに、増減を計算。原価項目か販管費かに注意。

5.売上債権、仕入債務
回転率から金額を逆算できるようになっているはず。

6.棚卸資産
与えられている条件が仕掛品や製品・商品の在庫金額に影響する場合、期首(前期末)と期末の残高に注意。
おわかりのとおり売上原価の算定に影響しますが、案外、見逃しやすい点です。

7.法人税
・法人税の支払い時期の指定に注意。翌期に支払う場合は未払法人税(その他流動負債)に計上。
・前期末未払法人税は当期に支払われるとして当期末の未払法人税勘定残高を加減すること。

8.配当金
・利益剰余金の残高へ影響することに注意。

9.現預金
・すべてのB/S項目が埋まったら、差し引き計算で最後に算出。

 

◆落ち着いて計算する◆

この手の問題はとにかくやたらと条件が多いので、どの勘定科目に影響するのかをひとつひとつ注意しながら、問題用紙にある財務諸表に増減と結果を書き込んでいくとモレが防げます。

仕訳を起こす必要はなく、着実に電卓に入れていけば空欄が埋まっていきます。

考えられるのは、ひとひねりして、でき上がった財務諸表からさらにキャッシュフローを計算させることです。
ひと手間増えますね。

そのためにも、財務諸表の基礎とお互いの関連性をもう一度、確実に理解しておきたいところです。

 

◆まとめ◆

今年は2次試験受験者数が増加する見込みから、事例Ⅳは難化するだろうと多くの人が予測しているようです。

たぶんそうなんだろうなと思いますが、一方で、あまりにキワモノ的な出題をするとほとんどの人が解けない(たとえば平成21年度)はず。
それは試験委員もすでに認識しているでしょう。

事例Ⅳで求められているレベルは、会計であれファイナンスであれ、基礎知識を正確に引き出して組み合わせることであり、曖昧な理解の状態では解けない(ミスを誘発する、解法が思いつかない)問題を出すことによって篩にかけていると思います。

さすがに昨年度は易しすぎたかもしれませんが、受験校の答練、問題集や定評ある市販の問題集などを着実に何度も解いて理解を深めれば、少々難化しても決して恐れることはないと考えています。

そして、事例Ⅳに頼りすぎることなく、事例Ⅰ、Ⅱ、Ⅲも一定以上のレベルを確保することが合格に繋がるのではないでしょうか。

 

by こぐま



こんにちは。こぐまです。

正式な事例名は、「組織(人事を含む)を中心とした経営の戦略及び管理に関する事例」。

うちあーの
この記事で過去問を分析しているように、毎年、背景に何らかのテーマが通奏低音のように流れていますが、経営戦略そのものより、戦略をベースとした「事業構造」や「事業展開」が問われていることが多い事例です。

事例Ⅰの過去問をぱらぱらと見ていただけるとわかりますが、このふたつのワードが頻出しています。

この記事で、2つの視点・切り口のひとつとして「事業構造」と「事業展開」を挙げました。
これについて、読者の方から「どういうことを指しているのか、具体的には何か」というご質問をいただきました。

事例Ⅰは、「事業構造と組織構造の整合性の問題」について記事を書くつもりでしたので、いただいたご質問を踏まえて、この問題に加え、「事業展開」まで含めて考察してみます。

 

◆組織図◆

経営戦略を円滑に実行するために、経営の組織が形成されます。組織は部門の関係・組み合わせであり、形式的には「組織図」で表されます。
これを「組織構造」と呼ぶことができると思います。

チャンドラーの「組織の構造は戦略に従う」という有名な命題のとおり、組織ありきではなく、戦略が最初にあるべきものです(現実は逆のことが多いですね)。

事例Ⅰは上記のとおり組織事例であり、独断ですが、バーナードの組織の基本要素と並び、このチャンドラーの命題も、この事例が問うている本質のひとつではないかと考えます。
つまり、経営戦略と整合した組織構造になっているか?ということです。

裏返せば、試験では戦略に適合していない組織構造を持つA社が出題されます。

典型的な問題が、「組織図」を示してその問題点や改善策を問うもの
平成13年、14年、18年に出題されています(近年はなし)。
端的に言えば、「経営戦略」と「組織」の関係を読み解く問題です。

 

◆事業構造◆

何の気なしに使ってしまい、深く考えずに読み飛ばしそうな用語ですが、「事業構造」は事例Ⅰでは非常に重要な意味を持っています。

その意味するところについて、いろいろな説明の方法があると思いますが、少なくとも上記に挙げた過去問では次のような意味合いで使われています。

・現在までの経営戦略の結果としての事業の構成。
・事業別の売上高構成。

例えば平成14年は、組織図とともに「A社の事業別売上構成比」の図表が事例文に挙げられています。


事業構造とは経営戦略の結果としての事業構成を静的に捉えたもの
であるともいえ、事例Ⅰでは事業構造と組織構造の整合性が問われることがあります。

先ほど、「経営戦略」と「組織構造」の関係と書きましたが、抽象的すぎて適合性を直接的に分析することは難しい。
そこで、前者を反映している「事業構造」と後者を具体化した「組織図」との比較により、問題点と改善策を考えさせるのではないでしょうか?

その論点としては例えば次の通り。

・顧客ニーズに対応した製品開発が可能な組織かどうか。
・部門間の連携や調整が円滑にできる組織かどうか。
・迅速な意思決定ができる組織かどうか。
業務の重複や空白が生じていないかどうか。
・経営戦略上、部門が不足していないかどうか。
・能力開発等の人的資源管理上の問題を解決できる体制かどうか。

当然ながら、出題される事例では上記の各点において問題があるA社が出題されます。
与件と組織図を読み込んで、上記のような観点で問題点を抽出し、それに対する解決策を提言することになります。

 

◆事業展開◆

毎年のように登場するワードです。
これは読んで字のごとく、事業の具体的な進め方・方法を表していると考えます。
「戦略的事業展開」、「多角的な事業展開」といった使い方からも、そう推測できます。

「事業構造」が現時点の状態を輪切りにして示しているのに対し、「事業展開」はこれからの具体的な事業活動という動的なイメージですね。

 

事業展開についても、組織構造が与える影響を問う問題が出ています(平成18年)。
現在の組織構造が新しい事業展開を阻害しているというパターンですね。

これについても、上記で述べた問題点が共通して適用できます。

また、事業展開の方向性によっては、事業構造へ影響します。

不採算事業を縮小する、新規事業を立ち上げる、などにより、各事業の売上構成比が動く、つまり事業構造が変化していくこととなります。
収益を改善するために事業構造を変化させるともいえます。

事例Ⅰで「事業構造」、「事業展開」という言葉が出てきたら、以上のような相違点を意識して切り分ける必要があると思います。

 

◆まとめ◆

事例Ⅰでもまず環境分析の設問が最初に来ることが多いです。
そこから先の設問については、最近は割とテーマがばらけているように感じますが、先に述べたように過去には組織そのものを直球で問う問題も出題されています。しかも組織図を使って。

これは本当に個人的な感覚にすぎませんが、事業構造と組織構造事業展開と組織構造の不整合を問う問題がいつ出てもおかしくないと思います。

上記に挙げた3つの過去問、古いですが一度は目を通してみてはいかがでしょうか?
いずれも難問揃いで、事例Ⅰの本質を示している過去問ではないかと思います。

余談ですが、平成15年の事例Ⅰは「右往左往する社長」というフレーズで有名な事例です。
マーケティング寄りに引っ張られそうな設問あり、設問要求が曖昧な設問あり、大変な難問かつ非常にユニークな事例といえ、こういう事例が出題されることもあるんだな、ということを知るのに有効です。

by こぐま

 



こんにちは。こぐまです。

巷では得意にしている人が多いと言われている「事例Ⅱ」。
プロフィールにもあるように私はどうしても苦手で、答練、模試では常に低空飛行、本試験では時間配分を誤り、大きく空欄を残してしまいました

ただ、診断士にとって「マーケティング・流通」は武器とすべき専門分野です。
弁護士にとっての法律、公認会計士にとっての会計理論にも相当するくらい、診断士の誰もが身に付けなければならない知識、理論かと(とは言い過ぎか?)。

事例Ⅱの特徴はこれらの記事に端的に書かれていますのでご参考としてください。

また、うちあーの事例Ⅰに引き続き、Ⅱの過去問分析もしてくれる予定。

私からは、苦手派の代表選手として、苦手なりの事例Ⅱへの考え方を書いてみようと思います。

 

◆環境分析と経営戦略◆

まずは、外部環境(顧客、競合)内部環境(強み、弱み)の分析ですね。
次のような問われ方が多いです、

①生かすべき経営資源は何か?
②これまでの戦略
③売上減少、顧客減少の要因
④採るべき戦略の方向性

戦略のレベルとしては、経営戦略または事業戦略です(中小企業ではそのふたつが一致していることが多い)。

必要な知識は、事業ドメインSWOT分析の他に、

アンゾフの成長マトリックス
ポーターの競争優位戦略
ファイブ・フォース
・ブランド戦略 

などが基本的なところです。これらの内容はすらすらと出てきますよね?

上記の②、③は、これまでの経営戦略の失敗とその結果としての売上・顧客減少を問う問題。
④は、①の経営資源(強み)を事業機会に生かす将来戦略を問う問題。

例外もありますが、このあたりのことが最初に問われることが多いようです。

これまで(過去)の戦略=失敗の戦略
採るべき(将来)戦略=本来あるべき戦略
と捉えることもできます(平成20年度は逆っぽい)。

つまり、事例でまず示される「B社」は、
外部環境の変化(新規参入や価格競争による競合激化、顧客ニーズの多様化、商圏人口動態の変化など)に対して、内部環境の対応が十分にできていない(またはそうなりつつある)会社(=戦略▲
と考えれば、少しは与件を迅速に整理できるでしょうか?


内部環境である経営資源
には有形と無形のものがあります。例えば以下。

有形: 人的資源、品揃え、店舗、売り場・陳列
無形: 接客、提案力、ブランド力、プロモーション力、知識・ノウハウ

つまり、④の採るべきこれからの経営戦略の方向性は、これらの経営資源を、顧客や競合の変化に適合させ、競合との差別化を図って、競争優位性を高め、売上高向上を目指すこと、が典型的な王道パターンです。

従来の戦略▲との違いを明確化することがポイントです。

 

◆マーケティング戦略◆

経営戦略を具体化するのが機能戦略で、事例Ⅱではマーケティング戦略となります。
ターゲットと4Pですね。

上記で採用した経営戦略の方向性と整合性の取れたマーケティング戦略を立案し、実行する段階です。

まずターゲットですが、重要なのはターゲット・セグメント

 

市場細分化基準を「企業経営理論」で復習し、基準や変数の意味はもちろん、名称も念のため正確に覚えておきましょう。

ターゲット・セグメントにより、経営資源の効率的投入が可能となり、顧客ニーズへの対応が強化できます。
一方、セグメントの方法を間違えると、製品・サービス同士でターゲットが重複する等、非効率なマーケティングとなってしまいかねないということも思い出しておくと役に立つかもしれません。

ターゲットをセグメントしたら、次は4Pの組み合わせです。
実際の問題では、ProductとPromotionの出題が多いように思います。

この問題に対しては、上記の経営資源の中から、B社として強みを発揮できるものを選択し答えなければなりません。
そして、競合と対比させて述べることが効果的です。

例えば、「品揃え」「サービス」であれば、競合の幅広い品揃えやマニュアル的なサービスに対して

・専門性の高い品揃え(サービス)
・オリジナル商品(サービス)
・独自のコーディネート
・関連商品(サービス)

といったキーワードが考えられます(もちろん、与件から読み取れる範囲において)。

プロモーションは典型的販促策に加え、応用マーケティングを背景とした方策(例:顧客関係性の強化)を問われることが多いです。

・インターネット活用(HP、掲示板、ブログ、メルマガなど)
・インストアプロモーション強化
・イベント開催
・口コミ
・FSP実施

などが、これまでの定番ですね。

プロモーションの目的は、それをやること自体ではなく、双方向コミュニケーションの強化、客数増加、客単価向上による売上高の向上にあることをお忘れなく!

重要なので繰り返しますが、マーケティング戦略の設問に関しては、先に問われた経営戦略と整合性のある(設問間で一貫性のある)、与件を使ったキーワードでの解答に留意することが重要です。

そして、「競合の△△に対して、○○である」という答え方がロジカルで診断士らしい解答となります。

 

◆新規事業の提言◆

最終設問で、新規事業を提言させることがあります。
これは難しいことが多い。アイディア回答をしてしまいがちなんだと思います。

苦手な私には対応しきれない過去問が多かったですが、事例問題はきちんとした流れでできているので、やはり環境分析で導き出したB社の経営資源を投入できる事業であり、ターゲットを明確にすることが求められているんだろうと思います。

つまり、新規事業提言であっても、必ず与件にヒントがあると考えるべきではないかと考えます。

 

◆サービスの特性◆

ここ3年連続、事例Ⅱでは小売業が出題されています。
サービス業にも目を配っておきたいところですね。平成20年度の温泉旅館以来、そろそろ出番かもしれません。

 

「企業経営理論」で学習したサービスの種類と特性はすらすら言えるよう、理解しておきたいです。
知識をそのまま使うというより、無形商品であるサービスの特性は、解答の切り口やヒントになりえるからです。

例えばですが、営業時間帯や曜日による繁閑の違いへの対応なども論点になりえます。

 

◆まとめ◆

日頃、「BtoB」の仕事を中心にしている方(私もそうです)は、焦ると基本論点を忘れ、設問要求から大きく外れた突拍子もないことを書いてしまうことがあります。

私はいつも事例Ⅱの問題用紙に、目立つよう(忘れないよう)、最初に書いていました。
問題に夢中になると、案外忘れてしまうんですよ・・・。

・「誰に、何を、どのように
・「顧客増、単価増、そして売上拡大!
・「徹底的に顧客志向!

4つの事例の中では、事例Ⅱはとにかく前向きな事例です。

PS.
早くも明日から3日間、TACの2次模試ですね。 初学者は、本試験並みの事例を1日で4つ解く最初の経験になる方が多いと思います。
ご自分なりの解答プロセスを不十分でもいいですから試してみて、9月からの学習の基点としてください。

他校に通っていた私も、先日の「2次スタートダッシュセミナー」でもお話しさせていただきましたが、この模試が大きな転機となりました
これ以降、取り組む事例の数をさらに増やしつつ質を上げるために、自分として空前の勉強量をこなしましたとあえて言い切っておきます(超不健康生活でお勧めできませんが)。

結果はすぐには分からないので、自分の手応えをベースにして残りの約1ヶ月半で急上昇のカーブを描けるよう、模試が終わったら自分の具体的な目標を定めて計画を立て直してみてはいかがでしょうか。

 

by こぐま



こんにちは。こぐまです。

2次試験に向け、受験校の講義、演習も始まりましたね。

できるだけ早く事例に開眼し、Aランク入りを果たしてTAC等の各模試を迎えたいところですが・・・まだまだ先が見えないスト生の方がほとんどではないかと思います。

今回、2次関連記事を書いていくに当たり、答練や模試の自分の答案、講師の添削、自分で書き留めた反省事項などをいくつか見返してみました。

事例開眼かどうかは別として、与件の読み方の精度が少し上がって答練の点数が伸び始めた(ような気がした)ときの気付きについて、書いてみたいと思います。

ごく当たり前のことで、実は記事にするかどうか迷ったのですが、私のように事例の本質をなかなか掴めないと感じている方々の参考に少しでもなれば幸いです。

 

◆診断士に求められるスキル◆

まずは、くれよんのこの2次スキルまとめ表から。

診断士に求められる(=2次試験で必要とされる)スキルが非常に端的にまとめられていますので、学習中に道に迷ったらここに戻れば、自分に何が不足しているのかを考える助けになると思います。

 

学習が進むほど、この表の深みがより理解できるはず

 

◆診断士試験とは・・・◆

本題に入る前に。

ふうじんの記事この記事でも述べられているように、この試験は、1次試験、2次試験(筆記・口述)、実務補習の各プロセスを経ながら、中小企業診断士としての知識、姿勢、スキルなどを学ばせ、資質を計るものであると考えています。

特に2次試験(筆記・口述)で資質が試されます。「問われたことに対して素直に答えることができるかどうか」が最も重要なポイントです。

実務を深く知っている人、経験を積んでいる人ほど気をつけないといけませんが、与件から外れた自分の「アイディア」「論理展開」等は不合格答案へまっしぐら

模範解答や成績上位者の答案を見て、「こんな程度でいいの?」、「自分ならもっと立派な提言ができるぞ」と思ったら、危険信号

私は大前提として、この試験が求めていることをこう理解していました。

中小企業診断士として、基礎的な型を身に付けること(型にはめること)

抵抗を覚えるかもしれませんが、「自分の思考を、求められている型にはめこむこと」を意識して受験校の講師のノウハウを吸収していけば、2次試験合格は自然に近づいてくると思いますよ。

 

◆整理・分析する◆

上の表でいえば、「読むスキル」「考えるスキル」の両方に関係しますが、どちらかというと後者について。

事例Ⅱで特に多いと思いますが、「戦略」「問題点」「方策」「メリット」「デメリット」「狙い」「理由」などについて「2つ答えよ」(場合によっては3つ以上)という典型的な設問があります。

初学者にとり、2つの「○○」を入り組んだ「与件」から導き出し、整理し、区分することは簡単なことではないと思います。
少なくとも私はそうでした。

実は、「2つ」という条件が、与件を読み解くヒントそのものなのですが、最初のうちは引き出しが少ない(または忘れている)ため、要求から遠く外れた解答をしたり、何度も読み直さないと根拠をきちんと切り分け、整理することができなかったりします。

2つと問われたら、明確に2つに区分して設問要求に答えないといけません。しかし、最初はこれがなかなかできない。

一例として次の問題を挙げます。

平成22年度事例Ⅱ 第5問
B社の現社長がエコ活動を続けようとしているのは、B社の経営上、どのような効果を狙っているのか。2つの視点から具体的にそれぞれ100字以内で説明せよ。

この設問で問われているのは、「エコ活動により得られる経営上の効果2つ」です。
答えるべきことを自分なりに整理してみると、次のようになります。

1.「2つの視点から」という条件なので、異なる2つの種類の効果を挙げる必要があるな
2.「経営上」とあるので、経営戦略レベルの効果が求められているんだろうな
3.「具体的に説明せよ」なので、与件にある根拠を探し出し、それを使って因果関係でロジカルにそれぞれの効果を説明すればいいかな

以上が設問要求です(「読むスキル」)。

この事例はB社の状況がかなり詳細に記載され、また事実関係が入り組んで、同じような記述が繰り返されているため、限られた時間で整理し答えることはかなり難しいと思います。

「経営上の効果」にどんなものがあるか、引き出しから異なる切り口・視点を2つ、さっと取り出せないと、根拠の切り分け・整理が間に合いません。

逆に言えば、2つの視点を引き出せれば、あとは実務的な処理でかなり対応可能とも言えますね。

明らかに言える経営上の普遍的な効果は「売上高拡大」の視点です。
では具体的にどう説明するのか? 売上高拡大の方策にはさまざまありますが、基本は、
「客数の増加」and/or「客単価の向上」
ですね。その知識に基づいて事例文に根拠を探しに行くと、この事例では手法として前者が該当しそうです。

もうひとつは・・・異なる視点での効果ですから、事例文に散りばめられたヒントから、数字では表せない効果(例:企業イメージ向上などの視点)とするのが妥当だろうと私は考えました(受験校等の模範解答を参照してみてください)。

繰り返しになりますが、この視点・切り口は無理やりあてはめるものではなく、あくまで「与件から読み取れるもの」であることが絶対的条件です。

 

◆2つの視点・切り口◆

典型的な「2つの視点・切り口」は、過去問や答練などから自分でまとめておき、頭に入れておくことが効果的です。
1次試験の知識が活きる部分ですね。

いくつかの例を以下に挙げてみますので、上記のような問題が出た時は、こういった切り口で多面的に与件を読み解き整理する工夫をしてみてください

「外部」と「内部」
「短期」と「長期」
「組織」と「人事」
「顧客」と「競合」
「自社」と「協力者」
「事業機会」と「脅威」
「事業構造」と「事業展開」
「良い影響」と「悪い影響」
「有形」と「無形」
「商品」と「サービス」
「特注品」と「一般品」
「不特定多数」と「地域密着」
「低価格」と「高付加価値」
「新規」と「既存」(顧客など)
「直接」と「間接」
「客数」と「客単価」
「規模」と「効率」
「ロイヤルティ」と「顧客関係性」
「売上拡大」と「社会貢献」

 

◆まとめ◆

ただし、こういった「切り口」「視点」は、設問要求から仮説を立てて、多面的に与件へ根拠を探しに行くためのひとつのツールです。
従い、事例内容が変化する以上、絶対的なものではなく、思い込みもまずい

重要なのは、あくまでも「設問が何を要求しているのか?」を正確に捉え、それに沿った切り口で整理すること
です。

今日は、Aランク入りするためのひとつの要件ではないか?と考えていることを、自分の経験に基づき書いてみました。

上記が腑に落ちてから、与件から根拠やヒントを拾い出す作業が少しスムーズになり、結果として80分のタイムマネジメントもだんだん安定してきたように思います。

根拠は「見つける」のではなく、「探しに行く」ものと理解できれば実力急上昇は間近です。

by こぐま



こんにちは。こぐまです。

私の原稿が間に合わず、ひめ2日連投をお願いし、1次試験後、初めての投稿となります。
今日の記事は、初めて2次対策に取り組むストレート生向けです。

まずは暑い中での2日間、本当にお疲れさまでした。

自己採点合格の方、残念ながら及ばなかった方、結果がどちらであっても最後まで戦い抜かれたことに敬意を表したいと思います。

 

さて、受験校での2次講義が早いところで今週からスタートします。2次試験までの11週間のうち、早くも1週間が過ぎようとしています
真剣にストレート合格を目指している方は、ひめのこの記事の中のひとつでもいいですから、無理やりでも時間を作って試してみてください。

とりあえず私がお勧めしたいのは、どの年度の過去問でもよいですから、1年分の事例Ⅰ~Ⅳを解いてみることです。
最初から本丸攻め。

とはいえ・・・「いきなり解けるかい、こんなもん! ボケこぐま!」とまたまた罵声が飛んできそうです。

そこで初めて事例に接する方に、「事例問題とは何ぞや?」を知ることを目的に、あまり時間をかけずにできるだけ早めにやっておきたい、過去問への取り組み方を提案します(可能な方は実際に解いてくださいね)。

まず事例Ⅰ~Ⅲについて。

 

◆「解いたつもり」になる◆

お手元に過去問題集(解答解説付き)はありますか?
最初に手を付ける事例問題ですが、Ⅰ~Ⅲについては、比較的、根拠やヒントを与件から読み取りやすい正攻法の事例がよいと思います。

参考までに次の事例を挙げておきます。

事例Ⅰ・・・平成22年度(砂糖商社)
事例Ⅱ・・・平成21年度(スポーツ用品店)
事例Ⅲ・・・平成23年度(金属製家具製造業)

各事例について、時間を計りながら、下記の作業を進めてください。

1.事例文の第1段落を読む

どんな会社が登場するのか、ざっくりと捉えましょう。業種、取扱商品、創業年度、社員数(正社員とパート・アルバイト)、業績の動向、社長の簡単なプロフィールなどが出ています。

2.設問をすべて読んでみる

どんな会社なのかを頭に入れた上で、とりあえず事例文から離れて設問を第1問から最終設問までじっくりと読んでみてください。
やり方は人それぞれですが(今は方法論はいらないです)、ゆっくりで結構ですので、どんなことを問うているのか、を正確に把握することを主眼に読んでみましょう。

3.事例文を読む

設問をだいたい頭に入れたら、また事例文に戻り、今度は最初から最後までざっと読んでみましょう
現段階では、あまり神経質になる必要はないです。
事例文がどういう構成で作られているか、各段落の繋がりや接続詞などに留意して、読み通してください。

4.設問へ戻る

さて、事例文を一通り読んでみて、各設問をもう一度読んでみてください。
覚えていましたか?
案外、各設問の問いかけを忘れていませんか?

今度は事例文を思い出しながら設問を読み直してください。
何か、答えらしきものが頭に浮かぶでしょうか?
たぶん、「むむむ?」となるのでは?

