財務改題シリーズその4

改題その4

こんにちは、こばです。
財務改題シリーズ、見てくれる人がいるので継続。
土曜日で休みの人も多いでしょうが、本日は生憎の雨。土曜日に雨が降ったのは約4か月ぶりとのこと。
さらに長く遠ざかっているのが、由規の一軍マウンド1,771日ぶりの登板となる。そして、そのセ界は鯉人達の歓喜が止まらない。

前置きはおいておき。第4弾は税効果会計。決算が終わり利益が出たら、税金を払うのが世の流れ。
診断士試験において、税務知識は基本不要であるが、税効果会計はちょくちょく嫌がらせ問題として出題される。

まずは、税効果会計のポイントを超ざっくり確認。

■税効果会計とは
・税法と企業会計の利益の違いを調整し、法人税を払う前の当期純利益と法人税を合理的に一致させること。
■一時差異と永久差異に分かれ、一時差異のみ適用する。

詳しくはこちらで確認。

それでは本題の

□過去問改題□

平成23年 第8問(改題)
税効果会計に関する記述として最も不適切なものはどれか。

ア:将来減算一時差異は、例えば、損金に算入れない棚卸資産等に係る評価損や減価償却費の超過額などがある場合に生ずる。

イ:将来加算一時差異は、例えば、連結会社相互間の債権と債務の消去により貸倒引当金を減額した場合に生ずる。

ウ:税効果会計における、「法人税等」に含まれるのは、法人税と住民税及び事業税である。

エ:重要性が乏しい一時差異等についても、繰延税金資産および繰延税金負債に計上する必要性がある。

オリジナル問題
税効果会計における記述として、最も適切なものはどれか。

ア:税法上、寄付金のうち、損金に算入れされない金額は将来減算一時差異として税効果会計の対象となる。

イ:その他有価証券について、その評価益相当額純資産の部に表示され、その期の利益にならないため、税効果会計の対象とはならない。

ウ:繰越欠損金に係る繰延税金資産以外の繰延税金資産および繰延税金負債は、1年基準を適用することなく、これらに関連した資産・負債の分類にもとづいて、流動項目と固定項目に分類する。

エ:繰越欠損金については、すべて税効果会計を適用することができる。

 

□解答解説□

平成23年 第8問(改題)
正解はエ

平成23年度の問題を適切と不適切な問題を逆にしてある。
税効果会計の問題のポイントは一時差異か永久差異かを見極めること。それ以外の論点が出題されたら、鉛筆転がし。
下記の表で内容を確認。

税効果会計

ア:これは基本問題。上記の表に掲載されているので、知識を基に瞬殺で解答する。○
イ:これは上記の表に載っていない知識。下記の論理展開となる。
連結会社相互の債権・債務を消去したため、連結財務諸表において貸倒引当金が減少した場合
連結財務諸表で貸倒引当金が減少しても、個別財務諸表ではそのまま残っている → 連結財務諸表の貸倒引当金<個別財務諸表の貸倒引当金 → 会計上の費用<税務上の損金 → 将来加算一時差異 → 繰延税金負債
よって将来加算一時差異となり○

ウ:問題本文の通り、○。法人税等とは何かとはテキストには未掲載なので、ここでしっかり覚えておく。

エ:重要性が乏しい一時差異等については繰延税金資産及び繰延税金負債を計上しないことができる。よって×

オリジナル問題
税効果会計の問題のポイントは一時差異か永久差異かを見極めること。それ以外の論点が出題されたら、鉛筆転がし。
鉛筆転がしの精度を上げるこつは2択に絞ること。この問題は知識を使ってまずは2択に絞る。それ以上精度を上げるためには、運を味方にする必要がある。神頼みも重要。

ア:これは基礎知識で瞬殺、×。寄付金は永久差異。
イ、ウは知らんがな。とりあえず後回し。

エ:この知識を持っている受験生は少ない。すべてという表現は不適切の可能性が高いと割切る。例外が本当にないかは答え合わせで覚える。
将来の課税所得と相殺することができないと認められる場合には、税効果会計を適用することはできない。税務上、相殺する期間が定めれているので、期間内に相殺できない場合は適用できない。よって×

イ:評価差額が直接純資産の部に計上されている場合であっても、課税所得の計算に含まれていない場合には、一時差異として税効果会計の対象となる。となっているそういうものかと試験直前に覚えておく。よって×

ウ:繰越欠損金に係る繰延税金資産以外の繰延税金資産および繰延税金負債は、1年基準を適用しない。
これもそういうものかと割切り、直前に覚えておく。よって○。

したがって正解はウ

税効果会計について正確に知りたい人はこちら

では、まとめ

・税務会計はちょくちょく出題される。
・一時差異か永久差異かを見極めることが最重要。
・知識を使って2択に絞ることが正解への近道。それ以上は神頼み。
・2次試験では不要なので、直前期に割切って覚える。

byこば


あの熱い夏がやってくる!今年も開催!大好評の一発合格道場夏セミナー開催のお知らせです。

【2次試験ロケットスタートセミナー開催概要】

日時:2016年 8月11日(木) 14:00〜16:30(予定) (開場・受付開始:13:30)
場所:大崎第二地域センター・区民集会所(JR大崎駅すぐ)
http://www.city.shinagawa.tokyo.jp/hp/menu000007300/hpg000007212.htm
対象:2016年 中小企業診断士試験 合格を目指す方
※セミナー終了後、会場近くで懇親会も行う予定です。 (実費負担、4,000円程度を予定)

1次試験終了後は誰よりも早くロケットスタートをしましょう!熱い道場ファンのみなさん、予定を空けておいてくださいね!

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です