こんばんは!ご無沙汰しておりました。アックルです。

3月31日に投稿して以来、忙しくてお休みを頂いておりました。

今も忙しいので今後もたまにしか投稿できないかもしれませんが、宜しくお願いします。

さて、本日は経済学・経済政策。既に最終答練が終わってしまったので、ちょっと旬が過ぎてますけど読んで頂けたら有難いです。
で、テーマは「きちんと理解するマンデル=フレミング」

この内容、本当は1年前に出す予定だったのが、忘れてて色々ありまして本日になってしまいました。

では、まずマンデル=フレミングといえばこの表ですね。

私が学んだときは、たしか先生は「マンデル=フレミングは理解しなくていい!暗記しなさい!」とおっしゃってました。
実際、 テキストにもなぜ上記表のとおりになるかは書いてなかったと思います。(最近のテキストは未確認なので分かりかねますが・・・。)

でも、経済学は本当は非常に面白い科目なので、ただ暗記するだけではもったいない!それに、丸暗記では本番で緊張して度忘れしてしまったら、
せっかくの得点チャンスを失ってしまいます。

というわけでマンデル=フレミングを理論的に説明します。

今回は開放経済(資本の移動自由)の場合の説明です。

まずは
「1.資本の移動自由/変動相場制での財政政策がなぜ無効か」
を説明します。

下図のとおり財政政策を行うとIS曲線が右にシフトしてGDP・金利ともに上昇します。



すると開放経済(資本の移動が自由)においては、金利上昇によって海外から資金が流入して、円高になります。

円高になると、どうなるでしょうか?
そうです。輸出が減少して、輸入が増加します。

ここで財市場における総需要Yの公式を思い出して下さい。

Y=C+I+G+EX-IM (Y:総需要、C:消費、I:投資、G:政府支出、EX:輸出、IM:輸入)
でしたね。

円高になるとEX-IMが減少してしまいます。

よって、IS曲線は下図のとおりもとの位置に戻ってしまいます

ですから、資本の移動が自由/変動相場制の条件下での財政政策は無効となるのです。

では、次に
2.資本の移動が自由/変動相場制の条件下での金融政策」
を見てみます。

まずは金融政策なので下図のとおりLM曲線が右にシフトして、GDPは上昇しますが金利は下がります。

すると開放経済(資金の移動自由)においては金利が下がると海外に資金が流出して、円安になります。

円安になると輸出が増加し、輸入が減少するので、先ほどの総需要の数式のY=C+I+G+EX-IMのEX-IMが増加します。

よってIS曲線が下図のとおり右にシフトします。

ですから「資本の移動が自由/変動相場制の条件下での金融政策」は非常に効果があります

では、今度は
「3.資本の移動が自由/固定相場制の条件下での財政政策」
です。

まずは財政政策でIS曲線が右にシフトします。

ここからが変動相場制との違いです。固定相場制であれば金利上昇による円高を防止しなければなりません。このため、中央銀行が円売りドル買いの介入を行います。
このため、LM曲線が右にシフトします。

図のとおり「資本の移動が自由/固定相場制の条件下での財政政策」は非常に効果があります

さて今度は
「4.資本の移動が自由/固定相場制の条件下での金融政策」
です。

図のとおり金融政策を行うことで、LM曲線が右にシフトします。先ほどと同様固定相場制度であれば金利低下による円安を防止しなければなりません。このため中央銀行が円買いドル売りの介入を行います。
すると市中の円が減ってしまうわけですから、下図のとおり LM曲線が左にシフトして元に戻ってしまいます

よって資本の移動が自由/固定相場制の条件下での金融政策は無効なのです。

理解していただけたでしょうか?

次回は資本移動なし(閉鎖経済)での場合ですが、いつ書くことができるのやら・・・・。

それでは、また。

BY  アックル



コメント & トラックバック

素晴らしいですね。
大変わかりやすいです。
ありがとうございます。
ぜひ、資本移動不自由の場合も、
できれば1次試験前にお願いします。

丁度、マンデル=フレミング=モデルをまとめていたところなので助かります。ありがとうございます。

metさん

ありがとうございます。
資本移動不自由のパターン、なんとか7月にはアップします!

nomadblueさん

コメントありがとうございます。
暗記と違って理解すれば、なかなか忘れません。
是非、今回の内容を理解して下さい!