はい、ここまでで何分経過していますか?
経過時間を記録しておいてください。

5.事例文を汚してみる

設問の要求内容を理解できたと思ったら、今度はシャーペンを持って事例文をじっくりと読んでみてください。

設問を思い出しながら(思い出せなかったら設問をまた見ながら)、関係しそうなところにどんな方法でもいいので、シャーペンで線を引くなり、印を付けるなりしてみてください。

 

迷ってもとにかく最後まで読み通して、事例文をシャーペンで汚していってください。できれば、これは第○問に関係しそうだ、と考えながら線を引いていくとさらによし。

ここでもう1回、経過時間を記録してください。

6.第1問の解答を「考えて」みる

考えてみて、メモ程度で十分なのでちょっと書いてみてください。単語の羅列になっても今は構いませんよ。
どの部分が第1問に関係しそうか、汚した事例文からひとつでも選べるでしょうか? 複数あるかもしれません。

ここまでで結構です。さて最初の1から何分経過していましたか?
40分以内ならば上出来です。たぶん真剣に答えようと読んでいたら、それ以上の時間がこの段階でかかっていると思います。

7.模範解答を読む

あれ、他の問題は考えなくていいの?と思われるでしょうが、今週はこの程度で十分です。
模範解答を「読んで」みてください。全問ですよ

どうでしょう? これなら書けるぞと思う方はいらっしゃるでしょうか?
設問と模範解答を読み比べて、どうしてそういう内容、構造、因果関係になっているのか、理解できるでしょうか?

作業としては以上です。何も対策をやっていない段階では、これだけでも過去問を「解いた」と感じられるレベルです

 

◆読むだけ?◆

 

はい、読むだけです。
ただし、設問と模範解答とのつながりを理解する努力はしてみてください。

そして、模範解答の中で、事例文がどのように使用されているか、引用されているか、因果関係に注意して分析的な目で見てみましょう。

設問で問うていることに対して、事例文からどういう根拠を拾っているか、また改善策や施策等をどのようなキーワードで表現して、どのように期待効果を説明しているか、 つまり、設問と解答がどのように呼応しているのかをよく読み込んでみてください。

設問が要求している答えは、「会社の特徴」なのか、「理由」、「問題点」、「課題」なのか、「改善策」、「取るべき施策」なのか、また戦略提言であれば、どのレベルの戦略を求めているのか、等々、模範解答を読みながら確認してください。

模範解答から逆に設問の要求が何なのか?を理解することも、今の勉強法として有効と思います。
設問の要求に対して、不足しても、それ以上のことを書いても×です。
あくまで設問に素直に解答すること。

当然のことですが、要求内容をきちんと掴めなかった設問がそれなりにあるはずです。
現段階でそこに気付くことが、「読む」だけでも得られる大きな収穫です。

上記は一例ですが、各事例ひとつずつ、計3事例、1週間以内にやってみてはいかがでしょうか?
それだけでも、事例問題がぐっと身近に感じられるはずです。

そして、受験校の最初の講義が、何もしないよりは理解しやすくなると思います。
過去問は解くためだけにあるのではなく、実際に出題される問題の内容や形式、問われ方を知るためにも使えます。

いずれはガチで解くことになる問題ですが、すぐに答えは忘れますので(笑)、後生大事にきれいに取っておく必要はなく、早速、ぐりぐりと汚してみて、「ふーん、こんなもんなのか」を知るだけでも、大きなスタートダッシュです。

 

◆事例Ⅳ◆

ストレート生が絶対武器にしたい事例Ⅳ
しかし、1次試験の財務・会計が得意な方でも、一筋縄ではいかない年度が続いていました。特に平成21年度は超絶的難問揃い

今週の事例Ⅳへの取組みですが、次のいずれかをご自分の好みでやってみてはどうでしょう?

・平成22年度を一通り解いてみる
・平成21、22年度の第1問の経営分析だけ2年度分解いてみる

昨年度の第1問はやや特殊だったので、上記2年度をお勧めします。
事例文と貸借対照表、損益計算書をきちんと読んでみて、時間制限は設けずに自力で解いてみてください。もちろん電卓を使って。

 

身体でその重みや難しさを感じて、例えば経営指標であればどんな選び方がオーソドックスなのか同業他社との優劣をどのように判断するのかそもそも指標の計算式を覚えているか、などのチェックに使ってみてください。

正しい指標を選べなくても悲観する必要はありません。
出題形式や問われ方を知ることが重要なのです。
得るところ大ですよ。

指標がうろ覚えであれば、1次試験で使った財務・会計の問題集の該当部分をざっと見直すのも有効かと思います。
2次試験で必要とされる指標はそんなに多くありませんので、あまり身構えずに解いてみてください。

 

◆まとめ◆

何だかしつこい記事だなあ、と思われた方、すみません。
去年の今頃の私は、いったい何をすればいいのかさっぱりわからずに無為な1週間を過ごしたため、その過ちを犯してほしくないとの気持ちから、過去問を使った「時短予習を提示させていただきました。

模範解答を「読む」だけでも頭を酷使する作業です。2次脳への切り替えにも効果的だと思います。
いきなり解くのはきついよ、という方は是非お試しください。

by こぐま



こんにちは。こぐまです。

まずは、再告知から。

8月6日(月)19~21時開催の「ストレート生向け2次スタートダッシュセミナー」、ご好評につき、定員を若干増やして募集継続中です。お早めにお申し込みください!

 

さて、初代2代目も含め、各執筆陣の熱いメッセージが続いていますね。
1次試験まであと4日、昨年の自分はどうだったかなぁというと・・・
最後の最後まで、もがいて、あがき続けていました。カッコ悪いこと、この上なし。

到底、淡々にとか明鏡止水とかいった心境にはほど遠く、7枚のお皿を割りそうな不安の中で、試験前日も答練やスピ問を深夜までやり続け、完全な睡眠不足のまま2日間を終えました(真似しないでくださいね)。

本番前、焦らずに粛々と駒を進められるのは、ほんの一部の人だけではないでしょうか?

でも試験そのものは、1日目の最初の経済学が「チーン」という鐘の音とともに始まってからは、淡々粛々と進めることができ、2日目最後の中小を提出した時は、「今年はこれ以上は無理、これでだめだったらしゃあない」という清々とした気持ちになりました。

この「やり切った感」が、2次試験の高みに臨む際の自分の基準と拠り所になると思います。

 

◆ゲン担ぎ◆

この世に、合理性では説明できない不思議なことが起きるのは理解しているものの、そういうものにはこだわらないほうですが、診断士試験でひとつだけゲンを担いでいたものがありました。

赤飯のおむすび

 

お昼を挟む答練や模試、そして本試験などでの昼食は、コンビニのおむすび2つと決めていて、そのうちのひとつは必ず「赤飯のおむすび」。

好物というわけではないのですが、2次の答練、模試、本試験、そして最後の口述試験(私は午後だった)まで、このゲン担ぎは続きました。

いつの頃からか、赤飯のおむすびが、いつもと同じことをやる、という自分なりの「おまじない」か「お守り」みたいなものになっていたようです。

焦って当然、不安に駆られて当然。藁をもつかみたくなる。
一生懸命、人知れず地道に圧倒的な努力をしてきた人ほど、それまでの行程を振り返り、何としても結果を出そうと思ってもがき苦しむものだと思います。

これまで長く苦しい坂を上って来られました。先が見えなくなり迷う日もあったと思います。その焦りや苦しさは私たちにもよくわかります。
でも、皆さんは周囲の協力とご自身の格闘の結果、ここまで来ることができました

顔を上げて坂の上を見上げれば、それぞれご自分にとっての白い雲が見えているのではないでしょうか?

 

合格のスタイルは人それぞれ。
なぜ診断士の資格を取りたいと思って頑張っているのか、その想いも人それぞれ。

こうすれば自分の力が発揮できるというやり方をそれぞれお持ちだと思います。
私のように、(どうでもいいような)赤飯という精神安定剤的思い込みも「あり」でしょう。

自分なりの「強い想い」とともに、死力を尽くしつつも、淡々粛々と自然体で本番を乗り越えられることをお祈りしています。

何も現世的ご利益のないメッセージで、ゴメンナサイ。

 

◆2次試験へ向けて◆

おいおい、1次試験もまだなのに余計なこと言うなよボケこぐま、という声が聞こえてきそうですが・・・。

1次試験を終えたら、疲れ切っている方がほとんどだと思いますが、特にストレート生の方はすぐに2次試験に向けて頭の切り替えを図りましょう。

一例ですが、8月5日、試験が終わったその日の夕方に、TACでこのようなガイダンスが開かれます(この日は、札幌、仙台、新宿、八重洲、広島)。
たぶん、試験会場の出口でチラシを配っているはず。

どなたでも無料で参加可能ですから、力を振り絞って話を聴いてきてみてはいかがでしょうか?

来週からの道場記事は2次試験対策が中心になり、各執筆陣も書くと思いますが、スト生にとって最大の脅威は「時間が全然足りないことです。
また、この時点での上級生との力の差は圧倒的なものがあります。

SWOT分析で言えば、2次試験におけるほとんどのスト生は、WとTばかり
Sは新鮮な1次知識といえなくもないですが大きな強みとまでは言えないし、少なくともOはなし

クロスSWOTでは、弱みと脅威の組み合わせで「縮小・撤退戦略」を採用せざるを得ないとされるくらい、不利な立場にあるのです。

私は、1次試験終了後の1週間、受験校の2次対策講義が始まるまで何をすればよいのかわからず、無為な時間を過ごしてしまいました。
11週間のうち、1週間を無駄にしてしまったわけです。この遅れがどれだけ手痛い失策だったか、あとで思い知らされました。

消耗し尽くしたその日にガイダンス。
でもこれは受験校の「親心」ととるのが、スト生にとっての正しい判断です(私はTAC出身ではないので、回し者ではありませんよ)。

2次試験の何たるかを少しでも知り、少しでも早く自分にとって正しい方向に走り始めるために、できるだけ早い機会に専門受験校の話を聴いておくことは、2次合格が時の運に左右されやすいスト生にとって、合格可能性を少しでも高める出発点となるはず。

少しゆっくりしたい、飲みたい、遊びたい、という気持ちはよーくわかりますが、1次は通過点、本当の勝負はこれからです。
2次の壁の高さ、厚さは想像を絶します。
本番が近付くほど、1次以上に「1日の重さ」を実感していきます。

 

つまり、スト生にとり「スタートダッシュ」「ロケットスタート」が弱みを克服し脅威を減らす最大のキーポイントとなるはずです。
当道場が、8月6日にスト生向け2次セミナーを開催するのも、そのためです。

道場セミナーでは、受験校とはまた違った独自の視点から、受験生の皆さんに2次試験の考え方や、スト合格者の経験やノウハウをもとにしたお話しをさせていただく予定です。

 

応援メッセージのはずが、危機感を煽る檄文みたいになってしまいました。

皆さまの1次試験突破の嬉しいお知らせ、心よりお待ちしております。

セミナーに申し込んでいただいている方、お会いできることを楽しみにしています。

 

by こぐま



こんにちは。こぐまです。
一次試験まで残すところ23日となりましたね。

 

本日から、全7科目についてひとり1科目ずつ、科目順不同で超直前まとめ記事を掲載します。
各科目、ひとつでも何らかの気付きを得ていただければ幸いです。

まず、1番バッターは「運営管理」。
私の場合、この超直前期は基本的に5年分の過去問解き直しが中心で、何度も間違う論点やどうしても覚えられない事項を1週間前に総まとめするというやり方で切り抜けました。
運営管理は、繰り返し似たような問題が出題されているからです。

こういう時期ですので、総まとめはばくっといきますね。
運営管理は毎年、広く薄く出題される傾向があるので、弱点集中攻撃はやるとしても、ヤマをかけるのではなく、最後まで幅広く絨毯爆撃方式で押さえに行くのがよいと思います。

 

◆計算問題◆

たぶん受験校でも口を酸っぱくして言われていることと思いますが、運営管理の典型的な計算問題を確実にゲットすることは、60点超えの必要条件です。道場の過去記事でも何度も触れられていますね。

・移動平均法と指数平滑法
線形計画法
PERT
ジョンソンの方法
・進捗管理(流動数曲線、ガントチャート等)
標準時間の算出方法(外掛け法、内掛け法)
レイティング
サイクルタイム、ライン編成効率、工程数、バランスロス
設備総合効率(時間稼働率×性能稼働率×良品率)
運搬活性示数
・資材所要量計画(MRP)
経済的発注量(EOQ)
有効在庫量、発注量(定期、定量)、安全在庫(定期、定量)、発注点(定量)
・商品回転率(売価、原価)
・GMROI
・交差比率
・商品予算計画(売上高予算→在庫高予算→減価予算→値入高予算→仕入高予算
・在庫高予算…基準在庫法と百分率変異法
・値入高予算…各値入率

どれが出てもおかしくない論点ばかりです。
また、1問で複数論点合わせ技(選択肢)もよく出題されますし、純粋な計算問題でなくても、公式等を覚えていないと正解を選べない文章問題もあります。

特にここ2年、生産管理の分野で、論点が何なのかすぐには思いつかない計算問題や、そもそも難易度が高い問題が多く出題されているように感じます(平成22年度第7問、11問、17問、平成23年度第10問、17問)。

そういう問題は拘らずに後回しにしましょう。たぶん、正答率は低いです。
過去問、答練、模試で出題された問題を繰り返し解き直して、上記基本論点の解法を体に覚え込ませておきたいですね。

過去記事では以下が非常に秀逸で、昨年、私も印刷して何度も読んでいたものです。

運営管理で高得点するポイント:その②GMROI・基準在庫高で差をつける!
パタ解き~GMROIを解く魔法の箱

 

◆直前詰め込み~短期記憶対応領域◆

邪道ですが、私が採った方法です。
頻出論点ですが、細かすぎて長期的な記憶ができないもの(必要がないもの)は、この時期でも最後の方(直前1週間)にまとめて覚え、試験時間中だけ対応できればよしとしていました。

恥ずかしながら、模試後にもすぐ忘れていましたので・・・。

・まとめておいた主要JIS定義の読み直し
・IEの各種分析手法の詳細(サーブリック分析、ストップウォッチ法、PTS法、ワークサンプリング法、レイティングの要不要など)
・QC7つ道具(特に管理図)
・新QC7つ道具・・・過去1回(平成21年度)しか出題なし(ということは…?)
・生産情報システム

・照明用語(光束・光度・照度・輝度)

これらは2次試験には関連性がありません。1次試験だけで必要とされる論点であり、出題されれば取れる問題が多いので、「90分間記憶対応」と割り切りました。

IEの体系はこの記事、工程図記号はこの記事の覚え方が役に立ちます。

 

◆捨て領域◆

この時期には全く手をつけなかった論点です。特に最初の3つはほぼ必ず出題されますが、極めて効率の悪い分野と判断し、他科目の学習とのバランス上、さよならしました。

商圏の理論法則はやっておいてもよかったかもとは思いますが、若くない私が覚えるには脳の容量を超えていて諦めました(昨年度は出題なし)。

くれぐれも、「捨てるべき」領域は各自で判断してください。

・廃棄物管理、環境関連法規、ISO14000シリーズ
・鉱工業技術知識
・建築基準法
・商圏の理論法則(ライリー・コンバース、経産省の修正ハフモデルなど)

 

◆絨毯爆撃領域◆

裏返しで、上記以外の論点は繰り返し愚直に問題を解き、解説を読むことで理解度を再確認
弱い論点を徐々に絞り込み、そこに波状攻撃を加えてゲット。

特に店舗管理分野は用語の正確な知識が必要とされるので、陳列、POS、バーコード(JAN、ITF、GS1-128)、物流センター、SCM(プルウィップ効果、投機戦略等)、EDI、ISMなどの頻出領域は過去問や答練の復習で、典型的問題の選択肢を覚え込みました。

例えば、今さらながらですが、「ファサード」と「パラペット」の違い、すぐに出てきます?

また、Web-EDI、XML/EDIのそれぞれのメリット、デメリットはどうでしょう?

なお、店舗管理の分野は2次筆記試験では問われません。
次に皆さんがこれらの知識を必要とするのは、口述試験と実務補習の時です。

生産管理分野は合理的に体系的に把握することが重要です。つまるところ、QCD

2次の事例Ⅲで問われるのは、必ずしも1次試験の頻出分野ではありません(製品開発・設計、調達、外注管理等)が、1次試験での全般的な知識が最も活きる事例でもあるので、1次試験後のロケットスタートを意識して、超直前期も生産管理はみっちり過去問や答練で理解を深めておきたい分野です。

例えば、VEにおける機能の体系を間違いなく書き出せます?
またVEの価値定義の式はどうでしょう?

 

◆選択に迷った時は・・・◆

どんなに知識を磨き上げたとしても、どうしてもあやふやで迷う問題が必ずあります。
以前もどこかで書きましたし、もうほとんどの方が実践されていると思いますが、強い表現や限定表現を含む選択肢は「誤り」であることが多いです。

例えば・・・

・「すべて」「常に」「必ず」「絶対に」「全く」
・「のみ」「限り」「だけ」「しか」

他の科目でも同じことですが、どうにもこうにも判断できない場合は、こういった表現が含まれている選択肢は誤り選択肢だろうと考えて、消去法で絞り込んでいくことも必要です。

 

◆最後に◆

平成23年度は、それまでとはやや趣きが異なり、本筋から外れた問題が多かったと感じます。平均点も下がりました。

他科目も同様ですが、難易度や傾向の変化に動じないよう、もうここまで来たら自分の信じる教材でより深く知識と理解を磨き上げるしかありません。

ほとんどの受験生が、過去問、模試、答練のレベルを超えることはできないはず
最後の最後まで、それらを(誤選択肢も含めて)徹底的につぶしておけば後悔することはないと思います。

by こぐま



こんにちは。こぐまです。

2日間のTAC模試を受けられた方、大変お疲れさまでした。

本試験まであと5週間、1次模試を踏まえてどのような学習をしていきましょうか?というテーマで各執筆陣が1サイクル書いていきます。

まず、参考となる過去記事を。

記事1
記事2
記事3
記事4
記事5

それぞれ生活スタイルや仕事の繁閑、得意・不得意、模試の結果、スト合格狙いか2年計画か、などなど、置かれている状況が違いますので、上記記事も今後の記事も、いいとこ取りしてみてください。

私の場合は、スト合格云々以前に1次試験合格のみを目標としていて、そもそも2次試験のことは全く眼中になし、という状況。

以前にも書きましたが、この時期にやったことは次の通りです。

・受験校(大原)の各答練復習
・1次模試(TACと大原)の復習
・過去問5年分解き直し(中小除く6科目)
・法務、情報、中小のスピ問(主に隙間時間)
・財務・会計は、主要論点のみスピ問解き直し

約1ヶ月でこれだけをやるのは相当な量に見えますが、いずれも「復習」という位置づけです。

本試験2日間の時点で自分として最大の記憶量に持っていくために、本試験前の最後の1週間で7科目を3回転させるよう週次計画を立て、調整するイメージでした。

その当時の私の学習記録は次の通りで、模試を2つ受けたため、模試の復習が浅く散漫になってしまいました(直前期に解き直し)。

1次直前学習日程

 

今まで言い尽くされていますが、この時期の学習で重視したことは、私の場合は以下の通り。

・答練、模試、過去問等の復習を繰り返すことで、弱点を絞り込むこと。
・その弱点を直前に見直せる簡単なメモを作っておくこと(いわゆるファイナルペーパー)。
・経済と財務・会計は、解法をパターン化して覚えること。
・法務、情報、中小は、隙間時間の最大活用でスピ問を1問でも解き、基本事項や論点を叩き込むこと。

しかしながら、久しぶりにこの学習記録を見返すと、ついつい2日目の暗記3兄弟への比重がどうしても高くなり、財務・会計を除く1日目科目の学習がやや疎かになっていたようです。

特に運営管理はそこそこ得意にしていたつもりで最後に油断したのが、失速に繋がっています

うーん、苦手科目との兼ね合いで、得意科目の実力維持のためにどれだけ比重をかけるか、難しいところですね。
参考までに、私の昨年の成績推移を下記に示しておきます。

模試では総合6割を超えていましたが、科目別にみるとまだまだ得点力、対応力が不安定で、この直前期はそのリスク低減を主眼とした計画を立てました。
しかしながら、科目難易度が変化するため、狙い通りの点数にはなかなかなりませんね(運営管理、中小など)。

 

 

今回は、昨年より1週間短いスケジュールなので、TAC模試の自己採点を踏まえ、とりあえずの週次計画を立てること、模試の復習にすぐにとりかかること、がポイントだと思います。

TAC模試の解答解説集は、ご覧のとおり大変分厚く、内容も充実していますので、最初の1週間は模試の復習だけで時間がつぶれてしまうのではないでしょうか。

模試の結果が来たところで、ABCD論点と自分の正誤を比較して弱みを再確認し、必要に応じて週次計画を修正、最終週での全科目実力維持を目指して7科目の回転を早めていくのが正攻法の合格戦略と思います。

材料は出揃いましたからね。その料理の仕方は、合格者の例を参考にしつつも、最終的には個々のタクティクスです。

 

2次試験では、特にスト生は超短期間に合格ラインへ達するためのタクティクスの早期確立が求められますので、自分なりの材料の料理方法(スタイル)を見つけておきたいところですね。

by こぐま



TAC模試一日目、お疲れさまでした。こぐまです。

1日で4科目を本番通りに受けて感想はいろいろあることと思いますが、明日の3科目へ気持ちを切り替えて今日寝るまでの数時間、何をやるかを、本試験と思ってシミュレーションしてみてください。

これらの一昨年昨年の記事もご参照ください。趣旨は同じです。

 

【絶対やってはいけないこと】

間違い探し
あやふやだった問題が合っていたかどうか、調べたくなりますよね。
それは、明日、模試が終わって配布される解答解説集を待ちましょう。
もやもやする気持ちはありますが、今日、無用な間違い探しをわざわざやって、明日に引きずるほうが怖いです。

本試験では、一日目も二日目も、各受験校が解答速報なるものを各試験会場の出口で配っていますが、(営業妨害をするつもりは毛頭ありませんが)もらわないで帰りましょう。
義理で(笑)もらわざるを得なかったら、封印しておきましょう。

一部の科目だけを答え合わせしても何のプラスにもなりません。
受験校の解答が間違っていることもありますし。

 

【できればやっておきたいこと】

今日起きたことを10分程度でかるーく振り返って明日に活かせるものを見つけてみてはどうでしょうか?

・事前に考えていた自分の手順や時間配分ができたかどうか。
・それが、有効に機能したかどうか。
・手順通りできなかったとしたら、それはなぜ?
・疲労の度合いはどれくらい?

