【事例Ⅲ】模範解答比較
出題傾向の変化なし
一次試験の傾向変化はなんだったのか
おはようございます。こばです。
二次筆記試験の合格発表まであと2週間を切りましたね。
先日、プロ野球のベストナインが発表されした。今年からルールが改正され重複投票が可能となり、大谷翔平が投手とDHの2部門で受賞しました。
さらに、昨日MVPが発表され
パリーグ:大谷翔平
セリーグ:新井貴浩
大方の予想通りの結果となりました。
また、今年導入したコリジョンルールも、夏に改正されました。
生産管理において重要になるのが、ルールの周知徹底。でも、ルールをただ守ればいいだけではなく、上記のようにルールが現場に則してないのなら変えてしまう必要がある。
今年の事例Ⅲのはそのようなことが必要な内容であったと思います。
前回に引き続き、TAC、TBC、大原の3社分の模範解答を比較します。
模範解答は各自確認。
□解答比較□
この問題は定番ですね。去年までと同じ内部環境分析になっています。
この場合、基本的に2つの切り口で分析を行います。
・生産面
・営業面
3社とも強みに営業面、弱みに生産面を持ってきています。
過去の事例企業では技術力が高いことが定番でしたが、今回の企業は違います。
クレームが多発するなど生産管理で問題がある状況です。
弱みがあり過ぎて、どうまとめるかが困りますが、
・組織として生産管理ができていない(統制)
・クレームが多発している(品質)
この2つの要素を入れながらまとめればいいと思います。
続きまして問題2。
少し問題の表現が違いますが、過去の問題と同じ内容です。
生産管理面での対応策とありますので、取引先の拡大などの営業面での助言はできません。
現状の弱みの克服がテーマになります。
しかし、問3、問4の解答でも同じような回答が必要になるので、どう与件文を対応させるかですが、重複しながら使えばいいと思います。
3社とも同じような内容になっていました。
収益性の向上に繋がる対応策であるため、基本的には重複作業などの無駄な業務を減らすことを助言しています。
また、それを効率的に行うための計画や実際の費用がどうだったかをチェックするための管理体制を変更する流れです。
この問題でクレーム対応への対応策を入れるか少し悩みましたが、
クレーム対応は問3がメインの問題になるので、入れなくても良いと思います。
平成24年や平成27年にも図表はありましたが、与件文の補足情報という意味合いが強く、図表を読み取らなくても回答ができました。しかし、この問題は与件文の内容からではなく、特性要因図から対策を考える必要があります。
TACのみクレーム内容を1つに絞っています。TACとしては意外な対応かと感じます。
ABC分析においてAランクに分類する上位80%に対策を立てる方が無難な対応と思います。
また、特性要因図で4Mの視点で分析しており、それぞれ異なるクレームに起因しているため、各クレームと対応しながら対策を立てるのが良いでしょう。
これまたオーソドックスな問題です。最後は戦略と生産管理を連動した問題です。
診断士試験において、助言の方向性として高付加価値製品の提案が基本線です。設備投資の不確実性もありますが、高付加価値製品の提案で良いでしょう。
やはり、3社とも高付加価値製品の提案をしています。
この問題では3つの内容、新規事業・理由・社内対応策を聞かれていますが、TBCの解答では理由の部分がわかりにくくなっています。
このような問題では
新規事業は○○である。
理由は○○である。
社内対応策は○○である。とそれぞれ明記するほうが無難でしょう。
一次試験で運営管理の出題傾向が大きく変化したので、
二次試験でも同様の変化があると予測していましたが、変化はなかったようです。
この事例であれば、過去問の対策を十分おこなっていれば解答は難しくなかったと思います。
しかし、この変化のないことが不気味です。来年以降どのような問題が出題されるのか。
ではまとめ。
・各受験校とも同じような解答に収束している。
・過去問の対策が十分できていれば解答は難しくない。
・今年に出題傾向の変更がなかったことが、来年以降どう影響するのか。
byこば