たきものファイナルペーパー【事例Ⅰ編】
たきもです。
今年の合格発表には、とにかく驚きました。
一次試験を突破された皆さん、突破できたことに自信をもって、二次試験までその勢いで突っ走りましょう
前回に引き続き、私がファイナルペーパーに記載したことを中心にご紹介いたします。
ほぼ、そのままです。
●二次試験とは
1.事例問題は「問題本文(与件文)を材料に問題要求に沿って解答する」試験。
2.問題本文の記述を根拠に解答するのが鉄則。
3.与件文がすべて。そのたった3枚から離れてはいけない
4.満点を目指す試験ではない→6割とれればよい!
●事例を解く流れ
1.問題本文で業種を確認(〜2分)
2.問題文を確認し、「何を解答すればよいのか」を頭にいれる(〜7分)
3.問題文から、出題者が期待する解答内容をできるだけ多く発想する(〜15分)
→多様な解答候補を見つける、それを問題文に探しに行く
4.問題本文から、適切にA社の経営課題を抽出する
→経営課題:外部環境(機会、脅威)、社長の意思、経営方針(経営理念やモットー)
5.発想したことは問題用紙の余白に必ずメモ
6.問題と与件文の対応づけ(〜30分)
※設問ごとにマーカーで色分けしていました。
7.解答作成(〜60分)
8.ラスト時間で誤字・脱字見直し
●書き方
1.「因果」を踏まえ、懇切丁寧にかいてあげる。
2.与件文にあるからといって説明を端折らない。
3.効果的なキーワードを盛り込むこと。
●事例Ⅰの骨組み
旧経営方針 → 経営環境の変化(脅威?機会?) → 新経営方針
取り組み①、取り組み②・・・→幾つかの具体的な記述を端的にまとめる。
●知識
1.組織構造の設計原理
①専門化の原則
②権限責任一致の原則
組織構成員に与えられる権限の大きさは担当する職務に相応である
③統制範囲の原則 1人の上司が有効に監督できる直接の部下の人数
④命令統一性の原則 常に1人の上司だけから命令を受けるようにしないと混乱する
⑤例外の原則 日常反復的な業務の処理を下位レベルの者に委譲し、例外的な業務(戦略的意思決定、非定型的意思決定)に選任すべき
2.採用・配置・育成・評価(さいはいせいか)
組織行動(モチベーション)と組織構造(組織論)2つの視点から
3.組織形態
組織名 | 概要 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
機能別組織 | 機能別組織 個々の機能を単位化した組織 |
①分業により各機能の熟練が形成され、専門性が発揮できる(専門化の原則) ②業務集中による規模の経済が発揮 ③トップ権限集中型であり組織の統制がはかりやすい |
①外部環境の変化(顧客ニーズの多様化)に対応できない ②部門間の交流の停滞 ③責任が曖昧 →顧客情報や市場情報の共有化 |
ラインアンドフタッフ組織 | 命令一元化の原則と専門化の原則が適用されている | ①スタッフ部門(経営企画部)の設置により専門的な知識を活用できる ②組織の命令一元化原則を確保 |
①ライン(現場)とスタッフ(企画部門)との対立、組織混乱 ②スタッフ人数が増えると間接経費増 |
事業制組織 | 製品別・顧客別などの基準で事業部ごとに編成された組織 | ①事業部毎の利益責任が明確化 ②事業部単位での活動、事業環境の変化に柔軟に対応できる ③事業部長の管理者としての育成、次世代の経営者の育成 |
①セクショナリズム ②各事業部が狭い視野になり短期業績志向になる ③人材や設備など経営資源の重複によるコスト増加(営業部が各事業部にいる) |
4.その他重要な事項
視点 | 概要 | 重要な事項 |
---|---|---|
統制範囲の原則 (スパンオブコントロール) |
1人の上司が有効に指揮監督できる部下の人数のこと | 統制範囲を拡大するためには ①管理者の例外処理能力を高める ②部下の知識や熟練を高めて例外事項への判断力を持たせる ③作業の標準化を進める ④スタッフ部門など管理者の例外処理能力を補強する構造を構築する |
外部との連携強化 (外部委託、アウトソーシング) |
①WIN-WINの関係の構築 ②価値観の共有、相互補完 ③外部組織に任せきりでなく主体的に活用していく姿勢 |
メリット:外部の専門性の活用、自社の得意分野(コア業務)に集中できる、コスト削減 デメリット:ノウハウが自社にたまらない、丸投げの可能性 →コア業務とそうでないものの見分け |
成果主義の導入 | メリット 若手を中心とした組織の活性化 デメリット 個人主義の助長 評価の公平性が難しい 短期利益志向になる |
導入時の留意点 ①協同による品質の安定的な維持・確保という趣旨の十分な説明 ②評価の透明性や公平性の確保(個人の成果をダイレクトに個人に帰属できない) ③各部門の目標とその達成度合いの開示 ④評価者側の敎育 |
モラール向上 | 動機づけ=衛生理論 動機づけ:達成感、承認、仕事への責任、昇進 など 衛生要因:会社の方針、給与、労働条件、人間関係、作業環境など |
動機づけ:メンバーの積極的態度をひきだすもの 衛生要因:不満を防止できるが積極的態度を引き出すものではない モラール低下の要因: ①導入した人事制度が従業員や組織の状況に適応していない ②制度に妥当性はあるが導入の仕方に問題がある |
内発的動機づけ | 目に見える報酬がなくても意欲的に取組むようになるには? | 金銭的報酬は外発的動機づけであり内発的動機づけを低下させる 権限委譲、試行錯誤を促す評価制度、社内提案制度など |
低次学習と高次学習 | 低次:シングルループ 高次:ダブルループ(組織全体に影響するような改革) |
低次学習の促進: 現場リーダーの養成、権限委譲し現場での小集団活動を促進 いままでトップダウンでしてきた変革を、従業員の内発的動機付けを高めて組織全体で実施していく |
いかがでしたでしょうか?
知識の整理に、少しでも役立てば幸いです
たきもでした。