こうすればよかったな、ということがあれば、明日やってみましょう
明日の3科目、これからまだ1点でも伸びる方法を実行する方がよっぽど生産的、実践的です。

最終科目の中小では、恐らく1時間くらい経過した頃から退室する人が出始めますが、そのペースに引きずられることなく、「これ以上見直しても回答は変わらない」というくらいまで粘って見直してください。

それでは、明日一日、自分の実力をどこまできちんと発揮できるかちょっとだけ緊張して頑張ってください。

by こぐま



こんにちは。こぐまです。

6月30日と7月1日の2日間、ついにTACの1次模試ですね。ある意味、天下分け目の決戦です。
今日から模試前日まで、原則として模試関連の記事を各執筆陣がアップする予定です。

私は別の受験校に通っていましたので、約1年前、初の1次模試をTAC八重洲校の大教室でばりばりのアウェー感を感じながら受験したことを鮮明に覚えています。

根拠のない精神論を好むものではありませんが、ストレート合格を真剣に目指すならば、ここから2次試験の10月21日まで、限界を超えて勉強する覚悟を決め、まずこの1次模試に総力を挙げて臨んでください。

スト生にとり、2次試験の壁の高さは涙が出るほど壮絶です(少なくとも私にとっては)。
その壮絶感を先取りするつもりで、ゴールが明確な1次試験(≒模試)で1点でも多く勝ち取るためにあらゆる努力を払うことは、2次試験の勉強に少しでも役に立ってくれると思います。

一昨年、昨年と模試直前の名記事が掲載されていますので、これ以上の新しいことを捻り出すことは難しいのですが、自分の経験から模試受験前に考えておいてほしいことを簡単に書いてみます。

1.「ポカよけ」と「目利き力」の最終検証
2.完成答練終了~模試までの学習
3.直前チェック資料の準備

 

◆最終検証の場◆

これまでの完成答練などを通じて、自分の犯しやすいポカミスや癖、時間配分の難しさなどを把握して、反省材料を持っていることと思います。

私の場合は、
・不適切な選択肢を選ぶ問題で、迷ってあれこれ考えているうちに適切肢をマークしてしまう。
・経済学、財務・会計で時間ぎりぎりいっぱいになることがあった。
というのがウィークポイントでした。

また、私はありませんでしたが、マークの行ずれも気をつけたいところ。
これらについては、この記事で自分なりのポカよけをまとめていますので、ご参考までに。

問題の目利きは簡単ではないですが、特に60分の科目では後回しにする問題、捨てる問題を割り切って選別し、できる問題からさくさくとマークしていくことを自分に言い聞かせていました。

ムキになって難問も解こうとする性格なので、この割り切りを身に付けるのには抵抗がありましたが、先人の言う通り、合格するにはある程度、さっぱり、きっぱり処理していくことも大事だと思います。

厳しいことを言いますが、この模試で上記のようなポカヨケ考案や目利き力養成をしようと考えているようでは遅いです。
完成答練も経験したのですから、自分なりに確立した方法を持って模試に臨み最終検証すること。そのうえで本番に向け微調整です。

 

◆模試までの学習◆

中小の完成答練から模試まで、だいたい1週間くらいしかないですね。
単純計算で1科目あたり1日しか充てられません。かといって、7科目を同じ配分でやるのは非効率

私の場合は、60分科目と中小の答練復習に集中していました。それに加えて、苦手の情報はスピ問1回転
まだ伸びシロのありそうな科目の得点力を少しでも上げること、経済、財務・会計を時間内で解き切る力を確実にすることに主眼を置きました。

そうすることで、アウェーのTAC模試で6割以上を取れれば、何とかいけるかも?と思っていたためです。

模試を本番と捉えて、わずかな期間とはいえ、自分にとって最大限、点を伸ばすには何をやり(やらず)、どう工夫すべきか、考えてみることは、次の超直前期での学習方法のヒントを見つけ、合格に近づく一歩になると思います。

また、今年は模試~本試験の期間が、昨年と比較すると1週間ほど短いため、模試終了後のダッシュも念頭に置いておきましょう。

 

◆直前チェック資料の作成◆

模試を本番と考えて、休み時間に最終チェックを行うためのファイナル・ペーパーを、粗っぽくてもいいので何か準備しておくのも重要です。

実は、私はこの段階ではほとんどできておらず、本試験1週間前から慌てて作ったのが正直なところ。大きな反省点です。

昼休みを除き、休み時間は30分とはいえ、試験前後の待ち時間、トイレの時間などを考えれば、資料を読めるのはせいぜい10分程度なので、大量の資料を用意する必要はありません。

自分の最弱点、出題まず間違いなしといった論点をコンパクトに、殴り書きのメモ程度でいいので作ってみて、本試験用ファイナル・ペーパーの土台作りをしてみてはいかがでしょうか?

 

◆最後に◆

ふうじんのこの記事は読まれましたか? 私にとっても耳が痛い厳しい指摘ですが、現実はほぼそれに近いと思います。

ただ、私は「典型的追い込み型」だったにもかかわらずスト合格できたので、遅れ気味の方も諦めることなくまずは1次に集中しましょう。
8月以降の2次対策記事で、自分の経験を踏まえて「追い込み型の挽回」なども書いていくつもりです。

さて、TAC模試は本試験よりも難しく感じ、また初めての模試ということもあってヘロヘロになりました。
それでも、上位者リストの下の方に名前が載ったことで少し自信が出てきたのと、直前期の弱点再補強のポイントを掴めたことが大きな効果でした。

先ほど書き忘れましたが、自己採点が正確にできるよ、自分のマークした選択肢をどのように問題用紙に残すかも考えておいてくださいね。
完成答練では、自己採点と正式な結果は一致していましたか?

本試験で、時間に追われるあまり、自分のマークした解答がどれだったか曖昧になったりすると、合格発表までの1ヶ月を悶々と過ごすことになりかねませんし、自己採点合格と思っていたらだめだった(またはその逆)ということが起こり得ますので、老婆心ながら申し添えておきます。

まずは模試での「合格」、ご健闘をお祈りしております。

by  こぐま



【追加事項(6月11日23時)】
添付ファイルについて、民間調査の図表の過去出題実績はそれほど多くないため、白書の趣旨を知るための参考程度とし、 公的な統計図表の方を優先してください。説明不十分でした。お詫び申し上げます。

 

訂正です!(6月15日1時)】
添付ファイルのうち、「第2部経済社会を支える中小企業-1」の第2-1-18図のサブタイトルに含まれる数値が間違っておりました(正しくは9%)。
平成24年3月2日発表の白書訂正(←PDFです)を反映しておりませんでした。
下記の当該ファイルを差し替えましたので、こちらをご使用ください(訂正箇所を赤字にしています・・・2-1-18図の1箇所のみ)。
私の確認不足によるものです。ご迷惑をおかけして誠に申し訳ございませんが、当該部分の差し替えをお願いいたします。
なお、下記ファイルには含まれませんが、中小企業庁HPの白書html版に掲載されている、「第3-2-21~23図」のグラフには上記の訂正が反映されていませんので、ご注意ください。PDF版の方には正しいグラフが掲載されています。
中企庁には、html版とPDF版の不整合について確認します。

→【6月19日11時現在】
第3-2-21~23図」について、中企庁HPのhtml版も正しいグラフに修正されました。html版を使っていた方は同図表につき再確認ください。
ただし、出典資料名と注記がグラフに付されていません(修正モレ)のでPDF版も併せてご参照ください。 

 

こんにちは。こぐまです。

怒涛の7週間、ついに最後の科目に到達ですね。

この後は息をつく間もなく一次模試。
道場で以前から申し上げているように模試を本番と見据えて、完成答練が終わってからも休むことなく7科目の磨き上げに邁進してください。

さて今週は中小ウィークです。
恒例のデータ分析は、この記事をご覧ください。
中小については、他科目とは異なりこれからが勝負です。詰め込めるだけ知識を詰め込んでいきましょう。

もちろん、後回しにすることなくこの1週間は中小だけに専念して、「ペンキ塗り型」学習で完成答練は7割以上を狙ってください。
それにより、模試、本試験に向けて正解力が底上げされていくはずです。

 

◆2011年版白書のポイント◆

本日は前半の「中小経営」、つまり白書についてです。
昨年のこの記事この記事に倣って、2011年版の中小企業白書を何度か読み、全図表320個のうち、重要と思う約90の図表を抜粋して簡単にポイントを付記しました。
ちょっと多すぎましたかね。

絞り込むことも考えましたが、あえてそうせずに、少しでも多くの図表をつらつら眺めるための材料にしていただければと思い、大量のデータをそのまま残しました。

次の5つのWordファイル、ご自由にダウンロードしてください。
その際、「持ってくよ」コメントをここに残していただけるとありがたいです。

第1部最近の中小企業の動向

第2部経済社会を支える中小企業-1 (←第2-1-18図を訂正しました)

第2部経済社会を支える中小企業-2

第3部経済成長を実現する中小企業-1

第3部経済成長を実現する中小企業-2

なお、付記した解説はあえてベタ打ちのままです。
ご自分で重要と思う部分を強調するなり色を変えるなりして使っていただけると嬉しいです。

何度も見直して気をつけたつもりですが、もし間違いがあればご指摘ください。

——————————————————————————————–

今回の白書の内容を大掴みすると、重要なポイント(白書の趣旨、主張したいこと、知ってほしいこと等)は次のようなことだと思います(第2部と第3部)。

・中小製造業の位置付けと課題
・中小小売業、とりわけ商店街の現状と取組み、今後の課題
・金融対策(景気対応緊急保証制度、セーフティネット貸付・危機対応貸付、中小企業金融円滑化法等)の実績と効果
・中小企業の構造的課題(事業引継ぎ、事業再生、地域密着型金融)
・起業と転業の現状と意義、課題
・労働生産性の向上のための課題と支援
・国外からの事業機会の取り込み

特に、商店街、構造的課題、起業・転業、労働生産性は、今回の白書の目玉となっているように思いますので、関連する図表をできるだけ把握しておきたいところです。

白書の図表を完璧に覚えることは不可能ですし、同じ図表でも切り口や時間軸などを変えることで、いくらでも難易度を上げることができてしまいます。

それに対抗する唯一の方法は、
・受験校の答練や模試、スピ問などを繰り返し解いて
同じ図表を何回も参照することにより、
図表に対する感覚を磨いていくことです。ペンキ塗りです。

自然と何回も参照する図表が、つまり出題の可能性が高い重要なものです
受験校が考えに考えて選び出し出題している図表ですので、解答解説を熟読して各図表の勘どころをつかむようにしましょう。

添付のまとめにはカラーの図表をつけていますので、印刷して通勤時などの隙間時間に眺めて、少しでも多くの気付きを得る一助にいただければ幸いです。

by こぐま



こんにちは。こぐまです。

再度の確認です。

1次試験の申込受付は6月4日(月)までです。
どうかお忘れなく!

 

さて「経営情報システム」、最も苦戦し、足切りを恐れていた科目です。
講義自体は、業務上の経験からも「そういうことだったのか!」という発見も多く、実は興味深く面白かったのですが・・・。

が、試験は別物。ITリテラシーが低く、専門用語の羅列仕組みの捉えどころのなさから学習意欲がなかなか湧かない、引っ掛け問題には必ず引っ掛かる、などなど、ずっと低空飛行。
私にとってこの科目は、100億光年の彼方にありました。

今は「完成答練70点!」とか偉そうなことを言っていますが、この科目は答練、模試を通じて60点を超えたのはたったの1回だけ(まぐれ当たりを除いたらそれも60点未満)。

全科目60点以上を目指してはいましたが、この科目に限ってはとにかく「守り」に徹して足切り回避を真の目標とし、できそうな問題を探しまくって自信を持てる10マークをまず確保することに努めた結果、易化に助けられまさかの7割超え。

平成21年度並みに超絶難化しても最低10マークを確保できるよう最後の1ヶ月で猛烈に追い込みをかけ、受験校の先生にアドバイスをもらいつつ、次のような対策(とも言えない弥縫策)をしていました。

ひめのデータに基づくと、私の成績はAB論点+C論点半分をゲットしたということになり、これを平成21年度にあてはめると40点強に相当

ダメダメのやり方ですが、最低40点を取るための一時しのぎの参考、または反面教師としてください。

 

◆典型的な計算問題◆

受験校の講師からは、「情報の計算問題はパターンが決まっていて簡単なので必ず取ること」と言われていたため、以下の5つはきっちり押さえるようにしました。
統計問題は当然のように「捨て」ました。

1.RAS

情報システムの信頼性(Reliability)保守性(Serviceability)可用性(Availability)を表す指標ですね。
下記のMTBFとMTTRも含め、ちょっと覚えにくいので、それぞれの英語を記憶しておきたいところ。

R : MTBF = 稼働時間合計÷故障回数 (が良)
S : MTTR = 修理時間合計÷故障回数 (が良)

Aの評価指標としては稼働率が使われます。


2.複合系システムの稼働率

当然のことながら「稼働率+故障率=1」が前提です。

直列系システム

どちらか1つでも故障するとシステムダウンするため、すべてのシステムが同時に稼働していないとシステムとして機能しないので、個々を掛け算

       システム稼働率=A1 × A2

 

並列系システム

どちらか1つが稼働していればシステムとして機能するので、すべてのシステムが同時に故障する確率を1から引く。

       システム稼働率=1-(1-A1) × (1-A2)

 

ハードディスクなどの記憶媒体の信頼性を高める方法にRAIDがありますが、その信頼性を計る場合も考え方は同じです。
この場合は「故障率」のほうが問われやすいと思いますので、計算にはご注意を。

RAID0(ストライピング)
複数ディスクに複数データを分散記憶させる方法。
処理は高速化しますが、1つのディスクが壊れるとデータの復旧はできないため、信頼性は向上しません。
従い、確率の考え方は上記の直列系システムと同じ。

RAID1(ミラーリング)

複数ディスクに同一データを記憶させる方法。
従い、1つのディスクが壊れても他のディスクにデータが存在するので、信頼性が向上します。
よって、上記の並列系システムと同じ考え方。


3.平均読み出し(アクセス)時間

データを読み出すための平均時間を求めるもの。
ヒット率が与えられますが、これはキャッシュメモリに当該データが存在する確率に相当します。

キャッシュへのアクセス時間×ヒット率+主記憶へのアクセス時間×(1-ヒット率)

キャッシュとメインを逆にしないよう気をつけてくださいね。


4.データの伝送時間

あるまとまったデータ(ファイル等)を、Webサーバからインターネット、インターネットから利用者等へ伝送するのに要する時間の計算です。



bps(bit per second)は1秒あたりの情報伝送量。
注意すべき点は、分母の単位がビットなので、分子のデータ容量(伝送量)の単位もビットに換算する必要があること。

通常、伝送するデータは「バイト」で示されていることが多いため、「1バイト=8ビット」で換算して、データ容量・伝送速度の補助単位(メガやギガ等)とともに分母と分子の単位を合わせることを忘れずに。


5.VRAMの容量

画像データを蓄積するメモリで、この大きさでディスプレイに表示できる解像度と色数が決まります。

解像度=画面の横ドット数×縦ドット数
色数=1ドット当たりビット数(例:8ビット→2の8乗=256色)

∴VRAM必要容量=解像度×色数

ビットはデータ量の単位としては小さすぎるため、容量をメガバイト(MB)等の補助単位に換算する場合は、上記の必要容量を、換算補助単位に相当するビット数で割ればいいわけです。

2の20乗(または10の6乗)に8ビットを掛けた数値で割れば、容量単位はMBとなります。

 

◆混同しやすい用語◆

まあ呆れるほど、知らない言葉、似たような言葉が次から次に出てきます。
テキストや答練、スピ問などで出てきた用語を片っ端からメモして、対比させながら整理しましたが、いまだに区別がつかないものもありますね。

(例)敢えて羅列してしまいます(試験用ファイナルメモから抜き出し)。

キャッシュメモリとディスクキャッシュ
ホットプラグとプラグアンドプレイ
デフラグメンテーションとガーベジコレクション
シークとサーチ
パラレルATAとシリアルATA
スワッピングとスラッシング
インタプリタとコンパイラ
テキストファイルとバイナリファイル
概念スキーマ、外部スキーマ、内部スキーマ
差分バックアップと増分バックアップ
DHCPとDNS
NATとIPマスカレード
SMTPとPOP3
ホスティングとハウジング
IPアドレスとMACアドレス
ホットスタンバイとコールドスタンバイ
デュプレックスシステムとデュアルシステム
フェールセーフとフェールソフト
スタブとドライバ
HIDSとNIDS
PMBOKとBABOK
CMMIとCOBIT
ISO10006、ISO/IEC20000、ISO/IEC12207、ISO27001
ITIL、ISMS、ITSS、UISS 

つ、疲れる・・・

 

◆プログラム言語◆

汎用スクリプトマークアップでの分類と、汎用言語は手続き型と非手続き型に分けて、何度も表に書いて覚えるようにしていました。

◆プロトコル◆

これはとにかく、テキスト、答練、模試などに登場するすべての横文字を、最初は片っ端から書き出しておいて、可能な限りでその役割をメモして直前まで見直していました。

選択肢としてずらずら並べられた場合、正しいものを当てるより、誤りと判断するほうが簡単と思ったため、数撃ちゃ当たる型の学習です。

◆LAN接続装置◆
リピータ、ブリッジ、ルータ、ゲートウェイの特徴、役割などを比較できるような図を作り、適宜、過去問等で出てきた論点を追加しイメージを定着させるようにしていました。

◆その他◆

頻出のSQLDFDやERDの図UMLのダイアグラムについては、それほど難しくないため、確実にカバー
正規化は練習してある程度までは理解しておき、難しくなければ解けるかも、という程度です。

◆6~7月の詰め込み◆

直前期は、験校の答練、模試を繰り返し解くことで、重要範囲を押さえ、あとは過去問5年分を2回転、隙間時間や出張の新幹線の中でスピ問を解き続けることで、消えゆく記憶を修復する作業に集中。

テキストや答練、模試等に出ている用語は誤選択肢も含め書き留めて調べるようにし、意味や内容をあまり理解できていなくても、出題された場合に何かしら引っ掛かる程度までにはしておこうと考えていました。

要は、試験の際、見たこともない用語ができるだけ少なくなるようにしようと思ったわけです。
用語が頭の片隅にあるだけでも、何とか正誤を判断できる問題もたまにあります

問題を繰り返し解いているうちに似たようなものや同じカテゴリーに属するものをまとめて覚えることができるようになると思います。
どの科目にも言えることですが、特に苦手科目は「受験校の各答練や模試を最後まで何度もやり込むこと 」が非常に有効です。

◆最後に◆

診断士試験を受けなければ、一生、ITは勉強することなく避け続けていたでしょう。
私程度の付け焼き刃的学習でも、社内の情報システム部門の人たちと業務の話をするときに格段に理解が進むようになり、まともな質問ができるようになったのは事実です。

今は、1万光年くらいの距離になりました。

私にとってITの勉強はこれからの大きな課題のひとつ!
勉強することで新しいフレームワークを知ることができるのは、本当に楽しいことですね。
お互い、頑張りましょう。

by こぐま



こんにちは。こぐまです。

まず、念のために。

1次試験の申込受付は6月4日(月)までです。
絶対にお忘れなく!
特に郵送で試験案内を請求される方請求は5月28日(月)必着です。遠隔地の方はご注意ください
詳しくはこちらをお読みください。

 

さて今週は経済ウィーク。
経済は、財務・会計と似ているところがあって、しばらく離れてしまうと途端に解けなくなってしまう科目です。
理解したつもりなのに・・・という現象が起こりやすいですね。

しかしここまで来ると、この完成答練期の1週間以外に集中して取り組める時期はもうありません。

目安としては、この時期に平成19年度23年度の本試験問題を60点以上完成答練で70点以上を取れる実力をつけておけば、完成答練終了~模試までの1週間、模試~本試験の1ヶ月間の学習方法を工夫すること(←これはいずれまた)で、模試や本試験をクリアできるだけの力を保持することができると思います。

過去の多くの記事にもあるように、各理論の結果を覚えつつも、そこに至るプロセスを理屈で理解することなしには得点獲得力の確実性を高めることはできません。

上記に示した2つの過去問は、そのことを示す問題が揃っていますので、比較的難易度の低かった、平成20年度と21年度の問題を消化した上で取り組んでみるとよいと思います。

 

◆消費者行動の基本論点◆

ミクロ経済の入り口である「消費者行動」で登場する理論や論点は、結構、知ってるつもり、わかっているつもりでいても、ちょっと応用されると対応が難しい問題が出ることがあります。
改めて、それぞれの意味を理屈で理解しておきましょう。

大前提として「個人は予算の制約のもとで効用を最大化する存在」であると仮定し、経済学の性質上、2つの財・サービスを消費する消費者(家計)をモデル化することで原理を単純化しています。

「効用」を一般的な言葉にすると、「満足度」といったところでしょうか。

 

予算線と無差別曲線

(出典: Wikipedia)

◆予算線◆

上記のとおり、消費する財・サービスは2種類のみ、財の価格は所与であること(プライステーカー)を仮定しています。

財をX1とX2(りんごとみかんでもいいです)、家計所得(=予算)は一定とすると、横軸X1の消費量、縦軸X2の消費量のグラフは右下がりの直線となります。
これが予算線(上図の赤線グラフ)で、傾きは「-ΔX1/ΔX2」(2財の価格比)です。

この理屈は簡単ですよね。
当然のことですが、この予算線より上は購入不可能な領域です。

 

◆無差別曲線◆

基本中の基本ですが、これが何を表しているものなのか、ご自分で説明できるでしょうか?
いかにも経済学的用語で日本語としてどうかと思いますが、学問でそう決まっているのでしょうがない。
ミクロ経済の中で非常に重要な基本論点です。

無差別曲線とは、家計が同じ効用(満足度)を得られるX1財とX2財の消費量の組み合わせ(消費点)をプロットしたものですね。
同じことを繰り返しますが、同じ無差別曲線上にあるどの点においても家計にとって同じ効用水準を得られる消費点の集合、要は「どこでもいい」ということです。

効用水準(満足度)は何で決まるのか?
経済学では、財の消費量が多いほど、また2財の消費バランスがとれているほど、効用が高いと仮定しています。

同一線上にある限り、効用水準は同じなので、効用「無差別」ということなのでしょうかね。

無差別曲線の性質は次の4つです。重要です。

①右下がりの曲線
②原点に対して凸型
③原点から遠い無差別曲線ほど効用水準が高い
④個々の無差別曲線は交わらない

これらの性質・特徴については、感覚的な理解でも十分だと思いますので、ややこしい計算式で考えるより、なぜそのような形を描くのかを理解しておきたいです。

それが本番での現場対応力をアップさせる力になります。

X2財の消費を減らしたら、効用水準を維持するためにX1財の消費を増やす必要があるので、自然に右下がりとなります。
消費者行動としてこれは当然かと。

②上記①から、X1財(たとえばりんご)の消費が増えるほど、もう一方のX2財(みかん)の消費が減りますね。
感覚的に考えても、同じものに偏って消費するのは飽きがきます

ですから、りんごの消費が増えて行くにつれ、代替財であるみかんの消費の減り方が緩やかになり、効用水準を同じに保とうとするわけです。

要は、りんごばかり食べるより、少しはみかんも食べたいよね、ということを表しているのですね。

その結果、無差別曲線は右下がりの性質に加え、形状として原点に向かって凸の形をとることとなります。

これは「限界代替率逓減の法則」という、これまたわかりにくい日本語の法則が関わっています(後述)。

③これは前提としている、「財の消費量が多いほど効用が高い」ということそのままで、無差別曲線は無数に存在します。

そして、原点から遠い無差別曲線ほど2財の消費量は多くなります。
つまり、無差別曲線がグラフの右上にあるほど効用が高いということです。

④仮に効用水準が10と20の2つの無差別曲線を考えてみます(ここでいう10、20は数学的な数値ではないです)。

もしこれらが交わったとしたら、交点においては同じ数のりんごとみかんの消費の組み合わせであるにもかかわらず、異なる効用を与えるということになり、矛盾を起こしてしまいます。

 

◆限界代替率◆

どこかでも出てきた「限界」。直観的にわかりにくい言葉ですね。
英語ではmarginalで、りんごを1個(単位)減らした時に、代替財であるみかんを何個(単位)増やせば同じ効用が維持できるのか、を表す比率です。

グラフでいえば、無差別曲線のある一点における接線の傾きです(数学的には無差別曲線を微分したもの)。

上記②のとおり、無差別曲線は限界代替率が逓減することにより、原点に対して凸型の形状を示すこととなります。

 

◆最適消費点◆

消費者の効用(満足度)が最大になる2財の組み合わせの一点を「最適消費点」といいます。

・右上にある無差別曲線ほど効用が高い。
・消費者は、所得(予算)の範囲でしか消費できない。

という条件を考えれば、最適消費点はどこか、自ずと答えは出てきます。

上図の、予算線と無差別曲線の接点であるX*です。

 

◆代替効果と所得効果◆

これは多くを語る必要もない、定番中の定番論点。
この記事も参考にしてください。

ただ、この応用論点として、「労働供給曲線(バックワード・ベンディング)」と「異時点間の消費」があります。
過去問は、前者が平成18年第12問20年第18問、後者が平成19年第16問22年第2問(設問2)です。

いずれも難問の部類に入り、後回しにすべき問題だろうと考えます

そもそもこのモデルは、2つの財の消費を前提としたものです。

上記の2論点も、財ではないにしろ、所得と労働時間消費と余暇(時間)現在の消費と将来の消費など、2つの要素を財に見立てて関連付けたものであり、診断士試験の範囲における消費者行動の最深論点ともいえます。

逆に言えば、上記に述べた基本論点を丸ごとすべて積み上げたような応用論点であり、一度は解いておいてはいかがでしょうか?