大変お忙しい中、
一年越しで、私のわがままを
実現していただき大変恐縮です。
でも、期待通りの超わかりやすい解説で、
すっごく助かりました!
続きもぜひ、「今年の」7月までに
投稿いただけますと助かります!
どうぞよろしくお願いいたします。

がねーしゃさん

こんばんは!
期待どおりと言われて非常に嬉しいです。
なんとか7月中に続きを書きますので、しばらくお待ちください。

マンデル=フレミング・モデルで経済学の勉強が行き詰っていました。
固定制度では、当局が円買い(売り)、ドル売り(買い)して為替相場=外貨との交換比率を一定に保つ操作をするために、財政、金融政策が有(無)効に結果する仕組みを初めて理解できました。

ありがとうございました。

農学徒さま、コメントが遅くなり申し訳ありません。マンデルフレミングは、出題されるとすればそんなに難しい論点ではなく、基本的な論点だと思いますので、基本的なところをしっかり押さえておきたいですよね。頑張ってください!

この理論が正しければ2000年頃には日本国債の長期金利は高騰していないといけないのですがね〜。マンデルフレミングの法則とはマーフィーの法則みたいのものですかね。だから暗記ではまずいですよね。中身を吟味しないと。

それと2008年以降のアメリカの長期金利も大高騰していないと、このマンデルフレミングの法則は成立しないですね。勉強しないとですね。

フレミングの法則さま、マンデルの法則さま

コメントありがとうございます。

診断士試験で学習する経済学・経済政策は、事象の単純モデル化や2分化で説明できる範囲に限定されているので、おっしゃる通り現実の金利や為替、GDPなどの動きにそのままあてはまることは少ないですよね。今の円高もそうですね。

ユーロ危機に代表されるソブリン・リスク、物価の動向、人口動態、天候などなど、森羅万象が影響して、金利や為替も理論通りには当然動かないですが、基本モデルや理論をこの記事のように理解していれば、この試験は十分かなと思っています。

大学の経済の試験の前日に見て非常にわかりやすかったです!(多分、教授の5倍くらい)
何とか、レジュメの内容を理解できました。
本当にありがとうございます!

スー過去で説明を読んでいて、ここがどうも理解し切れなかったのですが、物凄く丁寧でスッと頭に入りました!

ホントにわかりやすいです!ありがとうございます!

開放経済と資本の移動自由を取り違えてる時点でもうね…

あ 様

いつも道場ブログをご愛読頂きましてありがとうございます。
7代目フェイマオでございます。
アックルに代わりまして、頂いたご質問に対応させて頂ければと思っております。

頂きましたコメントですが、
『開放経済=資本の移動自由』という前提の定義が不適切だという意味で宜しかったでしょうか。

私の記憶では
・開放経済=海外との貿易・金融取引をしている経済体制
であり、
・資本の移動自由=資本移動の利子弾力性が∞(利子率に対して資本移動が完全弾力的)である状態
と認識しております。

私の認識が正しければ、あ様のおっしゃる通り、同義と捉える事は出来ないかと思います。
その点におきましては、ご指摘頂きましてありがとうございます。

ただ、アックルがこの記事を書くにあたっては、診断士試験において
①マンデル=フレミングモデルでは、小国経済モデルにおける上記に記載したような前提条件が、問題を解くうえでの影響が軽微であり、
②それよりも(経済学を苦手科目とされている受験生の方に対して)IS曲線およびLM曲線が動く仕組みを理解して頂ければ問題への対応が出来る

という思いがあったため、正確な定義での記載をしなかったのではないかと推測しております。

これはあくまで私フェイマオの解釈でございますので、頂いたご質問に対して、適切なコメントではないかもしれませんが、もしご指摘事項等ございましたらお知らせ頂けますと幸甚です。

今後記事を書く際には、我々7代目の言葉の定義等を留意して記事を書いて参りますが、何かお気づきの点等がございましたら、貴重なご意見を承れればと思っております。

今後とも引き続き一発合格道場をよろしくお願い致します。

わかりやすい。参考になりました。
ありがとうございます。

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