【平成28年事例Ⅱ】模範解答比較
おはようございます。こばです。
昨日はアメリカ大統領選挙でしたね。
前回に引き続き、TAC、TBC、大原の3社分の模範解答を比較します。
模範解答は各自確認。
□解答比較□
この第1問は製品戦略。平成24年の問題に似ている。
この事例の中では与件にヒントがあり、比較的回答しやすい問題になりそう。
予備校の回答が意外とぶれている。
国産大豆・伝統製法のみが3社共通の要素になっている。
この内容は与件分に明確に書かれているので、外したくない。
ターゲット・価格などその他の切り口を混ぜて回答したい。
設問1:B 社の今後の成長に必要な製品戦略について、ターゲット層を明確にしたうえ で、100 字以内で説明せよ。
問題1で過去の製品戦略。
問題2では未来の製品戦略の回答が求められている。問題1と対比しながら、まだ対応できていないニーズを持った人に対して、必要な製品を提供したい。
与件文のヒントとして
○懐かしさを求めて女性やシニア層が連日街を訪れ、日本の伝統に興味の あるアジアからの外国人観光客も多い
○カロリーや減塩など健康に 配慮したメニュー
○食に敏感な女性を中心に、ランチ時には大行列ができる。
ストーリー展開からすると、飲食店には来ても、直営店での商品購入をしていない人たちをターゲットにすると考えられる。
3社とも見事にバラバラです。
揃っているのはターゲットの心理的要素である、食に敏感だけである。
TBCのみ外国人に触れているが、自分なら次の設問を見据えて選択しないだろう。
設問1との連動問題である。平成27年の問題2に似ている。
ターゲットと連動した回答が必要。
来店人数を向上させるためのプロモーションを記入するかではあるが、書いた方が回答要素が分散するためより無難な内容になる。
町→飲食店→直営店へ流入する仕組みを作り、立ち寄ってくれた人に伝統の製法をアピールし購入に繋げる。
このような展開ができれば売上が上がるだろう。
しかし、飲食店に来る人達がターゲットであると想定できるため、ISPを中心に回答して良いだろう。
TAC、TBCがISP中心に回答。
大原は逆に外部へのプロモーションとなっている。外部のみのプロモーションで良いのだろうか。
昨年の受験時は売上拡大と書けば取り合えず×にはならないと考えておりました。
事例Ⅱのテーマが売上拡大でるため、そこを潰されると非常に書きにくい。
フェイマオでも、苦しい回答になってしまうようです。
TACは売上の向上でないなら、利益率向上としている点が非常に強気に感じられます。
3社ともそれぞれズレています。
TBCのように分散しながらうまくまとめることができると、安全な答案になるでしょう。
設問1:インターネット販売を軌道に乗せるために B 社が採るべきブランド戦略を 50 字 以内で提案せよ。
ブランドに関する問題は直近では平成25年に出題されていますね。
非常に特徴的のある印象的な問題です。
ここでは、まず既存ブランドか新規ブランドを決める必要がありそうです。
文字数も少ないため、両方書くことは無理でしょう。
既存であれば、伝統製法による製品の質の高さを訴求。
新規であれば、既存製品との棲み分けが必要か。
既存か新規かを断定する明確な根拠はないと思われる。
どちらか一方だけが正解ではないだろう。
MMCではインターネットの機能としては大きく以下の3つと教わります。
1) 情報の発信
2) 情報の収集
3) 情報の共有
この3つの内容を漏れなく盛り込みたい。
しかし、80字であるため2つに絞った回答の方が無難か。
情報発信だけではコミュニケーションにはならない。
双方向性が重要であるため、
情報発信と情報収集又は情報発信と情報共有の組み合わせになる。
ではまとめ。
・問題内容や文字数の変化により答えにくい問題が増えた。
・予備校の模範解答もバラバラであり、難易度は昨年同様に高いと考えられる。
byこば
興味深い分析、参考になります。
これまでの製品戦略について。
戦略について問われているのであって事象を問われていないと思います。
商品設計は、原料や製法にこだわった高付加価値の差別化戦略だが、新商品開発や品揃えは他社に追随するだけで計画性や戦略がない。
これが的を得た解答かと思います。ロングセラーの減塩醤油はたまたま他社に先駆けて発売した様子、選択と集中をせずアイテムを増やしていただけかと。