最深の論点をときほぐし分解することで、逆に基本論点が身に染みるように理解できるのではないかと思います。

無責任なことを言ってしまいますが、過去の出題傾向から見ても、今年はどちらかの論点が出題されそうな気がしています。
でも、キリがないのでこの応用論点を完璧に解けるようにしておく必要はないです(もっと基本的な論点を優先すること)。

ただ、上記に挙げた過去問を、消費者行動の基本論点を身に付ける 「材料」としてみてはどうでしょうか、ということですので、誤解なきよう。

 

◆最後に◆

経済もやはりスピ問が良問揃いで、これを完璧にやっておけば本試験も十分な点数が取れるのではないかと思います。

私は、受験校の経済学の講義と教材が非常に良かったため、(また時間もなく)この科目についてはスピ問はやりませんでしたが、立ち読みした感じでは、やはり優れモノですね。

by こぐま



こんにちは。こぐまです。

一昨日の1に続き、今回は最近、出題が増えている会計基準等に関する内容です。
毎年、「知らなきゃできない」と言われる、得点調整のためのような会計理論の問題が出題されています。

特に平成23年は、25マーク中、7マーク(28点分)が、それに該当すると言われていますが、本当に知らないと解けない問題だったのかどうか、検証してみようと思います。

 

◆出題内容◆

平成23年の第2問から第8問の7マークが会計基準ほかに関連する問題です。

第2問: 引当金の計上
第3問: 減損会計
第4問: 退職給付会計
第5問: 企業結合会計(のれん)
第6問: 連結会計
第7問: 定時株主総会の招集通知
第8問: 税効果会計

こうやって名前だけ並べてみると、確かにビビりますね。
本試験の時、次から次に会計基準の知識問題が続いてかなり焦ったのを覚えています。

 

◆取りたい問題◆

では問題をひとつずつ見ていきましょう。
上記の中で、純粋な知識問題(知らなければ正解を選べない)は、第3問、第4問、第7問、第8問の4つではないかと思います。

第2問(引当金の繰入れ)
診断士1次テキストで習う内容からも推測は可能な問題ですし、平成20年第5問がほぼ同じ内容

まず、引当金を計上できる条件のうち2つは、発生可能性が高いこと金額を合理的に見積もれることですね。
ですから、まずアの偶発事象発生可能性の点で除外と判断できないといけません。
選択肢アについては、偶発事象であっても発生可能性が高く、合理的に金額を見積もることができれば引当金を計上できます(注:2013年7月8日 下記コメント欄のあっきー様のご指摘により修正しました)。

選択肢のイ、ウ、エとも文章の作りは同じで、引当対象として、特定の「損失」か「費用」か「費用または損失」か、の違いだけです。
例えば、「貸倒引当金」は売掛金等の貸倒損失の見積り、「賞与引当金」は人件費である賞与の見積り等、引当金の基本的な種類を思い浮かべれば、正解を選ぶのは比較的容易です。

第5問(企業結合)
平成20年第7問を理解していれば、のれんの算出は難しくないと思います。
これはゲットすべき問題

第6問(親会社の定義)
問題文、設問とも長くてわかりにくく、パッと見、飛ばしたくなりますね。
まずはスルーして、他の解ける問題を解いてから最後に取り掛かるのが常道と思います。

親会社とならないものを選ぶ必要がありますが、これは正確な知識がなくても、イの支配力が一番小さいと推測可能です。

エは直接議決権の過半数を所有しているので、支配関係は明らか。

アは、結果としての議決権所有割合がイ・ウと同等のため迷うかもしれませんが、他の企業の意思決定を支配していることが推測される事実があるとの記述から、イ・ウより支配力が高いと判断可能。

そして、イとウを比較すると、支配力が弱いのは所有議決権40%未満のイの方だと絞り込めるのではないでしょうか。

 

◆純粋知識問題◆

第3問(固定資産の減損損失)
減損処理まで教えている受験校はあるんでしょうか?
株式の時価評価や棚卸資産の期末評価とは別物で、簿価を直接減額する会計処理です。

まず、アは最初に除外できないといけませんね。
損失額は、簿価との差額として計上されることは基本中の基本。

では、簿価と何との差額か?
イ「回収可能価額」、ウ「時価」、エ「割引前将来キャッシュフロー」の3つが残っています。

会計は保守主義で、数値の合理性や客観性を重視することを理解していれば、まずウの「時価」は除外できないといけませんね。
時価で売れるかどうかはわからないからです(「土地」を思い浮かべてください)。

そして残るはイかエ。
エの「割引前将来キャッシュフロー」は、減損損失を認識する際の判定指標であり、ある意味では引っ掛け選択肢
でも、診断士試験で問われるレベルではないですね。

素直に考えれば、イの「回収可能価額」の方が広い概念であり、新しい簿価になるだろうことは推測できますが、時間に追われている本試験で判断できるかどうか?
やはり2択の鉛筆転がしになりそう。

なお、減損損失の関連論点が大原の一次模試で出題されており、復習していれば正解できた可能性大(私もそうでした)。

第4問(退職給付会計)
これは退職給付会計の用語がわからないと正解を選ぶのは困難。

しかしながら、この論点の問題がTACの一次模試で出題されていました。
模試の復習をきちんとしていれば、恐らく正解に辿り着いたはずです(私もそうでした)。

第7問(株主総会の招集通知)
これは経営法務で習う開示書類ですが、作成義務のある計算書類等は覚えていても、招集通知に際して株主に提供しなければならない書類(直接開示書類)を選び出すのは非常に困難。

キャッシュフロー計算書の作成は義務付けられていないことは経営法務で学習しているので、ウとエは除外できます。

アとイを比較すると、株主に提供しなくてもよいのが附属明細書連結計算書類のどちらか。マニアック過ぎてわかりません
よって2択の鉛筆転がし問題。

第8問(税効果会計)
23年度は、計算問題ではなく知識問題でした。
税効果会計はもともと頻出論点ですので、まず、基本である「将来減算一時差異」と「将来加算一時差異」が理解できていれば、イとウは除外できます。

ウは連結手続上で生じた一時差異の問題で、設問文としては言葉足らずでわかりにくいですが、会計上、貸倒引当金の減額=利益の増加になるので、少なくとも「減算差異」ではないことだけはわかるかと。

アとエは迷います。というか知らないと鉛筆転がしですね。
でも2択まで絞れました。

あえて言えば、ある程度会計に馴染みがある人(簿記2級程度)は、アがいかにも会計原則っぽい香り(「重要性の原則」)がするので正解できたかもしれない、という程度でしょうか。

 

◆まとめ◆

こう見てくると、会計の理論・知識だからといってむやみに恐れる必要はないと思います。
基礎知識や常識、推測、選択肢の作りなどから正解を導き出したり、何とか2択までは絞ることができそうな気がしませんか。

対応しにくかったといわれる23年度でも、7マーク中、3~4マークは比較的高い確率で取れそうな問題です。

恐らく各受験校とも、会計理論問題の増加を受けて何らかの対策をしてくれていると思いますので、その範囲はきっちりと学習しておくのが先決。

本番では目利きは必要ですが、初めから捨てるのではなく、少し粘って自分の引き出しから関連しそうな論点を探してみる努力も大事になると思います。

それから繰り返しになりますが、上記の第3問や第4問のようなこともありえるので、答練や模試の復習は怠りなく、解説までじっくり読み込むことが重要であると思います(特に直前期)。

それから、当然、過去問の研究は必須

3に続くかどうかは未定です。

by こぐま



こんにちは。こぐまです。

1次試験7科目の中で、最も時間に追われる財務・会計

平成20年度あたりから問題数が増え、ここ3年ほどは20~21問で25マークと、カバーする論点の範囲も広がっています。

本日は、アカウンティング分野の中でも、繰り返し出題されている経営分析に関する論点です。
一見、簡単そうですが、案外、パニックに陥りやすい問題が出ることがあります。

 

◆CVP分析◆

いきなりですが、次の問題にトライしてみてください。選択肢をあてはめてみるのではなく、計算式を書いて解いてください。

公表されているY社の経営指標は、損益分岐点比率が75%、売上高営業利益率が10%、営業利益が1,600万円である。変動費率として最も適切なものはどれか。
ア 25%   イ 40%   ウ 60%   エ 90%

 

定番のCVPの問題ですが、いかがですか?

①パッと解法が見えて、すぐに計算式を立てられた方
②パッと手を動かしたが、途中ではたと考え込み、最終的には解法が見えて解けた方
③手を動かしたが、途中で止まってしまった方(式で解けなかった方)

①の方
2分以内に解けた方、素晴らしいです。アカウンティング分野はほぼ理解できているはずです。

②の方
どこで引っ掛かりましたか? 解けたということは公式の意味は理解できているということですが、解法をパッと引き出せる訓練がもう少し必要ということです。

③の方
最初は、解けると思いましたよね。でも計算式を立てることができませんでした。公式と理屈をセットで理解できていない状態です。

文章も短く、単純なCVP分析に見え、すぐに取り掛かりたくなる問題です。
しかし、正攻法の解法で正解を2分以内に出すのはそれほど簡単ではなく、理解が曖昧だと迷路に入りやすい、1次試験としては実は難問の部類に入るのではないかと思います。

この問題を解くには、次のような論点を引き出して、すぐに連立方程式を作れることが必要です。

・損益分岐点(BEP)売上高の算出
・BEP売上高では営業利益はゼロ
・つまり、限界利益=固定費
・限界利益=売上高×(1-変動費率)

ひとつひとつはごく当たり前ですが、これらを同時に引き出し有機的に結合しないと時間を浪費してしまいます。
これは平成23年度の第11問ですので、解法を確認してみてください。

上記③のタイプだと、頭が真っ白になり、解けるはず!と焦ってあれこれやっているうちに時間が過ぎてしまいかねない、やや怖い問題。
ちなみに本試験の時、この問題、私は②のタイプでした(危ない、危ない)。

①のタイプのように、問題を読んで、迷わず上記論点が出てきてパッと結び付くようになっていれば、アカウンティング分野の理解度は高いと言えると思います。

 

◆増減分析◆

平成21年第9問
次の資料に基づく販売数量の変化による売上高の増減額として、最も適切なものを下記の解答群から選べ(単位:円)。

あああああああ前 期     当 期        増 減
売上高    288,000円   301,000円     13,000円
販売数量     400kg           430kg           30kg
販売価格        720円          700円    -20円
[解答群]
ア -8,600   イ  600   ウ 15,000   エ 21,600

 

これは比較的簡単な問題ですが、売上高や売上原価、利益の増減分析はよく問われる論点です。

理屈で理解していれば計算でも解けますが、下記の図がすぐに書け、価格要因と数量要因の領域外側(当期)から内側(前期)を引くこと(標準原価計算の逆!を押さえておけば、少々複雑な条件でも簡単に答えが出ます(図はクリックで拡大します)。

重なる部分は「価格要因」に含めるため、常に「」になることを覚えていれば間違わないと思います。

予算と実績の差異分析の場合も考え方は同じです。
予算が内側、実績が外側で、外から内を引いてそれぞれの差異を分析します(平成23年第12問)。

 

◆最後に◆

一つの例ですが、上記論点は、事例Ⅳでも応用問題が出題される可能性も十分にありますので、2次のみの上級生の方も1次試験問題を見直しておくと新たな発見があるのではないかと思います。

ふうじんによる2次試験のコツを無断借用すると、1次試験の「財務・会計」も、

・ざっと全問眺めて
・パッと論点・解法を思い浮かべて
・解けるところからパッパッと解いていく

のが、高得点のコツ。

特に2番目の「パッと論点・解法を思い浮かべ」ることができるまで繰り返し訓練するのが、まさに今の時期に必要なことだと考えます。

一昨日のひめの記事でも、論点を拡大して理解を深め、応用力を養うヒントが示されていますね。
Dをフリーキャッシュフローに代えれば、企業の継続価値の計算です。

事例Ⅳで問われる、FCF予測可能期間以降の成長率を一定と仮定して現在価値を計算する論点に繋がります。

この記事、1としましたが、2はいつ頃になるやら・・・。頑張ります。

by こぐま



おはようございます。こぐまです。
この科目、初日に続き、とりあえずの〆も務めさせていただきます。

読んでいただいている多くの皆さんは、会社や役所をはじめ、様々な形の「組織」に所属されている(いたことがある)と思います。

4月は多いと思いますが組織変更や人事異動、昇進等で悲喜こもごも。
また、上司や同僚、部下との関係に悩んだり、人事考課に納得いかなかったり、やたらと重い目標を課されたり、云々と、組織特有の出来事が人生の節々でやって来ます。

業績が伸び悩み始めると組織変革が叫ばれ、それに抵抗する勢力もあってコンフリクトが起きたり、部門間のコミュニケーションをもっと円滑に!と社長からお達しがあったりもするし、今こそ能力開発!のお題目のもと、様々な研修メニューが押し寄せたりもします。

「ヒトゴト」というくらい、人事の話はあちこちで持ちきり。夜は同期や仲間と飲みながら「やっぱりあの上司、リーダーシップないなあ、アホやな」とか「最近、モチベーション上がらんなあ」、「なんでころころ組織が変わるんや!」みたいな会話は日常茶飯事、ですよね?

このように、日常的過ぎて意識しないくらい、切っても切れない関係にある会社(に代表される組織)のことなのに、いざ試験となると「組織論」を苦手とする人は多い(らしい)。私も苦手意識がありました。

確かにこの科目の中では覚えることが多い分野であることに加え、問題文がやたらといかめしくてわかりにくいのが、今ひとつ不人気な理由でしょうかね。

昨日のうちあーのの記事の分析でも、この分野は過去6年でABランクの割合が45%程度しかなく、難易度が高いという傾向が出ていました。

前置きが長くなりましたが、その「組織」の謎を解き明かし、理論化して現実の仕組みに活かしていこうというのが、「企業経営理論」の中の「組織論・人的資源管理」の分野です。

会社や上司・部下に対して不平不満を持つのが世の常ですが、一歩引いてみて「なぜそうなるのか、どうすれば改善できるのか」を考える視点を与えてくれるという意味で、経営戦略やマーケティングに劣らず、勉強しがいのある分野だと思っています。

2次試験の事例Ⅰは、「組織(人事を含む)を中心とした経営の戦略及び管理に関する事例」と題されていますしね。

 

◆組織の形態・構造◆

テキストでは、次の3つが組織形態の代表として挙げられています。

・職能別組織
・事業部制組織
・マトリックス組織

皆さんの勤めている組織はどれにあてはまりますか?
私のいる会社は職能別(管理部門)と事業部制(営業部門)の併合型で、私も数ある中の一事業部に所属していますが、それなりに長く働いていると組織運営上の長所も短所も見えてきますよね。

組織の切り口は、「部門」「階層」「権限」「コミュニケーション」などに分けられますが、それぞれの切り口において、上記の組織形態の持つ特質は異なり、長所になったり短所になったりします。

チャンドラーの「組織は戦略に従う」という命題がすべてを物語っていると思いますが、それぞれの組織のライフサイクルの中での位置づけや事業の幅、業界や商品の特性、対象とする顧客や地域など、様々な要因により、組織形態や構造は固有のものとして決定されるべきものです。

そうしないと、部門や階層の過不足、つまり重複や空白が生じ、その結果として適切な権限関係の設定や円滑なコミュニケーション(部門間連携等)ができず、会社の成長を阻害しかねないからです。

この論点をカバーする過去問としては、平成18年第10問平成19年第19問平成20年第11問が挙げられます。
解きながら自分の会社と照らし合わせると身につまされます

また、平成13年と14年の事例Ⅰ事業構造と組織構造の整合性の問題を取り上げています。

1次試験で必要な知識、論点が、応用問題として2次試験でも問われるひとつの典型と思いますので、組織形態の相違点、メリットとデメリットは、自分の会社と結び付けて、組織論の入口の基本論点として説明ができるくらいまで深く理解しておきたいところです。

最近の事例Ⅰは、直接的に組織構造を問う問題より経営・事業戦略系の出題が多いので、そろそろ先祖返りもありえるかも?
あ、信じないでくださいね。鬼に笑われそうですし

 

◆組織の動態化◆
上記が組織の基本モデルですが、組織の拡大や環境の不確実性に対応して、組織を効果的・効率的に動かし目的を達成するために、様々な試みがなされていきます。
これも皆さん、実際に経験されていることが多いのではないでしょうか。

事業が伸長し多角化もしていくと、部門の増加、人数の増加、階層の増加など、組織の発展が進み、組織運営を効率化するための規則や手続きなどが整備されていきます。
「稟議制度」や「職務分掌規定」などがそれに当たりますね。

これが官僚制組織で、一般的な使われ方と異なり、組織の分業や公式化を進めるうえで組織論ではプラスの意味を持っています。

これが進み過ぎると、手段であるはずの手続き遵守を自己目的化してしまう組織の硬直化や、思考様式の均質化などを招き、かえって組織が非効率で非人間的になるマイナス面が現れてきます(「官僚制の逆機能」)。

長く同じ組織で仕事をしていると、無意識のうちにその組織や業界特有の考え方やものの見方、価値観などに執着してしまって、そこからはみ出ることができなくなっていると感じることはありませんか(「出る杭は打たれる」)。
抽象的には、組織の「パラダイム」や「行動規範」といわれるものですね。それが組織文化です。

それに気付いて、このままではまずいと診断士を目指すきっかけになった方もいるのでは?

この流れは組織のライフサイクルでもあり、現状を打破するために、活性化、動態化、柔軟化などを目的とした試みが導入されることとなります。
組織論では次のような手法が挙げられています。

・プロジェクトチーム、タスクフォース
・マトリックス組織
・プロダクト・マネージャー制組織
・社内ベンチャー
・スピンアウト(分社化)
・社内カンパニー制 → 持ち株会社
・ネットワーク組織 → 戦略的連携(アライアンス)
・ナレッジ・マネジメント

これらに関連する過去問としては、平成18年第11問平成19年第19問平成20年第16問平成21年第11問、第17問平成22年第15問などがあり、周辺領域も絡めて多くの出題がなされています。

平成18年第11問は経営戦略論との折衷のような問題ですし、平成21年第11問(ミンツバーグの5つの組織形態←こんなの知らない!)は組織論の基本論点の深い理解と思考力が試される応用問題と思います。

また、戦略的連携(アライアンス)は、中小との関連も深い項目です。

 

◆外部環境と組織の関係◆
外部環境が組織に与える影響を分析し、組織としての対応策を考える重要論点です。
また、外部組織との組織間関係のモデル化も頻出論点。

考え方の観点からみて、2次試験にも出題されうる重要な論点と考えます。
外部環境の不確実性増大に対し、上述したような部門や階層の増加での対応、それでも対応しきれない場合の方策等、理解しておく必要があると思います。

この考え方では、組織を情報システムとみなして外部環境の変化による情報処理の負荷増大への対処という視点で分析を行っています。
まずは、その対処の方策(「処理すべき情報量の軽減策」と「より多くの情報を処理する能力の拡大策」)を整理しておけばよいと思います。平成19年第12問が基本論点です。

一方、組織間関係のモデルは、
取引コスト・アプローチ
資源依存モデル
の2つが代表的なものです。

前者は、取引コストを最も低くできる組織間関係内部取引か市場取引かの二者択一)を選択するというもので、組織の情報処理能力の限界や取引上の駆け引きを考え方の前提としています。

例えば、特殊な部品の調達は、部品メーカーがこの時とばかりに高い価格で取引をしようとする(「機会主義的」な行動をする)ことがあるため、市場メカニズムを通して購入するより、自社の系列下に置くなど、内部取引にする方が取引コストを低くできるだろうということです。

アメリカの自動車産業が典型例(完成車メーカーと部品メーカーの垂直統合)。

後者は、商品やサービスのもととなる資源の外部組織への依存度と、その結果として外部組織が及ぼすパワーに着目する考え方で、外部の資源に依存しつつ外部組織のパワーからどのようにして自立を保つかなどの組織間関係を考察するもの。

ちょっとわかりにくいので、私は、原油やレアメタルのような天然資源、銀行からの融資などを外部資源と考えて、それを提供する外部組織の自社への影響力がどういうものか、という視点で考えていました(たまたま23年度は出題あり)。

過去問では、平成19年第14問第16問平成20年第18問平成23年第19問などが組織間関係に関する問題です。

 

◆その他重要論点◆
モチベーションやリーダーシップの各理論はもう言うまでもないので省略。基準となる過去問がたくさんあります。
モチベーション理論の覚え方で傑作はハカセのこの記事の一番最後。
一発で覚えることができました(感謝)。

昨年の1次試験試験案内では、出題内容としてモチベーション理論は、「マズローの欲求段階説」「ハーズバーグ(←「職務充実」のおじさん)の2要因理論」「ヴルームの期待理論」(注:()内は私が加えた)の3つだけがわざわざ記載されています。
これ以外も出るんですけどね。特に重要ということなんでしょう。

組織分野のこの5年の過去問で、上記以外で個人的に重要と思う問題を抽出してみました。

・平成19年第18問: 組織の持つ2つのコアと変革へのアプローチ方法(トップダウンとボトムアップ
・平成20年第13問: 「管理の幅」を左右する要因
・平成21年第12問: 情報の「粘着性」と「吸収能力
・平成22年第13問: ミニ事例。2次試験では与件文と設問から、ここにあるような選択肢を自分で書かなければなりません。そのような観点でこの問題を解いてみると、正解を選ぶだけではなく選択肢をすべて理解することの重要性がわかると思います。

いずれも応用が利く内容で、少し視点を変えた出題がされてもおかしくない論点と思いましたので、挙げておきました。

また、「エンパワーメント(権限移譲)」もいろいろ形を変えながら出題されたり、選択肢に入っていたりします。
試験委員がお好きなようです。
口述試験でも、なぜか事例に関して「Bメガネでエンパワーメントを有効に実行する方法にはどんなものがあるかい?」と聞かれ、「はぁ?」と聞き返したことを思い出します。

 

◆最後に◆
本当は身近な組織論。いくらでも例が周りに転がっていますよね。
リーダーシップ論などは、実際の上司(または自分)をあてはめてみるとしっくりくる理論もありますし、モチベーション理論では、「あ~、いるいるこんな人」「あ~、俺、このタイプ」と何度も思いました。

本当は得意にしておきたい組織論
事例Ⅰでは、この分野で学習するキーワードが満載です(「ゆでガエル」とか)。

論点とキーワード把握のために、過去問5年分の組織分野だけをまとめて「縦解き」してみるのも効果大かと思っております。
ここまでくれば、過去問を1問でも多く、何度も噛みしめ味わい尽くすことが特にこの科目では重要です。

朝っぱらから硬い話ばかりで失礼しました。。

来週は、「財務・会計」の週です。

by こぐま



おはようございます。こぐまです。

ついに今日から、「怒涛の7週間」シリーズの始まりです。
GW中、また胸突き八丁の勝負の初日記事ということで、今日は朝の投稿です。

TACの完成講義・完成答練のスケジュールに合わせて、原則、1週間1科目ベースで特集していきます。どうぞよろしくお願いいたします。

この「完成答練」を高得点で乗り切ることが1次合格の必要条件(=「橋げた完成」、「無借金学習」の達成)。具体的には7割が目標と考えます。

1科目ずつ高得点を積み上げていくことで、自分の学習方法が間違っていないという精神的な安定にも繋がります。

1次を突破できるかどうかは、1次模試前のこの7週間にかかっていると言っても過言ではありません。
各週各科目を完成させる勢いで、悔いを残さないよう集中して勉強してください。

第1週目は「企業経営理論」です。なお、ご参考までに私の本試験点数は64点でした。


◆この科目で学ぶこと◆

プロフィールにも記事でも苦手科目と書いている私がトップバッターというのもどうかと思いますが、振り返ると、試験自体を苦手としていたというよりは、戦略的な思考力がもともと不足しているため、科目名に惑わされてそう思い込んでいた節があります。

テキストに書かれてあることは、ごく基本的、古典的な理論や知識
得意か苦手かを自ら決めつけるようなレベルの内容ではなく、経営を分析し、課題や方向性を見出すための切り口やキーワードを多面的に学習させる科目である(だった)ことに気付いたのは、1次合格後に2次試験の勉強を始めてから。

診断士を目指している方のほとんどが企業経営に何らかの関心を持たれているわけで、この科目が好きな方が多いはず。
熱心に取り組まれていると思います。


◆過去本試験データ◆

まずは過去5年のデータから(クリックで拡大します)。

 

23年度はやや難化しましたが、比較的、中位安定の科目といえるかと思います。

他科目に比べ、あまり差がつかない(バラつきが大きくない)科目ですね。
また、点数が頭打ちになりやすい科目収穫逓減科目)なので、できるだけ効率的な学習で済ませたいところです。


◆学習の入口と出口◆

この科目から診断士の学習が始まり(入口)、他の6科目を一巡した後、診断士試験のベースとなる科目であることを理解し、実務補習で理論の深さ(応用性)を改めて思い知りました(出口)。

充実した診断士活動を行うためには、この科目で学ぶすべてのことを実務と自己研鑽を通じて深める努力を続けなければならないと自戒しています。

学習内容が古典的、教条的と軽視する方もいますが、間違いなく「役に立つ」科目です。


◆専門書は不要◆

時々、試験委員(←PDF)の著書や専門書を読んでいる方がいらっしゃいますが、全く不要
試験対策としては、受験校の教材、スピ問、過去問で十分です。
2次試験を意識している方もおられるでしょうが、一部を除き時間の無駄(と言い切ってしまう)。

受験校は、試験委員の著書や論文、傾向を調査し、それを踏まえたテキストや問題作りをしてくれています。
過去記事にもあるように、AB論点プラスC論点がカバーできれば合格点に達しますので、それ以上のことに時間をかけるのは、試験対策として無意味です。

特にこの科目は、次々に新しい理論が登場し、非常に奥が深く、勉強のしがいもあるため、深みにはまらないよう気をつけてください。
どこまでいっても切りがありません。

各分野の原典や専門書は非常に重要ですが、それらは合格後に取り組み、中小企業支援の専門家である中小企業診断士として、各自の専門性を深めていけばよいと考えます。

 

◆知識と理論◆

一方、受験校のテキストに出ている知識や理論については、自分で説明ができる程度までしっかりと押さえておきたいです。

5月16日から配布される「平成24年度中小企業診断士第1次試験案内に、各科目の試験範囲が掲載されているはずです。
そこに記載されている理論等は最低限、必ず覚えて理解するようにしてください。

これらが経営を考えるうえでの、定番の切り口でありフレームワークでありキーワードでもあります(≒2次試験)。

22年度までは、「経営戦略」の分野では、

・時事的なトピック
・技術開発の動向
・エレクトロニクス産業、自動車産業の動向
・デジタル化、モジュール化
・製品のコモディティ化
・海外進出

など、産業動向に密接な問題が結構出題されていましたが、23年度は若干、出題内容が変化し、知識や理論、概念を直接的に問う問題が増えました
選択肢は応用的で、簡単に正解できるものではありませんが・・・。

最近の産業動向のトピック例としては、次のようなものが挙げられます。

これらについては、その原因、背景、今後の見通しなど、産業構造の変化、技術イノベーション、製品アーキテクチャ戦略、マーケティング戦略の変化、技術流出リスク等の視点から一度、整理しておいてはいかがでしょうか。

・ソニーのテレビ事業不振による大幅赤字とリストラ
・「日の丸半導体」と言われた日本唯一のDRAM専業メーカー、エルピーダ・メモリの会社更生法申請
・中小型液晶パネル事業の3社統合(産業革新機構出資)による「日の丸液晶」ジャパンディスプレイ誕生
・シャープが世界最大のEMSである台湾・鴻海(ホンハイ)と業務提携し、堺工場を共同運営へ
・東日本大震災やタイ洪水によるSCMの寸断(特に自動車)

ソニーやシャープの大幅赤字は、基幹部品から最終製品まで自前で一貫生産する「垂直統合型モデル」が限界に来ていることをうかがわせるニュースです。

また、ジャパンディスプレイの設立は「規模の経済」の追求です。

衝撃的な日の丸半導体の落日は、「競争戦略」、「4PのProduct戦略」の誤算?

 

◆過去問中心へ◆
この科目は、特に過去問が重要で、独特な言い回しや専門用語に慣れる必要があります。
スピ問を回しつつも、過去5年分の本試験問題に繰り返し接することで、得点の安定化に繋がっていきます。

なお、選択肢の「癖」については、この記事この記事をご参照。

まだ過去問を十分に解いたことのない方は、3~5年分の過去問を通してやってみてください。
一種の「」、「選択眼」が徐々に養われるはずです。

その際に重要なのが、「間違い選択肢」の作られ方を学ぶこと。
微妙なものもありますが、結構、露骨な「間違い」の作り方をしているものもあります。

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平成21年第7問
企業はヒット商品を連続して生みだそうと努力するが、なかなか期待したような成果をあげることができないでいることが多い。そのような困難と関連する事情について説明する記述として最も適切なものはどれか。

ウ 他社がまねのできない独自技術を開発するには、概して特定技術への長期的な投資が必要であるため、市場の短期的な変化に柔軟に対応するための商品開発ができなくなる。

この問題は4択で、アとエは断定型、言い切り型で露骨に不適切肢とわかるのですが、このウがやや迷うところ(正解はイ)。

「特定技術への長期的投資」が「短期的変化に対応するための商品開発」を阻害するかどうか?

・「長期」と「短期」の対比で、一見、読み飛ばしそうだが、前と後では別の概念を並べていて因果関係はない。
・「独自技術の開発」ができていれば、むしろその技術で「市場の短期的変化に対応する商品開発力」も持てるとも言える。

従って、前半(~であるため)と後半(・・・ができなくなる)が論理的に繋がっておらず、適切ではないと結論付けられます。

 

平成23年第4問
企業は環境の競争要因を分析して適切な戦略行動をとろうとする。その際の環境分析について考慮すべき点の記述として、最も不適切なものはどれか。

ア コストに占める固定費の比率が高い製品の場合、企業は生産能力を最大限に活用しようとしがちであるため、業界は過剰生産に陥りやすいので、できるだけすばやくその製品を売り抜けて、業界からの撤退を図ることが重要になる。

・前半部分(~陥りやすいので)自体は正しい。
・「売り抜けて撤退を図る」のでは投資の回収ができなくなるので、戦略として矛盾。競争優位を確保できる戦略の採用を図ることが重要となる。

従って、このアが不適切肢となり正解。

なお、この問題は競争戦略を理解するのに適しており、それぞれの選択肢自体が1問の問題となるような論点を含んでいます。

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また、毎年5問ほど出題される労働法規関連は社労士なみの問題が多く、ほとんどの人ができません。
ここで差をつけようとマニアックなことを追求すると泥沼にはまるだけなので、受験校の教える範囲だけきっちり押さえればOKです。

企業経営理論の本試験では高得点(80点以上)は望めませんので、あくまでも効率的に得点の安定化を目指しましょう

 

◆最後に◆
私は別の受験校でしたが、完成答練と同じ位置づけの答練がもちろんありました(TACより短いスケジュールですが)。

その際の目標は、冒頭で申し上げたように「各科目の(ほぼ)完成」。
答練で最大限の得点を取るために、特に苦手な科目は勉強期間を1日でも多く確保できるよう、答練日の振替をよくやっていました。

もちろん、その次の科目の学習時間とのバランスを考えながらの調整ですが、案外、効果あり。
7割に及ばなかった科目もありましたが、7科目合計で7割達成し、その時点で最高のアウトプットができたという自信が生まれ、模試に繋げることができました。

この記事を読むと、結果として自分も同じことを考えて勉強していたのかなと思います。

そのためには、これから本試験まで、仕事も含めた緻密な日程管理がより一層求められますので、早め早めの計画立案と短サイクル化、PDCA管理、臨機応変な修正がポイントです。

by こぐま



こんにちは。こぐまです。

昨日は、「第2回道場セミナー もやもや解消セミナー」を開催しました!
天気の良くない中、またお忙しい中、ご参加くださった皆様、ありがとうございました。

今回は、道場としても初めての取り組みとなる「上級生向け2次試験」に関するセミナーでした。
2次試験まで半年弱のこの時期、道場メンバーが実際に利用した各種ツールのご紹介で「拡散」し、その後、うちあーのひめによる、解法プロセスの実演と解説を行うという、かなりチャレンジングな取り組みでしたが、皆様から活発な質問や前向きの反応をいただきました。

セミナーのメインコンテンツは、実際の問題用紙を使って、2人が本試験で行っていた80分のプロセスの主要部分(設問解釈、与件読み、対応付け等)における対処の仕方をそれぞれの動画でお見せしながら、やっている作業の意味や内容を説明するという比較プレゼンでした。

解法プロセスをはじめ、2次試験への対応方法は人により様々であり、各受験校がそれぞれの考え方のもと、指導に鎬を削っています。

そのような中、今回は、昨年度の2次筆記合格者794名のうちの2名の実例をお見せすることで、プレゼン中、何度も繰り返し申し上げていましたが、

「 やり方(how)はまったく異なるが、なぜそれをやっているのか(why)はほぼ共通している

ということがお分かりいただけたのではないかと思います。

そして、試行錯誤で築いた自分の解法プロセスを、PDCAを回しながら改善を加えつつ、いつでも安定して再現できるまで反復練習し続け、自分固有のプロセスに磨き上げて本試験で安定して合格答案を作り上げるレベルに持って行ったということをお伝えしました。

懇親会も盛り上がり、あちこちで事例文を取り出しながら議論をしていたグループもあり、道場メンバーの一人ひとりがそれぞれ違ったhowを持っていたことをご理解いただけたのではないか、と思います。
でももっと重要な「why」には、結局のところそれほど大きな相違はないと 、我々自身も改めて感じることも多々ありました。

今回は従来と異なり、「これ」という一つの結果を示すことはしませんでしたし、またできることでもありません

セミナー冒頭でらいじんハカセが頭痛薬の例で申し上げたように、「処方箋は人それぞれ、その人にしかわからない」からです。

「拡散型」のセミナーでしたので、参加された皆様が、ご紹介した解法プロセスや各種ツールの中から、ご自分の処方箋に合ったものを取捨選択し、ご自分のスタイルへ「収束」していくためのヒントになれば、道場メンバー一同、これに優る喜びはありません。

ご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました。

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◆1次模試について◆

さて、今日のもうひとつの本題は、ゴールデンウィーク中に実施される模試についてです。

TACの2次チェック模試は他の執筆陣がやる気満々で書いてくれているので、私はもうひとつの、5/3~4に実施されるLECの1次ステップアップ模試について「この模試から何を得ることを目的とするか」書いてみます(ちなみに、私はストレート生に関する2次チェック模試は「個々人の判断、できれば受けておいた方がよい」派です)。

LECのHPを見る限りでは、本試験並みの出題内容のようです。
受験生がトータルで何人くらいになるのかわかりませんが、周囲にもストレート生でLEC模試を受ける方がいますので、特に初めて7科目を2日間で受ける方を念頭に置きますね。


◆ストレート生の方の目標設定◆

基本講義と養成答練の終了直後のこの時期に、本番同様の模試を受けようと考えた理由・動機は各人様々でしょうが、7科目という広大な範囲の試験に対する漠然とした不安感から、どれだけ対応できるものなのか試しておこうという方が多いのではないでしょうか。

この模試から何を得られるかは、やはり事前の自分の受験意義の再確認と目標設定をしっかり行っておくこと次第だと思います。

すでに過去問に取り組んでみてレベルを体感している方でも、本番同様の時間帯と緊張感の中で7科目を連続して解くと、普段はできるはずのことができず、ポカやど忘れが出てくるはずです。

時間に追われる中では、特に、問題や選択肢を構成している基礎的なパーツを上手く頭の中から取り出したり、組み合わせたりすることができなかったりします。

いずれにせよ初体験ですので、2日目15時までの戦い抜き方とそのハードルの高さを知る良い機会であることに違いありません。

ご自分の現在の実力を冷静に見つめ直し、

・何点くらいを目標にするか
・何を試してみるか
・何をやらないようにするか

など、 決めておきたいです。

そして、2点、3点、4点と、1問でも多く正答を積み上げる執念を持って臨みたいですね。

 

◆模試で試すべきこと◆

本試験とまったく同じスケジュールで実施されますので、受けるからには自分のやり方、過ごし方を試してみて、精神状態がどんなものか、どれだけ疲れるものなのか、2日間で経験してみてください。
例えば次のようなことです。

①朝、何時に会場に着いておくか。
②試験開始までの過ごし方…メモを読む、スピ問を解く、ぶらぶらする等。
③休み時間30分の間にやること…トイレ、タバコ、次科目の詰め込み、目を休ませる等。
④問題への取り組み方。1問目からひたすら解くか? それともちょっと時間を食うがざっと最後まで眺めて、できそうなところから解くのか
⑤問題を後回しにしたことによるマークミス(行ずれ)を防ぐためのポカヨケ
⑥不適切肢選択問題で、適切肢を選ばないようにするポカヨケ
⑦昼ごはんに何をどの程度食べるか。科目間の休みに、甘いものなど何か口に入れたほうが良さそうかどうか。
⑧1日目が終わった後の夜、2日目3科目の勉強をどれだけやるか。

自分の実力、性格、体力も勘案して、いろいろと試行錯誤ができる機会です。
完成答練にも生きていきますので、これ以外にも気付いたことがあったら、講師や先輩の助言を仰ぎながら、「何を目的にして何を得たいか」をきちんとイメージして受験しましょう。

 

◆問題の目利き力◆
どの科目も、1問当たり平均2~3分しかかけられません。
また、見たこともない論点が出題されることもあります。受験校のカラーが微妙に反映されたりもします。
従って、問題の目利き力が重要です。

・問題を見て、後回しにする(上述)、捨てるなどの判断。
・解けると思ったができない場合の対応判断 →拘らないで次へ進む(特に財務・会計)。

このような割り切りは結構難しいものですが、完璧主義は不要。
自分がどういうタイプなのかを分析し、模試での対応方法を決めて試してみましょう。

 

◆選択肢の絞り込み◆
判断に迷う問題は、4~5択を何とか2択まで絞る。その際、必要になるのが基本講義、養成答練、スピ問等で養われた基礎力と、大いなる常識。
現在の力でそれがどこまで対処可能か?

「~する必要はない」、「~しなくてもよい」、「~するだけでよい」、「~するつもりはない」などの極端な言い切りや断定は不適切な内容である可能性が多いです(全てではない)。

また選択肢の文章の前半と後半で矛盾している内容が忍び込んでいることもあり、要注意です。

 

◆ポカヨケ考案と設置◆

以前よりポカヨケの重要性を何度かお話ししてきたと思います。
1次試験については、私も答練でポカが結構多かったので、次のように少しずつポカヨケを作って修正していきました。

・設問順に解かずに飛ばした場合: 飛ばした設問左側(問題用紙)に大きくをつけておく。
・一応マークしたが、後で見直したい問題は設問(問題用紙)にレ点をつけておく。
・マーク行ずれを防ぐため、5問ごとにチェック
・不適切肢選択問題: 問題用紙設問文の右横に大きく×をつけておく。
・全部マークした後、最後のマーク番号が設問番号と合っているかどうか確認する(違っていたらどこかで行ずれが発生している!)。

 

◆模試の結果◆

5月15日には結果が判明するようです。
本試験並みであれば、平均50~55点取れれば十分なレベルだろうと推測します。

正答率が高いのに間違った問題 →最優先の復習課題
・母集団の人数にもよるが、上位20%に入れなかった科目 →合格レベルまで遠い

自分の弱点分野を明確に把握し、すぐに始まる怒涛の7週間(完成答練)に生かすチャンスとすべきです。

2日間という貴重な時間を費やす模試ですので、受験前の目標設定を行い、結果を自己分析して、怒涛の7週間を駆け上がる原動力としてください。

 

by こぐま



こんにちは。こぐまです。

この記事でも書いたように、間もなく基本講義が終了し、ゴールデン・ウィークも含め比較的時間がとれる時期がやってきます。
TACの2次チェック模試LECの1次ステップアップ模試を受験される方もいらっしゃると思いますが、苦手科目をまとめてつぶすのに絶好の(というかほぼ最後の)機会。

受験生の方とお話ししていると、ここ2年の難化(22年度は異常)もあってか、「経済学・経済政策」を心配されている方が多いと感じています。
かくいう昨年の私もそうでした。

しかしながら、単純化したモデルを仮定しているため、基本を理屈で理解していれば、多少、難易度が上がってもそこそこ得点できる科目でもあります。

今回は、GWに「経済」を復習しておこうと思っている方向けに、簡単にマクロ経済の一部だけ、まとめておきたいと思います。

◆マクロ経済の体系◆
まず、診断士試験で押さえておきたいマクロ経済のアウトラインを、ざっくりとまとめてみます。

1.国民経済計算: 三面等価の原則
2.総需要=総供給分析(ケインズ経済学)⇔ 古典派経済学、マネタリスト
3.国際マクロ経済学: 国際収支説、マンデル=フレミング・モデル、経常収支
4.消費関数: 相対所得仮説、ライフサイクル仮説、恒常所得仮説など

 

特に重要な2のケインズ経済学の体系は次のように表されます。

マクロ経済では、一国の経済を分析対象としますが、モデル化・単純化するために、財市場、貨幣市場、債券市場、労働市場の4つの市場に分けて考えます。

なお、マクロ経済学では、様々な金融資産を、利息を生まない貨幣収益を生むそれ以外の金融資産の2つに大別し、貨幣以外の金融資産をすべて「債券」と仮定するため、貨幣市場を分析することで同時に債券市場も分析可能(ウラオモテの関係)とし、分析対象としているのは債券を除く3つの市場です。

これら3つの市場はお互いに関連しています。例えば、

財市場で需要増加→貨幣市場で取引のための貨幣需要増加(=債券需要減少)→労働市場で生産のための労働需要増加

という相互関係が仮定できます。

また、貨幣需要が変化すれば利子率rも変化し、それがまた財市場の投資等に影響を与えるだろうことも想定できます。

これら3つの市場の相互関係を把握するための分析手法は、対象とする市場の範囲によって次のように分かれています。

45度線分析→貨幣市場(⇔債券市場)分析→IS-LM分析→AD-AS分析

という分析の流れと骨格、それぞれの分析目的をしっかりと押さえておきましょう。

◆45度線分析~財市場◆
投資Iを定数とすること(独立投資Io)により貨幣市場からの影響(利子率rの変化)を排除し、生産物やサービスなどの「財市場」のみを分析対象とする手法です。

これにより、財の需給が一致する点である「均衡国民所得Y*」が求められます。
この「均衡」という概念は経済学でよく出てきますので、意味するところを再確認しておいてください。

詳細はテキストを見ていただくとして、輸出入がないと仮定した閉鎖経済モデルでの総需要は、次のような関係式で表されることになります。

Yd = cY + Co + Io + Go
Y: 国民所得、c: 限界消費性向、Co: 基礎消費、Io: 独立投資、Go: 政府支出

右辺は、三面等価の原則のうち、国民所得を支出面からみた場合の需要項目です。
45度線である「総供給Ys = Y」と併せてグラフ化したのが下記です。

 

 

なお余談ですが、経済や財務・会計では、複雑に見える関係式を
y = ax + b
の形に単純化するのがコツです(財務レバレッジなど)。

ケインズは、国民所得を決定するのは供給ではなく需要であると主張しました。いわゆる、需要が供給を生み出すという「有効需要の原理」ですね。
ケインズの有効需要とは、実際の支出を伴う需要のことを指しており、総需要と同義です。

・需要>供給 ⇒ 品不足 ⇒ 生産量増加 ⇒ 国民所得増加
・需要<供給 ⇒ 売れ残り ⇒ 生産量減少 ⇒ 国民所得減少

という調整が働き、均衡国民所得に収斂していくと考えたわけです。

ケインズは、失業の原因は需要不足にあり、非自発的失業を解消するためには、政府支出等で有効需要を創出し、経済全体の需要不足を補うべきであるとしました。

ケインズ学派に対しては批判もありますが(例:マネタリスト)、現実にはしばしばケインズ的な総需要管理政策(財政、金融)が採用されています。

診断士試験でもケインズ学派の理論がベースであり、それに対するものとして古典派、新古典派、マネタリスト、サプライサイド経済学などが問われますので、まずはこのケインズのマクロ経済理論の基礎を理解しておくことが必須であると思います。

◆インフレギャップとデフレギャップ~完全雇用国民所得◆
労働、生産設備、土地などの生産要素が完全に利用され、実現しうる最大の国民所得のことを「完全雇用国民所得Yf」といいます。
つまり非自発的失業者がゼロの理想的な状態のことです。

上述の有効需要の原理のもとでは、必ずしも「Y* = Yf」とはならず、常識的に考えて何らかのギャップが生じるのが普通です。

Y*>Yf ⇒ Yd>Ys(総需要超過)=インフレギャップ発生 ⇒ インフレーション
・Y*<Yf ⇒ Yd<Ys(総需要不足)=デフレギャップ発生 ⇒ 失業者等が存在

政府としては、このギャップを克服し、Y*とYfを一致させることを目標として何らかの政策手段をとる必要があります。
さて、実現可能な政策手段にはどのようなものがあるでしょうか?

ケインズ的な立場では有効需要を調整することでギャップ解消を図ることになります。
そこで、先ほどの総需要の関係式「Yd = cY + Co + Io + Go」から考えるとどうなるでしょうか?

総需要Ydの傾き(限界消費性向c)を政策的に変化させるのは、生活習慣的な要素なので短期的には無理。
それでは切片を上下させることとしましょう。

しかしながら切片の中で、食費や住居費といった基礎消費Coは、限界消費性向cと同じく政策で増減させるのは困難ですから、短期的に政策的なコントロールができるのは、独立投資Ioと政府支出Goだけですね。

そこでとりうる政策手段は、
政府支出の増減
増減税
金融政策(緩和、引き締め)
が挙げられます。

◆乗数理論◆
政府支出や投資などの増減が、その増減額以上の変化を国民所得に及ぼすことを「乗数効果」といいます。
支出が次の支出を呼び、所得が増加し消費も増えるという「風が吹いたら桶屋が儲かる」(?)的なてんやわんや状態が、国中のあちこちで起きるようなものと思ってください。
当然ながら、必ず「乗数>1」です。

乗数理論は、均衡国民所得を実現するにあたっての市場メカニズムそのものといえます。

計算式の羅列になってしまうので、ここは足早に過ぎますが、テキストで下記の乗数の算出方法と結果を確認しておいてください。
なお、閉鎖経済だけでなく、開放経済の場合は限界輸入性向の概念が入りますので、そちらも併せて確認お忘れなく。

・投資乗数
・政府支出乗数
・租税乗数(定額税)
・均衡予算乗数

最後の「均衡予算乗数」は間違いやすいので気をつけてください。

政府支出の増加1兆円を、均衡財政を維持するために同額の定額増税でまかなう場合、国民所得はどう変化するか?

頻出論点ですので、ご自分で考えてみてくださいね。理解している方は秒殺のはず。

◆IS曲線の導出◆
やっとこさ、ここに辿り着きました。
45度線分析による財市場のみでの均衡に加え貨幣市場も対象とし、財市場と貨幣市場の同時均衡を分析するのがIS-LM分析です。
ここでは、IS曲線をどう導き出すかの理屈を整理しておきます。

IS曲線
テキスト等では、
財市場を均衡させる国民所得Yと、利子率rの組み合わせを表す曲線
と定義されています。

初めに読んだ時は何のことやらさっぱりわからなかった部分のひとつがこれでした。
国民所得と利子率? 財市場と貨幣市場を結び付けるロジックは何なのか?

まず必要な概念は「資本の限界効率ρ(ロー)」ですね。
財務・会計で学習した現在価値や割引率の考え方と同じなのですが、テキストには長々と計算式や説明が書かれていてわかりにくい。

乱暴ですが、私は「経営者は、資金調達コストである利子率より高いリターンが得られるならば投資を実行する」と単純化して理解していました。
ρは投資の予想収益率と同義です。「ρ>r」であれば投資するということですね。

よって、「利子率が低いほど投資は増加する」という利子率と投資の関係(減少関数)を捉えて、総需要の関係式を思い出せば、上記の定義が腑に落ちます。

「I = I(r)」という極めて単純な減少関数です。
利子率が下がれば、需要項目の投資が増加し、その結果、国民所得も増加するというロジックですね。
なぜすぐに理解できなかったのか、今となっては不思議ですが・・・。

ということで、上記定義を縦軸r、横軸Yのグラフで表すと、IS曲線は次のように描かれます。減少関数ですから、右下がりのグラフになります。

r (r0→r1) ⇒ I (I(r0)→I(r1)) ⇒Y (Y0*→Y1*)

というロジックが上下のグラフを比較することで理解できると思います。


 LMがないので片手落ちですが、このようにして、財市場と貨幣市場が繋がるわけですね。
財市場で国民所得が決まり、それが貨幣市場の貨幣需要に影響し、利子率が変動して財市場での投資判断にまた影響する・・・という相互関係にあるわけです。

なお重要なことは、この段階では物価水準の変動は無視していることです。
物価は、労働市場を加えた3市場の同時均衡を考えるAD-AS分析で検討することとなります。

どのような場合にIS曲線が左右どちらにシフトするか、上記の導出の過程を押さえておけばすぐにわかるはずです。

本試験までまだ時間がある現段階では、暗記より理屈で考えることを優先しておいた方が、対応力が高まります。この科目では、暗記は最後の手段です。

結局、目論んでいた貨幣市場とLM曲線導出までには至りませんでした、すみません。

ほんのわずかな部分だけの記事になりましたが、この科目を復習していくうえで、理屈で考えることの重要性を再確認していただければ幸いです。

必ず自分でグラフを書きながら問題を解いてください!

◆過去問◆
すでに過去問に取り組んでおられる方も多いとは思いますが、経済について「なんか嫌だなあ」という感覚を持っておられる方は、まず平成21年度と20年度の問題を全部解いてみてください。

ここ数年では比較的易しい問題なので取り組みやすく、出題論点がほぼこの50問で把握できます。

22年度のようなとんでもない問題はほとんどありませんので、まずはこの2年分を徹底的に理解しておくと、経済への苦手意識が少しは払拭でき、完成答練や模試に向け弾みがつくのではないかと思います。

この2年分を制覇したら、次は平成19年度と23年度を模試までにはやっておきたいところ。手ごわいです。
入手できれば18年度も。

繰り返し同じ論点が、似たような形式で出題されていることがわかります

最後に、古い過去問をひとつ挙げておきますので、正解を考えてみてください。

平成14年度第11問
IS-LM分析において、IS曲線は財・サービス市場の需給均衡から生じる利子率と所得との関係を表したものである。そのIS曲線をシフトさせる要因として、最も適切なものの組み合わせを下記の解答群から選べ。

a 減税
b 公共投資の増加
c マネーサプライの増加
d 利子率の上昇

[解答群]
ア aとb    イ aとc    ウ aとd    エ bとd

 

by こぐま



こんにちは。こぐまです。

ついに最後の科目に到達しましたね。これからが本番ではありますが、まずは多忙な毎日の中、7科目という膨大な内容を学習されたことに敬意を表したいと思います。

さて、昨日のふうじんの記事に始まり、来週初めまで「中小企業経営・中小企業政策」を集中的に取り上げます。
試験2日目の法務、情報、中小をよく暗記3兄弟と呼びますが、中小は中核科目のひとつであり、他の2科目とは位置づけが異なります。

何と言っても、他の士業にはない診断士の診断士たる所以の科目です。私は、得意というほどではなかったですが、好きな科目ではありました(本試験67点)。

が、趣旨はさておき、試験ですので60点を確保するための効率的な勉強を短期間でやらなければなりません。

まず今日は、「中小企業経営」についてです。

講義でもお聞きになっているように、前半の「中小経営」は中小企業白書から出題されます。
過去に名記事が山ほどあり、この科目の本質や学習の仕方は言い尽されていますので、それらをベースに、「中小経営」の導入編としたいと思います。

 

◆過去本試験データ◆
過去6年の科目合格率は下記グラフのように推移しています(クリックで拡大します)。

 

一目でおわかりの通り、ここ5年、難化と易化が交互にやってきています。
さて、平成20年度を起点に、科目合格率が「」を描くことになるかどうか・・・?

が、(あくまで推測ですが)出題者側の本科目重視の傾向は強まっているのではないかと思いますので、極端な変化はないものと思っておきましょう。

 

◆2011年版白書◆
今回の白書は、「震災からの復興と成長制約の克服」とあるように、「東日本大震災」の影響に多くのページが割かれています。

本文305ページ(昨年は197ページ)、図表は320個(昨年は199個)と、昨年に比べ大幅に厚くなっていますが、図表は一昨年の白書とほぼ同じボリュームです。

また、昨年は2部構成でしたが、今回は一昨年同様、3部構成(2009年は部ではなく章)に戻りました。

覚えるべき量が増えたのは事実ですが、逆に広い範囲を同じ問題数でカバーしなければならないので、オーソドックスな問題が中心で、マニアックな問題は少なくなるかもしれません。

白書を買うべきかどうか、とよく聞かれますが、個々人の判断と趣味の問題。どちらでもOK。

出題者側としては、「白書」を読ませることが試験の目的と思われますが、試験対策としては受験校のテキストで十分だと思いますし、全文を中小企業庁のHPからダウンロードすることもできます。
ちなみに私は「白書の重み」を知るために買いました。

また、独学の方であれば、
「スピードテキスト」(TAC)
「図解要説 中小企業白書を読む」(平成23年度対応版、同友館)
などがあります。

ただし後者は、要約してくれているのはありがたいのですが、図表を抜粋してそれらに連番を振っており、図表番号が白書とは異なるので、十分ご注意ください。

(※)受験校では案内されていると思いますが、白書(市販本)の一部訂正が発表されていますので、ご注意。グラフ自体が変わってしまっているものもあります。

 

◆今はさらっと◆
現段階ではあまり神経質にならずに、テキストの大筋と受験校が選び出した図表と統計をだいたい押さえておく程度で十分です。

一度に何でもかんでも脈絡なく覚えようとしないこと! 

細かいことを覚えたとしても完成講義の頃には忘れていますから・・・この科目についてはあまり焦らないほうが吉です。

講義とテキストである程度理解できたら、「中小経営」は過去問が使えませんので、やはりスピ問を解きながら出題形式や頻出論点を理解していくのが早道。

ただ養成答練までに、スピ問は一度通して解いておくとよいと思います。

 

◆必読ブログ◆
中小といえば、最も信頼度が高く役に立つのが、右側のブログリンクにあるNANAさんのブログNANAの元気が出る日記」です。
ご存知の方も多いと思いますが、念のためご紹介させていただきますね。

私も受験生時代、NANAさんのブログには大変お世話になりました。
現場で活躍されていらっしゃる診断士かつ特定社会保険労務士で、実務に基づいて的確で冷静な分析と解説をされており、迷える受験生の指針となるブログです。

白書や政策の勘どころや考え方、勉強方法などが山盛りのブログで、学習すべきポイントがすっきりと整理できます。

継続的にNANAさんのブログを読んでいると、冷静ながらも行間から中小企業支援に対する熱い想いが伝わってきて、「よし!中小、覚えるのつらいけど頑張るけんね!」という気にさせられます。
この科目が、得意とは言えないまでも「好き」になったのはNANAさんのお陰でもあります。

なお、直近では、NANAさんはブログで平成23年度第20問の不備を指摘し、診断協会に正解の訂正を認めさせた(←PDFファイル)方です。
まさに受験生の救世主!

昨日アップされた記事によれば、これから1~2ヶ月は中小経営・政策について多くの記事を書かれる予定とのことですので、要ブックマークです。

道場にも昨年、ご寄稿いただいており、またそういうチャンスがあればいいなと思っています。

 

◆図表の見方・捉え方◆
過去の道場記事で言い尽されていますが、図表を見る際に私が留意していたことをまとめてみます。

初学のこの時期は、
・受験校テキストを通読しつつ
サブタイトルを中心に
あまり細かいことには拘らずに
どんな状況になっているのか、白書は何を知らせたいのか

大まかな流れとして捉えるようにしていました。

①図表の内容や数値の推移と併せて、「~」で囲まれているサブタイトルをできるだけ覚える。
サブタイトルに含まれている数値や増減、傾向の説明は絶対に押さえておく。
③グラフの変化点(減少に転じた、逆転した等)は見逃さない。
④ある一定期間の傾向をイメージレベルで把握しておく(いつから上がって、横ばいになって、下がり始める等)。
⑤グラフに、増減や上昇・下降などの推移をおおまかに矢印で表現し、視覚化してみる(私の場合は、増加と上昇は、減少と下降はでグラフに矢印を加えていました)。
この記事にもあるように、自分の常識や感覚では違和感を持った数値や傾向をチェックし、その背景を理解する(または「こじつける」)。
大企業との比較の視点で数値を読む(有名な指標では付加価値率は、中小企業>大企業)。
⑧グラフの数値を押さえる際、約○%上昇した、約△割減少した、というように、おおよその割合を覚えておく(グラフに書き込んでおく)。


◆付属統計資料の変化◆

白書の最後に掲載されている「付属統計資料」からも出題されます。
これが数字ばかり並んでいて、本当に厄介。

私は、受験校から絶対に押さえるよう言われた統計表のみを試験直前に何度も確認し、や特徴を書き込みながら、頭に詰め込みました。

2011年版の統計資料を2010年版と比較すると、1表から18表まであることは同じですが、一部に集計方法の変更があり、下記のように連続性がなくなった統計があります

過去比較が必要な統計が少なくなった分(過去数値と絡めた出題はできないはずなので)、負担が少しは減るかも?しれませんね。
今年初めてこの科目を受験される方は、「あ~、そうなんだ」程度に思っていただければ結構です。

 

・「1表:産業別規模別事業所・企業数
・「3表:産業別規模別従業者数」の事業所ベースの数値

注記にあるように、昨年までのベース統計となっていた総務省の「事業所・企業統計調査」が「経済センサス-基礎調査」に名称変更されるともに、対象とする範囲なども変わったため、過去との比較ができなくなっています。

また、注記をよく読むと「産業分類」が2003年3月改訂のものから2007年11月改訂のものに変わったことが記されており、サービス業の分類が変更されています。

これらの変更で統計の連続性が取れなくなったため、従来とは異なり、単年度(2009年)のみの数値が記載されています。

 

・「5表:業種別の開廃業率の推移」の06~09年の開業率

06~09年の「開業事業所」の定義がそれ以前のものと変わったため、開業率推移に断絶が生じています(統計表では、注記で変更内容を説明するとともに、「04~06」と「06~09」の間を二重線で仕切ってそのことを示しています)。

ただし、廃業率の算出方法は従来通りですので、廃業率自体は連続性を保っており、引き続き過去比較が可能です。


◆とりあえずの結論◆

この科目、気になる方も多いとは思いますが、「中小経営」の部分については今はさらっと一度通してみて、グラフを眺めて、おおよその傾向と、何が起きている(いた)のか、何を言いたいのか、を理解する習慣をつけることで十分かと思います。

そして、徐々に白書の構成や論旨に慣れていくこと、どんな形式で出題されるのかをスピ問や答練で知っていけば、直前期の本格的学習に繋がっていきます。
私も2011年版は一読しただけですので、これから読み込んで直前期の記事に備えたいと思います。

直前期になればわかりますが、この科目は、スピ問、各答練、模試を何度も復習すること最大にしてほぼ唯一の有効な対策

それらで登場する図表や統計表(特に重複して出題されているもの)が、出題可能性の高い重要なものと考えることができます。

この科目は、6~7月にどれだけやり込めるかが勝負です。

by こぐま



こんにちは。こぐまです。

一次試験まであと119日です。
今日から8月4日までの中日程ガントチャート風に、しかも時系列を逆にしてみたのが下記の図です(クリックで拡大します)。

学習の(当面の)納期は一番左上、8月4、5日と決められています。

納期に間に合わせるには、逆算して各工程計画をしっかりと立て、進度管理しなければなりません。

クリティカル・パスを見つけたら、リソースの配分を変えることでボトルネックを解消し、学習計画の効率化を図る工夫も必要です。

飛び込みの急用で計画との差異が出ることも想定し、あらかじめバッファを織り込んでおく必要もあるでしょう。

学習の成果物を、それぞれの工程で作るべき部品や半製品と見立てて、ゴールから逆算して(左から右へ)各工程での学習内容を考えてみます。

◆①超直前期:模試終了~本試験◆
模試終了後、最後の1ヶ月間です。この期間は、受験校のまとめ講義以外は、次のことくらいしかできる余裕はありません。

しかし、8月4、5日の納期にはベストの「製品」を(ストレート生の方は)7つ引き渡さないといけないのです。

つまり、これ以前に相当程度まで完成させたものを調整する期間と位置付けられます。

1.模試復習
2.各答練(養成、完成、その他)復習
3.過去問復習
4.スピ問等復習

1ですが、例えばTACの一次模試の解答解説集は非常に分厚く、内容も大変充実しています。
試験終了時にすぐもらえますので、間違った問題やあやふやな問題をできるだけ早く復習し理解し直す必要があります。これだけで何日もかかります

2は、受験校のエッセンスが詰まっている材料ですので、この時期にも何回も取り組むことになるでしょう。

3は、すでに取り組んだ問題も多いですが、年度ごと、科目ごとに本番と同じ時間で解いてみて何点取れるのか、再確認が必要です。

4は、その人次第ですが、この時期でもまだまだ得るものが多々あるはずです。本試験問題を組み立てている「パーツ」が勢揃いしていますので、最後の最後まで仲良くしておきたい問題集です。
当道場には、ここまでやった人もいます。

ほぼ断言しますが、これ以上のことはできません。というか、たぶん、これらを完全にできる余裕も十分にはないでしょう。

他の教材に手を出すなどもってのほか、拡散して泥沼に陥るだけです。

模試後の超直前期はそのような時期だと考えておいてください。

◆②完成講義・答練:GW明け~模試◆
一つ手前の工程に遡ります。
いわゆる「怒涛の7週間」です。しんどいです。胸突き八丁の急坂です。

次工程である超直前期の上記状況から考えると、ここでは各科目を文字通り「ほぼ完成」させることが目標です。
納期に引き渡す7つの「製品」にめどが立ち、あとは微調整を残すのみという状態です。

そう考えると、模試を仮納期として学習計画を立てるのが、戦略的にほぼ自明。

この7週間、1科目1週間、本当に勝負の分かれ目です。
模試を仮納期とすれば、完成答練を「仮々納期」として、悔いが残らないよう勉強し尽くす時期です。

その週はその科目の磨きと仕上げの作業に集中し、他のことはできないと思った方がいいです。

また、本試験を意識して、自分がやりがちなポカミスを防ぐポカヨケを作り、完成答練で試してみて、仮本番の模試ではポカが起きないくらいまで備えましょう。

この時期、道場でも執筆陣を挙げて各科目の記事を用意し、受験生の皆さんにぴったり寄り添っていきます。

◆③GW:基本講義終了~5月6日◆
さらにもう一つ手前の工程に遡ります。ガントチャートの赤っぽい部分です。

今月後半からのこの期間、上記からおわかりの通り、比較的余裕のある最後の時期となりますね。

ここで、苦手科目をできるだけつぶしておかないと、この後、まとまった時間はそう簡単には取れないのは既述の通り。

基本講義で「材料」は揃いました。この材料を最終加工し、熟成に持って行く時期です。

熟成が不十分だと(苦手のまま残すと)、後工程で全体の進捗の足を引っ張り、最終納期に7つの製品を完成した状態で引き渡せなくなるかもしれません

道場理論では橋げたが完成している状態です。「半製品」くらいでしょうか?

次工程である怒涛の完成答練期を万全の体制で迎えたいですね。

今日お伝えしたかったのは、ここです

この大事な基礎固め最後の工程を、明確な完成目標なく漫然と過ごしてしまうと、「怒涛の7週間」の坂を上位で上りきることは難しいです。

それぞれ予定をもう考えていらっしゃると思いますが、どの科目のどの範囲を、何を教材に復習するか、くらいまでの日次計画を立て、実行していきたいところです。
本当に「黄金期間」です。

今一度、ご自分のGW学習計画を、この週末にでもじっくり考えてみてはいかがでしょうか

これからが本当に辛く長い道のりとなりますが、誰かが言っていたように・・・

坂の上には雲がある

by こぐま



こんにちは。こぐまです。

TACストレート本科生の方は、間もなく経営法務の養成答練ですね。
法務Week最後の今日は、答練直前用のチェック問題特集としました。

これは、昨年の一次模試や本試験の際、最終見直し用としてノートに書き留めておいたメモから抜き出して加工したものです。

覚えては忘れ、覚えてはまた忘れの連続で、間違えやすい論点をつぎはぎながらノートにどんどん書き込んで、これらを何度も見返し、忘れていた場合はテキストやスピ問に戻り理解し直すようにしていました。

特に法務のスピ問は、汲んでも尽きぬ泉のように解説が深く、どれだけ読み込んだかわかりません。
また、組織再編などは絵を描きながら頭に焼き付けていった感じです。

その結果、徐々にですが、各論点が頭の中で体系化され始め、模試の頃には安定して得点できるようになり、本試験では1マークミスの96点を取ることができました。

カッコ内の言葉がすぐに出てくるかどうか試してみて、もし曖昧な点があった場合は、大急ぎで答練前に周辺知識も含め再確認してください。
カッコをドラッグすると解答が出てきます(ふうじんスタイル)


◆民法◆

1.債務不履行の態様は、履行(遅滞  )、履行(不能  )、(不完全  )履行の3つに分けられる。
2.金銭消費貸借契約は、当事者一方のみが債務を負担する(片務 )契約であり、金銭の受け取りで成立する(要物 )契約であるとともに、利息が発生する(有償 )契約でもある。
→典型契約の中で特殊な位置づけ
3.双務契約の危険負担には(①債権者 )主義と(②債務者 )主義があり、民法では特定物売買の場合は(①債権者 )主義が採られているが、特約により(②債務者 )主義を適用することが可能である。
→売買の場合、債権者は売主か買主か?
4.物権の代表的な権利は(所有権 )である。
→担保物権も重要論点
5.民法では相続人の生活安定や平等を確保するために、被相続人の遺言にかかわらず相続財産の一定部分を、兄弟姉妹を除く法定相続人に留保する制度を(①遺留分 )という。例えば配偶者や子の(①遺留分)は相続財産の(2分の1  )である。
→民法の特例「中小企業経営承継円滑化法」に留意(中小企業政策)

講義ではあまり時間をかけない分野ですが、債権と物権の比較、瑕疵担保責任、保証と連帯保証、不法行為、各種契約の種類なども重要な論点ですし、生活にも密着しているので、どこかで時間を取って集中的に学習しておくとよいと思います。


◆会社法◆

1.会社法上の大会社とは、(資本金    )5億円以上または(負債        )200億円以上の株式会社である。
2.大会社は、(会計監査人)の設置が必須である。
→「債権者」の視点
3.公開会社は、(取締役会 )の設置が必須である。
→「株主」の視点
4.大会社かつ公開会社は、取締役会とともに(監査役会     )または(委員会       )の設置が必須である。
→社会的存在が大きいため、機関重装備
5.取締役会設置会社(委員会非設置)は、(①監査役      )の設置が必須である。ただし、非大会社かつ株式譲渡制限会社の場合は、①に代えて(会計参与      )を置くことができる。
→後半は例外規定
6.会計監査人設置会社(委員会非設置)は、(監査役      )の設置が必須である。
7.監査役会設置会社は、(取締役会     )の設置が必須である。
8.監査役の任期は原則(4     )年であり、解任するには株主総会の(特別    )決議が必要である。
→監査役の独立性重視
9.取締役の利益相反取引には(①直接取引 )と(②間接取引 )があり、自己のための(①直接取引 )の場合は(無過失 )責任である。
10.会社法上の計算書類とは、貸借対照表、損益計算書、(株主資本等変動計算書)、(個別注記表 )のことである。
→計算書類「等」の場合は、あと二つあり
11.取締役会設置会社は、計算書類を株主総会の日の(2週間 )前から本店に備え置く必要がある。

JCこの記事のように、「経営者」、「株主」、「債権者」それぞれの視点から会社機関のあるべき姿をイメージして、覚えるようにしていました。

委員会設置会社は別物として考え、会計監査人、監査役の設置を中心に機関設計を覚えると案外、理解しやすいです。

過去問では、H18-2、H19-4等を繰り返し解いて読むことで、機関設計の大枠を捉えられるようになると思います。

 

◆組織再編◆

1.対価の柔軟化により、親会社の株式を消滅会社の株主に交付することで当該会社を吸収合併する手法を(三角合併 )という。
→H19-5を使って理解を深めてください
2.純粋持株会社など、完全親子会社の関係を作るための組織再編の手法としては、(①株式交換 )と(②株式移転 )がある。(②株式移転 )の場合、完全親会社自体を新たに設立することになり、新設会社は(③株式 )会社に限られる。また(①株式交換 )では、(③株式  )会社だけでなく(合同  )会社も完全親会社になることができる。
→H19-16の事例問題が基本論点です

下記の表をご参照。
過去問では、上記以外にも、H20-4、H21-1・2などの良問があります。
株式交換や株式移転は図を書きながらスキームを理解してください。


◆内部統制◆

1.金融商品取引法により、上場会社は有価証券報告書、半期報告書、四半期報告書等と併せて(確認書           )を(内閣総理大臣   )に提出することが義務付けられている。
2.内部統制の4つの目的とは、業務の(有効 )性・効率性向上、(財務報告  )の信頼性確保、事業活動に関わる法令等の遵守、(資産の保全 )である。
→「6つの基本的要素」もお忘れなく

今後、資本市場関連は出題が増えそうな分野ではないかと思います。
東証マザーズや大証・新JASDAQ(スタンダード、グロース)の上場審査基準の比較、ディスクロージャー関連法制、公開買付(TOB)なども押さえておく必要がありそうです。


◆持分会社等◆

1.合資会社の社員の数は(2        )人以上であり、(直接無限 )責任を負う社員と(①直接有限 )責任を負う社員がいる。出資形態には合名会社と同様、(②財産 )出資、(労務 )出資、(信用 )出資があるが、(①直接有限 )責任社員は(②財産 )出資のみが認められている。
2.有限責任事業組合(LLP     )の設立に必要な出資者の数は(2       )人以上であり、最低出資金は(2         )円である。法人格は(ない       )。
→合同会社(LLC)は頻出、対比して覚えること(H21-16等)

組合制度は、中小企業経営・政策で最重要の論点のひとつです。


◆倒産法制◆

1.民事再生法における会社の資産評価の方法は当該企業の(清算   )価値、会社更生法では(継続企業 )価値による。
→この違いが何に由来するのか、破産法とも比較して理解してください
2.会社更生法では、抵当権付き債権と質権付き債権は(更生担保 )権になり、担保実行が制約され減免対象にもなるが、民事再生法では(別除     )権として扱われ、担保権者は自由に権利を行使できる。
→会社更生法のほうが強力な手続きだが、費用面と迅速さにおいて民事再生法が中小企業向き

近年、倒産法制は頻出論点になっています。かなり特殊な問われ方もしますが、「再建型」「清算型」に大別し、3つの特別法(民事再生法、会社更生法、破産法)と会社法上の特別清算のそれぞれの特徴を比較して表にまとめてみると頭に入りやすいと思います。


◆知的財産権◆

1.特許の要件は、(産業  )上の利用可能性、(新規   )性、(進歩   )性である。
2.特許権者が特許を保持し続けながら、他人にその実施権を与えるライセンス契約には、(専用実施  )権と(通常実施 )権とがある。
3.特許権の法定通常実施権には、(職務  )発明のケースと、(先使用  )による通常実施権などがある。
4.会社の業務範囲に属するが従業員の職務に属さない発明を(業務  )発明という。
5.秘密意匠制度とは、登録日から最長(3    )年を限度として意匠を秘密とすることができる制度である。なお、秘密にする期間は意匠権の存続期間である(20    )年に含まれ(る      )。
6.商標の先使用権が認められるためには、他人の商標(①登録出願  )以前から、不正競争の目的ではなく、当該商標の(①登録出願  )の際にその商標が自己の商品や役務を表示するものとして(需要者 )の間に広く認識されていることなどが必要である。
7.地域ブランドの保護のために導入された(地域団体    )商標の登録要件のひとつとして、複数都道府県で知られている程度の(周知性 )の要件がある。
8.産業財産権のうち、実体審査を行わない無審査主義を採っているのは(実用新案権   )である。
9.不正競争防止法に基づく営業秘密の要件として、(秘密管理性  )、(有用性        )、(非公知性     )の3つがある。
10.著作権には、(①著作財産 )権と(②著作者人格 )権があり、(②著作者人格 )権には(公表        )権、(氏名表示     )権、(同一性保持 )権の3つの権利がある。
11.コンピュータープログラムは、知的財産権として、(特許       )法、(著作権         )法、(不正競争防止 )法の保護の対象となる。


◆その他◆

1.国際取引において、海上輸送の場合の船舶手配、海上運賃、保険料を買主が負担する場合、インコタームズでは(FOB  )条件という。

 

いかがでしたでしょうか?
簡単過ぎて役に立たねーな、くらいに思っていただければいいのですが。

串刺しタテヨコ・マトリクスでまとめて記憶した方がよい論点が多いですが、出題内容によっては、その中のパーツだけを取り出して正誤を判断しなければならないような問題もあり、知識の正確な出し入れが要求される科目だと思います。

とにかく、忘れても繰り返し覚え直すことにより、会社機関設計や知財等は長期記憶化が可能になるはずです。
47歳のおっさんでも何とかなったんですから、大丈夫

私の場合は、組織再編がどうしても混同し易かったため、受験生時代、wackyこの記事に載っていた表を拝借し、下記のように自分でアレンジして、上述のノートに貼り付けて本試験10分前まで見返していました(表はクリックで拡大します)。

また産業財産権についても、下記のような比較表を作って頻出論点を目に入れるようにしていました。

 

【組織再編】

 【産業財産権】

 

おおもとは手書きでぐちゃぐちゃになっていたので、エクセルで打ち直しました。 →  組織再編・産業財産権
自分にわかるように作っていたので見にくいとは思いますが、役に立ちそうであればこれに加筆修正しながらお使いください。

それでは、養成答練、自分の目標を定めて、頑張ってください!

by こぐま



こんにちは、こぐまです。

今週、アップルが17年ぶりの配当再開と自社株買いの実施を発表しました。故スティーブ・ジョブス氏がCEOであった期間は、研究開発、製品開発へ資金を投入することを優先し、無配を続けていましたが、大きな方針転換が行われました。

このニュースを診断士試験の観点から見て、アップルの置かれている状況を「妄想」してみました。

 

◆ファイナンス理論◆

 □過去問から

まず、先週の「財務・会計 橋げたの構築・財務編(下)」のMM理論で言及した平成23年度第17問の設問2をご覧いただけますか?

要約すると、

完全市場であり、税金や取引コストが存在しないという前提で、保有している現金全額を配当した場合と当該現金で自社株買いを行った場合、それぞれにおいて既存株主が得る価値に与える影響はどう異なるか

を問う問題です。

問題の条件は、現金1,000万円、固定資産9,000万円、全額自己資本(1億円)、現在の株価は100円、発行済み株式数は100万株です。

 

 

現金配当の場合
1株当たり配当金は1,000万円÷100万株=10円で、株価は100円から90円に下がります(設問1)。いわゆる「配当落ち」です。
結局は配当金10円が株主の手元に入るため、株主にとってのトータルの価値は90+10=100円で、配当前の株価100円と同じです。

自社株買いの場合
1株100円で自己株式を買い戻すという前提ですので、1,000万円÷100円=10万株を取得することになり、発行済み株式数は90万株に減ります。
自社株買いにより自己資本が1億円から9,000万円へ減少しますが、株式数も減っているので、株価は9,000万円÷90万株=100円で変化ありません。
よって、株主にとっての価値は自社株買い前と同じです。

つまり、現金配当の場合も自社株買いの場合も、株主が得る価値に変化はないということになります。
これは、「資本構成に変化がない限り、配当政策は株主価値に影響しない」というMM理論のひとつです。

 □配当は必要?

この問題をベースにして、MM理論を逆用しながら今回のアップルの配当政策変更について考えてみましょう。

現実には受取配当金には所得税がかかりますね。ですから、上記のMM理論は厳密には成立しません(株主価値は下がります)。
つまり株主から見れば、成長を続けている(株主価値が増大している)会社から配当をもらっても、税金やその他関連費用分だけ損ということになりますね。

配当せずにその分、内部で研究開発などに投資して成長に結びつけ、利益を出して株主価値をさらに上げて欲しい、ひいては株価を上げて欲しいというのがファイナンス理論では合理的な考え方です。

アップルが長期間、無配であったのはそういう背景があったためと考えられ、現実に新規投資を続けることで新製品やサービスを開発し急成長を遂げました。
そして株主は、アップルへ資金を提供したことの見返りとして、株価の上昇益(キャピタル・ゲイン)を得たわけです。

マイクロソフトやグーグルも同様で、成長段階にある企業は配当等で社外流出させることなく、獲得したキャッシュを投資に回し、さらなる成長を実現することにより株主価値を向上させるというのがファイナンス理論の定石です。

配当を重視する日本の伝統的な経営や株主の考え方とは相当、違いますね。

 

そのアップルが配当を再開するということは、何を意味しているのか?

 

報道によれば、手元現預金が8兆円と大幅に積み上がっているため、株主還元にも応じていくとのことです。株主還元策は短期的には歓迎され、株価も上がるでしょうが、敢えて意地悪い見方をすれば、成長の源泉となるべき投資先が見出しにくくなってきているのではないか、とも捉えられます(そういう指摘をしている報道もあります)。

新規の投資先が減って現預金を貯め込むなら、そのお金を還元してほしいという声なき声(株主の圧力)がかかってきているという事情もあるのかもしれません(邪推です、念のため)。

今日の記事のテーマは企業経営理論ですが、たまたまアップルのニュースに接し興味が湧き、過去問から関連するファイナンス理論を引いてみました。
企業価値や資本構成など、今年の二次試験で問われてもおかしくない論点でもあると考えたためでもあります。

こういう見方をしてみると、現実にはありえないモデルですが、財務政策を検討するための基礎理論として、MM理論も役に立つのかもしれません(先週の前言撤回)。
だから、診断士試験でも繰り返し出題されるのかも?

 

◆企業経営理論◆

では、企業経営理論の見地では、このアップルの決断はどう考えられるでしょうか?

今までは、スティーブ・ジョブス前CEOのもと、投資に次ぐ投資を行い、ご存じのような革新的な製品やサービスを世に送り続け、右肩上がりの急成長を実現してきました。

しかしながら、製品開発に鎬を削り、研究開発に巨額の資金を投じて、激しい競争を繰り広げている世界です。
消費者のニーズや技術革新に対応して、自社の製品・サービス群も短期間のうちにめまぐるしく変化していきます。

 □製品ライフサイクル

企業経営理論の重要な論点の一つに「製品ライフサイクル」がありますね。
製品は、「導入期→成長期→成熟期→衰退期」という各段階を経て最終的に市場から消えていくというものです。

 

アップルの製品・サービス群は成長期にあると多くの人が考えていると思います。
しかしながら、上述のように意地悪い見方をすると、徐々に成長が鈍化し、成熟期にさしかかっていて次の成長のための投資先がなかなか定めにくくなっているのかもしれません。

 □PPMで考えると

製品ライフサイクルと経験曲線の理論を基礎にしているのが、「PPM(Product Portfolio Management)」です。

ご理解されていると思いますが、PPMのマトリクスでは、
問題児→花形→金のなる木
へと、事業や製品の位置づけが動いていくのが理想です。

PPMは、多角化した事業や製品の管理に使用され、特にキャッシュの出入りに着目し、最も有効と思われる資金配分を行う目的で開発されたものです。

 

「花形」の製品については、市場シェアも高いですが、成長率も高く、必要とする投資や販売費用も多額に上り、キャッシュの流入も多い代わりに流出も多いとされます。

「金のなる木」の製品は、市場シェアは高いですが、成長率が頭打ちとなっているという位置づけですね。シェアが高いのでキャッシュの流入は大きいです。一方、市場が成熟段階にあるため、投資などのためのキャッシュはそれほど多くを必要としないと考えられます。

「問題児」の製品は、成長率が高く多額の投資を必要とします。一方、市場シェアはまだ低いため、流入するキャッシュはどうしても少ないです。将来、「花形」にするべく、「金のなる木」から得た資金を投じて育成していくという位置づけです。

 

アップルは「花形」の製品を多く持っていると同時に、将来を担うであろう「問題児」も育成しているはずです。

少なくとも今まではそうだったはずで、だからこそ敢えて無配を続け、ライバルを圧倒するために新事業や新製品開発のための莫大な投資を行っていたわけです。また、そのような企業戦略が株主に支持されていたと思います。

しかしながら、花形製品が徐々に「金のなる木」へ移り始め、「花形」や花形候補の「問題児」がなかなか増えないのかもしれませんね。

その結果、現預金がこれだけ膨らみ、企業としては、配当や自社株買いなど株主への還元策へキャッシュを振り向け始めざるを得なくなっているという見方もできなくはないです。
アップルにも転換期が訪れているのかもしれませんね。

天下のアップルを材料に、ただの一診断士の卵がこんなことを言うのも噴飯ものですが、せっかく習った理論や知識を使って「妄想」を羽ばたかせてみるのもこれまた自由。

 

◆GWへ向けて◆

さて、TACストレート本科生の方は、来月には全7科目の基本講義を終了することになりますね。
ここまでくると、企業経営理論と他科目とが有機的に関連していることが実感できていると思います。

今回は、脱線気味でしたが、企業の成長戦略と配当政策とを結び付け企業経営理論と財務・会計を合わせた記事としてみました。

また、経済や運営管理、中小などとの関連も深い科目です。
例えば、次の過去問は別科目のような問題です。

H18-8   →   中小(産業集積)
H19-3 → 経済(生産数量や費用構造の変動が企業の競争状況に与える影響)
H20-1   →   運営管理、財務・会計(ガントチャート、線形計画法、待ち行列理論、DCF法等)

 

現在は、講義中の科目に集中するのがベストですが、もし自信がまだないのであれば、来るGWを有効に使うためにも、財務・会計に加え、企業経営理論の主要論点を自分の言葉で理解し説明できるレベルになっているかどうか、再確認してみてください。

GW前までに、あやふやな論点は、テキスト、スピ問等を使って攻略しておき、GWは運営管理や経済、情報、法務など、もう忘れかかっている科目にも集中して取り組みたいところです。

 

◆収穫逓減?◆

重要科目と申し上げるわりには矛盾したことを言いますが、試験テクニック的には、企業経営理論は投入したリソース(時間)とリターン(点数)の効率があまり高くない科目だと思います。
どんなに頑張っても80点以上は非常に困難50点台からせいぜい75点くらいまでの範囲に収まってくるのではないでしょうか?

この科目を苦手としていた私の負け惜しみかもしれませんが、やればやるほど点数が上がる他の6科目と異なり「収穫逓減」の性格を持った科目のように思います。

従って、基本的な論点をカバーしたら、過去問でこの科目独特の言い回しや用語選択肢の消去法などに慣れることを中心とし、むやみに時間をかけることなく、その分は他の科目へ投入した方がよいと個人的には考えています。

さて、来週は1週間、各執筆陣による「経営法務」シリーズをお届けする予定です。

by こぐま



こんにちは。こぐまです。

先々週に引き続き、財務編(下)です。
橋げたの早期構築を目指して、今回も基本論点に絞りたいと思います。また、少し古いものもありますが、当該論点に関係する過去問を参考として示すようにします。

財務編(上)は、会計と財務の間に位置する重要論点でしたが、今回はMBAのファイナンス理論をベースにした論点が多くなります。
一次、二次とも重視されている分野ですので、二次試験も少し念頭に置いて理屈中心の説明をしたいと思います。

◆資本コスト(資金調達)◆(H19-14、H20-14・16、H22-17)

前回、財務・会計はカネという観点で経営者の意思決定を助けるためにあると申し上げました。
営業活動や投資を行うために必要な資金をどのように調達すべきか、という意思決定に重要な考え方が「資本コスト」です。

資金調達の方法には、
①借入金や社債等の有利子負債
②株式発行による株主資本
の2通りの調達源泉があります。

企業側から見た調達コストは、それぞれ
①支払利息の負債コスト
②配当等の株主資本コスト
に分けられ、資本コストはこの組み合わせで構成されます。

一方、このコストを資金提供側から見ると、
債権者が求めるリターン
株主が求めるリターン
ということができます。

 

 

これらの資本コストの計算方法が、出題される基本的な論点です。

負債コスト
これはわかりやすいですね。有利子負債の利子率です。あらかじめ利子率は定められ、債権者に対してその支払いが約束されているものです。

株主資本コスト
上記で「配当」と書きました。目に見えるコストは、獲得した利益から株主に分配される配当金ですが、実はそれ以外のコストに株式価値の変動があります。つまり、株価の上昇による差益ですね。株主側から見た場合、前者をインカム・ゲイン、後者をキャピタル・ゲインといいます。
ここで、株価が上がってもコストとして会社から資金が流出するわけではないんじゃ?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

逆に株価が下がった場合のことを考えてみましょう。株主が期待していたリターンを得られないと判断した場合、より高いリターン(期待収益率)を求めて、その会社の株式を売り、他の会社の株式へ乗り換えるという行動を取ります。そうすると株価は下落し、既存株主の資産価値を落としてしまいます

また、企業側から見ても、株価の下落により、株式での資金調達が難しくなるほか、調達コストも上がることとなります(株価が半分になったら、同額を調達するためには2倍の株数を発行しなければなりません→将来の配当金負担が増えることになります)。

つまり、株主は投資する見返りとして、配当金以外に株価の上昇によるキャピタル・ゲインを求めており企業側から見ると、株価を上昇させるための不断の努力が必要ということであり、本質的にはコストに他ならないということができます。

このあたりが、経常利益や税引後当期利益で会社数値を判断する「会計」と大きく異なる点であり、なかなか腑に落ちにくい点ですが、ファイナンス理論の起点となる論点です。

では、どうやってこのように曖昧な株主資本コストを数値として算出するのか?
診断士試験で出題される手法は、次の2つです。計算式はテキストで確認してください。

  • 「資本資産評価モデル(CAPM)」
  • 「配当割引モデル(DDM)」「ゼロ成長モデル」「定率成長モデル」があります。

(*)CAPMのベータ値は、上場会社であればブルームバーグのサイトで調べられますので、自社のベータ値がいくらかを調べてみるのも一興です。

 

前置きが長くなりましたが・・・
「資本コスト」とは、負債と株主資本、それぞれの調達源泉によるコストを加重平均して算出したものです。
これがWACC(Weighted Average Cost of Capital)ですね。

負債コストと株主資本コスト、どちらが高くつくか、もうお分かりですね。
資金提供者として、受け取れる将来の収益の不確実性(リスク)は株主のほうが高いですよね。配当は約束されていませんし増減もします。何より将来の株価がどれくらい変動するか、まったくわかりません。
株主としては、一定の利息支払いを約束されている債権者より高いリターンを要求するのは当然のことです。

負債コストである支払利息には法人税の節税効果(タックス・シールド)もあります。
つまり企業側から見れば、本質的には株主資本コストのほうが高いということになります。会計の考え方ではなかなか馴染めない結論ですが、これがファイナンスの考え方の根本です。

◆資本構成◆(H19-17、H20-18、H21-15)
資本構成とは、負債と株主資本の割合のことを指します。二次試験で必ず出題される経営指標分析の問題において、安全性を説明する際に「資本構成が脆弱」とか「資本構成が不安定」というように使います。端的には自己資本比率で表されます。
資金調達における負債の利用のことを「財務レバレッジ」と呼び、負債比率で表されます。
株主資本が小さくても負債を利用することにより、新たな事業ができるというような意味合いでレバレッジ(てこ)と呼んでいます。

財務レバレッジが大きいほど(負債の利用度が高いほど)、損益のバラつき(リスク)が大きくなります。
財務レバレッジの計算式を見ればわかるとおり、財務レバレッジが大きいほど、ROAの変化がROEの振幅幅に与える影響が大きくなり、これを「財務リスク」と呼んでいます。

経営者への助言という観点で考えた場合、「最適な資本構成はどういう比率か」ということになります。
伝統的な考え方では「最適資本構成は存在する」です。負債の利用が財務リスクに影響するため、平均資本コストを最低にする負債の比率があるはず、という考え方です。しかしながら、現実には様々な外的・内的要因が複雑に絡み、「これ」というひとつの解を示すことは困難です。

一方、診断士試験でよく出題されるのが、経済学者のモジリアーニとミラーによる「MM理論」、ある一定条件のもと、負債の利用は平均資本コストには影響せず、平均資本コストは常に一定であり、「最適資本構成は存在しない」というものです。
株式の完全取引市場が前提で、法人税を無視していますので、現実的に適用できる理論といえるかどうか? また、負債を極端に増やせば、倒産するリスクも高くなると考えるのが普通です。

一次試験ではH23-17で配当政策による株式価値への影響が問われ、MM理論は出尽くし感もありますが、診断士試験では好まれているようですので、過去問を使って命題と論点を理解しておいてください。

◆投資評価(資金運用)◆(H18-13・15、H19-16、H20-23、H21-16)
一次試験でも二次試験でも頻出の、ファイナンスとしては最重要の論点です。次の企業価値の論点にも繋がっていきます。
設備投資、企業買収など、投資を行うことは企業の事業拡大と成長のために不可欠な手段です。その意思決定をどういう手法で行い、何を実行可否の判断基準とするか、が重要なポイントです。

投資評価の方法には次のようなものがあります。テキストには必ず載っていますよね。

  • ・回収期間法
  • ・会計的投資利益率法
  • 正味現在価値法(NPV法)
  • 内部収益率法(IRR法)
  • ・収益性指数

それぞれに長所、短所があり、時間価値を考慮しているという点で、試験ではNPV法とIRR法が重要です。収益性指数はNPV法の変形で、出題されたことがありますので、算出式は覚えておいたほうがよいと思います。

一番優れていると言われるのはNPV法ですが、現実の世界では、将来のキャッシュフローを現在価値(PV)に割り引くための割引率を決めることが難しいという欠点があります。
ここで、上述の資本コストを思い出してください。
資金提供者である債権者と株主が企業に求める収益率は何だったでしょうか?
WACCですね。

あくまでWACCは、資金提供者側から見れば、このハードルは超えて欲しいと考える収益率です。
ということは、新しい投資を行う際、企業としてはこの収益率以上のリターンが必要となりますね。
よって、投資評価の際、将来CFをPVに割り引くための割引率は、WACC以上であるべきです。将来CFのPVから投資額のPVを引いた正味現在価値(NPV)がプラスであれば、その投資は実行という判断をします。

実際の試験問題では割引率は設定されていますが、本質的な考え方を理解しておくと二次試験にも役立つと思います。

IRR法は、NPV=0となる割引率(内部収益率)が高い方の投資を選択するというものですが、投資規模を考慮しない、複数の相互排他的投資案において優先順位が付けられない場合がある(「価値加法性」の問題)、将来CFに正と負の数値が含まれる場合にIRRが複数存在することがある、実数にならない場合がある、等の問題点を含んでいます。
上記のNPV法と同様、IRRがWACCより大きいか小さいかが投資の判断基準です。

IRRを算出させる問題が出た場合、毎年のCFが同額であれば、そのPV合計額を毎年のCFで割って年金現価係数を算出し、補間法でIRRを求めることができます。上記グラフでは、IRRは6%と9%との間のどこかにあることがわかります。

一方、毎年のCFが同額ではない場合は、試行錯誤してIRRを算出せざるを得ませんが、手計算では面倒なので出題はされないと思います。
古い過去問ですが、H15-16が典型的なIRR法の問題です。ご参考までに。

将来CFを年度ごとに算出しなければならないような問題の場合、与えられた条件で簡便的なCF計算書をさっと作ったほうがベターと思います。
この計算は二次試験でも超重要ですが、これまた案外、間違えます。
将来CFの計算さえ正しく行えば、ほぼできたも同然
特に、取替投資では、旧設備の売却損による法人税の節税効果がプラスCFとなるので、織り込むことをお忘れなく。

T○Cでは、CIF、COFという言葉を使って、CFの図を使う解法が用いられていますね。面倒でも図に書いてみる、これはわかりやすく間違いにくい方法だと思います。

◆企業価値◆(H17-12、H19-17、H22-12・14)
企業が生み出すキャッシュフローの現在価値の合計が企業価値であり、債権者にとっての価値である「負債価値」と株主にとっての価値である「株主資本価値」の合計です。

「企業価値=負債価値+株主資本価値」

企業価値の算出方法で出題頻度が高いものには、DCF(ディスカウント・キャッシュフロー)法を使った次の2つの方法があります。

負債価値と株主資本価値を別々に算出し合計する
債権者の収益は利息、株主の収益は配当金です。上述の配当割引モデルを使ってそれぞれの価値を算出します。

負債価値=支払利息÷負債コスト(利子率)
・株主資本価値=配当金÷株主資本コスト

FCF(フリー・キャッシュフロー)を資本コスト(WACC)で割り引く
フリー・キャッシュフローの概念は理解しておられますか? いろいろな説明の仕方が存在しますが、ここでは、資金提供者にとっての企業価値という観点から、「債権者と株主が自由に使えるキャッシュである」と定義しておきます。「債権者と株主に自由に配分できるキャッシュである」と言い換えることもできますね。利息支払いや借入返済、配当金支払の原資となるものです。
また、FCFは調達方法には左右されません。
FCFは下記計算式で導き出されますね。重要な式です。一方、この記事のようにP/Lから導き出すことも可能です。

「FCF=税引後営業利益(NOPAT)×(1-法人税率)+減価償却費-設備投資額-運転資金増加額」

そして企業価値を算出する式は、
「企業価値=FCF÷WACC」
ですね。

なぜWACCで割り引くのか?
それは、上記の資金調達と運用で書いたように、債権者と株主が企業に要求する最低限の収益率(ハードルレート)だからです。

経営者は、企業価値を上げるために、FCFをできるだけ大きくすること、または/かつ、WACCをできるだけ小さくすることが求められることになります。

 

さて、FCFの計算式でNOPATという会計にはない利益概念が出てきました。なぜ経常利益ではないのでしょうか?
それは、経常利益だと、債権者に支払う支払利息が差し引かれてしまっているからです。しかし、支払利息は債権者の収益となるキャッシュフローでしたね。

企業価値の計算式をご覧ください。分母のWACCは、負債コストと株主資本コストの加重平均です。つまり、分母には利子率が含まれているということです。
従い、分子であるFCFにも債権者の収益である利息が含まれていないと、分母と分子が対応しません
そのため、FCF計算には営業利益を使い、それに法人税がかかるとみなしているわけです。

 

上記どちらの方法で算出された企業価値も「時価」です。企業買収を検討する場合に、被買収企業の値段がいくらか、提示された買収価格は高いのか安いのか、などの意思決定を行うために必要な考え方であることを付け加えておきます。

◆ポートフォリオ理論(投資リスク)◆(H20-19・20、H21-17・18、H22-16)
ハイリスク・ハイリターンという言葉があるように、リターンにはリスクが必ず付きまといます。
投資対象によって、リスクとリターンの関係は異なります。診断士試験では株式等の証券投資に関する問題として出題されることが多いようです。

リターン
投資の予想収益率は、将来起きる事象によって変化し、問題ではその確率が示されています(確率の合計は当然100%)。
提示されている予想収益率と確率をかけたものの加重平均値が、その投資に関する「期待収益率」と呼ばれるもので、二次試験でも問われる重要な考え方です。
数学の期待値の考え方と同じですね。

リスク
自分の予想からどれだけぶれるか、の変動がリスクです。
つまり、期待収益率からのバラツキの度合いでリスクの大小を測るものです。
このバラツキを数値としてあらわすのが、「分散」「標準偏差」です。

一次試験で出題されることが多いのは、異なる2つの証券を組み合わせて投資し、個別証券の価格変動が異なることを利用してリスクを低減する効果を狙うポートフォリオの考え方です。
標準偏差(x軸)と期待収益率(y軸)のグラフで、2つの証券の組み合わせによるリスクとリターンの遷移が表されています。

複雑な計算も含まれるため、上記に示した過去問以外では、スピード問題集」の第27問(これは非常に良い問題)の解説をよく読み込んでみてください。共分散や相関係数まで一連のポートフォリオ理論に関する基本を学ぶことができます。

 

3回に渡り、「財務・会計」の基本論点をまとめてみました。どちらかというと基本的な考え方を中心に説明したつもりです。これは、二次試験にも通じる考え方だからです。ただ、今回は長すぎましたね・・・

道場メンバーも昔から口を酸っぱくして繰り返していますが、この科目の重要度と難しさは年々増しています。ガツン!とやって一通り基本論点を理解できたら、あとは練習あるのみです。私は得意にしていたほうですが、それでも2週間も離れると、がくっと目に見えて力が落ちていました。わかってるつもりなのに、「手が動かない」のです。

二次試験に向けての勉強では、隙間時間には財務・会計のスピ問を読み直していました。
実務補習中も、一次テキストを参照していました。そして、今まで書いてきたような内容がいかに現場で重要か、改めて痛感しています。そういう論点を中心に書かせていただきました。

現時点で、すでに過去問をコンスタントに6~70点以上、取れる方は、余裕があれば事例Ⅳだけは少しずつ手をつけ始めてみてもいいかもしれません。
つまり財務・会計が得意な人は、この段階からライバルに差をつけやすい、というのが結論です。

By こぐま



こんにちは。こぐまです。

雛祭りの日に無粋ですが、前回の会計編に引き続き、今回は財務編(上)です。

今のところ当道場では禁断の二次試験対策ですが、気にされている方も多いですよね。先日のセミナーでもいろんなご質問をいただきました。

H20、21、22年度の事例Ⅳは難易度が高く、一次の財務・会計のレベルから相当ジャンプアップした出題が多かったです。簿記1級保持者であれば、それほど難しくはない内容だと思いますが、診断士試験の平均レベルから見ればハードルの高い問題が多々含まれていました。特にH21年度は無茶もいいところ。

その3年間はファイナンス論点が中心でしたが、試験委員の交代が影響したのか、一転、H23年度の事例Ⅳは会計的な論点が増え、実務に近い出題がされたように思います。
一次試験とのギャップがそれほど大きくなく、簡単だったという人が多かったです。一方でやっぱりできなかったという人もそれなりにいて、そういう人は知る限り合格していません。

ということは、やはり財務・会計も一次試験を徹底して攻略しておくこと、そしてできるだけなぜそうなるのか?という各論点の理屈を理解しておくことが、現時点でできる最大の二次試験対策ではないかと思います。企業経営理論と通じるところがありますね。

診断士は、中小企業の経営者に対して、いろんな観点(切り口)から会社を分析・診断し、助言することが求められます。つまり、経営者がより正しい「意思決定」を行うために、専門家としてあらゆる観点から根拠を示しながら助言することが任務であると言っても過言ではありません。

財務・会計(事例Ⅳ)は、会社の資源のうち、「カネ」の観点・切り口から、経営者の意思決定を助けるための道具
であり、公的機関や金融機関から資金調達するために説明を求められる将来の数値計画等の根拠を理論的に明らかにし、説得力のあるものに仕上げる道具でもあります。

何度も申し上げますが、それだけ重要な科目であり、また追い込みが利かない内容であるからこそ、現時点で基本論点をガッツリつぶしておきましょうという提案をさせていただいているわけです。一次本試験では、基本論点を理解していないと悩み込んでしまう変化球が飛んでくることも多いので、そういう時にぶれずに冷静に対応できるよう、各論点を理解しておきましょう。

今回はどの論点もひとつの記事になるほどの内容がありますので、二次試験の事例Ⅳも意識しつつも、現時点で最低限、押さえておきたい点に集中します。

また、現時点での弱みを発見できる一助になればと思い、各論点に関係する過去問を記載しておきますので、解いてみてください。

◆キャッシュフロー計算書◆(H18-6、H19-13、H22-6)
実務の現場ではB/SやP/Lほど利用する機会は少ないように思いますが、中小企業診断士試験では超重要視されています。
P/Lはお化粧しようと思えばできないことはないので、会社の問題点や本当の実力を分析する上ではCF計算書が優れており、診断士にとって必須のテーマです。

H23年度の事例Ⅳでは、計算過程まで書かせる問題が出題されました。実務補習でも、必ず報告書への添付が求められる書類です。
二次試験では、計算書全体を自分で作成できるようになっておくことが必要ですが、現段階では次のような点を確実に押さえるようにしておいてください。

①直接法と間接法の違い
営業CF小計欄の上が異なりますね。どう違うかおおよそでも思い出せるでしょうか? できない場合はテキストへ。
H20年度の第6問(1)では、間接法で秒殺できる問題が出てました。+か-かを間違いなくパッと思い浮かべられるようにしましょう。

②間接法での小計欄上の営業資産・負債増減
資産が増えたら、負債が増えたら・・・キャッシュ増減はどうなるか、すぐわかるかどうかがポイント。会計編で、勘定科目の本籍地が曖昧になったら、現金が増えるか減るかを考えるとわかりやすいと書きましたが、この部分でも応用できます。

③直接法での営業収入・仕入による支出の計算方法
営業収入は、P/Lの売上高にB/Sの売上債権増減を調整して算出すること、当期貸倒があれば減算することなど、計算式を覚えてますでしょうか?

④小計欄下の営業CF
ここで何をどのように調整するか、正確に計算できるでしょうか? 未払利息や未収利息がある場合、小計欄の上で加減したP/Lベースの利息をキャッシュベースに直して調整する部分です。

案外、忘れやすいのは、ここに法人税等支払額が含まれることで、未払法人税等がある場合は同様にキャッシュベースでの支払額を算出しなければなりません。老婆心ながら、配当金の「支払」は財務CFであることにご注意!

⑤投資CFの有形固定資産取得・売却
H22年度の第6問で問われました。期中取得、期中売却、除却、減価償却累計額を考慮した、やや複雑な計算をマスターしておいてください。

◆直接原価計算◆
全部原価計算と対になる計算方法で、二次試験でもこの考え方は重要です。H23年度の事例Ⅳ第2問が典型例。
財務諸表作成で使われる全部原価計算で十分じゃないか? なぜ財務諸表には使えない直接原価計算が大切なのか? 全部じゃないということは部分だけを計算するということ? それはどの部分?
このような疑問を持たれた方は、鋭いです。

製造原価の分類法で、直接費と間接費に分ける方法の他に、「変動費」と「固定費」に分ける方法がありますが、その変動費のみで原価計算するのが直接原価計算です。固定費は製造原価に含めません。
では、なぜ変動製造原価のみで計算するのでしょうか?

これは、制度会計である全部原価計算に不備があるためです(不備は言い過ぎ? 場合によっては問題があるという意味です)。
製造業の売上原価の算出方法を覚えておられますでしょうか?

「売上原価=期首製品棚卸額(在庫)+当期製品製造原価-期末製品棚卸額(在庫)」

この期首と期末、当期の完成品製造原価には、全部の原価(変動費と固定費)が含まれていますね。
つまり、生産量の多寡に関係なく一定に発生する固定製造原価が、製造間接費として製品在庫に配賦されているということです。

ということは、期末の製品在庫にも当期に発生した固定製造原価が含まれ、上記算出式をみればわかるように、その分だけ費用が少なくなって、結果として総費用を引いた後の営業利益がかさ上げされることになります。作れば作るほどその金額は大きくなります。
当期だけを見れば、「在庫が利益を生む」という皮肉な結果になるわけです。

当期に山ほど製品を作っておけば、売上原価に配賦される固定費が薄まるため、販売できずに過大な製品在庫が残っても、とりあえず当期の営業利益を大きく見せかけることができてしまうという問題点が全部原価計算には本質的に含まれているのですね。
私も過去、取引先の現場がそのような手段で利益水増しをしているのに何度か遭遇したことがあります。

このことは言い換えると、全部原価計算では売上高の変化と営業利益の変化が連動しないということです。
会社の利益構造を把握し、利益計画を立てる上において、全部原価計算のみでは間違った意思決定をしかねず、その欠点を補うために直接原価計算という手法が存在するわけです。

会社として経営計画を立てるためには、モノをいくつ作って販売すればいくらの原価が発生し、利益がいくらになるのか、という利益構造を知っておく必要がありますね。

変動製造原価だけで原価計算を行い、固定製造原価は全て当期の費用として計上すれば(製品に配賦しなければ)、製造による原価(Cost)の発生、販売量(Volume)、利益額(Profit)が比例的に動くことになり、利益構造を捉えやすくなるという効果が出てきます。
その結果、どういう施策を打てばよいかの経営の意思決定が可能になるわけです。

この直接原価計算は、次に述べる「損益分岐点分析(CVP分析)」に繋がっていく重要論点です。二次試験でよく問われる「意思決定会計」の最も基本となる考え方ですので、是非とも今のうちに本質を理解して問題を解いてみてください。
変動費、限界利益、固定費、営業利益の関係を押さえておくことがポイントです。

◆損益分岐点分析◆(H19-10、H20-12、H22-9)
一次でも二次でも頻出の最重要論点のひとつです。
診断実務でも必須のテーマです。

損益分岐点(BEP:Break Even Point)とは何か?ということについては説明不要と思います。
BEP売上高の計算方法もすぐ出てきますよね? 一次試験では固変分解された上で出題されることが多いのですが、余裕があれば高低点法でも解けるようにしておいてください。高低点法は特に二次試験で出題されます。
安全余裕率も説明可能な状態でしょうか? BEP比率との関係なども、図を書いてパッと計算式が思い浮かぶ状態になるよう、何度も練習を繰り返してください。

ポイントは、変動費率が変化したら、または固定費額が変化したら、BEPはどう動くかを図表で理解し、計算できるようにしておくことです。
それから、目標利益を達成するための目標売上高がいくらか算出できるようにしておくことも必要です。
通常は営業利益ベースでのBEPが問われますが、経常利益ベースでのBEP分析が出た場合の営業外損益の取扱い(固定費)には要注意です。

また、二次試験では、BEPを改善するための方法について問われることがあります。

◆セグメント別の損益計算◆(H18-10、H21-10)
直接原価計算に関連する論点として、近年、特に頻出論点ではないかと思います。
二次試験では、H23年度の事例Ⅳ第3問で出題されました。

製品別、事業部別の利益分析で使われますが、限界利益と貢献利益の概念を把握して計算できることが必要です。
なお、この二つは、一般的に会計で用いられる概念と診断士試験とでは相違がありますので、ご注意ください。

また、固定費が、特定セグメント特有か複数セグメントに共通するものかの性格の違いにより、個別固定費と共通固定費に分けられて貢献利益が算出されますが、案外これも曖昧になりがちです。

当該セグメントを存続するか廃止するかは営業利益で決めるのではないということを、しっかりと認識しておくことがここでは重要です。

 

財務については、基本論点だけでも長くなってしまうので、上下2回に分けてお伝えすることに予定を変更させていただきます

すでに3月です。財務・会計をガッツリやって貯め込む最後のチャンスです。スピ問でも何でもお気に入りの基本問題集解きをどんどん進めてください。
ここでおおよその論点を制覇しておけば無借金の状態になり、完成答練までは日々の練習を続けるだけです。

苦手意識がある方は、とにかく、とにかく、財務・会計だけは、只今、現在、集中して理解度を上げておくことを強くお勧めします。

論点を理解して得意とされている方も、腕が鈍らないよう、定期的に練習することを心がけてくださいね。

by こぐま



こんにちは。こぐまです。

2/15の「このままじゃやばいよセミナー」では、「いま何をすればいいのか?」のパートを担当させていただきました。遅くなりましたが、お忙しい中、大勢の方にお越しいただき誠にありがとうございました。

その中で、主要3科目の橋げた構築を急ぐこととそのレベル感についてお話ししましたが、今回はまず、苦手としている方が多いと思われる「財務・会計」の取り組み方について、会計分野を中心に触れておきたいと思います。

「財務・会計」は診断士にとって、会社の分析、診断、助言を行うための共通言語です。できるだけ自分のものにしておく必要があります。何より、苦手なままでは、二次試験の事例Ⅳの学習に多大な時間を取られ、合格が遠のいてしまいます。

苦手意識を持っている方は今のうちに克服し、得意科目(貯金科目)に変えていきましょう。得意とされている方は、読み飛ばしてください。

◆まずは◆

ある程度、細切れでも構いませんので、できるだけ短期間(1~2週間)に、25時間程度、この科目に充当する時間を捻り出してみてください。他科目との並行学習できつくなるとは思いますが、3月半ばくらいまでがめどです。

暗記科目は後で取り返すことが可能ですが、反復練習が欠かせない「財務・会計」の後回しは致命的です。極端なことを言えば、試験対策的には「企業経営理論」も「財務・会計」に比べれば追い込みが利きます。

その際の学習の条件として、
・ ちょっとまとまった時間を作る。
・机に向かう。
・できれば不使用が望ましいが、時間短縮のため電卓使用も可。
とします。

自分が適当と思う、論点別に整理された基本問題集(あまり厚くないもの、例:「スピード問題集」や受験校の教材)を1冊決めてください。すでに一度、解いているものであればなお良しです。

その類の問題集であれば、重要論点は全てカバーされているはず。解いていく論点の順番としては問題集通りでいいですが、会計分野→財務分野の順で取り組むほうが、理解の仕方として自然ではないかと考えます。

◆左か右か◆

会計分野は、B/S・P/Lの構造、仕訳、勘定記入、棚卸資産等の各種資産評価方法、決算整理の各事項、実際原価計算、標準原価計算、税効果会計などが主要論点です。簿記の勉強で言われるように、理屈でなく、まず各科目の「本籍地」(増える方)が借方、貸方のどちらか、を覚えること。

あやふやになったら、その科目が増えれば現金が増えるのか減るのか、常識的にどちらなのかを想定してみてください。現金が増えるのであればその科目の本籍地は貸方(右側)、減るのであれば借方(左側)です。
「何を今さら当たり前のことを・・・」と思っていただければ一番いいですが、会計全般の問題においてよくわからなくなった時に頼れる方法ですので、念のため。

特に財務の重要論点であるキャッシュフロー計算書作成の際、+と-を勘違いしやすいので、現金増減との対で理解しておくと、あとあと楽ですよ。

◆期間損益の概念◆

会社の損益は、1ヶ月とか四半期、1年といったある一定期間で区切って計算されます。企業活動で得た収益から、それを得るために使った費用を差し引いた結果が損益です。

これを期間損益といい、その間に生じた収益や費用が対応していることが原則で、それぞれ一定の基準で算定する必要があります。
売上高(収益)が計上されているのに、それに対応する売上原価(費用)が未計上では正しい期間損益が計算できないということです。

その基準を「計上基準」または「認識基準」といいます。

収益の計上基準は、原則として「実現主義」に立ち、商品の引き渡しやサービスの提供が実際に行われた時点で売上高等の収益を認識します。同時に(現金取引でなければ)売掛金、受取手形等の債権を得ることになります。

一方、費用の計上基準は、原則として「発生主義」であり、その事実が発生した時点で認識します。時間の経過とともに資産の価値が減ると考える減価償却費が典型例です。

つまり、収益の計上基準の方が費用より厳しいということが言えます。保守的に損益を算定するということですね。何かモノを作ったという事実だけでは収益とはみなさず、顧客に完成品を引き渡して初めて売上という収益を計上しなさいということです。

会計の大原則であり、今後、会計基準等の理論問題を理解するうえで根本となる考え方ですので、その相違点を押さえておいてください。

◆ボックス図◆

期末棚卸資産の評価や売上原価の算定の際に使う、あの縦型長方形です。貸借さえ覚えていれば機械的に計算できる便利ツールです。面倒がらずに必ずボックス図で考える習慣をつけておきましょう。
原価計算では不可欠ですし、「運営管理」の予算計算でも使えます。頭の中ではなく手を動かして、ささっと作って貸借を合わせられるよう、練習を繰り返してください。

◆決算整理事項◆

一言でいえば「期末の各勘定残高に修正や追加記入を行い勘定を締め切るための諸手続き」であり、重要論点は次の通りです。

①期中の仕入勘定を売上原価に修正する手続き
②受取手形・売掛金残高に対する貸倒引当金の設定
③有形固定資産の減価償却
④費用・収益の見越しと繰り延べ

これらの手続きそのものが出題されるほか、決算整理前手続きとしての試算表作成、残高試算表から決算整理を経てB/S・P/Lを作成する精算表が頻出問題です。精算表の問題は、上記①~④の作業の組み合わせで難しくはないのですが、時間に追われるこの科目では後回しにした方がいいケースが多いようです。

その点は直前期にまた触れるとして、今はとにかく、一通りの論点と精算表作成方法は繰り返し練習しておきましょう。

上記①のコツは、
「仕入繰商、繰商仕入(しいれくりしょう、くりしょうしいれ)」
と呪文のように唱えて覚えておくこと。同じ「繰越商品」勘定が、期首から期末へ変化する仕訳です。その意味は問題集の解説で理解してください。

④は、いわゆる経過勘定といわれる4つのB/S科目に対するP/L科目(損益)について、
「未(未収収益・未払費用)足す、前(前払費用・前受収益)引く」
と覚えておくのはいかがでしょう?
未収収益に対する収益科目は+(収益の増加=貸方)側、前払費用に対する費用項目は-(費用の減少=貸方)側に計上されるということです。
上述した科目の「本籍地」をきちんと覚えていれば、落ち着いて考えられるはず。

◆実際原価計算◆

個別原価計算と総合原価計算に大別されます。診断士試験では難しい計算は問われず、簿記2級の最も基本的な計算問題がほとんど。
基本問題集でそれぞれの典型的問題を数問、こなしておけば今はOKです。
押さえておくべきポイントをざっくり簡単にまとめると次の通りとなります。

①個別原価計算
「運営管理」で習う「個別受注生産」で使用される原価計算方法です。
売上原価や当月製品製造原価を計算させることが多く、つまるところ、「製造間接費」の配賦をどのような基準で行うのか、がポイントです。

②総合原価計算
「見込生産」で使用される原価計算方法です。
期末完成品原価や 仕掛品原価を計算させることが多く、「月末仕掛品の評価」の算出がポイントとなります。

加工費について進捗度を勘案することにより原価のかかり具合を調整すること、月初に仕掛品がある場合は、前月と当月の製造原価が異なるため、製造単価を「平均法」「先入先出法」のどちらかで算定することが必要で、少しややこしいですね。

◆税効果会計◆

会計上の利益と税法上の利益は、通常、一致しません。税法では、会計の収益にあたるものを益金、費用にあたるものを損金といいますが、これが一致しないためです。企業会計と税法の目的は異なります
前者は企業活動の結果としての損益や財政状態を正確に算定すること、後者は企業に対して公平に課税することを目的としています。

例えば、減価償却費や貸倒引当金繰入額、棚卸資産の評価損、退職給付引当金などは、企業会計上は資産の実際の使用価値や期間、リスクの保守的な見積もりなどによって、(監査で認められることが条件ですが)企業が自己判断で費用計上することができますが、税法は公平に税を課すために画一的な基準を設定しており、会計上は費用として計上しても、税法上は損金として認められない、等の食い違いが生じることとなります。

この差異を調整し、上述した適正な「期間損益」を計算するのが税効果会計です。減算一時差異(税金の前払い=繰延税金資産)と加算一時差異(税金の繰り延べ=繰延税金負債)がありますが、現実には前者が多く、後者は一部の処理に限定されます。

「一時」と言っているのは、会計上と税法上で収益と益金、費用と損金の認識するタイミングが異なり、一時的にズレるが、将来のいずれかの時点でその差異は解消されるという意味です。

試験ではどちらも出題されており、「法人税等調整額」を正しく計算できるように理解しておくことが重要です。

 

とりあえず、基本論点だけをざっとまとめてみました。
「スピード問題集」では25問程度が会計分野に該当する問題です。
テキストを読むことも重要ですが、基本講義が終わった現段階では、基本問題集を解いてみて練習しながら解法を習得していくほうが早道です。

最近、出題が増えている理論問題については奥が深く、簡単には対応ができません。各受験校もこの点について何らかの対策をしていることと思いますので、まずはそれを優先して取り組んでみてください。

直前期までには何らかの形で記事にしておきたいと考えていますが、宿題とさせてください

次回は財務編の予定です。

by こぐま



皆さま、初めまして。こぐま と申します。

湯治場巡り spa と音楽 notes を至上の楽しみとしています。

ご縁あって道場3代目執筆陣に入れていただき、今回が初めての記事執筆となります。頭の中はまだ混沌としていますが、早期合格を引き寄せるために、精神面、テクニック面ほか様々な領域について、自分の経験を昇華して 格闘しながら 具体的な言葉で伝えることで、受験生の方々のお役に立ちたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

なお、自己紹介についてはこちらの 合格体験記 で代えさせていただきます。道場では初めてのTAC以外の受験校出身者ですが、テキストやカリキュラムの違いはあれども、一次試験に限っては合格に必要な勉強の方法や考え方の根本において大きな相違はないと思っています。

事実、受験勉強中にこのブログを見つけて読んだ時、共通点が非常に多く「自分のやり方、考え方は間違ってない!」とますます意欲が高まりましたupwardright

どういう道を辿るにせよ、結局、合格する人はこの 「道場基本理論」 に収斂されていくのではないかと考えていますので、表現や具体的方法は異なる点があるにせよ、基本はここに立って具体論を展開していくことにします。最新の発展版は、うちあーの の この記事 をご参照。

◆診断士試験の本質と建て付け◆

ご存知の通り、中小企業診断士試験は 中小企業支援法第12条 に基づき次のような過程で実施され、資格登録に至ります。

①一次試験
→ ②二次筆記試験
→ ③二次口述試験
→ ④実務補習(または実務従事)
→ 資格登録 sun

今現在、私は④の段階にいますが、このプロセスを後ろから見ていくと、最終的に国家資格を与えるに相応しいレベルに導いていくことを目的として、この試験制度がいかによく考え抜かれて建て付けられているかが実感sunとしてわかります。

各段階で求めるレベルをクリアした人に次に進む権利を与え、新たなステップでの課題を提示することで自然に診断実務と助言に必要な最低限の知識や理論・姿勢を身に付けさせるよう、科目構成や学習内容、各ステップ間の到達難易加減、スケジュールなどがうまく仕組まれています。

私自身も含め、誤解してはいけないのは、上記根拠法を見てもわかるように、あくまで中小企業を支援する専門家を育成するための資格制度である こと。動機やきっかけが何であれ、診断士の現実がどうであれ、国家資格である以上、決してビジネスパーソンの自己啓発や社内昇格のためにある資格ではない ということは深く心に刻んでおく必要があると考えています。

このことは、試験の本質(=われわれに求めていること)を考える上で案外忘れられがちでは?

上記プロセスを俯瞰でき、われわれが求められていること(=この試験の本質)に早く気付けば、そしてその仕組みにうまく乗れれば、自ずと学習の効果とモチベーションが上がり、早期合格の可能性がぐっと高まるupでしょう。

4月~5月に一次試験の基本学習を一定レベル以上でクリアし、7科目の科目構成の「美しさ」が体感できれば合格への道に乗っています!bell

◆プロジェクト管理できてますか?◆

最大の難関は②ですが、それは道場メンバーとも議論を続け、いずれ触れたいと思います。何はともあれ今は①の一次試験をどう突破するか?が皆さんと我々執筆陣に与えられた最大の課題であり関心事ear

そのためには、今現在、どういう勉強をしてどの地点まで到達しているべきなのか?

目標地点と今の自分とのギャップの認識ができているか?

何よりもそれらを常に意識して自分なりのマイルストーンを各所に設定して愚直に勉強しているか?

「診断士試験合格プロジェクト」の自己マネジメントが有効に機能しているかどうか、今一度、じっくりと振り返り自省する、ちょうどよい時期に来ています。

◆重要3科目、大丈夫ですか?◆

TACのストレート本科生の方は、現在、4科目目の「経済学・経済政策」の養成答練を終えた頃だと思います。

速修コースの方は「企業経営理論」を終え、「財務・会計」の途中でしょうか。他校も順番は違えど、似たようなカリキュラムで進んでいると思います。

講師の先生方が強調されているように、最初に学習する「企業経営理論」、「財務・会計」、「運営管理」の3科目は、相当程度まで得意にしておかなければ最終目的地 motorsports に辿りつくことは困難。上記プロセス全体を通じて背骨となり中核となる科目たちです。

残りの4科目も、別の意味で難物揃い impact です。基本講義中はその科目の学習に集中したほうがベター

「経営情報システム」は専門の仕事とされている方であれば容易な内容でしょう。しかし、他の3科目(経済、法務、中小)は多くの人にとってほぼ初学に近いはず。

契約や与信管理、IRの仕事をしていても、リーガルマインドが高いのは有利ですが経営法務の出題範囲すべてをカバーしているわけではありません。合格レベルに達するには相当な労力がかかります。

となれば、重要3科目の現時点での実力がどの程度か、が雌雄を決するsagittarius、最初のポイントです。

でも、「もう記憶が薄れてるよdespair」、「財務・会計まだわけわからないsad」、「運営管理は範囲が広すぎて手が回らないwobbly」、等々、悩みを持つ方も多いはず。

次回以降、ひとつずつ現時点での対処方法を考えていきたいと思いま す。

by こぐま


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